JP5686485B2 - ポリオールエステルの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、炭素原子数3〜20の線状もしくは分枝状脂肪族モノカルボン酸とポリオールから、これらの出発化合物を、触媒としての元素周期律表の第4族〜第14族の少なくとも一種の元素を含むルイス酸の存在下に反応させることによって、ポリオールエステルを製造する方法に関する。
ポリオールエステルとも称される多価アルコールのエステルは、工業的に大規模に様々に使用されており、例えば可塑剤または潤滑剤として使用されている。適当な原料を選択することによって、物性、例えば沸点または粘度を目的通りに調節でき、及び化学的性質、例えば耐加水分解性または酸化分解に対する安定性を考慮することができる。ポリオールエステルは、具体的な応用技術上の問題の解決に合わせて作ることもできる。ポリオールエステルの用途に関しての詳細な総覧は、例えばUllmann’s Encyclopedia of Industrial Chemistry,第5版,1985,VCH Verlagsgesellschaft,ボリュームA1,305〜319頁(非特許文献1); Ullmann’s Encyclopedia of Industrial Chemistry,第5版,1990,VCH Verlagsgesellschaft,ボリューム A15,第438〜440頁(非特許文献2); Kirk Othmer,Encyclopedia of Chemical Technology,第3版,John Wiley&Sons,1978,ボリューム1,778〜787頁(非特許文献3);Kirk Othmer,Encyclopedia of Chemical Technology,第3版,John Wiley&Sons,1981,ボリューム14,496〜498頁(非特許文献4)に記載されている。
潤滑剤としてのポリオールエステルの使用は大きな工業的な意味を有し、更には、これらは、特に、鉱油ベースの潤滑剤が、課せられる要求を不完全にしか満たさない用途分野に使用される。ポリオールエステルは、特に、タービンモーター油及び精密機械油として使用される。潤滑剤用途のためのポリオールエステルは、しばしば、アルコール成分として、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、トリメチロールプロパン、ペンタエリトリトール、2,2,4−トリメチルペンタン−1,3−ジオール、グリセリンまたはTCD−アルコールDMとも称される3(4),8(9)−ジヒドロキシメチルトリシクロ[5.2.1.02.6]デカンに基づく。
ポリオールエステルは、可塑剤としてもかなりの規模で使用されている。可塑剤は、プラスチック、コーティング材、シール剤、弾性ゴム及びゴム物品中に様々な用途に使用されている。これらは、化学的に反応すること無しに、好ましくはそれらの溶解力及び膨潤力によって、高分子量熱可塑性物質と物理的な相互作用を起こす。それによって、元のポリマーと比べて熱可塑性範囲がより低い温度にシフトした均一な系が生じ、中でもその結果、それの機械的な性質が最適化され、例えば変形可能性、弾性、強度が高まりそして硬度が低下する。
可塑剤にできるだけ広い応用範囲を開くために、これらは一連の基準を満たさなければならない。理想的には、これらは、臭いが無く、無色であり、耐光性、耐低温性及び耐熱性であるのがよい。更に、これらが、水に対して敏感でなく、燃えにくくかつ揮発性が僅かであること、及び健康を害さないことが期待される。また更に、可塑剤は簡単に製造できるべきであり、かつその製造は、生態学的な要求を満たすために、廃棄物、例えば再利用できない副生成物や有害物質を含む廃水を避けて行われるべきである。
ポリオールエステルの特殊な部類(簡略してG−エステルとも称される)は、アルコール成分として、ジオールまたはエーテルジオール、例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール及びより高級のプロピレングリコールを含む。それらの製造は、様々な方法で行うことができる。場合により酸性触媒の存在下でのアルコールと酸との反応の他に、実際では、G−エステルを得るための更に別の方法、中でもジオールと酸ハロゲン化物との反応、カルボン酸エステルとジオールとの反応、及びカルボン酸へのエチレンオキシドの付加反応(エトキシル化)が使用される。工業的な製造では、ジオールとカルボン酸との直接的な反応及びカルボン酸のエトキシル化だけが製造方法として確立しており、この際、大概は、ジオールと酸のエステル化が優勢である。というのも、この方法は、慣用の化学装置中でそれ程の煩雑さ無しで行うことができ、そしてこれは化学的に均一な生成物を与えるからである。これと比べて、エトキシル化は大規模でコスト集約的な技術的な手段を必要とする。エチレンオキシドは非常に反応性の高い化学物質である。これは爆発的に重合し、そして非常に広い混合範囲において空気と爆発性の混合物を形成する。エチレンオキシドは目及び気道を刺激し、化学熱傷を招き、肝臓及び腎臓にダメージを与え、そして発がん性である。それ故、それの取り扱いは、大規模な安全措置を必要とする。更に、エチレンオキシドと異物との副反応による不所望な不純物の形成を排除するために、貯蔵設備及び反応装置の細心の清潔さに注意を払わなければならない。最後に、エチレンオキシドとの反応は選択性があまり高くなく、それでこれは異なる鎖長の複数種の化合物の混合物を与える。
アルコールとカルボン酸との直接的なエステル化は、有機化学の基本的な作業に属する。反応速度を高めるために、通常、反応は触媒の存在下に行われる。反応体の過剰使用及び/または反応の過程で生ずる水の分離が、質量作用の法則に応じて平衡を、反応生成物側、すなわちエステル側へとシフトさせる、すなわち高い収量が達成されることを保証する。
多価アルコールのエステル(エチレングリコールと脂肪酸とのエステルも含まれる)の製造について及びこれらの部類の化合物の選択された代表物の性質に関しての包括的な情報は、Goldsmith,Polyhydric Alcohol Esters of Fatty Acids,Chem.Rev.33,257頁以降(1943)(非特許文献5)に記載されている。例えば、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール及びポリエチレングリコールのエステルの製造は、130〜230℃の温度において2.5〜8時間の反応時間で行われる。反応水を除去するためには、二酸化炭素が使用される。多価アルコールのエステル化に適した触媒としては、無機酸、酸性の塩、有機スルホン酸、アセチルクロライド、金属または両性金属酸化物が挙げられる。反応水の除去は、同伴剤(Schleppmittel)、例えばトルエンもしくはキシレンを用いてまたは不活性ガス、例えば二酸化炭素もしくは窒素を導入して行われる。
