JP2004339014A - ガラス母材の製造方法及び製造装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】炉心管の劣化やガラス微粒子堆積体の形状に関わらず、フッ素添加が均一に行なえるガラス母材の製造方法及び製造装置を提供する。
【解決手段】加熱炉1の炉心管6内にガラス微粒子堆積体2を入れ、添加剤を含むガス雰囲気とし、炉心管6外周に多段に配置した発熱体11を制御して添加剤をガラス微粒子堆積体2に添加するガラス母材の製造方法であって、ガラス微粒子堆積体2の表面温度を測定し、この測定値を発熱体11の制御にフィードバックする。これにより、ガラス微粒子堆積体2の加熱温度を均一に制御し、フッ素添加を均一に行なう。
【選択図】 図1
【解決手段】加熱炉1の炉心管6内にガラス微粒子堆積体2を入れ、添加剤を含むガス雰囲気とし、炉心管6外周に多段に配置した発熱体11を制御して添加剤をガラス微粒子堆積体2に添加するガラス母材の製造方法であって、ガラス微粒子堆積体2の表面温度を測定し、この測定値を発熱体11の制御にフィードバックする。これにより、ガラス微粒子堆積体2の加熱温度を均一に制御し、フッ素添加を均一に行なう。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガラス微粒子堆積体にフッ素等の添加剤を添加して屈折率を変えるガラス母材の製造方法及び製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
光ファイバ等の製造に用いるガラス母材の製造方法において、ガラス原料ガスを火炎加水分解させてガラス微粒子を生成し、これを出発ガラスロッド等に堆積させてガラス微粒子堆積体(多孔質ガラス母材)とし、これを脱水、焼結して透明ガラス化することが知られている。また、ガラス微粒子堆積体の製造には、VAD法(気相軸付法)、OVD法(外付け気相蒸着法)等が知られている。
【0003】
OVD法は、例えば、反応容器内で回転する出発ガラスロッドの外周に、SiCl4等のガラス原料ガスを、H2ガス,O2ガス等の燃焼用ガスとともにバーナで吹き付け、火炎加水分解反応によりガラス微粒子を生成して堆積させ、ガラス微粒子堆積体を作製する。VAD法は、回転する出発ガラスロッドの下方にバーナを配して、ガラス原料ガスと燃焼用ガスを吹き付け、火炎加水分解反応により生成されるガラス微粒子を軸方向に堆積させてガラス微粒子堆積体を作製する。
【0004】
ガラス微粒子堆積体の脱水・透明ガラス化等の加熱処理は、カーボンまたは石英等の耐熱材で形成された炉心管を備えた加熱炉を用いて行われる。加熱炉によるガラス微粒子堆積体の加熱処理には、脱水処理、透明ガラス化処理(焼結)の他に、フッ素等の添加剤を添加してガラスの屈折率を変える処理も行なわれている。例えば、光ファイバ用のガラス母材の製造で、クラッドガラスにフッ素を添加してクラッド側の屈折率を下げ、光ファイバの光伝送性能を向上させることが知られている(例えば、特許文献1,特許文献2参照)。
【0005】
このフッ素添加は、ガラス微粒子堆積体を塩素系ガスを含む不活性ガス雰囲気中で加熱して脱水処理した後に、フッ素を含むガス雰囲気中で加熱してフッ素添加を行ない、この後、さらに温度上げて透明ガラス化する加熱処理を行なっている。また、これらの加熱処理を行なうための加熱炉には、種々の構成のものが提案されているが、例えば、前記特許文献2に示すように、炉心管の外周に複数のヒータを多段に配した構成のものが知られている。
【0006】
図4(A)及び図5(A)は、前記特許文献2で開示されている炉心管の外周に多段ヒータを配した加熱炉を用いた加熱処理の例を説明する図である。図中、1は加熱炉、2,2’はガラス微粒子堆積体、3はダミーロッド、4は連結具、5は吊下げ支持具、6は炉心管、7は炉体、8はガス導入口、9はガス排気口、10は封止部、11a〜11cは加熱ヒータ、12a〜12cは温度センサ、13a〜13cは制御装置を示す。
【0007】
ガラス微粒子堆積体2は、少なくとも一方の端部にダミーロッド3が取付けられていて、その端部を連結具4で吊下げ支持具5に吊下げ、加熱炉1の炉心管6内に入れられる。加熱炉1は、炉心管6の外周部を炉体7で囲い、炉心管6の外側に複数の加熱ヒータ11a〜11cを多段に配して構成されている。炉心管6の下部には、炉心管内にガスを供給するためのガス導入口8が設けられ、上部には、炉心管内のガスを排出するガス排気口9が設けられている。
【0008】
