JP5685105B2 - 車載パワーユニット - Google Patents
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Description
アクチュエータによりシフトスピンドルを回動する場合も、シフトスピンドルを1往復回動させることで、シフトアップまたはシフトダウンが1段なされていた(例えば、特許文献1参照)。
内燃機関(21)の動力が変速クラッチ(60)および変速装置(50)を介して出力される車載パワーユニット(P)であって、
アクチュエータ(100)の駆動を伝達してシフトスピンドル(55)を回動する変速動力伝達機構(110)と、
前記シフトスピンドル(55)の回動により前記変速クラッチ(60)を作動させるクラッチ作動機構(70)と、
前記シフトスピンドル(55)の回動により前記変速装置(50)を作動させる変速作動機構(80)とを備え、
前記アクチュエータ(100)が駆動して前記変速動力伝達機構(110)により前記シフトスピンドル(55)が回動すると、前記クラッチ作動機構(70)と前記変速作動機構(80)とが駆動されて前記変速クラッチ(60)の切断・接続と前記変速装置(50)の複数の変速段の切換えが所定のタイミングで実行される車載パワーユニット(P)において、
前記変速動力伝達機構(110)は、
前記アクチュエータ(100)の駆動により回転するクランクギア(112)と、
前記シフトスピンドル(55)に基端部を嵌着して先端部を揺動する揺動アーム(116)とを備え、
前記クランクギア(112)の側面に回転中心から偏心して突設されるクランクピン(114p)が前記揺動アーム(116)のアーム部(116b)に形成された係合長孔(116v)に摺動自在に係合して構成され、
前記アクチュエータ(100)の一方向の駆動による前記クランクギア(112)の一方向の回転が前記クランクピン(114p)と前記係合長孔(116v)との係合を介して前記揺動アーム(116)を往復揺動し前記シフトスピンドル(55)を連続して往復回動することを特徴とする車載パワーユニットである。
クランクピン(114p)の2つの前記旋回位置(S,R)のうちシフトスピンドル(55)に近い旋回位置(S)と遠い旋回位置(R)とを一方から他方にクランクピン(55)が1旋回移動することで、揺動アーム(116)が1往復揺動してシフトスピンドル(55)が1往復回動し、変速段が1段切り換わるので、シフトスピンドル(55)が略半周程旋回することで、変速段が切り換えられ、変速段の切換えに要する時間をより短縮することができる。
本実施形態に係るパワーユニットPを搭載した自動二輪車1の正面図を図1に、側面図を図2に示す。
ステアリングシャフト8の上部には左右に展開したハンドルバー8bが取り付けられている。
センターフレーム5にピボット軸10により前端を軸支されたリヤフォーク11が後方に延出し、その上下に揺動する後端に後輪Rwが軸支され、リヤフォーク11の後部とリヤパイプ6との間にリヤクッション12が介装されている。
パワーユニットPの出力軸(後記するように変速装置のカウンタ軸52)に嵌着された出力スプロケット13がピボット軸10の直ぐ前方に位置しており、同出力スプロケット13と後方の後輪Rw側の被動スプロケット14との間にチェーン15が架渡されている。
車体フレーム2は概ね車体カバー18で覆われている。
センターフレーム5の下端部にはメインスタンド19の基端部が軸支されている。
シリンダヘッド24の下面からは排気管30が下方に延出しており、下方に延出した排気管30は、直ぐに水平に屈曲し、図3の自動二輪車1の要部下面図に示すように、後方へ斜め右側に偏りながら延びユニットケース20の一部下面を通り過ぎて車体の右側に出て、真直ぐ後方に延びて後輪Rwの右側のマフラー31に接続されている。
ステップバー33は、車幅方向に指向した中央水平部33aの両側が上側に屈曲して左右アーム部33b,33bを形成した後に車幅方向外側に屈曲して左右水平ステップ部33c,33cを形成しており、ユニットケース20の下面に中央水平部33aを取付金具32,32により固着して取り付けられる。