ポリエチレングリコールの脂肪酸エステルの取得及び性質についてはJohnson(編者),Fatty Acids in Industry (1989)第9章,Polyoxyethylene Esters of Fatty Acid(非特許文献6)に論じられており、製造に関する一連の示唆が記載されている。より高いジエステル濃度は、グリコールに対するカルボン酸のモル比を高めることによって達成される。反応水の除去のための適当な方策は、水と不混和性の溶剤の存在下での共沸蒸留、不活性ガスの導通下での加熱、または乾燥剤の存在下に減圧下での反応の実施である。触媒の添加を無しで済ませる場合には、より長い反応時間及びより高い反応温度が必要となる。これらの両反応条件は触媒の使用によって軽減することができる。硫酸の他に、p−トルエンスルホン酸などの有機酸、並びにポリスチレンタイプのカチオン交換体が好ましい触媒である。錫や鉄などの金属粉末の使用も記載されている。米国特許第2,628,249号明細書(特許文献1)からの教示によると、硫酸またはスルホン酸を用いた触媒反応の際の色の問題は、活性炭の存在下に作業すると軽減できる。
更に別の金属含有触媒としては、例えば米国特許第5,324,853A1号明細書(特許文献2)では、チタン−、ジルコニウム−またはスズアルコレート、−カルボキシレートまたは−キレートがポリエステルの製造に使用されている。このような金属触媒は、高温触媒と見なすことができ、すなわちこれらは、高いエステル化温度、一般的に180℃を超えるエステル化温度において始めてその完全な活性を達成する。多くの場合に、これらは、エステル化反応の開始時に加えられるのではなく、反応混合物が既に加熱されそして一部が水の解離の下に反応した後に加えられる。慣用の硫酸触媒と比較して反応温度が高く及び反応時間が長いにも拘わらず、このような金属含有化合物を用いた触媒反応では、比較的小さい色数を有する粗製エステルが得られる。通例のエステル化触媒は、例えばテトラ(イソプロピル)オルトチタネート、テトラ(ブチル)オルトチタネート、テトラ(ブチル)ジルコネートまたはスズ(II)−2−エチルヘキサノエートである。
カルボン酸でのポリオールの触媒エステル化反応では、不足に存在する成分に基づいて、比較的短い時間内で高い転化率が達成されるが、所望のポリオールエステルまでの残りの転化のために比較的長い反応時間を甘受しなければならない。確かに、mgKOH/gのヒドロキシル価(DIN53240準拠)によってまたはガスクロマトグラフィによって求められる部分エステル化生成物の含有率によって表される部分エステル化生成物の許容可能な残留含有率を持ってポリオールエステルが得られるが、長い反応時間は経済的に不利である。なぜならば、これは、工業的な生産装置の性能を制限するからである。残りの転化を加速するためにも、米国特許第5,324,853A1号明細書(特許文献2)は、反応混合物を強く混合することを提案している。
エステル化反応の終了後、金属触媒の十分な分離を保証しなければならない。というのも、精製されたポリオールエステル中の金属痕跡量は、例えば導電性または空気酸素に対する安定性が影響されることによって、可塑剤または潤滑剤としてのそれらの用途の邪魔となり得るからである。米国特許第5,324,853A1号明細書(特許文献2)からの作業方式によると、粗製エステル化混合物を、ソーダ水溶液、場合によっては及び活性炭と混合する。この作業方式によって、金属化合物が不溶性の固形物に加水分解され、そして次の加工の前に粗製エステル化合物から濾別することができる。米国特許第4,304,925A1号明細書(特許文献3)では、粗製エステル化生成物を、アルカリの添加の前に先ず水と混合し、そして熱の存在下に処理する。それによって、加水分解された金属化合物が良好に濾過可能な沈降物に変えられる。
欧州特許出願公開第0356255A2号明細書(特許文献4)は、スズ−及びチタネート触媒の存在下でのプロポキシル化グリセリン及び飽和もしくは不飽和C 10 〜C 24 脂肪酸のエステル化を論じている。その粗製エステルは苛性ソーダ溶液で処理され、次いで濾過助剤の存在下に濾過される。
米国特許第4,526,725A1号明細書(特許文献5)は、キレート化されたアルキルチタネート触媒及びそれのエステル化触媒としての使用を開示している。その粗製エステルは、アルコール残渣の除去のために水蒸気蒸留に付される。
金属触媒作用の下でのポリオールエステルの製造のための従来技術は、エステル化反応を経済的に許容可能な時間で完了するために特別な反応器の設計か、または良好に濾別可能な加水分解生成物の形成下に、エステル化反応の終了後に金属含有触媒を出来るだけ完全に除去するために熱条件下に水での追加的な処理のいずれかを必要とする。
米国特許第2,628,249号明細書 米国特許第5,324,853A1号明細書 米国特許第4,304,925A1号明細書 欧州特許出願公開第0356255A2号明細書 米国特許第4,526,725A1号明細書
Ullmann’s Encyclopedia of Industrial Chemistry,第5版,1985,VCH Verlagsgesellschaft,ボリュームA1,305〜319頁 Ullmann’s Encyclopedia of Industrial Chemistry,第5版,1990,VCH Verlagsgesellschaft,ボリューム A15,第438〜440頁 Kirk Othmer,Encyclopedia of Chemical Technology,第3版,John Wiley&Sons,1978,ボリューム1,778〜787頁 Kirk Othmer,Encyclopedia of Chemical Technology,第3版,John Wiley&Sons,1981,ボリューム14,496〜498頁 Goldsmith,Polyhydric Alcohol Esters of Fatty Acids,Chem.Rev.33,257頁以降(1943) Johnson(編者),Fatty Acids in Industry(1989)第9章,Polyoxyethylene Esters of Fatty Acid Roempp’s Chemie−Lexikon,第8版,Franck’sche Verlagshandlung 1983,第3巻,H−L
それ故、既知の方法を改良し、及びプロセス全体の連続する部分ステップの調節及び簡素化によって方法を最適化し、及び高品質でのポリオールエステルの取得を簡素化して、ポリオールエステルを出来るだけ多方面に使用することを可能にするという課題があった。