加熱ヒータ11a〜11cを配設した近傍には、ヒータ毎に温度センサ12a〜12cが設けられ、炉心管6の温度が予め設定された温度になるように制御装置13a〜13cにより制御される。図4及び図5のように構成された加熱炉1において、上記特許文献2に開示の方法によれば、炉心管6内にガラス微粒子堆積体2を挿入した後、塩素ガスとヘリウムガスの混合ガス雰囲気とし、加熱ヒータ11a〜11cを一斉にオンして、予熱温度(800℃程度)から脱水温度(1070℃程度)になるように加熱して脱水処理を行なう。次いで、炉心管6内をフッ素ガス雰囲気とし、加熱ヒータ11a〜11cを一斉に温度制御して炉心管温度を上げ(1290℃程度)、屈折率制御のためのフッ素添加を行なう。この後、最下端の加熱ヒータ11cから、上端の加熱ヒータ11aに向けて透明ガラス化に必要な温度(1550℃程度)になるように順次加熱制御され、透明ガラス化される。
【0009】
【特許文献1】
特公平3−55423号公報
【特許文献2】
特開昭63−206327号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
一般に、ガラス微粒子堆積体2は、上述したように炉心管6を加熱ヒータ11a〜11cで加熱し、炉心管6の内面からの輻射熱により加熱され、そのための加熱制御は、炉心管6の表面温度を監視して行なわれる。しかし、炉心管6は、長期の使用で次第に消耗し、また、その内面の表面状態が変化して熱の輻射量が変化してくる。例えば、炉心管上部の内面にはSiO2の付着で熱の輻射量が減少し、他方、炉心管下部では内面が荒れて黒化し、輻射量が増加することがある。この結果、図4(B)に示すように、炉心管6の温度分布Dは長手方向に均一になるように制御されていても、実際のガラス微粒子堆積体2の温度分布Eは上方が加熱不足で下方が加熱過多となるようなことがある。
【0011】
また、図5(A)のように、ガラス微粒子堆積体2は、長手方向の外径が必ずしも均一とは限らず、図のような中央部が太くなった形状であるとする。この場合、図5(B)のように炉心管6自体が新品で汚れや消耗がなく、また、炉心管6の温度分布Dは長手方向に均一になるように制御されていても、実際のガラス微粒子堆積体2の温度分布Eは、上下端側が加熱不足で中央部が加熱過多となるようなことがある。
【0012】
ガラス微粒子堆積体2へのフッ素添加の加熱処理において、フッ素の添加量はガラス微粒子堆積体2の加熱温度によって大きく変化する。このため、ガラス微粒子堆積体2の長手方向の温度分布Eが不均一であると、フッ素添加が均一に行なわれず、長手方向における比屈折率差がバラツキ及びロット毎のバラツキも大きくなるという問題がある。また、図6(A)に示すように、長期の使用で石英炉心管6の下方が膨らんだ形状、又は、図6(B)に示すように中央部がへこんだ形状となり、ガラス微粒子堆積体2の加熱温度の制御が一層難しくなる。
【0013】
本発明は、上述した実情に鑑みてなされたもので、炉心管の劣化やガラス微粒子堆積体の形状に関わらず、フッ素添加が均一に行なえるガラス母材の製造方法及び製造装置の提供を課題とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明によるガラス母材の製造方法は、加熱炉の炉心管内にガラス微粒子堆積体を入れ添加剤を含むガス雰囲気とし、炉心管外周に多段に配置した発熱体を制御して添加剤をガラス微粒子堆積体に添加するガラス母材の製造方法であって、ガラス微粒子堆積体の表面温度を測定し、この測定値を発熱体の制御にフィードバックする。これにより、ガラス微粒子堆積体の加熱温度を均一に制御し、フッ素添加を均一に行なうようにしたものである。
【0015】
また、本発明によるガラス母材の製造装置は、加熱炉の炉心管内にガラス微粒子堆積体を入れて添加剤を含むガス雰囲気とし、炉心管外周に多段に配置した発熱体を制御して添加剤をガラス微粒子堆積体に添加するガラス母材の製造装置であって、ガラス微粒子堆積体の表面温度を測定する温度測定手段と、この測定値により発熱体を制御する制御装置を備えている。
【0016】
【発明の実施の形態】
図1〜図3により本発明の実施の形態を説明する。図1(A)及び図2(A)はガラス微粒子堆積体の加熱処理状態を説明する図、図1(B)及び図2(B)は炉心管温度とガラス微粒子堆積体の表面温度の関係を説明する図、図1(C)は温度測定用のパイプの例を説明する図、図3は加熱制御の概略を説明する図である。図中、1は加熱炉、2、2’はガラス微粒子堆積体、3はダミーロッド、4は連結具、5は吊下げ支持具、6は炉心管、6aは観測孔、7は炉体、8はガス導入口、9はガス排気口、10は封止部、11は発熱体、12は温度センサ、13は制御装置、14は温度測定用パイプ、14aは透明栓、15は温度測定手段、16は加熱温度設定手段、17は給電調節器を示す。
【0017】
