JP5689665B2 - 金属膜表面の酸化防止方法及び酸化防止液 - Google Patents
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本発明は、上記半導体基板における特有の課題の解決に鑑み、その金属膜表面の酸化による腐食(浸食)を抑制ないし防止する酸化防止方法及び酸化防止液の提供を目的とする。また本発明は、酸化防止液の適用による金属膜や絶縁層の腐食がより短時間処理でより長期にわたり抑えられ、かつ、その酸化防止効果を利用して、特にダイシング工程において多量に付与される水の影響を緩和し、良好な金属膜表面の維持を可能とする酸化防止方法及び酸化防止液の提供を目的とする。
(1)半導体基板の金属膜表面を酸化防止液により処理するに当たり、前記酸化防止液として、水に少なくともリン含有化合物及び塩基性化合物を含有させ、pHを10超に調整したものを用いることを特徴とする金属膜表面の酸化防止方法であって、
前記酸化防止液による処理を、ダイシング工程の前に実施することを特徴とする金属膜表面の酸化防止方法。
(2)前記酸化防止液中に、防黴・防菌剤を含むことを特徴とする(1)記載の金属膜表面の酸化防止方法。
(3)前記防黴・防菌剤がフェノール構造、ピリジン構造、トリアジン構造、モルホリン構造、イソチアゾリン構造、ピリジニウム構造、4級アンモニウム構造のいずれかを含む化合物である(2)記載の金属膜表面の酸化防止方法。
(4)前記リン含有化合物が無機リン化合物又は有機リン化合物である(1)〜(3)のいずれか1項に記載の金属膜表面の酸化防止方法。
(5)前記リン含有化合物がリン酸化合物である(1)〜(4)のいずれか1項に記載の金属膜表面の酸化防止方法。
(6)前記酸化防止液に、さらに有機カルボン酸化合物を含有させる(1)〜(5)のいずれか1項に記載の金属膜表面の酸化防止方法。
(7)前記塩基性化合物が、第4級アミン化合物又はアルカノールアミン化合物からなる群から選択される少なくとも1つの化合物である(1)〜(6)のいずれか1項に記載の金属膜表面の酸化防止方法。
(8)前記有機カルボン酸化合物が、クエン酸、乳酸、酢酸、プロピオン酸、リンゴ酸、酒石酸、マロン酸、シュウ酸、コハク酸、グルコン酸、グリコール酸、ジグリコール酸、マレイン酸、安息香酸、フタル酸、サリチル酸、サリチルヒドロキサム酸、及びフタルヒドロキサム酸よりなる群から選ばれた少なくとも1つの化合物である(6)又は(7)に記載の金属膜表面の酸化防止方法。
(9)半導体基板に対してプラズマエッチングを行うエッチング工程、及び/又は、半導体基板上のレジストに対してアッシングを行うアッシング工程において、前記半導体基板上に形成されたプラズマエッチング残渣及び/又はアッシング残渣を洗浄する洗浄工程の後に、前記酸化防止液による処理を実施することを特徴とする(1)〜(8)のいずれか1項に記載の金属膜表面の酸化防止方法。
(10)前記金属膜がアルミニウム、銅、及びアルミニウム−銅合金よりなる群から選択される(1)〜(9)のいずれか1項に記載の金属膜表面の酸化防止方法。
(11)半導体基板の金属膜表面を処理する酸化防止液であって、水とリン含有化合物と塩基性化合物とを含有させ、pHが10超に調整され、
前記酸化防止液は、半導体基板のダイシング工程の前に半導体基板の金属膜表面を処理する用途に用いられることを特徴とする酸化防止液。
(12)さらに防黴・防菌剤を含む(11)に記載の酸化防止液。
(13)さらに有機カルボン酸化合物を含む(11)又は(12)に記載の酸化防止液。
(14)pHを10超〜12としたことを特徴とする(11)〜(13)いずれか1項に記載の酸化防止液。
まず、酸化防止液に含有されるリン含有化合物が金属膜表面に保護膜を形成する働きがあるものと考えられる。典型的には、アルミニウムや銅ないしその合金表面において上記リン含有化合物が作用することにより特有の不動態膜が形成され、その後の水との接触によっても酸化の進行が抑止されることが挙げられる。さらに本願発明者らは、上記リン含有化合物が塩基性化合物の共存によりその液中のpHが特定の範囲に調整されることにより、特に高い金属表面の保護作用と低エッチング能が両立する領域が存在することを発見した。以下に、本発明の好ましい実施態様について、一部図面を含めて、詳細に説明する。ただし、これにより、本発明が限定して解釈されるものではない。