ステップ部材34は、前後に長い直方体状をなしている。
なお、中央水平部33aの右側部は前後に延びる排気管30を下方から跨ぐように屈曲している。
左ユニットケース20Lの左側に突設されるACジェネレータ41は、左側ユニットケースカバーであるACGカバー43により左側から覆われる。
発進クラッチ45は、右側クランク軸部22Rに一体に固着されたクラッチインナ45iの周りをクラッチアウタ45oが回転自在に支持されており、クランク軸22の回転数(機関回転数)が所定回転数を越えるとクラッチインナ45iのクラッチシューがクラッチアウタ45oに圧接されて動力が伝達される。
右側クランク軸部22Rにはクラッチアウタ45oの左側に接して共に回転するプライマリドライブギア46が右側クランク軸部22Rに回転自在に軸支されている。
クランク軸22,メイン軸51,カウンタ軸52は、この順に前方から後方へ直線的に並んで配設されている(図4,図5参照)。
そして、メイン軸51上のギア列51Gのうちのスプライン嵌合したシフタギア51gsが軸方向に移動して隣りのギアと断接することと、カウンタ軸52上のギア列52Gのうちのスプライン嵌合したシフタギア52gsが軸方向に移動して隣りのギアと断接することの組み合わせによって1速段から4速段のいずれかの変速段またはニュートラル状態が確立する。
変速クラッチ60のクラッチアウタ61は、メイン軸51にスリーブ69を介して相対回転自在に軸支されており、このクラッチアウタ61にプライマリドリブンギア47が緩衝部材48を介して取り付けられ、クランク軸22のプライマリドライブギア46の回転がこれと噛合うプライマリドリブンギア47をクラッチアウタ61とともに減速回転する。
レリーズフランジ66が左方に押され、クラッチバネ68に抗してプレッシャプレート65が左方に移動すると、プレッシャプレート65とクラッチインナ62との間隔が拡がり摩擦板63,64の挟み込みが緩み変速クラッチ60の接続状態が解除され切断される。
右側クランク軸部22Rの右端に設けられる発進クラッチ45とメイン軸51の右端に設けられる変速クラッチ60は、右側ユニットケースカバー49により右側から覆われる。
なお、カウンタ軸52の左ユニットケース20Lを左方に貫通した端部に嵌着された出力スプロケット13は、スプロケットカバー53によりチェーン15が延出する後方を除き左側から覆われる。
シフトスピンドル55はユニットケース20の下部に配置され、図4の側面視でステップ部材34の下方に位置する。
シフトスピンドル55における右側ユニットケースカバー49の軸受ボス部49aに沿った部分にスプライン嵌合したスリーブ71にクラッチアーム72が溶接されて、シフトスピンドル55と一体にクラッチアーム72が揺動する。
基端凹出部74aは先端小径部と大径部の2段に亘って凹出しており、その先端小径部がボールベアリング75の内輪に嵌入されている。
この作動レバー74の回動する係合カム孔74cにクラッチアーム72の先端に突設されたローラ73が係合している。
回動を規制された受け板77に対して回動自在の作動レバー74は、軸方向に移動可能で、前記変速クラッチ60のクラッチバネ68のバネ力がボールベアリング75を介して作用して右方向に付勢されている。
すると、作動レバー74の基端円板部74bと受け板77に挟持されたレリーズボール79は、転動して互いの溝条74v,77vの傾斜面を円滑に上りながら、作動レバー74を変速クラッチ60側(左側)に押圧して移動するため、ボールベアリング75を介してレリーズフランジ66がクラッチバネ68の付勢力に抗して左方に移動し、ともにプレッシャプレート65が左方に移動することで、変速クラッチ60の接続状態が解除され切断される。
したがって、シフトドラム90が回動すると、シフト溝に案内されて軸方向に移動する係合ピン91p,92pを介してシフトフォーク91,92が軸方向に移動し、変速装置50の変速段の切換えを行う。
係止ピン95は、右側壁90rと星型プレート93の間に設けられる(図8,図10参照)。
図8および図10を参照して、シフトスピンドル55に一体に変速アーム81が嵌着され、変速アーム81に隣接してシフトスピンドル55に相対回転自在にスリーブ82が外嵌され、このスリーブ82に変速レバー83の基端部が固着されている。
