JP5688149B2 - 弾性波装置を有する電子部品 - Google Patents

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Description

本発明は、弾性表面波(SAW:Surface Acoustic Wave)装置等の弾性波装置を有する電子部品に関する。
いわゆるウェハレベルパッケージの弾性波装置が知られている(例えば特許文献1)。特許文献1の弾性波装置は、圧電体からなる素子基板と、素子基板の主面に設けられた励振電極と、励振電極を覆うカバーと、励振電極に接続されるとともにカバーの上面から露出する端子とを有している。弾性波装置は、カバーの天面を実装基板の実装面に対向させて配置され、端子と、実装面のパッドとが半田により接続される。そして、弾性波装置は、封止樹脂によって覆われて封止される。
国際公開第2009/057699号
弾性波装置は、弾性波(機械的振動)を利用することから、電気信号のみを扱う装置にない特徴を有している。例えば、素子基板の変形は素子基板を伝搬する弾性波の周波数に影響を及ぼし、ひいては、弾性波装置の信頼性低下を著しく招く。また、特許文献1のカバーは、励振電極上に空間を形成しており、換言すれば、厚みが変化しており、熱膨張量が局部的に異なる。従って、封止樹脂についても、そのような事情を考慮可能な好適なものとされることが好ましい。すなわち、弾性波装置が好適に封止された電子部品が提供されることが望ましい。
本発明の一態様に係る弾性波素子は、実装面を有する実装基板と、前記実装面に実装された弾性波装置と、前記弾性波装置を覆うとともに前記弾性波装置と前記実装面との間に充填された封止部と、を有し、前記弾性波装置は、素子基板と、前記素子基板の主面に設けられた励振電極と、前記励振電極を覆うカバーと、を有し、前記カバーの天面を前記実装面に対向させて前記実装面に実装され、前記封止部は、樹脂と、前記樹脂よりも熱膨張率が低い絶縁性のフィラーと、を含み、前記フィラーの含有率は、前記カバーと前記実装面との間の領域の少なくとも一部を含む領域と、他の領域とにおいて異なっている。
本発明の他の態様に係る電子部品は、実装面を有する実装基板と、前記実装面に実装された弾性波装置と、前記弾性波装置を覆うとともに前記弾性波装置と前記実装面との間に充填された封止部と、を有し、前記弾性波装置は、素子基板と、前記素子基板の主面に設けられた励振電極と、前記励振電極を覆うカバーと、を有し、前記カバーの天面を前記実装面に対向させて前記実装面に実装され、前記封止部は、樹脂と、前記樹脂よりも熱膨張率が低い絶縁性のフィラーと、を含み、前記カバーと前記実装面との間の領域の少なくとも一部を含む領域に分布するフィラーの粒径よりも大きい粒径のフィラーが他の領域において分布している。
上記の構成によれば、弾性波装置を好適に封止できる。
図1は本発明の実施形態に係るSAW装置の斜視図。 図1のSAW装置の一部を破断して示す斜視図。 図1のIII−III線における断面図。 図3の領域IVの拡大図。 図5(a)〜図5(d)は図1のSAW装置の製造方法を説明する断面図。 図6(a)〜図6(c)は図5(d)の続きを示す断面図。 SAW装置の変形例を示す拡大断面図。 図8(a)及び図8(b)はSAW装置の変形例を示す拡大断面図。 図9(a)及び図9(b)はSAW装置の変形例を示す拡大断面図。 図10(a)及び図10(b)はSAW装置の変形例を示す斜視図。
以下、本発明の実施形態に係るSAW装置について、図面を参照して説明する。なお、以下の説明で用いられる図は模式的なものであり、図面上の寸法比率等は現実のものとは必ずしも一致していない。
(SAW装置等の構成)
図1は、本発明の実施形態に係るSAW装置1の外観斜視図である。また、図2は、SAW装置1の一部を破断して示す斜視図である。
なお、SAW装置1は、いずれの方向が上方又は下方とされてもよいものであるが、以下の実施形態では、便宜的に、直交座標系xyzを定義するとともに、z方向の正側(図1の紙面上方側)を上方として、カバー9等について上面、下面等の語を用いることがあるものとする。
SAW装置1は、いわゆるウェハレベルパッケージ(WLP)形のSAW装置により構成されている。SAW装置1は、素子基板3と、素子基板3の第1主面3a上に設けられた励振電極5(図2)と、第1主面3a上に設けられ、励振電極5と接続されたパッド7と、励振電極5を覆うとともにパッド7を露出させるカバー9(図1)と、素子基板3の第2主面3bに設けられた裏面部11とを有している。
SAW装置1は、複数のパッド7のいずれかを介して信号の入力がなされる。入力された信号は、励振電極5等によってフィルタリングされる。そして、SAW装置1は、フィルタリングした信号を複数のパッド7のいずれかを介して出力する。各部材の具体的構成は以下のとおりである。
素子基板3は、圧電基板により構成されている。具体的には、例えば、素子基板3は、タンタル酸リチウム単結晶,ニオブ酸リチウム単結晶等の圧電性を有する単結晶の基板により構成されている。素子基板3は、例えば、直方体状に形成されており、矩形状で互いに平行かつ平坦な第1主面3a及び第2主面3bを有している。素子基板3の大きさは適宜に設定されてよいが、例えば、厚さ(z方向)は0.2mm〜0.5mmであり、1辺の長さ(x方向又はy方向)は0.5mm〜2mmである。
