JP5687228B2 - 乗客コンベア - Google Patents

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Description

本発明は、乗客コンベア上の物体を検知する技術に関する。
乗客コンベア上の乗客を検知するために、光を走査するレンジセンサを用いる技術や、乗客コンベアに多数配置された人検知センサを用いる技術が知られている(例えば、特許文献1,2)。
特開2008−303057号公報 特開2002−68656号公報
しかしながら、レンジセンサにより物体を検知できる領域は限られている。また、より広い領域に亘って検知するためには多数のセンサを必要とする。
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、踏段上の物体を検知すると共に、検知のためのセンサの数を低減する技術を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するため、本発明に係る乗客コンベアは、踏段の両側に立設された二つの壁面の一方の壁面上に設けられており、他方の壁面へ信号波を送信し、反射波を受信し、踏段移動方向に所定の検知範囲長を有するセンサと、前記踏段を前記センサの前記検知範囲長よりも長い所定の移動距離だけ移動させることと、前記センサの受信結果を取得することと、前記受信結果に基づいて前記所定の移動距離に亘る領域に物体があるか否かを判定することとを行う制御部とを備える。
本発明によれば、踏段上の物体を検知すると共に、検知のためのセンサの数を低減することができる。
第一実施形態におけるエスカレータの構造を示す側面図である。 第一実施形態におけるエスカレータの構造を示す平面図である。 第一実施形態における降車デッキ近傍を示す平面図である。 第一実施形態における降車デッキ近傍を示す斜視図である。 第一実施形態におけるエスカレータの電気部品の構成を示すブロック図である。 第一実施形態における運転開始処理を示すフローチャートである。 ハンドレールの外側にスペースがある場合の降車デッキ近傍を示す斜視図である。 第三実施形態におけるエスカレータの構造を示す平面図である。 第三実施形態におけるエスカレータの電気部品の構成を示すブロック図である。 第三実施形態における運転開始処理を示すフローチャートである。 第四実施形態におけるエスカレータの構造を示す平面図である。 第四実施形態におけるレンジセンサ及び反射板を示す平面図である。 第四実施形態における運転開始処理を示すフローチャートである。 第四実施形態におけるエスカレータの構造を示す平面図である。 乗客が残留している場合の超音波センサ近傍を示す平面図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。
(第一実施形態)
ここでは、本発明をエスカレータに適用し、エスカレータにレンジセンサを設け、運転開始前に乗客検知を行う実施形態について説明する。
まず、この実施形態におけるエスカレータ1aの構成について説明する。
図1は、第一実施形態におけるエスカレータ1aの構造を示す側面図であり、図2は、第一実施形態におけるエスカレータ1aの構造を示す平面図である。この実施形態では、エスカレータ1aが上りエスカレータである例について説明する。エスカレータ1aは、互いに連結されて循環移動する複数の踏段11と、床面に露出している踏段11の進行方向末端(最下段)に設けられている乗車デッキ14と、床面に露出している踏段11の進行方向先端(最上段)に設けられている降車デッキ13と、踏段11の進行方向右側に立設されている欄干15aと、踏段11の進行方向左側に立設されている欄干15bと、欄干15a,15bにより夫々摺動可能に支持されており踏段11に連動して循環移動するハンドレール16a,16bと、欄干15aの下部及びハンドレール16aの下部を夫々覆うスカートガード22aと、欄干15bの下部及びハンドレール16bの下部を夫々覆うスカートガード22bとを有する。エスカレータ1aは更に、スカートガード22a上でスカートガード22bに対向して設けられているレンジセンサ51を有する。