応じて、本発明の要旨は、ポリオールを炭素原子数3〜20の線状もしくは分枝状モノカルボン酸と反応させることによってポリオールエステルを製造する方法であって、出発化合物の混合物を、触媒としての元素周期律表第4族〜第14族の少なくとも一種の元素を含むルイス酸の存在下に、生じた水を除去しながら反応させ、この際、出発化合物の反応を吸着剤の存在下に行い、次いで残留酸及び水の除去のために水蒸気処理を行うことを特徴とする、上記方法にある。
出発化合物であるポリオールと脂肪族モノカルボン酸との反応は、使用材料に依存して約120〜180℃の範囲で起こり、次いで様々な方法で終わらせることができる。
本発明方法の一つの形態では、反応水の除去を容易にするために、先ず室温から始めて、最大280℃までの温度、好ましくは250℃までの温度に加熱し、及び一定に維持した温度下に、圧力を常圧から始めて段階的に低下させる。圧力段階数(一段階、二段階またはそれ以上)の選択及びそれぞれの段階で調節される圧力の選択は、はば広い範囲で変えることができ、そして個々の場合の条件に適合させることができる。例えば、先ず第一段階では、圧力を常圧から始めて600hPaまで低下させ、次いで反応を300hPaの圧力下に完了させることができる。これらの圧力の記載は、有利に遵守される基準値である。
圧力を変化させる他、同様に温度も、エステル化反応中に室温から出発して一段階、二段階またはそれ以上の段階で変化させることができ、そうして一定に調節された圧力下に温度を段階的に、通常は最大280℃の温度まで高める。しかし、段階的に上昇する温度を最大で280℃まで加熱すること及び圧力も段階的に低めることが有利であることが判明した。例えば、エステル化反応は、室温から開始して第一段階において190℃までの温度で行うことができる。同様に、反応水の排除を加速するために600hPaまでの低められた圧力が適用される。190℃の温度段階に達したら、圧力をもう一度300hPaまで下げ、そしてエステル化反応を250℃までの温度で終了させる。これらの温度及び圧力の値は、合目的的に遵守される基準値である。個々の段階において調節すべき温度及び圧力条件、段階の数、及び単位時間当たりの各々の温度上昇または圧力低下速度は幅広い範囲で変えることができ、そして原料化合物及び反応生成物の物理的性質に応じて適合され、この際、第一段階の温度及び圧力条件は常圧及び室温から出発して調節される。温度を二段階で高め及び圧力を二段階で低下させることが特に有利であることが判明した。
調節すべき圧力の下限は、原料化合物及び生成した反応生成物の物理的性質、例えば沸点及び蒸気圧に依存し、そしてプラント装備によっても決定される。常圧から出発して、この限界値の範囲内で、段階的に低下する圧力を用いて段階的に作業することができる。分解生成物の生成、中でも色を害する作用をする分解生成物の生成を避けるために、温度の上限、通常は280℃を遵守するべきである。温度段階の下限は反応速度によって決定され、この反応速度は、許容可能な時間内でエステル化反応を完了させるために十分に速いものでなければならない。この限界値の範囲内で、段階的に高まる温度を用いて段階的に作業することができる。
個々の反応条件、例えば温度、反応時間、生じさせる圧力または使用される触媒は、十分な反応速度下に着色性成分の生成を目立たなくしかつポリオールエステルの分解反応をできるだけ避けるために、個々のポリオールエステルに適合させるべきである。特に、エーテルジオール、例えばトリエチレングリコールまたはテトラエチレングリコールをベースとするポリオールエステルの場合には、温度、反応時間、触媒の種類及び触媒の量などの反応条件がそれぞれのポリオールエステルに合わせて的確に調節されていないと、エーテル骨格の強い分解が起こる恐れがある。
エステル化は、化学理論量のポリオール及び脂肪族モノカルボン酸を用いて行うことができる。しかし、好ましくは、ポリオールを、一般的に低沸点の成分でありそして後続の粗製エステルの仕上げの際に簡単に蒸溜により分離できる過剰のモノカルボン酸と反応させる。脂肪族モノカルボン酸は、ポリオールのエステル化するヒドロキシル基1モル当たり10〜50%モル過剰で、好ましくは20〜40%モル過剰で使用される。
生成した反応水は、エステル化反応の過程で、過剰のモノカルボン酸と一緒に反応容器から留去され、そして後続の相分離器に導かれ、そこでモノカルボン酸と水とがそれらの溶解性に応じて分離する。場合によっては、使用したモノカルボン酸は反応条件下に水と共沸混合物も形成し、そして同伴剤として反応水を除去することを可能にする。水の収量から反応の進行を追跡することができる。分離した水はプロセスから除去され、他方、モノカルボン酸は相分離器から反応容器に再び返流する。共沸混合物形成剤の役割を担う更に別の有機溶剤、例えばヘキサン、1−ヘキセン、シクロヘキサン、トルエン、キシレンまたはキシレン異性体混合物の添加は排除されないが、僅かな事例に限られる。共沸混合物形成剤は、エステル化反応の開始時に既にか、または比較的高い温度に達してから加えることができる。理論的に予測される水の量が発生したらまたは(例えばDIN53240に従い測定した)ヒドロキシル価が決められた値以下まで低下したら、反応混合物を冷却することによって反応を終了する。
モノカルボン酸によるポリオールのエステル化のための触媒としては、元素周期律表の第4族〜第14族の少なくとも一種の元素を含むルイス酸が使用され、これは固形のまたは液体の形態で使用することができる。本発明の意味では、ルイス酸という用語は、例えばRoempp’s Chemie−Lexikon,第8版,Franck’sche Verlagshandlung 1983,第3巻,H−L(非特許文献7)に記載されているような、電子空孔を有する元素または化合物の一般的に通常の定義を意味すると解される。該エステル化反応において触媒として使用できる特に適したルイス酸には、チタン、ジルコニウム、鉄、亜鉛、ホウ素、アルミニウムまたはスズなどが挙げられ、これらは、元素として微細な形態でまたは好ましくは化合物の形態で使用される。適当な化合物は、例えばスズ(II)酸化物、スズ(IV)酸化物、スズカルボキシレート、例えばスズ(II)−2−エチルヘキサノエート、スズ(II)オキサレート、スズ(II)アセテートまたはスズ(IV)アセテート、スズ(IV)アルコレート、例えばテトラ(メチル)スタネート、テトラ(エチル)スタネート、テトラ(プロピル)スタネート、テトラ(イソ−プロピル)スタネートもしくはテトラ(イソブチル)スタネート、または有機スズ化合物、例えばブチルスズマレエートもしくはジブチルスズジラウレートである。