励振電極5は、第1主面3a上に層状(平板状)に形成されている。励振電極5は、いわゆるIDT(Interdigital Transducer)であり、一対の櫛歯状電極13を有している。各櫛歯状電極13は、素子基板3における弾性表面波の伝搬方向(本実施形態ではx方向)に延びるバスバー13aと、バスバー13aから上記伝搬方向に直交する方向(本実施形態ではy方向)に伸びる複数の電極指13bとを有している。2つの櫛歯状電極13同士は、それぞれの電極指13bが互いに噛み合う(交差する)ように設けられている。
なお、図2は模式図であることから、数本の電極指13bを有する2対の櫛歯状電極13を示している。実際には、これよりも多数の電極指を有する複数対の櫛歯状電極13が設けられてよい。また、複数の励振電極5が直列接続や並列接続等の方式で接続されたラダー型SAWフィルタが構成されてもよいし、複数の励振電極5がx方向に配列された2重モードSAW共振器フィルタが構成されてもよい。
パッド7は、第1主面3a上に層状に形成されている。パッド7の平面形状は適宜に設定されてよいが、例えば、円形である。パッド7の数及び配置位置は、励振電極5によって構成されるフィルタの構成等に応じて適宜に設定される。本実施形態では、6つのパッド7が第1主面3aの外周に沿って配列されている場合を例示している。
第1主面3a上には、励振電極5及びパッド7の他に、励振電極5同士の接続、励振電極5とパッド7との接続若しくはパッド7同士の接続のための配線15(図2)が設けられている。配線15は、第1主面3a上に層状に形成されている。なお、配線15は、第1主面3a上に形成された部分だけでなく、当該部分に対して絶縁体を介在させた状態で立体交差する部分を有していてもよい。
励振電極5、パッド7及び配線15(の第1主面3a上に形成された部分)は、例えば、互いに同一の導電材料によって構成されている。導電材料は、例えばAl−Cu合金等のAl合金である。また、励振電極5、パッド7及び配線15は、例えば、互いに同一の厚さで形成されており、これらの厚さは、例えば、100〜300nmである。
なお、パッド7は、励振電極5と同一の材料及び厚さの層に加えて、バンプ(図3参照)との接続性を高める等の目的で接続強化層を有していてもよい。例えば、パッド7は、Al−Cu合金の層に重ねられたニッケルの層と、ニッケルの層に重ねられた金の層とを有していてもよい。
カバー9は、第1主面3a上に設けられ、第1主面3aの平面視において励振電極5を囲む枠部17(第1層、図1及び図2)と、枠部17に重ねられ、枠部17の開口を塞ぐ蓋部19(第2層、図1)とを有している。そして、第1主面3a(厳密には後述する保護層25)、枠部17及び蓋部19により囲まれた空間により、励振電極5の振動を容易化する振動空間21(図2)が形成されている。
枠部17は、概ね一定の厚さの層に振動空間21となる開口が1以上(本実施形態では2つ)形成されることにより構成されている。枠部17の厚さ(振動空間21の高さ)は、例えば、数μm〜30μmである。蓋部19は、概ね一定の厚さの層により構成されている。蓋部19の厚さは、例えば、数μm〜30μmである。
枠部17の内縁及び外縁の平面形状及び蓋部19の平面形状は適宜に設定されてよい。本実施形態では、振動空間21の4隅側に位置するパッド7を避けつつ振動空間21の面積を広く確保できるように、枠部17(の外縁)及び蓋部19は、概ね矩形において、パッド7の位置に切り欠きが形成された形状とされている。
蓋部19の外縁は、少なくとも一部(本実施形態では全体)において枠部17の外縁よりも内側に位置している。すなわち、蓋部19の平面形状は、枠部17の外縁の平面形状よりも小さく形成されている。従って、枠部17の上面は外周側が蓋部19から露出している。換言すれば、カバー9は、第1天面9a(図1)と、第1天面9aの外周に位置し、第1天面9aよりも第1主面3aからの高さが低い第2天面9b(図1)とを有している。なお、枠部17の外縁と蓋部19とは相似形とされ、第2天面9bは、一定の幅でカバー9の全周に亘って設けられていることが好ましい。
枠部17及び蓋部19は、同一の材料により形成されていてもよいし、互いに異なる材料により形成されていてもよい。本願では、説明の便宜上、断面図(図3等)においても枠部17と蓋部19との境界線を明示するが、現実の製品においては、枠部17と蓋部19とは、同一材料により一体的に形成されていてもよい。
カバー9(枠部17及び蓋部19)は、感光性の樹脂によって形成されている。感光性の樹脂は、例えば、アクリル基やメタクリル基などのラジカル重合により硬化する、ウレタンアクリレート系、ポリエステルアクリレート系、エポキシアクリレート系の樹脂である。
裏面部11は、特に図示しないが、例えば、素子基板3の第2主面3bの概ね全面を覆う裏面電極と、裏面電極を覆う絶縁性の保護層とを有している。裏面電極により、温度変化等により素子基板3表面にチャージされた電荷が放電される。保護層により、素子基板3の損傷が抑制される。なお、以下では、裏面部11は、図示や説明が省略されることがある。
この他、図1及び図2では図示を省略しているが、素子基板3の第1主面3a上には、励振電極5等を覆う保護層25(図6(c)参照)が設けられている。保護層25は、励振電極5の酸化防止等に寄与するものである。保護層25は、例えば、酸化珪素(SiOなど)、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化チタン、窒化珪素、又は、シリコンによって形成されている。保護層25の厚さは、例えば、励振電極5の厚さの1/10程度(10〜30nm)、又は励振電極5よりも厚く、200nm〜700nmである。