なお、図1は、ガラス微粒子堆積体2の長手方向の外径が均一である例を示し、図2は、ガラス微粒子堆積体2’の長手方向の外径が均一でない例を示す図で、加熱炉の構成自体は同一である。したがって、以下、図1の例を主にして説明するが、特別の注釈等がない限り、図2の場合も同じであるものとする。
【0018】
本発明に用いられる加熱炉1は、図1(A)及び図2(A)に示すように、従来と同様に石英等で形成された炉心管6の外周部を炉体7で囲い、炉心管6の外側に長手方向に沿って複数の発熱体11を多段に配して構成される。発熱体11の段数(図の例では5段の発熱体を使用)は、3段以上の複数あればよいが、従来のものより軸方向の寸法を小さくして段数を増加させることにより、精度の高い加熱制御を行なうことができる。炉心管6の下部には、炉心管内に各種のガスを供給するためのガス導入口8が設けられ、上部には、炉心管内のガスを排出するガス排気口9が設けられている。
【0019】
ガラス微粒子堆積体2は、少なくとも一方の端部にダミーロッド3が溶着により取付けられていて、連結具4を用いて吊下げ支持具5により吊下げられ、焼結炉1の炉心管6内に入れられる。また、ダミーロッド3は、炉心管6の封止部10で封止されて内部のガスが漏出しないようにされる。ガラス微粒子堆積体2は、炉心管内で回転するようにしてもよいが、回転させなくてもよい。しかし、周方向の温度分布が不均一となる場合は、回転させることにより均一な加熱を行なうことができる。
【0020】
発熱体11には、例えば、抵抗加熱ヒータが用いられ、一体円筒構造又は分割可能な円筒構造のもので、炉心管6の長手方向に沿って互いに熱絶縁され、個別制御が可能な構成のものが用いられる。炉心管6は、各発熱体11により加熱され、炉心管6からの輻射熱及び炉心管内のガス気体を介した熱伝導によりガラス微粒子堆積体2が加熱される。
【0021】
ガラス微粒子堆積体2に対して所定の加熱処理を行なうのに先立って、予め加熱温度設定手段16により加熱温度、加熱時間、供給電力等の加熱制御プログラムが制御装置13に入力される。複数の発熱体11は、入力された加熱制御プログラムにしたがって、同時又は所定の間隔で個別にオン・オフされ、また、その加熱電力が増減される。ガラス微粒子堆積体2が長手方向で均一な加熱温度となる設定の入力がなされるが、通常は炉心管6の温度を温度センサ12等で測定し、その測定値を制御装置13フィードバックさせ、複数の発熱体11の発熱を制御している。
【0022】
しかし、本発明の課題の項でも述べたように、図1(B)及び図2(B)に示すように、ガラス微粒子堆積体2の温度分布Eと、炉心管6の温度分布Dとは必ずしも一致していない。図1(A)の構成で、ガラス微粒子堆積体2の外径が長手方向に均一で、炉心管6の上部内面はSiO2の付着で熱の輻射量が減少し、炉心管下部では内面が荒れて黒化し、輻射量が増加しているとする。この場合、図1(B)に示すように、ガラス微粒子堆積体2に対する加熱温度が、長手方向で均一となるようにするには、炉心管6の加熱温度は上方側を低く、下方側が高くなるように発熱体11の制御を行なう必要がある。
【0023】
また、図2(A)のように、ガラス微粒子堆積体2’の外径が中央部で太く、両端部が縮径した形状で、炉心管6自体は新品で汚れや消耗がないものする。この場合、図2(B)に示すように、ガラス微粒子堆積体2’に対する加熱温度が、長手方向で均一となるようにするには、炉心管6の加熱温度は中央部を低く、上下端側が高くなるように発熱体11の制御を行なう必要がある。
【0024】
本発明では、少なくともガラス微粒子堆積体2にフッ素元素等を添加する際には、ガラス微粒子堆積体2の温度を直接測定し、この測定値を発熱体11の発熱制御にフィードバックし、ガラス微粒子堆積体の温度が均一となるように制御して添加剤を添加するようにしている。ガラス微粒子堆積体2の長手方向の温度を均一にして添加剤を添加することにより、長手方向の添加剤の添加量が均一となり、屈折率が均一なガラス母材を形成することができる。なお、炉心管6の温度を従来と同様に測定してもかまわないが、本発明におけるフッ素元素等を添加の加熱処理を行なう使用形態では、炉心管6の温度の測定は必ずしも必要ではない。
【0025】
ガラス微粒子堆積体2の温度は、実際は径方向でも差はあるが、長手方向の温度の均一化という観点からは、その表面温度を測定することで十分である。本発明におけるガラス微粒子堆積体2の表面温度を測定する実施形態としては、例えば、炉心管6に観測孔6aを設け、この観測孔6aに温度測定用パイプ14の内端を結合し、反対側の外端から放射温度計等の非接触形の温度センサ12を投射するようにして構成した温度測定手段15により測定することができる。測定されたガラス微粒子堆積体2の表面温度の情報は、制御装置13にフィードバックされ、ガラス微粒子堆積体2自体の温度が均一になるように加熱制御される。
