JP4872146B2 - 固形着色コンパウンドおよび製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、顔料と酸価を有する樹脂からなる固形着色コンパウンドおよびその製造方法に関する。本発明の製造方法は、顔料が微分散された固形着色コンパウンドを提供する。なお、本発明の固形着色コンパウンドから得られる着色樹脂粒子水分散液は、微粒子化されており、インクジェットプリンター用インク等の水性記録液の着色剤として特に好ましい。
【従来の技術】
【0002】
樹脂中に顔料を分散した固形着色コンパウンドは、各種プラスティック成型品やシート、電子写真用トナー、印刷インキなどの着色剤として用いられている。成型品のような固形物への着色の場合は分散媒となる各種の樹脂に対して、印刷インキのような溶液への着色の場合は各種の溶媒に対して、それぞれ相溶性の高い樹脂を用いて実使用濃度よりも高濃度での顔料分散により固形着色コンパウンドを得ることができる。
【0003】
高濃度での顔料分散は、顔料に対して高せん断力を与えることができるため微分散が可能であり、一度樹脂中に分散された顔料は、各種の樹脂や溶媒へ固形着色コンパウンドを2次分散させ着色する際には比較的容易に分散できるようになる。そのため良好な一次分散体である固形着色コンパウンドを得ることは、以後の分散体の適用面でも極めて重要である。
【0004】
特に、プラスティックシート、電子写真用トナー、印刷インキなどに代表される着色後の被着色物に対して透明性が要求される用途への適用のためには、固形着色コンパウンド中の顔料は微分散する必要がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明が解決しようとする課題は、顔料と酸価を有する樹脂とからなる固形着色コンパウンドの製造工程において、コンパウンドのロールへの張り付き易さを改善して作業性を向上させると共に、顔料粒子がより微分散された固形着色コンパウンドとその製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上記の課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、本発明を解決するに至った。即ち本発明は、次の発明を提供する。
【0007】
顔料と酸価を有する樹脂からなる固形着色コンパウンドにおいて、グリコールエーテルを加えて混練することを特徴とする固形着色コンパウンド及びその製造方法。
【0008】
グリコールエーテルがプロピルエーテル類である前記固形着色コンパウンド及びその製造方法。
【0009】
プロピルエーテル類がプロピレングリコールモノプロピルエーテルである前記固形着色コンパウンド及びその製造方法。
【0010】
固形着色コンパウンドは、樹脂に顔料を分散させることにより得ることができる。具体的には従来知られているロールやニーダーやビーズミル等の混練装置を用いて、溶液状や溶剤等により樹脂を膨潤させた半固形状や樹脂を加熱溶融した状態で、樹脂に顔料を均一に分散させ、最終的に固体混練物(固形着色コンパウンド)として取り出すことにより行うことができる。
【0011】
固形着色コンパウンドの混練は、あらかじめ混合した樹脂と顔料を混練装置に仕込み実施する。この時の樹脂・顔料混合物は、混練装置による加熱または混練装置から受けるせん断力により自己発熱し温度が上昇する。この時樹脂が溶融状態となり、混練装置から受けるせん断力で顔料が破砕され樹脂中に分散する。
樹脂と顔料の割合は、特に限定されるものではないが、樹脂100重量部当たり、顔料10〜500重量部を混練するのが一般的である。
【0012】
混練温度は、通常5〜200℃の範囲で行われる。
個々の樹脂には、良好な顔料分散を実現できる最適な溶融状態があり、この状態となるように混練装置による加熱温度を調整すれば良い。自己発熱により温度上昇する場合は、混練装置を冷却することで温度調整をすれば良い。
【0013】
樹脂と顔料のみを仕込み混練することでも固形着色コンパウンドを得られるが、
コンパウンドのロールへの貼り付きが起こりやすいため、より良い分散状態とするには混練助剤を添加することが好ましい。混練助剤としては、樹脂を溶かす低沸点の有機溶剤を用いるのが一般的である。
【0014】
この様な有機溶剤の例としては、アセトン、ジメチルケトン、メチルエチルケトン等のケトン系溶媒、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール系溶媒、クロロホルム、塩化メチレン等の塩素系溶媒、ベンゼン、トルエン等の芳香族系溶媒、等が挙げられる。これらの中から、樹脂の特性に合わせて適宜選択し使われている。
【0015】
