JP5686482B2 - スピードスプレーヤのステアリング装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両ボディの前部に配したキャビン部内の左右方向中央位置に備えるスピードスプレーヤのステアリング装置に関する。
従来、果樹園等の圃場で農薬散布を行うスピードスプレーヤは知られているが、特に、車両ボディの前部にキャビン部を有するとともに、このキャビン部の後方に薬液タンクを搭載したいわゆるキャビンタイプのスピードスプレーヤとしては特許文献1及び2で開示されるスピードスプレーヤが知られている。
特許文献1に開示されるスピードスプレーヤは、最前部に、運転席及び後方視認窓が設けられたキャビンが配置されるとともに、該キャビンの直後に、上面の最前部に下方に凹む凹所が形成された薬液タンクが配置され、キャビン内にバックミラーと、左右外側前部にサイドミラーが配在されてなり、特に、後輪及びその接地部を視認可能とされるとともに、後輪の上方部分を目視可能とすべく、後方視認窓の位置及び大きさが設定されるとともに、上記凹所を含めた薬液タンクの寸法形状及び最上面の高さが設定されたものである。また、特許文献2に開示されるスピードスプレーヤは、ボディの前部に左右方向中央位置に配した運転席を備えるキャビン部を有するとともに、このキャビン部の後方に薬液タンクを搭載してなり、特に、運転席の後方位置に、空調装置の室内機を配設するとともに、運転席の右方位置及び左方位置に、キャビン部の背面に配したリアパネル部を背にして前方に向けた左右一対の吹出口を配設し、室内機と吹出口をダクト部材により接続したものである。
ところで、特許文献1及び2に開示されるスピードスプレーヤをはじめ、一般に、キャビンタイプのスピードスプレーヤは、車両ボディの前部にキャビン部を配し、かつ当該キャビン部内における左右方向中央位置に運転席及びステアリング装置を配した基本構成を備えている。また、スピードスプレーヤは、果樹の最下部に位置する枝葉の下を通過し、これらの枝葉にも薬液を散布する必要があるため、キャビン部の高さはできるだけ低く設計している。この結果、運転席は左右のタイヤハウス間における低い位置に設置し、運転者とルーフの隙間も僅かとなっている。
特開2004−243211号公報 特開2009−154550号公報
したがって、上述した従来におけるキャビンタイプのスピードスプレーヤは、次のような解決すべき課題が存在した。
第一に、キャビン部の高さをできるだけ低く設計する必要があるため、運転席を含むタイヤハウスと操舵ハンドル(ステアリングホイール)間の間隔(空間)を設定する際には、運転者の乗降性を確保できる間隔を考慮する必要がある。このように、キャビン部の高さを低くするには、運転者の乗降性の確保がネックとなり、キャビン部の高さをできるだけ低くするという要請に必ずしも十分に応えているとはいえない。特に、運転席の両側にはタイヤのサイズで決まるタイヤハウスが存在するため、乗降時にはタイヤハウスを乗り越える必要があり、高齢者を考慮した場合、運転席(キャビン部の高さ)を低くするのは容易でない。
第二に、運転者の乗降性を考慮するとしても十分に余裕を持たせた乗降性の確保は容易でない。したがって、例えば、ドアを十分に開くことができない場所で停車したような場合、本来の乗降性が確保されなかったり乗降自体ができなくなる可能性も否定できない。結局、乗降性に余裕を付加し、様々な場面での乗降性を確保する観点からも必ずしも十分であるとはいえず、この面からも更なる改善の余地があった。
本発明は、このような背景技術に存在する課題を解決したスピードスプレーヤのステアリング装置の提供を目的とするものである。
