JP4239667B2 - ガラス母材の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガラス微粒子堆積体を加熱して透明ガラス化するガラス母材の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
光ファイバ等の製造に用いるガラス母材の製造方法において、ガラス原料ガスを火炎加水分解させてガラス微粒子を生成し、これを出発ガラスロッド等に堆積させてガラス微粒子堆積体(多孔質ガラス母材)とし、これを脱水、焼結して透明ガラス化することが知られている。また、ガラス微粒子堆積体の製造には、VAD法(気相軸付法)、OVD法(外付け気相蒸着法)等が知られている。
【0003】
OVD法は、例えば、反応容器内で回転する出発ガラスロッドの外周に、SiCl4等のガラス原料ガスを、H2ガス,O2ガス等の燃焼用ガスとともにバーナで吹き付け、火炎加水分解反応によりガラス微粒子を生成して堆積させ、ガラス微粒子堆積体を作製している。VAD法は、回転する出発ガラスロッドの下方にバーナを配して、ガラス原料ガスと燃焼用ガスを吹き付け、火炎加水分解反応により生成されるガラス微粒子を軸方向に堆積させてガラス微粒子堆積体を作製している。
【0004】
ガラス微粒子堆積体の透明ガラス化は、カーボンまたは石英等の耐熱材で形成された炉心管を備えた加熱炉を用いて行われる。透明ガラス化の方法には種々の方法があるが、例えば、炉心管内を塩素含有雰囲気にして、脱水と透明ガラス化の加熱処理を同時に行なう方法がある。また、塩素系ガスとヘリウムガスで脱水加熱を行なった後に、温度を上げてヘリウムガスのみで加熱し透明ガラス化するなどの方法も知られている。これらの加熱処理を行なうための加熱炉には、今までに種々の構成のものが提案されている。
【0005】
加熱炉の構成としては、例えば、炉心管の外周に複数のヒータを多段に配し、これらのヒータを同時又は個別に加熱制御して透明ガラス化する構成のものが知られている(例えば、特許文献1参照)。図5(A)は前記特許文献1に開示の加熱炉の概略を説明する図である。図中、1は加熱炉、2はガラス微粒子堆積体、3はダミーロッド、4は連結具、5は吊下げ支持具、6は炉心管、7は炉体、8はガス導入口、9はガス排気口、10は封止部、11a〜11cはヒータ、12a〜12cは温度センサ、13a〜13cは制御装置を示す。
【0006】
ガラス微粒子堆積体2は、少なくとも一方の端部にダミーロッド3が溶着により取付けられていて、その端部を連結具4で吊下げ支持具5に吊下げ、加熱炉1の炉心管6内に入れられる。加熱炉1は、カーボン又は石英で形成された炉心管6の外周部を炉体7で囲い、炉心管6の外側に複数のヒータ11a〜11cを多段に配して構成されている。炉心管6の下部には、炉心管内にガスを供給するためのガス導入口8が設けられ、上部には、炉心管内のガスを排出するガス排気口9が設けられている。リング状のヒータ11a〜11cには、例えば、抵抗加熱ヒータが用いられる。ヒータ11a〜11cの設置位置の近傍には、ヒータ毎に温度センサ12a〜12cが設けられ、炉心管6の温度が予め設定された温度になるように制御装置13a〜13cにより制御される。
【0007】
図6は、上記加熱炉での加熱制御の一例を示す図で、温度センサ12a〜12cにより、ヒータ11a〜11cの隙間部分から、炉心管6の温度を測定する。測定された測定値は温度測定手段19により制御装置13に入力され、加熱設定手段15により予め入力されている設定値と比較される。制御装置13は、所定の加熱温度になるようにヒータ11a〜11cの供給電力を給電調節器14で調整し、炉心管6の温度が所定値になるように制御される。
【0008】
炉心管6の温度は、例えば、上記特許文献1に開示された方法によれば、炉心管6内にガラス微粒子堆積体を挿入した後、ヒータ11a〜11cを一斉にオンして、予熱温度(800℃程度)から脱水温度(1070℃程度)になるように加熱して脱水処理を行なう。次いで、炉心管6内をフッ素ガス雰囲気とし、ヒータ11a〜11cを一斉に温度制御して炉心管温度を上げ(1290℃程度)、屈折率制御のためのフッ素添加を行なう。この後、各ヒータ11a〜11cは、所定の温度(1550℃程度)になるように順次加熱制御され、透明ガラス化される。
