JP5250377B2 - 光ファイバ母材の製造装置および製造方法 - Google Patents

光ファイバ母材の製造装置および製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、多孔質母材を脱水および焼結して光ファイバ母材を製造するための製造装置および製造方法に係り、より詳しくは、マッフルに対する多孔質母材の先端の位置を検出することで、該多孔質母材の過度の伸長によるマッフルの損傷を防ぐことが可能な光ファイバ母材を製造するための製造装置および製造方法に関する。
光通信における光信号の伝送路として、石英ガラスを主体とする光ファイバが広く用いられている。この種の光ファイバは、一般に、VAD法(Vapor phase axial deposition method)やOVD法(Outside vapor deposition method)等のスート法で多孔質母材を形成し、次いでこの多孔質母材を加熱炉内のマッフル(石英炉心管)に配置して加熱し、透明化させて透明ガラスとし、さらにこの透明ガラス母材を加熱し、線引きすることによって製造されている。
この多孔質母材の透明化において、各多孔質母材のサイズに応じた最適な熱量が必要となる。熱量が過大の場合、多孔質母材は自重で必要以上の鉛直方法に伸びてしまい、場合によっては加熱炉のマッフルが破損してしまう虞がある。従来では、多孔質母材は小さかったため、多孔質母材の自重により伸びてマッフル底部に接触する虞は少なかったが、近年では、光ファイバの生産性向上と長尺化にともない、多孔質母材の大型化が進んでいる。したがって、現状で使用している加熱炉では、特に多孔質母材が太いほど、多孔質母材の自重による鉛直方向の過度な伸長が発生し、マッフル底部の破損頻度が増加傾向にある。
マッフルを多孔質母材に対して大型化すれば、このようにマッフルに多孔質母材が接触するのを抑制できるが、マッフル内は不活性ガスで均一な雰囲気となっているため、マッフルの余分な空間を増やすことは避けたい。
マッフル底部の破損を防ぐためには、多孔質母材の先端の位置を検出できればよいが、一般的に、多孔質母材の先端には、石英からなるダミーが配されている。そのため、多孔質母材の位置情報を得ようとレーザーを用いた場合では、マッフルを透過する波長のレーザーではダミーをも透過してしまうため、多孔質母材のマッフル内における位置情報を得ることは困難である。さらに、カメラを使った場合においても、マッフルおよびダミーは透明であるため、両者の画像から多孔質母材の位置を判別することは困難である。
例えば特許文献1には、マッフルの熱による膨張と自重による軸方向(鉛直方向)の伸びを昇降装置制御し、マッフル内部の透明化工程を均一化し、多孔質母材の不良発生を抑制する装置と方法が開示されている。
特許文献2には、多孔質母材の上部が加熱されているときには、下部が加熱されているときよりも加熱温度を低くすることにより、多孔質母材の外径変動を防止する技術が記載されている。
特許文献3には、マッフル外周の複数個所に鍔部を設け、マッフルの荷重を分割して負担することにより、マッフルが自重で座屈変形するのを防止する技術が記載されている。
しかしながら、上述した特許文献1〜3に開示された装置及び方法は、多孔質母材を透明化する際の熱によって、マッフルが変形することを抑制するものである。ヒーターやマッフルは、使用する毎に劣化するので、焼結炉において多孔質母材に加わる熱量は、ヒーターやマッフルの劣化の程度によって変化する。多孔質母材に加わる熱量が不足すると、多孔質母材の焼結(溶融透明化)が不十分となる。しかし、多孔質母材に加わる熱量が過大の場合は、多孔質母材が軟化して伸び変形してしまう。そして、多孔質母材の伸びが大きいと、多孔質母材の先端がマッフル底部に突き当たって、マッフルが破壊されるおそれがある。仮にこの装置及び方法を応用し、多孔質母材の伸びによるマッフル底部の損傷を抑制しようとしても、装置自体が大型であるため、現在使用されている加熱炉に適用しようとすると、コストがかかる。