本発明は、上述した課題を解決するため、車両ボディ2の前部に配したキャビン部3内の左右方向中央位置に備えるスピードスプレーヤMのステアリング装置1を構成するに際して、ステアリングコラム部5cを上下方向へ回動自在に支持するコラム支持機構部6と、ステアリングコラム部5cに付設することにより当該ステアリングコラム部5cの角度を調整可能なチルト調整機構12と、操舵ハンドル5hが使用時のセット位置Xs又は当該操舵ハンドル5hとフロントウィンドウガラス11の内面間の距離Lhが100〔mm〕以内となる位置に選定したリリース位置Xrで停止するようにステアリングコラム部5cの回動時の変位を規制する規制機構部7s,7rと、ステアリングコラム部5cをセット位置Xsへ変位させた際に当該セット位置Xsにロックするロック機構部9と、操作することによりロック機構部9のロックを解除可能な操作機構部10と、操舵ハンドル5hがリリース位置Xr側へ変位するようにステアリングコラム部5cを付勢する機能とロック機構部9をロックする方向に操作機構部10を付勢する機能を兼用するスプリング部材8とを備えてなることを特徴とする。
この場合、発明の好適な態様により、操作機構部10には、手動操作によりロック機構部9のロックを解除可能な操作レバー10xを用いることができる。また、操作機構部10には、動力を用いた操作によりロック機構部9のロックを解除可能な駆動アクチュエータ10yを用いることもできる。
このような構成を有する本発明に係るスピードスプレーヤのステアリング装置1によれば、次のような顕著な効果を奏する。
(1) 操舵ハンドル5hを使用時のセット位置Xs又はこのセット位置Xsよりも上方となるリリース位置Xrに選択的に変位可能に構成したため、運転者の乗降時には操舵ハンドル5hをリリース位置Xrに変位させることができる。したがって、リリース位置Xrでは、運転席を含むタイヤハウスと操舵ハンドル5h間の空間(間隔)を広くできるため、運転者は容易に乗降できるとともに、セット位置Xsでは、運転者に対する乗降性を考慮する必要がなく、運転性のみを確保できれば足りるため、キャビン部3の高さをより低い位置、いわば限界位置まで低く設定できる。
(2) 運転者の乗降性を確保できることに加え、乗降性に対してより余裕を持たせることができる。したがって、例えば、ドア部を十分に開くことができない場所で停車したような場合であっても、本来の乗降性が確保されなかったり乗降自体ができなくなる不具合を回避できるなど、乗降性に余裕を付加したことにより様々な場面での乗降性を確保することができる。
(3) リリース位置Xrを、操舵ハンドル5hとフロントウィンドウガラス11の内面間の距離Lhが100〔mm〕以内となる位置に選定したため、運転席と操舵ハンドル5h間の空間を可及的に広げることができ、操舵ハンドル5hをリリース位置Xrに変位させることに基づく有効かつ最大の効果を得ることができる。
(4) ステアリングコラム部5cに、当該ステアリングコラム部5cの角度を調整可能なチルト調整機構12を付設した場合であっても、ステアリングコラム部5c自体に追加や変更等を行うことなく、ステアリング装置1を構築できるため、チルト調整機構12の機能には何ら悪影響を与えることなく実施できる。したがって、チルト調整機構12による調整機能、及びリリース位置Xrとセット位置Xsへの変位機能を有効に併存させることができる。
(5) スプリング部材8には、操舵ハンドル5hがリリース位置Xr側へ変位するようにステアリングコラム部5cを付勢する機能とロック機構部9をロックする方向に操作機構部10を付勢する機能を兼用させたため、部品点数の削減に伴う低コスト化及び小型化に寄与できる。
(6) 好適な態様により、操作機構部10に、手動操作によりロック機構部9のロックを解除可能な操作レバー10xを用いれば、運転者による手動操作タイプとして構築できるため、特に、構造の簡易化,小型化及び低コスト化に寄与できるとともに、使い勝手における柔軟性を高めることができる。
(7) 好適な態様により、操作機構部10に、動力を用いた操作によりロック機構部9のロックを解除可能な駆動アクチュエータ10yを用いれば、例えば、押ボタンのON操作やドア部の開きに連動させた、いわば自動タイプとして構築できるため、特に、利便性の向上に寄与できる。