【0026】
炉心管6内には塩素系等の有害なガスも導入されることから、炉心管6に設ける観測孔6aは密閉されていることが好ましい。また、使用時間の経過とともに観測窓が汚れ、その透明性が次第に低下するので、その影響をできるだけ少なくするために、例えば、石英等で形成した耐熱性の温度測定用パイプ14を用いて炉心管6から離れた位置に観測窓を設けるのがよい。
【0027】
温度測定用パイプ14は、発熱体11の段間等の隙間部分や発熱体11自体に隙間部分がある場合、これらの隙間部分を通して、発熱体11毎に対応するような位置に少なくとも1箇所配設する。温度測定用パイプ14は、図1(C)に示すようなパイプ形状で形成され、その一方の端部を炉心管6の観測孔6aに密封的に結合し、他方の端部を炉体7の外に突出るように取付けて、突出た端部に着脱可能な透明栓14aを取付けて密封する。使用時間の経過によって、透明栓14aの透明度が低下したような場合は、取外して清掃するか交換できるようにしておくとよい。
【0028】
温度測定用パイプ14は、炉心管6の長手方向に発熱体11毎に対応するように配設することは当然であるが、同一位置の周方向に複数配設してもよい。温度測定用パイプ14又はこれと同形状の石英ロッドを複数配設し、これらのパイプ及びロッドを介して炉心管6を炉体7で支持することにより、図6で示したような長期の使用による炉心管6の変形を軽減することができる。
【0029】
図3は、本発明による加熱制御の概略を示す図で、発熱体11の加熱制御は、予め加熱温度設定手段16により設定される。この設定により、炉心管6の加熱温度及び温度分布等が設定され、これによるガラス微粒子堆積体2の加熱温度等も設定される。ガラス微粒子堆積体2の長手方向の温度は、少なくともガラス微粒子堆積体2にフッ素等の添加剤の添加ための加熱では、温度センサ12と温度測定用パイプ14を含む温度測定手段15によりガラス微粒子堆積体2の表面温度が測定され、この測定温度が制御装置13にフィードバックされる。制御装置13からの指令に基づいて、発熱体11のオン・オフ及びその供給電力が給電調節器17により制御され、ガラス微粒子堆積体2の温度は均一に制御される。
【0030】
ガラス微粒子堆積体2にフッ素等の添加剤を添加した後、別の加熱炉で透明ガラス化の加熱処理を行なってもよいが、フッ素添加の加熱に引続いて、加熱炉の温度を上げて透明ガラス化してもよい。また、フッ素添加の加熱の前に行なう脱水加熱、及び、後の透明ガラス化の加熱で、フッ素添加の加熱の場合と同様に、ガラス微粒子堆積体の表面温度を測定して、加熱制御することもできる。
【0031】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、ガラス微粒子堆積体の長手方向に均一に添加剤を添加することが可能となり、添加剤の添加にるガラス母材の屈折率調整を長手方向で均一にすることができ、品質の均一なガラス母材の製造を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による実施の形態を説明する図である。
【図2】本発明による実施の形態を説明する他の例を示す図である。
【図3】本発明による加熱制御の概略を説明する図である。
【図4】従来の技術を説明する図である。
【図5】従来の技術の他の例を説明する図である。
【図6】従来の課題の一例を説明する図である。
【符号の説明】
1…加熱炉、2、2’…ガラス微粒子堆積体、3…ダミーロッド、4…連結具、5…吊下げ支持具、6…炉心管、6a…観測孔、7…炉体、8…ガス導入口、9…ガス排気口、10…封止部、11…発熱体、12…温度センサ、13…制御装置、14…温度測定用パイプ、14a…透明栓、15…温度測定手段、16…加熱温度設定手段、17…給電調節器。
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガラス微粒子堆積体にフッ素等の添加剤を添加して屈折率を変えるガラス母材の製造方法及び製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
光ファイバ等の製造に用いるガラス母材の製造方法において、ガラス原料ガスを火炎加水分解させてガラス微粒子を生成し、これを出発ガラスロッド等に堆積させてガラス微粒子堆積体(多孔質ガラス母材)とし、これを脱水、焼結して透明ガラス化することが知られている。また、ガラス微粒子堆積体の製造には、VAD法(気相軸付法)、OVD法(外付け気相蒸着法)等が知られている。
【0003】
