JP5695198B2 - 紙葉類繰り出し装置、紙葉類処理装置 - Google Patents
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Description
本発明は、複数枚の紙葉類を分離して繰り出す紙葉類繰り出し装置と、紙葉類を取り込んで処理する紙葉類処理装置に関する。
紙葉類処理装置として、たとえば、金融機関などに設置されたATM(Automated Teller Machine:現金自動預金支払機)や、駅などに設置された券売機などがある。これらの紙葉類処理装置は、紙幣や小切手や切符といった矩形状の紙葉類を取り込んで処理する。
紙幣は国や金種によって大きさや印刷の内容が大きく異なる。そのため、紙幣を扱う紙葉類処理装置には、紙幣を高い信頼性と判別性能で処理することが要求されている。また、小切手の記番号の読み取りなどのような追加機能への対応力も要求されている。さらに、処理速度の高速化と低価格化も要求されている。
上記のような要求に対して、特許文献1には、紙幣の処理速度を高速化しつつ、小切手の記番号の読み取り性能を向上させるために、紙幣を横置きし、小切手を縦置きすることが可能な投入部を備えた紙葉類処理装置が開示されている。また、特許文献2には、小型券の読み取り性能を向上させるために、小型券が挿入口のどの位置に縦向きまたは斜めに挿入されても、小型券を幅寄せ具により基準面に押し付けて長手方向に搬送する搬送機構が開示されている。
一方、紙葉類処理装置には、複数枚重なっている紙葉類を1枚ずつ分離して繰り出し、判別して振り分ける機能が備わっている。しかしながら、紙葉類の大きさが異なる場合には、繰り出された紙葉類は、繰り出し前の位置や姿勢によって、搬送路に対して異なった位置や角度で搬送されることがある。また、紙葉類の表面のしわなどの状態によって、紙葉類が繰り出し時に傾いて搬送されることがある。紙葉類の搬送位置がばらついたり、傾きが大きかったりすると、紙葉類の判別に支障をきたす。
それに対して、搬送路の幅全域にセンサを設けて、紙葉類の搬送位置や傾きを検知し、その検知情報に基づいて位置や傾きを補正しながら、紙葉類の判別を行う方法がある。しかしこれでは、紙葉類をある程度滞留させて、センサの出力を監視し、高度な判別性能で処理する必要があるので、滞留によるジャム障害の発生リスクが高くなり、センサや制御部や判別部にかかるコストが高くなる。また、紙葉類の搬送中に、紙葉類の傾きや搬送路上での左右の位置を矯正する機構を追加する方法がある。しかしこれでは、紙葉類にかかる負荷が大きくなり、紙葉類の損傷や滞留によるジャム障害の発生リスクが高くなる。
一方、紙葉類処理装置には、紙葉類の寸法の短い方の端部を搬送方向へ向けて、紙葉類を長手方向に搬送するものと、紙葉類の寸法の長い方の端部を搬送方向へ向けて、紙葉類を短手方向に搬送するものがある。
紙葉類を長手方向に搬送する場合は、幅寸法を小さくして、低コスト化できるという利点がある。しかし、紙葉類を長手方向(縦向き)に投入しなければならないので、紙葉類が撓み易くて、操作性が悪く、投入し難い。また、紙葉類を一度に多数枚投入する場合には、紙葉類の先端が揃い難いので、繰り出し時に分離不良やジャム障害の発生するリスクが高くなる。
紙葉類を短手方向に搬送する場合は、紙葉類を短手方向(横向き)に投入することで、多数枚の投入時の操作性が良く、紙葉類の先端が揃い易いので、繰り出し時の分離が容易であり、処理速度が速くなるという利点がある。しかし、繰り出し時に紙葉類の傾きが発生し易いので、高い判別性能を確保し難い。また、長手寸法の差異が大きい紙葉類同士では、搬送時の左右の位置のばらつきが大きくなるので、搬送の高信頼性を確保し難い。
一方、紙葉類処理装置には、紙葉類の入口の近傍に、繰り出し部として、紙葉類繰り出し装置を搭載したものがある。紙葉類繰り出し装置は、入口から一括で投入された複数枚の紙葉類を、1枚ずつ分離して繰り出す。紙葉類繰り出し装置から繰り出された紙葉類は、判別部などへ搬送される。
図11は、従来の紙葉類繰り出し装置の一例(フリクション方式)を示した図である。複数枚の紙葉類Pは、長手方向を搬送方向Xへ向けて、ローラ91、92の下方に集積されている。また、紙葉類Pは、図示しない押圧手段により、所定の圧力でローラ91、92に押し付けられている。ピックローラ91は、紙葉類Pに押し出し力を付与する。フィードローラ92は、一番上にある紙葉類Pを送り出す。分離ローラ93は、紙葉類Pが重なって複数枚繰り出されるのを阻止する。分離ローラ93は、少なくとも繰り出し方向へ回転しない構造になっている。
図示しないモータの駆動力により、ピックローラ91とフィードローラ92を繰り出し方向(図11(a)で反時計回り)へ回転させると、紙葉類Pがガイド94に沿って繰り出される。その際、フィードローラ92と紙葉類Pとの間および紙葉類Pと分離ローラ93との間に、摩擦力が発生し、紙葉類Pは1枚ずつ分離されて繰り出される。