適当なチタン化合物には、アルコレート、例えばテトラ(メチル)オルトチタネート、テトラ(エチル)オルトチタネート、テトラ(プロピル)オルトチタネート、テトラ(イソ−プロピル)オルトチタネート、テトラ(ブチル)オルトチタネート、テトラ(イソ−ブチル)オルトチタネート、テトラ(ペンチル)オルトチタネートまたはテトラ(2−エチルヘキシル)オルトチタネート; アクリレート、例えばヒドロキシチタンアセテート、ヒドロキシチタンブチレートもしくはヒドロキシチタンペンタノエート、またはキレート、例えばテトラエチレングリコールチタネートもしくはテトラプロピレングリコールチタネートなどが挙げられる。対応するジルコニウム化合物も成功裏に使用でき、例えばテトラ(メチル)オルトジルコネート、テトラ(エチル)オルトジルコネート、テトラ(プロピル)オルトジルコネート、テトラ(イソ−プロピル)オルトジルコネート、テトラ(ブチル)オルトジルコネート、テトラ(イソ−ブチル)オルトジルコネート、テトラ(ペンチル)オルトジルコネートまたはテトラ(2−エチルヘキシル)オルトジルコネートなどが挙げられる。また同様に、ホウ酸またはホウ酸エステル、例えばホウ酸トリメチルエステル、ホウ酸トリエチルエステル、ホウ酸トリプロピルエステル、ホウ酸トリイソプロピルエステル、ホウ酸トリブチルエステル、またはホウ酸トリイソブチルエステルも好適である。
同様に、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、カルボン酸アルミニウム、例えば酢酸アルミニウムもしくはステアリン酸アルミニウム、またはアルミニウムアルコレート、例えばアルミニウムトリブチレート、アルミニウムトリ−sec.−ブチレート、アルミニウム−トリ−tert.−ブチレート、またはアルミニウム−トリ−イソプロピレートも好適である。
また、酸化亜鉛、硫酸亜鉛及びカルボン酸亜鉛、例えば酢酸亜鉛二水和物もしくはステアリン酸亜鉛、及び酢酸鉄(II)もしくは鉄(III)水酸化物−酸化物も触媒として使用できる。
触媒は、既に初めから、または後になって始めて、安全措置に注意しながら高められた温度下に、例えば反応水の分離を始めた時に、反応混合物に加えることができる。
エステル化触媒の使用量は、不足に添加される出発化合物、有利にはポリオールを基準にして1×10−5〜20モル%、好ましくは0.01〜5モル%、特に0.01〜2モル%である。触媒量がこれより多いと、ポリオールエステルの解裂反応が予期され得る。
エーテルジオール、例えばトリエチレングリコールまたはテトラエチレングリコールに基づくポリオールエステルを製造する場合は特に、反応の終了近くに高い触媒濃度を使用する場合及び遊離のヒドロキシル基の最後の残りを転化する段階において、エーテル鎖の強まった解裂が危惧され、そのためこの場合には、反応温度または適用すべき圧力を適応させるべきである。選択された触媒濃度が高いほどに、一般的に、反応温度または適用すべき圧力はより低く選択されるべきであり、及び最適化された温度及び圧力プロフィルに従い作業すべきである。触媒濃度が低すぎると、エステル化速度が遅くなり、許容できる反応時間内で満足できる転化率が観察されなくなる。
エステル化触媒の添加は液体の形態でまたは固形の形態で行うことができる。固形の触媒、例えばスズ(II)酸化物、酸化亜鉛または鉄(III)水酸化物−酸化物は、エステル化反応の終了後に、濾別され、その後、粗製ポリオールエステルは更なる仕上げに付される。エステル化触媒が液状の化合物として加えられる場合、例えば、エステル化反応の終了後になおも反応混合物中に溶解して存在するテトラ(イソ−プロピル)オルトチタネートまたはテトラ(ブチル)オルトチタネートの場合には、これらの化合物は、仕上げプロセスの過程で水蒸気処理の際に不溶性の良好に濾別可能な沈降物に転化される。
本発明方法では、エステル化は、吸着剤の存在下に行われる。この際、多孔性の高表面積の固形材料が使用され、これは、化学のプラクチスにおいて、実験室でも工業的なプラントでも普通に使用されるものである。このような材料の例は、高表面積ポリケイ酸、例えばシリカゲル(シリカ−キセロゲル)、ケイ酸ゲル、珪藻土、高表面積酸化アルミニウム類及び酸化アルミニウム水和物、鉱物材料、例えばクレーまたは炭酸塩、または活性炭である。活性炭が特に有利であることが実証された。一般的に、吸着剤は、強力な攪拌によってまたは不活性ガスを導入することによって動かした反応溶液中に、微細に懸濁される。それによって、液状相と吸着剤との間の緊密な接触が達成される。吸着剤の量はほぼ自由に、それ故、個々の場合の要求に合わせて調節することができる。液状反応混合物100重量部当たり、0.1〜5、好ましくは0.1〜1.5重量部の吸着剤を使用することが有利である。
冒頭に記載したポリオールエステルの品質基準のために、反応水の除去下でのエステル化段階の際のプロセスステップ及び粗製エステルの仕上げの際のプロセスステップは、非常に重要なプロセス上の特徴である、というのもこれらのプロセスステップの調整は、最終生成物の官能的及び外見的性質に本質的に影響を及ぼすからである。特に、最適化されたプロセスの操業によって、エーテルジオール、例えばトリエチレングリコールまたはテトラエチレングリコールに基づくポリオールエステルが、高い純度並びに低い色数及び高い色安定性を持って得られる。それとは反対に、出発物質、多価アルコール及び脂肪族モノカルボン酸の構造は、該ポリオールエステルで可塑化されるプラスチック材料の機械的及び熱性性質にとって決定的であり、潤滑剤の加水分解安定性及び酸化安定性に影響を与える。
反応の終了後に生ずる反応混合物は、所望の反応生成物としてのポリオールエステルの他に、場合により、未反応の出発物質、特に(本発明方法の好ましい形態に従い、モノカルボン酸過剰で作業した場合に)なおも過剰の脂肪族モノカルボン酸を含む。通常は、先ず、過剰に存在する未反応の出発化合物を、有利には減圧の適用下に、蒸留して除去する。
次いで、粗製エステルを水蒸気での処理に付し、これは、例えば、簡単な形態では、粗製生成物中に水蒸気を導入することによって行うことができる。水蒸気処理の一つの利点は、それの過程で、なおも存在する触媒が分解されそして良好に濾別可能な加水分解生成物に転化されることである。エステル化反応は吸着剤の存在下に実行するので、既に存在する吸着剤が、触媒転化生成物の分離を容易にする。水蒸気処理の最中の吸着剤の存在は、同様に、ポリオールエステルの色及び色安定性に対して有利に作用する。しかし、エステル化反応及び過剰の出発化合物の分離後、すなわち水蒸気蒸留の実施の前に、吸着剤を濾別することも可能である。
水蒸気処理は、軽い負圧、有利には400hPaまでの軽い負圧の使用は排除されないものの、一般的に常圧下に行われる。水蒸気処理は、一般的に100〜250℃、好ましくは150〜220℃、特に170〜200℃の温度で行われ、そして個々の場合に製造するべきポリオールエステルの物理的性質にも依存する。
水蒸気処理のプロセスステップでは、粗製エステルを水蒸気処理に必要な温度に加熱するために、作業温度に達するまでの加熱期間中、出来るだけ穏和に進行させることを有利であることが示される。
