JP5682588B2 - 冷媒輸送用ホース - Google Patents

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Description

本発明は、車両用空調装置に用いられる冷媒輸送用ホースに関するものである。
車両用空調装置に用いられている一般的な冷媒輸送用ホースは、管状の樹脂層と、樹脂層の外面に接着されたゴム層とを有する構成となっている。このような冷媒輸送用ホースでは、樹脂層によって冷媒輸送用ホース内を流れる冷媒の漏洩が防止され、ゴム層によって冷媒輸送用ホースの柔軟性が確保されている(例えば、特許文献1参照)。
特開平10−252955号公報
ところで、車両用空調装置に用いられる冷媒輸送用ホースは、長期間使用され続けると、樹脂層が劣化し徐々に硬くなり、車両振動によって樹脂層が曲げ応力を受けることで、樹脂層が割れてしまう。このため、樹脂層の割れ寿命の向上が望まれている。
本発明は上記点に鑑みて、従来の冷媒輸送用ホースと比較して、冷媒輸送用ホースにおける樹脂層の割れ寿命を向上させることを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、樹脂層(2)は、複数の層(2a、2b)で構成されており、複数の層のうちゴム層に接する最外層(2b)は、フェノール系の酸化防止剤とリン系の酸化防止剤の両方が添加されておらず、複数の層のうち最外層を除く層(2a)は、フェノール系の酸化防止剤とリン系の酸化防止剤の両方が添加されており、
最外層の弾性率は、複数の層のうち最外層を除く層の弾性率よりも低く、かつ、100〜450MPaであることを特徴としている。
ここで、車両用空調装置に用いられる冷媒輸送用ホースでは、車両振動によって樹脂層とゴム層との界面に応力が発生する。このとき、樹脂層が劣化していなければ、樹脂層に割れが生じることはないが、樹脂層が劣化すると、樹脂層の弾性率が上昇して硬くなり、樹脂層とゴム層の弾性率の差が大きくなるため、この応力が大きくなる。この応力の大きさが樹脂層に割れが発生する応力に到達したときに、樹脂層に割れが発生する。ちなみに、後述の比較例1に示すように、従来の冷媒輸送用ホースの樹脂層の弾性率は600MPa以上であった。
これに対して、本発明では、樹脂層を構成する複数の層のうち最外層を除く層(2a)に、フェノール系の酸化防止剤とリン系の酸化防止剤の両方が添加されているので、一方の酸化防止剤のみが添加されている場合と比較して、冷媒と接することによる樹脂の劣化を抑制する効果が高められている。
また、本発明では、複数の層のうちゴム層に接する最外層(2b)に、フェノール系の酸化防止剤とリン系の酸化防止剤を添加しないことで、最外層の弾性率を、複数の層のうち最外層を除く層の弾性率よりも低くしているとともに、従来の冷媒輸送用ホースと比較して、最外層の弾性率を低くしているので、車両振動時の樹脂層とゴム層との間の界面での発生応力が、樹脂層に割れが発生する応力に到達するのを遅らせることができる。よって、本発明によれば、樹脂層の割れ寿命を向上できる。
なお、この欄および特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
第1実施形態における冷媒輸送ホースの部分省略斜視図である。 図1の冷媒輸送用ホースの軸方向断面図である。 第2実施形態における冷媒輸送ホースの部分省略斜視図である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、同一符号を付して説明を行う。
(第1実施形態)
本実施形態の冷媒輸送用ホース1は、冷凍サイクルを利用した車両用空調装置における各機器間を接続する配管に用いられるものである。
図1、2に示すように、本実施形態の冷媒輸送用ホース1は、全体が中空の円筒形状であり、その内側から外側に向かって、樹脂層2、中間ゴム層3、補強層4、外面ゴム層5が順に配置された積層構造である。なお、各層は管状となっている。
樹脂層2は、冷媒輸送用ホース1の内部を流れる冷媒の漏洩を防止するための層であり、冷媒不透過性に優れるフィルム状の樹脂で構成されている。樹脂層2を構成する樹脂としては、例えば、ポリアミド(PA)、ポリエチレン、ポリプロピレン等が用いられる。この樹脂層2の厚さは、樹脂層2の加工性と不透過性とを考慮して定められ、例えば、125〜175μmである。
図2に示すように、樹脂層2は、第1、第2樹脂層2a、2bという2つの層2a、2bで構成されている。
第1樹脂層2aは、2つの層のうち内側に位置して冷媒と接する層であり、冷媒と接することによる樹脂の劣化を防止するために、第1樹脂層2aを構成する樹脂には酸化防止剤が添加されている。この酸化防止剤としては、フェノール系、リン系の一方もしくは両方が用いられる。第1樹脂層2aは、酸化防止剤が添加されているとともに、後述する粒子状のエラストマーを添加する等の低弾性率化を行っていないので、第2樹脂層2bよりも弾性率が高い。第1樹脂層2aの弾性率は600MPa以上である。