本発明の好適実施形態に係るステアリング装置のリリース位置における側面構成図、 同ステアリング装置を含むキャビン部の側面概要図、 同ステアリング装置を備えるスピードスプレーヤにおけるキャビン部の内部概要図、 同スピードスプレーヤのキャビン部の平面図、 同スピードスプレーヤのドア部を開いた状態のキャビン部の後斜視図、 同ステアリング装置のセット位置における側面構成図、 同ステアリング装置の平面構成図、 同ステアリング装置の作用説明図、 本発明の変更実施形態に係るステアリング装置の側面構成図、 同スピードスプレーヤの外観を示す全体斜視図、
次に、本発明に係る好適実施形態を挙げ、図面に基づき詳細に説明する。
まず、本実施形態に係るステアリング装置1を備えるスピードスプレーヤMの概略構成について、図2〜図5及び図10を参照して説明する。
図10にスピードスプレーヤMの全体の外観構成を示す。スピードスプレーヤMは、図に現れないシャーシの前側に、左右一対の前輪21…を、後側に、左右一対の後輪22…をそれぞれ備える。前輪21…及び後輪22…は、シャーシに搭載されるエンジンにより四輪駆動される。一方、シャーシ上には車両ボディ2を搭載し、車両ボディ2の前部をキャビン部3として構成するとともに、後部を薬液タンク23及びエンジンルーム24として構成する。さらに、エンジンルーム24の後方には、多数の噴霧ノズルを配した噴霧機構25及び送風ファンを配した送風機構26をそれぞれ搭載する。その他、スピードスプレーヤMにおいて、11はフロントウィンドウガラス、27p,27qはバックミラー、28p,28qはヘッドライト、29は手動散布用ホースを巻取るためのホースリール、30は開閉式の薬液噴霧遮断プレートをそれぞれ示す。
また、キャビン部3は、プラスチック材R、望ましくは強化プラスチック(FRP)材を用いたキャビンパネル3oにより全体を一体構成し、このキャビンパネル3oは、左右に位置するサイドパネル部,上端に位置するルーフパネル部,前側に位置するフロントパネル部,背面に位置するリアパネル部及び底面に位置するフロアパネル部を有する。一方、図4及び図5に示すように、右に位置するサイドパネル部には、乗降用の出入口部32を有し、この出入口部32には、当該出入口部32を開閉するドア部33を付設する。この場合、ドア部33は、前端辺部を、ヒンジ部を介して出入口部32の前端辺に取付ける。これにより、ドア部33は、当該ヒンジ部を支点として回動変位し、出入口部32を開閉できる。このドア部33も、キャビンパネル3oと同様に、プラスチック材R、望ましくは強化プラスチック(FRP)材を用いて一体形成したドアパネル33oを備える。
さらに、キャビン部3の内側は室内3iとなり、この室内3iにおける左右方向中央位置に、運転席4及び本発明に係るステアリング装置1を配設する。また、運転席4の両側にはタイヤハウス34…を備える。その他、室内3iには、ダッシュボード35、クラッチペダル36c、ブレーキペダル36b等を備えている。なお、ドア部33におけるドアパネル33oの上端辺部及びドアパネル33oの後端辺部には、キャビン部3の室内3i側方向へ延出させることにより、キャビン部3におけるルーフパネル部の一部及びリアパネル部の一部となる張出パネル部37u及び37rを一体形成する。したがって、張出パネル部37u,37rは、ドアパネル33oの本体面に対してほぼ直角となり、張出パネル部37uの先端は、ルーフパネル部の面上に位置するとともに、張出パネル部37rの先端は、リアパネル部の面上に位置する。
次に、本実施形態に係るステアリング装置1の構成について、図1〜図8を参照して具体的に説明する。
ステアリング装置1は、図1に示すように、大別して、操舵ハンドル(ステアリングホイール)5h、ステアリングコラム部5c、コラム支持機構部6、規制機構部7s,7r、スプリング部材8,ロック機構部9及び操作機構部10を備えて構成する。この場合、操舵ハンドル5h及びステアリングコラム部5cは一般的なステアリング機構として構成できる。即ち、例示の操舵ハンドル5hは一般的なリング状に形成するとともに、ステアリングコラム部5cは丸棒状に形成する。ステアリングコラム部5cは周方向への回動が規制されたコラムカバー41を有し、内部に図7に示す伝達シャフト42を回動自在に挿通する。そして、伝達シャフト42の上端(一端)に操舵ハンドル5hの中心位置を結合するとともに、下端(他端)はパワーステアリングユニット43に接続する。これにより、ステアリングコラム部5cは操舵ハンドル5hの中心位置から軸方向かつ斜め下方に配される。