水蒸気処理の期間は、通例の試験によって決めることができ、これは、一般的に0.5〜5時間の期間にわたって行われる。長すぎる水蒸気処理はポリオールエステルの不所望な色数の上昇を招くので避けるべきである。酸反応性化合物が生成するポリオールエステルの強められた分解反応も観察され、このような化合物の含有は、例えばDIN EN ISO 3682/ASTM D 1613に従い測定される中和価または酸価の上昇によって示される。処理時間が短すぎると、残留する酸及び水の除去の効果が十分ではなく、目的のポリオールエステルは、なおも高すぎる不所望な酸価及び高すぎる含水量を有する。処理時間が短すぎる場合にはまた、ポリオールエステルの色数に対する有利な効果が小さいということも観察される。
水蒸気処理の条件、例えば温度、時間及び適用すべき圧力も、ポリオールエステルの色数に関して最適な成果を達成し及び出発化合物、水及び触媒痕跡の残留含有量を出来るだけ最小にしかつ同時に分解反応を抑制するために、個々の場合のポリオールエステルに合わせて的確に調節されるべきである。特に比較的多量の触媒量を用いる場合及びエーテルジオール、例えばトリエチレングリコールまたはテトラエチレングリコールに基づくポリオールエステルを製造する場合には、エーテル鎖の不所望な分解を阻止するために、個々の場合のポリオールエステルに合わせて水蒸気処理の際の条件を正確に適合させるべきである。
場合によっては、ポリオールエステルの中和価を更に減少させるために、水蒸気処理の後に、固形のアルカリ反応性物質、例えば塩基性二酸化ケイ素、塩基性酸化アルミニウムまたは炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カルシウム、または水酸化ナトリウムの固形の形態での添加、または塩基反応性鉱物の添加を行う。
水蒸気処理に続いて、場合により、吸着剤、及び場合によっては添加された固形のアルカリ反応性物質、及び更に別の発生した固形物の濾過の後に、ポリオールエステルの乾燥を、例えば高められた温度下に不活性ガスを生成物中に導通することによって行う。高められた温度下に同時に負圧を適用し、及び場合により不活性ガスを生成物中に導通することもできる。不活性ガスの作用無しでも、高められた温度下のみでまたは低められた圧力下のみで作業することもできる。個々の場合の乾燥条件、例えば温度、圧力及び時間は、簡単な予備実験で決めることができる。一般的に、80〜250℃、好ましくは100〜180℃の温度及び0.2〜500hPa、好ましくは1〜200hPa、特に1〜20hPaの圧力下に作業する。それに続いて、粗製エステルを、これがまだ未濾過の場合には、固形物質、場合により添加される固形のアルカリ反応性物質、触媒の加水分解生成物及びエステル化段階で添加された吸着剤をそれから除くために、濾過する。濾過は、慣用の濾過装置で、常温でまたは120℃までの温度下に行われる。濾過は、通例の濾過助剤、例えばセルロース、シリカゲル、珪藻土、木粉によって援助し得る。しかしそれらの使用は、例外的なケースに限られる。
濾過の終了後に、淡色のポリオールエステルが得られ、これは、その他の規格、例えば含水量、残留酸含有量、触媒構成分の残留含有量、及びモノエステルの残留含有量を充たす。
出発物質として本発明方法に使用される多価アルコールまたはポリオールは以下の一般式(I)を満たすものである。
R(OH) (I)
式中、Rは、炭素原子数2〜20、好ましくは2〜10の脂肪族または環状脂肪族炭化水素残基を意味し、そしてnは2〜8の整数、好ましくは2、3、4、5または6を意味する。
ポリオールとしては、同様に次の一般式(II)の化合物も適している。
H−(−O−[−CR−]−)−OH (II)
式中、R及びRは、互いに独立して、水素、炭素原子数1〜5のアルキル基、好ましくはメチル、エチルもしくはプロピル、または炭素原子数1〜5のヒドロキシアルキル基、好ましくはヒドロキシメチル基を意味し、mは1〜10の整数、好ましくは1〜8の整数、特に1、2、3または4を意味し、oは、2〜15の整数、好ましくは2〜8の整数、特に2、3、4または5を意味する。
本発明の方法に従い淡色のポリオールエステルに転化することができるポリオールとしては、例えば1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、2,2−ジメチロールブタン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ジ−トリメチロールプロパン、トリメチロールブタン、2,2,4−トリメチルペンタン−1,2−ジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ペンタエリトリトールもしくはジ−ペンタエリトリトール、または3(4),8(9)−ジヒドロキシメチル−トリシクロ[5.2.1.02.6]デカンが適している。
更に別のポリオールとしては、エチレングリコール及び1,2−プロピレングリコール及びこれらのオリゴマー、特にエーテルジオールであるジ−、トリ−及びテトラエチレングリコールまたはジプロピレングリコール、トリプロピレングリコールまたはテトラプロピレングリコールが挙げられる。エチレングリコール及びプロピレングリコールは工業的に生産されている化学物質である。これの製造のための基礎物質は、エチレンオキシド及びプロピレンオキシドであり、これらから、加圧下に水と加熱することによって1,2−エチレングリコール及び1,2−プロピレングリコールが得られる。ジエチレングリコールは、エチレングリコールをエトキシル化することによって得られる。トリエチレングリコール及びテトラエチレングリコールは、エチレングリコールを製造するためにエチレンオキシドを加水分解する際に副生成物として生ずる。これらの両化合物は、エチレングリコールをエチレンオキシドと反応させることによっても合成し得る。ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、テトラプロピレングリコール及びより高級のプロポキシル化生成物は、1,2−プロピレングリコールにプロピレンオキシドを複数回付加することによって得ることができる。
