JP5692638B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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本発明は、冷却対象物の発熱箇所を、冷却液循環路内の冷却液を循環させて効率的に冷却する冷却装置を備えた画像形成装置に関するものである。
プリンター、ファクシミリ、複写装置、複合機等の画像形成装置は、画像情報に基づいて、紙やOHPシートなどの記録媒体に文字、記号等の画像を記録するものである。このような画像形成装置には種々の方式があるが、従来から、電子写真方式が普通紙に高精細な画像を高速で記録することができる点から広く使用されている。
図12は、従来の一般的な電子写真方式の画像形成装置の一例であるカラー複写機の概略構成図である。カラー複写機においては、スキャナ等の光学装置300で画像情報を読み込み、この画像情報に応じて、作像部100の4つの感光体ドラム40上に静電潜像を書き込むための光が書き込み装置31により照射される。作像部100では、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの現像装置70Y,C,M,Bkにより現像剤中のトナーを感光体ドラム40Y,C,M,Bk上に付着させてトナー像を形成し、順次中間転写ベルト15に転写する。そして、二次転写装置19により中間転写ベルト15上のトナー像をさらに記録媒体Pに転写する。定着装置60ではトナー像が転写された記録媒体Pを加熱・加圧することで、記録媒体P上のトナーを溶融し記録媒体Pに定着させる。この後、記録媒体Pの片面のみに記録する場合は、記録媒体Pは排紙トレー57に排出される。また、記録媒体Pの両面に記録する場合には、両面ユニット28において記録媒体の表裏を反転し再び上流に搬送し、再度上記の工程を行う。
上述の画像形成工程では発熱や温度上昇を伴う。例えば、光学装置300では原稿をスキャンするスキャナランプやスキャナランプを駆動するスキャナモータが発熱し、書き込み装置31では高速回転するポリゴンミラーを駆動するモータが発熱する。また、現像装置70ではトナーに帯電性を付与する際のトナーと現像剤の攪拌による摩擦熱により温度が上昇し、定着装置60では熱定着のためにヒータの熱による周辺部の温度の上昇や、定着後の記録媒体Pが高温となる。このため、その後の搬送経路である両面ユニット28などを昇温させてしまう。
これらの熱がカラー複写機の本体内に滞留することにより、様々な弊害が生じる。例えば、トナーが軟化点程度にまで昇温させられると、画質不良が発生したり、ドラムユニットや現像装置70、トナーコンテナ(不図示)等の可動部をロックさせ故障が発生したりする。また、温度の上昇により軸受け等のオイルが劣化したり、モータの機械的寿命を早めたりしてしまう。あるいは、電気基板上のICの放熱が不足すると、誤作動や故障の原因となる。さらには、耐熱温度が低い樹脂部品などでは、変形が生じることがある。従来、これらの不具合が生じないように、冷却ファンとダクトなどを利用した空冷方式による発熱箇所の冷却が行なわれてきた。
ところが、近年の画像形成装置は、高速化に伴って光学装置、現像装置及び定着装置等の各装置の発熱量が増加しているため効率よい冷却が求められている一方で、小型化が進んでおり本体内に各装置が高密度に実装されている。このため、各装置の周囲に空間的余裕がなくなってきている。そして、各装置周辺に冷却ファンの気流を搬送するためのダクトを設置するスペースの確保が難しくなっており、各装置を強制空冷することが困難となっている。
そこで、従来の冷却ファンによる空冷方式に代えて、各装置の周囲に空間的余裕が少ない場合であってもより効率の高い冷却効果が得られる液冷方式が考えられた。液冷方式は発熱箇所に冷却液の流路を形成し、又は流路を形成した受熱部を密着あるいは近接させて、流路に発熱箇所よりも低温の冷却液を供給することで発熱箇所から熱を奪うものである。一般に冷却液は水を主成分とし、冷却液の凍結温度を下げるためにプロピレングリコールやエチレングリコールなどを添加して使用する。
図13は、従来の一般的な液冷方式の冷却装置の構成説明図である。この液冷方式の冷却装置は、冷却液の管路4を介して発熱箇所、例えば各現像装置70の側面に密着している受熱部2、タンク3、ポンプ1、放熱部5が接続される構成からなる。受熱部2において温められた冷却液を放熱部5で冷却することで所定量の冷却液を循環させて冷却を行うことが可能となる。放熱部5は、良熱伝導部材で形成された流路と、この流路と接続される良熱伝導部材から形成されたラジエータ5aからなる。そして、流路及びラジエータ5aを冷却ファン5bを用いて強制対流熱伝達により冷却し、流路内を流れる冷却液の温度を低下させる。
この冷却装置の受熱部2や放熱部5には上述のように良熱伝導性部材として銅やアルミニウムなどの金属が用いられ、管路4には金属パイプやゴムチューブなどが用いられる。また、冷却液には金属の構成部品の腐食を防ぐために防錆剤(例えば、リン酸塩系物質:リン酸カリ塩、無機カリ塩等)を添加して使用することが多い。しかし、使用環境や保管される環境によっては(例えば、高温多湿)、ゴムチューブに亀裂が生じたり、ゴムチューブが接続されている金属の構成部品の継手部から抜けてしまい、冷却液が画像形成装置内に漏れ出すおそれがあった。管路4から冷却液が漏れると、漏れた冷却液が画像形成装置内を汚染してしまうのみならず、絶縁が必要な電気回路や高電圧部などに触れて短絡が生じるなどの重大な不具合が起きる可能性がある。
一方、上述したような熱対策が必要とされる画像形成装置は、高速な出力を要求される、いわゆるプロダクションプリンティングといわれるような領域で利用されるものが多い。プロダクションプリンティングの領域とは、例えば大手企業などで請求書や財務諸表などの出力を専門に行う業務出力センターなどを指すData Centerの領域が挙げられる。また、印刷事業者やダイレクトメール(DM)事業者が対象となるトランスプロモの領域や、企業内コピーセンターなどで、マニュアルや社内教育用資料、名刺などの印字用途で活用されるIn Plantの領域も挙げられる。そして、コピーショップや、スーパー、コンビニエンスストアなど、有料で簡単なカタログや販促物、あるいはプレゼンテーション資料の印字などに利用されるPFP(Print for Pay)等の領域も挙げられる。これらのような領域で利用される画像形成装置がストップすることは、ユーザーの本業の停止と売り上げの低下に直結する。そのため、トラブルが発生してから修理やメンテナンスを行うまでの間に画像形成装置を停止させる時間(以下、修理前ダウンタイムという)を極力短くすることが望ましい。このような画像形成装置内で液漏れが発生した場合にも、素早く液漏れの検知し、重大な不具合に至ることを未然に防ぐ必要がある。
そこで、プロダクションプリンティングの領域の画像形成装置では、冷却液の流路等からの液漏れを検知して、重大な不具合に至ることを未然に防ぎ、画像形成装置の修理前ダウンタイムを短くするために様々な構成が提案されている。例えば、特許文献1に記載の構成では、受熱部に設けた流入口側配管、流出口側配管と、それぞれに接続するチューブとの各継ぎ手部を、画像形成部と駆動制御等を行う電装駆動部の間に遮蔽部材により形成された空間内に配置している。そして、受熱部の各配管と各チューブとの各継手部近傍に液漏れ検知センサを設けている。各継ぎ手部を遮蔽部材により形成された空間内に配置しているので、各継手部で液漏れが発生した場合に漏洩した冷却液を遮蔽部材により塞き止め、漏洩した冷却液が画像形成部及び駆動電装部を浸すことを防止できる。そして、各継手部近傍に液漏れ検知センサを設けているので、各継手部で液漏れが発生した際に、その液漏れの検知が行なえる。
しかしながら、特許文献1の構成では、各継手部の冷却液の液漏れの検知は可能であるが、検知した液漏れがどの程度重大な不具合を引き起こす可能性があるかを判断することができない。そのため、至急修理やメンテナンスを行なう必要がない液漏れの場合でも、液漏れを検知したした場合には画像形成装置を停止せざるを得ず、修理前ダウンタイムが生じて画像形成装置の稼動を継続できない。つまり、重大な不具合を引き起こす可能性が低い液漏れの場合であっても、液漏れを検知したした場合には画像形成装置を停止せざるを得ず、修理前ダウンタイムが生じて画像形成装置の稼動を継続できない。そこで、発明者らは次のような構成を検討した。
冷却装置内での冷却液の減少液量を検知する減少液量検知手段と、冷却装置内で液漏れが発生する可能性がある複数の箇所に配置される漏洩液受け皿と、漏洩液受け皿で受けた冷却液量を検知する漏洩液量検知手段とを設ける。そして、液漏れが発生した場合、減少液量検知手段で検知した減少液量と、漏洩液量検知手段で検知した総漏洩液量とに基づいて、重大な不具合を引き起こす液漏れか否かを判断する。つまり、液漏れによる不具合の重大性を判断する。具体的には、それぞれの液漏れ量と単位時間当りの液漏れ量に予め設定した単数又は複数の閾値等の条件に基づき、不具合の重大性を判断する。この液漏れによる不具合の重大性の判断で、重大な不具合を引き起こさない液漏れと判断した場合には、液漏れによる不具合の重大性の判断を継続して、重大な不具合に至るのを防ぎつつ画像形成装置の稼動を継続させるものである。そして、減少液量検知手段で検知した減少液量と、漏洩液量検知手段で検知した総漏洩液量とに基づいて液漏れによる不具合の重大性の判断を行なうことで、想定した箇所で液漏れが発生したか否かも判断することができる。