(水)
本発明の酸化防止液は、溶媒として水を含有する。水の含有量は、酸化防止液全体の質量に対して60〜99.9質量%であることが好ましく、90〜99.9質量%であることがより好ましい。上記のように、水を主成分(50質量%以上)とする酸化防止液を特に水系酸化防止液と呼ぶことがある。水としては、本発明の効果を損ねない範囲で溶解成分を含む水性媒体であってもよく、あるいは不可避的な微量混合成分を含んでいてもよい。なかでも、蒸留水やイオン交換水、あるいは超純水といった浄化処理を施された水が好ましく、半導体製造に使用される超純水を用いることが特に好ましい。
本発明の酸化防止液は、少なくとも1つのリン含有化合物(リン原子を分子内に有する化合物)を含有する。リン含有化合物は無機リン化合物でも有機リン化合物でもよく、中でもリン酸化合物であることが好ましい。ここで、リン酸化合物とは、リン酸、ポリリン酸、ホスホン酸もしくはそれらの塩を含む概念である。なお、本明細書において化合物というときには、当該化合物そのものに加え、その塩、そのイオンを含む意味に用い、典型的には、当該化合物及び/又はその塩を意味する。具体的には、リン酸、ポリリン酸の他に、メタリン酸、ウルトラリン酸、亜リン酸、五酸化二リン、次亜リン酸も使用することができる。ポリリン酸の場合、繰り返し構造が2〜5が好ましい、メタリン酸の場合、3〜5が好ましい。
有機リン化合物には、メチルホスホン酸、エチルホスホン酸、プロピルホスホン酸、ブチルホスホン酸、フォスカルネット、ベンジルホスホン酸、アミノメチルホスホン酸、メチレンジホスホン酸、1-ヒドロキシエタン−1,1−ビス(ホスホン酸)などが挙げられる。
上記リン含有化合物は、1種単独で又は2種以上を混合して使用することができる。
本発明の酸化防止液は、塩基性化合物を含む。塩基性化合物は、塩基性有機化合物でも塩基性無機化合物でもよいが、塩基性有機化合物であることが好ましい。塩基性有機化合物の構成元素として炭素及び窒素を有することが好ましく、アミノ基を有することがより好ましい。具体的には、塩基性有機化合物は、有機アミン及び第4級アンモニウム水酸化物よりなる群から選ばれた少なくとも1つの化合物であることが好ましい。なお、有機アミンとは、構成元素として炭素を含むアミンを意味する。
有機アミンとしては:
・エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、第3ブチルジエタノールアミン、イソプロパノールアミン、2−アミノ−1−プロパノールアミン、3−アミノ−1−プロパノールアミン、イソブタノールアミン、2−アミノエタノールアミン、2−アミノ(2−エトキシエタノール)アミン、2−アミノ(2−エトキシプロパノール)アミン、ジエチレングリコールアミン、ジグリコールアミン、N−ヒドロキシルエチルピペラジンなどのアルカノールアミン;
・エチルアミン、ベンジルアミン、ジエチルアミン、n−ブチルアミン、3−メトキシプロピルアミン、tert−ブチルアミン、n−ヘキシルアミン、シクロヘキシルアミン、n−オクチルアミン、2−エチルヘキシルアミン、o−キシレンジアミン、m−キシリレンジアミン、1−メチルブチルアミン、エチレンジアミン(EDA)、1,3−プロパンジアミン、2−アミノベンジルアミン、N−ベンジルエチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミンなどの水酸基を有しない有機アミンが含まれる。
本発明の酸化防止液において、塩基性化合物の含有量は、0.001〜20質量%であることが好ましく、0.01〜10質量%であることがより好ましく、0.1〜5質量%であることが特に好ましい。塩基性化合物の量を、上記下限値以上、上限値以下とすることで適切なpHに調整することができる観点で好ましい。
本発明の酸化防止液のpHが10超に調整されており、pHが10超〜14であることが好ましく、pHが10超〜12であることがより好ましい。pHを、上記範囲とすることで、酸化防止液をアルカリ性とすることができ、金属膜や絶縁層の耐腐食性を確保することができる。本発明においては、特に断らない限り、pHは実施例で示した条件で測定した値をいう。酸化防止液を所定のpHに調整するためには、塩基性化合物の添加量を調節した滴定により行うことができる。
