JP5513181B2 - 洗浄組成物及び半導体装置の製造方法 - Google Patents
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Description
特許文献1〜3には、プラズマエッチング残渣を除去するための洗浄組成物が開示されている。
本発明が解決しようとする課題は、配線構造や層間絶縁構造を損傷することなく、半導体基板上のプラズマエッチング残渣を十分に除去しうる洗浄組成物、及び前記洗浄組成物を用いた半導体装置の製造方法を提供することである。
<1>(成分a)水、(成分b)ヒドロキシルアミン及び/又はその塩、(成分c)塩基性化合物、(成分d)有機酸、並びに、0.1重量%以上、0.5重量%未満の(成分e)無機酸及び/又はその塩、を含み、pHが6〜8であることを特徴とする、半導体基板上に形成されたプラズマエッチング残渣除去用の洗浄組成物、
<2>前記成分eが、リン酸、ホウ酸、リン酸アンモニウム、ホウ酸アンモニウム、及びそれらの混合物からなる群より選ばれた、上記<1>に記載の洗浄組成物、
<3>前記成分eが、リン酸及び/又はその塩である、上記<1>に記載の洗浄組成物、
<4>前記成分bが、ヒドロキシルアミン、ヒドロキシルアミン硫酸塩、ヒドロキシルアミン塩酸塩、ヒドロキシルアミン硝酸塩、及びそれらの混合物からなる群より選ばれた、上記<1>〜<3>いずれか1つに記載の洗浄組成物、
<5>前記成分cが、アミン及び4級アンモニウム水酸化物からなる群より選ばれた、上記<1>〜<4>いずれか1つに記載の洗浄組成物、
<6>前記成分cが、テトラアルキルアンモニウム水酸化物である、上記<5>に記載の洗浄組成物、
<7>前記成分dが、乳酸、クエン酸、蟻酸、シュウ酸、酢酸、プロピオン酸、マロン酸、コハク酸、グルコン酸、マレイン酸、フマル酸、フタル酸、グリコール酸、サリチル酸、酒石酸、リンゴ酸及びその混合物からなる群から選ばれた、上記<1>〜<6>いずれか1つに記載の洗浄組成物、
<8>さらに(成分f)アミノ基含有カルボン酸を含有する、上記<1>〜<7>いずれか1つに記載の洗浄組成物、
<9>前記成分fが、ヒスチジン及び/又はアルギニンである、上記<8>に記載の洗浄組成物、
<10>アルミニウム又は銅を含む金属膜のプラズマエッチング後に生じたプラズマエッチング残渣除去用である、上記<1>〜<9>いずれか1つに記載の洗浄組成物、
<11>上記<1>〜<10>いずれか1つに記載の洗浄組成物により、半導体基板上に形成されたプラズマエッチング残渣を洗浄する工程を含む、半導体装置の製造方法、
<12>上記<1>〜<10>いずれか1つに記載の洗浄組成物により、アルミニウム又は銅を含む半導体基板からプラズマエッチング残渣を洗浄する工程を含む、半導体装置の製造方法。
本発明の洗浄組成物は、(成分a)水、(成分b)ヒドロキシルアミン及び/又はその塩、(成分c)塩基性化合物、(成分d)有機酸、並びに、0.1重量%以上、0.5重量%未満の(成分e)無機酸及び/又はその塩、を含み、pHが6〜8であることを特徴とし、半導体基板上に形成されたプラズマエッチング残渣除去用のものである。本発明による洗浄組成物は、後述するように、アルミニウム又は銅を含む金属膜のプラズマエッチング後に生じたプラズマエッチング残渣除去用であることが好ましい。
以下、本発明の洗浄組成物に必須の(成分a)〜(成分e)及びpHについて順に説明する。
本発明の洗浄組成物は、溶媒として水を含有する水溶液である。水の含有量は洗浄組成物全体の重量に対して50〜98重量%であることが好ましい。
水としては、半導体製造に使用される超純水が好ましい。
本発明の洗浄組成物は、少なくとも1つのヒドロキシルアミン及び/又はその塩を含有する。ヒドロキシルアミンの塩は、ヒドロキシルアミンの無機酸塩又は有機酸塩であることが好ましく、Cl、S、N、Pなどの非金属が水素と結合してできた無機酸の塩であることがより好ましく、塩酸、硫酸、硝酸いずれかの酸の塩であることが特に好ましい。
本発明の洗浄組成物を形成するのに使われるヒドロキシルアミンの塩としては、ヒドロキシルアンモニウム硝酸塩(HANとも称される)、ヒドロキシルアンモニウム硫酸塩(HASとも称される)、ヒドロキシルアンモニウムリン酸塩、ヒドロキシルアンモニウム塩酸塩、及びこれらの混合物が好ましい。