特開2002−338259号公報 特開2003−176136号公報 特開2000−226217号公報
本発明は、上記事情を鑑みてなされたものであって、簡単な構造で、マッフル内における多孔質母材の位置情報を精度よく得ることができ、多孔質母材がマッフルに接触して、該マッフルに損傷が生じることを抑制することが可能な光ファイバ母材の製造装置および製造方法を提供することを目的とする。
本発明の請求項1に記載の光ファイバ母材の製造装置は、焼結炉のマッフル内に多孔質母材を挿入し、多孔質母材を脱水および焼結して光ファイバ母材を製造する装置であって、多孔質母材の伸びを検知する手段として、マッフルの所定領域の温度を測定することによって、該所定領域における多孔質母材の存在の有無を検知する放射温度計を備え、放射温度計が多孔質母材の伸びを検知した際に焼結炉の非常停止を行なう焼結炉制御装置を備えることを特徴とする
発明の請求項に記載の光ファイバ母材の製造装置は、請求項1において、存在の有無を検知する対象物が、前記多孔質母材の下端に配された先端ダミーであることを特徴とする。
本発明の請求項に記載の光ファイバ母材の製造方法は、多孔質母材を焼結炉のマッフル内に挿入して脱水および焼結して光ファイバ母材を製造する方法であって、多孔質母材を脱水および焼結する際、多孔質母材の伸びを検知する手段として、マッフルの所定領域の温度を測定することが可能な箇所に放射温度計を設置し、この放射温度計で該所定領域の温度を測定することによって、該所定領域における多孔質母材の存在の有無を検知することを特徴とする。
本発明の請求項に記載の光ファイバ母材の製造方法は、請求項において、放射温度計が多孔質母材の伸びを検知した際、焼結炉の非常停止を行なうことを特徴とする。
本発明の請求項に記載の光ファイバ母材の製造方法は、請求項または請求項において、前記放射温度計が多孔質母材の代わりに多孔質母材の下端に配された先端ダミーの存在の有無を検知するものであることを特徴とする。
本発明の光ファイバ母材の製造装置によれば、多孔質母材が伸びてマッフル底部に近づいていることを、放射温度計により検知することができ、多孔質母材が過度に伸びてマッフル底部に接触することを抑制できる。そのため、マッフルの破壊を防止でき、光ファイバ母材の製造において、歩留りの向上を図ることができる。
以下、本発明を、図面を参照して詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
図1は、本発明の光ファイバ母材の製造装置の一例を示す模式図である。図1に示す光ファイバ母材の製造装置20は、多孔質母材1を脱水および焼結するための焼結炉8と、多孔質母材1の伸びを検知するための伸び検知装置10とから概略構成されている。以下、光ファイバ母材の製造装置20に関して、詳細に説明する。
焼結炉8は、多孔質母材1が挿入されるマッフル2と、マッフル2の外周に配置されたヒーター3とを備える。多孔質母材1には、下端側に石英からなる先端ダミー4が取り付けられ、上端側には石英からなるピンダミー5が取り付けられている。ピンダミー5は、多孔質母材1を吊り下げるための吊り下げ手段(図示せず)を係止する係止穴6を備える。なお、多孔質母材1を保持する手段は吊り下げに限定されるものではなく、上端側のダミーをチャックによる把持や、融着などで固定する手段を適用することもできる。また、場合により、先端ダミー4は省略することもできる。この場合は、焼結中のスートの部分が多孔質母材1の先端となる。