エスカレータ1aの運転中、乗客は、乗車デッキ14から進行方向末端の踏段11へ乗ると、踏段11及びハンドレール16a,16bと共に進行方向へ移動し、進行方向先端の踏段11から降車デッキ13へ降りる。エスカレータ1aの運転終了後、乗客Pが踏段11上に立ち入る場合がある。従って、運転開始時、乗客Pが踏段11上に残っているか否かを確認する必要がある。前述の図2は、乗客Pが踏段11上に横たわっている状態を示す。
図3は、第一実施形態における降車デッキ13近傍を示す平面図であり、図4は、第一実施形態における降車デッキ13近傍を示す斜視図である。レンジセンサ51は、スカートガード22aのうち降車デッキ13近傍の踏段11に隣接する部分に設けられている。
レンジセンサ51は、指向性の高い光のビーム57(信号波)を送信し、反射光を受信し、ビーム57を走査する。レンジセンサ51は例えば、レーザ光のビーム57をモータにより角速度ωで回転させることによりビーム57を走査し、物体からの反射光とその時のビーム57の角度に基づいて障害物を検知する。レンジセンサ51が乗客を検知可能な領域である検知可能領域56は、レンジセンサ51を含む面内で、レンジセンサ51を中心とし、所定の検知可能距離rを半径とする円の内部である。この実施形態における検知可能領域56は、水平面内とする。検知可能距離rは、踏段11の幅(スカートガード22a,22bの間の距離)Wより長い。また、踏段11上の領域のうち幅W全体が検知可能領域56に含まれている領域を検知範囲とし、踏段11の進行方向における検知範囲の長さ(踏段移動方向の検知範囲の長さ)を検知範囲長Lとする。また、踏段11の移動速度をvとする。
レンジセンサ51及び検知可能領域56の高さは、最も近い踏段11の上面より高い。また、踏段11からレンジセンサ51までの高さは、乗客Pが踏段11上に横たわっている場合の乗客Pの高さより低い。
図5は、第一実施形態におけるエスカレータ1aの電気部品の構成を示すブロック図である。エスカレータ1aは更に、踏段11及びハンドレール16a,16bを駆動する駆動部31と、レンジセンサ51による検知結果を検知データに変換する入力回路34と、検知データに基づいて踏段11上の乗客を検知し、検知結果に基づいて駆動部31及びレンジセンサ51を制御するための制御データを算出する制御部35と、制御データに基づいて駆動部31及びレンジセンサ51を制御する出力回路36とを有する。制御部35は、制御部35の処理のためのプログラム及びデータを格納するメモリ41と、メモリ41に格納されたプログラム及びデータに基づいて制御部35の処理を実行するCPU42とを有する。CPU42は、メモリ41に格納されたプログラム及びデータに基づいて乗客検知の処理及び制御の処理を実行する。
次に、エスカレータ1aの運転開始処理について説明する。運転開始処理は主に、踏段11上に乗客が残っていないことを確認した後にエスカレータ1aの通常運転を開始させる処理である。尚、この通常運転の開始前に、運転開始処理として乗客検知のための運転が行われるが、これは予備運転として通常運転とは区別される。予備運転の速度は、通常運転の速度と同じにしても良いが、通常運転の速度よりも小さくすることが望ましい。
図6は、第一実施形態における運転開始処理を示すフローチャートである。制御部35が運転開始処理の指示を受けると、このフローが開始される。まず、制御部35は、運転開始処理前に露出している踏段11を乗客検知の対象とし、対象の踏段11の全てに対する乗客検知が終了したか否かの判定を行う(S411)。
対象の踏段11の全てに対する乗客検知が終了したと判定された場合(S411,Y)、制御部35は、正常であると認識し、駆動部31を動作させることにより運転を開始し(S491)、このフローを終了する。
S411において対象の踏段11の全てに対する乗客検知が未だ終了していないと判定された場合(S411,N)、制御部35は、出力回路36を用いてレンジセンサ51を動作させることにより、入力回路34からレンジセンサ51の検知データを取得し(S423)、取得された検知データに基づいて、検知範囲に乗客が残留しているか否かの判定を行う(S426)。
検知範囲に乗客が残留していないと判定された場合(S426,N)、制御部35は、出力回路36を用いて駆動部31を動作させることにより、露出している踏段11を進行方向へLだけ移動させる予備運転を行い(S461)、フローをS411へ移行させる。これにより、次の検知範囲に対して乗客検知を行うことができると共に、これを繰り返すことで対象の踏段11の全てが床下に入り込むまで乗客検知が行われる。ここで、予備運転で駆動部31を動作させる時間は、予めLと予備運転の速度から算出されてメモリ41に格納されている。