また、図11(b)に示すように、繰り出される先の紙葉類Pとその次の紙葉類Pとの間の摩擦力により、次の紙葉類Pには搬送方向Xへ送り出そうとする力F1が働く。然るに、次の紙葉類Pと分離ローラ93との間の摩擦力により、次の紙葉類Pの繰り出しを阻止する力F2が搬送方向Xと反対方向に働き、該阻止力F2は送り出し力F1より大きく設計されているので、先の紙葉類Pと一緒に次の紙葉類Pが繰り出されるのを阻止する。ところが、紙葉類P間の摩擦係数が大きいと、送り出し力F1が阻止力F2より大きくなって、先の紙葉類Pと一緒に次の紙葉類Pも繰り出される繰り出し不良や、ジャム障害が発生し易くなる。
本発明の課題は、紙葉類に対する良好な操作性と高い分離・繰り出し性能を実現できる紙葉類繰り出し装置および紙葉類処理装置を提供することである。
本発明に係る紙葉類繰り出し装置は、複数枚の紙葉類を短手方向に載置する載置部と、載置部から紙葉類を繰り出す主回転体と、主回転体を繰り出し方向へ回転させる駆動手段と、紙葉類との間の摩擦係数が高い表面を有し、主回転体との間に紙葉類を1枚ずつ挟み込んで分離する分離手段と、紙葉類との間の摩擦係数が高い表面を有し、主回転体の軸方向の側方で載置部側に設けられた抵抗体と、載置部に載置された紙葉類を主回転体および抵抗体に押し付ける押圧手段とを備える。そして、主回転体の回転軸に対して垂直な回転軸と、紙葉類との間の摩擦係数が高い表面とを有する回転自在な樽形回転体が、主回転体の外周上に複数設けられている。
また、本発明では、複数枚の紙葉類を分離して繰り出す繰り出し部が、紙葉類の入口近傍に設けられ、入口から、複数枚の紙葉類を短手方向に一括で入れることが可能な紙葉類処理装置において、繰り出し部から繰り出された紙葉類を長手方向に搬送する搬送路を備える。繰り出し部は、入口から入れられた複数枚の紙葉類を短手方向に載置する載置部と、載置部から紙葉類を繰り出す主回転体と、主回転体を繰り出し方向へ回転させる駆動手段と、紙葉類との間の摩擦係数が高い表面を有し、主回転体との間に紙葉類を1枚ずつ挟み込んで分離する分離手段と、紙葉類との間の摩擦係数が高い表面を有し、主回転体の軸方向の側方で載置部側に設けられた抵抗体と、載置部に載置された紙葉類を主回転体および抵抗体に押し付ける押圧手段とを備え、主回転体の回転軸に対して垂直な回転軸と、紙葉類との間の摩擦係数が高い表面とを有する回転自在な樽形回転体が、主回転体の外周上に複数設けられている。
このようにすることで、複数枚の紙葉類を載置部に横向き状態(短手方向)で載置できるので、紙葉類の操作性を良好にすることが可能となる。また、繰り出し前に載置部で、複数枚の紙葉類の先端部を揃えて、繰り出し時の分離不良やジャム障害の発生リスクを軽減することが可能となる。
また、主回転体を繰り出し方向へ回転させることにより、紙葉類の樽形回転体と接触した部分は移動するが、紙葉類の抵抗体と接触した部分は移動を阻止されるので、該抵抗体と接触した部分を中心として、紙葉類を搬送方向へ旋回させることができる。その際、各樽形回転体が紙葉類の旋回に追従して自由に回転することで、紙葉類をスムーズに旋回させながら搬送方向へ送り出すことができる。また、紙葉類を樽形回転体と分離手段との間に1枚ずつ挟み込んで分離することができる。そして、紙葉類を1枚ずつ、寸法の長い方の端部を搬送方向へ向けた横向き状態から、寸法の短い方の端部を搬送方向へ向けた縦向き状態へ方向転換して、搬送方向へ繰り出すことができる。よって、紙葉類に対する分離・繰り出し性能を高くすることが可能となる。
また、紙葉類が旋回しながら繰り出されるので、次の紙葉類を送り出そうとする力が搬送方向に対して傾いた方向に働いて、該送り出し力の一部の分力しか搬送方向に働かなくなる。このため、搬送方向と反対の方向に働く、分離手段による次の紙葉類の繰り出しを阻止する力が、次の紙葉類の送り出し力の分力より小さくならず、紙葉類間の摩擦係数が大きくても、紙葉類が重なって繰り出される繰り出し不良や、ジャム障害の発生を防止することが可能となる。
また、紙葉類を縦向き状態で1枚ずつ繰り出して、搬送路により長手方向に搬送するので、紙葉類処理装置の幅寸法を小さくして、薄型化と低コスト化を図ることが可能となる。また、長手寸法の差異が大きい紙葉類があっても、搬送時の紙葉類の左右の位置のばらつきを抑えて、搬送の高信頼性を確保することが可能となる。さらに、紙葉類の傾きを抑えて、高い判別性能を確保することが可能となる。
また、本発明では、上記紙葉類繰り出し装置において、主回転体の回転軸に対して垂直な面内で、複数の樽形回転体を円状に連なるように等角度間隔で配置し、樽形回転体の連なりを回転体の軸方向に2列設け、一方の列の各樽形回転体を、他方の列の各樽形回転体に対して主回転体の円周方向へずらすようにしてもよい。
また、本発明では、上記紙葉類繰り出し装置において、抵抗体の搬送方向側に、主回転体から繰り出された紙葉類を搬送する一対の搬送回転体を設け、該搬送回転体の表面を傾斜状または曲面状にしてもよい。