石英系光ファイバを製造するための光ファイバ母材は、石英系ガラス(純粋なシリカガラスまたはドーパントを含むシリカガラス)から構成される。このため、多孔質母材1も、石英系ガラスの微粉末(スート)から構成される。多孔質母材1は、VAD法、OVD法、MCVD法などの公知の方法によって製造されたものを用いることができる。その大きさは、マッフル2内に設置することができれば特に限定されるものではないが、例えば外径が180〜350mm、長さが1200〜2000mmである。
また、先端ダミー4およびピンダミー5は、多孔質母材1に一体化されており、耐熱性などの観点から、一般に石英系ガラス製の部材(例えば棒状部材)が用いられる。
マッフル2は、例えば円筒形の石英管等から構成される。さらにマッフル2は、多孔質母材1の下方(鉛直方向および図1での下方)に存在する部分(底部7)を有する。マッフル2の底部7は、図示したように水平な平板状には限らず、半球状などでもよい。耐熱性などの観点から。マッフル2の材料は、一般に石英系ガラスが用いられる。マッフル2の大きさとしては、特に限定されるものではなく、マッフル2内に挿入される多孔質母材1の大きさに応じて適宜調節することができる。
焼結炉8には、多孔質母材1をマッフル2に沿って移動させるための駆動源(不図示)が備えられている。この駆動源により、多孔質母材1は、例えば100mm/h〜300mm/h程度の速度で、マッフル2に沿って降下されると共に、ヒーター3により加熱され、多孔質母材1の透明化が行なわれる。
多孔質母材1を焼結終了位置まで下降させた際に、多孔質母材1の先端がマッフル底部7と接触しないように、焼結終了位置での多孔質母材1の先端とマッフル2の底部7は、通常100mm〜400mm程度の距離を持つように設計されている。
なお、多孔質母材1を透明化する際には、マッフル2の内部は例えばヘリウム、アルゴン等不活性ガスで満たされている。この不活性ガスは、図示略のガス供給管により、マッフル2内に導入される。
ヒーター3は、多孔質母材1を加熱して、多孔質母材1を溶融透明化するものである。このヒーター3は、マッフル2の長手方向において、10%〜15%程度の長さを有したものである。また、ヒーター3による加熱温度範囲は、例えば1400℃〜1650℃である。
上述したように、焼結工程において多孔質母材1に加わる熱量は、ヒーター3やマッフル2の劣化の程度によって変化し、その熱量が不足すると多孔質母材1の透明化が不十分となってしまい、多孔質母材1に加わる熱量が過大の場合は、多孔質母材1が軟化して伸び変形してしまう。
焼結終了位置での多孔質母材1の先端とマッフル2の底部7は、通常100mm〜400mm程度の距離を持つように設計されているが、図3の二点破線で示すように、多孔質母材1に前記距離以上の伸び変形が生じると、多孔質母材1の先端(ここでは先端ダミー4)がマッフル2の底部7に突き当たって、マッフル2が破壊されるおそれがある。
本形態例に係る光ファイバ母材の製造装置20の場合、マッフル2の破損を未然に防ぐ手段として、ある一定の領域9内(例えば焼結開始時の多孔質母材1の先端の位置とマッフル2の底部7の位置との間にある、所定領域内)に多孔質母材1の先端(先端ダミー4がある場合は先端ダミー4の先端(下端)を意味するが、その場合も、単に「多孔質母材1の先端」として説明する)が存在するかどうかを検知するための伸び検知装置10を備えている。
なお、多孔質母材1の焼結は、多孔質母材1の全体について行なわれることから、多孔質母材1の伸びが生じる箇所も、多孔質母材1の下端とは限らない。いずれの場合にも多孔質母材1に伸び(変形)が生じた場合には、多孔質母材1の先端(下端)の位置が降下するので、多孔質母材1の先端を検知することにより、多孔質母材1の伸びを検知することができる。
本形態例の伸び検知装置10は、マッフル2の下部の所定領域9の温度を測定することによって、マッフル2の下部の所定領域9に多孔質母材1が存在するかどうか(多孔質母材1の有無)を検知する放射温度計11(伸び検知手段として機能する)と、放射温度計11により求められた検知結果を焼結炉制御装置13に伝達する信号線12と、該検知結果に基づいて、放射温度計11がマッフル2の下部の所定領域9に多孔質母材1の存在を検知したときに焼結炉8の非常停止を行なう焼結炉制御装置13(焼結炉停止手段として機能する)とを備えている。
