JP5683198B2 - 石英製バーナの破損検知方法、石英製光ファイバ母材の製造装置および製造方法 - Google Patents

石英製バーナの破損検知方法、石英製光ファイバ母材の製造装置および製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、石英製光ファイバ母材を製造する際に用いられる石英製バーナの破損検知方法、石英製光ファイバ母材の製造装置および製造方法に関するものである。
石英製光ファイバ母材の製造方法の1つとしては、外付け法が知られている。
外付け法は、ガラスロッドの両端にダミー棒を同軸に接続して出発部材とし、この出発部材の両端をガラス旋盤などで保持して、その出発部材を軸周りに回転させ、その外周に、バーナの酸水素火炎中で石英ガラス系原料ガスを火炎加水分解させて生成した二酸化ケイ素(SiO)からなるガラス微粒子を堆積させる方法である。
ガラスロッドは、後の工程で除去される石英系ガラス棒、光ファイバとしたときにコアとなるコア部のみからなる石英系ガラス棒、または、光ファイバとしたときにコアとなるコア部およびクラッドの一部となるクラッド部を含む石英系ガラス棒である。
外付け法では、石英製光ファイバ母材製造用のガラス微粒子堆積体を製造するためのバーナが破損すると、その破損箇所から漏洩したガス(酸素ガス、水素ガス)が発火して、重大な事故が発生するおそれがある。また、バーナが破損すると、その破損箇所で酸水素火炎と石英ガラス系原料ガスが反応してガラス微粒子が生成し、バーナ内のガス配管(ガス流路)が詰まることがあった。ガス配管が詰まると、そこから先へガスが流れなくなる。
従来、配管などの筒状の部材の割れを検知する方法としては、次のようなものが知られている。
例えば、熱交換器に内蔵されている伝熱管を監視するために、熱交換器の胴の外側に音波検出器を配置し、この音波検出器により、破損状態の伝熱管から発せられる音を検出し、その音と、正常状態(破損していない状態)の伝熱管から発せられる音とを比較することにより、伝熱管の破損を監視する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、圧縮空気または窒素を充填した状態でガスチューブバーナー内部を密閉状態にして、その内部圧力の経時的変化により、燃焼筒チューブの破損を検出確認するガスバーナーチューブ破損検出装置が知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開昭59−60196号公報 特開2006−292257号公報
そもそも、石英製光ファイバの製造工程において、石英製光ファイバへの不純物の混入を避けるために、石英製光ファイバ母材を製造する際のバーナとしては、石英製バーナが用いられている。この石英製バーナは破損しやすいことに加えて、石英製光ファイバ母材を大量生産する工場では、使用される石英製バーナの数が多いため、使用中の石英製バーナに障害が全く発生しないようにするのは難しい。また、石英製バーナの破損やガス配管の詰まりが発生した場合、石英製光ファイバ母材の製造装置を停止して、その障害に対処する必要があった。
石英製バーナの破損を直接的に検知する方法としては、目視やカメラによる遠隔目視による方法が挙げられる。しかしながら、この方法では、実際に人が常時監視する必要があるため、負荷が大きく、破損の程度によっては、視認できないという問題があった。また、この方法を実施するために、カメラや画像解析システムを設置することは容易ではなかった。
また、ガスの漏洩や発火を確認しようとしても、酸水素ガスを目視することはもとより、石英製光ファイバ母材の製造工程で使用される酸水素ガスの成分比によっては、火炎を確認することができないことがある。したがって、石英製バーナの破損を直接的に検知する方法は、実現可能であるものの、簡便ではない上に、安全の確保には不十分な方法であった。
また、特許文献1の方法は、予め正常時に発する音を配管毎に測定しておく必要があり、簡便ではなかった。さらに、ガス配管を流れる流体の性質や流動条件の違いによって、正常時の音が異なるため、流体の性質や流動条件毎に正常時の音を記録しておく必要があった。ゆえに、特許文献1の方法は、石英製光ファイバ母材の工場において、多数の石英製バーナを使用する場合には不向きな方法であった。
また、特許文献2の方法は、燃焼筒チューブの破損を精密に検出することができるものの、使用中の石英製バーナやガス配管における突然の破損を検知することはできなかった。