また、本発明では、上記紙葉類繰り出し装置において、抵抗体は、主回転体の軸方向の側方で紙葉類を支えるガイドに設けられた突起から構成されるようにしてもよい。
また、本発明では、上記紙葉類繰り出し装置において、抵抗体は、主回転体の回転軸に対して垂直な回転軸を有する回転自在な従動回転体から構成されるようにしてもよい。
また、本発明では、上記紙葉類繰り出し装置において、抵抗体の搬送方向側に、搬送方向に対して垂直でかつ主回転体から離れる方向への移動を阻止する阻止手段を設けるようにしてもよい。
また、本発明では、上記紙葉類繰り出し装置において、分離手段は、樽形回転体と接触し、所定の圧力がかかると繰り出し方向へ回転する抵抗回転体から構成されるようにしてもよい。
また、本発明では、上記紙葉類繰り出し装置において、分離手段に、樽形回転体を非接触で入り込ませる凹部を設けるようにしてもよい。
また、本発明では、上記紙葉類繰り出し装置において、分離手段は、樽形回転体と接触し、所定の圧力がかかると任意の方向へ回転する抵抗球体から構成されるようにしてもよい。
また、本発明では、上記紙葉類繰り出し装置において、主回転体の回転軸を、搬送方向に対して90°未満の角度だけ傾けて配置するようにしてもよい。
さらに、本発明では、上記紙葉類処理装置において、紙葉類の出口近傍に設けられ、搬送路により長手方向に搬送された紙葉類を集積した後、回転することにより、紙葉類を出口から短手方向に一括で取り出せるようにする回転保留部を備えるようにしてもよい。
本発明によれば、複数枚の紙葉類を横向き状態で載置した後、1枚ずつ分離しつつ縦向き状態に方向転換して繰り出すので、紙葉類に対する良好な操作性と高い分離・繰り出し性能を実現した紙葉類繰り出し装置および紙葉類処理装置を提供することができる。
以下、本発明の実施形態を説明する。本実施形態は、たとえば、金融機関などに設置されたATM(Automated Teller Machine:現金自動預金支払機)において、複数枚の紙葉類を分離して繰り出す紙葉類繰り出し装置に関する。また、ATMなどの紙葉類処理装置に関する。
図1は、本発明の一実施形態に係る紙葉類繰り出し装置10を示した図である。詳しくは、紙葉類繰り出し装置10を上方から見た図を図1(a)に示し、側方から見た図を図1(b)に示し、図1(b)で右側から見た図を図1(c)に示している。図2〜図4は、紙葉類繰り出し装置10による紙葉類の繰り出し状態を示した図である。
載置部1は、紙葉類繰り出し装置10の側壁11とガイド12で囲まれた空間で構成されている。載置部1には、図2に示すように、紙葉類(紙幣)Pの寸法の長い方の端部を搬送方向Xへ向けて、複数枚の紙葉類Pを短手方向に載置することができる。
繰り出しローラ2は、オムニホイールから構成されている。繰り出しローラ2は、載置部1から紙葉類Pを繰り出す。繰り出しローラ2の回転軸2aの両端は、側壁11に回転可能に支持されている。繰り出しモータ7は、側壁11に固定されている。繰り出しモータ7は、ベルトとプーリとを介して繰り出しローラ2を繰り出し方向Yへ回転させる。繰り出しローラ2は、本発明の「主回転体」の一例である。繰り出しモータ7は、本発明の「駆動手段」の一例である。
繰り出しローラ2の外周上には、樽形サブローラ3が複数設けられている。樽形サブローラ3は、繰り出しローラ2の回転軸2aに対して垂直な回転軸3aを有している。樽形サブローラ3の表面と紙葉類Pとの間の摩擦係数は高くなっている。樽形サブローラ3は、繰り出しローラ2の回転軸2aに対して垂直な面内で、円状に連なるように等角度間隔(90°)で4つ配置されている。また、その樽形サブローラ3の連なりは、繰り出しローラ2の軸方向に2列設けられている。また、一方の列の各樽形サブローラ3は、他方の列の樽形サブローラ3に対して、樽形サブローラ3の配置角度間隔の半分の角度(45°)だけ繰り出しローラ2の円周方向へずれている。さらに、樽形サブローラ3の表面形状は、繰り出しローラ2の軸方向から見た場合に、回転軸2aを中心にした真円と一致するような曲面形状に形成されている。樽形サブローラ3は、本発明の「樽形回転体」の一例である。
載置部1と繰り出しローラ2の下方には、一対の分離ローラ4が設けられている。分離ローラ4の表面と紙葉類Pとの間の摩擦係数は高くなっている。図1(c)および図3に示すように、少なくとも一方の分離ローラ4は、ばね9による所定の圧力で、少なくとも一方の列の樽形サブローラ3に押し付けられている。分離ローラ4は、繰り出しローラ2の外周の樽形サブローラ3との間に紙葉類Pを1枚ずつ挟み込んで分離する。分離ローラ4は、本発明の「分離手段」および「抵抗回転体」の一例である。