洗浄組成物に、ヒドロキシルアミンの有機酸塩も使用することができ、ヒドロキシルアンモニウムクエン酸塩、ヒドロキシルアンモニウムシュウ酸塩、ヒドロキシルアンモニウムフルオライド、N,N−ジエチルヒドロキシルアンモニウム硫酸塩、N,N−ジエチルヒドロキシルアンモニウム硝酸塩などが例示できる。
ヒドロキシルアミン及び/又はその塩は、プラズマエッチング残渣の除去を容易にし、金属基板の腐食を防止する。
本発明の洗浄組成物は、ヒドロキシルアミン及びその塩以外のアミン及び4級アンモニウム水酸化物からなる群より選ばれた少なくとも1つの塩基性化合物を含む。
本発明の洗浄組成物の塩基性成分として使用されるアミン類には、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジエチレングリコールアミン、N−ヒドロキシルエチルピペラジンなど他のアルカノールアミンを含む。
本発明の洗浄組成物の塩基性成分として使われる4級アンモニウム水酸化物としては、テトラアルキルアンモニウム水酸化物が好ましく、低級(炭素数1〜4)アルキル基で置換されたテトラアルキルアンモニウム水酸化物がより好ましく、具体的には、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ヒドロキシエチルのいずれかのアルキル基を4つ有するテトラアルキルアンモニウム水酸化物が挙げられる。低級アルキル基で置換されたテトラアルキルアンモニウム水酸化物には、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(以下TMAHと称する)、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、トリメチルヒドロキシエチルアンモニウムヒドロキシド、メチルトリ(ヒドロキシエチル)アンモニウムヒドロキシド、テトラ(ヒドロキシエチル)アンモニウムヒドロキシド、ベンジルトリメチルアンモニウムヒドロキシドなど)を含む。それに加え、アンモニウム水酸化物と1つあるいはそれ以上の4級アンモニウム水酸化物の組み合わせも使用することができる。
本発明の洗浄組成物は、少なくとも1つの有機酸を含有し、1つ以上のカルボキシ基を含有することが好ましい。有機酸は、腐食防止剤として役立つ。カルボン酸、とりわけヒドロキシル基を有するカルボン酸は、アルミニウム、銅及びそれらの合金の金属腐食を有効に防止する。カルボン酸はこれらの金属に対してキレート効果を有する。好ましいカルボン酸には、モノカルボン酸及びポリカルボン酸が含まれる。カルボン酸としては、これらに限定されないが、乳酸、クエン酸、蟻酸、シュウ酸、酢酸、プロピオン酸、バレリア酸、イソバレリア酸、マロン酸、コハク酸、グルコン酸、マレイン酸、フマル酸、フタル酸、1,2,3−ベンゼントリカルボン酸、グリコール酸、サリチル酸、酒石酸、グルタル酸、リンゴ酸及びその混合物が例示でき、乳酸、クエン酸、蟻酸、シュウ酸、酢酸、プロピオン酸、マロン酸、コハク酸、グルコン酸、マレイン酸、フマル酸、フタル酸、グリコール酸、サリチル酸、酒石酸、リンゴ酸及びその混合物が好ましく使用でき、クエン酸、乳酸、又はグリコール酸がより好ましく使用できる。なお、カルボン酸はアミノ基を有さないことが好ましい。
本発明の洗浄組成物は、少なくとも1つの無機酸及び/又はその塩を含有する。
洗浄組成物に含有される無機酸及び/又はその塩により、半導体基板などの洗浄対象物におけるアルミニウムの表面を平滑化するとともに、洗浄性を向上することができる。さらに、アルミニウムの腐食を防止ないし抑制することができる。また、洗浄組成物に無機酸及び/又はその塩が含有されていることで、これらが含有されていない場合と比較して、腐食を防止ないし抑制しつつ十分な洗浄を実現できる洗浄組成物の温度範囲及び洗浄対象物の洗浄組成物への浸漬時間の範囲を拡大することができる。
本発明の洗浄組成物に使用される無機酸としては、リン酸、ホウ酸、及びそれらの混合物が例示できる。