検知器により石英製バーナやガス配管から漏洩した酸水素ガスを検知する方法は、比較的大量の酸水素ガスが放出されないと、酸水素ガスを検知できないため、酸水素ガスの漏洩を迅速に検知するためには不向きであった。また、使用中の石英製バーナにおける破損箇所は、必然的にバーナ火炎の近傍であるため、漏洩した酸水素ガスは瞬時に発火すると考えられる。したがって、石英製バーナの破損を、漏洩した酸水素ガスの検知のみで行うのは難しかった。
ところで、石英製光ファイバ母材の製造工程における石英製バーナの破損は、確実かつ即座に検知されるべきである。なぜならば、一般に、石英製バーナには、酸水素ガスが流れているため、石英製バーナが破損し、ガスが漏洩した場合、バーナ火炎近傍において、ガスが瞬時に発火し、重大事故につながるおそれがあるからである。また、重大事故を免れたとしても、製造中の製品の品質に悪影響を及ぼすおそれがあった。
また、通常、ガス配管およびその周辺部分は、ガス配管内を流れる酸水素ガスとの熱交換によって冷却されているが、酸水素ガスが流れなくなると、熱交換による冷却効果がなくなり、正常時には冷却されていた箇所の温度が上昇し続けてしまう。ガス配管およびその周辺部分の温度が上昇し過ぎると、ガス配管内を流れる酸水素ガスの発火を誘発するおそれがあった。そのため、酸水素ガスの漏洩は瞬時に検知され、その場合には、酸水素ガスの供給が停止されなければならない。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、石英製バーナの破損やガス配管の詰まりを瞬時にかつ簡便に検知することができる石英製バーナの破損検知方法、石英製光ファイバ母材の製造装置および製造方法を提供することを目的とする。
本発明の石英製バーナの破損検知方法は、石英ガラス系原料ガス、燃焼ガスおよび助燃ガスを含む混合ガスの燃焼により出発部材にガラス微粒子を堆積させる石英製バーナの破損検知方法であって、前記石英製バーナの破損による漏洩ガスの発火を、前記石英製バーナを保持するホルダに設置した温度検知器により検知することを特徴とする。
本発明の石英製バーナの破損検知方法において、前記温度検知器が、バイメタル式温度検知器であることが好ましい。
前記ホルダが、金属で形成されていることが好ましい。
本発明の石英製光ファイバ母材の製造装置は、石英ガラス系原料ガス、燃焼ガスおよび助燃ガスを含む混合ガスの燃焼により出発部材にガラス微粒子を堆積させる石英製バーナを備えてなる石英製光ファイバ母材の製造装置であって、温度検知器が、前記石英製バーナを保持するホルダに設置され、前記石英製バーナの破損検知方法を行うことを特徴とする。
本発明の石英製バーナの製造装置において、前記石英製バーナへの前記混合ガスの供給を制御する制御手段を備え、該制御手段と前記温度検知器が電気的に接続され、前記制御手段は、前記温度検知器による測定結果に基づいて、前記石英製バーナへの前記混合ガスの供給を停止することが好ましい。
本発明の石英製バーナの製造装置において、前記温度検知器が、バイメタル式温度検知器であることが好ましい。
本発明の石英製光ファイバ母材の製造方法は、石英ガラス系原料ガス、燃焼ガスおよび助燃ガスを含む混合ガスの燃焼により出発部材にガラス微粒子を堆積させる石英製バーナを用い、前記出発部材の周囲にガラス微粒子堆積層を形成してガラス微粒子堆積体を得る石英製光ファイバ母材の製造方法であって、温度検知器を、前記石英製バーナを保持するホルダに設置し、前記石英製バーナの破損検知方法を行うことを特徴とする。
本発明の石英製バーナの製造方法において、前記温度検知器による測定結果に基づいて、前記石英製バーナへの前記混合ガスの供給を停止することが好ましい。
本発明の石英製バーナの破損検知方法は、石英製バーナの破損による漏洩ガスの発火を、石英製バーナを保持するホルダに設置した温度検知器により検知するので、出発部材へのガラス微粒子の堆積中に、石英製バーナの破損を瞬時に検知することができる。したがって、本発明の石英製バーナの破損検知方法は、多数の装置を有する自動化された工場などにおいて好適に用いられる。また、従来のガス漏洩検査などの検知は、製造装置の停止中にしか行えなかったが、本発明の石英製バーナの破損検知方法は、稼働中にも、ガスの漏洩およびそれによる石英製バーナの破損を検知することができる。