S426において検知範囲に乗客が残留していると判定された場合(S426,Y)、異常であると認識し、所定のリカバリ処理を行い(S481)、このフローをS491へ移行させる。リカバリ処理は、エスカレータ1aの管理人に異常を通知することや、踏段11上に残留している乗客へ注意を伝達するように管理人へ指示することや、アナウンスにより踏段11上に残留している乗客へ注意を伝達すること等である。
以上が運転開始処理のフローである。
この運転開始処理によれば、一つのレンジセンサ51を用いて、対象の全ての踏段11上に残留している乗客を検知することができる。
(第二実施形態)
ここでは、連続した予備運転中に乗客検知を行う実施形態について説明する。
この実施形態におけるエスカレータ1aの構成は、第一実施形態と同様である。
第一実施形態の運転開始処理は、S461に示されたように、検知範囲毎に駆動部31をステップ動作させる予備運転を行う。一方、この実施形態の運転開始処理は、運転開始処理中に連続して予備運転を行う。この実施形態の運転開始処理において、その他の工程は第一実施形態と同様である。
次に、連続した予備運転を行いながら、対象の全ての踏段11上の乗客を検知するための踏段11の移動速度の条件について説明する。
また、この実施形態では、レンジセンサの角速度ωに対して踏段11の移動速度vを低くする。踏段11が検知範囲を通過する時間をt、レンジセンサ51のビーム57がレンジセンサ51に対向するスカートガード22b上で検知範囲長Lを移動する時間をTとすると、乗客を検知するための条件は、次式で表される。
t > T・・・(E1)
更に式E1は、次式で表すことができる。
L/v > L/(ω×r)+τ・・・(E2)
ここで、τはレンジセンサ51の応答時間である。但し、式E2は、一つの水平面のみにおいて乗客を検知する場合の条件を示す。図4に示されたように、ハンドレール16a,16bとその外側の壁と間にスペースがなく、乗客がハンドレール16a,16bの外側へ落ちることが無い場合、式E2の条件を用いることができる。ハンドレール16a,16bの両脇に落下防止のための保護部材が設置されている場合も同様に式E2の条件を用いることができる。
図7は、ハンドレール16a,16bの外側にスペースがある場合を示す斜視図である。このエスカレータ1aの運転開始前に、乗客がハンドレール16a,16b上に残っている場合、運転開始時に乗客がハンドレール16a,16bの外側へ落下する可能性がある。このような環境において、レンジセンサ51は、踏段11上に加えてハンドレール16a,16b上の乗客も検知する。そのために、レンジセンサ51は、鉛直軸周りの走査の他に、これと異なる方向にビーム57を移動させて検知範囲を移動させる駆動機構を有する。従って、レンジセンサ51は、三つの検知範囲を有する。これら三つの検知範囲の検知範囲長を夫々L1,L2,L3で表す。この場合の乗客を検知するための条件は、次式で表される。
L/v > (3×L/(ω×r)+t1+t2)+τ0・・・(E3)
ここで、t1はレンジセンサ51が検知範囲を踏段11上からハンドレール16b上へ移動させる時間であり、t2はレンジセンサ51が検知範囲をハンドレール16bからハンドレール16aへ移動させる時間であり、τ0は各移動によるレンジセンサ51の応答時間の合計である。ここで、検知範囲長Lは、三つの検知範囲の進行方向の長さL1,L2,L3の中で最も短い長さとする。
更に検知範囲の数を増加させる必要がある場合、全ての検知範囲における乗客を検知するための条件は、次式で表される。
L/v > (n×L/(ω×r)+t1+...+tn)+τ0・・・(E4)
t1,t2,・・・tnは、レンジセンサ51が検知位置を各検知範囲にセットするまでに要する時間である。
以上の条件のうち、一つ又は二つの検知範囲がある場合、移動速度vは一般的な30m/minであっても条件を満足することができる。三つの検知範囲がある場合(式E3の場合)、vは30m/min以下であることが望ましい。四つ以上の検知範囲がある場合(式E4の場合)、vは20m/min以下であることが望ましい。但し、条件を満たす移動速度vは、検知可能距離rやレンジセンサ51の設置位置や幅Wによっても変化する。