変速アーム81は揺動基端部から延出したアーム部の先端が左方に屈曲してバネ係止片81fが形成され、このバネ係止片81fが変速レバー83の規制開孔83hを貫通している。
そして、スリーブ82の外周に巻回された戻しスプリング85の両端が互いにたすき掛けられて規制ピン84を挟み込むように延出している。
変速アーム81のバネ係止片81fと変速レバー83のバネ係止片83fは、規制ピン84の直径と同じ幅長を有し、戻しスプリング85の両端部により規制ピン84とともに挟まれている。
変速レバー83のレバー部83bの上端と係止バー87との間に引っ張りスプリング88が架渡されて、後方に延出した係止バー87を上方に揺動付勢して下側に旋回した係止ピン95に下方から当接している。
係止バー87は、上側縁に前後に係止爪87f,87rが上方に突出している。
このとき、係止バー87は、引っ張りスプリング88の付勢力により前後の係止爪87f,87r間の上側縁を下側に旋回した2本の係止ピン95,95に当接している。
星型プレート93の回動でストッパアーム96の先端の係止ローラ97が星型プレート93の1つの山部頂上を越えたところで、係止ローラ97の押圧力で星型プレート93がシフトドラム90とともに係止ローラ97が谷に落ち着くまで所定角度回動する。
なお、変速装置50における変速段の切換えが実行される前に前記変速クラッチ60は、接続を解除されて、変速段の切換えが円滑に行えるようにしている。
この変速動力伝達機構110について以下説明する。
シフトスピンドル55は、前記したように、クランク軸22の斜め後下方でカウンタ軸52およびメイン軸51の斜め前下方に配置されており(図4,図9参照)、左右ユニットケース20L,20Rを左右外側に貫通している(図10参照)。
そして、シフトスピンドル55の右側ユニットケースカバー49の軸受ボス部49aを貫通した右端部にシフトスピンドル55の右端部の回動角度を検出する角度センサ121が設けられている。
変速動力伝達機構110は、前後に長尺で左右幅が狭い扁平な変速動力伝達ケース102内に収容されている。
そして、変速動力伝達ケース102は、クランク軸22の側方のACジェネレータ41を覆うユニットケースカバーであるACGカバー43およびカウンタ軸52の側方の出力スプロケット13を覆うスプロケットカバー53の下方に配設される(図4参照)。
合せ面102Rsには、複数の取付孔102Rhが穿孔されている。
なお、円孔103rと軸受穴105rと軸受穴106rは、中心が略前後方向に一直線上に並んで配列されている。
左側変速動力伝達ケース102Lの側壁102Lwには、右側変速動力伝達ケース102Rの円孔103rに対応してシフトスピンドル55の外径に略等しい内径の円孔103lが形成され、取付孔104rに対応して作業孔104lが穿孔され、軸受穴105r,106rに対応して軸受穴105l,軸受孔106lが形成されている。
円孔103lの周りは菱形の取付ボス部103bとなっている。
小円孔107は軸受孔106rよりも若干後方にあるが、円環状リブ108の内側に軸受孔106lと作業孔104lが位置している。
変速用モータ100は取付基台101とともに変速動力伝達ケース102の前後方向中央の上下2対の取付孔102Lh ,102Rhに螺合される取付ボルト100bにより締結される(図4参照)。
また、図9に示すように、右側変速動力伝達ケース102Rの環状の合せ面102Rsの内側の円孔104rは、出力スプロケット13の前側周囲を覆って出力スプロケット13に巻き掛けられるチェーン15をガイドするチェーンガイド38の下端部を右側変速動力伝達ケース102Rとともに取付ボルト38bにより左ユニットケース20Lに共締めするのに用いられる。
減速ギア111は、大径ギア111aと小径ギア111bを同軸一体に備え、軸部が左右の軸受孔106lと軸受穴106rに軸受117,117を介して軸支され、大径ギア111aが小円孔107から貫入した変速用モータ100の駆動ギア軸100aのギアと噛合する(図10参照)。