図3は、SAW装置1が実装された電子部品51の一部を示す断面図であり、図1のIII−III線に対応している。
電子部品51は、実装基板53と、実装基板53の実装面53a上に設けられたパッド55と、パッド55上に配置されたバンプ57と、バンプ57を介して実装面53aに実装されたSAW装置1と、SAW装置1を封止する封止部59とを有している。
なお、電子部品51は、例えば、この他に、実装面53aに実装されて実装基板53を介してSAW装置1と接続され、封止部59によってSAW装置1とともに封止されたIC等の電子素子を有し、モジュールを構成している。ただし、実装面53aには、SAW装置1以外の電子素子が実装されなくてもよい。例えば、実装基板53は、単にSAW装置1と他の回路基板とを仲介するものであってもよく、また、実装面53aの広さは、SAW装置1と同等であってもよい。
実装基板53は、例えば、パッド55とともに、若しくはパッド55及びバンプ57とともに、プリント配線板により構成されている。プリント配線板は、リジッド基板であってもよいし、フレキシブル基板であってもよい。また、プリント配線板は、1層板であってもよいし、2層板であってもよいし、多層板であってもよい。また、プリント配線板の基材、絶縁材料、及び導電材料は適宜な材料から選択されてよい。
バンプ57は、加熱によって溶融してパッド7に接着される金属によって形成されている。バンプ57は、例えば、はんだにより構成されている。はんだは、Pb−Sn合金はんだ等の鉛を用いたはんだであってもよいし、Au−Sn合金はんだ、Au−Ge合金はんだ、Sn−Ag合金はんだ、Sn−Cu合金はんだ等の鉛フリーはんだであってもよい。なお、バンプ57は、導電性接着剤によって形成されていてもよい。
SAW装置1は、カバー9の天面側を実装面53aに対向させて配置される。そして、バンプ57がパッド7に接着されることにより、実装面53aに実装される。パッド55、バンプ57及びパッド7の合計の厚みは、カバー9の厚みよりも大きく、カバー9の天面(第1天面9a)と実装面53aとの間には隙間が形成されている。当該隙間の大きさは、例えば10〜20μmである。
封止部59は、例えば、エポキシ樹脂、硬化材及びフィラーを主成分としている。封止部59は、SAW装置1を裏面部11側及び側方から覆うとともに、SAW装置1と実装基板53との間に充填されている。
図4は図3の領域IVの拡大図である。
封止部59は、樹脂61と、樹脂61に混入されたフィラー63S、63M及び63L(以下、S、M及びLを省略することがある。)とを有している。
樹脂61は、例えば、エポキシ樹脂である。フィラー63は、樹脂61よりも熱膨張率が低い絶縁性粒子により構成されている。絶縁性粒子の材料としては、シリカ、アルミナ、フェノール、ポリエチレン、グラスファイバー、グラファイト等を挙げることができる。好適には、無機材料(例えばシリカ)が用いられる。フィラー63は、表面が曲面状であることが好ましく、より好ましくは、フィラー63は球状である。
フィラー63S、63M及び63Lは、互いの大きさのみが相違する。具体的には、フィラー63S、63M及び63Lの粒径をそれぞれD、D及びDとすると、D<D<Dである。
フィラー63の粒径は、例えば、封止部59の研磨面若しくは破断面を電界放出型電子顕微鏡等を用いて撮像することにより、フィラー63を所定数(例えば数十)含む拡大断面画像を取得し、その画像においてフィラー63の最大径を測定することにより得られる。
なお、フィラー63S、63M及び63Lの大きさは、粒径に代えて、断面積若しくは体積によって比較されてもよい。
また、図4では、フィラー63の粒径が、段階的(離散的)に変化している場合、換言すれば、粒径D、D及びDそれぞれが、概ね一定となっている場合を例示しているが、フィラー63の粒径は連続的に変化していてもよい。
粒径Dは、第1天面9aと実装面53aとの距離をSとすると、D<Sであり、好ましくは距離Sの2/3未満であり、又は、好ましくは距離Sの半分未満である。例えば、距離Sが18μmであれば、粒径Dは、18μm未満であり、好ましくは12μm未満であり、又は、好ましくは9μm未満である。なお、粒径Dの下限値は、例えば、0.5μmである。
粒径Dは、第2天面9bと実装面53aとの距離をSとすると、D<Sである。また、粒径Dは、D<Dの条件に矛盾を生じない範囲において、好ましくは距離Sの2/3未満であり、又は、好ましくは距離Sの半分未満である。例えば、距離Sが48μmであれば、粒径Dは、48μm未満であり、好ましくは32μm未満であり、又は、好ましくは24μm未満である。
また、粒径Dは、上記の上限に係る条件及びD<D<Dの条件に矛盾を生じない範囲において、距離Sの半分以上であり、好ましくは距離Sの2/3以上であり、又は、好ましくは距離S以上である。例えば、距離Sが18μmであれば、粒径Dは9μm以上であり(粒径Dは9μm未満)、好ましくは12μm以上であり(粒径Dは12μm未満)、又は、好ましくは18μm以上である。
粒径Dは、例えば、素子基板3の第1主面3a(厳密には保護層25の表面)と実装面53aとの距離をSとすると、D<Sである。また、粒径Dは、D<Dの条件に矛盾を生じない範囲において、好ましくは距離Sの2/3未満であり、又は、好ましくは距離Sの半分未満である。例えば、距離Sが78μmであれば、粒径Dは、78μm未満であり、好ましくは52μm未満であり、又は、好ましくは39μm未満(粒径Dは例えば24μm未満)である。