本発明の石英製光ファイバ母材の製造装置は、温度検知器が、石英製バーナを保持するホルダに設置されたので、出発部材へのガラス微粒子の堆積中に、温度検知器によって石英製バーナの温度を検知することにより、石英製バーナの破損を瞬時に検知することができる。したがって、本発明の石英製光ファイバ母材の製造装置は、多数の装置を有する自動化された工場などにおいて好適に用いられる。また、従来のガス漏洩検査などの検知は、製造装置の停止中にしか行えなかったが、本発明の石英製光ファイバ母材の製造装置は、稼働中にも、ガスの漏洩およびそれによる石英製バーナやガス配管の破損を検知することができる。
本発明の石英製光ファイバ母材の製造方法は、温度検知器を、石英製バーナを保持するホルダに設置し、出発部材へのガラス微粒子の堆積中に、石英製バーナの温度を検知するので、石英製バーナの破損を瞬時に検知することができる。したがって、本発明の石英製光ファイバ母材の製造方法は、多数の装置を有する自動化された工場などにおいて好適に用いられる。また、従来のガス漏洩検査などの検知は、製造装置の停止中にしか行えなかったが、本発明の石英製光ファイバ母材の製造方法は、稼働中にも、ガスの漏洩およびそれによる石英製バーナやガス配管の破損を検知することができる。
本発明の石英製光ファイバ母材の製造装置の一実施形態を示す概略構成図である。
本発明の石英製バーナの破損検知方法、石英製光ファイバ母材の製造装置および製造方法の実施の形態について説明する。
なお、この実施の形態は、発明の趣旨をより良く理解させるために具体的に説明するものであり、特に指定のない限り、本発明を限定するものではない。
図1は、本発明の石英製光ファイバ母材の製造装置の一実施形態を示す概略構成図である。
この実施形態の石英製光ファイバ母材の製造装置10は、石英製バーナ11と、これを保持するホルダ12と、ホルダ12に接するように設置された温度検知器13と、温度検知器13と石英製バーナ11の先端(石英製バーナ11の出発部材20の近傍に配置される部分)との間に介在するようにホルダ12に設けられた遮蔽板14とから概略構成されている。
出発部材20は、その両端がガラス旋盤などで、その軸周りに回転自在に支持されている。
なお、出発部材20は、後の工程で除去される石英系ガラス棒、光ファイバとしたときにコアとなるコア部のみからなる石英系ガラス棒、または、光ファイバとしたときにコアとなるコア部およびクラッドの一部となるクラッド部を含む石英系ガラス棒からなる。
石英製バーナ11は、例えば、石英ガラス系原料ガスを噴出するノズル(石英ガラス系原料ガス噴出ノズル)、石英ガラス系原料ガス噴出ノズルに隣接する複数の燃焼ガスポート、および、石英ガラス系原料ガス噴出ノズルに対して寄り添うように配置され、複数の小口径の助燃ガスを噴出するノズル(助燃ガス噴出ノズル)から概略構成されている。
石英ガラス系原料ガス噴出ノズルには、このノズルに石英ガラス系原料ガス(四塩化ケイ素(SiCl)など)を供給するための石英ガラス系原料ガス供給配管15が接続されている。
燃焼ガスポートには、このポートに燃焼ガス(水素(H)ガス)を供給するための燃焼ガス供給配管16が接続されている。
助燃ガス噴出ノズルには、このノズルに助燃ガス(酸素(O)ガス)を供給するための助燃ガス供給配管17が接続されている。
また、石英製バーナ11は、その先端が出発部材20の近傍に配置されている。
さらに、石英製バーナ11は、ホルダ12に保持された状態で、外部のトラバース手段(図示省略)により、回転する出発部材20の長手方向に沿って往復移動(トラバース)可能となっている。
また、石英製光ファイバ母材の製造装置10は、石英ガラス系原料ガス供給配管15による石英製バーナ11への石英ガラス系原料ガスの供給、燃焼ガス供給配管16による石英製バーナ11への燃焼ガスの供給、および、助燃ガス供給配管17による石英製バーナ11への助燃ガスの供給を制御する制御手段(図示略)を備えている。
この制御手段は、温度検知器13と電気的に接続され、温度検知器13による測定結果(出力信号)に基づいて、石英ガラス系原料ガス供給配管15による石英製バーナ11への石英ガラス系原料ガスの供給、燃焼ガス供給配管16による石英製バーナ11への燃焼ガスの供給、および、助燃ガス供給配管17による石英製バーナ11への助燃ガスの供給を制御し、温度検知器13によって危険を知らせる温度以上の温度を検知した場合、これらのガスの供給を停止するようになっている。
石英製バーナ11を保持するホルダ12は、高温になっても形状が変化し難い金属などの材質、例えば、ステンレスなどで形成されている。