【0009】
【特許文献1】
特開昭63−206327号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
一般に、ガラス微粒子堆積体2は、上述したように炉心管6をヒータ11a〜11cで加熱し、炉心管6の内面からの輻射熱により加熱される。ガラス微粒子堆積体2の表面温度と炉心管6の温度との間には、一定の相関関係があるので、そのための加熱制御は、炉心管6の温度を監視して行なうことができる。しかし、炉心管6は、長期の使用で次第に消耗し、また、その内面の表面状態が変化して熱の輻射量が変化してくるとその相関関係が次第に変化してくる。例えば、炉心管上部の内面にはSiO2の付着で熱の輻射量が減少し、他方、炉心管下部では内面が荒れて黒化し、輻射量が増加することがある。
【0011】
この結果、図5(B)に示すように、炉心管6の温度分布Dが長手方向に均一になるように制御されていても、実際のガラス微粒子堆積体2の温度分布Eは上方が加熱不足で下方が加熱過多となるようなことがある。熱の輻射量が不充分であればガラス母材に未焼結部分が生じ、過度であればガラス母材に伸びた部分が生じる。
【0012】
また、炉心管6を加熱し、その熱がガラス微粒子堆積体2に輻射されるには時間的遅れがあり、他方、加熱状態をオフとしても一旦昇温されたガラス微粒子堆積体2の温度は、自然冷却で冷却するのでなかなか下がらない。したがって、炉心管6の温度からガラス微粒子堆積体2の表面の加熱状態を、正確に把握することは難しい。
【0013】
本発明は、上述した実情に鑑みてなされたもので、炉心管の劣化状態に関わらず、ガラス微粒子堆積体を適正な加熱温度に制御することが可能なガラス母材の製造方法の提供を目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明によるガラス母材の製造方法は、ガラス微粒子堆積体を真空加熱炉の炉心管内に収納し、焼結して、透明ガラス化するガラス母材の製造方法であって、炉心管の側面に設けた開口を通してガラス微粒子堆積体又はガラス母材の母材表面温度を測定すると共に炉心管の温度を測定するそして、今回ガラス母材製造時に、炉心管の温度を制御し目標とする加熱温度と加熱時間とする加熱設定手段の設定を、前回のガラス母材製造時に測定された炉心管の温度と母材表面温度に基づいて変更し加熱温度を制御するものである。
【0016】
【発明の実施の形態】
図1〜図4により本発明の実施の形態を説明する。図1(A)焼結炉の概略を説明する図、図1(B)は炉心管温度とガラス微粒子堆積体表面温度との関係を説明する図、図2(A)はヒータと温度測定との関係を説明する図、図2(B)は炉心管表面とガラス微粒子堆積体表面の温度測定の状態を説明する図、図3及び図4は加熱制御の概略を説明する図である。図中、1は加熱炉、2はガラス微粒子堆積体、3はダミーロッド、4は連結具、5は吊下げ支持具、6は炉心管、6aは観測孔、7は炉体、7aは観測窓、8はガス導入口、9はガス排気口、10は封止部、11はヒータ、13は制御装置、14は給電調節器、15は加熱設定手段、16,17は放射温度計、18は第1の温度測定手段、19は第2の温度測定手段を示す。
【0017】
本発明に用いられる加熱炉1は、例えば、図1(A)に示すように、従来と同様に石英又はカーボン等の耐熱材で形成された炉心管6の外周部を炉体7で囲い、炉心管6の外側に長手方向に沿って複数のヒータ11を多段に配して構成される。加熱炉1は、炉体7で全体を密封封止した真空加熱炉を用い、脱水・焼結等の加熱処理で使用されるガス等が、外部に漏出しないように構成される。炉心管6の下部には、炉心管内に各種のガスを供給するためのガス導入口8が設けられ、上部には、炉心管内のガスを排出するガス排気口9が設けられている。
【0018】