分離ローラ4の回転軸4aには、トルクリミッタ15が取り付けられている。分離ローラ4は、所定以上の圧力がかかると繰り出し方向へ回転するように、トルクリミッタ15により回転を制限されている。トルクリミッタ15の回転抵抗力は、分離ローラ4と樽形サブローラ3との摩擦力および分離ローラ4と紙葉類Pとの摩擦力より小さいが、紙葉類P同士の摩擦力より大きく設定されている。トルクリミッタ15が有する回転抵抗力の発生手段としては、弾性部材の摩擦力を利用する方法、磁力を利用する方法、電磁力を利用する方法などがあるが、いずれの方法を選択してもよい。
図1(a)〜(c)に示すように、繰り出しローラ2の軸方向の両側方には、L字形のガイド13が設けられている。ガイド13の下方には、ガイド13の水平面と平行なガイド14が設けられている。ガイド13、14間の狭小な空間は、紙葉類Pの搬送路(繰り出し路)を構成する。ガイド13の垂直面は、載置部1に載置された紙葉類Pを支える。繰り出しローラ2の一方の側方のガイド13の載置部1側には、支持突起5が設けられている。支持突起5の表面と紙葉類Pとの間の摩擦係数は高くなっている。支持突起5は、本発明の「抵抗体」および「突起」の一例である。
載置部1には、押圧板8が立設されている。押圧板8は、たとえばリニアガイドやソレノイドなどの直線駆動手段の駆動により、繰り出しローラ2に対して近づく方向と離れる方向(図1(a)、(b)で右方向と左方向)へ往復移動する。押圧板8は、載置部1に載置された紙葉類Pを繰り出しローラ2の外周の樽形サブローラ3と支持突起5に所定の圧力で押し付ける。押圧板8は、本発明の「押圧手段」の一例である。
支持突起5の搬送方向X側には、上下一対の中継ローラ6が設けられている。中継ローラ6の表面は、傾斜状または曲面状に形成されている。中継ローラ6は、図示しないモータなどの駆動によって回転して、繰り出しローラ2から繰り出された紙葉類Pを上下方向から挟み込んで搬送する。中継ローラ6は、本発明の「搬送回転体」の一例である。
図2に示すように、複数枚の紙葉類Pが短手方向(横向き)に載置部1に載置されると、押圧板8が繰り出しローラ2へ近づく方向へ移動して、複数枚の紙葉類Pを樽形サブローラ3および支持突起5に所定の圧力で押し付ける。この押し付け状態で、繰り出しモータ7が起動して、繰り出しローラ2を繰り出し方向Yに回転させると、分離ローラ4が樽形サブローラ3との摩擦力により繰り出し方向Zに回転する(図1、図3、図4参照)。
すると、紙葉類Pの樽形サブローラ3と接触した部分は搬送方向Xへ移動するが、紙葉類Pの支持突起5と接触した部分は移動を阻止される。このため、紙葉類Pが、二点鎖線で示すように、支持突起5と接触した部分を中心として、搬送方向Xへして行く。その際、各樽形サブローラ3が独立で紙葉類Pの旋回の角度・方向・速度の変化に追従して自由に回転する。このため、紙葉類Pに負担を与えることはなく、紙葉類Pをスムーズに旋回させながら搬送方向Xへ送り出して行くことができる。
また、少なくとも一方の分離ローラ4が、少なくとも一方の列の樽形サブローラ3に押し付けられているので、紙葉類Pが、図3および図4に示すように、樽形サブローラ3と分離ローラ4との間に1枚だけ挟み込まれて分離され、搬送方向Xへ送り出されて行く。このため、紙葉類Pが重なって送り出されることを防止することができる。そして、1枚の紙葉類Pが正常に送り出された場合は、分離ローラ4が紙葉類Pとの間の摩擦力により繰り出し方向Zに回転を続ける。しかし、2枚以上の紙葉類Pが重なって送り出された場合は、紙葉類P間の摩擦力より紙葉類Pと分離ローラ4との摩擦力の方が大きいため、分離ローラ4は回転を停止し、2枚目以降の紙葉類Pが重なって繰り出されることを防止することができる。
そして、図2に示すように、紙葉類Pが旋回しながら送り出されて行って、紙葉類Pの寸法の短い方の端部を搬送方向Xへ向けた状態、すなわち縦向き状態になると、紙葉類Pが一対の中継ローラ6の間に挟み込まれて旋回を停止され、搬送方向Xへ縦向き(長手方向)に搬送されて行く。この後、上記のように紙葉類Pが1枚ずつ、寸法の長い方の端部を搬送方向Xへ向けた横向き状態から、寸法の短い方の端部を搬送方向Xへ向けた縦向き状態へ方向転換されて、搬送方向Xへ繰り出されて行く。
上記実施形態によると、複数枚の紙葉類Pを載置部1に横向き状態で載置できるので、紙葉類Pの操作性を良好にすることが可能となる。また、繰り出し前に載置部1で、複数枚の紙葉類Pの先端部を揃えて、繰り出し時の分離不良やジャム障害の発生リスクを軽減することが可能となる。
また、繰り出しローラ2を繰り出し方向Yへ回転させることで、紙葉類Pが支持突起5と接触した部分を中心に搬送方向Xへ旋回して、各樽形サブローラ3が紙葉類Pの旋回に追従して自由に回転するので、紙葉類Pをスムーズに旋回させながら搬送方向Xへ送り出すことができる。また、分離ローラ4が樽形サブローラ3との摩擦力により繰り出し方向Zへ回転するので、紙葉類Pを樽形サブローラ3と分離ローラ4との間に1枚ずつ挟み込んで分離することができる。そして、紙葉類Pを1枚ずつ、横向き状態から縦向き状態へ方向転換して、搬送方向Xへ繰り出すことができる。よって、紙葉類Pに対する分離・繰り出し性能を高くすることが可能となる。