しかし、発明者らが検討した構成では、重大な不具合を引き起こさない液漏れと判断した場合に、冷却装置内の冷却液の流量を調整せずに冷却装置を稼動させる構成である。冷却装置内の冷却液の流量を調整せずに冷却装置を稼動させることで、冷却液の圧力により液漏れ箇所での液漏れ量が増大したり、それにともなって冷却装置の冷却性能が低下したりする可能性がある。これらのため、重大な不具合に至るのを未然に防ぎつつ画像形成装置の稼動を継続させたとしても、短時間しか画像形成装置の稼動を継続できない可能性があるという問題がある。
なお、発明者らが検討した構成は、漏洩液量検知手段に加え減少液量検知手段も設けており、想定した箇所で液漏れが発生したか否か判断できる点でも、特許文献1に記載の構成よりも優れている。しかし、通常の使用環境下で液漏れが発生する箇所を想定した箇所に限定するよう冷却装置を構成することは可能であると考えられる。この根拠は、次の理由による。液漏れの主な原因は、冷却装置の各部の材料劣化や外力が加わった際の変形による破損である。このため、通常の使用環境下であれば、各部の材料の選択、加工、及び各部を連結する継ぎ手位置等設定を適切に行えば、液漏れ箇所を各部を連結する継ぎ手部に限定することができるためである。したがって、通常の使用環境下では、漏洩液量検知手段を配置する箇所の特定と、冷却装置の構成とを適切に行なえば、漏洩液量検知手段だけでも、液漏れによる不具合の重大性の判断を適切に行なうことができるものと考えられる。ここで、通常の使用環境下とは、過度な高温・多湿の環境、過度に傾斜した設置位置、過度な振動や衝撃を受ける環境等を除く、一般的な使用環境下を意図している。
しかし、通常の使用環境下で液漏れが発生する箇所を想定した箇所に限定でき、減少液量検知手段を設けずに、漏洩液量検知手段が検知した総漏洩液量に基づいて不具合の重大性を判断する構成に変更しても、冷却装置内の冷却液の流量を調整せずに冷却装置を稼動させることに変わりはない。このため、漏洩液量検知手段で検知した総漏洩液量に基づいて不具合の重大性を判断する構成でも、重大な不具合に至るのを未然に防ぎつつ画像形成装置の稼動を継続させたとしても、短時間しか画像形成装置の稼動を継続できない可能性があるという問題がある。
本発明は以上の問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、次の画像形成装置を提供することである。重大な不具合を引き起こす可能性が低い液漏れの場合、重大な不具合に至ることを未然に防ぎつつ、液漏れを抑制しながら画像形成装置の稼動を継続できる液冷方式の冷却装置を備えた画像形成装置である。そして、画像形成装置の稼動を継続する場合、冷却装置内の冷却液の流量を調整しない構成よりも長く画像形成装置の稼動を継続できる液冷方式の冷却装置を備えた画像形成装置である。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、温度上昇箇所を、冷却液循環路内の冷却液を循環させて冷却する冷却装置を備えた画像形成装置において、
上記冷却液循環路は、上記温度上昇箇所に近接又は接触する受熱部と、該受熱部で該温度上昇箇所から冷却液が奪った熱を画像形成装置外に放熱する放熱部と、冷却液を貯留する貯留部と、該冷却液循環路内の冷却液を移動させる液送部と、該受熱部、該放熱部、該貯留部、該液送部間を冷却液が循環できるように連通する管路部とからなり、
上記冷却装置は、上記冷却液循環路内からの冷却液の漏洩液量を検知する漏洩液量検知手段を有しており、上記放熱部は、冷却液の流路を有するラジエータと、該ラジエータに空気を吹き付ける冷却ファンとを有しており、上記漏洩液量検知手段で検知した漏洩液量に基づいて、該漏洩液量が増えるほど上記冷却装置内の冷却液の流量を低下させるように該冷却装置内の冷却液の流量を制御する液送部制御手段と、上記冷却装置内の冷却液の流量に基づいて、上記冷却ファンの回転数を制御する冷却ファン制御手段と、を備えていることを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、温度上昇箇所を、冷却液循環路内の冷却液を循環させて冷却する冷却装置を備えた画像形成装置において、上記冷却液循環路は、上記温度上昇箇所に近接又は接触する受熱部と、該受熱部で該温度上昇箇所から冷却液が奪った熱を画像形成装置外に放熱する放熱部と、冷却液を貯留する貯留部と、該冷却液循環路内の冷却液を移動させる液送部と、該受熱部、該放熱部、該貯留部、該液送部間を冷却液が循環できるように連通する管路部とからなり、上記冷却装置は、上記冷却液循環路内からの冷却液の漏洩液量を検知する漏洩液量検知手段を有しており、上記漏洩液量検知手段で検知した漏洩液量に基づいて、該漏洩液量が増えるほど上記冷却装置内の冷却液の流量を低下させるように該冷却装置内の冷却液の流量を制御する液送部制御手段と、上記冷却装置内の冷却液の流量に基づいて、単位時間当たりに画像形成を行う通紙枚数を制御する枚数制御手段と、を備えていることを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、温度上昇箇所を、冷却液循環路内の冷却液を循環させて冷却する冷却装置を備えた画像形成装置において、上記冷却液循環路は、上記温度上昇箇所に近接又は接触する受熱部と、該受熱部で該温度上昇箇所から冷却液が奪った熱を画像形成装置外に放熱する放熱部と、冷却液を貯留する貯留部と、該冷却液循環路内の冷却液を移動させる液送部と、該受熱部、該放熱部、該貯留部、該液送部間を冷却液が循環できるように連通する管路部とからなり、上記冷却装置は、上記冷却液循環路内からの冷却液の漏洩液量を検知する漏洩液量検知手段を有しており、上記漏洩液量検知手段で検知した漏洩液量に基づいて、該漏洩液量が増えるほど上記冷却装置内の冷却液の流量を低下させるように該冷却装置内の冷却液の流量を制御する液送部制御手段と、上記冷却装置内の冷却液の流量に基づいて、連続通紙時間を制御する通紙時間制御手段と、を備えていることを特徴とするものである。
また、請求項の発明は、請求項1乃至3のいずれか一に記載の画像形成装置において、上記漏洩液量検知手段が検知する単位時間当りの漏洩液量に基づいて、上記冷却装置内の冷却液の流量を制御する液送部制御手段を備えていることを特徴とするものである
発明は、冷却液循環路内からの冷却液の漏洩液量を検知する漏洩液量検知手段を設けているので、検知した冷却液の漏洩液量に基づいて液漏れの発生の有無を判断できる。これは、液漏れが発生した場合には、冷却液が冷却装置内から流出し、漏洩液量検知手段で検知する漏洩液量が0よりも大きな値となり、液漏れの発生していると判断できるためである。
そして、液漏れが発生した場合には、検知した漏洩液量に基づき、至急修理やメンテナンスを行なう必要がある重大な不具合を引き起こす液漏れか否かを判断できる。つまり、検知した漏洩液量が、所定の値未満の場合には、重大な不具合を引き起こす液漏れではないと判断することができる。そして、このように判断した場合、画像形成装置の稼動を継続するように制御することにより、重大な不具合に至ることを未然に防ぎつつ画像形成装置を稼動させることが可能になる。
さらに、検知した漏洩液量に基づいて、重大な不具合を引き起こす液漏れではないと判断した場合、液送部制御手段により、液送部の流量を制御する。この制御により、検知した漏洩液量が増えるほど、液送部による流量を低下させるように、冷却液循環路内の冷却液の圧力を低めることが可能になる。このように検知した漏洩液量が増えるほど液送部による流量を低下させて、冷却液循環路内での冷却液の圧力を低めることで、液漏れを抑制することができるので、従来の液送部の流量を低下させない構成に比べて、より長く冷却性能を維持を継続できる。したがって、重大な不具合を引き起こす可能性が低い液漏れで、画像形成装置の稼動を継続する場合、液漏れを抑制しながら、従来の液送部の流量を調整しない構成に比べて、より長く画像形成装置の稼動を継続できる。
本発明は、重大な不具合を引き起こす可能性が低い液漏れの場合、液漏れによる不具合の重大性の判断を継続しながら画像形成装置の稼動を継続させることが可能になる。そして、検知した漏洩液量に基づいて、冷却装置の液送部の流量を制御することで、液漏れを抑制しながら、従来の液送部の流量を調整しない構成に比べて、より長く画像形成装置の稼動を継続できる。よって、重大な不具合を引き起こす可能性が低い液漏れの場合、重大な不具合に至ることを未然に防ぎつつ、液漏れを抑制しながら、画像形成装置の稼動を継続できる液冷方式の冷却装置を備えた画像形成装置を提供できる。そして、画像形成装置の稼動を継続する場合、冷却装置内の冷却液の流量を調整しない構成よりも長く画像形成装置の稼動を継続できる液冷方式の冷却装置を備えた画像形成装置を提供できる。
本実施形態に係る複写機の全体概要図。 実施例1に係る冷却装置の概略構成図。 実施例1に係る各液量検知センサで検知した総液漏れ量に基づいた、ポンプ流量の制御目標を示す表。 実施例2に係る各液量検知センサで検知した総漏洩液量と単位時間当たりの総漏洩液量とに基づいた、ポンプ流量の制御目標を示す表。 実施例3に係る冷却装置の概略構成図。 実施例3に係る各液量検知センサで検知した総漏洩液量と単位時間当りの総漏洩液量とに基づいた、ポンプ流量とファン回転数の制御フロー図。 実施例4に係る各液量検知センサで検知した総漏洩液量と、総漏洩液量から導くポンプ流量に基づいた、単位時間当たりの通紙数を示す表。 実施例5に係る各液量検知センサで検知した総漏洩液量と単位時間当たりの総漏洩液量とに基づいた、ポンプ流量の制御目標と連続通紙時間とを示す表。 実施例5に係る各液量検知センサで検知した総漏洩液量と単位時間当りの総漏洩液量とに基づいた、ポンプ流量と連続通紙時間の制御フロー図。 ポンプ流量が通常流量であり連続通紙時間に制限がない場合の、現像剤温度が最も高くなる色における現像剤温度の時間的変化を示した図。 ポンプ流量が通量流量の70%であり連続通紙時間を5時間としている場合の、現像剤温度が最も高くなる色における現像剤温度の時間的変化を示した図。 従来の一般的な電子写真方式の画像形成装置の一例であるカラー複写機の概略構成図。 従来の一般的な液冷方式の冷却装置の構成説明図。