また、洗浄組成物に前記無機酸の塩を使用することもでき、前記無機酸のアンモニウム塩などが挙げられる。具体的には、リン酸アンモニウム、ホウ酸アンモニウム及びそれらの混合物が例示できる。
これらの中でも、リン酸、リン酸塩が好ましく、リン酸がより好ましい。
本発明の洗浄組成物は、0.1重量%以上、0.5重量%未満の前記無機酸及び/又はその塩を含有し、好ましくは0.1〜0.4重量%含有し、より好ましくは0.15〜0.3重量%含有する。
本発明の洗浄組成物のpHは6〜8である。pHがこの数値の範囲内であると、フォトレジスト、反射防止膜、エッチング残渣、及び、アッシング残渣を十分に除去することができる。このpH領域にすることにより、酸化ケイ素と金属層をプラズマエッチングしてビアパターンを形成した場合の残渣を完全に除去することができる。
pHの測定方法としては、市販のpHメーターを用いて測定することができる。
洗浄組成物の所定のpHへの調整は、塩基性アミン及び/又は4級アンモニウム水酸化物の添加量を調節した滴定により行うことができる。
本発明の洗浄組成物は、アミノ基含有カルボン酸を含有してもよい。アミノ基含有カルボン酸は、金属含有残渣を効率よく除去する点で好ましい。
アミノ基含有カルボン酸としては、以下から成るアミノポリカルボン酸塩群{エチレンジアミンテトラ酢酸塩(EDTA)、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸塩(HEDTA)、ジヒドロキシエチルエチレンジアミン四酢酸塩(DHEDDA)、ニトリロ酸酢酸塩(NTA)、ヒドロキシエチルイミノ二酢酸塩(HIDA)、β−アラニンジ酢酸塩、アスパラギン酸ジ酢酸塩、メチルグリシンジ酢酸塩、イミノジコハク酸塩、セリンジ酢酸塩、ヒドロキシイミノジコハク酸塩、ジヒドロキシエチルグリシン塩、アスパラギン酸塩、グルタミン酸塩など}、以下から成るヒドロキシカルボン酸塩群{ヒドロキシ酢酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、グルコン酸塩など}、以下から成るシクロカルボン酸塩群{ピロメリット酸塩、ベンゾポリカルボン酸塩、シクロペンタンテトラカルボン酸塩など}、以下から成るエーテルカルボン酸塩群{カルボキシメチルタルトロネート、カルボキシメチルオキシサクシネート、オキシジサクシネート、酒石酸モノサクシネート、酒石酸ジサクシネートなど}、以下から成るその他カルボン酸塩群{マレイン酸誘導体、シュウ酸塩など}、以下から成る有機カルボン酸(塩)ポリマー群{アクリル酸重合体及び共重合体(アクリル酸−アリルアルコール共重合体、アクリル酸−マレイン酸共重合体、ヒドロキシアクリル酸重合体、多糖類−アクリル酸共重合体など)、以下から成る多価カルボン酸重合体及び共重合体群{マレイン酸、イタコン酸、フマル酸、テトラメチレン−1,2−ジカルボン酸、コハク酸、アスパラギン酸、グルタミン酸などのモノマーの重合体及び共重合体}、以下から成るグリオキシル酸重合体、多糖類群{デンプン、セルロース、アミロース、ペクチン、カルボキシメチルセルロースなど}、以下から成るホスホン酸塩群{メチルジホスホン酸塩、アミノトリスメチレンホスホン酸塩、エチリデンジホスホン酸塩、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸塩、エチルアミノビスメチレンホスホン酸塩、エチレンジアミンビスメチレンホスホン酸塩、エチレンジアミンテトラメチレンホスホン酸塩、ヘキサメチレンジアミンテトラメチレンホスホン酸、プロピレンジアミンテトラメチレンホスホン酸塩、ジエチレントリアミンペンタメチレンホスホン酸塩、トリエチレンテトラミンヘキサメチレンホスホン酸塩及びテトラエチレンペンタミンヘプタメチレンホスホン酸塩など}などが挙げられる。
なお、これらの塩としては、アンモニウム塩、アルカノールアミン(モノエタノールアミン、トリエタノールアミンなど)塩などが挙げられる。これらは1種または2種以上を組み合わせて使用してもよい。
本発明の洗浄組成物において、(成分f)アミノ基含有カルボン酸を含有させる場合、その添加量は、適宜選択できるが、約0.001〜約5重量%であることが好ましく、0.01〜3重量%であることがより好ましい。