また、紙葉類Pが旋回しながら繰り出されるので、図2(b)に矢印で示すように、次の紙葉類Pを送り出そうとする力F1が搬送方向Xに対して角度θn傾いた方向に働いて、該送り出し力F1の一部の分力F1*cosθnしか搬送方向Xに働かなくなる。このため、搬送方向Xと反対の方向に働く、分離ローラ4による次の紙葉類Pの繰り出しを阻止する力F2が、次の紙葉類Pの送り出し力の分力F1cosθnより小さくなることはない(F2>F1*cosθn<F1)。よって、紙葉類P間の摩擦係数が大きくても、紙葉類Pが重なって繰り出される繰り出し不良や、ジャム障害の発生を防止することが可能となる。
また、支持突起5の搬送方向X側に、一対の中継ローラ6を設けているので、繰り出しローラ2により縦向き状態にした紙葉類Pを、それ以上旋回させて傾けることなく、中継ローラ6により紙葉類Pの長手方向を搬送方向Xへ向けて確実に搬送することができる。また、中継ローラ6の表面が傾斜状または曲面状に形成されているので、旋回しながら中継ローラ6に側方から近付いて来る紙葉類Pを、中継ローラ6間に確実に挟みこんで搬送方向Xへ搬送することができる。よって、大きさの異なる紙葉類Pがあっても、スキュー補正手段や位置補正手段を別途設ける必要がなく、紙葉類Pを一定の基準位置に合わせて長手方向に搬送することが可能となる。
図5は、本発明の他の実施形態に係る紙葉類繰り出し装置20を示した図である。詳しくは、紙葉類繰り出し装置20を上方から見た図を図5(a)に示し、側方から見た図を図5(b)に示している。図6は、紙葉類繰り出し装置20による紙葉類Pの繰り出し状態を示した図である。
紙葉類繰り出し装置20では、図1などに示した支持突起5に代えて、支持ローラ21を設けている。支持ローラ21は、自由に回転する。支持ローラ21は、繰り出しローラ2の軸方向の一方の側方に2つ設けられている。支持ローラ21の表面と紙葉類Pとの間の摩擦係数は高くなっている。支持ローラ21の回転軸21aは、繰り出しローラ2の回転軸2aに対して垂直で、かつ、載置部1に載置された紙葉類Pと平行になっている。2つの支持ローラ21は、紙葉類Pと接触するように軸方向に所定の間隔をおいて配置されている。支持ローラ21は、本発明の「抵抗体」および「従動回転体」の一例である。
支持ローラ21の搬送方向X側には、案内ローラ22が設けられている。案内ローラ22は、自由に回転する。案内ローラ22の回転軸22aは、支持ローラ21の回転軸21aに対して若干傾斜している。案内ローラ22は、紙葉類Pの搬送方向Xに対して垂直でかつ繰り出しローラ2から離れる方向(図5(a)および図6で下方向)への移動を阻止する。案内ローラ22は、本発明の「阻止手段」の一例である。
中継ローラ6の搬送方向X側には、上下一対の搬送ローラ23が二対設けられている。搬送ローラ23は、図示しないモータなどの駆動によって、中継ローラ6と連動して回転し、紙葉類Pを搬送方向Xへ搬送する。
載置部1に載置された複数枚の紙葉類Pが押圧板8により樽形サブローラ3および支持ローラ21に押し付けられた状態で、繰り出しローラ2を繰り出し方向Yに回転させる。すると、紙葉類Pの樽形サブローラ3と接触した部分は搬送方向Xへ移動するが、紙葉類Pの支持ローラ21と接触した部分は移動を阻止される。このため、紙葉類Pが分離ローラ4に近い方の支持ローラ21と接触した部分を中心として、図6に二点鎖線で示すように、搬送方向Xへ旋回して行く。その際、各樽形サブローラ3が独立で紙葉類Pの旋回の角度・方向・速度の変化に追従して自由に回転し、分離ローラ4から遠い方の支持ローラ21が紙葉類Pの旋回に対して従動して回転する。このため、紙葉類Pに負担を与えることはなく、紙葉類Pをスムーズに旋回させながら搬送方向Xへ送り出して行くことができる。
そして、旋回して行く紙葉類Pの寸法の長い方の端部が案内ローラ22の外周面に接触すると、紙葉類Pが案内ローラ22の外周面に沿いながら旋回して行く。このとき、繰り出しローラ2の軸方向と平行な紙葉類Pの横方向への移動に対して、支持ローラ21が従動可能になっているので、紙葉類Pをスムーズに旋回させることができる。
その後、紙葉類Pが旋回しながら送り出されて行って、紙葉類Pの寸法の短い方の端部を搬送方向Xへ向けた状態、すなわち縦向き状態になると、紙葉類Pが一対の中継ローラ6の間に挟み込まれて旋回を停止され、中継ローラ6により搬送ローラ23へ縦向き(長手方向)に搬送される。そしてさらに、紙葉類Pは、搬送ローラ23により搬送方向Xへ縦向きに搬送されて行く。
上記実施形態によると、紙葉類Pを支持ローラ21との接触部分を中心にして旋回させた後、案内ローラ22の外周面に沿わせながら旋回させて、中継ローラ6に挟み込まれたところで長手方向に搬送させて直進させることができる。このため、紙葉類Pの大きさや繰り出し前の姿勢に関わらず、紙葉類Pを傾きなく、寸法の長い方の端部の一方を同一位置に合わせて搬送することが可能となる。また、紙葉類Pに負担がかからなくなり、紙葉類Pの損傷やジャム障害の発生を防止することができる。
