JP4656055B2 - 線形イオン加速器およびイオン加速システム - Google Patents

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Description

この発明は、炭素や陽子等のイオンビームを高エネルギーに加速する線形イオン加速器、特にIH(Interdigital−H)型線形加速器に関するものである。また、この線形イオン加速器を用いたイオン加速システムに関するものである。
従来のIH型線形加速器は、共振空胴内に設置される複数のドリフトチューブ間に発生する加速電場を使用してイオンビームを高エネルギーに加速する。
IH型線形加速器の電磁場発生モードはビーム加速方向に磁場が発生するTEモードであり、間接的にドリフトチューブ間に電場を発生させるが、TEモードで励起された加速電場は共振空胴端部でゼロ、共振空胴中央部でピークになる山形の電場分布になる。このような電場分布では、中央部でのピーク電場により放電限界が決められるため、発生電場を効率よく利用できない。したがって、発生電場を効率的に使用するためには、共振空胴内に均一な電場分布を形成する必要がある。
従来のIH型線形加速器では、電場分布調節機構として板状のリッジを設置して共振空胴内の電場分布の均一化を達成している。リッジはドリフトチューブを支持するステムを支持する土台に位置し、加速方向に発生する磁場の流れを共振空胴端部まで導く役割がある。また、エンドリッジチューナーと呼ばれるリッジの端部を切り欠く方法を用いて、均一電場分布を形成するようにしている(例えば、非特許文献1参照。)。
一方、他機種ではあるが、RFI(Rf Focused Interdigital)型線形加速器では、リッジを用いずに共振空胴の空胴径を段階的に、もしくはコーン状に変化させて電場分布を均一化している。また、共振空胴端部の空胴径を拡大することで共振空胴端部での電場強度を増加させ、加速方向に亘って共振空胴内の電場分布の均一化を達成している(例えば、非特許文献2参照。)。
Y.Iwata,et al.「Alternating−phase−focused IH−DTL for an injector of heavy−ion medical accelerators」(Nuclear Instruments and Methods in Physics Research Section A,569(2006)685) D.A.Swenson et.al.「Status of the RFI Linac Prototype」(Proc. of LINAC Conf.,Lubeck,Germany,2004,p.321)
従来のRFI型線形加速器では、共振空胴の空胴径を変化させて電場強度の均一化を図っているが、リッジを備えていないのでステム間に磁場が回りこむ影響があり、共振空胴中央部での電場分布の均一性を崩す場合があった。
また、従来のIH型線形加速器では、TEモードで励起された加速電場分布を調節する機構としてリッジが用いられているが、このようなリッジを設けたIH型線形加速器は、磁場が共振空胴端部まで行き渡るため共振空胴中央部において均一の電場分布を発生させることが可能となる。しかしながら、共振空胴端部領域における電場は微量しか発生せず、その領域においてビームに与える加速力、収束力が弱くなる。そのため、重い粒子ビームを加速する場合や粒子ビームの電流量が小さい場合には大きな問題はないが、例えば陽子等の軽い粒子ビームを加速する場合や大電流ビームを加速する場合には、空間電荷効果によりビームを多く失う問題があった。特に、APF(Alternating Phase Focused)法のようなビーム収束機器を要しない収束法により加速を行うと、従来のIH型線形加速器ではビームを多く失う問題があった。
この発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、リッジを設けたIH型の線形イオン加速器において、共振空胴の加速方向に亘ってより均一な電場分布を達成することを目的とし、軽い粒子ビームを加速する場合や大電流ビームを加速する場合においても、より効率的に加速することが可能なIH型線形加速器を得ることを目的としている。
また、このような線形イオン加速器を用いて、イオンビームをより効率的に加速することが可能なイオン加速システムを得ることを目的としている。
この発明に係わる線形イオン加速器は、イオンビームの加速方向に沿って共振空胴内に設置された複数のドリフトチューブ、上記共振空胴内壁に設置された一対のリッジ、および上記複数のドリフトチューブを上記一対のリッジに交互に接続して支持するステムを備え、上記共振空胴内に上記加速方向に沿って発生させた磁場により上記複数のドリフトチューブ間に加速電場を発生させて、上記共振空胴内に入射する上記イオンビームを加速する線形イオン加速器において、上記イオンビーム入射側の上記共振空胴端部の空胴径は、上記共振空胴中央部の空胴径より大きく、かつこの上記共振空胴の径拡大部は、上記イオンビーム入射側の上記共振空胴端より上記一対のリッジが設けられている個所に至る位置まで設けられているものである。
また、この発明に係わるイオン加速システムは、イオン源、該イオン源から出射するイオンビームを加速する前段加速器、および該前段加速器から出射するイオンビームを加速する後段加速器を備えたイオン加速システムにおいて、上記後段加速器として、本発明の上記線形イオン加速器を用いたものである。
この発明によれば、リッジを設けた線形イオン加速器において、共振空胴内の加速方向に沿ってより均一な電場分布を達成することが可能となり、より効率的に加速することが可能となる効果がある。
また、この発明によれば、イオン加速システムにおいて、イオン源からの出力ビームを本発明の上記線形イオン加速器を用いて効率的に加速するので、コンパクトなイオン加速システムを構築でき、かつビーム電流量に依存しないイオン加速システムとすることができる。
実施の形態1.