本発明方法に従い淡色のポリオールエステルを得るためには、分子中に3〜20個の炭素原子を有する線状もしくは分枝状の脂肪族モノカルボン酸を使用する。多くの場合に飽和酸が好ましいものの、可塑剤または潤滑剤の個々の場合の使用分野に依存して、不飽和カルボン酸もエステル合成のための反応成分として使用し得る。ポリオールエステルの構成要素としてのモノカルボン酸の例は、プロピオン酸、n−酪酸、イソ酪酸、n−ペンタン酸、2−メチル酪酸、3−メチル酪酸、2−メチルペンタン酸、n−ヘキサン酸、2−エチル酪酸、n−ヘプタン酸、2−メチルヘキサン酸、シクロヘキサンカルボン酸、2−エチルヘキサン酸、n−ノナン酸、2−メチルオクタン酸、イソノナン酸、3,5,5−トリメチルヘキサン酸、2−プロピルヘプタン酸、2−メチルウンデカン酸、イソウンデカンカルボン酸、トリシクロデカンカルボン酸及びイソトリデカンカルボン酸である。特に、該新規方法は、モノエチレングリコールもしくはオリゴマー性エチレングリコールと並びに1,2−プロピレングリコールもしくはオリゴマー性プロピレングリコールと、C〜C13またはC〜C10モノカルボン酸とのポリオールエステルの製造に、並びに1,3−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、2,2,4−トリメチルペンタン−1,3−ジオール、トリメチロールプロパン、ジ−トリメチロールプロパン、ペンタエリトリトールまたは3(4),8(9)−ジヒドロキシメチル−トリシクロ[5.2.1.02.6]デカンに基づくポリオールエステルの製造に有効であることが判明した。
エチレングリコールのポリオールエステルまたはそれのオリゴマーは、全ての通例の高分子量熱可塑性物質の可塑剤として優れて適している。特に、これらは、グリコールエステルと混合して多層または複合ガラスの製造のための中間層として使用されるポリビニルブチラールへの添加物として有効であることが判明した。同様にこれらは、コーティング材として多方面での用途があるプラスチックの水性分散物中に癒着剤(Koaleszenzmittel)または成膜助剤としても使用し得る。本発明の製造方法に従い、ポリオールエステルを簡単な方法で優れた色特性を持って製造することができ、これらは更に別の品質要求、例えば少ない臭いまたは低い酸価を満たす。特に、本発明の方法は、トリエチレングリコール−ジ−2−エチルヘキサノエート(3G8エステル)、テトラエチレングリコール−ジ−n−ヘプタノエート(4G7エステル)、トリエチレングリコール−ジ−2−エチルブチレート(3G6エステル)、トリエチレングリコール−ジ−n−ヘプタノエート(3G7エステル)またはテトラエチレングリコール−ジ−2−エチルヘキサノエート(4G8エステル)の製造に適している。
本発明の方法は、化学技術に典型的な反応装置中で連続式にもバッチ式にも行うことができる。攪拌タンクまたは反応管が有利であることが判明しており、この際、バッチ式の反応方式が好ましい。
以下の例では、本発明の方法をより詳しく説明するが、該方法は、記載の実施形態には限定されない。
例1:
トリエチレングリコール−ジ−2−エチルヘキサノエート(3G8エステル)の製造
2−エチルヘキサン酸でのトリエチレングリコールのエステル化を、攪拌機、内部温度計及び水分離器を備えた加熱可能な2L四つ首フラスコ中で行った。
前記フラスコ中に、トリエチレングリコール、及びエステル化すべきヒドロキシル基に対して20モル%過剰の2−エチルヘキサン酸、及びトリエチレングリコールに対し1.8モル%のテトラ(イソプロピル)オルトチタネートを仕込んだ。攪拌及び600hPaまでの負圧の適用下に、混合物を190℃に加熱し、そして生じた反応水を水分離器で除いた。本例及び以下の例において、最初の反応水の発生を、反応時間の決定のための出発点として選択した。この段階で2時間の反応時間後に、圧力を400hPaまで低下し、そして温度を220℃に高めた。反応の経過は、水分離器を介して排出される反応水の連続的な秤量並びに試料採取及び試料のガスクロマトグラフィ検査によって追跡した。ガスクロマトグラフィによって測定してトリエチレングリコール−ジ−2−エチルヘキサノエートの含有量(重量%)が少なくとも97%に達した時及び(DIN53240)に従い残留ヒドロキシル価が最大5.0mgKOH/gに達した時に、混合物を冷却することによって反応を終了した。エステル化期間は6時間であった。
例2:
トリエチレングリコール−ジ−2−エチルヘキサノエート(3G8エステル)の製造、エステル化中に活性炭の添加
例2は、エステル化反応の始めに総反応混合物を基準に0.3重量%の活性炭を加えたことのみを除いて、例1と同じように行った。エステル化度を特定する例1に記載の特性値に達した後に、反応を終了した。エステル化時間は6時間であった。
例3:
トリエチレングリコール−ジ−2−エチルヘキサノエート(3G8エステル)の製造、エステル化中に活性炭の添加
攪拌機、内部温度計及び水分離器を装備した加熱可能な2L四つ首フラスコ中に、トリエチレングリコール、及びエステル化すべきヒドロキシル基を基準に30モル%過剰の2−エチルヘキサン酸、及びトリエチレングリコールを基準にして0.018モル%のテトラ(イソプロピル)オルトチタネートを仕込み、そして総反応混合物を基準にして1重量%の活性炭と混合した。攪拌及び600hPaまでの負圧の適用下に、この混合物を220℃に加熱し、そして生じた反応水を水分離器で除いた。この段階で1時間の反応時間後に、圧力を400hPaまで低め及び温度を220℃に維持した。更に3時間の反応時間後に、圧力を更に300hPaまで低下した。反応の経過は、水分離器を介して排出される反応水の連続的な秤量並びに試料採取及び試料のガスクロマトグラフィ検査によって追跡した。ガスクロマトグラフィによって測定してトリエチレングリコール−ジ−2−エチルヘキサノエートの含有率(重量%)が少なくとも97%に達した時並びに(DIN53240に従い)残留ヒドロキシル価が最大5.0mgKOH/gに達した時に、混合物を冷却することによって反応を終了した。エステル化時間は8時間であった。
例4:
トリエチレングリコール−ジ−2−エチルヘキサノエート(3G8エステル)の製造、エステル化中に活性炭を添加; スズ触媒作用
攪拌機、内部温度計及び水分離器を装備した加熱可能な2L四つ首フラスコ中で、トリエチレングリコール、及びエステル化すべきヒドロキシル基に対して30モル%過剰の2−エチルヘキサン酸、及びトリエチレングリコールに対し0.36モル%のスズ(II)−2−エチルヘキサノエートを仕込み、そして総反応混合物を基準に0.3重量%の活性炭と混合した。攪拌及び600hPaまでの負圧の適用下に、混合物を220℃に加熱し、そして生じた反応水を水分離器で除いた。この段階で2時間の反応時間の後、圧力を400hPaまで低め及び温度を220℃に維持した。更に4時間の反応時間の後、圧力を更に300hPaに低下した。反応の経過は、水分離器を介して排出された反応水の連続的な秤量並びに試料採取及び試料のガスクロマトグラフィ検査によって追跡した。ガスクロマトグラフィで測定してトリエチレングリコール−ジ−2−エチルヘキサノエートの含有率(重量%)が97%に達した時並びに(DIN53240)に従い残留ヒドロキシル価が最大5.0mKOH/gに達した時に、混合物を冷却して反応を終了した。エステル化時間は6時間であった。
例5:
トリエチレングリコール−ジ−2−エチルヘキサノエート(3G8エステル)の製造、エステル化中に活性炭の添加、亜鉛触媒作用