図7は、本発明の他の実施形態に係る分離手段を示した図である。本実施形態では、図1などに示した分離ローラ4に代えて、非接触分離ローラ24を分離手段として設けている。非接触分離ローラ24の回転軸24aは、繰り出しローラ2の回転軸2aと平行になっている。非接触分離ローラ24には、各樽形サブローラ3を非接触状態で入り込ませる凹部24bが設けられている。このため、紙葉類Pが樽形サブローラ3と非接触分離ローラ24との間を通過する際に、紙葉類Pが波形に変形し、紙葉類Pと非接触分離ローラ24との間および紙葉類Pと樽形サブローラ3との間で摩擦力が発生する。
非接触分離ローラ24は、図示しないクラッチ機構により、少なくとも繰り出し方向Zには回転しないようになっている。このため、繰り出しローラ2が回転して紙葉類Pを繰り出す際に、紙葉類Pと非接触分離ローラ24との間の摩擦力および紙葉類Pと樽形サブローラ3との間の摩擦力により、紙葉類Pが2枚以上重なって繰り出されることを防止することができる。
本実施形態のように、樽形サブローラ3と非接触分離ローラ24とが接触しない分離方式とすることで、図1などに示した接触式の分離ローラ4より、紙葉類Pが任意の方向に移動しやすくなり、剛性が小さくて腰が弱い紙葉類Pに対する負担を軽減して、該紙葉類Pの損傷を防止することができる。
図8は、本発明の他の実施形態に係る分離手段を示した図である。本実施形態では、図1などに示した分離ローラ4に代えて、分離球体25を分離手段として設けている。分離球体25は、本発明の「抵抗球体」の一例である。分離球体25の表面と紙葉類Pとの間の摩擦係数は大きくなっている。分離球体25は、各列の樽形サブローラ3に対応するように2つ設けられている。各分離球体25は球体ホルダ26に保持されている。少なくとも一方の分離球体25は、ばね27により少なくとも一方の列の樽形サブローラ3に所定の圧力で押し付けられている。分離球体25は、樽形サブローラ3と接触して、所定の圧力がかかると任意の方向へ回転する。2枚以上の紙葉類Pが繰り出しローラ2により重なって送り出された場合、分離球体25と紙葉類Pとの間の摩擦力と、分離球体25と球体ホルダ26との間の摩擦力とにより、分離球体25は回転を停止するため、2枚目以降の紙葉類Pが重なって繰り出されることを防止することができる。
本実施形態のように、任意の方向に回転可能な分離球体25による分離方式にすることで、分離球体25が紙葉類Pの動きに追従して任意の方向に回転して、紙葉類Pに負担をかけずに、紙葉類Pをよりスムーズに回転させながら繰り出すことができる。
図9は、本発明の他の実施形態に係る紙葉類繰り出し装置30を示した図である。紙葉類繰り出し装置30では、繰り出しローラ2の回転軸2aと分離ローラ4の回転軸4aとが、紙葉類Pの搬送方向Xに対して90°未満の角度αだけ傾いて配置されている。また、押圧板8が保持軸18に回転可能に保持されている。このため、紙葉類Pが載置部1に載置された後、押圧板8が繰り出しローラ2に近づく方向へ移動しながら、保持軸18を中心に回転して、紙葉類Pを傾けて樽形サブローラ3と分離ローラ4に押し付ける。
本実施形態によると、紙葉類繰り出し装置30の搬送方向Xに対して垂直な幅方向の寸法を小さくして、薄型化を図ることができる。また、繰り出しローラ2により紙葉類Pを繰り出しながら旋回させるときの必要旋回角度を小さくすることができ、紙葉類Pにかかる負担を軽減することが可能となる。さらに、紙葉類Pを繰り出す時間間隔をより短くして、高速化を図ることが可能となる。
図10は、本発明の一実施形態に係る紙葉類処理装置100を示した図である。紙葉類処理装置100は、例えばATMである。紙葉類処理装置100の上面前部には、紙葉類Pの入口と出口を兼用する出入口部31が設けられている。出入口部31には、開閉動作を行うシャッタが設けられている。シャッタを開くと、出入口部31からは、複数枚の紙葉類Pを短手方向に一括で入れたり取り出したりすることができる。出入口部31の下方近傍には、繰り出し部32と回転保留部33が設けられている。繰り出し部32は、図1〜図9に示した紙葉類繰り出し装置10、20、30のいずれかから構成されている。出入口部31は、本発明の「入口」および「出口」の一例である。
紙葉類処理装置100で入金する場合は、紙葉類Pを出入口部31から短手方向に一括して入れて、繰り出し部32の載置部1に短手方向に載置する。繰り出し部32は、載置部1に載置された紙葉類Pを、前述したように1枚ずつ分離して、旋回させながら横向き状態から縦向き状態に方向転換して、搬送方向Xへ繰り出す。繰り出し部32から繰り出された紙葉類Pは、搬送路34により長手方向に搬送されて、判別部35により判別される。判別後、返却する紙葉類Pは回転保留部33へ搬送される。回転保留部33は、搬送路34により長手方向に搬送された紙葉類Pを集積して保留した後、紙葉類Pの紙面の向きを変化させることなく、回転する。これにより、返却する紙葉類Pが出入口部31から短手方向に一括で取り出せるようになる。