図1は本発明の実施の形態1によるIH型線形イオン加速器を示す断面構成図である。共振空胴1内には、ビーム加速方向(Z方向)に沿って、加速電場を発生するための複数のドリフトチューブ2が設置されている。ドリフトチューブ2を支持するステム3は、加速方向に垂直な方向(Y方向)に配列し、共振空胴内壁に設置された一対のリッジ4に交互に接続されている。
電場分布調節機構であるリッジ4の端部は、均一電場分布を達成するように調節するエンドリッジチューナー5が設けられている。エンドリッジチューナー5は、リッジ4を切り欠くことにより構成されている。
低エネルギー側エンドドリフトチューブ6は、ステム3ではなく、ビーム入射側となる低エネルギー側共振空胴端板7により支持され、同様に高エネルギー側エンドドリフトチューブ8は、ビーム出射側となる高エネルギー側共振空胴端板9に支持される。
低エネルギー側エンドドリフトチューブ6と隣接するドリフトチューブ2との間には加速ギャップ10があり、以下、ドリフトチューブ2の個数に応じ、加速ギャップ数も増えていく。複数のドリフトチューブ間の加速ギャップを、低エネルギー側から順に加速ギャップ10a、加速ギャップ10b、加速ギャップ10c・・・と表記する。
低エネルギー側の共振空胴端部の空胴径は、共振空胴中央部の空胴径より大きく、かつこの径拡大部(以下、低エネルギー側拡大空胴と記す。)11は、低エネルギー側共振空胴端板7からリッジ4が設けられている個所に至る位置までの空胴長L1をもって存在する。また、リッジ4に掛かる拡大空胴部分には、リッジ4が延長して設けられている(リッジ41)。リッジ41の形状に関しては、好ましくは図1に示すように、リッジ4をそのまま延長した形状とするとよい。こうすることで、電場分布調節機構であるリッジ4の設計を変更しなくて済む。
同様に、高エネルギー側の共振空胴端部の空胴径も、共振空胴中央部の空胴径より大きく、かつこの径拡大部(以下、高エネルギー側拡大空胴と記す。)12は、高エネルギー側共振空胴端板9からリッジ4が設けられている個所に至る位置までの空胴長L2をもって存在する。また、リッジ4に掛かる拡大空胴部分には、リッジ4が延長して設けられている(リッジ42)。
低/高エネルギー側拡大空胴11、12の設計指針を以下に記す。
最初に、低エネルギー側拡大空胴11の拡大空胴径および拡大空胴長L1について、3次元電磁場解析により得られる電場分布から、上記拡大空胴径および拡大空胴長L1を評価し、低エネルギー側拡大空胴11内で均一電場分布を達成するように、拡大空胴径および拡大空胴長L1の最適化を行う。また、高エネルギー側拡大空胴12についても低エネルギー側拡大空胴11と同様に行う(ステップ1)。
次に、低/高エネルギー側拡大空胴11、12と共振空胴中央部とが一体となった共振空胴1の共振周波数が、加速器の運転周波数になるように、以下のようにして共振空胴1の全体設計を行う。
共振周波数を決定する大きな要因はドリフトチューブ間に発生する電気容量と磁場が流れる共振空胴断面積である。低/高エネルギー側拡大空胴11、12を搭載すると、共振空胴端部における磁場が流れる領域が増大するため、共振周波数は拡大空胴11、12を搭載する前に比べ減少する。したがって、減少した共振周波数を増加させるためには、ドリフトチューブ間で発生する電気容量は拡大空胴11、12を搭載しても変わらないため、磁場が流れる共振空胴断面積を縮小することで達成できる。そのため、ステップ1で得られた低/高エネルギー側拡大空胴11、12の空胴径、および共振空胴中央部の空胴径を同じ割合で縮小し、3次元電磁場解析により、共振空胴1の共振周波数が、設計値の加速器運転周波数になるように、上記それぞれの空胴径を最適化する(ステップ2)。