このpHに関しては、本発明者らが先に開発したpH6〜10の酸化防止液と使い分けることができる(特願2010−208053号明細書参照)。例えば、中性方向のpH領域が強く求められるような場合には、先に開発のものを選定することができる。一方、より短時間で長期にわたるリンス効果が強く望まれるような条件にあっては、本発明の強アルカリ性の酸化防止液を用いることが効果的である。
本発明の酸化防止液は、上記の各成分以外に、さらにカルボン酸化合物を含有させることが好ましい。有機カルボン酸化合物としては、クエン酸、乳酸、酢酸、プロピオン酸、リンゴ酸、酒石酸、マロン酸、シュウ酸、コハク酸、グルコン酸、グリコール酸、ジグリコール酸、マレイン酸、安息香酸、フタル酸、サリチル酸、サリチルヒドロキサム酸、フタルヒドロキサム酸、蟻酸、又はそれらの塩が挙げられ、中でも、クエン酸、乳酸、酢酸、リンゴ酸、酒石酸、マロン酸、サリチルヒドロキサム酸、フタルヒドロキサム酸が好ましい。上記有機カルボン酸化合物は、1種単独で又は2種以上を混合して使用することができる。本発明の酸化防止液において、有機カルボン酸化合物の含有量は、防食性という観点から、0.001〜10質量%であることが好ましく、0.01〜5質量%であることがより好ましく、0.01〜3質量%であることが特に好ましい。
本発明においては、さらに防黴・防菌剤を含有させてもよい。ただし酸化防止液が強アルカリ性であることを考慮し、防黴・防菌作用がさほど望まれなければ使用を見合わせてもよい。また、これを用いる場合でも、アルカリ性の環境において安定な添加剤を用いることが望ましい。
・アミノ基含有カルボン酸化合物
本発明の酸化防止液は、その他に、アミノ基含有カルボン酸化合物を含有してもよい。アミノ基含有カルボン酸化合物は、金属腐食を効率よく防止する点で好ましい。アミノ基含有カルボン化合物は、アルギニン、ヒスチジン、グルタミン、EDTA、DTPA、HIDAが好ましく、アルギニン、ヒスチジンがより好ましい。これらアミノ基含有カルボン酸化合物は、1種単独で又は2種以上を混合して使用することができる。本発明の酸化防止液において、アミノ基含有カルボン酸化合物を含有させる場合、その添加量は、適宜選択できるが、本発明の酸化防止液の全質量に対して、約0.01〜約5.0質量%であることが好ましく、0.01〜3質量%であることがより好ましい。
また、本発明の酸化防止液は界面活性剤を含有してもよい。界面活性剤としては、ノニオン性、アニオン性、カチオン性界面活性剤、及び、両性界面活性剤を用いることができる。酸化防止液中の界面活性剤の含有量は、酸化防止液の全質量に対して、好ましくは0.0001〜5質量%であり、より好ましくは0.0001〜1質量%である。界面活性剤を酸化防止液に添加することでその粘度を調整し、対象物への濡れ性を改良することができるため好ましく、加えて基板や絶縁膜などに対するダメージ性の両者がより優れるという点からも好ましい。このような界面活性剤は一般に商業的に入手可能である。これらの界面活性剤は、単独又は複数組み合わせて用いてもよい。
本発明の酸化防止液は複素環化合物を含有してもよい。複素環化合物は、ベンゾトリアゾール及びその誘導体であることがより好ましい。前記誘導体としては、5,6−ジメチル−1,2,3−ベンゾトリアゾール(DBTA)、1−(1,2−ジカルボキシエチル)ベンゾトリアゾール(DCEBTA)、1−[N,N−ビス(ヒドロキシエチル)アミノメチル]ベンゾトリアゾール(HEABTA)、1−(ヒドロキシメチル)ベンゾトリアゾール(HMBTA)が好ましい。本発明で用いる腐食防止剤は、単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。また、本発明で用いる腐食防止剤は、定法に従って合成できるほか、市販品を使用してもよい。また、腐食防止剤の添加量は、酸化防止液全量に対して、好ましくは0.01質量%以上0.2質量%以下であり、より好ましくは0.05質量%以上0.2質量%以下である。