一方、判別後、収納する紙葉類Pは一時保留部36へ搬送される。一時保留部36は、搬送路34により長手方向に搬送された紙葉類Pを一時的に保留する。そして、入金が確定すると、紙葉類Pが一時保留部36から繰り出されて、搬送路34により長手方向に搬送されて、金種別に収納庫37に収納される。また、回収する紙葉類Pは、一時保留部36から繰り出されて、搬送路34により長手方向に搬送されて、いずれかの回収箱38、39に回収される。
紙葉類処理装置100で出金する場合は、紙葉類Pを収納庫37から繰り出して、搬送路34により長手方向に搬送して、判別部35により判別する。判別後、放出する紙葉類Pは、回転保留部33へ搬送される。回転保留部33は、搬送路34により長手方向に搬送された紙葉類Pを集積して保留した後、回転することにより、放出する紙葉類Pを出入口部31から短手方向に一括で取り出せるようにする。回収する紙葉類Pは、搬送路34により長手方向に搬送されて、いずれかの回収箱38、39に回収される。
本実施形態によると、紙葉類処理装置100に前述した紙葉類繰り出し装置10、20、30を繰り出し部32として搭載しているので、複数枚の紙葉類Pを出入口部31から横向きに一括して入れて、繰り出し部32の載置部1に横向きに載置することができる。また、回転保留部33で紙葉類Pを縦向きから横向きに方向転換するので、複数枚の紙葉類Pを出入口部31から横向きに一括して取り出すことができる。よって、紙葉類Pの投入時と取り出し時の操作性を良好にすることが可能となる。
また、繰り出し部32の載置部1への載置時に、複数枚の紙葉類Pの先端部を揃えて、繰り出し時の分離不良やジャム障害の発生リスクを軽減することが可能となる。また、紙葉類Pに対する分離・繰り出し性能を高くすることが可能となる。また、紙葉類P間の摩擦係数が大きくても、紙葉類Pの繰り出し不良やジャム障害の発生を防止することが可能となる。
また、紙葉類Pを縦向き状態で1枚ずつ繰り出して、搬送路34により長手方向に搬送するので、紙葉類処理装置100の幅寸法を小さくして、薄型化と低コスト化を図ることが可能となる。また、長手寸法の差異が大きい紙葉類Pがあっても、搬送時の紙葉類Pの左右の位置のばらつきを抑えて、搬送の高信頼性を確保することが可能となる。さらに、大きさの異なる紙葉類Pがあっても、繰り出し部32により紙葉類Pを傾けることなく、基準位置に合わせた長手方向への直進搬送が可能となる。よって、スキュー補正手段や位置補正手段を別途設ける必要がなく、低コストで高い判別性能を確保することが可能となる。
本発明は、上述した以外にも種々の実施形態を採用することができる。たとえば、上記実施形態では、分離手段として、分離ローラ4や非接触分離ローラ24や分離球体25を用いた例を示したが、本発明はこれに限るものではない。これ以外に、たとえば摩擦抵抗の高い板状のパッドなどのような、ローラ形状や球体形状でないものを、分離手段として用いるようにしてもよい。いずれのものを分離手段として用いるかは、紙葉類繰り出し装置の動作速度・動作回数・寿命などを考慮して、適宜選択すればよい。
また、図5および図6に示した実施形態では、阻止手段として、案内ローラ22を用いた例を示したが、本発明はこれに限るものではない。これ以外に、たとえば表面の摩擦抵抗を小さくした固定ガイドなどのような、ローラ形状でないものを、阻止手段として用いるようにしてもよい。
本発明は、たとえばATMや券売機のような、紙葉類を取り込んで処理する紙葉類処理装置全般に適用することができ、また、これらの装置に搭載されて、複数枚の紙葉類を分離して繰り出す紙葉類繰り出し装置全般に適用することができる。
1 載置部
2 繰り出しローラ
2a 回転軸
3 樽形サブローラ
3a 回転軸
4 分離ローラ
5 支持突起
6 中継ローラ
8 押圧板
7 繰り出しモータ
10 紙葉類繰り出し装置
13 ガイド
20 紙葉類繰り出し装置
21 支持ローラ
22 案内ローラ
24 非接触分離ローラ
24b 凹部
25 分離球体
30 紙葉類繰り出し装置
31 入出口部
32 繰り出し部
33 回転保留部
100 紙葉類処理装置
P 紙葉類
X 搬送方向
Y、Z 繰り出し方向
2 繰り出しローラ
2a 回転軸
3 樽形サブローラ
3a 回転軸
4 分離ローラ
5 支持突起
6 中継ローラ
8 押圧板
7 繰り出しモータ
10 紙葉類繰り出し装置
13 ガイド
20 紙葉類繰り出し装置
21 支持ローラ
22 案内ローラ
24 非接触分離ローラ
24b 凹部
25 分離球体
30 紙葉類繰り出し装置
31 入出口部
32 繰り出し部
33 回転保留部
100 紙葉類処理装置
P 紙葉類
X 搬送方向
Y、Z 繰り出し方向
Claims (12)
- 複数枚の紙葉類を分離して繰り出す紙葉類繰り出し装置