本発明の洗浄組成物は界面活性剤を含有してもよい。界面活性剤としては、ノニオン性、アニオン性、カチオン性界面活性剤、及び、両性界面活性剤を用いることができる。
中でも好ましくは、ポリアルキレンオキサイド(以下PAO)アルキルエーテル系界面活性剤で、PAOデシルエーテル、PAOラウリルエーテル、PAOトリデシルエーテル、PAOアルキレンデシルエーテル、PAOソルビタンモノラウレート、PAOソルビタンモノオレエート、PAOソルビタンモノステアレート、テトラオレイン酸ポリエチレンオキサイドソルビット、PAOアルキルアミン、PAOアセチレングリコールから選択されるポリアルキレンオキサイドアルキルエーテル系界面活性剤である。ポリアルキレンオキサイドとしては、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイドまたはポリブチレンオキサイドの重合体が好ましい。
本発明の洗浄組成物は、水溶性有機溶剤を含有してもよい。水溶性有機溶剤は、腐食防止の点でよい。例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、1−プロピルアルコール、2−プロピルアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、1,6−ヘキサンジオール、ソルビトール、キシリトール、1,4−ブタンジオール等のアルコール系溶剤、エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル等のエーテル系溶剤、ホルムアミド、モノメチルホルムアミド、ジメチルホルムアミド、アセトアミド、モノメチルアセトアミド、ジメチルアセトアミド、モノエチルアセトアミド、ジエチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等のアミド系溶剤、ジメチルスルホン、ジメチルスルホキシド、スルホラン等の含硫黄系溶剤、γ−ブチロラクトン、δ−バレロラクトン等のラクトン系溶剤等が挙げられる。これらの中で好ましいのはアルコール系、エーテル系、アミド系、含硫黄系溶剤で、さらに好ましくは、1,6−ヘキサンジオール、テトラエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、N−メチルピロリドン及びジメチルスルホキシドである。水溶性有機溶剤は単独でも2種類以上適宜組み合わせて用いてもよい。
本発明の洗浄組成物は腐食防止剤を含有してもよい。
腐食防止剤は複素環化合物であることが好ましく、ベンゾトリアゾール及びその誘導体であることがより好ましい。前記誘導体としては、5,6−ジメチル−1,2,3−ベンゾトリアゾール(DBTA)、1−(1,2−ジカルボキシエチル)ベンゾトリアゾール(DCEBTA)、1−[N,N−ビス(ヒドロキシエチル)アミノメチル]ベンゾトリアゾール(HEABTA)、1−(ヒドロキシメチル)ベンゾトリアゾール(HMBTA)が好ましい。
次に、本発明の半導体装置の製造方法について詳述する。本発明の半導体装置の製造方法は、ビアホール又は配線を形成した後の半導体基板の洗浄において、本発明の洗浄組成物を適用することを特徴とする。
以下にいくつかの実施形態を例示する。
図1は、本発明の第1実施形態に基づく半導体装置の製造方法の概要を示す工程断面図である。
まず、通常の半導体装置の製造プロセスにより、シリコンウエハ等の半導体基板10上に、トランジスタその他の素子や1層又は2層以上の配線を形成する。次いで、素子等が形成された半導体基板10上に、層間絶縁膜を形成する。
次に、本発明の第2実施形態による半導体装置の製造方法の概要について、同じく図1を用いて説明する。本実施形態による半導体装置の製造方法は、配線16のAl合金膜12に達するビアホール22を形成する点で、第1実施形態による半導体装置の製造方法とは異なる。
まず、第1実施形態による半導体装置の製造方法と同様にして、半導体基板10上に、Al合金膜12と窒化チタン膜14とからなる配線16、及びシリコン酸化膜18を形成する(図1(a)参照)。