ヒータ11は単数であってもよいが、図のように複数段に分けて設置することにより精度の高い加熱制御ができる。ヒータ11の段数は、図には5段の例を示したが、従来のものより軸方向の寸法を小さくして段数を増加させることにより、より精度の高い加熱制御を行なうことが可能となる。複数段に分けられたヒータ11は、それぞれ個別に加熱制御が可能とされ、各ヒータ単位でオン・オフ及び加熱電力の調整を行なうことができる。しかし、制御装置13をヒータ毎に有するということではなく、各位置の測定温度及び設定温度に基づいて、ヒータ11の加熱が個別に制御できる構成であればよい。
【0019】
ガラス微粒子堆積体2は、少なくとも一方の端部にダミーロッド3が溶着により取付けられていて、連結具4を用いて吊下げ支持具5により吊下げられ、焼結炉1の炉心管6内に入れられる。また、ダミーロッド3は、炉心管6の封止部10で封止されて内部のガスが漏出しないようにされる。ガラス微粒子堆積体2は、炉心管内で回転するようにしてもよいが、回転させなくてもよい。しかし、周方向の温度分布が不均一となる場合は、回転させることにより均一な加熱を行なうことができる。炉心管6は、各ヒータ11により加熱され、炉心管6からの輻射熱及び炉心管内のガス気体を介した熱伝導によりガラス微粒子堆積体2が加熱される。
【0020】
ヒータ11は、例えば、抵抗加熱型のヒータで、図2(A)に示すように帯状の抵抗材を矩形状に蛇行させて、炉心管6の外周を囲うリング状にした形状のものが用いられる。この抵抗材の隙間部分の適当な位置に、ガラス微粒子堆積体2又はガラス母材の表面温度を直接測定するための観測孔6aが設けられる。なお、ガラス微粒子堆積体2又はガラス母材の表面温度は、表現を簡潔にするためガラス微粒子堆積体状態或いは透明ガラス化されたようなガラス母材状態を含めて、以下「母材表面温度」という。また、図2(B)に示すように炉体7には、観測孔6aと一致するように観測窓7aが設けられ、放射温度計16により母材表面温度が測定される。なお、母材表面温度の他に、従来と同様に炉心管8の温度も放射温度計17により測定しておく。
【0021】
なお、観測孔6aを設けることにより、炉心管6内に導入されるガスが、ヒータ室側に漏れてくるが、炉体7の全体が密封構造としてあるので、外部に漏れる心配はなく、また、炉心管6内のガス圧を下げることにより、観測孔6aから炉心管6の外側(ヒータ室側)に使用ガスが漏れるのを少なくすることができ、観測孔6aを設けることについての問題はない。なお、観測孔6aと観測窓7aとの間をカーボンパイプ等の導光手段を用いることにより、炉心管6内を密封することも可能である。
【0022】
図3は加熱制御の概略を示す図で、通常、ヒータ11の加熱制御は、制御装置13により行なわれ、加熱設定手段15および温度測定手段18で条件設定される。これらの設定では、ガラス微粒子堆積体2の脱水処理、フッ素添加等の処理、透明ガラス化の焼結処理等に応じた加熱制御を個別に行なうか、又はこれらの加熱処理を連続して行なうかを決めることができる。そして、この設定により、炉心管6の加熱温度、温度分布、加熱時間等が設定され、これによるガラス微粒子堆積体2の実際の加熱温度等も設定される。
【0023】
通常は、炉心管6の温度を放射温度計等で測定し、その測定値を制御装置13にフィードバックさせ、複数のヒータ11の発熱を制御している。しかし、本発明の課題の項でも述べたように、図1(B)に示すように、ガラス微粒子堆積体2の温度分布Eと、炉心管6の温度分布Dとは必ずしも一致していない。図1(A)の構成で、ガラス微粒子堆積体2の外径が長手方向に均一で、炉心管6の上部内面はSiO2の付着で熱の輻射量が減少し、炉心管下部では内面が荒れて黒化し、輻射量が増加しているとする。この場合、図1(B)に示すように、ガラス微粒子堆積体2に対する加熱温度が、長手方向で均一となるようにするには、炉心管6の加熱温度は上方側を低く、下方側が高くなるようにヒータ11の制御を行なう必要がある。
【0024】