ギア部材113の一側面には中心に軸部113cが突出しており、軸部113cから離れた位置に嵌合孔113hが形成されている。
クランク部材114は、ギア部材113の軸部113cと同軸となる中心軸部114cとクランクピン114pとを連結部114aがクランク状に連結している。
クランク部材114の連結部114aとギア部材113との間は所定の間隔があり、クランクピン114pの同間隔部分に滑動スリーブ115が嵌挿されている。
そして、シフトスピンドル55に嵌着された揺動アーム116は、アーム部116bの係合長孔116vにクランクギア112のクランクピン114pを滑動スリーブ115を介して摺動自在に係合する。
揺動アーム116の揺動は、揺動アーム116が嵌着されたシフトスピンドル55を一体に回動する。
そして、シフトスピンドル55が回動すると、クラッチ作動機構70が変速クラッチ60を作動してクラッチの切断・接続を行うとともに、変速作動機構80が変速装置50を作動して変速段の切換えを行う。
したがって、略水平な直線上に並ぶ減速ギア111とクランクギア112とシフトスピンドル55が占める上下方向の最大幅を狭く抑えられているため、変速動力伝達機構110を収容する変速動力伝達ケース102も前後に長尺で上下幅が小さい。
変速時におけるクランクピン114pの旋回(クランクギア112の回動)と揺動アーム116の揺動(シフトスピンドル55の回動)の状態を図19ないし図21に示す。
なお、図19ないし図21は、図9と同じく左側面視した説明図である。
図19は変速段が確立しているときのクランクピン114pの旋回位置と揺動アーム116の揺動位置を示しており、クランクピン114pはクランクギア112の回転中心軸Pを中心に旋回し、揺動アーム116はシフトスピンドル55の中心軸である揺動中心軸Qを中心に揺動する。
クランクピン114pの旋回中心Pが直線Lより若干上側に位置しているので、クランクピン114pが旋回位置Rと旋回位置Sとの間で上側の180度より僅かに大きい旋回角度Aを旋回するとき揺動アーム116が直線Lより上側のシフトアップ範囲を往復揺動してシフトアップし、旋回位置Rと旋回位置Sとの間で下側の180度より僅かに小さい旋回角度Bを旋回するとき揺動アーム116が直線Lより下側のシフトダウン範囲を往復揺動してシフトダウンする。
図20において、変速用モータ100の駆動ギア軸100aを正回転させ、クランクピン114pが旋回位置Sから旋回位置Rに向けて時計回り(シフトアップ側)に旋回角α旋回したとき、揺動アーム116が揺動角θだけシフトアップ側(直線Lより上側)に揺動するものとすると、旋回角αに対する揺動角θは、図22の直角座標に示すように変化する。
揺動アーム116の揺動角θが最大揺動角θMを示すときは、揺動アーム116の揺動中心軸Pとクランクピン114pの旋回位置とを結ぶ直線が、クランクピン114pの旋回円Cに上側で接するときであり、そのときの旋回角α(αM度)は、中央のA/2度より幾らか小さい角度である。
よって、図22の座標に示すように、揺動角θは、旋回角αが0度からαM度までの増加よりαM度からA度までの減少の方が小さな角速度で緩やかに変化している。
図22を参照して、クランクピン114pの旋回角αがα1度のときのシフトスピンドル55の回動角θ1度でクラッチ作動機構70のクラッチアーム72が作動レバー74を揺動してレリーズフランジ66を押して変速クラッチ60の接続解除(切断)が始まり、αM度の手前のα2度のときのシフトスピンドル55の回動角θ2度で変速作動機構80の係止バー87が係止ピン95に係止してシフトドラム90が回動を始めて変速装置77を1速段から2速段に切換えを開始し、αM度の後のα3度辺りでシフトドラム90の回動が停止して変速装置77を2速段に切換え、α3度のさらに後のα4度のときのシフトスピンドル55の回動角θ4度(=θ1度)で変速クラッチ60が接続して2速段が確立する。
したがって、旋回角αに対する揺動角θの変化は、図22の特性曲線に沿って、1速段から2速段とは反対方向の旋回角αがA度から0度に減少するに従い揺動角θが変化することになる。