以下、本発明を、電写真方式の画像形成装置であるカラーレーザー複写機(以下、単に「複写機」という)の一実施形態について、実施例を挙げ図を用いて説明する。図1は、本実施形態に係る複写機の全体概要図である。まず、各実施例に共通する本実施形態の画像形成装置である複写機の概要から説明する。
この複写機は、複写機本体であり画像を作像する作像部100と、この作像部100を載置する給紙テーブル200と、作像部100上に取り付けられたスキャナ300とから主として構成されている。また、スキャナ300上には原稿自動搬送装置(ADF)400が取り付けられている。
スキャナ300では、原稿照明用光源やミラー等を搭載した第1走行体303と、複数の反射ミラーを搭載した第2走行体304とが往復移動するのに伴い、コンタクトガラス301上に載置された図示しない原稿の読取り走査が行われる。第2走行体304から送り出される走査光は、結像レンズ305によってその後方に設置されている読取りセンサ306の結像面に集光された後、読取りセンサ306によって画像信号として読込まれる。
作像部100には、潜像担持体としてイエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(Bk)の各色のトナーに対応した感光体ドラム40Y,40C,40M,40Bkが設けられている。各感光体ドラム40の周囲には現像装置70、帯電装置85、感光体クリーニング装置86等の電子写真プロセスを実行する各手段が配置され、これによって各画像形成ユニット38が形成されている。画像形成ユニット38は4つ並列されており、これによってタンデム型画像形成部20が形成されている。
各画像形成ユニット38の現像装置70においては、それぞれ上記4色のトナーを含んだ現像剤が用いられる。現像装置70は、現像剤担持体である現像スリーブが現像剤を担持、搬送して、感光体ドラム40との対向位置において交互電界が印加されて感光体ドラム40上の潜像を現像する。交互電界を印加することで現像剤を活性化させ、トナーの帯電量分布をより狭くすることができ、現像性を向上させることができる。また、現像装置70を感光体ドラム40と共に一体に支持し、作像部100に対して着脱自在に形成してプロセスカートリッジとすることができる。これにより、作像部100に対する現像装置70や感光体ドラム40など着脱を容易に行なうことが可能となり、メンテナンス性を向上させることができる。このプロセスカートリッジは、この他に帯電装置85、感光体クリーニング装置86を含んだものとすることもできる。
タンデム型画像形成部20の上部には、画像情報に基づいて感光体ドラム40をレーザ光又はLED光により露光して潜像を形成する露光装置31が設けられている。
また、タンデム型画像形成部20の感光体ドラム40と対向する下方位置には、無端状のベルト部材からなる中間転写ベルト15が配置されている。中間転写ベルト15は支持ローラ34、支持ローラ35及び二次転写バックアップローラ36によって支持されている。中間転写ベルト15を介して感光体ドラム40と相対する隣接位置には、感光体ドラム40上に形成された各色のトナー像を中間転写ベルト15に転写する一次転写装置62が配置されている。
中間転写ベルト15の下方には、中間転写ベルト15表面に重ね合わせて形成されたトナー像を、給紙テーブル200の給紙カセット44から搬送されてくる記録媒体である転写紙Pに一括転写する二次転写装置19が配置されている。二次転写装置19は、二次転写ローラ23と、この二次転写ローラ23を中間転写ベルト15に接離可能に支持する接離機構(不図示)とを備えている。二次転写装置19は中間転写ベルト15を介して二次転写バックアップローラ36に二次転写ローラ23を押し当て、中間転写ベルト15上のトナー像を転写紙Pに転写する。
中間転写ベルト15の表面に残留するトナーを取り除くために中間転写ベルトクリーニングユニット37が設けられている。中間転写ベルトクリーニングユニット37は、例えばファーブラシやウレタンゴムで形成されたクリーニングブレードを中間転写ベルト15に当接させて、中間転写ベルト15に付着している二次転写残トナーを掻き取る。
二次転写装置19に隣接するように定着装置60が設けられており、定着装置60は転写紙P上の画像を定着する。定着装置60は、内部に熱源としてのヒータが組み込まれた加熱ローラ66と、この加熱ローラ66に押し当てられる加圧ローラ67とから主として構成されている。
二次転写装置19及び定着装置60の下方には、転写紙Pを反転する反転装置28が配置されている。反転装置28は、転写紙Pの両面に画像を記録すべく転写紙Pを反転させる。
ここで、この図1は、複写機をその正面側から示すものであり、図紙面に直交する方向の奥側が複写機の後側で、手前側が複写機の前側である。また、図中左側が複写機の左側面側で、図中右側が複写機の右側面側である。複写機の筐体の前部には、図示しない開閉可能な前扉が設けられている。この前扉が開放されることで、各画像形成ユニット38の前面などが外部に露出する。各画像形成ユニット38は、前面をこのように露出させた状態で、複写機の後側から前側にスライド移動させることで、作像部100から引き出すことができる。複写機の筐体の後部には、図示しない後側板が設けられている。
次に、上述した構成の複写機の動作について説明する。原稿自動搬送装置400の原稿台30上に原稿をセットするか、または、原稿自動搬送装置400を開いてスキャナ300のコンタクトガラス301上に原稿をセットし、原稿自動搬送装置400を閉じる。この状態で、起動スイッチ(不図示)を押すと、原稿自動搬送装置400に原稿をセットしたときは、原稿を搬送してコンタクトガラス301上へと移動する。その後、他方コンタクトガラス301上に原稿をセットしたときは直ちにスキャナ300が駆動し、第一走行体303および第二走行体304を走行させる。そして、第一走行体303で光源から光を照射するとともに原稿面からの反射光を受け、これを第二走行体304に向けて反射する。この反射光を第二走行体304のミラーで更に反射して結像レンズ305を通して読取りセンサ306に入射させ、読取りセンサ306で原稿内容を読取る。
また、装置の起動スイッチを押すことによって、駆動モータ(不図示)を駆動させて支持ローラ34、支持ローラ35、二次転写バックアップローラ36の1つを回転駆動し、他の2つの支持ローラを従動回転させる。これによって中間転写ベルト15を回動させる。同時に、各画像形成ユニット38において、帯電装置85によって感光体ドラム40を一様に帯電し、次いでスキャナ300の読取り内容に応じて露光装置31からレーザやLED等による書込み光を照射する。書込み光を照射することで、帯電した各感光体ドラム40上に静電潜像を形成する。静電潜像が形成された感光体ドラム40に現像装置70からトナーを供給し、静電潜像を可視像化し、各感光体ドラム40上にそれぞれブラック(Bk)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の単色画像を形成する。単色画像を順次一次転写装置62によって中間転写ベルト15上に重なるように一次転写し、中間転写ベルト15上に合成カラー画像を形成する。画像転写後の感光体ドラム40の表面は、感光体クリーニング装置86によって残留トナーを除去し、図示省略した除電装置で除電して再度の画像形成に備える。
また、起動スイッチを押すことにより、給紙テーブル200の給紙ローラ42の1つが選択されて回転し、ペーパーバンク43に多段に設けられた給紙カセット44の1つから転写紙Pを繰り出す。繰り出された転写紙Pを、分離ローラ45で1枚ずつ分離して給紙路46に挿入し、搬送ローラ対47で搬送して作像部100内の給紙路48に導き、レジストローラ対49に突き当てて停止させる。その後、中間転写ベルト15上の合成カラー画像にタイミングを合わせてレジストローラ対49を回転し、中間転写ベルト15と二次転写装置19との間に転写紙Pを送り込み、二次転写装置19で転写紙P上にカラー画像を転写する。
そして、二次転写ローラ23を通過した未定着トナー像を担持した転写紙Pを、定着装置60へ搬送し、定着装置60で熱と圧力とを加えて転写画像を永久画像として定着する。画像定着後の転写紙Pは、切換爪55で切り換えて排出ローラ対56によって排出し、排紙トレイ57上にスタックするか、又は切換爪55で切り換えて反転装置28に導入する。反転装置28に導入した場合には、反転装置28で転写紙Pを反転して再び転写位置へと導き、裏面にも画像を記録し、その後、排出ローラ対56で排紙トレイ57上に排出する。このとき、画像転写後の中間転写ベルト15上に残留する残留トナーを中間転写ベルトクリーニングユニット37で除去し、タンデム型画像形成部20による再度の画像形成に備える。このような一連の画像形成動作は、複写機本体の制御装置(不図示)により、現像装置70等の複写機内の各装置、及び各部が制御されて行われる。