OVD法は、例えば、反応容器内で回転する出発ガラスロッドの外周に、SiCl4等のガラス原料ガスを、H2ガス,O2ガス等の燃焼用ガスとともにバーナで吹き付け、火炎加水分解反応によりガラス微粒子を生成して堆積させ、ガラス微粒子堆積体を作製する。VAD法は、回転する出発ガラスロッドの下方にバーナを配して、ガラス原料ガスと燃焼用ガスを吹き付け、火炎加水分解反応により生成されるガラス微粒子を軸方向に堆積させてガラス微粒子堆積体を作製する。
【0004】
ガラス微粒子堆積体の脱水・透明ガラス化等の加熱処理は、カーボンまたは石英等の耐熱材で形成された炉心管を備えた加熱炉を用いて行われる。加熱炉によるガラス微粒子堆積体の加熱処理には、脱水処理、透明ガラス化処理(焼結)の他に、フッ素等の添加剤を添加してガラスの屈折率を変える処理も行なわれている。例えば、光ファイバ用のガラス母材の製造で、クラッドガラスにフッ素を添加してクラッド側の屈折率を下げ、光ファイバの光伝送性能を向上させることが知られている(例えば、特許文献1,特許文献2参照)。
【0005】
このフッ素添加は、ガラス微粒子堆積体を塩素系ガスを含む不活性ガス雰囲気中で加熱して脱水処理した後に、フッ素を含むガス雰囲気中で加熱してフッ素添加を行ない、この後、さらに温度上げて透明ガラス化する加熱処理を行なっている。また、これらの加熱処理を行なうための加熱炉には、種々の構成のものが提案されているが、例えば、前記特許文献2に示すように、炉心管の外周に複数のヒータを多段に配した構成のものが知られている。
【0006】
図4(A)及び図5(A)は、前記特許文献2で開示されている炉心管の外周に多段ヒータを配した加熱炉を用いた加熱処理の例を説明する図である。図中、1は加熱炉、2,2’はガラス微粒子堆積体、3はダミーロッド、4は連結具、5は吊下げ支持具、6は炉心管、7は炉体、8はガス導入口、9はガス排気口、10は封止部、11a〜11cは加熱ヒータ、12a〜12cは温度センサ、13a〜13cは制御装置を示す。
【0007】
ガラス微粒子堆積体2は、少なくとも一方の端部にダミーロッド3が取付けられていて、その端部を連結具4で吊下げ支持具5に吊下げ、加熱炉1の炉心管6内に入れられる。加熱炉1は、炉心管6の外周部を炉体7で囲い、炉心管6の外側に複数の加熱ヒータ11a〜11cを多段に配して構成されている。炉心管6の下部には、炉心管内にガスを供給するためのガス導入口8が設けられ、上部には、炉心管内のガスを排出するガス排気口9が設けられている。
【0008】
加熱ヒータ11a〜11cを配設した近傍には、ヒータ毎に温度センサ12a〜12cが設けられ、炉心管6の温度が予め設定された温度になるように制御装置13a〜13cにより制御される。図4及び図5のように構成された加熱炉1において、上記特許文献2に開示の方法によれば、炉心管6内にガラス微粒子堆積体2を挿入した後、塩素ガスとヘリウムガスの混合ガス雰囲気とし、加熱ヒータ11a〜11cを一斉にオンして、予熱温度(800℃程度)から脱水温度(1070℃程度)になるように加熱して脱水処理を行なう。次いで、炉心管6内をフッ素ガス雰囲気とし、加熱ヒータ11a〜11cを一斉に温度制御して炉心管温度を上げ(1290℃程度)、屈折率制御のためのフッ素添加を行なう。この後、最下端の加熱ヒータ11cから、上端の加熱ヒータ11aに向けて透明ガラス化に必要な温度(1550℃程度)になるように順次加熱制御され、透明ガラス化される。
【0009】
【特許文献1】
特公平3−55423号公報
【特許文献2】
特開昭63−206327号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
一般に、ガラス微粒子堆積体2は、上述したように炉心管6を加熱ヒータ11a〜11cで加熱し、炉心管6の内面からの輻射熱により加熱され、そのための加熱制御は、炉心管6の表面温度を監視して行なわれる。しかし、炉心管6は、長期の使用で次第に消耗し、また、その内面の表面状態が変化して熱の輻射量が変化してくる。例えば、炉心管上部の内面にはSiO2の付着で熱の輻射量が減少し、他方、炉心管下部では内面が荒れて黒化し、輻射量が増加することがある。この結果、図4(B)に示すように、炉心管6の温度分布Dは長手方向に均一になるように制御されていても、実際のガラス微粒子堆積体2の温度分布Eは上方が加熱不足で下方が加熱過多となるようなことがある。
【0011】
また、図5(A)のように、ガラス微粒子堆積体2は、長手方向の外径が必ずしも均一とは限らず、図のような中央部が太くなった形状であるとする。この場合、図5(B)のように炉心管6自体が新品で汚れや消耗がなく、また、炉心管6の温度分布Dは長手方向に均一になるように制御されていても、実際のガラス微粒子堆積体2の温度分布Eは、上下端側が加熱不足で中央部が加熱過多となるようなことがある。