また、粒径Dは、上記の上限に係る条件及びD<Dの条件に矛盾を生じない範囲において、距離Sの半分以上であり、好ましくは距離Sの2/3以上であり、又は、好ましくは距離S以上である。例えば、距離Sが48μmであれば、粒径Dは24μm以上であり(粒径Dは24μm未満)、好ましくは32μm以上であり(粒径Dは32μm未満)、又は、好ましくは48μm以上である。
第1天面9aと実装基板53の実装面53aとの間の領域AR1(隙間の大きさが距離Sの領域)においては、フィラー63Sのみが分布している。第2天面9bと実装面53aとの間の領域AR2(隙間の大きさが距離Sの領域)においては、フィラー63S及び63Mが分布している。素子基板3の第1主面3aと実装面53aとの間の領域AR3(隙間の大きさが距離Sの領域)及び素子基板3の側方及び第2主面3b側の領域においては、フィラー63S、63M及び63Lが分布している。
また、領域AR1におけるフィラー63(63S)の含有率(体積率)、領域AR2におけるフィラー63(63S及び63M)の含有率、及び、領域AR3におけるフィラー63(63S、63M及び63L)の含有率をそれぞれ、P1、P2及びP3とすると、P1<P2<P3となっている。P1<P2<P3を満たすことを前提として、例えば、含有率P1は10〜50%、含有率P2は30〜70%、含有率P3は50〜90%である。
なお、フィラー63の含有率は、例えば、封止部59の研磨面若しくは破断面を電界放出型電子顕微鏡等を用いて撮像し、その断面画像からフィラー63の面積比率を測定し、その面積比率を複数断面に関して平均することによって得られる。
(SAW装置等の製造方法)
図5(a)〜図6(c)は、SAW装置1及び電子部品51の製造方法を説明する断面図(図1のIII−III線に対応)である。製造工程は、図5(a)から図6(c)まで順に進んでいく。
SAW装置1の製造方法に対応する図5(a)〜図6(a)の工程は、いわゆるウエハプロセスにおいて実現される。すなわち、分割されることによって素子基板3となる母基板を対象に、薄膜形成やフォトリソグラフィー法などが行われ、その後、ダイシングされることにより、多数個分のSAW装置1が並行して形成される。ただし、図5(a)〜図6(a)では、1つのSAW装置1に対応する部分のみを図示する。また、導電層や絶縁層は、プロセスの進行に伴って形状が変化するが、変化の前後で共通の符号を用いることがあるものとする。
図5(a)に示すように、まず、素子基板3の第1主面3a上には、励振電極5、パッド7及び配線15(図5(a)では不図示)が形成される。具体的には、まず、スパッタリング法、蒸着法又はCVD(Chemical Vapor Deposition)法等の薄膜形成法により、第1主面3a上に金属層が形成される。次に、金属層に対して、縮小投影露光機(ステッパー)とRIE(Reactive Ion Etching)装置とを用いたフォトリソグラフィー法等によりパターニングが行われる。パターニングにより、励振電極5、配線15及びパッド7が形成される。
励振電極5等が形成されると、図5(b)に示すように、保護層25が形成される。具体的には、まず、適宜な薄膜形成法により保護層25となる薄膜が形成される。薄膜形成法は、例えば、スパッタリング法若しくはCVDである。次に、パッド7が露出するように、フォトリソグラフィー法等によって薄膜の一部が除去される。これにより、保護層25が形成される。
保護層25が形成されると、図5(c)に示すように、枠部17となる、感光性樹脂からなる薄膜が形成される。薄膜は、例えば、フィルムが貼り付けられることによって形成される。フィルムは、例えば、ベースフィルム31と、ベースフィルム31に重ねられ、枠部17となる樹脂層とを有しており、樹脂層を保護層25に密着させた後、矢印y1によって示すように、ベースフィルム31が剥がされる。なお、枠部17となる薄膜は、保護層25と同様の薄膜形成法によって形成されてもよい。
枠部17となる薄膜が形成されると、図5(d)に示すように、フォトリソグラフィー法等により、薄膜の一部が除去され、振動空間21を構成する開口、及び、パッド7を露出させる切り欠きが形成される。また、薄膜は、ダイシングライン上においても、一定の幅で除去される。このようにして枠部17が形成される。なお、枠部17となる薄膜がフィルムの貼り付けによって形成される場合において、ベースフィルム31を剥がす工程は、フォトリソグラフィーの後に行われてもよい。
枠部17が形成されると、図6(a)に示すように、蓋部19が形成される。蓋部19の形成方法は、概ね枠部17の形成方法と同様である。具体的には、まず、蓋部19となる、感光性樹脂からなる薄膜が形成される。薄膜は、例えば、枠部17と同様にフィルムの貼り付けによって形成される。薄膜は、フォトリソグラフィー法等により、外周部分が除去されてパターニングされる。
蓋部19が形成されると、図6(b)以降に示すように、SAW装置1は、ウェハから切り出され、実装基板53に実装される。図6(b)に示すように、SAW装置1の実装前において、SAW素子1のパッド7上にはバンプ57が設けられ、実装基板53の実装面53aには、パッド55が設けられている。バンプ57は、例えば、蒸着法、めっき法若しくは印刷法によって形成され、表面張力の影響等によって概ね球状若しくは半球状に形成されている。なお、バンプ57は、SAW装置1を切り出す前に形成されてもよいし、切り出した後に形成されてもよい。