本発明の酸化防止液は緩衝剤を含有してもよい。緩衝剤としては、アミンや炭酸イオンを含む化合物、ホウ酸イオンを含む化合物がより好ましい。含有量は、酸化防止液の全質量に対して、このましくは0.01〜10質量%であり、より好ましくは0.1〜5質量%である。このような緩衝剤は複数組み合わせてもよい。
次に、本発明の酸化防止液の好ましい適用方法(リンス方法)について説明する。本発明においては、前記酸化防止液による処理を、ダイシング工程の前に実施する。また、半導体基板に対してプラズマエッチングを行うエッチング工程、及び/又は、半導体基板上のレジストに対してアッシングを行うアッシング工程において、前記半導体基板上に形成されたプラズマエッチング残渣及び/又はアッシング残渣を洗浄する洗浄工程の後に、前記酸化防止液による処理を実施することが好ましい。この時機に本発明の酸化防止処理を施すことにより、半導体基板の金属膜表面を、ダイシング工程における多量の水との接触による浸食から効果的に保護することができ、特にその高い効果が得られる点で好ましい。ただし、その時機以外において、上記酸化防止液を適用することを妨げるものではない。なお、酸化防止液ないし洗浄液による金属膜の「腐食」と、ダイシング工程における多量の水による「腐食」とを区別して言うときには、後者を「浸食」と呼ぶことがある。
・フッ素化合物とカルボン酸とを少なくとも水に含有させた洗浄組成物
・フッ素化合物とアミンとを少なくとも水に含有させた洗浄組成物
・アルカノ−ルアミンとヒドロキシルアミンとを少なくとも水に含有させた洗浄組成物
・有機溶剤からなる洗浄組成物
・ヒドロキシルアミンとカルボン酸と水を含む洗浄組成物
本発明の酸化防止液と上記洗浄組成物とを組み合わせて用いることにより、残渣除去と金属膜の低エッチング能と酸化防止という効果が高まる点で好ましい。なお、上記洗浄組成物の組成(質量%)は任意に設定することができ、例えばそのpHに併せて酸性化合物と塩基性化合物とを配合すればよい。
次に、本発明の酸化防止液を好適に適用することができる半導体素子の構造及びその製造過程の一例について図1(図1−1〜1−4)を用いて説明する。同図は、本実施形態に基づく半導体素子の製造過程の一部の概要を示す工程断面図である。本実施形態においては、所定の構造に半導体基板を構成し、その最上部に形成されたパッド(パッド電極)5を露出する開口部Hが設けられている(図1−4参照)。その後の回路基板への実装では、このパッドの部分を端子としてボンディングワイヤ等が接続される。本実施形態においては、そのダイシング工程に先立って、この露出したパッドの金属膜表面55に不動態膜を形成し酸化腐食から保護するものである。なお、本明細書において半導体基板とは半導体素子を製造する中間体(前駆体)の総称として用い、シリコンウェハのみならず、そこに絶縁膜や電極等が付された実装前の中間製品を含む意味である。
<実施例、比較例、参考例>
以下の表1に示す成分をそこに示した組成(質量%)で水に含有させて酸化防止液を調液した(実施例・比較例)。水は、半導体製造工程で使用される一般的な超純水を用いた。表中に組成(質量%)を示した成分はこの量を含有させ、塩基性化合物は各試料について示したpHになる量で含有させた。これらに水の組成(質量%)を合わせて100質量%となることを意味する。表中のpHは室温(20℃)においてHORIBA社製、F−51(商品名)で測定した値である。なお、比較例1はリン含有化合物を含まない薬液でのリンス実験を示すものである。
上記半導体基板(集積回路付きウェハ)について、ダイシング加工を施し、その後の金属膜52の表面55を観察した。この観察には、光学顕微鏡を用い、50倍の倍率を主たる条件として行った。この観察により以下のように区別してその良否を評価した。その結果を下表1に示した。
AA:黒点の数が0個/μm2
A: 黒点の数が1−2個/μm2
B: 黒点の数が3−9個/μm2
C: 黒点の数が10個/μm2以上
・製膜後2日経過したAlCu0.5膜における黒点防止効果(持続性)を確認し、上記と同様の判定(AA−C)によりその結果を区別した。
・リンス処理の時間を変えて試験し、製膜直後AlCu0.5膜への黒点防止効果が発揮される(判定A以上)までの時間を確認した。
・製膜直後AlCu0.5膜への薬液処理から、黒点が発生するまでの時間を測定した。試験環境条件は、温度40℃、湿度75%とした。
PA: Phosphoric acid