【0012】
ガラス微粒子堆積体2へのフッ素添加の加熱処理において、フッ素の添加量はガラス微粒子堆積体2の加熱温度によって大きく変化する。このため、ガラス微粒子堆積体2の長手方向の温度分布Eが不均一であると、フッ素添加が均一に行なわれず、長手方向における比屈折率差がバラツキ及びロット毎のバラツキも大きくなるという問題がある。また、図6(A)に示すように、長期の使用で石英炉心管6の下方が膨らんだ形状、又は、図6(B)に示すように中央部がへこんだ形状となり、ガラス微粒子堆積体2の加熱温度の制御が一層難しくなる。
【0013】
本発明は、上述した実情に鑑みてなされたもので、炉心管の劣化やガラス微粒子堆積体の形状に関わらず、フッ素添加が均一に行なえるガラス母材の製造方法及び製造装置の提供を課題とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明によるガラス母材の製造方法は、加熱炉の炉心管内にガラス微粒子堆積体を入れ添加剤を含むガス雰囲気とし、炉心管外周に多段に配置した発熱体を制御して添加剤をガラス微粒子堆積体に添加するガラス母材の製造方法であって、ガラス微粒子堆積体の表面温度を測定し、この測定値を発熱体の制御にフィードバックする。これにより、ガラス微粒子堆積体の加熱温度を均一に制御し、フッ素添加を均一に行なうようにしたものである。
【0015】
また、本発明によるガラス母材の製造装置は、加熱炉の炉心管内にガラス微粒子堆積体を入れて添加剤を含むガス雰囲気とし、炉心管外周に多段に配置した発熱体を制御して添加剤をガラス微粒子堆積体に添加するガラス母材の製造装置であって、ガラス微粒子堆積体の表面温度を測定する温度測定手段と、この測定値により発熱体を制御する制御装置を備えている。
【0016】
【発明の実施の形態】
図1〜図3により本発明の実施の形態を説明する。図1(A)及び図2(A)はガラス微粒子堆積体の加熱処理状態を説明する図、図1(B)及び図2(B)は炉心管温度とガラス微粒子堆積体の表面温度の関係を説明する図、図1(C)は温度測定用のパイプの例を説明する図、図3は加熱制御の概略を説明する図である。図中、1は加熱炉、2、2’はガラス微粒子堆積体、3はダミーロッド、4は連結具、5は吊下げ支持具、6は炉心管、6aは観測孔、7は炉体、8はガス導入口、9はガス排気口、10は封止部、11は発熱体、12は温度センサ、13は制御装置、14は温度測定用パイプ、14aは透明栓、15は温度測定手段、16は加熱温度設定手段、17は給電調節器を示す。
【0017】
なお、図1は、ガラス微粒子堆積体2の長手方向の外径が均一である例を示し、図2は、ガラス微粒子堆積体2’の長手方向の外径が均一でない例を示す図で、加熱炉の構成自体は同一である。したがって、以下、図1の例を主にして説明するが、特別の注釈等がない限り、図2の場合も同じであるものとする。
【0018】
本発明に用いられる加熱炉1は、図1(A)及び図2(A)に示すように、従来と同様に石英等で形成された炉心管6の外周部を炉体7で囲い、炉心管6の外側に長手方向に沿って複数の発熱体11を多段に配して構成される。発熱体11の段数(図の例では5段の発熱体を使用)は、3段以上の複数あればよいが、従来のものより軸方向の寸法を小さくして段数を増加させることにより、精度の高い加熱制御を行なうことができる。炉心管6の下部には、炉心管内に各種のガスを供給するためのガス導入口8が設けられ、上部には、炉心管内のガスを排出するガス排気口9が設けられている。
【0019】
ガラス微粒子堆積体2は、少なくとも一方の端部にダミーロッド3が溶着により取付けられていて、連結具4を用いて吊下げ支持具5により吊下げられ、焼結炉1の炉心管6内に入れられる。また、ダミーロッド3は、炉心管6の封止部10で封止されて内部のガスが漏出しないようにされる。ガラス微粒子堆積体2は、炉心管内で回転するようにしてもよいが、回転させなくてもよい。しかし、周方向の温度分布が不均一となる場合は、回転させることにより均一な加熱を行なうことができる。
【0020】
発熱体11には、例えば、抵抗加熱ヒータが用いられ、一体円筒構造又は分割可能な円筒構造のもので、炉心管6の長手方向に沿って互いに熱絶縁され、個別制御が可能な構成のものが用いられる。炉心管6は、各発熱体11により加熱され、炉心管6からの輻射熱及び炉心管内のガス気体を介した熱伝導によりガラス微粒子堆積体2が加熱される。
【0021】