放射温度計11は、マッフル2下部の所定領域9における温度を測定する機能を備える。焼結中のマッフル2下部の所定領域9内は、ヒーター3の輻射熱により高温になるが、所定領域9内に多孔質母材1および先端ダミー4が侵入してくると、輻射熱がこれら多孔質母材1や先端ダミー4によって遮られ、放射温度計11の温度が低下する。この温度変化が検知された場合に、多孔質母材1の伸びが生じたものと判定される。
放射温度計11は、マッフル2の下部の所定領域9における平均温度を測定するものや、サーモグラフィのような所定領域9の温度分布を測定するものでもよい。サーモグラフィで所定領域9の温度分布を測定し、画像解析することで、より正確に多孔質母材の先端の有無を検知することができる。
放射温度計11によって温度の測定対象となる所定領域9は、マッフル2の破損を未然に防ぐため、多孔質母材1の先端が、マッフル2の底部7から若干上方に存在しているうちに検知可能なように設定される。焼結炉8を停止した後で母材の伸びが若干継続したとしても、多孔質母材1の先端がマッフル2の底部7に接触しないように、マッフル2の底部7から余裕を持たせて設定することが好ましい。そのため、放射温度計11が配される位置は、多孔質母材1の加工速度や、加熱温度等によって適宜調節できるが、温度の測定対象となる所定領域9が多孔質母材1の先端とマッフル2の底部7の間で、マッフル2の底部7から50mm〜200mm上方になるように配置することが望ましい。
また、放射温度計11はマッフル2の側面から例えば10mm〜1000mm離間させて設けることができる。
焼結炉制御装置13は、放射温度計11の検知結果に基づいて、放射温度計11がマッフル2の下部の所定領域9に多孔質母材1の存在を検知したとき焼結炉8の非常停止を行なう。放射温度計11から焼結炉制御装置13に送信される信号は、多孔質母材1の存在を検知したときにのみ信号を送信する(この場合、焼結炉制御装置13は信号の送信がないことをもって「無」と判定する)のでもよく、あるいは多孔質母材1の存在の「有」を表す信号または「無」を表す信号を送信し、焼結炉制御装置13で信号が「有」を表すものか「無」を表すものかを判定するようにしてもよい。
なお、放射温度計11から焼結炉制御装置13への信号は、信号線12を介する有線の通信に限らず、無線でもよい。
放射温度計11が多孔質母材1の存在を検知したとき、焼結炉制御装置13は焼結炉8を自動的に非常停止させる。これにより、多孔質母材1の先端がマッフル2の底部7を突き破り、マッフル2が破壊されるのを回避することができる。
非常停止の方法は、例えばヒーター3の加熱を停止する方法や、多孔質母材1を上方に引き上げる方法などが挙げられる。場合によっては、多孔質母材1より温度が低いガスをマッフル2内に供給することで、多孔質母材1を冷却(好ましくは徐冷)する方法を採用することもできる。
また、本形態例においては、多孔質母材1が伸びた場合に、多孔質母材1の先端がマッフル2の底部7に接触する前に焼結炉8を停止するので、多孔質母材1にも損傷を与えずに焼結を終了することができる。このため、伸びが生じた多孔質母材1であっても、必要な検査・補修を行なうことで、光ファイバ母材として利用可能である。
このように、温度変化を利用してマッフル2の下部に多孔質母材1の存在を検知することにより、マッフル2が焼結中の多孔質母材1や先端ダミーと光学的には区別が付かない場合でも、多孔質母材1のマッフル2底部7への接近を検知し、マッフル2の破損を確実に防止できる。
<実験例1>