図21において、変速用モータ100の駆動ギア軸100aを正回転させ、クランクピン114pが旋回位置Rから旋回位置Sに向けて時計回り(シフトダウン側)に旋回角β旋回したとき、揺動アーム116が揺動角φだけシフトダウン側(直線Lより下側)に揺動するものとすると、旋回角βに対する揺動角φは、図23の直角座標に示すように変化する。
揺動アーム116の揺動角φが最大揺動角φMを示すときは、揺動アーム116の揺動中心軸Pとクランクピン114pの旋回位置とを結ぶ直線が、クランクピン114pの旋回円Cに下側で接するときであり、そのときの旋回角β(βM度)は、中央のB/2度より幾らか大きい角度である。
よって、図23の座標に示すように、揺動角φは、旋回角βが0度からβM度までの増加よりβM度からB度までの減少の方が大きな角速度で急激に変化している。
図23を参照して、クランクピン114pの旋回角βがβ1度のときのシフトスピンドル55の回動角φ1度でクラッチ作動機構70のクラッチアーム72が作動レバー74を揺動してレリーズフランジ66を押して変速クラッチ60の接続解除(切断)が始まり、βM度の手前のβ2度のときのシフトスピンドル55の回動角φ2度で変速作動機構80の係止バー87が係止ピン95に係止してシフトドラム90が回動を始めて変速装置77を1速段から2速段に切換えを開始し、βM度の後のβ3度辺りでシフトドラム90の回動が停止して変速装置77を2速段に切換え、β3度のさらに後のβ4度度のときのシフトスピンドル55の回動角φ4度(=φ1度)で変速クラッチ60が接続して2速段が確立する。
したがって、旋回角βに対する揺動角φの変化は、図23の特性曲線に沿って、2速段から1速段とは反対方向の旋回角βがB度から0度に減少するに従い揺動角φが変化することになる。
そのため、クランクピン114pの旋回角に対する揺動アーム116の揺動角(シフトスピンドル55の回動角)の変化は、シフトアップ時に図22に示すような曲線をなし、シフトダウン時に図23に示すような曲線をなし、シフトアップ時の方がシフトダウン時より幾らか大きく変化している。
同様に、シフトドラム90が回動を始めるシフトアップ時の旋回角α2とシフトダウン時の旋回角β2も異なり、すなわちシフトドラム90が回動を始めるタイミングも異なる。
そのため、シフトスピンドル55の両端部にそれぞれ角度センサ120,121を設けて両端部それぞれの回動角度を検出すれば、両者の差からねじれの程度を精度良く判断できる。
本実施形態では、シフトスピンドル55の両端部にそれぞれ角度センサ120,121を設けたが、一方特に動力が入力される左端側とは反対の右側の角度センサ121だけでも予めシフトスピンドル55のねじれ特性を求めておいて、ねじれの程度を判断することができる。
この間変速用モータ100は停止することがないので、滑らかなシフトスピンドル55)の動作で変速するとともに、停止のために時間を要せず変速段の切換えに要する時間を短縮することができる。
50…変速装置、51…メイン軸、52…カウンタ軸、55…シフトスピンドル、
60…変速クラッチ、61…クラッチアウタ、62…クラッチインナ、65…プレッシャプレート、66…レリーズフランジ、
70…クラッチ作動機構、72…クラッチアーム、73…ローラ、74…作動レバー、76…支軸、77…受け板、79…レリーズボール、
80…変速作動機構、81…変速アーム、83…変速レバー、86…連結ピン、87…係止バー、90…シフトドラム、91,92…シフトフォーク、
100…変速用モータ、100a…駆動ギア軸、
110…変速動力伝達機構、111…減速ギア、112…クランクギア、113…ギア部材、114…クランク部材、114p…クランクピン、116…揺動アーム、116v…係合長孔。
Claims (8)
- 内燃機関(21)の動力が変速クラッチ(60)および変速装置(50)を介して出力される車載パワーユニット(P)であって、
アクチュエータ(100)の駆動を伝達してシフトスピンドル(55)を回動する変速動力伝達機構(110)と、
前記シフトスピンドル(55)の回動により前記変速クラッチ(60)を作動させるクラッチ作動機構(70)と、