上述したような画像形成動作が長時間続くと回転体である感光体ドラム40や現像ローラ自身の発熱、定着装置60からの熱の授受などにより画像形成ユニット38の温度が上昇してくる。そして、画像形成ユニット38の現像装置70内の温度も上昇し、現像装置70内のトナーが融解して固着し、装置が停止または破損する可能性が出てくる。
そのため、現像装置70内の温度はトナーが融解する温度以下にする必要がある。そこで、本実施形態では、現像装置70の側面に内部を冷却液が流れる受熱部(冷却ジャケット)を接触させ現像装置70内の温度上昇を低減する液冷方式の冷却装置10を複写機に搭載している。以下、本実施形態の特徴である液冷方式の冷却装置10を備えた複写機について、実施例を挙げて説明する。
(実施例1)
まず、本実施形態の第1の実施例である実施例1を、図を用いて説明する。図2は、本実施例に係る冷却装置の概略構成図、図3は、各液量検知センサが検知した総液漏れ量に対するポンプ流量の制御目標を示す表である。
図2に示すように、本実施例の冷却装置10は、受熱部2Y,2C,2M,2Bk、貯留部であるタンク3、液送部であるポンプ1、放熱部であるコルゲートフィンタイプのラジエータ5a、管路部であるパイプ4から構成されている。そして、各部とパイプ4とをゴムチューブ410により接続する構成である。このように、冷却装置10の各部を、パイプ4とゴムチューブ410とにより接続することで、冷却液の冷却液循環路を形成している。また、本実施例の冷却装置10では、各受熱部2Y,C,M,Bk、タンク3、ラジエータ5a、及びパイプ4は、いずれもアルミニウム製としている。
冷却液循環路内の冷却液はパイプ4とゴムチューブ410とを介してポンプ1から、ラジエータ5a、受熱部2Y,2C,2M,2Bk、タンク3を通って再びポンプ1に戻る。そして、受熱部2Y,2C,2M,2Bkは、それぞれ対応する現像装置70Y,70C,70M,70Bkの側面に低硬度シリコーン製の熱伝導シートを介して密着している。また、各現像装置70のケーシングはアルミニウム製であり、熱伝導率が高いために側面を冷却することでケーシング全体で現像剤を冷却することができる。
冷却液循環路内での液漏れのリスクを軽減させるためには、冷却装置10の冷却液循環路を全て金属性とすることが望ましい。しかし、冷却装置10を構成する各部が複写機の広範囲に及ぶため、組み立て性やメインテナンズ作業性等を考慮し、パイプ4等の移動や振動を吸収できる長さであって、その長さが短くなるようにゴムチューブ410で接続している。そして、ゴムチューブ410を除く冷却装置10の冷却液循環路を構成する部分は、金属で継ぎ目なく構成しており、通常の使用環境下では、液漏れはゴムチューブ410による接続箇所でしか発生しない。また、冷却液は水を主成分として凍結温度を下げるためのプロピレングリコールと、本実施例の複写機の想定寿命に対して十分な量の防錆剤が添加されており、金属部分の腐食により穴が開いて液漏れが発生することもない。
ゴムチューブ410による各接続箇所の下方には、傾斜を有する樹脂製(絶縁性)の漏洩液受け皿420が配置されていて、その最下面には漏洩液量検知手段である液量検知センサ421が固定されている。ゴムチューブ410による接続箇所で液漏れが発生した場合には、漏れた冷却液が漏洩液受け皿420に落下する。また、ゴムチューブ410による接続箇所を囲むように下面が開放されたカバー(不図示)を各漏洩液受け皿420上に設けており、冷却液が勢い良く漏れ出すような場合でも、漏れ出した冷却液を確実に各漏洩液受け皿420で受けれる。このように冷却液循環路を構成することで、通常の使用環境下で液漏れが発生する箇所をゴムチューブ410による接続箇所に限定できるとともに、漏れ出した冷却液を確実に各漏洩液受け皿420で受けれる。
各漏洩液受け皿420に設けられた液量検知センサ421は、漏洩液受け皿420の最下部上面に鉛直に設けられたステンレス製の2本の電極とその電極間の電気抵抗を測定する電気抵抗測定手段から構成される(詳細、不図示)。液漏れが発生し冷却液が漏洩液受け皿420に流れ込むと、ステンレス製の電極の浸漬深さにより2本の電極間の電気抵抗が変わる。よって、漏洩液受け皿420の凹形状は既知であるため、電気抵抗から電極の浸漬深さを求めることで各漏洩液受け皿420上の冷却液量、すなわちゴムチューブ410による接続箇所での液漏れ量、つまり漏洩液量を求めることができる。
各漏洩液受け皿420上の冷却液量の総量、つまり総漏洩液量(Lx)を求めることで、冷却装置10内で液漏れが発生しているか否かの判断ができる。これは、液漏れが発生した場合には、冷却液が冷却装置10内から流出し、各液量検知センサ421で検知した総漏洩液量(Lx)が0よりも大きな値となり、液漏れの発生していると判断できるためである。そして、液漏れが発生した場合には、検知した総漏洩液量(Lx)に基づき、至急修理やメンテナンスを行なう必要がある重大な不具合を引き起こす液漏れか否かを判断できる。つまり、検知した総漏洩液量(Lx)が、所定の値(閾値等)未満の場合には、重大な不具合を引き起こす液漏れではないと判断することができる。そして、このように判断した場合、複写機の稼動を継続するように制御することにより、重大な不具合に至ることを未然に防ぎつつ複写機を稼動させることが可能になる。
さらに、検知した総漏洩液量(Lx)に基づいて、重大な不具合を引き起こす液漏れではないと判断した場合、液送部制御手段として機能する冷却制御装置8により、ポンプ流量(V1)を制御する。この制御により、検知した総漏洩液量(Lx)が増えるほど、ポンプ流量(V1)を低下させるように、冷却液循環路内の冷却液の圧力を低めることが可能になる。このように検知した総漏洩液量(Lx)が増えるほどポンプ流量(V1)を低下させて、冷却液循環路内での冷却液の圧力を低めることで、液漏れを抑制することができるので、従来のポンプ流量を低下させない構成に比べて、より長く冷却性能を維持を継続できる。したがって、重大な不具合を引き起こす可能性が低い液漏れで、複写機の稼動を継続する場合、液漏れを抑制しながら、従来のポンプ流量を調整しない構成に比べて、より長く複写機の稼動を継続できる。
また、本実施例の冷却装置10は、各液量検知センサ421の検知信号(漏洩液量)に基づいてポンプ1を制御する液送部制御手段としての機能を有する冷却制御装置8を備えている。この冷却制御装置8は、上述した複写機本体の制御装置と信号を相互に通信し、冷却装置10の各部の動作を制御するとともに、現像装置70等の複写機本体内の各装置や各部の制御に必要な信号を送信する。
次に、図3を用いてより具体的に説明する。冷却制御装置8では、図3の表に示すように、各液量検知センサ421で検知した漏洩液量の総量である総漏洩液量(Lx)に対して第1閾値(L1)、第2閾値(L2)、第3閾値(L3)を設定している。そして、各閾値に対応したポンプ1による冷却液の流量(以下、ポンプ流量(V1)という)の制御目標を設定している。ここで、各閾値は、0<L1<L2<L3<冷却装置10内の全冷却液量の関係を満たす。総漏洩液量(Lx)が0以上L1未満の場合、ポンプ流量(V1)は通常流量(V0)となるように制御される。また、総漏洩液量がL1以上L2未満の場合、通常流量の90%、総漏洩液量がL2以上L3未満の場合、通常流量の70%となるように制御される。さらに、総漏洩液量がL3に達した時点でポンプ1及び複写機の通紙を停止する。つまり、画像形成装置である複写機の稼動を停止する。
本実施例では、第3閾値(L3)は、冷却液循環路内の冷却液の減少(空気混入)により、冷却装置10の冷却性能が低下する可能性がある、実験等で予め求めた液漏れ量である。第1閾値(L1)は第3閾値(L3)の50%、第2閾値(L2)は第3閾値(L3)の80%に設定している。そして、ポンプ流量(V1)を総漏洩液量に応じて調整することで、冷却液循環路内の圧力が下がり液漏れを抑制する効果がある。つまり、総漏洩液量(Lx)が増える程、ポンプ流量(V1)を低下させることで、冷却液循環路内の圧力が下がり液漏れを抑制する効果がある。したがって、従来のポンプ流量を調整しない(低下させない)構成に比べて、総漏洩液量(Lx)が第3閾値(L3)に達し通紙が停止するまでの時間を長くできる。また、各漏洩液受け皿420は、単一の漏洩液受け皿420に、第3閾値(L3)の量の冷却液を受けても溢れないように、ポンプ1を停止した以降に漏れ出す冷却液の量も考慮して、余裕を持った容量としている。
このように、本実施例では、至急修理やメンテナンスを行なう必要がない重大な不具合を引き起こす可能性の低い液漏れの場合に、重大な不具合に至ることを未然に防ぎつつ、液漏れを抑制しながら画像形成装置の稼動を継続させることができる。したがって、従来のポンプ流量を低下させない構成に比べて、の総漏洩液量(Lx)が第2閾値(L3)に達し、ポンプ1及び複写機の通紙を停止するまでの時間を長くできる。
また、本実施例では、上述したように総漏洩液量(Lx)に対して各閾値、及びポンプ流量(V1)を設定した。しかし、総漏洩液量(Lx)の閾値及びポンプ流量(V1)の組み合わせは、この限りではなく、液冷方式の冷却装置の構成や、冷却装置の冷却性能の、画像形成装置における発熱量に対する余裕度、画像形成装置の仕様等により決定すればよい。
(実施例2)
次に、本実施形態の第2の実施例である実施例2を、図を用いて説明する。図4は、本実施例に係る各液量検知センサ421で検知した総漏洩液量(Lx)と単位時間当たりの総漏洩液量(V2)とに基づいた、ポンプ流量(V1)の制御目標を示す表である。本実施例と上述した実施例1とでは、本実施例の複写機の冷却制御装置8が、総漏洩液量(Lx)に加え、単位時間当たりの総漏洩液量(V2)に対しても、ポンプ流量(V1)を制御する液送部制御手段の機能を有する点のみが異なる。他の構成・動作等は同様であるので、同様な構成・動作等については適宜省略して説明する。