最後に、各空胴径を縮小したことで、低/高エネルギー側拡大空胴により拡張された磁場が流れる領域が変化し電場分布も変化するので、再度、低/高エネルギー側拡大空胴径を最適化し、均一電場分布を得るようにする(ステップ3)。
このように、低/高エネルギー側拡大空胴11、12の空胴径と空胴長、共振空胴中央部の空胴径、および共振周波数をパラメーターにして前述の過程を繰り返すことにより最適形状を設計する(ステップ4)。
なお、上記各ステップにおいて、拡大空胴の空胴径と共振空胴中央部の空胴径との大小関係が変ることはない。
このような構成にすれば、TEモードにより励起される磁場が、低/高エネルギー側端部において多く流れることにより誘導電流が増加し、この領域での電場が上昇するので、共振空胴の低/高エネルギー側端部領域における電場分布も含め、共振空胴全体に亘って均一電場分布を形成することができ、かつ、設計値の運転周波数で共振するIH型線形加速器が達成できる。
低/高エネルギー側拡大空胴11、12の空胴径および空胴長について、以下にさらに詳細に説明する。
図2は、低エネルギー側拡大空胴11を搭載前の低エネルギー側共振空胴における電場分布を示しており、リッジ4により電場分布を均一化した後の低エネルギー側端部領域の電場分布を示す。なお、図2はドリフトチューブの数が図1に示すものより多い構成の線形加速器に対する電場分布である。横軸は加速軸であり、加速方向の位置を示す。縦軸は加速軸上に発生する電場強度(右側縦軸)であり、空胴中央部での均一電場分布の電場強度により規格化した電場(左側縦軸)を併記する。また、曲線A0は電場分布そのものを示し、曲線Aは各加速ギャップ10a、10b、10c・・・での電場強度のピークをつなげたものである。
図2に示すように、リッジ4による均一電場分布の調節は共振空胴端部領域を除いて達成できるが、共振空胴端部領域、とくに低エネルギー側において電場強度が弱く、加速ギャップ10aでの電場強度は均一電場強度の30%程度しかないことがわかる。
前述したように、ドリフトチューブ間に発生させる電場の最大値は放電限界値により上限があり、最大値の電場で放電限界が決まるので、空胴内部で発生する電場強度が不均一の場合、最大値以外の加速電場は放電限界までまだ余裕があるにもかかわらず、それ以上に電場を大きくすることができず、加速効率が低い。したがって、効率的にビームを加速するには空胴内部で発生する電場強度が均一であること必要がある。
さらに、リッジ4を用いた従来のIH型線形加速器では、図2に示すように、加速ギャップ10aで発生する電場強度が一番弱く、共振空胴中央部の均一な電場強度の30%程度の電場しかない。そのため、加速ギャップ10aでの加速ゲインが小さいので、大電流ビームを加速する場合は空間電荷効果により失うビームが多くなってしまう。これを改善するためにも、特に低エネルギー側共振空胴端部領域での電場の立ち上りを改善し、より均一化する必要がある。
さらに、IH型線形イオン加速器にAPF法による自己収束法を用いる場合、加速電場を収束にも用いるために、加速電場が弱いと収束力も弱くなり、大電流ビームを加速する場合、空間電荷効果により失うビームはさらに多くなるという問題がある。
本実施の形態では、共振空胴端部に拡大空胴を設けることにより、共振空胴端部領域での電場強度を増加させ、空胴内部で発生する電場強度を共振空胴全体に亘ってより均一となるようにしており、特に低エネルギー側(入射側)の電場分布を均一電場に近づけて、より効率的に大電流を加速できるようにしている。