温度検知器13は、特に限定されず、バイメタル式温度検知器、熱電対、サーミスタなどが用いられるが、安価かつ簡便、微少かつ軽量である点から、バイメタル式温度検知器が好ましい。
遮蔽板14は、石英製バーナ11において、石英ガラス系原料ガス、燃焼ガスおよび助燃ガスからなる混合ガスを燃焼させて、ガラス微粒子を生成する際、温度検知器13がその燃焼による熱(放射熱)の影響を受けないようにするために設けられている。
また、構造的に破損の可能性の高い箇所からの異常な高温を1つの温度検知器で検知できないと考えられる場合、複数の温度検知器を設置することが好ましい。
具体的には、石英製バーナを保持するホルダに設置された温度検知器とは別に、石英製バーナへ燃焼ガスを供給する配管(上記の石英ガラス系原料ガス供給配管、燃焼ガス供給配管、助燃ガス供給配管など)の流路壁に接するように、温度検知器が設置されていてもよい。
このようにすれば、石英製バーナの破損だけでなく、石英製バーナへ燃焼ガスを供給する配管の破損を瞬時に検知することができる。
なお、複数の温度検知器を設置する場合、それぞれの温度検知器による温度検知範囲は同一でなくてもよい。
次に、石英製光ファイバ母材の製造装置10の作用を説明するともに、石英製バーナの破損検知方法、石英製光ファイバ母材の製造装置を用いた石英製光ファイバ母材の製造方法を説明する。
出発部材20を、その軸周りに回転させる。
そして、回転する出発部材20の長手方向に沿って、石英製バーナ11の往復移動(トラバース)を開始するとともに、石英製バーナ11に石英ガラス系原料ガス、燃焼ガスおよび助燃ガスを供給し、これらの混合ガスを燃焼させて、ガラス微粒子の生成を開始する。これにより、出発部材20へのガラス微粒子の堆積を開始する。
さらに、出発部材20へのガラス微粒子の堆積中、温度検知器13により、石英製バーナ11の温度を検知する。
ここで、出発部材20へのガラス微粒子の堆積中に、石英製バーナ11が破損した場合、その破損箇所から、燃焼ガス(水素)および助燃ガス(酸素)が漏洩する。この漏洩したガスが、石英製バーナ11の火炎によって破損箇所で発火すると、通常のガラス微粒子の生成(堆積)時にはあり得ない位置に火炎が発生して、その周囲の温度が上昇する。すなわち、適切に設置された温度検知器13によって、異常な高温が検知された場合、石英製バーナ11が破損した可能性があるため、石英製バーナ11へのガスの供給を停止する。
なお、温度検知器13によって異常な温度を検知した場合、石英製バーナ11へのガスの供給を手動により停止してもよいし、石英製光ファイバ母材の製造装置10が温度検知器13と電気的に接続された制御手段を有する場合、その制御手段により自動で石英製バーナ11へのガスの供給を停止してもよい。
また、石英製バーナ11では、フッ素や塩素などの腐食性ガスが使用されるから、石英ガラス系原料ガス供給配管15、燃焼ガス供給配管16、助燃ガス供給配管17などの配管やこれらのコネクタには、耐腐食性材料が適用される。また、石英製バーナ11に、原料ガスの四塩化ケイ素を気化した状態で供給する必要があるため、配管にはヒーターなどの加熱手段を設ける必要がある。
ここで、温度検知器13による温度検知範囲を設定するに際して、石英製バーナ11の破損による二次的な被害を避けるためには、各種配管などの石英製バーナ11周辺の部品が障害を受ける温度を考慮する必要がある。
そこで、耐腐食性材料として、一般的なポリテトラフルオロエチレン(フッ素樹脂)をコネクタなどに使用した場合、ポリテトラフルオロエチレンに障害が発生することを考慮して、温度検知器13による温度検知範囲を260℃以下とすることが好ましい。
また、石英製バーナ11の破損箇所は、ホルダ12の近傍が考えられる。なぜならば、ホルダ12に保持された石英製バーナ11には、外力が加えられ、その外力によって石英製バーナ11に発生したひずみが破損の原因になると考えられるからである。また、石英製バーナ11の温度が上昇した場合にも、石英製バーナ11とホルダ12の線膨張係数の差異により、石英製バーナ11にひずみが発生し、結果として、石英製バーナ11が破損する可能性がある。そのため、上記のようなひずみに起因して石英製バーナ11が破損する可能性の高い箇所を考慮して、温度検知器を設置する位置と個数を調整する。