攪拌機、内部温度計及び水分離器を備えた加熱可能な2L四つ首フラスコ中に、トリエチレングリコール、及びエステル化すべきヒドロキシル基を基準にして30%過剰の2−エチルヘキサン酸、及びトリエチレングリコールに対して0.36モル%の亜鉛(II)アセテートを仕込み、そして総反応混合物を基準にして1.0重量%の活性炭と混合した。攪拌及び600hPaまでの負圧の適用下に、混合物を220℃に加熱し、そして生じた反応水を水分離器で除いた。この段階で2時間の反応時間後に、圧力を400hPaに低め、そして温度を220℃に維持した。反応の経過を、水分離器を介して排出される反応水の連続的な秤量並びに試料の採取及び試料のガスクロマトグラフィ検査によって追跡した。エステル化時間は7時間であった。
蒸留による2−エチルヘキサン酸の分離、水蒸気蒸留、乾燥及びその後の濾過を用いた例1〜5からの反応混合物の仕上げ処理
A)粗製エステル中の残留酸含有率が<1mgKOH/g(DIN EN ISO3682/ASTM D 1613)になるまでの過剰の2−エチルヘキサン酸の蒸留による分離
Figure 0005686485
B)水蒸気蒸留(時間はそれぞれ1時間)
Figure 0005686485
C)乾燥(時間はそれぞれ0.5時間)
Figure 0005686485
D)分離した固形物及び添加した活性炭を常圧及び室温下に濾過した後に、以下の特性値を有する淡色のポリオールエステルが残渣として得られた。
ガスクロマトグラフィ分析(重量%)
Figure 0005686485
特性値
Figure 0005686485
例6:
ネオペンチルグリコール−ジ−2−エチルヘキサノエートの製造、エステル化中に活性炭の添加
攪拌機、内部温度計及び水分離器を装備した加熱可能な2L四つ首フラスコ中に、ネオペンチルグリコール、及びエステル化すべきヒドロキシル基に対して30モル%過剰の2−エチルヘキサン酸、及びネオペンチルグリコールに対して0.36モル%のテトラ(イソプロピル)オルトチタネートを仕込み、そして総反応混合物を基準にして1重量%の活性炭と混合した。攪拌及び600hPaまでの負圧の適用下に、混合物を200℃に加熱し、そして生じた反応水を水分離器で除いた。この段階で2時間の反応時間後に、圧力を450hPaに低めそして温度を200℃に維持した。反応の経過を、水分離器を介して排出された反応水の連続的な秤量並びに試料採取及び試料のガスクロマトグラフィ検査によって追跡した。ガスクロマトグラフィにより測定してネオペンチルグリコール−ジ−2−エチルヘキサノエートの含有率(重量%)が少なくとも97%に達した時及び(DIN53240に従い)残留ヒドロキシル価が最大5.0mgKOH/gに達した時に、混合物の冷却によって反応を終了した。エステル化時間は7時間であった。
それに次いで、先ず、過剰の2−エチルヘキサン酸を150℃の温度及び5hPaの圧力下に留去した。その後、200℃の底部温度で1.5時間の期間にわたり水蒸気蒸留を、次いで160℃の温度及び10hPaの圧力で2時間の期間にわたり乾燥を行った。分離した固形物及び添加した吸着剤を濾過した後、以下の特性値を有する淡色のポリオールエステルが残渣として得られた。
ガスクロマトグラフィ分析(重量%):
Figure 0005686485
特性値:
Figure 0005686485
エステル化段階と仕上げ処理段階とを互いに的確に調和させる本発明の措置によって、ポリオールエステルを、様々な用途での使用を可能する優れた品質をもって得ることができる。
例7(比較)
トリエチレングリコール−ジ−2−エチルヘキサノエート(3G8エステル)の製造、スズ触媒作用
2−エチルヘキサン酸でのトリエチレングリコールのエステル化を、攪拌機、内部温度計及び水分離器を備えた加熱可能な2L四つ首フラスコ中で行った。
前記フラスコ中に、トリエチレングリコール、及びエステル化すべきヒドロキシル基に対して30モル%過剰の2−エチルヘキサン酸、及びトリエチレングリコールに対して1.8モル%のスズ(II)−2−エチルヘキサノエートを仕込んだ。攪拌及び600hPaまでの負圧の適用下に、混合物を220℃に加熱し、そして生じた反応水を水分離器で除いた。この段階で2時間の反応時間の後に圧力を400hPaに低めた。反応の経過は、水分離器を介して排出された反応水の連続的な秤量、並びに試料採取及び試料のガスクロマトグラフィ検査によって追跡した。エステル化を5時間後に停止した。
この例では、トリエチレングリコール−ジ−2−エチルヘキサノートの最大は2時間後に既に達成し、そしてこの粗製反応混合物は、ガスクロマトグラフィによって求めたところ以下の組成を有する(2−エチルヘキサン酸は省いて計算した)。
Figure 0005686485
5時間後に反応を終了した。過剰の2−エチルヘキサン酸を分離した後、粗製のポリオールエステルは、ガスクロマトグラフィにより求めて以下の組成を有する。
Figure 0005686485
他の特性値は測定しなかった。
例7の結果が示すように、2時間のエステル化時間後には既に、トリエチレングリコール−ジ−2−エチルヘキサノエートの最大が達成される。続く残りの転化段階では、主として、エーテル鎖の解裂が起こり、ジエチレングリコール−ジ−2−エチルヘキサノエート及び残りの成分の含有量が増加した。
例4とは異なり、この比較例は、ポリオールエステルを十分な品質で得るためには、最適化された温度及び圧力プロフィルを用いて高い触媒濃度で作業すべきであることを証明している。

Claims (35)

  1. ポリオールを、炭素原子数3〜20の線状もしくは分枝状脂肪族モノカルボン酸と反応させることによってポリオールエステルを製造する方法であって、出発化合物の混合物を、触媒として元素周期律表の第4族〜第14族の少なくとも一種の元素を含むルイス酸の存在下に、生じる水を除去しながら反応させ、この際、出発化合物の反応は吸着剤の存在下に行われ、次いで残留酸及び水を除去するために水蒸気処理を100〜250℃の温度で既に存在する吸着剤の存在下に行うことを特徴とする、上記方法。
  2. 出発化合物の混合物を、前記触媒の存在下に、最大280℃までの温度に加熱し、そして一定に維持した温度下に、圧力を段階的に減少させることを特徴とする、請求項1の方法。
  3. 出発化合物の混合物を、250℃までの温度に加熱することを特徴とする、請求項2の方法。
  4. 出発化合物の混合物を、上記触媒の存在下に、一定に調節した圧力下に、段階的に280℃の最大温度まで加熱することを特徴とする、請求項1の方法。
  5. 出発化合物の混合物を、上記触媒の存在下に、段階的に高めた温度下に最大280℃まで加熱しかつ圧力を段階的に低下させることを特徴とする、請求項1の方法。
  6. 出発化合物の混合物を、上記触媒の存在下に、第一段階では190℃までの温度及び600hPaまでの圧力下に反応させ、そして第二段階において反応を、温度を最大250℃まで高めることによって及び300hPaまでの圧力下に終了させることを特徴とする、請求項の方法。