図3は、低エネルギー側共振空胴端部の空胴径を拡大したときの電場分布を示す。横軸は加速軸を示し、縦軸は共振空胴中央部での均一電場強度で規格化した電場強度を示す。ここでは、一般的に加速器の運転周波数に用いられる200MHz共振空胴を例に取り、曲線Aはリッジ4により電場分布を調節後(共振空胴拡大前)の低エネルギー側共振空胴端部領域の電場分布(各加速ギャップでの電場強度のピークをつなげた曲線)、曲線B1は、単純に低エネルギー側共振空胴端からリッジ手前までの低エネルギー側共振空胴の空胴径を、共振空胴中央部の空胴径の2倍に拡大したときの電場分布(各加速ギャップでの電場強度のピークをつなげた曲線)、曲線B2は同様に、空胴径を4倍拡大したときの電場分布(各加速ギャップでの電場強度のピークをつなげた曲線)を示す。
200MHz共振空胴の場合、共振空胴径はφ300mm程度であり、2倍、4倍とはそれぞれφ600mm、φ1200mmである。
図3に示すように、低エネルギー側共振空胴径を共振空胴中央部の空胴径の2倍、4倍と拡大すると、それに伴い、磁場の流れる領域が拡大するため、低エネルギー側共振空胴端部領域の電場強度は全体に増加するが、共振空胴端に一番近い加速ギャップ10aでの電場強度は、空胴径を2倍、4倍に拡大してもあまり増加しない(図3のP1、2)。
これはリッジ4により端部まで導かれる磁場はリッジ付近において密であるため、リッジ手前の空胴径をいくら拡大してもその効果は小さいためと考えられる。
したがって、加速ギャップ10aにおける電場強度を増加させるためには、リッジ4も含めた領域まで拡大空胴11の空胴長L1を拡大する必要がある。
次に、リッジ4も含めた領域まで拡大した拡大空胴11の空胴長L1をどこまで拡大すると良いかについて説明する。
図4は低エネルギー側共振空胴端部の空胴径を拡大したときの電場分布であり、低エネルギー側拡大空胴11をリッジ4を含んだ領域まで拡大し、空胴長さL1が、共振空胴端よりリッジ4が設けられている個所に至る位置までとした場合の電場分布を示す。横軸は加速軸を示し、縦軸は共振空胴中央部での均一電場強度で規格化した電場分布を示す。
曲線Aはリッジ4により電場分布を調節後(共振空胴拡大前)の低エネルギー側共振空胴端部領域の電場分布(各加速ギャップでの電場強度のピークをつなげた曲線)、曲線C1は加速ギャップ10bの入射側端部(図1のb1)まで拡大空胴長L1をとった場合の電場分布(各加速ギャップでの電場強度のピークをつなげた曲線)、曲線C2は加速ギャップ10bの出射側端部(図1のb2)まで拡大空胴長L1をとった場合の電場分布(各加速ギャップでの電場強度のピークをつなげた曲線)である。
このように、曲線C1と曲線C2とは、共に拡大空胴11が、イオンビーム入射側の共振空胴端より加速ギャップ10bの部分まで設けられており、加速電場の立ち上り領域を含んで設けられている。リッジ4を含み、加速電場の立ち上り領域を含む領域まで拡大空胴長L1をとると、リッジ4により端部まで導かれる磁場の通る断面積が拡大することで、図4に示すように、共振空胴端に一番近い加速ギャップ10aでの電場強度(図4のP3、P4)も含めて低エネルギー側共振空胴端部領域の電場強度が増加する。その結果、共振空胴全体に亘ってより均一な電場分布を達成することができる。
また、図4において、曲線C1と曲線C2とを比較すると、曲線C1より曲線C2の方が均一電場を達成しているといえる。すなわち、曲線C2は、低エネルギー側共振空胴端部の電場分布が、共振空胴中央部での均一電場強度の±20%の範囲内に入っており、共振空胴全体に亘ってより均一な電場分布となるので、より効率的にビームを加速することが可能となる。
ここで、均一電場の定義について説明する。