一方、コラム支持機構部6は、全体をコの字形に折曲形成し、左右に離間した支持プレート部44p,44qを有する支持部材44を備える。この支持部材44はキャビン部3側に取付けることにより位置は固定する。また、第一被支持プレート45と第二被支持プレート46を備え、この第一被支持プレート45と第二被支持プレート46は図7に示すように、重ね合わせることにより、各支持プレート45,46の中間位置を支軸部47により一方(右側)の支持プレート部44pの内面に回動自在に取付ける。したがって、第二被支持プレート46が第一被支持プレート45と支持プレート部44p間に挟まれる位置関係となる。そして、第一被支持プレート45の一端側(操舵ハンドル5hに対して反対側)をコラムカバー41に固定し、第一被支持プレート45とステアリングコラム部5cを一体化する。これにより、ステアリングコラム部5cはコラム支持機構部6により上下方向へ回動自在に支持されることになる。
また、第一被支持プレート45の他端側(操舵ハンドル5h側)と第二被支持プレート46の他端側(操舵ハンドル5h側)は、チルトレバー48を介して結合することにより、チルト調整機構12を構成する。即ち、ステアリングコラム部5cに、このステアリングコラム部5cの角度を調整可能なチルト調整機構12を付設した構成を備えている。この場合、第一被支持プレート45と第二被支持プレート46の一方又は双方に長孔部49…を形成し、チルトレバー48の一端側に設けたボルトナット部50により締緩可能に構成するとともに、チルトレバー48の他端側は運転席4側に突出させる。これにより、運転席4に着座した運転者H(図2)が、チルトレバー48を手で反時計方向へ回動変位させれば、ボルトナット部50が緩み、支軸部47を支点として第一被支持プレート45と第二被支持プレート46の相対角度を変更、即ち、ステアリングコラム部5cの角度を調整できる。そして、調整後、チルトレバー48を他方側(時計方向)へ回動変位させれば、ボルトナット部50を締付け、第一被支持プレート45と第二被支持プレート46を固定できる。なお、調整できるチルト範囲は、長孔部49…の長手方向の長さを選定することにより設定できる。
このように、ステアリングコラム部5cの角度を調整可能なチルト調整機構12を付設した場合であっても、ステアリングコラム部5c自体に追加や変更等を行うことなく、ステアリング装置1を構築できる。したがって、チルト調整機構12の機能には何ら悪影響を与えることなく実施でき、チルト調整機構12による調整機能、及びリリース位置Xrとセット位置Xsへの変位機能を有効に併存させることができる。また、実施形態の規制機構部7sは、チルト調整機構12によるステアリングコラム部5cの調整角度を相殺してリリース位置Xrにおける操舵ハンドル5hの位置を一定にする第二被支持プレート46を用いた相殺機構13を備えている。したがって、チルト調整機構12の調整角度に拘わらず、リリース位置Xrにおける操舵ハンドル5hと運転席の間隔を常に一定にできるとともに、操舵ハンドル5hとフロントウィンドウガラス11の干渉を防止できる利点がある。
さらに、各支持プレート45,46を取付けた支持プレート部44pの外面の所定位置には、支軸部52を介してレバープレート部材51の他端側を回動自在に取付ける。このレバープレート部材51の一端側には、操舵ハンドル5hを上方のリリース位置Xrに変位させるための操作レバー10xを一体形成し、この操作レバー10xは、運転者Hが操作できるように運転席4側に突出させる。また、第二被支持プレート46に一体形成した掛止部46sとレバープレート部材51に一体形成した掛止部51s間にはコイルスプリングを用いたスプリング部材8の一端8sと他端8tをそれぞれ掛け渡す。このスプリング部材8により、操作レバー10xは下方に付勢されるとともに、第二被支持プレート46、即ち、ステアリングコラム部5cは上方へ付勢される。なお、支軸部52を配する位置、即ち、支軸部52と掛止部51s間の距離等を選定することにより、操作レバー10xの操作力や操作フィーリングを任意に設定できる。