しかしながら、これらの有機溶剤は沸点が低いため、容易に揮発し固形着色コンパウンド中に残留しにくいとの利点がある反面、混練中にも樹脂・顔料混合物中から揮発するため組成が刻々と変化してしまい、分散に最適な樹脂の溶融状態を維持し続けることが難しい問題を有している。
【0016】
この問題は分散助剤として添加する有機溶剤の揮発性が高いことが原因であり、沸点の高い有機溶剤への変更あるいは併用により解決可能であるとの推定に基づき各種有機溶剤について検討した。その結果、沸点の高い有機溶剤としてグリコールエーテルを適用すると混練工程での作業性の向上と同時に、得られる固形着色コンパウンドの微粒子化が確認された。従来使われてきた樹脂を溶かす低沸点の有機溶剤とグリコールエーテルとの組み合わせが、特に有効であった。
【0017】
本発明に用いるグリコールエーテルの例としては、エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、ポリエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル等のメチルエーテル類、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル等のエチルエーテル類、エチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノイソプロピルエーテル等のプロピルエーテル類、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノイソブチルエーテル、ジエチレングリコールモノイソブチルエーテル等のブチルエーテル類、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノ2−エチルヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノ2−エチルヘキシルエーテル等のヘキシルエーテル類、エチレングリコールモノフェニルエーテル、プロピレングリコールモノフェニルエーテル等のフェニルエーテル類、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル等のジメチルエーテル類、エチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル等のジエチルエーテル類、エチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル等のジブチルエーテル類、エチレングリコールモノアリルエーテル、エチレングリコールt−ブチルエーテル等が挙げられる。
【0018】
グリコールエーテルの中でもプロピルエーテル類が好ましく、中でもプロピレングリコールモノプロピルエーテルが最も好ましい。
【0019】
グリコールエーテルの種類及び使用量や、樹脂を溶かす低沸点の有機溶剤の種類及び使用量は、樹脂の種類や特性、顔料と樹脂の比率、混練装置の種類や運転状況により決まるため一概に決まるものではない。使用量の目安としては、樹脂、顔料の合計質量に対して、グリコールエーテルは0.1%〜40%の範囲、低沸点溶剤は5%〜40%の範囲である。
【0020】
樹脂中へ顔料を微分散する場合には、高せん断力下で分散を行うことが好ましく、従来知られている分散方法の中から、相対的に高せん断力がかかる状態が形成される分散手段を採用すれば良い。本発明の固形着色コンパウンドを着色樹脂粒子水分散液に適用する場合は、2本ロールを用いることが好ましい。
【0021】
本発明に用いる酸価を有する樹脂は、その種類,分子量範囲,分散の用途,顔料との相性等を勘案し適宜選択すれば良い。樹脂の種類としては、天然樹脂や合成樹脂等のなかから様々な樹脂を用いることができる。特に好ましい酸価の範囲は10〜280である。
【0022】
樹脂の例としては、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂等が挙げられる。当該樹脂は熱依存性のない永久架橋されたものであっても、常温では架橋しているが熱で非架橋状態となる可逆的性質の架橋を有するものであってもよい。本発明の固形着色コンパウンドを着色樹脂粒子水分散液に、またさらにインクジェットプリンター用の水性記録液に適用する場合は、樹脂としてスチレン、置換スチレン、(メタ)アクリル酸エステルからなる群から選ばれる少なくとも1つのモノマーと、(メタ)アクリル酸との共重合体が好ましい。この場合の分子量範囲としては1000以上10万以下が好ましい。
【0023】
本発明に用いる顔料は、色目、用途、樹脂との相性を勘案し公知の顔料の中から適宜選択すれば良い。例としては、カーボンブラック、チタンブラック、チタンホワイト、硫化亜鉛、ベンガラ等の無機顔料、フタロシアニン顔料、モノアゾ系、ジスアゾ系等のアゾ顔料、キナクリドン顔料等の有機顔料が挙げられる。