本実施例の冷却制御装置8では、図4の表で示すようにポンプ流量(V1)の制御を行う。冷却制御装置8では、単位時間当たりの総漏洩液量(V2)に対して第4閾値(L4)、第5閾値(L5)、(0<L4<L5)を設定している。そして、総漏洩液量(Lx)が0以上、第1閾値(L1)未満の場合であって、単位時間当たりの総漏洩液量(V2)が0以上、第4閾値(L4)未満の場合、ポンプ1の流量が通常流量(V0)となるように制御する。また、単位時間当たりの総漏洩液量(V2)が第4閾値(L4)以上、第5閾値(L5)未満の場合、ポンプ1の流量が通常流量(V0)の70%となるように制御する。そして、単位時間当たりの総漏洩液量(V2)が第5閾値(L5)以上の場合にはポンプ及び複写機の通紙を停止する制御を行う。
総漏洩液量(Lx)が第1閾値(L1)以上、第2閾値(L2)未満の場合であって、単位時間当たりの総漏洩液量(V2)が0以上、第4閾値(L4)未満の場合、ポンプ1の流量が通常流量(V0)の90%となるように制御する。また、単位時間当たりの総漏洩液量(V2)が第4閾値(L4)以上、第5閾値(L5)未満の場合、ポンプ1の流量が通常流量(V0)の70%となるように制御する。そして、単位時間当たりの総漏洩液量(V2)が第5閾値(L5)以上の場合にはポンプ及び複写機の通紙を停止する制御を行う。
総漏洩液量(Lx)が第2閾値(L2)以上、第3閾値(L3)未満の場合であって、単位時間当たりの総漏洩液量(V2)が0以上、第5閾値(L5)未満の場合、ポンプ1の流量が通常流量(V0)の70%となるように制御する。また、単位時間当たりの総漏洩液量(V2)が第5閾値(L5)以上の場合にはポンプ及び複写機の通紙を停止する制御を行う。そして、総漏洩液量(Lx)がL3以上の場合であた場合には、単位時間当たりの総漏洩液量(V2)の値に関わり無く、ポンプ及び複写機の通紙を停止する制御を行う。
本実施例では、第4閾値(L4)は通常流量(V0)の5%、第5閾値(L5)は通常流量(V0)の10%の値を設定している。実施例1の構成と同様に、ポンプ流量(V1)を低下させることで、冷却液循環路内の圧力を下げることができ、液漏れを抑制する効果がある。そして、本実施例の冷却制御装置8では、総漏洩液量(Lx)に加えて、単位時間当たりの総漏洩液量(V2)に対してもポンプ流量(V1)を規定しているので、実施例1よりもきめ細やかにポンプ流量(V1)を制御することもできる。したがって、ポンプ1及び通紙を停止するまでの時間を、実施例1の構成よりもさらに長くできる。つまり、重大な不具合を引き起こす可能性が低い液漏れの場合に、重大な不具合に至ることを未然に防ぎつつ、液漏れを抑制して冷却性能を維持し、画像形成装置である複写機の稼動を実施例1の構成よりも長く継続させることができる。
また、本実施例では、上述したように単位時間当たりの総漏洩液量(V2)に対して各閾値、及びポンプ流量(V1)を設定した。しかし、総漏洩液量(Lx)、単位時間当たりの総液漏れ量の各閾値、及びポンプ流量の組み合わせは、この限りではない。液冷方式の冷却装置の構成や、ポンプ流量、冷却装置の冷却性能の、画像形成装置における発熱量に対する余裕度、画像形成装置の仕様等により決定すればよい。
(実施例3)
次に、本実施形態の第3の実施例である実施例3を、図を用いて説明する。図5は、本実施例に係る冷却装置の概略構成図である。図6は、本実施例に係る各液量検知センサ421で検知した総漏洩液量(Lx)と単位時間当りの総漏洩液量(V2)とに基づいた、ポンプ流量(V1)とファン回転数の制御フロー図である。本実施例と上述した実施例2とでは、本実施例の複写機の冷却制御装置8が、ポンプ1を制御する液送部制御手段の機能に加え、冷却ファン5bの回転数の制御する冷却ファン制御手段の機能も有していることに係る点のみ異なる。他の構成・動作等は実施例2と同様であるので、同様な構成・動作等については適宜省略して説明する。
図5に示すように、本実施例の冷却装置10の構成は、実施例2の構成と冷却制御装置8が、冷却ファン5bの回転数の制御する冷却ファン制御手段の機能も有していることに係る点を除き同様である。そして、図6(a)のフロー図で示すように、各液量検知センサ421が検知した単位時間当りの総漏洩液量(V2)に対して、ポンプ流量(V1)、及びファン回転数の制御を行うことができる。具体的には、冷却制御装置8が各液量検知センサ421により検知した単位時間当たりの総漏洩液量(V2)に基づいて、ポンプ流量(V1)を制御し、加えて、ポンプ流量(V1)に応じて冷却ファン5bの回転数を制御している。また、ラジエータ5aは、冷却ファン5bにより機外の空気を機内に取り込み、そのフィンを介してラジエータ5a内部を流れる冷却液からの熱を空気に伝えることで放熱している。したがって、冷却ファン5bの回転数を変えることでラジエータ5aの放熱性能を変えることができる。
図6の制御フローに示すように、冷却装置10を稼動すると(S01)、ポンプ流量(V1)を通常流量(V0)になるように制御し(S02)、冷却ファン5bは通常回転数になるように制御される(S03)。その後、総漏洩液量(Lx)を第3閾値(L3)と比較する(S04)。総漏洩液量(Lx)が第3閾値(L3)以上である場合(S04でYes)、ポンプ1及び複写機の通紙を停止させる(S05)。一方、総漏洩液量(Lx)が第3閾値(L3)未満である場合(S04でNo)、さらに、総漏洩液量(Lx)を第2閾値(L2)と比較する(S06)。
総漏洩液量(Lx)を第2閾値(L2)と比較し(S06)、総漏洩液量(Lx)が第2閾値(L2)以上である場合(S06でYes)、単位時間当たりの総漏洩液量(V2)を第5閾値(L5)と比較する(S07)。単位時間当たりの総漏洩液量(V2)が第5閾値(L5)以上である場合(S07でYes)、ポンプ1及び複写機の通紙を停止させる(S08)。一方、単位時間当たりの総漏洩液量(V2)が、第5閾値(L5)未満である場合(S07でNo)、ポンプ流量(V1)を通常流量(V0)の70%とし、冷却ファンの回転数を通常回転数の20%増にする(S09)。その後、総漏洩液量(Lx)を第3閾値(L3)と比較するプロセス(S04)に戻る。
また、総漏洩液量(Lx)を第2閾値(L2)と比較し(S06)、総漏洩液量(Lx)が第2閾値(L2)未満である場合(S06でNo)、さらに、総漏洩液量(Lx)を第1閾値(L1)と比較する(S10)。総漏洩液量(Lx)を第1閾値(L1)と比較し(S10)、総漏洩液量(Lx)が第1閾値(L1)以上である場合(S10でYes)、単位時間当たりの総漏洩液量(V2)を第5閾値(L5)と比較する(S11)。単位時間当たりの総漏洩液量(V2)が第5閾値(L5)以上である場合(S11でYes)、ポンプ1及び複写機の通紙を停止させる(S12)。
単位時間当たりの総漏洩液量(V2)と第5閾値(L5)との比較で(S11)、単位時間当たりの総漏洩液量(V2)が、第5閾値(L5)未満である場合(S11でNo)、さらに、単位時間当たりの総漏洩液量(V2)を第4閾値(L4)と比較する(S13)。単位時間当たりの総漏洩液量(V2)が第4閾値(L4)以上である場合(S13でYes)、ポンプ流量(V1)を通常流量(V0)の70%とし、冷却ファンの回転数を通常回転数の20%増にする(S14)。その後、総漏洩液量(Lx)を第3閾値(L3)と比較するプロセス(S04)に戻る。一方、単位時間当たりの総漏洩液量(V2)が、第4閾値(L4)未満である場合(S13でNo)、ポンプ流量(V1)を通常流量(V0)の90%とし、冷却ファンの回転数を通常回転数にする(S15)。その後、総漏洩液量(Lx)を第3閾値(L3)と比較するプロセス(S04)に戻る。
総漏洩液量(Lx)と第1閾値(L1)との比較で(S10)、総漏洩液量(Lx)が第1閾値(L1)未満である場合(S10でNo)、単位時間当たりの総漏洩液量(V2)を第5閾値(L5)と比較する(S16)。単位時間当たりの総漏洩液量(V2)が第5閾値(L5)以上である場合(S16でYes)、ポンプ1及び複写機の通紙を停止させる(S17)。一方、単位時間当たりの総漏洩液量(V2)が、第5閾値(L5)未満である場合(S16でNo)、さらに、単位時間当たりの総漏洩液量(V2)を第4閾値(L4)と比較する(S18)。単位時間当たりの総漏洩液量(V2)が第4閾値(L4)以上である場合(S18でYes)、ポンプ流量(V1)を通常流量(V0)の70%とし、冷却ファンの回転数を通常回転数の20%増にする(S19)。その後、総漏洩液量(Lx)を第3閾値(L3)と比較するプロセス(S04)に戻る。
単位時間当たりの総漏洩液量(V2)と第4閾値(L4)との比較で(S18)、単位時間当たりの総漏洩液量(V2)が第4閾値(L4)未満である場合(S18でNo)、ポンプ流量(V1)を通常流量(V0)とし、冷却ファンの回転数を通常回転数にする(S20)。その後、総漏洩液量(Lx)を第3閾値(L3)と比較するプロセス(S04)に戻る。
通常、ポンプ流量(V1)を低下させると、冷却装置10の冷却性能が低下する。これは、吸熱による冷却液の温度上昇が大きくなったり、冷却液の流速低下により各受熱部2やラジエータ5aにおいて、それぞれの流路表面と冷却液との熱伝達係数が低下したりして、冷却装置10の冷却性能が低下するためである。
