JP5698277B2 - 光結合方法及びコネクタ付きケーブルの製造方法 - Google Patents
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Description
特許文献2、3には、基板上に複数の光電変換素子を列状にレイアウトしたコネクタが開示されている。また、特許文献4には、基板上に複数の光電変換素子を千鳥状にレイアウトすることが開示されている。
本発明の他の特徴については、後述する明細書及び図面の記載により明らかにする。
このような光結合方法によれば、撮影した画像に基づく光ファイバと光電変換素子との位置合わせの精度が向上する。
このような製造方法によれば、撮影した画像に基づく光ファイバと光電変換素子との位置合わせの精度が向上する。
<構成>
図1は、コネクタ付きケーブル1の斜視図である。図2は、コネクタ10の分解斜視図である。ここでは、一例として、コネクタ付きケーブル1はカメラリンクインターフェースに適合する構成としている。
複合ケーブル2側のスルーホール列のスルーホール21と、残りのスルーホール21とでは、半田付けの方向が逆になっている。これにより、親基板20の両側に信号線5を分散させることができ、狭い領域における信号線5の接続作業が容易になる。また、親基板20の両側から信号線5をスルーホール接続することによって、信号線5に張力がかかっても親基板20から信号線5が外れにくくなる。なお、複合ケーブル2側のスルーホール列のスルーホール21に接続された信号線5の被覆の上に光ファイバ3が配線されている。これにより、光ファイバ3が半田のエッジに接触せず、損傷せずに済む。
親基板20には、2ピンヘッダ用の2個のスルーホールと、10ピンヘッダ用の10個のスルーホールとが、それぞれケーブル方向に並んで形成されている(図4では、親基板20の形状を示すため、ピンヘッダを不図示としている)。親基板20がハウジング11に収納されたときに、ピンヘッダ(不図示)とハウジング11の内面との間に光ファイバ3が配線される。
比較例では、光結合部51での光ファイバ3の方向がケーブル方向と平行になっている。このため、比較例では、第3湾曲部3Cよりも先の末端部3Dにおいて、光ファイバ3を2回曲げる必要があり、この結果、コネクタ10のケーブル方向の寸法が長くなってしまう。
これに対し、本実施形態では、光結合部51での光ファイバ3の方向がケーブル方向に対して角度θだけ斜めになっている(θは、鋭角(0°<θ<90°の範囲内)であり、ここでは45°である)。これにより、本実施形態では、第3湾曲部3Cよりも先の末端部3Dにおいて、光ファイバ3を1回曲げるだけで良い。このため、本実施形態では、末端部3Dのケーブル方向の寸法を短くでき、コネクタ10の小型化を図ることができる。
これに対し、本実施形態では、末端部3Dでは光ファイバ3が1回曲がるだけなので、末端部3Dでは、曲げ方向の異なる部分が隣接することが無い。このため、比較例と比べて、末端部3Dでは光ファイバ3が動き難い状態になる。
凹部35の底面35Aは、子基板30と平行な面である。凹部35に底面35Aを残すことによって、子基板30と光ファイバ3の被覆との間を接着固定する際に、接着剤が子基板30の裏面に流れることが防止される。上から見ると、子基板30の上側の光ファイバ3の全ての被覆は、凹部35の底面35A上に配置されている。
第1接着部である光結合部51は、伝送される光に対して透明な樹脂から構成されている。光が伝送される樹脂内の光路が短いため、光結合部51を構成する樹脂は、ある程度の透明性が有れば良い。光結合部51は、光ファイバ3の端面3Eの全面を覆い、光ファイバ3の上部まで付着している。但し、光結合部51は光ファイバ3のコアの全断面を覆っていれば良く、光ファイバ3の端面3Eを完全に覆っていなくても良い。同様に、光結合部51は、光電変換素子41の発光面(又は受光面)を覆っていれば良く、光電変換素子41の上面を完全に覆っていなくても良い。光結合部51の外面は、光結合部51を構成する透明樹脂と外部の気体(空気、窒素など)との界面を形成しており、この界面で光が反射することによって光ファイバ3の端面3Eと光電変換素子41とが光結合することになる。光ファイバ3の端面3Eと光電変換素子41との間が単一の透明樹脂で構成された光結合部51で光結合されるため、極めて低コストに、かつ簡易な工程で光結合部51を作成可能である。なお、第1接着部は光ファイバ3と光電変換素子41とを光結合させるためには、透明樹脂を塗布する際に光ファイバ3の端面3Eと光電変換素子41とを高精度に位置合わせする必要がある(後述)。
仮に、第2接着部52が無く、光結合部51と第3接着部53の2箇所だけで光ファイバ3を接着する場合、第3接着部53を中心にして光ファイバ3を回転させる外力が加わると(第3湾曲部3Cがあるため、特にこのような力がかかりやすい)、光結合部51に力が伝わりやすい。これに対し、図7Aのように第2接着部52がある場合(接着箇所が3つの場合)、第3接着部53を中心にして光ファイバ3を回転させる外力が加わっても、第2接着部52で光ファイバ3の動きが抑えられるため、光結合部51には力が伝わりにくい。