そこで、動作時に放射温度計16を含む温度測定手段18により、母材表面温度を直接測定する。この測定温度は、制御装置13にフィードバックされ、設定入力されている目標とする加熱温度と比較され、目標温度に加熱されるように制御される。給電調節器17は、制御装置13からの指令に基づいてヒータ11のオン・オフ及びその供給電力量を調整する。この結果、ガラス微粒子堆積体2の加熱温度は、炉心管6の劣化状態に関係なく目標とする正確な設定温度で加熱することができる。なお、目標とする加熱温度と加熱時間の設定で、透明ガラス化する場合が設定最高温度となるが、この温度を母材表面温度により正確に測定することができ、ガラス母材の伸びを確実に防止することができる。
【0025】
上述したようにガラス微粒子堆積体2又はガラス母材の母材表面温度を直接測定し、この測定値を制御装置にフィードバックさせることにより、正確な加熱制御が可能となるが、ガラス微粒子堆積体2は、その加熱過程で多孔質の状態から透明ガラス状態に変化する。このため、直接測定されたガラス微粒子堆積体2の母材表面温度は不安定状態にあり、ヒータの加熱制御パラメータに使用すると、温度制御自体が不安定となる場合がある。
【0026】
図4は、上述の図3における問題点を改善する本発明の実施形態を示す図で、ガラス微粒子堆積体2の母材表面温度を測定すると共に、従来と同様に炉心管6の温度も測定しておく。この炉心管6の温度測定は、図1及び図2で示したように、母材表面温度の測定と同様に、各ヒータ11毎に対応した温度測定ができるように、長手方向に複数の放射温度計17を配設する。この放射温度計17は、母材表面温度を測定する放射温度計16と同様のものを用い、炉体7に設けた観測窓7aを通して測定できるようにすることができる。しかし、この炉心管6の温度測定には放射温度計に代えて熱電対等を用いて温度測定を行なうようにしてもよい。
【0027】
図4の例においては、放射温度計16を含む温度測定手段18(以下、第1の温度測定手段とする)によりガラス微粒子体積体2の母材表面温度を測定すると共に、放射温度計17を含む温度測定手段19(以下、第2の温度測定手段とする)により炉心管6の温度を測定している。第1の温度測定手段18により測定されたガラス微粒子堆積体2の母材表面温度は、加熱設定手段15に入力され、必要に応じて加熱設定手段15の設定値を変更することができる。設定値が変更された場合は、変更された設定値と第2の温度測定手段19による測定値で加熱制御が行なわれる。
【0028】
第2の温度測定手段19により測定された炉心管6の温度は、制御装置13に入力され、加熱設定手段15によって設定された目標とする加熱温度と比較される。測定値と設定された目標とする加熱温度との比較により、測定値が目標とする加熱温度より高ければ、制御装置13からの指令に基づいて給電調節器14を調整してヒータ11の加熱電力を下げ、反対に測定値が目標とする加熱温度より低ければ、加熱電力を上げる。すなわち、加熱制御は従来と同様に炉心管6の温度に基づいて行なわれる。
【0029】
第1の温度測定手段18により測定される母材表面温度と第2の温度測定手段19により測定される炉心管温度との間には、一定の相関関係があるとすれば炉心管6の温度の測定値に基づいて制御することができる。この結果、図3のように母材表面温度の変化をリアルタイムで敏感に測定された測定値で制御するよりも、安定した制御を行なうことができる。
【0030】
しかし、炉心管6は、使用により消耗、劣化または内面の表面状態が変化すると、炉心管6の加熱温度とガラス微粒子堆積体2の母材表面温度との相関関係が変化してくる。この変化状態は、第1の温度測定手段18で測定され母材表面温度と第2の温度測定手段19により測定される炉心管温度により常時取得することができる。したがって、このガラス微粒子堆積体2の母材表面温度データを加熱設定手段15に動作毎に入力しておくことにより、次回の設定値を自動的に修正することが可能となる。
【0031】
すなわち、前回のガラス母材製造時の炉心管温度と母材表面温度データで、今回のガラス母材製造時おける目標とする加熱温度と加熱時間の設定に反映させることができる。例えば、前回の温度データを加熱設定手段15又は制御装置13に取り込んでおくことにより、今回の加熱設定を自動的に行うことが可能となる。これにより、炉心管6の使用による変化があっても、常に加熱制御の設定を最新の適正な状態に維持することが可能となる。