次に、本発明の第3実施形態による半導体装置の製造方法の概要について図1及び図2を用いて説明する。
まず、第1実施形態による半導体装置の製造方法と同様に、素子等が形成された半導体基板上に、層間絶縁膜24を形成する。
上記第1及び第2実施形態について、ビアホール形成後、本発明の洗浄組成物による洗浄前に、パターンウエハを走査電子顕微鏡(SEM:Scanning Electron Microscope)により観察したところ、いずれもビアホール壁面にプラズマエッチング残渣が認められた。また、上記第3実施形態について、配線形成後、本発明の洗浄組成物による洗浄前に、パターンウエハをSEMにより観察したところ、配線の上面及び側面にプラズマエッチング残渣が認められた。
洗浄対象物としては、プラズマエッチングによりアルミニウム配線パターンを形成した後のパターンウエハを用意した。
洗浄組成物としては、リン酸を含有する本発明の洗浄組成物、及びリン酸を含まない洗浄組成物を用いた。リン酸を含有する本発明の洗浄組成物としては、後述する実施例1の洗浄組成物を調製した。また、リン酸を含有しない洗浄組成物としては、後述する比較例1の洗浄組成物を調製した。
洗浄処理では、所定の温度に調温した各洗浄組成物に、用意したパターンウエハの切片(約2.0cm×2.0cm)を浸漬し、所定の浸漬時間後にパターンウエハの切片を取り出し、直ちに超純水で水洗、N2乾燥を行った。その後、アルミニウム配線パターンを含むパターンウエハの切片表面をSEMで観察した。洗浄処理としては、低温短時間処理、中温中時間処理、及び高温長時間処理の3つの洗浄処理を行った。低温短時間処理では、洗浄組成物の温度を65℃、浸漬時間を20分とした。中温中時間処理では、洗浄組成物の温度を70℃、浸漬時間を30分とした。高温長時間処理では、洗浄組成物の温度を75℃、浸漬時間を40分とした。
図3(a)〜図3(c)は、それぞれリン酸を含有しない洗浄組成物を用いて低温短時間処理、中温中時間処理、及び高温長時間処理を行った後のアルミニウム配線パターンのSEM像の例を示している。他方、図4(a)〜図4(c)は、それぞれリン酸を含有する本発明の洗浄組成物を用いて低温短時間処理、中温中時間処理、及び高温長時間処理を行った後のアルミニウム配線パターンのSEM像の例を示している。
リン酸を含有しない洗浄組成物を用いた場合、図3(a)に示すように、低温短時間処理では、プラズマエッチング残渣が残存しており、洗浄が不十分であることがわかる。図3(b)に示すように、中温中時間処理でも依然として洗浄が不十分であることがわかる。また、図3(c)に示すように、高温長時間処理では、アルミ配線パターンの側面からスポンジ状の腐食が進行していることがわかる。
これに対して、リン酸を含有する本発明の洗浄組成物を用いた場合、図4(a)〜図4(c)に示すように、低温短時間処理、中温中時間処理、及び高温長時間処理のいずれの洗浄処理でも、プラズマエッチング残渣が完全に除去されており、洗浄が十分であることがわかる。また、いずれの洗浄処理でも、アルミニウム配線パターンの表面が平滑化されていることがわかる。さらに、いずれの洗浄処理でも、図3(c)に示すようなスポンジ状の腐食は起きていないことがわかる。
以下の表1に示す組成の洗浄組成物1〜27(実施例1〜21、比較例1〜6)を調液した。
洗浄対象物としては、プラズマエッチングによりアルミニウム配線パターンを形成した後のパターンウエハを用意した。
表1に記載した温度に調温した各洗浄組成物に、用意したパターンウエハの切片(約2.0cm×2.0cm)を浸漬し、表1に記載した浸漬時間後にパターンウエハの切片を取り出し、直ちに超純水で水洗、N2乾燥を行った。
浸漬試験後のパターンウエハの切片の表面をSEMで観察し、フォトレジスト及びプラズマエッチング残渣の除去性(洗浄性)、Al表面の粗さ、並びに、Alの腐食性について下記の判断基準に従って評価を行った。洗浄性、Al表面の粗さ及びAlの腐食性の評価結果を以下の表1にまとめた。
◎:フォトレジスト及びプラズマエッチング残渣が完全に除去された。
○:フォトレジスト及びプラズマエッチング残渣がほぼ完全に除去された。
△:フォトレジスト及びプラズマエッチング残渣の溶解不良物が残存していた。