そこで、本実施例の冷却制御装置8では、ポンプ流量(V1)を70%以下に低下させる場合、同時に冷却ファン5bの回転数を20%増加させて、冷却ファン5bの風量を増加させ、空気の気流による熱移送量を増加させる構成としている。また、冷却ファン5bの風速の増加にともないラジエータ5aのフィン表面と空気との熱伝達係数が上昇するため、冷却ファン5bの熱交換効率も向上する。このように構成することで、ポンプ流量(V1)の低下させても、冷却装置10の冷却性能低下を小さくすることが可能となりる。したがって、ポンプ1及び通紙を停止するまでの時間を、冷却装置10の冷却性能を極力維持しながら複写機を、実施例2の構成よりもさらに長くできる。つまり、重大な不具合を引き起こす可能性が低い液漏れの場合に、重大な不具合に至ることを未然に防ぎつつ、液漏れを抑制して冷却性能を維持し、画像形成装置である複写機の稼動を実施例2の構成よりも長く継続させることができる。
また、本実施例では、上述したように総漏洩液量(Lx)と単位時間当たりの総漏洩液量(V2)とに対して各閾値、ポンプ流量(V1)、及び冷却ファンの回転数を設定した。しかし、総漏洩液量(Lx)、単位時間当たりの総漏洩液量(V2)に対する各閾値、ポンプ流量(V1)、及び冷却ファンの回転数の組み合わせは、この限りではない。液冷方式の冷却装置の構成、ポンプ流量、冷却装置の冷却性能の、画像形成装置における発熱量に対する余裕度、画像形成装置の仕様等により決定すればよい。また、本実施例では、冷却制御装置8が、冷却制御装置8の設定値であるポンプ流量(V1)に合わせて、冷却ファンの回転数を制御している。しかし、このような構成に限定されるものではなく、冷却装置内に冷却液流量センサ設けて、冷却液流量センサの検知量に基づいて冷却ファンの回転数を制御することも可能である。
(実施例4)
次に、本実施形態の第4の実施例である実施例4を、図を用いて説明する。図7は、本実施例に係る各液量検知センサ421で検知した総漏洩液量(Lx)と、総漏洩液量(Lx)から導くポンプ流量(V1)に基づいた、単位時間当たりの通紙数(PN)を示す表である。本実施例と上述した実施例1とでは、次の点のみがことなる。本実施例の複写機の冷却制御装置8が、ポンプ1を制御する液送部制御手段の機能に加え、ポンプ流量(V1)に基づき、単位時間当たりの通紙数(PN)の制御する枚数制御手段の機能も有していることに係る点である。総漏洩液量(Lx)に基づいてポンプ流量(V1)を制御する方法については、実施例1と同様である。また、他の構成・動作等も実施例1と同様であるので、同様な構成・動作等については適宜省略して説明する。
本実施例の冷却制御装置8では、図7の表に示すようにポンプ流量(V1)が通常流量(V0)の場合(0≦Lx<L1)、単位時間当たりの通紙数(PN)を通常通紙数(PN0)として制御する。また、ポンプ流量(V1)が通常流量の90%の場合(L1≦Lx<L2)、単位時間当たりの通紙数(PN)を通常通紙数(PN0)の80%に制御する。また、ポンプ流量(V1)が通常流量(PN0)の70%の場合(L2≦Lx<L3)、単位時間当たりの通紙数(PN)を通常通紙数(PN0)の60%と設定している。そして、ポンプ流量が0%の場合、つまりポンプ1を停止した状態(L3≦Lx)では、実施例1と同様に、画像形成装置である複写機の通紙も停止する。
通常、ポンプ流量(V1)を低下させると、冷却装置10の冷却性能が低下する。これは、吸熱による冷却液の温度上昇が大きくなったり、冷却液の流速低下により各受熱部2やラジエータ5aにおいて、それぞれの流路表面と冷却液との熱伝達係数が低下したりして、冷却装置10の冷却性能が低下するためである。
そこで、本実施例の冷却制御装置8は、単位時間当たりの通紙数の低下にともない、定着装置60、各現像装置70での発熱量も低下するように、複写機本体の制御装置に信号を送り制御させる(定着:投入電力低下、現像:攪拌回転数低下)。さらに、冷却制御装置8は、ポンプ流量(V1)の低下に合わせて単位時間あたりの通紙数(PN)を低減させるように、複写機本体の制御装置に信号を送り制御させる。このように冷却制御装置8で制御を行うことで、ポンプ流量(V1)を低下させても現像剤の温度が上昇しないようにすることが可能になる。つまり、複写機の単位時間当りの通紙枚数(PN)を制御して、各受熱部2が接触する現像装置70の発熱量自体を抑制し、ポンプ流量(V1)の低下させても、冷却装置10の冷却性能低下を補うことが可能となる。ここで、ポンプ流量(V1)の低下に合わせて低減させる単位時間あたりの通紙数(PN)は、予めポンプ流量低下による冷却性能低下と単位時間当たりの通紙数の低減による発熱量抑制効果とを実験やシミュレーションを行ない求めれる。
このように、本実施例においては、図7の表に示すように、冷却制御装置8では、ポンプ制御手段からのポンプ流量(V1)の情報に基づいて、枚数制御手段で単位時間当たりの通紙数(PN)を制御している。したがって、冷却液循環路内での冷却液の流量、つまりポンプ流量(V1)の低下による冷却装置10の冷却性能低下に合わせて、単位時間の通紙数(PN)を低下させて、複写機の現像装置70の発熱量自体を抑制させることができる。このように画像形成装置である複写機の現像装置70の発熱量自体を抑制させることができ、ポンプ流量(V1)の低下させても、冷却装置10の冷却性能低下を補うことが可能となる。したがって、ポンプ1及び通紙を停止するまでの時間を、発熱量自体を抑制させながら、画像形成装置である複写機を実施例1の構成よりもさらに長くできる。つまり、重大な不具合を引き起こす可能性が低い液漏れの場合に、重大な不具合に至ることを未然に防ぎつつ、液漏れを抑制して必要な冷却性能を維持し、画像形成装置である複写機の稼動を実施例1の構成よりも長く継続させることができる。
また、ポンプ流量(V1)の低下に合わせて低減させる単位時間あたりの通紙数(PN)は、予め実験やシミュレーション等で求めているので、オンラインで冷却性能や発熱量を測定または導出する必要がない。そのため、冷却装置10の装置構成や制御を単純化することもできる。
また、本実施例の冷却制御装置8では単位時間当りの通紙枚数(PN)を、総漏洩液量(Lx)から導いたポンプ流量(V1)の各範囲に対応させ、通常通紙枚数(PN0)、及び通常通紙枚数(PN0)の80%、60%に制御する。また、ポンプ1を停止する場合(L3≦Lx)には停止する制御を行う。しかし、総漏洩液量(Lx)、ポンプ流量(V1)、及び単位時間当りの通紙枚数(PN)の組み合わせはこの限りではない。液冷方式の冷却装置の構成、ポンプ流量、冷却装置の冷却性能の、画像形成装置における発熱量に対する余裕度、画像形成装置の仕様等により決定すればよい。
(実施例5)
次に、本実施形態の第5の実施例である実施例5を、図を用いて説明する。図8は、本実施例に係る各液量検知センサ421で検知した総漏洩液量(Lx)と単位時間当たりの総漏洩液量(V2)とに基づいた、ポンプ流量(V1)の制御目標と連続通紙時間とを示す表である。図9は、本実施例に係る各液量検知センサ421で検知した総漏洩液量と単位時間当りの総漏洩液量とに基づいた、ポンプ流量と連続通紙時間の制御フロー図である。図10は、ポンプ流量が通常流量であり連続通紙時間に制限がない場合の、現像剤温度が最も高くなる色における現像剤温度の時間的変化を示した図である。そして、図11は、ポンプ流量が通量流量の70%であり連続通紙時間を5時間としている場合の、現像剤温度が最も高くなる色における現像剤温度の時間的変化を示した図である。
本実施例と上述した実施例2とでは、本実施例の複写機の冷却制御装置8が、液送部制御手段の機能に加え、ポンプ流量(V1)に基づき、複写機の連続通紙時間を制御する通紙時間制御手段としても機能することに係る点のみ異なる。また、他の構成・動作等は実施例2と同様であるので、同様な構成・動作等については適宜省略して説明する。
本実施例の冷却制御装置8では、図8の表で示すようにポンプ流量(V1)、及び複写機の連続通紙時間の制御を行う。総漏洩液量(Lx)が0以上、第1閾値(L1)未満の場合であって、単位時間当たりの総漏洩液量(V2)が0以上、第4閾値(L4)未満の場合、ポンプ流量(V1)を通常流量(V0)とし、連続通紙時間は制限しない制御とする。また、単位時間当たりの総漏洩液量(V2)が第4閾値(L4)以上、第5閾値(L5)未満の場合、ポンプ流量(V1)を通常流量(V0)の70%とし、連続通紙時間を5時間として制御する。そして、単位時間当たりの総漏洩液量(V2)が第5閾値(L5)以上の場合にはポンプ及び複写機の通紙を停止する制御を行う。
総漏洩液量(Lx)が第1閾値(L1)以上、第2閾値(L2)未満の場合であって、単位時間当たりの総漏洩液量(V2)が0以上、第4閾値(L4)未満の場合、ポンプ流量(V1)を通常流量(V0)の90%とし、連続通紙時間を10時間として制御する。また、単位時間当たりの総漏洩液量(V2)が第4閾値(L4)以上、第5閾値(L5)未満の場合、ポンプ流量(V1)を通常流量(V0)の70%とし、連続通紙時間を5時間として制御する。そして、単位時間当たりの総漏洩液量(V2)が第5閾値(L5)以上の場合にはポンプ及び複写機の通紙を停止する制御を行う。
総漏洩液量(Lx)が第2閾値(L2)以上、第3閾値(L3)未満の場合であって、単位時間当たりの総漏洩液量(V2)が0以上、第5閾値(L5)未満の場合、ポンプ流量(V1)を通常流量(V0)の70%とし、連続通紙時間を5時間として制御する。また、単位時間当たりの総漏洩液量(V2)が第5閾値(L5)以上の場合にはポンプ及び複写機の通紙を停止する制御を行う。そして、総漏洩液量(Lx)がL3以上の場合であた場合には、単位時間当たりの総漏洩液量(V2)の値に関わり無く、ポンプ及び複写機の通紙を停止する制御を行う。
