JP5692905B2 - 高周波空洞、線形加速器及びバンチャー空洞 - Google Patents
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Description
また、特許文献1に示されるように、医療、原子核研究等のためにイオンを加速する高周波空洞(加速空洞)を備えた線形加速器が実用に共されている。
この高周波空洞の一例として、ドリフトチューブ型線形加速器の高周波空洞100の構造及びイオンを加速する加速原理について、図2及び図3を用いて説明する。
図2は、ドリフトチューブ型線形加速器の高周波空洞100の内部構造を示す一部裁断斜視図である。
図3は、図2の一部裁断拡大図である。
なお、109は、ステム106をリッジ104に固定するベースフランジで、図3の110は、電極108、ステム106及びリッジ104を固定するセンターフレームである。
なお、イオンは加速されるとその速さが増大するので、それに合わせて、図2に示すように、ドリフトチューブ電極108の長さも、ギャップ間隔も合わせて長くなるように工夫されている。
図3は従来の高周波空洞100の製造法を説明するための一部裁断斜視図である。
また、上下、左右の電極108のギャップ間隔と軸合わせを、ギャップゲージ、ゲージ・ロッドまたは光学ゲージにより、人間がアライメント作業を行っていた。
更に、ロウ付けされた銅材は焼き生っているため、非常に柔らかくなっており、少しの力で歪んでしまうという問題があった。
また、従来の高周波空洞の製造においては、この3次元アライメント作業には高度の熟練と長時間の作業時間を要するという問題を備えていた。
(1)請求項1に記載したように構成すると、組立精度を飛躍的に向上させることができる。
(2)また、従来必要であった、アライメント作業における高度の熟練が不要になり、長時間の作業時間を要するという問題が解決できる。
(1)請求項2又は請求項3に記載したように構成すると、組立精度を飛躍的に向上させることができる。
(2)また、従来必要であった、アライメント作業における高度の熟練が不要になり、長時間の作業時間を要するという問題が解決できる。
図1は、本発明の高周波空洞10の特徴を説明するための一部裁断斜視図である。
近年、5軸のNC工作機械の発達によりかなり多くの製品を一体加工することが可能となってきた。
そこで、銅、アルミブロックから当初より、本発明の高周波空洞10における各電極18内の穴加工18aを行い、それを基準として、電極18外径、ステム16、ベースフランジ19、リッジ14、センターフレームを掘削加工する。
なお、センターフレームについては図3と同様なので、図示は省略する。
即ち、従来の方法では、上記したように、高周波空洞100(図2参照)の組立精度は±50乃至100ミクロンの誤差が不可避的であったが、これに対して、本発明の高周波空洞10では、組立精度を、5乃至25ミクロンの誤差に、飛躍的に精度を上げることができる。
またリッジ14に付いたステム16、電極18を一体加工(一体加工のときは後に分離する)、又は、上下別々にNC工作機械で製作する。
本実施の形態では、高周波空洞10の各構成全てを一体加工するのでは無いため、より複雑な工作が可能となる。
そして、各工作された上下リッジ14をアライメントしセットすることで全てのアライメントが完了する。
また、従来必要であった、アライメント作業における高度の熟練が不要になり、長時間の作業時間を要するという問題が解決できる。
また、結合部分がないため、熱伝導率が銅やアルミの素材と同じになるため、熱発散効率が良いく、局所的に温度が上がり電気伝導度が悪化することもない。
本願の高周波空洞の特徴は、一体加工による組立精度向上であり、従って、一体加工法も、NCマシンでの掘削加工に限定されず、他の一体加工法、例えば鋳造加工と切削加工を組み合わせた加工も含むのはもちろんのことである。
14:リッジ
16:ステム
18:電極(ドリフトチューブ)
Claims (3)
- 複数の電極と、
リッジと、
前記複数の電極をそれぞれ前記リッジに支持するステムと、
前記電極、前記ステム及び前記リッジを固定するセンターフレームと、
前記複数の電極と、前記リッジと、前記ステム及び前記センターフレームを収容する空洞と、
を備えた高周波空洞において、
前記複数の電極と、前記リッジと、前記ステム及び前記センターフレームからなる一体の部品全部を、切削加工、又は、鋳造加工と切削加工を組み合わせた加工のみで、一体型加工により成形されていることを特徴とする高周波空洞。 - 請求項1に記載の高周波空洞を具備したことを特徴とする線形加速器。
- 請求項1に記載の高周波空洞を具備したことを特徴とするバンチャー空洞。
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