×:フォトレジスト及びプラズマエッチング残渣がほとんど除去されていなかった。
◎:Al表面が滑らかである。
○:Al表面は滑らかだが、わずかな凹凸がある。
△:Al表面にスポンジ状の凹凸が見られる。
×:Alがほとんど溶けてしまっている。
◎:Alの腐食は見られなかった。
○:Alの腐食が配線に対して5%以下で起こっていた。
△:Alの腐食が配線に対して10%以下で起こっていた。
×:Al配線が完全に消失していた。
なお、上記評価においては、除去性及び腐食性において全て評価が◎であることが望ましい。また、短時間、低温度で評価が◎になることがさらに望ましい。
また、上記表1の(成分b)〜(成分e)における「%」とは重量%を意味し、(成分a)における「残部」とは(成分a)〜(成分e)の各成分の合計が100重量%となるような残部を意味する。
また、本発明の洗浄組成物を用いた洗浄では、浸漬温度、浸漬時間を比較的自由に選ぶことができ、低温度、短時間での洗浄が可能であった。さらに、本発明の洗浄組成物を用いた洗浄では、浸漬時間延長の強制条件においても、Alの腐食の進行がなかった。
12 Al合金膜
14 窒化チタン膜
16 配線
18 シリコン酸化膜
20 ビアホール
22 ビアホール
24 層間絶縁膜
26 窒化チタン膜
28 チタン膜
30 Al合金膜
32 窒化チタン膜
34 配線
36 プラズマエッチング残渣
Claims (14)
- (成分a)水、
(成分b)ヒドロキシルアミン及び/又はその塩、
(成分c)塩基性化合物、
(成分d)有機酸、並びに、
0.1重量%以上、0.5重量%未満の(成分e)無機酸及び/又はその塩、を含み、
前記成分eが、ホウ酸であり、
pHが6〜8であることを特徴とする、
半導体基板上に形成されたプラズマエッチング残渣除去用の洗浄組成物。 - (成分a)水、
(成分b)ヒドロキシルアミン及び/又はその塩、
(成分c)塩基性化合物、
(成分d)有機酸、並びに、
0.1重量%以上、0.5重量%未満の(成分e)無機酸及び/又はその塩、を含み、
前記成分bが、硫酸ヒドロキシルアンモニウムであり、
前記成分eが、リン酸、ホウ酸、リン酸塩、又は、ホウ酸塩であり、
pHが6〜8であることを特徴とする、
半導体基板上に形成されたプラズマエッチング残渣除去用の洗浄組成物。 - 前記成分eが、リン酸である、請求項2に記載の洗浄組成物。
- 前記成分eが、リン酸塩、又は、ホウ酸塩である、請求項2に記載の洗浄組成物。
- 前記成分bが、ヒドロキシルアミン、ヒドロキシルアミン硫酸塩、ヒドロキシルアミン塩酸塩、ヒドロキシルアミン硝酸塩、及びそれらの混合物からなる群より選ばれた、請求項1に記載の洗浄組成物。
- 前記成分bが、硫酸ヒドロキシルアンモニウムである、請求項5に記載の洗浄組成物。
- 前記成分cが、アミン及び4級アンモニウム水酸化物からなる群より選ばれた、請求項1〜6いずれか1つに記載の洗浄組成物。
- 前記成分cが、テトラアルキルアンモニウム水酸化物である、請求項7に記載の洗浄組成物。
- 前記成分dが、乳酸、クエン酸、蟻酸、シュウ酸、酢酸、プロピオン酸、マロン酸、コハク酸、グルコン酸、マレイン酸、フマル酸、フタル酸、グリコール酸、サリチル酸、酒石酸、リンゴ酸及びその混合物からなる群から選ばれた、請求項1〜8いずれか1つに記載の洗浄組成物。
- さらに(成分f)アミノ基含有カルボン酸を含有する、請求項1〜9いずれか1つに記載の洗浄組成物。
- 前記成分fが、ヒスチジン及び/又はアルギニンである、請求項10に記載の洗浄組成物。
- アルミニウム又は銅を含む金属膜のプラズマエッチング後に生じたプラズマエッチング残渣除去用である、請求項1〜11いずれか1つに記載の洗浄組成物。
- 請求項1〜12いずれか1つに記載の洗浄組成物により、半導体基板上に形成されたプラズマエッチング残渣を洗浄する工程を含む、半導体装置の製造方法。
- 請求項1〜12いずれか1つに記載の洗浄組成物により、アルミニウム又は銅を含む半導体基板からプラズマエッチング残渣を洗浄する工程を含む、半導体装置の製造方法。
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