そして、SAW装置1は、カバー9の天面(第1天面9a及び第2天面9b)を実装面53aに対向させて配置される。バンプ57は、パッド55に当接してSAW装置1を支持する。その後、SAW装置1及び実装基板53は、リフロー炉に通されることなどによって一時的に加熱され、バンプ57の溶融及び凝固によってバンプ57とパッド55とは固定される。
その後、図6(c)に示すように、SAW装置1は、封止部59となる材料(フィラー63を含む溶融状態の樹脂61)によって覆われる。封止部59となる材料は、例えばトランスファーモールド法若しくは印刷法によってSAW装置1の周囲に供給される。SAW装置1の周囲に供給された封止部59は、付与された圧力によって、矢印y3によって示すように、SAW装置1と実装面53aとの間に流れ込む。そして、樹脂61が凝固すると、図3に示すように、電子部品51が製造される。
溶融状態の樹脂61がSAW装置1と実装面53aとの間に流れ込む過程において、フィラー63S、63M及び63Lも、領域AR3に流れ込んでいく。しかし、領域AR2には、フィラー63S及び63Mのみが流れ込み、さらに、領域AR1にはフィラー63Sのみが流れ込む。すなわち、樹脂61は、順に狭くなる領域AR3、AR2及びAR1に流れ込む際に、あたかも濾過されているかのような状態となり、図4を参照して説明した、フィラー63S、63M及び63Lの分布が実現される。
なお、例えば、フィラー63Sのみが領域AR1に流れ込む絶対的な条件は、D<S<D(<D)であるが、実際には、概ね、距離Sの2/3未満若しくは半分未満の粒径のフィラー63のみが領域AR1に流れ込む。これは、隙間が狭くなることに伴う樹脂61の流体抵抗の増加が影響していると考えられる。
樹脂61が濾過されつつ領域AR3、AR2及びAR1に順に流れ込んでいくと、徐々にフィラー63の数が減じられ、且つ、減じられるフィラー63は体積が大きいものであるから、フィラー63の含有率P1、P2及びP3は、上述したように、P1<P2<P3となる。
以上の実施形態では、電子部品51は、実装面53aを有する実装基板53と、実装面53aに実装されたSAW装置1と、SAW装置1を覆うとともにSAW装置1と実装面53aとの間に充填された封止部59と、を有する。SAW装置1は、素子基板3と、素子基板3の第1主面3aに設けられた励振電極5と、励振電極5を覆うカバー9と、を有する。また、SAW装置1は、カバー9の天面(9a、9b)を実装面53aに対向させて実装面53aに実装されている。封止部59は、樹脂61と、樹脂61よりも熱膨張率が低い絶縁性のフィラー63と、を含む。フィラー63の含有率は、カバー9と実装面53aとの間の領域の少なくとも一部を含む領域(例えば領域AR1)と、他の領域(例えばAR2及びAR3)とにおいて異なっている。
従って、封止部59の熱膨張率をSAW装置1の位置に応じて制御することができる。その結果、例えば、カバー9の形状や熱膨張率を考慮して、封止部59の熱膨張率を局部的に調整し、全体としてSAW装置1の変形を抑制することができる。
また、本実施形態では、素子基板3の第1主面3aは、カバー9の外周において露出しており、フィラー63の含有率は、カバー9と実装面53aとの間(領域AR1及びAR2)よりも第1主面3aと実装面53aとの間(領域AR3)において高くなっている。
従って、例えば、封止部59は、その熱膨張率が、カバー9と重なる領域においてはカバー9の熱膨張率(一般に相対的に高い)に近づき、カバー9と重ならない領域においては素子基板3や実装基板53の熱膨張率(一般に相対的に低い)に近づく。その結果、例えば、カバー9と封止部59との間のxy平面方向における熱応力の緩和(密着強度向上)と素子基板3等と封止部59と間のxy平面方向における熱応力の緩和(密着強度向上)との両立が図られる。また、xy平面方向における熱応力に起因するカバー9のクラックが抑制される。
また、本実施形態では、カバー9と実装面53aとの間に分布するフィラー63の最大粒径(D)よりも大きい粒径(D)のフィラー63Lが第1主面3aと実装面53aとの間において分布している。
従って、相対的に粒径の大きいフィラー63Lのピン止め効果によって領域AR3におけるクラックが効果的に抑制される。クラックは、応力集中が生じやすい端部から生じるから、カバー9の外周においてクラックの進展が抑制されることにより、カバー9の保護が効果的に図られる。また、カバー9の外周側且つフィラー63の含有率が高い領域AR3において、フィラー63の粒径が大きい場合、実施形態の製造方法を利用することができる。すなわち、樹脂61を濾過してフィラー63の含有率を調整することができる。
また、本実施形態では、カバー9は、実装面53aに対向する第1天面9aと、第1天面9aよりも実装面53aから離間して実装面53aに対向する第2天面9bと、を有する。フィラー63の含有率は、第1天面9aと実装面53aとの間(領域AR1)よりも第2天面9bと実装面53aとの間(領域AR2)において高くなっている。
従って、例えば、封止部59とカバー9(第1天面9a)とが密着しただけの領域AR1においては封止部59と第1天面9aとのxy平面方向における応力差を緩和して密着強度を向上させ、その一方で、封止部59とカバー9とがxy平面方向において係合している領域AR2においては封止部59の熱膨張率を低下させ、封止部59の実装面53aからの剥離を抑制できる。
また、本実施形態では、カバー9は、第1主面3aの平面視において励振電極5を囲む枠部17と、枠部17の開口を塞ぐように枠部17に重ねられた蓋部19と、を有する。第1天面9aは蓋部19の天面により構成され、第2天面9bは枠部17の天面のうち蓋部19から露出する部分により構成されている。