他方、第二被支持プレート46の他端側(チルトレバー48に対して反対側)には、図8に示すように、ロック機構部9を設ける。この場合、第二被支持プレート46の他端側に、係止凹部54を有する開口ガイド部53を形成するとともに、レバープレート部材51に、第一係合ピン55の一端を固定する。そして、第一係合ピン55の他端側は、支持プレート部44pに形成した長孔規制部44phを通して開口ガイド部53内に係合させる。なお、係止凹部54は、開口ガイド部53の内方に突出する係止爪部54sにより形成される。一方、第一被支持プレート45には、係止凹部57を有する切欠ガイド部56を形成するとともに、レバープレート部材51に、第二係合ピン58の一端を固定する。そして、第二係合ピン58の他端側を支持プレート部44pに形成した長孔規制部44piを通して切欠ガイド部56に係合させる。
これにより、係止凹部54及びこの係止凹部54に係止する第一係合ピン55は、ロック機構部9を構成するとともに、操舵ハンドル5hが使用時のセット位置Xsで停止するように、ステアリングコラム部5cの回動時の変位を規制する一方の規制機構部7sを構成(兼用)する。さらに、係止凹部57及びこの係止凹部57に係止する第二係合ピン58は、操舵ハンドル5hがセット位置Xsよりも上方に位置するリリース位置Xrで停止するように、ステアリングコラム部5cの回動時の変位を規制する他方の規制機構部7rを構成する。この場合、リリース位置Xrは、操舵ハンドル5hとフロントウィンドウガラス11の内面間の距離Lhが100〔mm〕以内となる位置を選定することが望ましい。このようなリリース位置Xrを選定すれば、運転席4と操舵ハンドル5h間の空間Sを可及的に広げることができるため、操舵ハンドル5hをリリース位置Xrに変位させることに基づく有効かつ最大の効果を得れる利点がある。
したがって、以上の構成により、操作レバー10xは、手動操作によりロック機構部9のロックを解除可能な操作機構部10を構成する。操作機構部10に、このような操作レバー10xを用いれば、運転者による手動操作タイプとして構築できるため、特に、構造の簡易化,小型化及び低コスト化に寄与できるとともに、使い勝手における柔軟性を高めることができる利点がある。
次に、本実施形態に係るステアリング装置1の機能(作用)について、図1〜図8を参照して説明する。
今、ステアリング装置1における操舵ハンドル5hが使用時のセット位置Xsにある場合を想定する。図1に示す仮想線5hsがセット位置Xsにある操舵ハンドル5hを示すとともに、セット位置Xsにあるステアリング装置1の状態を図6及び図8に示す。
なお、セット位置Xsにおけるステアリングコラム部5cの角度(設定角度)は、チルト調整機構12により調整できる。この場合、運転席4に着座した運転者Hが、チルトレバー48を手で反時計方向へ回動変位させれば、ボルトナット部50が緩み、支軸部47を支点として第一被支持プレート45と第二被支持プレート46の相対角度を変更(調整)することができる。即ち、ステアリングコラム部5cの角度を調整することにより操舵ハンドル5hの高さを運転者Hの体格や好み等に応じて設定することができる。設定(調整)後は、チルトレバー48を時計方向へ回動変位させてボルトナット部50を締付け、第一被支持プレート45と第二被支持プレート46を固定すればよい。
一方、セット位置Xsでは、図8に示すように、レバープレート部材51はスプリング部材8により付勢されるため、第一係合ピン55は係止凹部54に進入して係止し、ステアリングコラム部5cの位置(角度)はロックされる。したがって、操舵ハンドル5hは、図1及び図2に示す仮想線の位置となり、運転者Hは、操舵ハンドル5hを握って通常の運転を行うことができる。