共振空胴内に発生させる均一電場強度の設定値は、放電限界電場強度よりも余裕を持たせて設計するのが通例である。したがって、最大でも均一電場分布の1.2倍程度までなら許容範囲である。したがって、低エネルギー側共振空胴端部での電場強度を増加させる場合、入射側電場強度の上限は放電に対する安全係数によりある程度決定されるが、下限、とくに加速ギャップ10aでの電場強度の下限は大電流ビーム、たとえば陽子ビームを加速する場合は重要になってくる。
図5は、入射する陽子のエネルギーに対する加速ギャップ10aでの必要電場強度を示す図であり、一般的に用いられる200MHz運転のIH型線形加速器にAPF法を適応した場合の必要電場強度である。縦軸の電場強度は、共振空胴中央部での均一電場強度で規格化したものである。
大電流ビームによる空間電荷効果はβ2γ3(β:v/c vは粒子速度、cは光速、γ:1/√(1−β2))に反比例するため、低エネルギーからの加速の場合、とくに陽子などの質量の軽いビームを加速する場合、空間電荷効果が顕著になる。したがって、入射エネルギーが下がれば下がるほど加速ギャップ10aでの電場強度を増加させ、早期に加速してエネルギーを大きくする必要があることがわかる。
一般的に、陽子加速用前段加速器としてはRFQ型線形加速器が使われ、このRFQ型線形加速器からの出射エネルギーとしては1MeV程度が使われている。RFQ型線形加速器は出射エネルギーが高いほど大型になるため、ここでは更なる加速器の小型化を念頭に、RFQ型線形加速器より低エネルギービームを入射して、早期に効率よく加速することとし、そのための指標として必要電場強度(共振空胴中央部での均一電場強度で規格化した時の加速ギャップ10aでの必要電場強度。)0.8を設定し、低エネルギー側端部電場分布が±20%の範囲内になるよう空胴端部電場強度を均一化させるとよい。
図4の曲線C2の構成にすると、加速ギャップ10aでの規格化電場が0.8以上となっており、このことから、用いるIH型線形イオン加速器の構成としては、図1の加速ギャップ10bの低エネルギー出射側端部(図1のb2)まで拡大空胴長L1をとった(曲線C2)構成とすれば、小型で効率の良いイオン加速システムを実現することができる。
なお、上記イオン加速システムの説明では、低エネルギー側共振空胴端部領域の電場分布を増加させる際の必要電場強度の下限の値として、規格化電場強度0.8を指標とし、拡大空胴長L1を設計する例を示したが、上記下限の指標は、入射するイオンビームのエネルギーに応じて変化するので、入射するイオンビームのエネルギーに応じた指標に基づき、拡大空胴長L1を設計すればよい。
また、図4においては、加速ギャップ10bの入射側端部(図1のb1)まで拡大空胴長L1をとった場合(曲線C1)と、加速ギャップ10bの出射側端部(図1のb2)まで拡大空胴長L1をとった場合(曲線C2)について説明したが、拡大空胴11の空胴長L1は、上記例に限らず、共振空胴端よりリッジ4を含み、好ましくは共振空胴内に発生する加速電場の立ち上り領域を含む位置までの長さであって、かつその時の低エネルギー側共振空胴端部領域の電場分布が、必要とされる均一性を満たす長さの位置まで、ビーム加速方向に沿って拡大空胴11を拡大して設ければよい。
また、図4においては、低エネルギー側共振空胴端部の空胴径を拡大したときの電場分布について説明したが、高エネルギー側に設けた拡大空胴12の空胴長さに関しても、同様に高エネルギー側共振空胴端よりリッジ4が設けられている個所に至る位置まで、好ましくは共振空胴内に発生する加速電場の立ち上り領域を含む位置まで設けるとよい。
また、図1では、拡大空胴11、12を設けた例を示したが、拡大空胴を設ける効果は特に入射側において顕著であるため、拡大空胴12を設けず、拡大空胴11のみを設けても良い。