第1比較例では、凹部35に底面35Aが残っておらず、凹部35が切り込みとして子基板30に形成されている。第1比較例のように凹部35に底面35Aが無い場合、そのまま弾性樹脂を塗布すると、子基板30の裏面に弾性樹脂が流れ込んでしまう。このため、凹部35に底面35Aが無い場合には、図示するようにテープ等で凹部35の底をふさぐ必要がある。これに対し、本実施形態の凹部35は、図9Aに示すように底面35Aがあるため、そのまま弾性樹脂を塗布することができる(この効果自体は、光ファイバ3が1本であっても奏することができる)。
第2比較例においても、凹部35に底面が残っておらず、凹部35が切り込みとして子基板30に形成されている。第2比較例のように底面の無い凹部35に複数本(ここでは2本)の光ファイバ3を接着しようとすると、接着剤の塗布量が多くなってしまい、均一に塗布することが困難になる。また、第2比較例では、凹部35の底のテープは光ファイバ3から離れているため光ファイバ3の固定に寄与しにくく、光ファイバ3の固定に寄与する凹部35は側面35Bだけになり、光ファイバ3の固定に寄与する凹部35の接着面積が少なくなる。特に、光ファイバ3の数が3本以上になった場合、中央に配置される光ファイバ3の固定に寄与する凹部35の接着面積がほとんどなく、中央に配置される光ファイバ3の接着強度が極端に小さくなるおそれがある。これに対し、本実施形態の凹部35は、図9Aに示すように底面35Aが光ファイバ3の固定に寄与するため、仮に光ファイバ3の数が増えても、接着対象となる光ファイバ3に対する凹部35の接着面積を十分に確保できる。
図10A〜図10Eは、コネクタ付きケーブル1の製造方法の説明図である。
本実施形態によれば、2つの光電変換素子41(発光素子41A及び受光素子41B)が前後方向の異なる位置に子基板30に配置されており、それぞれの光電変換素子41に対して光ファイバ3の端面3Eを光結合させる際に、端面が後側に配置される送信用光ファイバ3TXから先に光結合部51が形成される(図11、図13A〜図13F参照)。これにより、2本目の光ファイバ3(受光用光ファイバ3)の光結合部51の形成の際に第1撮影部61が受信用光ファイバ3RXの端部を左側(光ファイバ3の端面3E及び子基板30に平行な方向)から撮影したときに、第1撮影部61のモニタ画像に送信用光ファイバ3TXが入り込まずに済む(図12A参照、比較例として図14B参照)。この結果、第1撮影部61のモニタ画像に基づく受信用光ファイバ3RXと受光素子41Bとの上下方向の位置合わせ精度が向上する。
図15A及び図15Bは、第2実施形態の説明図である。図15Aは、第1撮影部61が1本目の光ファイバ3の端部を撮影している様子の説明図である。図15Bは、第1撮影部61が2本目の光ファイバ3の端部を撮影している様子の説明図である。第2実施形態では、第1撮影部61が右側から光ファイバ3の端部を撮影する(これに対し、前述の第1実施形態では、左側から第1撮影部61が撮影している)。
図16A及び図16Bは、第3実施形態の説明図である。第3実施形態では、4本の光ファイバ3が子基板30に取り付けられる(これに対し、前述の第1実施形態及び第2実施形態では、光ファイバ3の数が2本である)。
上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、例えば以下のように変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは言うまでもない。
前述のコネクタ付きケーブル1は、カメラリンクインターフェースに適合する構成であったが、他の用途、他の形状のコネクタ付きケーブル1に、前述の実施形態の構成や方法を採用しても良い。
前述の複合ケーブル2は信号線5や電源線6を備えていたが、これに限られるものではない。例えば、信号線5や電源線6の無い光ケーブルの端部にコネクタ10が設けられたコネクタ付きケーブルであっても良い。
前述の実施形態では、光ファイバ3がコネクタ10内で余長処理されていた。但し、光ファイバ3がコネクタ10内において余長処理されていなくても良い。また、光ファイバ3が余長処理されている場合であっても、2周回とは異なる回数で光ファイバ3がコネクタ10内で巻き回されていても良い。
前述の実施形態では、子基板30に凹部35が形成されていた。但し、子基板30に凹部35が無くても良い。但し、光ファイバ3の光軸と子基板30の表面との距離が光ファイバ3(心線の被覆を含む)の半径よりも短い場合、光ファイバ3の端面から心線の被覆までの長さLを短くできないため、前述の実施形態と比べると、光ファイバ3が損傷しやすくなってしまう。また、子基板30上に光ファイバ3の被覆を配置できない場合、光ファイバ3の被覆と子基板30とを接着し難くなってしまう。
前述の実施形態では、第1接着部である光結合部51とは別に、第2接着部52及び第3接着部53が形成されていた。但し、第2接着部52及び第3接着部53のいずれか一方、若しくは両方を形成しなくても良い。また、第2接着部52を小ドット及び大ドットで形成するのではなく、一度の接着剤の塗布で形成しても良い。