【0024】
本発明の固形着色コンパウンドから得られる着色樹脂粒子水分散液は微粒子化されており、インクジェットプリンター用インク等の水性記録液の着色剤として好適である。
固形着色コンパウンド中の顔料の分散性が、ジェットプリンター用インクのインク中の顔料やマイクロカプセルの粒子径に大きく影響する。本発明の方法ではコンパウンド中の顔料粒子の粒子径を極めて小さく出来るため、それを用いたインク中の顔料粒子、もしくは樹脂でマイクロカプセル化された顔料も小粒径化することができる。
【0025】
固形着色コンパウンドから着色樹脂粒子水分散液を得る方法としては、公知である種々の方法が採用できる。例えば、固形着色コンパウンドを有機溶剤に溶解させた後に撹拌しながら水を滴下し溶媒を水相に転化、脱溶剤し着色樹脂粒子水分散液を得る方法。樹脂の酸基をアルカリで中和することで固形着色コンパウンド中の顔料を水性記録液媒体中へ分散させる方法等が挙げられる。
【0026】
中でも、次の方法が特に好ましい。
【0027】
樹脂に対して良溶媒である有機溶剤と水と塩基、水と有機溶剤が混和しない場合は混和助剤となる有機溶剤を加えた溶媒に固形着色コンパウンドを加えて混合・撹拌し固形着色コンパウンドの懸濁液を得る。得られた懸濁液をビーズレス分散装置にて再分散した後、水を追加するか有機溶剤を蒸留除去することで溶媒組成中の水の比率を高くする。以上の工程により顔料表面が樹脂で被覆され、マイクロカプセル化された着色樹脂粒子水分散液を得ることができる。固形着色コンパウンドの懸濁液中に存在する樹脂の良溶媒である有機溶剤、混和助剤となる有機溶剤の残留が好ましくない場合は、溶媒組成中の水の比率を高くする工程で完全に蒸留除去してやれば良い。
【0028】
ここで用いるビーズレス分散装置は、懸濁液同士もしくは懸濁液中の顔料粒子同士を、高圧の液圧で衝突させ分散を行う衝突型の分散装置であることが好ましく、具体的にはナノマイザー(ナノマイザー(株)社製)等が用いられる。
このようにして得られた着色樹脂粒子の水分散液へ、水性記録液に必須な水溶性有機溶剤を加え混合、フィルターにてにて濾過して、必要ならば各種添加剤を加えてインクジェットプリンター用水性記録液とすることができる。
【0029】
固形着色コンパウンドの懸濁液の組成、再分散後に変更する溶媒組成中の水の比率は、それぞれの固形着色コンパウンドに合わせて適宜決定すれば良い。数量的な目安としては、固形着色コンパウンドから着色剤懸濁液を作製したときの顔料と樹脂の合計が全懸濁液中10〜40重量%程度、イオン交換水は20〜70重量%程度、樹脂に対して良溶媒となる有機溶剤が5〜40重量%程度であって、これらから最適数量を適宜調整すればよい。
【0030】
【実施例】
次に実施例及び比較例を挙げて本発明を更に具体的に説明する。本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。尚、以下の実施例中における「部」は『質量部』を表わす。
【0031】
本実施例では、固形着色コンパウンド中の顔料粒径を直接測定することが困難なため、以下に示す方法で固形着色コンパウンドから着色樹脂粒子水分散液を作成し粒径の比較を行ってその粒径により分散性を評価した。
【0032】
各実施例に共通な操作の詳細は以下の通りである。
【0033】
水としてイオン交換水、樹脂に対して良溶媒となる有機溶剤としてメチルエチルケトン、塩基としてトリエタノールアミン、混和剤となる親水性有機溶剤としてイソプロピルアルコール、これらを溶解釜へ仕込みパドル翼を用いて混合した。溶媒が均一になってから、固形着色コンパウンドを加えて2〜3時間撹拌し着色剤懸濁液を得た。
【0034】
着色剤懸濁液組成
固形着色コンパウンド 9.5 部
イオン交換水 25.5 部
メチルエチルケトン 10.7 部
トリエタノールアミン 1.0 部
イソプロピルアルコール 4.7 部
グリセリン 2.2 部
合計 53.6 部
【0035】
得られた着色剤懸濁液に、ビーズレス分散装置であるナノマイザー(ナノマイザー(株)社製)を用いて高せん断力を与えた。ナノマイザーの運転圧力は98MPaとした。
【0036】
ナノマイザー処理をした着色剤懸濁液53.9部に対しグリセリン8%水溶液(グリセリン8部、イオン交換水92部)46.1部を加え、溶媒組成中の水の比率を高くした。この操作により懸濁液中に溶解している樹脂成分を顔料表面へ吸着させることができる。その際、着色剤懸濁液をゆっくりと撹拌しながら、グリセリン8%水溶液を毎分5mlの速度で全量滴下した。
【0037】