以上のように、本実施の形態1によれば、リッジを設けた線形イオン加速器において、少なくともイオンビーム入射側の共振空胴端部の径を、共振空胴中央部の径より大きくし、かつイオンビーム入射側の径拡大部の加速方向の長さを、共振空胴端よりリッジが設けられている個所に至る位置までの長さ、好ましくは加速電場の立ち上り領域を含む位置までの長さとしたので、共振器空胴端部領域の電場強度を増加させることができ、共振空胴中央部のみならず共振空胴端部領域においてもより均一な電場分布を達成できる。その結果、効率的に大電流を加速できる効果がある。
また、本実施の形態1では、リッジを設けたIH型線形加速器を用いているので、ステム間に磁場が回りこむ影響が少なく、共振空胴中央部での電場分布の均一性が達成できる。特に、APF法のような収束法を用いた場合には、加速位相が一定でないためステム間隔がビーム速度に比例しない場合、リッジを用いないとステム間に磁場が回りこむ影響が大きく、共振空胴中央部での電場分布の均一性を崩す問題があるが、本実施の形態ではリッジによる電場分布調節機構が搭載されているので、このような問題を低減できる。
さらに、RFI型線形加速器では、ステム間に磁場が回りこむ影響が大きいために、ステム自身に流れる電流量が増加することで消費電力量が高くなり冷却機構が必要になるが、特にAPF法のような別途収束用機器を必要としない収束法を適用した場合にはドリフトチューブ長が短くなるため、冷却機構を搭載するための十分なステム径を設置することができないという問題がある。本実施の形態ではリッジを設けたIH型線形加速器を用いているので、RFI型線形加速器におけるような問題は生じない。
実施の形態2.
図6は本発明の実施の形態2によるIH型線形イオン加速器の主要部を示す断面構成図であり、拡大空胴を二段式拡大空胴としたものである。
図6において、低エネルギー側拡大空胴は、低エネルギー側拡大空胴端板7と、拡大空胴A20と、拡大空胴B21とにより構成され、拡大空胴A20は、共振空胴中央部の空胴径より大きな空胴径R1、空胴長さL3により構成され、拡大空胴B21は、共振空胴中央部の空胴径より大きな空胴径R2(R1>R2)、空胴長さL4により構成される。
また、高エネルギー側拡大空胴も、同様に二段式拡大空胴で構成されている(図示を省略)。
実施の形態1において、低エネルギー側拡大空胴11を設計するに当たり、加速ギャップ10aに発生する電場強度を共振空胴中央部における均一電場強度近くまで増加させると、加速ギャップ10bに発生する電場強度もそれにつられて増加することがある。このような現象は、電場強度が立ち上り領域にある加速ギャップの数が多い場合に生じ易い。
このような場合は、低エネルギー側拡大空胴11を段違い式にすることが有効である。ここでは二段式拡大空胴による例を示すが、段の数は二段に限らない。
低エネルギー側端部径を拡大することにより拡大空胴とした領域における電場強度は増加するので、増加しすぎた領域において拡大空胴径を縮小すれば電場強度を減少することができ、低エネルギー側空胴を段式にすることで電場分布の微調節を行うことができる。
図7に低エネルギー側拡大空胴を一段式(段違いになっていない拡大空胴)および二段式にしたときの電場分布を示す。
図7において、曲線D1は、一段式入射側拡大空胴11による電場分布(各加速ギャップでの電場強度のピークをつなげた曲線)、曲線D2は単純に二段式空胴を設けたときの電場分布(各加速ギャップでの電場強度のピークをつなげた曲線)、曲線D3は二段式拡大空胴の各空胴径および空胴長さを3次元電磁場解析により最適化した後の電場分布(各加速ギャップでの電場強度のピークをつなげた曲線)を示す。
段違い式による低エネルギー側拡大空胴の設計指針について説明する。