このように、石英製光ファイバ母材の製造装置10を用いた石英製光ファイバ母材の製造方法、または、石英製バーナの破損検知方法によれば、出発部材20へのガラス微粒子の堆積中に、石英製バーナ11の温度を検知することにより、石英製バーナ11の破損を瞬時に検知することができる。したがって、本発明の石英製光ファイバ母材の製造装置および製造方法、並びに、石英製バーナの破損検知方法は、多数の装置を有する自動化された工場などにおいて好適に用いられる。また、従来のガス漏洩検査などの検知は、製造装置の停止中にしか行えなかったが、本発明の石英製光ファイバ母材の製造装置および製造方法、並びに、石英製バーナの破損検知方法は、製造装置の稼働中にも、ガスの漏洩およびそれによる石英製バーナやガス配管の破損を検知することができる。
なお、この実施形態では、外付け法により、石英製光ファイバ母材を製造する場合を例示したが、本発明はこれに限定されない。本発明は、MCVD(Modified chemical vapor deposition method)法、VAD(Vapor phase axial deposition method)法など、外付け法以外の石英製光ファイバ母材の製造方法にも適用することができる。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
「実施例」
石英製光ファイバ母材の製造装置のガラス旋盤に、出発部材を保持して、出発部材を軸周りに回転させた。
次いで、軸周りに回転する出発部材の長手方向に沿って、石英製バーナの往復移動を開始するとともに、石英製バーナに石英ガラス系原料ガス、燃焼ガスおよび助燃ガスを供給し、これらの混合ガスを燃焼させて、ガラス微粒子の生成を開始した。これにより、出発部材へのガラス微粒子の堆積を開始した。
出発部材へのガラス微粒子の堆積中、石英製バーナのホルダに設置した温度検知器により、石英製バーナの温度を検知した。
すると、温度検知器により、異常な高温(270℃以上)が検知されたため、石英製バーナへの石英ガラス系原料ガス、燃焼ガスおよび助燃ガスの供給を停止した。
その後、石英製バーナの状態を観察したところ、破損していることが確認された。
10・・・石英製光ファイバ母材の製造装置、11・・・石英製バーナ、12・・・ホルダ、13・・・温度検知器、14・・・遮蔽板、15・・・石英ガラス系原料ガス供給配管、16・・・燃焼ガス供給配管、17・・・助燃ガス供給配管、20・・・出発部材。

Claims (7)

  1. 石英ガラス系原料ガス、燃焼ガスおよび助燃ガスを含む混合ガスの燃焼により出発部材にガラス微粒子を堆積させる石英製バーナの破損検知方法であって、
    前記石英製バーナの破損による漏洩ガスの発火を、前記石英製バーナを保持するホルダに設置した温度検知器により検知することを特徴とする石英製バーナの破損検知方法。
  2. 前記温度検知器が、バイメタル式温度検知器であることを特徴とする請求項1に記載の石英製バーナの破損検知方法。
  3. 前記ホルダが、金属で形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の石英製バーナの破損検知方法。
  4. 石英ガラス系原料ガス、燃焼ガスおよび助燃ガスを含む混合ガスの燃焼により出発部材にガラス微粒子を堆積させる石英製バーナを備えてなる石英製光ファイバ母材の製造装置であって、
    温度検知器が、前記石英製バーナを保持するホルダに設置され、請求項1〜3のいずれか1項に記載の石英製バーナの破損検知方法を行うことを特徴とする石英製光ファイバ母材の製造装置。
  5. 前記石英製バーナへの前記混合ガスの供給を制御する制御手段を備え、該制御手段と前記温度検知器が電気的に接続され、
    前記制御手段は、前記温度検知器による測定結果に基づいて、前記石英製バーナへの前記混合ガスの供給を停止することを特徴とする請求項に記載の石英製光ファイバ母材の製造装置。
  6. 石英ガラス系原料ガス、燃焼ガスおよび助燃ガスを含む混合ガスの燃焼により出発部材にガラス微粒子を堆積させる石英製バーナを用い、前記出発部材の周囲にガラス微粒子堆積層を形成してガラス微粒子堆積体を得る石英製光ファイバ母材の製造方法であって、
    温度検知器を、前記石英製バーナを保持するホルダに設置し、請求項1〜3のいずれか1項に記載の石英製バーナの破損検知方法を行うことを特徴とする石英製光ファイバ母材の製造方法。
  7. 前記温度検知器による測定結果に基づいて、前記石英製バーナへの前記混合ガスの供給を停止することを特徴とする請求項6に記載の石英製光ファイバ母材の製造方法。
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