また、始動時に踏段11が加速することにより、踏段11は乗客へ力を及ぼす。また、踏段11の速度の増加により、踏段11表面における摩擦係数が低下する場合がある。ここで、摩擦係数は速度の1/2乗に反比例するという傾向がある。この原因として、速度に増加に伴い、摩擦面の温度が上昇すること、接触状態の変化により摩擦係数に対する摩擦面凹凸の影響力が低下すること等により、摩擦係数が低下すると考えられる。また、乗客が残っている踏段11の部分が破損等の影響により特に滑りやすい状態になっていることも考えられる。従って、予備運転を通常運転より低速にすることが望ましい。
特にエスカレータ1aが下りエスカレータである場合に残留している乗客が滑ることを想定する。踏段11の加速度がαとなる時間をTa、Taの間に進む距離をLa、Taの経過後に到達する速度をvとすると、La及びαは次式で表される。
La = 1/2×v×Ta・・・(E5)
α = v/t・・・(E6)
ここで、Laは予備運転の始動時に乗客が移動する距離の許容値となる。このLaを踏段11の進行方向の奥行きの1/3程度の120mmとし、αを0.1m/secとすると、vは約0.16/sec(約10m/min)、Taは1.6secとなる。従って、残留している乗客が滑ることを防ぐために、予備運転の速度を10m/min以下に設定することが好ましい。
また、予備運転における速度を通常運転における速度より低くすることにより、通常運転の速度で乗客検知を行う場合に比べて、消費電力を低減することができる。即ち、予備運転の速度を低くして加速度を低くすることにより、始動電流を低減し、消費電力を低減することができる。
この実施形態の運転開始処理によれば、連続した予備運転により、対象の全ての踏段11上に残留している乗客を検知することができる。
(第三実施形態)
ここでは、スカートガード22a,22b近傍の乗客を検知するために、発光部を用いる実施形態について説明する。
まず、この実施形態におけるエスカレータ1bの構成について説明する。
図8は、第三実施形態におけるエスカレータ1bの構造を示す平面図である。このエスカレータ1bにおいて、エスカレータ1aの要素と同一の符号が付された要素は同一又は相当する要素を示す。エスカレータ1bは、エスカレータ1aの要素に加えて、降車デッキ13上でスカートガード22a,22bの互いに対向する位置に夫々設けられている発光部52a,52bと、乗車デッキ14上でスカートガード22a,22bの互いに対向する位置に夫々設けられている受光部53a,53bとを有する。発光部52a,52bは、光のビーム57a,57bを夫々照射する。ビーム57a,57bは、夫々スカートガード22a,22bに沿って進み、夫々受光部53a,53bへ到達する。
図9は、第三実施形態におけるエスカレータ1bの電気部品の構成を示すブロック図である。このエスカレータ1bにおいて、エスカレータ1aの要素と同一の符号が付された要素は同一又は相当する要素を示す。エスカレータ1bは、入力回路34の代わりに入力回路34pを有し、出力回路36の代わりに出力回路36pを有する。入力回路34pは、入力回路34の機能に加えて、受光部53a,53bからの信号を検知データに変換する。出力回路36pは、出力回路36の機能に加えて、制御データに基づいて発光部52a,52bを制御する。
次に、エスカレータ1bの運転開始処理について説明する。
図10は、第三実施形態における運転開始処理を示すフローチャートである。この実施形態の運転開始処理において、第一実施形態の運転開始処理における工程と同一の符号が付された工程は同一又は相当する工程を示す。制御部35が運転開始処理の指示を受けると、このフローが開始される。
S426において検知範囲に乗客が残留していないと判定された場合(S426,N)、制御部35は、出力回路36pを用いて発光部52a,52bを発光させ(S432)、入力回路34pから受光部53a,53bの受光量を取得する(S434)。次に制御部35は、受光部53a,53bの受光量に基づいてスカートガード22a,22bの互いに対向する壁面近傍に乗客が残留しているか否かの判定を行う(S436)。即ち、制御部35は、乗客が壁面に接しているか否かを判定する。ここで、制御部35は、受光部53a,53bの受光量の両方が所定の閾値を超える場合に、壁面近傍に乗客が残留していないと判定し、受光部53a,53bの受光量の何れかが所定の閾値以下である場合に、壁面近傍に乗客が残留していると判定する。即ち、壁面近傍に乗客が残留している場合、発光部52a,52bから受光部53a,53bへ夫々進む光は、その乗客に遮られる。