拡大空胴B21の空胴径R2は、増加しすぎた加速ギャップ10bでの電場強度を弱める目的があるため、まず、拡大空胴11が一段(段違いになっていない拡大空胴)の場合について、実施の形態1と同様に、3次元電磁場解析を用いて電場分布を解析し、加速ギャップ10a、加速ギャップ10bにて発生する電場強度がともに増加し、とくに加速ギャップ10bの電場強度が共振空胴中央部での均一電場強度を越える状態となる場合、加速ギャップ10aでの電場強度が、共振空胴中央部における均一電場強度に近い空胴径R1、空胴長L3+L4を選択する(ステップ1)。
その状態で、拡大空胴11を二段とし、加速ギャップ10bでの電場強度を弱め、低エネルギー側共振空胴端部領域の電場分布がより均一となる拡大空胴B21の空胴径R2、空胴長L4を3次元電磁場解析により求め、均一電場分布を得る形状を最適化する(ステップ2)。
高エネルギー側拡大空胴の設計指針も同様である。
その後、共振空胴全体の電場分布および共振周波数を調節する方法は実施の形態1に準ずる。
以上のように、共振空胴端部を拡大空胴とすることにより、共振空胴内に突出した電場強度が発生する場合、本実施の形態2のように、上記拡大空胴を段式拡大空胴とすることで、この突出部分を選択的に減少することができるので、共振空胴端部領域での電場分布の微調整を行うことが可能となる。
実施の形態3.
図8は本発明の実施の形態3によるIH型線形イオン加速器の主要部を示す断面構成図であり、拡大空胴をコーン状拡大空胴としたものである。
図8において、低エネルギー側拡大空胴は、低エネルギー側拡大空胴端板7と、空胴径が、加速方向に沿ってコーン状に徐々に変化しているコーン状拡大空胴22とにより構成されており、コーン状拡大空胴22の空胴径は、R1よりR2(R1,R2は共振空胴中央部の空胴径より大、R1>R2)まで徐々に変化し、かつ空胴長さはL5となるように構成される。
また、高エネルギー側拡大空胴も、同様にコーン状拡大空胴で構成されている(図示を省略)。
実施の形態2において、拡大空胴を段式拡大空胴にすることは加速ギャップごとの電場強度を調節するためであり、加速ギャップ位置での空胴径に大きく依存する。したがって、拡大空胴を設けることにより、加速ギャップ10bの電場強度が共振空胴中央部での均一電場強度を越える状態となる場合には、拡大空胴を段式拡大空胴に替るかわりに、コーン状の空胴にしても同様の効果が得られる。
コーン状拡大空胴22の空胴径R1、R2、空胴長さL5に関しては、実施の形態2と同様に、はじめに拡大空胴11が一段の場合について、3次元電磁場解析を用いて電場分布を解析し、加速ギャップ10a、加速ギャップ10bにて発生する電場強度がともに増加し、とくに加速ギャップ10bの電場強度が共振空胴中央部での均一電場強度を越える状態となる場合、加速ギャップ10aでの電場強度が、共振空胴中央部における均一電場強度に近い空胴径R1、空胴長L5を選択する(ステップ1)。
その状態で、拡大空胴11をコーン状とし、加速ギャップ10bでの電場強度を弱め、低エネルギー側共振空胴端部領域の電場分布がより均一となる拡大空胴22の空胴径R2を3次元電磁場解析により求め、均一電場分布を得る形状を最適化する(ステップ2)。
高エネルギー側拡大空胴の設計指針も同様である。
その後、共振空胴全体の電場分布および共振周波数を調節する方法は実施の形態1に準ずる。
以上のように、共振空胴端部を拡大空胴とすることにより、共振空胴内に突出した電場強度が発生する場合、本実施の形態3のように、上記拡大空胴をコーン状拡大空胴とすることで、この突出部分を選択的に減少することができるので、共振空胴端部領域での電場分布の微調整を行うことが可能となる。
実施の形態4.