ガラス微粒子堆積体2に対して所定の加熱処理を行なうのに先立って、予め加熱温度設定手段16により加熱温度、加熱時間、供給電力等の加熱制御プログラムが制御装置13に入力される。複数の発熱体11は、入力された加熱制御プログラムにしたがって、同時又は所定の間隔で個別にオン・オフされ、また、その加熱電力が増減される。ガラス微粒子堆積体2が長手方向で均一な加熱温度となる設定の入力がなされるが、通常は炉心管6の温度を温度センサ12等で測定し、その測定値を制御装置13フィードバックさせ、複数の発熱体11の発熱を制御している。
【0022】
しかし、本発明の課題の項でも述べたように、図1(B)及び図2(B)に示すように、ガラス微粒子堆積体2の温度分布Eと、炉心管6の温度分布Dとは必ずしも一致していない。図1(A)の構成で、ガラス微粒子堆積体2の外径が長手方向に均一で、炉心管6の上部内面はSiO2の付着で熱の輻射量が減少し、炉心管下部では内面が荒れて黒化し、輻射量が増加しているとする。この場合、図1(B)に示すように、ガラス微粒子堆積体2に対する加熱温度が、長手方向で均一となるようにするには、炉心管6の加熱温度は上方側を低く、下方側が高くなるように発熱体11の制御を行なう必要がある。
【0023】
また、図2(A)のように、ガラス微粒子堆積体2’の外径が中央部で太く、両端部が縮径した形状で、炉心管6自体は新品で汚れや消耗がないものする。この場合、図2(B)に示すように、ガラス微粒子堆積体2’に対する加熱温度が、長手方向で均一となるようにするには、炉心管6の加熱温度は中央部を低く、上下端側が高くなるように発熱体11の制御を行なう必要がある。
【0024】
本発明では、少なくともガラス微粒子堆積体2にフッ素元素等を添加する際には、ガラス微粒子堆積体2の温度を直接測定し、この測定値を発熱体11の発熱制御にフィードバックし、ガラス微粒子堆積体の温度が均一となるように制御して添加剤を添加するようにしている。ガラス微粒子堆積体2の長手方向の温度を均一にして添加剤を添加することにより、長手方向の添加剤の添加量が均一となり、屈折率が均一なガラス母材を形成することができる。なお、炉心管6の温度を従来と同様に測定してもかまわないが、本発明におけるフッ素元素等を添加の加熱処理を行なう使用形態では、炉心管6の温度の測定は必ずしも必要ではない。
【0025】
ガラス微粒子堆積体2の温度は、実際は径方向でも差はあるが、長手方向の温度の均一化という観点からは、その表面温度を測定することで十分である。本発明におけるガラス微粒子堆積体2の表面温度を測定する実施形態としては、例えば、炉心管6に観測孔6aを設け、この観測孔6aに温度測定用パイプ14の内端を結合し、反対側の外端から放射温度計等の非接触形の温度センサ12を投射するようにして構成した温度測定手段15により測定することができる。測定されたガラス微粒子堆積体2の表面温度の情報は、制御装置13にフィードバックされ、ガラス微粒子堆積体2自体の温度が均一になるように加熱制御される。
【0026】
炉心管6内には塩素系等の有害なガスも導入されることから、炉心管6に設ける観測孔6aは密閉されていることが好ましい。また、使用時間の経過とともに観測窓が汚れ、その透明性が次第に低下するので、その影響をできるだけ少なくするために、例えば、石英等で形成した耐熱性の温度測定用パイプ14を用いて炉心管6から離れた位置に観測窓を設けるのがよい。
【0027】
温度測定用パイプ14は、発熱体11の段間等の隙間部分や発熱体11自体に隙間部分がある場合、これらの隙間部分を通して、発熱体11毎に対応するような位置に少なくとも1箇所配設する。温度測定用パイプ14は、図1(C)に示すようなパイプ形状で形成され、その一方の端部を炉心管6の観測孔6aに密封的に結合し、他方の端部を炉体7の外に突出るように取付けて、突出た端部に着脱可能な透明栓14aを取付けて密封する。使用時間の経過によって、透明栓14aの透明度が低下したような場合は、取外して清掃するか交換できるようにしておくとよい。
【0028】
温度測定用パイプ14は、炉心管6の長手方向に発熱体11毎に対応するように配設することは当然であるが、同一位置の周方向に複数配設してもよい。温度測定用パイプ14又はこれと同形状の石英ロッドを複数配設し、これらのパイプ及びロッドを介して炉心管6を炉体7で支持することにより、図6で示したような長期の使用による炉心管6の変形を軽減することができる。
【0029】
図3は、本発明による加熱制御の概略を示す図で、発熱体11の加熱制御は、予め加熱温度設定手段16により設定される。この設定により、炉心管6の加熱温度及び温度分布等が設定され、これによるガラス微粒子堆積体2の加熱温度等も設定される。ガラス微粒子堆積体2の長手方向の温度は、少なくともガラス微粒子堆積体2にフッ素等の添加剤の添加ための加熱では、温度センサ12と温度測定用パイプ14を含む温度測定手段15によりガラス微粒子堆積体2の表面温度が測定され、この測定温度が制御装置13にフィードバックされる。制御装置13からの指令に基づいて、発熱体11のオン・オフ及びその供給電力が給電調節器17により制御され、ガラス微粒子堆積体2の温度は均一に制御される。