  7. 触媒を、不足量で使用される出発化合物を基準にして、1.0×10−5〜20モル%の量で使用すること特徴とする、請求項1〜いずれか一つの方法。
  8. 触媒を、不足量で使用される出発化合物を基準にして、0.01〜5モル%の量で使用することを特徴とする、請求項の方法。
  9. 触媒を、不足量で使用される出発化合物を基準にして、0.01〜2モル%の量で使用することを特徴とする、請求項8の方法
  10. 触媒として、チタン、ジルコニウム、鉄、亜鉛、ホウ素、アルミニウムまたはスズを元素としてまたはそれらの化合物の形で使用することを特徴とする、請求項1〜いずれか一つの方法。
  11. スズ化合物として、スズ(II)酸化物、スズ(II)オキサレート、スズ(II)カルボキシレート、スズ(IV)アルコレート、または有機スズ化合物を使用することを特徴とする、請求項10の方法。
  12. チタン化合物としてアルコレート、アクリレートまたはキレートを使用することを特徴とする、請求項10の方法。
  13. ホウ素化合物としてホウ酸またはホウ酸エステルを使用することを特徴とする、請求項10の方法。
  14. アルミニウム化合物として酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、カルボン酸アルミニウムまたはアルミニウムアルコレートを使用することを特徴とする、請求項10の方法。
  15. 亜鉛化合物として酸化亜鉛、硫酸亜鉛またはカルボン酸亜鉛が使用されることを特徴とする、請求項10の方法。
  16. 反応混合物100重量部に対し、0.1〜5重量部の吸着剤を使用することを特徴とする、請求項1〜15のいずれか一つの方法
  17. 反応混合物100重量部に対し、0.1〜1.5重量部の吸着剤を使用することを特徴とする、請求項16の方法
  18. 吸着剤としてシリカゲル、珪藻土、酸化アルミニウム、酸化アルミニウム水和物、クレー、炭酸塩または活性炭が使用されることを特徴とする、請求項16の方法。
  19. 水蒸気処理を、150〜220℃の温度で行うことを特徴とする、請求項1〜18いずれか一つの方法。
  20. 水蒸気処理を、170〜200℃の温度で行うことを特徴とする、請求項19の方法。
  21. 水蒸気処理の後に、固形のアルカリ反応性物質が加えられることを特徴とする、請求項19の方法。
  22. 固形のアルカリ反応性物質として塩基性二酸化ケイ素、塩基性酸化アルミニウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カルシウム、水酸化ナトリウムまたは塩基反応性鉱物が加えられることを特徴とする、請求項21の方法。
  23. ポリオールエステルを、水蒸気処理の後に、80〜250℃の温度で及び0.2〜500hPaの圧力下に乾燥することを特徴とする、請求項1〜22いずれか一つの方法。
  24. ポリオールエステルを、水蒸気処理の後に、100〜180℃の温度で及び1〜200hPaの圧力下に乾燥することを特徴とする、請求項23の方法。
  25. ポリオールエステルを、水蒸気処理の後に100〜180℃の温度で及び1〜20hPaの圧力下に乾燥することを特徴とする、請求項24の方法。
  26. ポリオールエステルを不活性ガスの存在下に乾燥することを特徴とする、請求項23の方法。
  27. ポリオールとして次の一般式(I)
    R(OH) (I)
    [式中、Rは、炭素原子数2〜20の脂肪族または環状脂肪族炭化水素残基を意味し、そしてnは2〜8の整数を意味する]
    で表される化合物を使用することを特徴とする、請求項1〜26いずれか一つの方法。
  28. Rが炭素原子数2〜10の脂肪族または環状脂肪族炭化水素残基を意味し、そしてnが2、3、4、5または6を意味することを特徴とする、請求項27の方法。
  29. ポリオールとして、次の一般式(II)
    H−(−O−[−CR−]−)−OH (II)
    [式中、R及びRは、互いに独立して、水素、炭素原子数1〜5のアルキル基または炭素原子数1〜5のヒドロキシアルキル基を意味し、mは1〜10の整数を意味し、oは2〜15の整数を意味する]
    で表される化合物を使用することを特徴とする、請求項1〜28いずれか一つの方法。
  30. 及びR が互いに独立して、水素、メチル、エチルもしくはプロピル、又はヒドロキシメチル基を意味し、mが1〜8の整数を意味し、oが2〜8の整数を意味することを特徴とする、請求項29の方法。
  31. 及びR が互いに独立して、水素、メチル、エチルもしくはプロピル、又はヒドロキシメチル基を意味し、mが1、2、3または4を意味し、oが2、3、4または5を意味することを特徴とする、請求項30の方法。
  32. ポリオールとして、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、2,2−ジメチロールブタン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、トリメチロールブタン、2,2,4−トリメチルペンタン−1,3−ジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ペンタエリトリトール、エチレングリコールまたは3(4),8(9)−ジヒドロキシメチルトリシクロ[5.2.1.02.6]デカンが使用されることを特徴とする、請求項27の方法。
  33. ポリオールとしてジ−トリメチロールプロパン、ジ−ペンタエリトリトール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコールまたはテトラプロピレングリコールを使用することを特徴とする、請求項29の方法。
  34. 脂肪族モノカルボン酸としてプロピオン酸、n−酪酸、イソ酪酸、n−ペンタン酸、n−メチル酪酸、2−メチル酪酸、3−メチル酪酸、2−メチルペンタン酸、n−ヘキサン酸、2−エチル酪酸、n−ヘプタン酸、2−メチルヘキサン酸、2−エチルヘキサン酸、n−ノナン酸、2−メチルオクタン酸、イソノナン酸、3,5,5−トリメチルヘキサン酸または2−プロピルヘプタン酸を反応させることを特徴とする、請求項1〜33いずれか一つの方法。
  35. トリエチレングリコール−ジ−2−エチルヘキサノエート、テトラエチレングリコール−ジ−n−ヘプタノエート、トリエチレングリコール−ジ−2−エチルブチレート、トリエチレングリコール−ジ−n−ヘプタノエートまたはテトラエチレングリコール−ジ−2−エチルヘキサノエートを製造するための、請求項1〜34いずれか一つの方法。
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