壁面近傍に乗客が残留していないと判定された場合(S436,N)、制御部35は、フローをS461へ移行させる。
一方、壁面近傍に乗客が残留していると判定された場合(S436,Y)、制御部35は、フローをS481へ移行させる。
その他の工程は、第一実施形態の運転開始処理と同様である。
以上が運転開始処理のフローである。
この実施形態の運転開始処理によれば、一つのレンジセンサ51と二つの発光部52a,52bと二つの受光部53a,53bとを用いて、対象の全ての踏段11上及びスカートガード近傍に残留している乗客を検知することができる。
(第四実施形態)
ここでは、スカートガード近傍の乗客を検知するために、発光部52a,52bを必要としない実施形態について説明する。
まず、この実施形態におけるエスカレータ1cの構成について説明する。
図11は、第四実施形態におけるエスカレータ1cの構造を示す平面図である。このエスカレータ1cにおいて、エスカレータ1bの要素と同一の符号が付された要素は同一又は相当する要素を示す。エスカレータ1cは、発光部52a,52bを省き、発光部52a,52bからのビーム57a,57bの代わりにレンジセンサ51からのビーム57c,57dを用いる。更に、エスカレータ1cは、エスカレータ1bの要素に加えて、レンジセンサ51の反対側のスカートガード22bのうち検知範囲の端部に設けられておりレンジセンサ51からのビーム57dを反射することによりビーム57dの方向を変える反射板54(導波部)を有する。
図12は、第四実施形態におけるレンジセンサ51及び反射板54を示す平面図である。レンジセンサ51が検出可能領域56の走査を行い、走査中の或る時点のビーム57dが反射板54に到達すると、反射板54は、そのビーム57dを反射してそのビーム57dの方向を受光部53bの方向へ変える。これにより、反射板54からのビーム57dは、スカートガード22bに沿い、その内壁面と平行に受光部53bへ進む。このとき、エスカレータ1bにおける発光部52b及び受光部53bと同様にして、スカートガード22b近傍の乗客を検知することができる。
また、走査中の別の或る時点のビーム57cはレンジセンサ51側のスカートガード22aに沿い、その内壁面と平行に受光部53aへ進む。このとき、エスカレータ1bにおける発光部52a及び受光部53aと同様にして、スカートガード22a近傍の乗客を検知することができる。
また、導波部は、反射板54の代わりに、屈折等を用いてビーム57dの方向を変える光学素子であっても良い。また、エスカレータ1cは、受光部53bの代わりに反射板54と同様の光学素子を有しても良い。この光学素子は、ビーム57dを受光部53aの方向へ導き、制御部35は、受光部53aの受光量に基づいて両側の壁面近傍に乗客が残留しているか否かの判定を行う。
次に、エスカレータ1cの運転開始処理について説明する。
図13は、第四実施形態における運転開始処理を示すフローチャートである。この実施形態の運転開始処理において、第三実施形態の運転開始処理における工程と同一の符号が付された工程は同一又は相当する工程を示す。制御部35が運転開始処理の指示を受けると、このフローが開始される。
S426において検知範囲に乗客が残留していないと判定された場合(S426,N)、S432,S434の代わりに、入力回路34pから、レンジセンサ51からのビーム57dが反射板54に到達してスカートガード22bに沿って進む時点の受光部53bの受光量と、レンジセンサ51からのビーム57cがスカートガード22aに沿って進む時点の受光部53aの受光量とを取得する(S435)。次に制御部35は、このフローをS436へ移行させる。S435において制御部35は、レンジセンサ51の一回の走査における受光部53a,53bの受光量の夫々の最大値を取得しても良いし、レンジセンサ51の走査方向がビーム57c,57dになる時点に同期して夫々受光部53a,53bの受光量を取得しても良い。
その他の工程は、第三実施形態の運転開始処理と同様である。
この実施形態の運転開始処理によれば、一つのレンジセンサ51と二つの受光部53a,53bを用いて、対象の全ての踏段11上及びスカートガード近傍に残留している乗客を検知することができる。
(第五実施形態)
ここでは、超音波センサを用いる実施形態について説明する。