他方、運転を終了して運転者が降車する場合を想定する。この場合、運転者は操作レバー10xを引き上げ操作、即ち、スプリング部材8の弾性に抗して引き上げ操作すればよい。これにより、第一係合ピン55が係止凹部54から抜け出るため、ロック機構部9によるロックが解除される。また、第二被支持プレート46はスプリング部材8により支軸部47を支点に時計方向に付勢されているため、ロック機構部9によるロックが解除されることにより、第二被支持プレート46は開口ガイド部53の空間分だけ回動変位する。即ち、操作レバー10xのワンアクション操作により、操舵ハンドル5hを上方のリリース位置Xrへ自動で跳ね上げることができる。回動変位後の第二被支持プレート46を図8中に仮想線46xで示す。これにより、第一係合ピン55は開口ガイド部53内を相対変位し、開口ガイド部53の上端開口縁に係止する。
この際、第二被支持プレート46は、第一被支持プレート45及びステアリングコラム部5cと一体のため、第二被支持プレート46の回動変位により、操舵ハンドル5hの位置も、図2及び図3に示すリリース位置Xrに変位する。なお、変位時には、第二係合ピン58が長孔規制部44piに規制され、操舵ハンドル5hの位置もリリース位置Xrに規制されるため、位置が固定(ロック)される。
これにより、操舵ハンドル5hと運転席4間の空間Sが広がり、運転者Hは容易に降車することができる。この場合、操舵ハンドル5hはリリース位置Xrに維持されるため、この後、運転者Hが乗車する際は、そのまま乗車することができる。そして、運転席4に着座後、運転者Hが操作レバー10xを引き上げ操作し、操舵ハンドル5hを手で押し下げればセット位置Xsにセットすることができる。セット位置Xsへ変位する際は、第一係合ピン55が開口ガイド部53内の縦方向の開口縁にガイドされるとともに、係止爪部54sを乗り超え、係止凹部54に至る経路で相対変位する。また、第一係合ピン55が係止凹部54に至れば、第一係合ピン55はスプリング部材8により支軸部52を支点に反時計方向に付勢されているため、第一係合ピン55はいわば自動的に係止凹部54に進入することによりロックされる。
よって、このような本実施形態に係るステアリング装置1によれば、操舵ハンドル5hを使用時のセット位置Xs又はこのセット位置Xsよりも上方となるリリース位置Xrに選択的に変位可能に構成したため、運転者Hの乗降時には操舵ハンドル5hをリリース位置Xrに変位させることができる。したがって、リリース位置Xrでは、運転席4と操舵ハンドル5h間の空間S(間隔)を広くできるため、運転者Hは容易に乗降できるとともに、セット位置Xsでは、運転者Hに対する乗降性を考慮する必要がなく、運転性のみを確保できれば足りるため、キャビン部3の高さをより低い位置、いわば限界位置まで低く設定できる。また、運転者Hの乗降性を確保できることに加え、乗降性に対してより余裕を持たせることができる。したがって、例えば、ドア部33を十分に開くことができない場所で停車したような場合であっても、本来の乗降性が確保されなかったり乗降自体ができなくなる不具合を回避できるなど、乗降性に余裕を付加したことにより様々な場面での乗降性を確保することができる。
他方、図9は、本発明の変更実施形態に係るステアリング装置1を示す。このステアリング装置1は、操作機構部10に、動力を用いた操作によりロック機構部9のロックを解除可能な駆動アクチュエータ10yを用いたものである。この場合、支持プレート部44pの外面に、駆動アクチュエータ10yとなる電動アクチュエータ91を取付ける。この電動アクチュエータ91はプランジャ92を進退移動させることができる。また、コントローラ93を備え、このコントローラ93の出力ポートに電動アクチュエータ91を接続するとともに、コントローラ93の入力ポートには、押ボタン94p,始動スイッチ(イグニッションキー)94s,ドアスイッチ94dの一又は二以上を接続する。この押ボタン94pはダッシュボード35に配設することができるとともに、ドアスイッチ94dはドア部33に付設することができる。