次に、上述した制御を図9の制御フローを用いてより具体的に説明する。まず、冷却装置10を稼動すると(S101)、ポンプ流量(V1)を通常流量(V0)になるように制御し(S102)、連続通紙時間を制限無しとする(S103)。その後、総漏洩液量(Lx)を第3閾値(L3)と比較する(S104)。総漏洩液量(Lx)が第3閾値(L3)以上である場合(S104でYes)、ポンプ1及び複写機の通紙を停止させる(S105)。一方、総漏洩液量(Lx)が第3閾値(L3)未満である場合(S104でNo)、さらに、総漏洩液量(Lx)を第2閾値(L2)と比較する(S106)。
総漏洩液量(Lx)を第2閾値(L2)と比較し(S106)、総漏洩液量(Lx)が第2閾値(L2)以上である場合(S106でYes)、単位時間当たりの総漏洩液量(V2)を第5閾値(L5)と比較する(S107)。単位時間当たりの総漏洩液量(V2)が第5閾値(L5)以上である場合(S107でYes)、ポンプ1及び複写機の通紙を停止させる(S108)。一方、単位時間当たりの総漏洩液量(V2)が、第5閾値(L5)未満である場合(S107でNo)、ポンプ流量(V1)を通常流量(V0)の70%とし、連続通紙時間を5時間に制限する(S109)。その後、総漏洩液量(Lx)を第3閾値(L3)と比較するプロセス(S104)に戻る。
また、総漏洩液量(Lx)を第2閾値(L2)と比較し(S106)、総漏洩液量(Lx)が第2閾値(L2)未満である場合(S106でNo)、さらに、総漏洩液量(Lx)を第1閾値(L1)と比較する(S110)。総漏洩液量(Lx)を第1閾値(L1)と比較し(S110)、総漏洩液量(Lx)が第1閾値(L1)以上である場合(S110でYes)、単位時間当たりの総漏洩液量(V2)を第5閾値(L5)と比較する(S111)。単位時間当たりの総漏洩液量(V2)が第5閾値(L5)以上である場合(S111でYes)、ポンプ1及び複写機の通紙を停止させる(S112)。
単位時間当たりの総漏洩液量(V2)と第5閾値(L5)との比較で(S111)、単位時間当たりの総漏洩液量(V2)が、第5閾値(L5)未満である場合(S111でNo)、さらに、単位時間当たりの総漏洩液量(V2)を第4閾値(L4)と比較する(S113)。単位時間当たりの総漏洩液量(V2)が第4閾値(L4)以上である場合(S113でYes)、ポンプ流量(V1)を通常流量(V0)の70%とし、連続通紙時間を5時間に制限する(S114)。その後、総漏洩液量(Lx)を第3閾値(L3)と比較するプロセス(S104)に戻る。一方、単位時間当たりの総漏洩液量(V2)が、第4閾値(L4)未満である場合(S113でNo)、ポンプ流量(V1)を通常流量(V0)の90%とし、連続通紙時間を10時間に制限する(S115)。その後、総漏洩液量(Lx)を第3閾値(L3)と比較するプロセス(S104)に戻る。
総漏洩液量(Lx)と第1閾値(L1)との比較で(S110)、総漏洩液量(Lx)が第1閾値(L1)未満である場合(S110でNo)、単位時間当たりの総漏洩液量(V2)を第5閾値(L5)と比較する(S116)。単位時間当たりの総漏洩液量(V2)が第5閾値(L5)以上である場合(S116でYes)、ポンプ1及び複写機の通紙を停止させる(S117)。一方、単位時間当たりの総漏洩液量(V2)が、第5閾値(L5)未満である場合(S116でNo)、さらに、単位時間当たりの総漏洩液量(V2)を第4閾値(L4)と比較する(S118)。単位時間当たりの総漏洩液量(V2)が第4閾値(L4)以上である場合(S118でYes)、ポンプ流量(V1)を通常流量(V0)の70%とし、連続通紙時間を5時間に制限する(S119)。その後、総漏洩液量(Lx)を第3閾値(L3)と比較するプロセス(S104)に戻る。
単位時間当たりの総漏洩液量(V2)と第4閾値(L4)との比較で(S118)、単位時間当たりの総漏洩液量(V2)が第4閾値(L4)未満である場合(S118でNo)、ポンプ流量(V1)を通常流量(V0)とし、連続通紙時間を制限無しとする(S120)。その後、総漏洩液量(Lx)を第3閾値(L3)と比較するプロセス(S104)に戻る。
通常、ポンプ流量(V1)を低下させると、冷却装置10の冷却性能が低下する。これは、吸熱による冷却液の温度上昇が大きくなったり、冷却液の流速低下により各受熱部2やラジエータ5aにおいて、それぞれの流路表面と冷却液との熱伝達係数が低下したりして、冷却装置10の冷却性能が低下するためである。
そこで、本実施例の冷却制御装置8では、連続通紙時間を制限することで、各現像装置70内の現像剤の温度が許容最高温度より高くなる前に複写機の通紙を停止する制御を行う。ここで、図10に示すように、ポンプ流量(V1)が通常流量(V0)の場合、冷却装置10の冷却性能が十分高いので、現像剤温度が最も高くなる色の現像剤は許容最高温度以下で飽和する。しかし、ポンプ流量(V1)が通常の70%の場合、液冷システムの冷却性能が低下しているため、連続通紙すると現像剤は許容最高温度よりも上昇してしまう。そこで、本実施例では、図11に示すように、連続通紙時間を5時間に制限し、連続通紙時間が5時間に達したら、現像剤が許容最高温度に達する前に通紙を停止し、通紙停止時間を30分とって再び通紙を開始する。通紙停止時間を30分とることで、通紙停止時間経過後に連続通紙を5時間しても、現像剤温度は許容最高温度に達することはない。また、ポンプ流量(V1)が通常の90%の場合には、連続通紙時間を10時間に制限し、連続通紙時間が10時間に達したら、現像剤が許容最高温度に達する前に通紙を停止し、通紙停止時間を30分とって再び通紙を開始する。ここで、連続通紙時間、及び通紙停止時間は、予め冷却装置10のポンプ流量(V0)の低下にともう冷却性能の低下、連続通紙による現像剤温度上昇、及び通紙停止の際の温度低下を、実験やシミュレーション等を行ない規定している。
このようにポンプ流量(V1)の低下に合わせて、連続通紙時間を制限して通紙停止時間をとることで、ポンプ流量(V1)を低下させても現像剤温度が許容最高温度より高くならないようにすることが可能である。
また、ポンプ流量(V1)の低下に合わせた、連続通紙時間及び通紙停止時間は、予め実験やシミュレーション等で求めているので、オンラインで冷却性能や発熱量を測定または導出する必要がない。そのため、冷却装置10の装置構成や制御を単純化することもできる。
また、本実施例では、総漏洩液量(Lx)と単位時間当たりの総漏洩液量(V2)とから導いたポンプ流量(V1)の各範囲に対応させ、連続通紙時間を制限無し、10時間、及び5時間に制限し、通紙停止時間を30分とる制御を行っている。しかし、総漏洩液量(Lx)、単位時間当たりの総漏洩液量(V2)に対する各閾値、ポンプ流量(V1)、及び連続通紙時間と通紙停止時間の組み合わせは、この限りではない。液冷方式の冷却装置の構成、ポンプ流量、冷却装置の冷却性能の、画像形成装置における発熱量に対する余裕度、画像形成装置の仕様等により決定すればよい。
また、上述した本実施形態では、複写機本体の制御装置と冷却制御装置8とを別に設けた構成について説明した。しかし、本発明は、複写機本体の制御装置と冷却制御装置8とを別に設ける構成に限定されるものではなく、複写機本体の制御装置と冷却制御装置8とを兼ねる構成としても良い。
また、フルカラーのカラー複写機を例に説明したが、本発明は、フルカラーの画像形成装置に限定されるものではなく、単色又は複数色の画像形成装置にも適用できる。
また、各現像装置70を冷却する液冷方式の冷却装置10について説明したが、冷却する対象は現像装置に限定されるものではなく、冷却が必要な画像形成装置内の各装置、及び各部に適用することができる。
また、通常の使用環境下で使用される複写機の例について説明したが、適用可能な画像形成装置の使用環境は、通常の使用環境下に限定されるものではなく、例えば、過度な振動や衝撃を受ける環境等で使用される画像形成装置にも適用可能である。ただし、過度な振動や衝撃を受ける環境等では、想定していない箇所で液漏れが発生する可能性が高まる。そのため、先に発明者らが検討した減少液量検知手段と減少液量検知手段とを設け、減少液量検知手段で検知した減少液量と、漏洩液量検知手段で検知した総漏洩液量とに基づいて、重大な不具合を引き起こす液漏れか否かを判断する構成とすることが望ましい。
以上、本実施形態の画像形成装置である複写機によれば、次の作用・効果を奏することができる。冷却装置10の冷却液循環路内の各部とパイプ4とをゴムチューブ410により接続し、各接続部の下方にそれぞれ漏洩液受け皿420と液量検知センサ421を設けているので、冷却液の総漏洩液量(Lx)に基づいて液漏れの発生の有無を判断できる。これは、液漏れが発生した場合には、冷却液が冷却装置10内から流出し、各液量検知センサ421で検知した総漏洩液量(Lx)が0よりも大きな値となり、液漏れの発生していると判断できるためである。
そして、液漏れが発生した場合には、検知した総漏洩液量(Lx)に基づき、至急修理やメンテナンスを行なう必要がある重大な不具合を引き起こす液漏れか否かを判断できる。つまり、検知した総漏洩液量(Lx)が、閾値L3未満の場合には、重大な不具合を引き起こす液漏れではないと判断することができる。そして、このように判断した場合、複写機の稼動を継続するように制御することにより、重大な不具合に至ることを未然に防ぎつつ複写機を稼動させることが可能になる。