【0030】
ガラス微粒子堆積体2にフッ素等の添加剤を添加した後、別の加熱炉で透明ガラス化の加熱処理を行なってもよいが、フッ素添加の加熱に引続いて、加熱炉の温度を上げて透明ガラス化してもよい。また、フッ素添加の加熱の前に行なう脱水加熱、及び、後の透明ガラス化の加熱で、フッ素添加の加熱の場合と同様に、ガラス微粒子堆積体の表面温度を測定して、加熱制御することもできる。
【0031】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、ガラス微粒子堆積体の長手方向に均一に添加剤を添加することが可能となり、添加剤の添加にるガラス母材の屈折率調整を長手方向で均一にすることができ、品質の均一なガラス母材の製造を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による実施の形態を説明する図である。
【図2】本発明による実施の形態を説明する他の例を示す図である。
【図3】本発明による加熱制御の概略を説明する図である。
【図4】従来の技術を説明する図である。
【図5】従来の技術の他の例を説明する図である。
【図6】従来の課題の一例を説明する図である。
【符号の説明】
1…加熱炉、2、2’…ガラス微粒子堆積体、3…ダミーロッド、4…連結具、5…吊下げ支持具、6…炉心管、6a…観測孔、7…炉体、8…ガス導入口、9…ガス排気口、10…封止部、11…発熱体、12…温度センサ、13…制御装置、14…温度測定用パイプ、14a…透明栓、15…温度測定手段、16…加熱温度設定手段、17…給電調節器。
Claims (5)
- 加熱炉の炉心管内にガラス微粒子堆積体を入れ、添加剤を含むガス雰囲気とし、炉心管外周に多段に配置した発熱体を制御して前記添加剤を前記ガラス微粒子堆積体に添加するガラス母材の製造方法であって、前記ガラス微粒子堆積体の表面温度を測定し、この測定値を前記発熱体の制御にフィードバックしてガラス微粒子堆積体に添加剤を添加することを特徴とするガラス母材の製造方法。
- 前記ガラス微粒子堆積体の表面温度は、前記発熱体のそれぞれの位置に対応して設けられた径方向に伸びる温度測定手段により測定することを特徴とする請求項1に記載のガラス母材の製造方法。
- 前記ガラス微粒子堆積体に添加剤を添加した後、さらに加熱して透明ガラス化することを特徴とする請求項1又は2記載のガラス母材の製造方法。
- 加熱炉の炉心管内にガラス微粒子堆積体を入れて添加剤を含むガス雰囲気とし、炉心管外周に多段に配置した発熱体を制御して前記添加剤を前記ガラス微粒子堆積体に添加するガラス母材の製造装置であって、前記ガラス微粒子堆積体の表面温度を測定する温度測定手段と、この測定値により前記発熱体を制御してガラス微粒子堆積体に添加剤を添加する制御装置とを備えていることを特徴とするガラス母材の製造装置。
- 前記温度測定手段は、内端が前記炉心管に設けた観測孔に結合され、外端が前記発熱体の外方に伸び、内端又は外端に密封された透明な観測部を有するパイプ部材と、放射温度計とを備えていることを特徴とする請求項4に記載のガラス母材の製造装置。
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JP2003138765A JP2004339014A (ja) | 2003-05-16 | 2003-05-16 | ガラス母材の製造方法及び製造装置 |
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JP2010090017A (ja) * | 2008-10-10 | 2010-04-22 | Fujikura Ltd | 光ファイバ母材の製造装置および製造方法 |
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JP2013035722A (ja) * | 2011-08-09 | 2013-02-21 | Furukawa Electric Co Ltd:The | 光ファイバ母材および光ファイバの製造方法 |
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2003
- 2003-05-16 JP JP2003138765A patent/JP2004339014A/ja active Pending
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