これにより、運転者Hが押ボタン94pを押したタイミング、始動スイッチ94sをOFFにしたタイミング、ドアスイッチ94dがドア部33の開きを検出したタイミング、のいずれか一つで電動アクチュエータ91を作動させることができる。電動アクチュエータ91の作動により、プランジャ92が仮想線で示す92sの位置まで突出するため、レバープレート部材51に一体に折曲形成したプランジャ当接部51pにプランジャ92が当接し、レバープレート部材51を支軸部52を支点に時計方向へ回動変位させることができる。即ち、操作レバー10xを手で操作したときと同様の操作を動力により実現することができる。このように、操作機構部10に、動力を用いた操作によりロック機構部9のロックを解除可能な駆動アクチュエータ10yを用いれば、例えば、押ボタンのON操作やドア部の開きに連動させた、いわば自動タイプとして構築できるため、特に、利便性の向上に寄与できる利点がある。
以上、好適実施形態(変更実施形態)について詳細に説明したが、本発明は、このような実施形態に限定されるものではなく、細部の構成,形状,素材,数量,数値等において、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、任意に変更,追加,削除することができる。
例えば、操作レバー10xは様々な形式の操作レバーを適用することができ、例えば、足踏み式の操作レバー等であってもよい。さらに、駆動アクチュエータ10yとして、電動アクチュエータ91を例示したが、油圧,エア圧,磁気等を利用した各種駆動アクチュエータを用いることができる。一方、操作機構部10とチルト調整機構12は統合することも可能であり、例えば、操作レバー10xを軸方向に引操作した後、回動させる構成を採用することによりチルトレバー48の機能を兼用させることもできる。また、キャビン部3内の左右方向中央位置とは正確な中央を意味するものではなくいわば左右の端部以外の位置を示す広義の概念である。
本発明に係るステアリング装置は、車両ボディの前部に配したキャビン部内の左右方向中央位置に備える各種のスピードスプレーヤに利用できる。なお、スピードスプレーヤは類似構造を有する各種作業自動車を含む概念である。
1:ステアリング装置,2:車両ボディ,3:キャビン部,5c:ステアリングコラム部,5h:操舵ハンドル,6:コラム支持機構部,7s:規制機構部,7r:規制機構部,8:スプリング部材,8s:スプリング部材の一端,8t:スプリング部材の他端,9:ロック機構部,10:操作機構部,10x:操作レバー,10y:駆動アクチュエータ,11:フロントウィンドウガラス,12:チルト調整機構,Lh:距離,M:スピードスプレーヤ,Xs:セット位置,Xr:リリース位置

Claims (3)

  1. 車両ボディの前部に配したキャビン部内の左右方向中央位置に備えるスピードスプレーヤのステアリング装置において、ステアリングコラム部を上下方向へ回動自在に支持するコラム支持機構部と、前記ステアリングコラム部に付設することにより当該ステアリングコラム部の角度を調整可能なチルト調整機構と、操舵ハンドルが使用時のセット位置又は当該操舵ハンドルとフロントウィンドウガラスの内面間の距離が100〔mm〕以内となる位置に選定したリリース位置で停止するように前記ステアリングコラム部の回動時の変位を規制する規制機構部と、前記ステアリングコラム部を前記セット位置へ変位させた際に当該セット位置にロックするロック機構部と、操作することにより前記ロック機構部のロックを解除可能な操作機構部と、前記操舵ハンドルが前記リリース位置側へ変位するように前記ステアリングコラム部を付勢する機能と前記ロック機構部をロックする方向に前記操作機構部を付勢する機能を兼用するスプリング部材とを備えてなることを特徴とするスピードスプレーヤのステアリング装置。
  2. 前記操作機構部は、手動操作により前記ロック機構部のロックを解除可能な操作レバーを備えることを特徴とする請求項1記載のスピードスプレーヤのステアリング装置。
  3. 前記操作機構部は、動力を用いた操作により前記ロック機構部のロックを解除可能な駆動アクチュエータを備えることを特徴とする請求項1記載のスピードスプレーヤのステアリング装置。
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