3A 第1湾曲部、3B 第2湾曲部、3C 第3湾曲部、
3D 末端部、3E 端面、
3TX 送信用光ファイバ、3RX 受信用光ファイバ、
5 信号線、6 電源線、10 コネクタ、
11 ハウジング、11A ケース、11B カバー、
12 端末部、14 端子部、16 保護カバー、
20 親基板、21 スルーホール、24 凹所、
30 子基板、35 凹部、35A 底面、35B 側面、
41 光電変換素子、41A 発光素子、41B 受光素子、
42 ドライバ素子、43 アンプ素子、
51 光結合部、52 第2接着部、53 第3接着部、
61 第1撮影部、62 第2撮影部
Claims (9)
- 光ファイバの端面及び基板に平行な方向から前記基板上に実装された光電変換素子及び前記光ファイバを撮影した画像に基づいて、前記光電変換素子に対して前記光ファイバを位置合わせする工程と、
前記光ファイバの端面と前記光電変換素子とを光結合させる光結合部を形成する工程と
を有する光結合方法であって、
前記光ファイバの端部における前記光ファイバの方向を前後方向とし、前記光ファイバから見て前記端面の側を前とし、逆側を後とするとき、
位置合わせされる前記光ファイバを撮影するときに他の前記光ファイバが前記画像に入り込まないように、複数の前記光電変換素子が前記前後方向の異なる位置に前記基板上に配置されており、
それぞれの前記光電変換素子に対して前記光ファイバの前記端面を光結合させる際に、前記端面が後側に配置される前記光ファイバから先に、前記画像に基づいて前記光電変換素子に対して前記光ファイバを位置合わせして前記光結合部を形成する
ことを特徴とする光結合方法。 - 請求項1に記載の光結合方法であって、
前記画像を撮影する撮影部から見て奥側に配置される前記光電変換素子ほど後側に前記光電変換素子が前記基板上に配置されており、
前記撮影部から見て奥側に配置される前記光ファイバから先に、前記光結合部が形成される
ことを特徴とする光結合方法。 - 請求項2に記載の光結合方法であって、
複数の前記光電変換素子は、発光素子及び受光素子であり、
前記発光素子は、前記受光素子よりも、後側に配置されており、
前記受光素子の信号を増幅するアンプ素子が、前記発光素子よりも前記受光素子の近くに配置されるとともに、前側から見たときに前記発光素子と前記受光素子との間に配置される
ことを特徴とする光結合方法。 - 請求項1〜3のいずれかに記載の光結合方法であって、
前記基板は、凹部を有し、
前記光ファイバの端部が前記基板の外側から前記凹部に沿って前記基板の内側に向かって導かれて、前記光ファイバの前記端面と前記光電変換素子とが光結合されるとともに、
前記光ファイバの被覆の一部が前記凹部の上に位置しており、
前記凹部において、前記光ファイバの前記被覆と前記基板との間が接着されている
ことを特徴とする光結合方法。 - 請求項4に記載の光結合方法であって、
前記凹部は、底面を残した状態で前記基板に形成されており、
前記凹部の前記底面と前記光ファイバの前記被覆との間に、接着剤が塗布されている
ことを特徴とする光結合方法。 - 請求項4又は5に記載の光結合方法であって、
前記光ファイバの前記被覆と前記基板との間に接着剤が塗布された接着部と、前記光結合部との間に、別の接着部が形成されている
ことを特徴とする光結合方法。 - 請求項6に記載の光結合方法であって、
前記別の接着部において、第1の量で接着剤が塗布された後、その後側に前記第1の量よりも多い第2の量で接着剤が塗布される
ことを特徴とする光結合方法。 - 請求項6又は7に記載の光結合方法であって、
前記別の接着部において、前記光ファイバの径が変化する境界部に接着剤が塗布される
ことを特徴とする光結合方法。 - 光ファイバの端面及び基板に平行な方向から前記基板上に実装された光電変換素子及び前記光ファイバを撮影した画像に基づいて、前記光電変換素子に対して前記光ファイバを位置合わせする工程と、
前記光ファイバの端面と前記光電変換素子とを光結合させる光結合部を形成する工程と、
前記光ファイバを有するケーブルの端部において、前記基板を収容するコネクタを取り付ける工程と
を有するコネクタ付きケーブルの製造方法であって、
前記光ファイバの端部における前記光ファイバの方向を前後方向とし、前記光ファイバから見て前記端面の側を前とし、逆側を後とするとき、
位置合わせされる前記光ファイバを撮影するときに他の前記光ファイバが前記画像に入り込まないように、複数の前記光電変換素子が前記前後方向の異なる位置に前記基板上に配置されており、
それぞれの前記光電変換素子に対して前記光ファイバの前記端面を光結合させる際に、前記端面が後側に配置される前記光ファイバから先に、前記画像に基づいて前記光電変換素子に対して前記光ファイバを位置合わせして前記光結合部を形成する
ことを特徴とするコネクタ付きケーブルの製造方法。
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