であって、
複数枚の紙葉類を短手方向に載置する載置部と、
前記載置部から紙葉類を繰り出す主回転体と、
前記主回転体を繰り出し方向へ回転させる駆動手段と、
紙葉類との間で摩擦力を生じる表面を有し、前記主回転体との間に紙葉類を1枚ずつ挟み込んで分離する分離手段と、
紙葉類との間で摩擦力を生じる表面を有し、前記主回転体の軸方向の側方で前記載置部側に設けられた抵抗体と、
前記載置部に載置された紙葉類を前記主回転体および前記抵抗体に押し付ける押圧手段と、を備え、
前記主回転体の回転軸に対して垂直な回転軸と、紙葉類との間で摩擦力を生じる表面とを有する回転自在な樽形回転体が、前記主回転体の外周上に複数設けられている、ことを特徴とする紙葉類繰り出し装置。 - 請求項1に記載の紙葉類繰り出し装置において、
前記主回転体の回転軸に対して垂直な面内で、複数の前記樽形回転体を円状に連なるように等角度間隔で配置し、
前記樽形回転体の連なりを前記主回転体の軸方向に2列設け、
一方の列の前記各樽形回転体を、他方の列の前記各樽形回転体に対して前記主回転体の円周方向へずらした、ことを特徴とする紙葉類繰り出し装置。 - 請求項1または請求項2に記載の紙葉類繰り出し装置において、
前記抵抗体の搬送方向側に、前記主回転体から繰り出された紙葉類を搬送する一対の搬送回転体を設け、該搬送回転体の表面を傾斜状または曲面状にした、ことを特徴とする紙葉類繰り出し装置。 - 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の紙葉類繰り出し装置において、
前記抵抗体は、前記主回転体の軸方向の側方で紙葉類を支えるガイドに設けられた突起から構成されている、ことを特徴とする紙葉類繰り出し装置。 - 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の紙葉類繰り出し装置において、
前記抵抗体は、前記主回転体の回転軸に対して垂直な回転軸を有する回転自在な従動回転体から構成されている、ことを特徴とする紙葉類繰り出し装置。 - 請求項5に記載の紙葉類繰り出し装置において、
前記抵抗体の搬送方向側に、搬送方向に対して垂直でかつ前記主回転体から離れる方向への移動を阻止する阻止手段を設けた、ことを特徴とする紙葉類繰り出し装置。 - 請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の紙葉類繰り出し装置において、
前記分離手段は、前記樽形回転体と接触し、所定以上の圧力がかかると繰り出し方向へ回転する抵抗回転体から構成されている、ことを特徴とする紙葉類繰り出し装置。 - 請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の紙葉類繰り出し装置において、
前記分離手段に、前記樽形回転体を非接触で入り込ませる凹部を設けた、ことを特徴とする紙葉類繰り出し装置。 - 請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の紙葉類繰り出し装置において、
前記分離手段は、前記樽形回転体と接触し、所定の圧力がかかると任意の方向へ回転する抵抗球体から構成されている、ことを特徴とする紙葉類繰り出し装置。 - 請求項1ないし請求項9のいずれかに記載の紙葉類繰り出し装置において、
前記主回転体の回転軸を、搬送方向に対して90°未満の角度だけ傾けて配置した、ことを特徴とする紙葉類繰り出し装置。 - 複数枚の紙葉類を分離して繰り出す繰り出し部が、紙葉類の入口近傍に設けられ、前記入口から、複数枚の紙葉類を短手方向に一括で入れることが可能な紙葉類処理装置において、
前記繰り出し部から繰り出された紙葉類を長手方向に搬送する搬送路を備え、
前記繰り出し部は、
前記入口から入れられた複数枚の紙葉類を短手方向に載置する載置部と、
前記載置部から紙葉類を繰り出す主回転体と、
前記主回転体を繰り出し方向へ回転させる駆動手段と、
紙葉類との間で摩擦力を生じる表面を有し、前記主回転体との間に紙葉類を1枚ずつ挟み込んで分離する分離手段と、
紙葉類との間で摩擦力を生じる表面を有し、前記主回転体の軸方向の側方で前記載置部側に設けられた抵抗体と、
前記載置部に載置された紙葉類を前記主回転体および前記抵抗体に押し付ける押圧手段と、を備え、
前記主回転体の回転軸に対して垂直な回転軸と、紙葉類との間で摩擦力を生じる表面とを有する回転自在な樽形回転体が、前記主回転体の外周上に複数設けられている、ことを特徴とする紙葉類処理装置。 - 請求項11に記載の紙葉類処理装置において、
紙葉類の出口近傍に設けられ、前記搬送路により長手方向に搬送された紙葉類を集積した後、回転することにより、紙葉類を前記出口から短手方向に一括で取り出せるようにする回転保留部を備えた、ことを特徴とする紙葉類処理装置。
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