OVD法によって作製した、外径が250mm、長さが1500mmの多孔質母材を、下降速度を200mm/h、ヒーター温度を1600℃で焼結を行なった。なお、多孔質母材の下端側には石英からなる長さ500mmの先端ダミーが取り付けられている。このとき、放射温度計の測定位置と、多孔質母材の先端位置との距離を変化させて、測定位置の温度を測定した。放射温度計は、多孔質母材の先端とマッフル底部の間で、マッフル底部から上方に200mmの位置を測定できるように、マッフル側面から900mm離して設置した。
上述した実験例1で得られた温度を、図2に示す。図2のグラフにおいて縦軸は放射温度計で測定された温度[℃]、横軸は放射温度計の測定位置と多孔質母材の先端位置との距離[mm]である。なお、測定位置よりも多孔質母材の先端が上方にある場合をプラス、測定位置よりも多孔質母材の先端が下方にある場合をマイナスとして示している。
図2より、温度の測定位置となる、マッフル内の所定領域内に多孔質母材の先端が侵入してくると、輻射熱が多孔質母材によって遮られ、放射温度計の温度が低下することが確認された。
<実施例1>
放射温度計で測定される温度が焼結開始時よりも10℃低くなった場合に、焼結炉の非常停止を掛ける設定にしたこと以外は、実験例1と同等な条件で多孔質母材の焼結を行なった。
ある多孔質母材の焼結において、焼結開始時に放射温度計が405℃であったが、焼結終了間際で放射温度計が395℃を下回ったため、焼結炉の非常停止が掛かった。焼結炉の確認をしたところ、多孔質母材に伸び変形が生じ、放射温度計が測定する所定領域内まで多孔質母材の先端が達していた。放射温度計によって多孔質母材の伸びが検知され、すばやく焼結炉の非常停止が掛かったため、マッフルの損傷を防止することができた。
本発明は、多孔質母材を脱水および焼結して光ファイバ母材を製造するために利用することができる。
本発明の光ファイバ母材の製造装置の一例を示す模式図である。 放射温度計の配置と、配置した部位で観測された温度とを示すグラフである。 従来の光ファイバ母材の製造装置の問題点を説明する模式図である。
符号の説明
1・・・多孔質母材、2・・・マッフル、3・・・ヒーター、7・・・マッフルの底部、8・・・焼結炉、9・・・マッフル下部の所定領域、10・・・伸び検知装置、11・・・放射温度計、13・・・焼結炉制御装置、20…光ファイバ母材の製造装置。

Claims (5)

  1. 焼結炉のマッフル内に多孔質母材を挿入し、多孔質母材を脱水および焼結して光ファイバ母材を製造する装置であって、
    多孔質母材の伸びを検知する手段として、マッフルの所定領域の温度を測定することによって、該所定領域における多孔質母材の存在の有無を検知する放射温度計を備え
    放射温度計が多孔質母材の伸びを検知した際に焼結炉の非常停止を行なう焼結炉制御装置を備えることを特徴とする光ファイバ母材の製造装置。
  2. 存在の有無を検知する対象物が、前記多孔質母材の下端に配された先端ダミーであることを特徴とする請求項1に記載の光ファイバ母材の製造装置。
  3. 多孔質母材を焼結炉のマッフル内に挿入して脱水および焼結して光ファイバ母材を製造する方法であって、
    多孔質母材を脱水および焼結する際、多孔質母材の伸びを検知する手段として、マッフルの所定領域の温度を測定することが可能な箇所に放射温度計を設置し、この放射温度計で該所定領域の温度を測定することによって、該所定領域における多孔質母材の存在の有無を検知することを特徴とする光ファイバ母材の製造方法。
  4. 放射温度計が多孔質母材の伸びを検知した際、焼結炉の非常停止を行なうことを特徴とする請求項に記載の光ファイバ母材の製造方法。
  5. 前記放射温度計が多孔質母材の代わりに多孔質母材の下端に配された先端ダミーの存在の有無を検知するものであることを特徴とする請求項または請求項に記載の光ファイバ母材の製造方法。
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