上記工程を経て得られた着色樹脂粒子水分散液から、メチルエチルケトン、イソプロピルアルコールを蒸留によって除去した。蒸留にはロータリーエバポレーターを用い、着色樹脂粒子水分散液を70℃まで加熱し減圧下にて蒸留を行った。
【0038】
得られた着色樹脂粒子水分散液の粒径をマイクロトラックUPA粒度分析計(Leeds and Northrup社製)を用いて測定した。サンプルは測定可能な濃度となるよう、イオン交換水で適宜希釈した。
なお、本発明の着色樹脂粒子水分散液からインクジェットプリンター用の水性分散液を得るには、固形分含有量が20重量%程度となるまで濃縮を行った後、イオン交換水と、グリセリン、エチレングリコール等の高沸点の水溶性有機溶媒を加えて均一になるように撹拌し、ポアサイズ1μm程度のテフロンフィルターにて濾過を行う。
【0039】
(実施例1)
着色剤としてC.I.ピグメントレッド254を40部、酸価を有する樹脂としてスチレン−アクリル酸−メタクリル酸樹脂(スチレン/アクリル酸/メタクリル酸=77/10/13;分子量5万・酸価160)を40部、を混合しプロピレングリコールモノプロピルエーテルを8部、メチルエチルケトン12部を加えた塊状混合物を二本ロールで混練した。塊状混合物は混練中に自己発熱するためロールに冷却水を流しながら行った。
【0040】
混練中の固形着色コンパウンドはロールへの張り付きもなく作業性は良好であり、メチルエチルケトンのほとんどが蒸発したシート状の固形着色コンパウンドが得られた。得られた固形着色コンパウンドは粉砕し、4〜5mm程度の大きさとした。以降、前述の方法により着色樹脂粒子分散液を得た。
【0041】
得られた着色樹脂粒子水分散液の平均粒径は181nmであった。
【0042】
(実施例2)
実施例1で得られたシート状の固形着色コンパウンドを、さらに2本ロールに掛けられる程度の適当な大きさに砕き、再度混練を行った。混練中の固形着色コンパウンドはロールへの張り付きもなく作業性は良好であった。得られた固形着色コンパウンドは粉砕し、4〜5mm程度の大きさとした。以降、前述の方法により着色樹脂粒子分散液を得た。
【0043】
得られた着色樹脂粒子水分散液の平均粒径は159nmであり、実施例1の記録液よりも更に微粒子化されていた。
【0044】
(比較例1)
実施例1と同じ顔料40部、同じ樹脂40部にメチルエチルケトン20部を加えた塊状混合物を実施例1と同じ条件の2本ロールで混練した。固形着色コンパウンドはロールに張り付いてしまい、作業性は非常に悪かった。得られた固形着色コンパウンドは粉砕し、4〜5mm程度の大きさとした。以降、前述の方法により着色樹脂粒子分散液を得た。
【0045】
得られた着色樹脂粒子水分散液の平均粒径は400nmであった。
【0046】
(比較例2)
比較例1のシート状の固形着色コンパウンドを実施例2と同様に再度混練を行った。固形着色コンパウンドはロールへうまく巻き付かず、混練不可能であった。
【0047】
【発明の効果】
本発明の固形着色コンパウンドの製造方法によるとロールによる2回練りが可能となったことに示されるように作業性が改善されており、着色樹脂粒子水分散液のい粒径から明らかなように顔料粒子がより微分散可能された固形着色コンパウンドが提供可能となる。またこのように作製された固形着色コンパウンドは、インクジェットプリンター用インクの製造用コンパウンドとして特に好ましい。

Claims (7)

  1. 顔料と酸価を有する樹脂に、グリコールエーテルを加えて混練して固形着色コンパウンドを作製し、前記固形着色コンパウンド中の顔料を水性媒体中へ分散させることを特徴とする着色樹脂粒子水分散液の製造方法。
  2. 前記樹脂の酸価をアルカリで中和して水性媒体中へ分散させる請求項1に記載の着色樹脂粒子水分散液の製造方法。
  3. 前記樹脂に対して良溶媒である有機溶剤と水と塩基を加えた溶媒に前記固形着色コンパウンドを加えて混合・撹拌し固形着色コンパウンドの懸濁液を得て、該懸濁液をビーズレス分散装置にて再分散した後、水を追加するか有機溶剤を蒸留除去する請求項1に記載の着色樹脂粒子水分散液の製造方法。
  4. 前記固形着色コンパウンドを有機溶剤に溶解させた後に撹拌しながら水を滴下し溶媒を水相に転化、脱溶剤する請求項1に記載の着色樹脂粒子水分散液の製造方法。
  5. グリコールエーテルがプロピルエーテル類である請求項1〜4のいずれか1項に記載の着色樹脂粒子水分散液の製造方法。
  6. プロピルエーテル類がプロピレングリコールモノプロピルエーテルである請求項5に記載の着色樹脂粒子水分散液の製造方法。
  7. 前記着色樹脂粒子分散液はインクジェットプリンター用である請求項1〜6に記載の着色樹脂粒子水分散液の製造方法。
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