図9は本発明の実施の形態4によるイオン加速システムを示すブロック図であり、シンクロトロン等の円形加速器に入射するためのイオンビームを生成し、予備加速するイオン加速システムである。
図9において、PIGイオン源、ECRイオン源等のイオン源23から発生した陽子ビームまたは重粒子ビームを、低エネルギービーム輸送路24を経由して、RFQ型線形加速器等の前段加速器25に入射し、前段加速器25により前段加速する。前段加速したビームは、実施の形態1〜3のいずれかの構成のIH型線形加速器(後段加速器)26に入射する。IH型線形加速器26から出射するビームは中エネルギービーム輸送路27より輸送され、シンクロトロン等の円形加速器に入射する。
このような構成にすれば、イオン源23からの出力ビームをIH型線形加速器26において効率的に加速できるため、コンパクトなイオン加速システムを構築でき、かつIH型線形加速器26の低エネルギー空胴端部領域において十分な強度の電場が発生するため、大電流ビームであっても空間電荷効果によりビームが失われる率が少ないので、ビーム電流依存性の小さなイオンビーム加速システムを構築することができる。
本発明の実施の形態1によるIH型線形イオン加速器を示す断面構成図である。 本発明の実施の形態1に係わる低エネルギー側拡大空胴を搭載前の低エネルギー側共振空胴における電場分布を示す図である。 本発明の実施の形態1に係わる低エネルギー側拡大空胴の空胴径を変化させた場合の電場分布を示す図である。 本発明の実施の形態1に係わる低エネルギー側拡大空胴の空胴長を変化させた場合の電場分布を示す図である。 本発明の実施の形態1によるIH型線形加速器に入射する陽子のエネルギーに対する加速ギャップ10aでの必要電場強度を示す図である。 本発明の実施の形態2によるIH型線形イオン加速器の主要部を示す断面構成図である。 本発明の実施の形態2に係わる低エネルギー側拡大空胴の形状を変化させた場合の電場分布を示す図である。 本発明の実施の形態3によるIH型線形イオン加速器の主要部を示す断面構成図である。 本発明の実施の形態4によるイオン加速システムを示すブロック図である。
符号の説明
1 共振空胴、2 ドリフトチューブ、3 ステム、4 リッジ、5 エンドリッジチューナー、6 低エネルギー側エンドドリフトチューブ、7 低エネルギー側空胴端板、8 高エネルギー側エンドドリフトチューブ、9 高エネルギー側空胴端板、10a,10b,10c 加速ギャップ、11 低エネルギー側拡大空胴、12 高エネルギー側拡大空胴、20 拡大空胴A、21 拡大空胴B、22 コーン状拡大空胴、23 イオン源、24 低エネルギービーム輸送路、25 前段加速器、26 IH型線形加速器、27 中エネルギービーム輸送路。

Claims (5)

  1. イオンビームの加速方向に沿って共振空胴内に設置された複数のドリフトチューブ、上記共振空胴内壁に設置された一対のリッジ、および上記複数のドリフトチューブを上記一対のリッジに交互に接続して支持するステムを備え、上記共振空胴内に上記加速方向に沿って発生させた磁場により上記複数のドリフトチューブ間に加速電場を発生させて、上記共振空胴内に入射する上記イオンビームを加速する線形イオン加速器において、上記イオンビーム入射側の上記共振空胴端部の空胴径は、上記共振空胴中央部の空胴径より大きく、かつこの上記共振空胴の径拡大部は、上記イオンビーム入射側の上記共振空胴端より上記一対のリッジが設けられている個所に至る位置まで設けられていることを特徴とする線形イオン加速器。
  2. 径拡大部は、イオンビーム入射側の共振空胴端より、上記加速方向に沿って上記共振空胴内に発生する加速電場の立ち上り領域を含む位置まで設けられていることを特徴とする請求項1記載の線形イオン加速器。
  3. 径拡大部の空胴径は、加速方向に沿って段階的に変化していることを特徴とする請求項1または2記載の線形イオン加速器。
  4. 径拡大部の空胴径は、加速方向に沿ってコーン状に徐々に変化していることを特徴とする請求項1または2記載の線形イオン加速器。
  5. イオン源、該イオン源から出射するイオンビームを加速する前段加速器、および該前段加速器から出射するイオンビームを加速する後段加速器を備えたイオン加速システムにおいて、上記後段加速器として、請求項1〜4のいずれかに記載の線形イオン加速器を用いたことを特徴とするイオン加速システム。
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