前記シフトスピンドル(55)の回動により前記変速装置(50)を作動させる変速作動機構(80)とを備え、
前記アクチュエータ(100)が駆動して前記変速動力伝達機構(110)により前記シフトスピンドル(55)が回動すると、前記クラッチ作動機構(70)と前記変速作動機構(80)とが駆動されて前記変速クラッチ(60)の切断・接続と前記変速装置(50)の複数の変速段の切換えが所定のタイミングで実行される車載パワーユニット(P)において、
前記変速動力伝達機構(110)は、
前記アクチュエータ(100)の駆動により回転するクランクギア(112)と、
前記シフトスピンドル(55)に基端部を嵌着して先端部を揺動する揺動アーム(116)とを備え、
前記クランクギア(112)の側面に回転中心から偏心して突設されるクランクピン(114p)が前記揺動アーム(116)のアーム部(116b)に形成された係合長孔(116v)に摺動自在に係合して構成され、
前記アクチュエータ(100)の一方向の駆動による前記クランクギア(112)の一方向の回転が前記クランクピン(114p)と前記係合長孔(116v)との係合を介して前記揺動アーム(116)を往復揺動し前記シフトスピンドル(55)を連続して往復回動することを特徴とする車載パワーユニット。 - 前記揺動アーム(116)は、前記係合長孔(116v)が揺動中心(Q)から径方向に直線的に長尺に形成され、
変速段が確立しているときの前記揺動アーム(116)の前記係合長孔(116v)が指向する径方向の直線(L)と前記クランクピン(114p)が旋回する旋回円(C)とが交わる2点位置が、変速段が確立しているときの前記クランクピン(114p)の旋回位置(S,R)であり、
前記クランクピン(114p)の2つの前記旋回位置(S,R)のうち前記シフトスピンドル(55)に近い旋回位置(S)と前記シフトスピンドル(55)から遠い旋回位置(R)とを一方から他方に前記クランクピン(55)が1旋回移動することで、前記揺動アーム(116)が1往復揺動して前記シフトスピンドルが1往復回動し、変速段が1段切り換わることを特徴とする請求項1記載の車載パワーユニット。 - 前記変速作動機構(80)は、前記揺動アーム(116)の最大揺動角(θM,φM)付近で前記変速装置(50)の変速段の切換えが実行されるように設定されていることを特徴とする請求項1または請求項2記載の車載パワーユニット。
- 前記揺動アーム(116)は、前記係合長孔(116v)の先端が開放したフォーク形状をなしていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項記載の車載パワーユニット。
- 前記変速装置(50)の変速段をシフトアップするときの前記クランクピン(114p)の旋回角度(A)がシフトダウンするときの前記クランクピン(114p)の旋回角度(B)と略等しくなるように前記変速作動機構(80)が設定されていることを特徴とする請求項2ないし請求項4のいずれか1項記載の車載パワーユニット。
- 前記変速作動機構(80)のシフトドラム(90)が一方向に回転することで、前記変速装置(50)がニュートラルから1速段に入り、次いで順次シフトアップするように前記変速作動機構(80)が設定されていることを特徴とする請求項2ないし請求項5のいずれか1項記載の車載パワーユニット。
- 前記変速装置(50)をニュートラルから1速段に入れる場合は、前記変速装置(50)が1速段を確立した後に、発進クラッチ(45)が接続するように前記アクチュエータ(100)が駆動制御されることを特徴とする請求項6記載の車載パワーユニット。
- 前記変速動力伝達機構(110)は、前記アクチュエータ(100)の駆動が減速ギア(111)を介して前記クランクギア(112)に伝達され、
前記減速ギア(111)と前記クランクギア(112)と前記シフトスピンドル(55)は、各回転中心が同一直線上に配置されていることを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか1項記載の車載パワーユニット。
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