【0032】
また、温度測定手段18,19では、目標とする温度に対して、昇温から降温及び定常値に落ち着くまでの揺れ等も含めた温度の全てがオンラインで測定される。しかし、温度データとして取りこまれる測定値は、目標とする設定温度に対するものである必要がある。このため、測定値として取りこむ温度データは、目標とする温度の近傍であり、かつ所定時間以上継続している安定状態にある温度を選別して測定値とするのが好ましい。
【0033】
また、第1の温度測定手段18によるガラス微粒子堆積体2の母材表面温度と第2の温度測定手段19による炉心管6の温度とから、炉心管6の交換時期を設定するのが好ましい。炉心管6の交換は、通常、その消耗状態、内面の荒れ状態を人が目視で判断したり、使用経過時間等で自動的に交換したりしているが、交換時期の適正値が曖昧で、バラツキがある。炉心管6の使用開始当初と使用開始後とで、炉心管6の温度とガラス微粒子堆積体2の母材表面温度との相関関係が変化することから、この変化を数値化することにより、炉心管6の交換時期を正確に定めることができる。
【0034】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、脱水・焼結中のガラス微粒子堆積体或いはガラス母材の母材表面温度を測定することにより、炉心管の消耗、劣化状態を容易に把握することができる。また、測定された温度データに基づいて次回の加熱制御の温度設定を修正することにより、炉心管内の変化状態に関わらず、常に適正な加熱処理を行なうことができ、ガラス母材の品質を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による加熱炉の概略を説明する図である。
【図2】 本発明におけるヒータと温度測定の状態を説明する図である。
【図3】 ラス母材の製造における加熱制御の概略を説明する図である。
【図4】 本発明によるガラス母材の製造における加熱制御の実施形態を説明する図である。
【図5】 従来の加熱炉の概略を説明する図である。
【図6】 従来のガラス母材の製造における加熱制御を説明する図である。
【符号の説明】
1…加熱炉、2…ガラス微粒子堆積体、3…ダミーロッド、4…連結具、5…吊下げ支持具、6…炉心管、6a…観測孔、7…炉体、7a…観測窓、8…ガス導入口、9…ガス排気口、10…封止部、11,11a〜11c…ヒータ、12a〜12c…温度センサ、13,13a〜13c…制御装置、14…給電調節器、15…加熱設定手段、16,17…放射温度計、18…第1の温度測定手段、19…第2の温度測定手段。

Claims (5)

  1. ガラス微粒子堆積体を真空加熱炉の炉心管内に収納し、焼結して、透明ガラス化するガラス母材の製造方法であって、前記炉心管の側面に設けた開口を通して前記ガラス微粒子堆積体又はガラス母材の母材表面温度を測定すると共に前記炉心管の温度を測定し、今回のガラス母材製造時に、前記炉心管の目標とする加熱温度と加熱時間の設定を、前回のガラス母材製造時に測定された前記炉心管の温度と母材表面温度に基づいて変更することを特徴とするガラス母材の製造方法。
  2. 前記炉心管の温度測定と前記母材表面温度の測定を、前記炉心管の長手方向で行ない、前記炉心管の長手方向に配置された複数段のヒータに対し、個別に前記目標とする加熱温度に制御することを特徴とする請求項に記載のガラス母材の製造方法。
  3. 前記目標とする加熱温度は、前記母材表面温度が長手方向で均一になるように設定することを特徴とする請求項に記載のガラス母材の製造方法。
  4. 前記設定される目標とする加熱温度または加熱時間を、加熱処理の各段階で所定の値に設定することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のガラス母材の製造方法。
  5. 前記炉心管の温度と前記加熱設定手段において設定された加熱温度との乖離から、前記炉心管の交換時期を判断することを特徴とする請求項に記載のガラス母材の製造方法。
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