まず、この実施形態におけるエスカレータ1dの構成について説明する。
図14は、第四実施形態におけるエスカレータ1dの構造を示す平面図である。このエスカレータ1dにおいて、エスカレータ1aの要素と同一の符号が付された要素は同一又は相当する要素を示す。エスカレータ1dは、レンジセンサ51の代わりに超音波センサ55を有する。超音波センサ55の指向性により定まる超音波(信号波)のビーム幅に基づいて、検知範囲が決定される。ここで、超音波センサ55に対向するスカートガード22b上の検知範囲の水平方向長さ(踏段移動方向の検知範囲の長さ)を検知範囲長Luとする。また、超音波センサ55から対向するスカートガード22bまでの最短距離、即ちスカートガード22bに垂直な方向の距離を規定距離D0とする。
このエスカレータ1dの運転開始処理は、第二実施形態と同様であり、連続して予備運転を行いながら、乗客検知を行う。図15は、乗客が残留している場合の超音波センサ55近傍を示す平面図である。また、制御部35は、超音波センサ55の検知データを入力回路34から取得し、超音波センサ55の検知データに基づいて超音波センサ55から障害物までの距離を算出して測定距離dとする。制御部35は、dがD0に等しい場合に、検知範囲に乗客が残留していないと判定し、dがD0より短い場合に、検知範囲に乗客Pが残留していると判定する。
超音波センサ55においては、式E4におけるL/(ω×r)を0と見做すことができる。対象の全ての踏段11上の乗客を検知するための踏段11の移動速度の条件は、次式で表される。
Lu/v > t1+...+tn+τ0・・・(E7)
ここで、超音波センサ55が、指向性を変化させて検知範囲を移動させる走査機構を有する場合、t1,...,tnは、複数となり、t1,...,tnの夫々は、超音波センサ55が検知範囲を移動させる時間を示す。
この実施形態の運転開始処理によれば、一つの超音波センサ55と連続した予備運転とを用いて、対象の全ての踏段11上に残留している乗客を検知することができる。
以上の各実施形態によれば、管理者がエスカレータを直接目視して乗客の有無を確認する作業や、エスカレータが撮影された映像を用いて管理者が映像を目視することにより乗客の有無を確認する作業が不要となる。また、エスカレータの一部に設けられたセンサを用いて、踏段11上の全ての領域の乗客を検知することができる。
なお、特許請求の範囲に記載の第一受波部は例えば、受光部53aに対応する。また、特許請求の範囲に記載の第二受光部は例えば、受光部53bに対応する。また、特許請求の範囲に記載の第三受光部は例えば、受光部53a,53bに対応する。また、特許請求の範囲に記載の導波部は例えば、反射板54に対応する。
また、エスカレータ1a,1b,1c,1dは、下りエスカレータであっても良いし、移動歩道等、他の乗客コンベアであっても良い。本明細書においては、踏段は、移動歩道の場合のステップも含む概念であると定義する。
また、レンジセンサ51,超音波センサ55の代わりに、電磁波レーダ等、他のセンサが用いられても良い。これらのセンサは、踏段11の両側に立設された二つの壁面の一方の壁面上に設けられており、他方の壁面へ信号波を送信し、反射波を受信し、踏段移動方向に所定の検知範囲長Lを有する。電磁波を用いる場合、ミリ波等の高周波を用いることにより狭指向性を実現することができる。また、センサの走査方法は、送信のための素子又は反射器を回転させること等による機械走査であっても良いし、送信のための素子アレイを位相制御すること等による電子走査であっても良い。
また、発光部52a,52bは、レーザ発光素子等、狭指向性の発光素子である。受光部53a,53bは、フォトダイオード、フォトセル、CCD等である。入力回路34pは例えば、フォトダイオードに流れる電流を測定することによりフォトダイオードの受光量を測定することができる。また、受光部53a,53bの受光量の測定値は、電圧等、他の電気パラメータを示す値であっても良い。
また、発光部52a,52bは、電磁波等の信号波を送信する送波部であっても良い。受光部53a,53bは、送波部からの信号波を受信する受波部であっても良い。
また、レンジセンサ51、発光部52a,52b、受光部53a,53b、反射板54、超音波センサ55等の部品の上方に、スカートガード22a,22bのカバーが、これらの部品より踏段11側に突出して設けられても良い。これにより、これらの部品が乗客の通行の妨げになることを防ぐことができる。