ここで、カバー9のz方向の熱膨張は、枠部17により第1主面3aを押圧する力を生じる。また、カバー9のz方向の熱膨張量は、枠部17及び蓋部19が重なっている部分(平面視において振動空間21を囲む部分)が蓋部19のみの部分(振動空間21上の部分)よりも大きい。従って、第1主面3aは、機能表面(弾性波が振動する表面)の外周側において押圧され、機能表面の撓み変形が生じる。当該変形は、SAWの周波数等に影響を及ぼす。しかし、蓋部19の一部(第2天面9b上の部分)が除去され、更に、封止部59の第2天面9bに重なる部分の熱膨張率が低くされることにより、機能表面の変形が効果的に抑制される。また、製造工程に着目すれば、枠部17及び蓋部19を利用して簡便に第1天面9a及び第2天面9bを構成できる。
また、本実施形態では、第2天面9bは、枠部17の天面のうち蓋部19の外周側から露出する部分によって構成されている。
ここで、機能表面(第1主面3a)の撓み変形を招くモーメントは、外周側における押圧力が大きくなるほど大きくなる。従って、蓋部の外周において熱膨張率を低下させることにより、効果的に機能表面の撓み変形を抑制することができる。また、製造工程に着目すれば、外周側に第2天面9bが形成されていることにより、樹脂61を濾過してフィラー63の含有率を調整する方法を利用することができる。
また、本実施形態では、第1天面9aと実装面53aとの間(領域AR1)に分布するフィラー63Sの最大粒径(D)よりも大きい粒径(D)のフィラー63Mが第2天面9bと実装面53aとの間(領域AR2)において分布している。
従って、相対的に粒径の大きいフィラー63Mのピン止め効果によって領域AR2におけるクラックが効果的に抑制される。そして、クラックが領域AR2から領域AR1側へ進展することが抑制されることにより、カバー9の保護が効果的に図られる。また、第1天面9aの外周側且つフィラー63の含有率が領域AR1よりも高い領域AR2において、フィラー63の粒径が領域AR1よりも大きい場合、実施形態の製造方法を利用することができる。すなわち、樹脂61を濾過してフィラー63の含有率を調整することができる。
別の観点では、本実施形態の電子部品51は、実装面53aを有する実装基板53と、実装面53aに実装されたSAW装置1と、SAW装置1を覆うとともにSAW装置1と実装面53aとの間に充填された封止部59と、を有する。SAW装置1は、素子基板3と、素子基板3の第1主面3aに設けられた励振電極5と、励振電極5を覆うカバー9と、を有する。また、SAW装置1は、カバー9の天面(9a、9b)を実装面53aに対向させて実装面53aに実装されている。封止部59は、樹脂61と、樹脂61よりも熱膨張率が低い絶縁性のフィラー63と、を含む。そして、カバー9と実装面53aとの間の領域の少なくとも一部を含む領域(例えば領域AR1)に分布するフィラー63の粒径よりも大きい粒径のフィラー63が他の領域(例えば領域AR3)において分布している。
従って、例えば、クラックが生じやすいカバー9の外周側においてピン止め効果を効果的に発揮させることができる。また、製造工程に着目すれば、樹脂61の濾過によってフィラー63の含有率を制御することもできる。
本発明は、以上の実施形態に限定されず、種々の態様で実施されてよい。
弾性波装置は、SAW装置に限定されない。例えば、弾性波装置は、圧電薄膜共振器であってもよいし、弾性境界波装置(ただし、広義のSAW装置に含まれる)であってもよい。なお、弾性境界波装置においては、励振電極上に空隙(振動空間)は不要である。換言すれば、カバーは、枠部と蓋部とを有する必要はなく、1層からのみ形成されてよい。また、弾性境界波装置において、保護層とカバーとは兼用されてよい。
また、弾性波装置において、保護層及び裏面部は必須の要件ではなく、省略されてもよい。逆に、弾性波装置は、枠部と蓋部との間に位置する導電層、カバーの天面に重ねられた金属性の補強層(ただし、カバーの一部と捉えられてもよい)など、適宜な層が追加されてもよい。また、素子基板上のパッドと実装基板上のパッドとをバンプにより接続するのではなく、素子基板上のパッド上にカバーを貫通する柱状の端子を設け、その柱状の端子と実装基板上のパッドとをバンプにより接続してもよい。
素子基板、枠部及び蓋部の外縁の相対関係は適宜に設定されてよいし、フィラーの含有率若しくは粒径が互いに相違する領域も適宜に設定されてよい。図7〜図9(b)に例を示す。
図7では、素子基板3の第1主面3aがカバー9から露出しておらず、また、カバー9が蓋部19により構成される第1天面9aのみを有し、第2天面9bを有していない場合を例示している。
第1天面9aと実装面53aとの間の領域AR1においては、フィラー63Sのみが分布し、その外側の領域AR4においては、フィラー63Sが分布するとともにフィラー63L及び/又は63M(図7では63Lのみ図示)が分布している。また、フィラー63の含有率は、領域AR1よりも領域AR4において高くなっている。
図8(a)及び図8(b)では、素子基板3の第1主面3aがカバー9から露出しているが、カバー9は蓋部19により構成される第1天面9aのみを有し、第2天面9bを有していない場合を例示している。