PPA: Poly phosphoric acid
(塩基性化合物)
TMAH: Tetramethylammonium hydroxide
TBAH: Tetrabutylammonium hydroxide
BTMAH: Benzyl trimethylammonium hydroxide
MEA: 2-Aminoethanol
DGA: Diglycolamine
DEA: Diethanolamine
TEA: Triethanolamine
KOH: Potassium hydroxide
(カルボン酸化合物)
CA: Citric acid
LA: Lactic acid
PA: Propionic acid
DGLA: Diglycolic acid
MLA: maleic acid
SA: Salicylic acid
3 シリコン酸化膜
4 パッシベーション膜
5 パッド
51、53 密着膜
52 アルミニウム−銅合金(Al−Cu)膜
6 ビア
61 バイメタル膜
62 タングステン膜
7、8 配線パターン
H 開口部
c ピッティングコロージョン(黒点)
p 不動態膜
z 残渣
Claims (14)
- 半導体基板の金属膜表面を酸化防止液により処理するに当たり、
前記酸化防止液として、水に少なくともリン含有化合物及び塩基性化合物を含有させ、pHを10超に調整したものを用いることを特徴とする金属膜表面の酸化防止方法であって、
前記酸化防止液による処理を、ダイシング工程の前に実施することを特徴とする金属膜表面の酸化防止方法。 - 前記酸化防止液中に、防黴・防菌剤を含むことを特徴とする請求項1記載の金属膜表面の酸化防止方法。
- 前記防黴・防菌剤がフェノール構造、ピリジン構造、トリアジン構造、モルホリン構造、イソチアゾリン構造、ピリジニウム構造、4級アンモニウム構造のいずれかを含む化合物である請求項2記載の金属膜表面の酸化防止方法。
- 前記リン含有化合物が無機リン化合物又は有機リン化合物である請求項1〜3のいずれか1項に記載の金属膜表面の酸化防止方法。
- 前記リン含有化合物がリン酸化合物である請求項1〜4のいずれか1項に記載の金属膜表面の酸化防止方法。
- 前記酸化防止液に、さらに有機カルボン酸化合物を含有させる請求項1〜5のいずれか1項に記載の金属膜表面の酸化防止方法。
- 前記塩基性化合物が、第4級アミン化合物又はアルカノールアミン化合物からなる群から選択される少なくとも1つの化合物である請求項1〜6のいずれか1項に記載の金属膜表面の酸化防止方法。
- 前記有機カルボン酸化合物が、クエン酸、乳酸、酢酸、プロピオン酸、リンゴ酸、酒石酸、マロン酸、シュウ酸、コハク酸、グルコン酸、グリコール酸、ジグリコール酸、マレイン酸、安息香酸、フタル酸、サリチル酸、サリチルヒドロキサム酸、及びフタルヒドロキサム酸よりなる群から選ばれた少なくとも1つの化合物である請求項6又は7に記載の金属膜表面の酸化防止方法。
- 半導体基板に対してプラズマエッチングを行うエッチング工程、及び/又は、半導体基板上のレジストに対してアッシングを行うアッシング工程において、前記半導体基板上に形成されたプラズマエッチング残渣及び/又はアッシング残渣を洗浄する洗浄工程の後に、前記酸化防止液による処理を実施することを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の金属膜表面の酸化防止方法。
- 前記金属膜がアルミニウム、銅、及びアルミニウム−銅合金よりなる群から選択される請求項1〜9のいずれか1項に記載の金属膜表面の酸化防止方法。
- 半導体基板の金属膜表面を処理する酸化防止液であって、水とリン含有化合物と塩基性化合物とを含有させ、pHが10超に調整され、
前記酸化防止液は、半導体基板のダイシング工程の前に半導体基板の金属膜表面を処理する用途に用いられることを特徴とする酸化防止液。 - さらに防黴・防菌剤を含む請求項11に記載の酸化防止液。
- さらに有機カルボン酸化合物を含む請求項11又は12に記載の酸化防止液。
- pHを10超〜12としたことを特徴とする請求項11〜13のいずれか1項に記載の酸化防止液。
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