また、制御部35により検知される対象は、荷物等、他の物体であっても良い。
また、各実施形態において、制御部35はタイマーを用いて運転開始処理を定期的に実行しても良い。また、制御部35は、停電復旧時に運転開始処理を実行しても良い。
また、レンジセンサ51、発光部52a,52b、反射板54、超音波センサ55は、降車デッキ13から所定距離内に設けられていても良い。また、受光部53a,53bは、乗車デッキ14から所定距離内に設けられていても良い。この所定距離は、一つの踏段11の進行方向長さや検知範囲長Lに基づいて決定される。
また、エスカレータ1bは、発光部52a,52bの一方を有していなくても良い。また、エスカレータ1b,1cは、受光部53a,53bの一方を有していなくても良い。また、エスカレータ1cは、反射板54を有していなくても良い。
また、乗客検知の対象は、露出している全ての踏段11であっても良いし、一部の踏段11であっても良い。
また、前述の運転開始処理における各工程の順序は交換可能である。例えば、検知範囲内の乗客の検知と、壁面近傍の乗客の検知との順序は、交換可能である。
1a,1b,1c,1d:エスカレータ
11:踏段
13:降車デッキ
14:乗車デッキ
15a,15b:欄干
16a,16b:ハンドレール
22a,22b:スカートガード
31:駆動部
34,34p:入力回路
35:制御部
36,36p:出力回路
41:メモリ
42:CPU
51:レンジセンサ
52a,52b:発光部
53a,53b:受光部
54:反射板
55:超音波センサ

Claims (9)

  1. 乗客コンベアであって、
    踏段の両側に立設された二つの壁面の一方の壁面上に設けられており、他方の壁面へ信号波を送信し、反射波を受信し、踏段移動方向に所定の検知範囲長を有するセンサと、
    前記踏段を前記センサの前記検知範囲長よりも長い所定の移動距離だけ移動させることと、前記センサの受信結果を取得することと、前記受信結果に基づいて前記所定の移動距離に亘る領域に物体があるか否かを判定することとを行う制御部と
    を備え
    前記制御部は、前記乗客コンベアの通常運転開始前に、予備運転として前記移動と前記取得と前記判定とを行い、前記移動距離に亘る領域に物体がないと判定された場合、前記制御部は、前記乗客コンベアの通常運転を開始する
    乗客コンベア。
  2. 前記センサは、降車デッキから所定距離内に設けられている、
    請求項1に記載の乗客コンベア。
  3. 前記所定の移動距離は、前記踏段のうち露出している部分の進行方向の長さである、
    請求項1又は2に記載の乗客コンベア。
  4. 前記センサは、前記信号波の送信方向を変化させる、
    請求項1乃至3の何れか一項に記載の乗客コンベア。
  5. 前記制御部は、前記取得と前記所定の移動距離よりも短距離の前記踏段の移動とを繰り返すことにより、前記踏段を前記所定の移動距離だけ移動させる、
    請求項1乃至の何れか一項に記載の乗客コンベア。
  6. 前記制御部は、前記取得を繰り返すと共に、前記踏段を連続して前記所定の移動距離だけ移動させる、
    請求項1乃至の何れか一項に記載の乗客コンベア。
  7. 前記一方の壁面上に設けられており前記センサにより送信された信号波を受信する第一受波部を更に備え、
    前記制御部は、前記第一受波部の受信結果に基づいて、前記壁面に接する物体があるか否かを判定する、
    請求項1乃至の何れか一項に記載の乗客コンベア。
  8. 前記センサにより送信された信号波の方向を前記壁面に平行な方向へ変える導波部と、
    前記導波部からの信号波を受信する第二受波部と
    を更に備え、
    前記制御部は、前記第一受波部の受信結果及び前記第二受波部の受信結果に基づいて、前記壁面に接する物体があるか否かを判定する、
    請求項に記載の乗客コンベア。
  9. 前記壁面に平行な方向の指向性を有し、信号波を送信する送波部と、
    前記送波部により送信された信号波を受信する第三受波部と
    を更に備え、
    前記制御部は、前記第三受波部の受信結果に基づいて、前記壁面に接する物体があるか否かを判定する、
    請求項1乃至の何れか一項に記載の乗客コンベア。
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