図8(a)では、第1天面9aと実装面53aとの間の領域AR1においては、フィラー63Sのみが分布し、その外側の領域AR5においては、フィラー63Sが分布するとともにフィラー63M及び/又は63L(図8(a)では63Lのみ図示)が分布している。また、フィラー63の含有率は、領域AR1よりも領域AR5において高くなっている。
図8(b)では、第1天面9aと実装面53aとの間の領域AR1においては、フィラー63Sのみが分布し、第1主面3aと実装面53aとの間の領域AR6においては、フィラー63Sが分布するとともにフィラー63M及び/又は63L(図8(a)では63Lのみ図示)が分布し、その外側の領域AR7においては、フィラー63S、並びに、フィラー63M及び/又は63L(図8(a)では63Lのみ図示)が分布するとともに、フィラー63LLが分布している。また、フィラー63の含有率は、領域AR1よりも領域AR6において高くなり、領域AR6よりも領域AR7において高くなっている。
フィラー63LLは、その粒径DLLがDLL>Dを満たすものである。粒径DLLは、DLL>Dの条件に矛盾を生じない範囲において、距離Sの半分以上であり、好ましくは距離Sの2/3以上であり、又は、好ましくは距離S以上である。例えば、距離Sが78μmであれば、粒径DLLは39μm以上であり(粒径Dは39μm未満)、好ましくは52μm以上であり(粒径Dは52μm未満)、又は、好ましくは78μm以上である。フィラー63LLの上限値は、例えば、SAW装置1の総厚みの半分程度であり、一例として300μmである。
なお、図8(b)の例において、フィラー63S及び63LLのみが樹脂61に混入され、領域AR1及びAR6においてフィラー63Sのみが分布し、領域AR7においてフィラー63S及び63LLが分布するようにしてもよい。
図9(a)及び図9(b)は、樹脂61に含まれるフィラー63の粒径のみが実施形態と相違する。
図9(a)では、第1天面9aと実装面53aとの間の領域AR1においては、フィラー63Sのみが分布し、その外側の領域AR8においては、フィラー63Sが分布するとともにフィラー63Mが分布している。すなわち、フィラー63Lは分布しておらず、第1主面3aと実装面53aとの間の領域と、第2天面9bと実装面53aとの間の領域とにおいて、フィラー63の分布に相違はない。なお、フィラー63の含有率は、領域AR1よりも領域AR8において高くなっている。
図9(b)では、第1天面9aと実装面53aとの間の領域AR1においては、フィラー63Sのみが分布し、その外側の領域AR9においては、フィラー63S及び63Mが分布し、更にその外側の領域AR7においては、フィラー63S、63M及び63LLが分布している。すなわち、第1主面3aと実装面53aとの間の領域と、第2天面9bと実装面53aとの間の領域とにおいて、フィラー63の分布に相違はないが、これらの領域(AR9)と、その外側の領域AR7との間では、フィラー63の分布が相違する。なお、フィラー63の含有率は、領域AR1よりも領域AR9において高く、領域AR9よりも領域AR7において高くなっている。
なお、図9(b)の例において、フィラー63S及び63LLのみが樹脂61に混入され、領域AR1及びAR9においてフィラー63Sのみが分布し、領域AR7においてフィラー63S及び63LLが分布するようにしてもよい。また、図9(a)及び図9(b)の例において、フィラー63S及び63Lのみが樹脂61に混入され、第2天面9bの存在に関わらず図8(a)と同様のフィラー63の分布とされてもよい。また、フィラー63S、63L及び63LLのみが樹脂61に混入され、第2天面9bの存在に関わらず図8(b)と同様のフィラー63の分布とされてもよい。
実施形態では、枠部の外縁の平面形状と蓋部の平面形状とを相似形としたが、これらは相似形とされなくてもよい。これら平面形状が相似形とされないカバーの例を図10(a)及び図10(b)に示す。
図10(a)のSAW装置101では、枠部117は、外縁が矩形に形成されるとともに、パッド7を露出させる開口117hが形成されている。なお、枠部117には、図2の枠部17と同様に、振動空間21を構成する開口(蓋部119によって塞がれて不図示)が形成されている。また、蓋部119の平面形状は、枠部117の外縁と同一の矩形において、開口117hを露出させる切り欠き119hが形成された形状とされている。そして、蓋部119の天面により第1天面109aが構成されるとともに、枠部117の天面のうち切り欠き119hから露出した部分により第2天面109bが構成されている。
図10(b)のSAW装置201では、枠部117は、図10(a)に示したものと同様とされている。蓋部219は、振動空間21(蓋部219によって塞がれて不図示)毎に、振動空間21と相似形に形成されて設けられている。そして、1つの枠部117と2つの蓋部219により、1つのカバー209が構成されている。なお、2つの蓋部219を一つの蓋部と捉えてもよいし、逆に、枠部117を適宜な仮想線により分割して捉え、カバーが振動空間21毎に設けられていると捉えてもよい。そして、蓋部219の天面により第1天面209aが構成されるとともに、枠部117の天面のうち蓋部219から露出した部分により第2天面209bが構成されている。
実施形態では、フィラーの含有率が高い領域と、粒径が大きいフィラーが含まれている領域とが一致したが、これらは一致していなくてもよい。同様に、フィラーの含有率が高い領域と、封止部が充填される隙間が大きい領域とは一致していなくてもよい。換言すれば、フィラーの含有率若しくは粒径の調整は、隙間の大きさの変化を利用してフィラーが含まれた樹脂を濾過することによるものに限定されない。例えば、フィラーの含有率が異なる樹脂若しくはフィラーの粒径が異なる樹脂を順次弾性波装置の周囲に供給することによって、適宜な位置において含有率若しくは粒径を変化させることができる。