さらに、検知した総漏洩液量(Lx)に基づいて、重大な不具合を引き起こす液漏れではないと判断した場合、液送部制御手段として機能する冷却制御装置8により、ポンプ流量(V1)を制御する。この制御により、検知した総漏洩液量(Lx)が増えるほど、ポンプ流量(V1)を低下させるように、冷却液循環路内の冷却液の圧力を低めることが可能になる。このように検知した総漏洩液量(Lx)が増えるほどポンプ流量(V1)を低下させて、冷却液循環路内での冷却液の圧力を低めることで、液漏れを抑制することができるので、従来のポンプ流量を低下させない構成に比べて、より長く冷却性能を維持を継続できる。したがって、重大な不具合を引き起こす可能性が低い液漏れで、複写機の稼動を継続する場合、液漏れを抑制しながら、従来のポンプ流量を調整しない構成に比べて、より長く複写機の稼動を継続できる。
よって、重大な不具合を引き起こす可能性が低い液漏れの場合、重大な不具合に至ることを未然に防ぎつつ、液漏れを抑制しながら、複写機の稼動を継続できる液冷方式の冷却装置10を備えた複写機を提供できる。そして、複写機の稼動を継続する場合、冷却装置10内の冷却液の流量を調整しない構成よりも長く複写機の稼動を継続できる液冷方式の冷却装置10を備えた複写機を提供できる。
また、本実施形態の画像形成装置である複写機によれば、次の作用・効果を奏することができる。冷却装置10の冷却制御装置8は、総漏洩液量(Lx)に加え、単位時間当たりの総漏洩液量(V2)に対しても、ポンプ流量(V1)を制御するので、総漏洩液量(Lx)に対してのみ制御するよりも、きめ細やかにポンプ流量(V1)を制御することもできる。したがって、ポンプ1及び通紙を停止するまでの時間を、総漏洩液量(Lx)に対してのみ制御するよりも、さらに長くできる。よって、重大な不具合を引き起こす可能性が低い液漏れの場合に、重大な不具合に至ることを未然に防ぎつつ、液漏れを抑制して冷却性能を維持し、複写機の稼動を総漏洩液量(Lx)に対してのみ制御するよりも、長く継続させることができる。
また、本実施形態の画像形成装置である複写機によれば、次の作用・効果を奏することができる。冷却装置10の冷却制御装置8は、ポンプ1を制御する液送部制御手段の機能に加え、冷却ファン5bの回転数の制御する冷却ファン制御手段の機能も有しているので、ポンプ流量(V1)を低下させると低下してしまう冷却装置10の冷却性能低下を小さくできる。具体的には、ポンプ流量(V1)を70%以下に低下させる場合、同時に冷却ファン5bの回転数を20%増加させて冷却ファン5bの風量を増し、気流による熱移送量を増加させることで、冷却装置10の冷却性能低下を冷却ファン制御手段を設けない構成よりも小さくできる。つまり、ポンプ流量の低下に合わせて冷却ファン5bの回転数を増加させない構成によりも、複写機の稼動を冷却装置10の冷却性能の低下を抑制することができる。よって、ポンプ流量の低下に合わせて冷却ファン5bの回転数を増加させない構成によりも、複写機の稼動を冷却装置10の冷却性能の低下を抑制することができるとともに、複写機の稼動を長く継続させることができる。
また、本実施形態の画像形成装置である複写機によれば、次の作用・効果を奏することができる。冷却装置10の冷却制御装置8は、ポンプ1を制御する液送部制御手段の機能に加え複写機の単位時間当りの通紙枚数(PN)を制御する枚数制御手段の機能も有しているので、ポンプ流量(V1)の低下に合わせ、複写機の現像装置70の発熱量自体を抑制できる。つまり、複写機の単位時間当りの通紙枚数(PN)を制御して、各受熱部2が接触する現像装置70の発熱量自体を抑制し、ポンプ流量(V1)の低下させても、冷却装置10の冷却性能低下を補うことが可能となる。よって、ポンプ1及び通紙を停止するまでの時間を、発熱量自体を抑制させながら、複写機の稼動をポンプ流量(V1)の低下に合わせて、単位時間当りの通紙枚数(PN)を低下させない構成よりもさらに長くできる。また、ポンプ流量(V1)の低下に合わせて低減させる単位時間あたりの通紙数(PN)は、予め実験やシミュレーション等で求めているので、オンラインで冷却性能や発熱量を測定または導出する必要がない。そのため、冷却装置10の装置構成や制御を単純化することもできる。
また、本実施形態の画像形成装置である複写機によれば、次の作用・効果を奏することができる。冷却装置10の冷却制御装置8は、ポンプ1を制御する液送部制御手段の機能に加え複写機の連続通紙時間を制御する通紙時間制御手段の機能も有している。このことで、ポンプ流量(V1)の低下に合わせた間隔で通紙停止時間をとりながら通紙を行なうことができる。つまり、ポンプ流量(V1)の低下に合わせた間隔で、通紙停止時間をとりながら複写機の稼動を継続することができる。ポンプ流量(V1)の低下に合わせた間隔で、通紙停止時間をとることで、各現像装置70内の現像剤の温度が許容最高温度より高くなる前に複写機の通紙を停止させて、通紙停止時間経過後、現像剤温度が低下した状態で再び通紙を開始することができる。したがって、冷却装置10の冷却性能の低下に合わせて、複写機の現像装置70の発熱量自体を抑制できる。よって、ポンプ1及び通紙を停止するまでの時間を、発熱量自体を抑制させながら、複写機の稼動をポンプ流量(V1)の低下に合わせ間隔で通紙停止時間をとりながら複写機の稼動を継続させない構成よりもさらに長くできる。また、ポンプ流量(V1)の低下に合わせて制御する連続通紙時間や通紙停止時間は、予め実験やシミュレーション等で求めているので、オンラインで冷却性能や発熱量を測定または導出する必要がない。そのため、冷却装置10の装置構成や制御を単純化することもできる。
1 ポンプ
2 受熱部
3 タンク
4 パイプ
5a ラジエータ
5b 冷却ファン
8 冷却制御装置
10 冷却装置
20 タンデム型画像形成部
38 画像形成ユニット
40 感光体ドラム
60 定着装置
70 現像装置
100 作像部
200 給紙テーブル
300 スキャナ
300 光学装置
400 原稿自動搬送装置
410 ゴムチューブ
420 漏洩液受け皿
421 液量検知センサ
特開2010−020090号公報

Claims (4)

  1. 温度上昇箇所を、冷却液循環路内の冷却液を循環させて冷却する冷却装置を備えた画像形成装置において、
    上記冷却液循環路は、上記温度上昇箇所に近接又は接触する受熱部と、該受熱部で該温度上昇箇所から冷却液が奪った熱を画像形成装置外に放熱する放熱部と、冷却液を貯留する貯留部と、該冷却液循環路内の冷却液を移動させる液送部と、該受熱部、該放熱部、該貯留部、該液送部間を冷却液が循環できるように連通する管路部とからなり、
    上記冷却装置は、上記冷却液循環路内からの冷却液の漏洩液量を検知する漏洩液量検知手段を有しており、
    上記放熱部は、冷却液の流路を有するラジエータと、該ラジエータに空気を吹き付ける冷却ファンとを有しており、
    上記漏洩液量検知手段で検知した漏洩液量に基づいて、該漏洩液量が増えるほど上記冷却装置内の冷却液の流量を低下させるように該冷却装置内の冷却液の流量を制御する液送部制御手段と、
    上記冷却装置内の冷却液の流量に基づいて、上記冷却ファンの回転数を制御する冷却ファン制御手段と、を備えていることを特徴とする画像形成装置。
  2. 温度上昇箇所を、冷却液循環路内の冷却液を循環させて冷却する冷却装置を備えた画像形成装置において、
    上記冷却液循環路は、上記温度上昇箇所に近接又は接触する受熱部と、該受熱部で該温度上昇箇所から冷却液が奪った熱を画像形成装置外に放熱する放熱部と、冷却液を貯留する貯留部と、該冷却液循環路内の冷却液を移動させる液送部と、該受熱部、該放熱部、該貯留部、該液送部間を冷却液が循環できるように連通する管路部とからなり、
    上記冷却装置は、上記冷却液循環路内からの冷却液の漏洩液量を検知する漏洩液量検知手段を有しており、
    上記漏洩液量検知手段で検知した漏洩液量に基づいて、該漏洩液量が増えるほど上記冷却装置内の冷却液の流量を低下させるように該冷却装置内の冷却液の流量を制御する液送部制御手段と、
    上記冷却装置内の冷却液の流量に基づいて、単位時間当たりに画像形成を行う通紙枚数を制御する枚数制御手段と、を備えていることを特徴とする画像形成装置。
  3. 温度上昇箇所を、冷却液循環路内の冷却液を循環させて冷却する冷却装置を備えた画像形成装置において、
    上記冷却液循環路は、上記温度上昇箇所に近接又は接触する受熱部と、該受熱部で該温度上昇箇所から冷却液が奪った熱を画像形成装置外に放熱する放熱部と、冷却液を貯留する貯留部と、該冷却液循環路内の冷却液を移動させる液送部と、該受熱部、該放熱部、該貯留部、該液送部間を冷却液が循環できるように連通する管路部とからなり、
    上記冷却装置は、上記冷却液循環路内からの冷却液の漏洩液量を検知する漏洩液量検知手段を有しており、
    上記漏洩液量検知手段で検知した漏洩液量に基づいて、該漏洩液量が増えるほど上記冷却装置内の冷却液の流量を低下させるように該冷却装置内の冷却液の流量を制御する液送部制御手段と、
    上記冷却装置内の冷却液の流量に基づいて、連続通紙時間を制御する通紙時間制御手段と、を備えていることを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか一に記載の画像形成装置において、
    上記漏洩液量検知手段が検知する単位時間当りの漏洩液量に基づいて、上記冷却装置内の冷却液の流量を制御する液送部制御手段を備えていることを特徴とする画像形成装置。
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