弾性波装置の製造方法は、実施形態において例示したものに限定されない。
例えば、SAW装置は、実装基板が多数個取りされる母基板に対して実装されてもよい。また、この場合において、SAW装置は、SAW装置が多数個取りされる母基板から切り出された後に、実装基板の母基板に対して実装されてもよいし、切り出される前に実装基板の母基板に対して実装されてもよい。
また、バンプは、SAW装置ではなく、実装基板に形成されてもよい。この場合において、SAW装置に形成される場合と同様に、SAW装置が実装基板に実装される前である限り、バンプは、実装基板が実装基板の母基板から切り出される前に形成されてもよいし、切り出された後に形成されてもよい。
また、上記の切り出されたSAW装置が実装基板の母基板に実装される場合において、封止部となる材料(樹脂及びフィラー)は、実装基板の母基板が切断された後に供給されてもよいし、切断される前に供給されてもよい。また、上記の切り出される前のSAW装置が実装基板の母基板に実装される場合において、封止部となる材料は、実装基板の母基板がSAW装置の母基板と共に切断された後に供給されてもよいし、SAW装置の母基板のみが切断された後(実装基板の母基板の切断前)に供給されてもよい。
また、例えば、振動空間が不要なカバーは、枠部と蓋部とを別個に形成する必要はなく、カバー全体が一回のフォトリソグラフィー等により一体的に形成されてよい。また、例えば、振動空間を要するカバーは、振動空間となる領域に犠牲層を形成して、その後、犠牲層上にカバーとなる樹脂層を形成し、樹脂層内から犠牲層を溶解、流出させることにより形成されてもよい。
1…SAW装置(弾性波装置)、3…素子基板、3a…第1主面、5…励振電極、9…カバー、53…実装基板、53a…実装面、59…封止部、61…樹脂、63…フィラー。

Claims (8)

  1. 実装面を有する実装基板と、
    前記実装面に実装された弾性波装置と、
    前記弾性波装置を覆うとともに前記弾性波装置と前記実装面との間に充填された封止部と、
    を有し、
    前記弾性波装置は、
    素子基板と、
    前記素子基板の主面に設けられた励振電極と、
    前記励振電極を覆うカバーと、
    を有し、
    前記カバーの天面を前記実装面に対向させて前記実装面に実装され、
    前記封止部は、
    樹脂と、
    前記樹脂よりも熱膨張率が低い絶縁性のフィラーと、
    を含み、
    前記フィラーの含有率は、前記カバーと前記実装面との間の領域の少なくとも一部を含む領域と、他の領域とにおいて異なっている
    電子部品。
  2. 前記素子基板の前記主面は、前記カバーの外周において露出しており、
    前記フィラーの含有率は、前記カバーと前記実装面との間よりも前記主面と前記実装面との間において高くなっている
    請求項1に記載の電子部品。
  3. 前記カバーと前記実装面との間に分布するフィラーの最大粒径よりも大きい粒径のフィラーが前記主面と前記実装面との間において分布している
    請求項2に記載の電子部品。
  4. 前記カバーは、
    前記実装面に対向する第1天面と、
    前記第1天面よりも前記実装面から離間して前記実装面に対向する第2天面と、
    を有し、
    前記フィラーの含有率は、前記第1天面と前記実装面との間よりも前記第2天面と前記実装面との間において高くなっている
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の電子部品。
  5. 前記カバーは、
    前記素子基板の前記主面の平面視において前記励振電極を囲む枠部と、
    前記枠部の開口を塞ぐように前記枠部に重ねられた蓋部と、
    を有し、
    前記第1天面は前記蓋部の天面により構成され、前記第2天面は前記枠部の天面のうち前記蓋部から露出する部分により構成されている
    請求項4に記載の電子部品。
  6. 前記第2天面は、前記枠部の天面のうち前記蓋部の外周側から露出する部分によって構成されている
    請求項5に記載の電子部品。
  7. 前記第1天面と前記実装面との間に分布するフィラーの最大粒径よりも大きい粒径のフィラーが前記第2天面と前記実装面との間において分布している
    請求項4〜6のいずれか1項に記載の電子部品。
  8. 実装面を有する実装基板と、
    前記実装面に実装された弾性波装置と、
    前記弾性波装置を覆うとともに前記弾性波装置と前記実装面との間に充填された封止部と、
    を有し、
    前記弾性波装置は、
    素子基板と、
    前記素子基板の主面に設けられた励振電極と、
    前記励振電極を覆うカバーと、
    を有し、
    前記カバーの天面を前記実装面に対向させて前記実装面に実装され、
    前記封止部は、
    樹脂と、
    前記樹脂よりも熱膨張率が低い絶縁性のフィラーと、
    を含み、
    前記カバーと前記実装面との間の領域の少なくとも一部を含む領域に分布するフィラーの粒径よりも大きい粒径のフィラーが他の領域において分布している
    電子部品。
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