本実施形態の冷媒輸送用ホース1は、冷媒としてフロン系冷媒、二酸化炭素等の冷媒を用いた車両用空調装置や、冷媒としてフッ素系冷媒である「HFO−1234yf」を用いた車両用空調装置に適用可能である。冷媒としてフッ素系冷媒が用いられる場合、第1樹脂層2aを構成する樹脂には、フェノール系、リン系の両方の酸化防止剤が添加されていることが好ましい。これは、フッ素系冷媒は他の冷媒よりも樹脂の劣化速度が速いことから、他の冷媒を用いる場合と比較して、樹脂の劣化抑制効果を高める必要があるところ、フェノール系、リン系の両方の酸化防止剤を添加することで、一方の酸化防止剤のみを添加する場合と比較して、樹脂の劣化抑制効果を高めることができるからである。
第2樹脂層2bは、2つの層のうち中間ゴム層3に接する最外層であり、車両搭載の初期における弾性率が100〜450MPaとなるように構成されている。例えば、第1樹脂層2aに添加されている酸化防止剤を、第2樹脂層2bを構成する樹脂には添加しないことで、第2樹脂層2bの弾性率を450MPaにすることができる(後述の実施例1参照)。さらに、第2樹脂層2bを構成する樹脂に対して粒子状のエラストマーを添加することで弾性率を450MPaよりも小さくすることができる。このとき、第2樹脂層2b中のエラストマーの含有割合を多くするにつれて弾性率が小さくなるが、弾性率を小さくしすぎると、第2樹脂層2b中の樹脂の割合が少なくなって冷媒不透過性の機能が失われてしまう。そこで、本実施形態では、第2樹脂層2bの冷媒不透過性の機能が失われないように、第2樹脂層2bの弾性率を100MPa以上としている。
なお、第2樹脂層2bに酸化防止剤を添加しつつ、粒子状のエラストマーを添加することで、第2樹脂層2bの弾性率を100〜450MPaとすることも可能である。エラストマーとしては、樹脂よりも弾性率が低いものであれば良く、中間ゴム層3、外面ゴム層5を構成する材料と同種のものや、シリコーンゴム等を採用することができる。第2樹脂層2bを構成する樹脂は、第1樹脂層2aを構成する樹脂と同じであっても異なっていても良い。
外側の第2樹脂層2bの厚さは、後述するように樹脂層2と中間ゴム層3との界面での発生応力を低減できる厚さであり、例えば、60〜90μmである。内側の第1樹脂層2aの厚さは、第2樹脂層2bの厚さに応じて、樹脂層2の全体厚さが、例えば、125〜175μmとなるように設定される。
中間ゴム層3および外面ゴム層5は、主として、冷媒輸送用ホース1の柔軟性を確保して、車両振動を吸収するための層である。中間ゴム層3および外面ゴム層5を構成する材料としては、例えば、エチレンプロピレンゴム、クロロプレンゴム、ハロゲン化ブチルゴム、アクリロニトリルブタジエンゴム等が挙げられる。中間ゴム層3および外面ゴム層5がこれらの材料で構成された場合の弾性率は10〜50MPaである。
樹脂層2と中間ゴム層3とは、接着剤によって接着される。接着剤としては、例えば、塩化ゴム系接着剤、塩酸ゴム系接着剤、フェノール樹脂系接着剤等が用いられる。通常、この接着剤は中間ゴム層3を形成する材料に含まれる。
補強層4は、作動時に高圧となる冷媒に対するホース強度の保持および加圧による変形を防止するホース形状の保持等のために設けられるものである。補強層4に使用される優れた耐圧性能を有する材料としては、アラミド、ポリエチレンテレフタレート(PET)等の有機繊維が挙げられ、これらを編組したものを、単層もしくは複数層として用いる。
冷媒輸送用ホース1は、次のように、樹脂層2の形成を除く、一般的な方法で製造される。まず、2層構造の樹脂層2を管状に押し出し成形する。例えば、内側の層から順に押し出し成形する。次いで、この樹脂層2の外側に中間ゴム層3を押し出し成形した後、補強糸を編組して中間ゴム層3の外側に補強層4を形成し、この補強層4の外側に外面ゴム層5を押し出し成形して得られた管状一体物を加硫することで、冷媒輸送用ホース1が製造される。
ところで、従来の冷媒輸送用ホースは、樹脂層に酸化防止剤が添加されているため、弾性率が600MPa以上であった。これに対して、本実施形態の冷媒輸送用ホース1は、上述の通り、樹脂層2が第1、第2樹脂層2a、2bで構成されており、中間ゴム層3に接する第2樹脂層2bの弾性率が100〜450MPaとなっている。
このように、第2樹脂層2bの弾性率を450MPa以下とすることで、後述する実施例の振動評価試験結果に示されるように、従来の冷媒輸送用ホースと比較して、樹脂層2の割れ寿命を向上できる。
すなわち、後述する実施例の振動評価試験において、樹脂層2の全域の弾性率が600MPaのときでは割れが発生したのに対して(比較例1参照)、第2樹脂層2bの弾性率が450MPaのときでは樹脂層2に割れが発生しなかった(実施例1参照)。
この理由は、表3、4に示す弾性率と発生応力との関係を示すシミュレーション結果からわかるように、樹脂層2と中間ゴム層3との界面での発生応力が低減されていたからである。なお、表3、4に示すように、樹脂層2と中間ゴム層3との界面での発生応力を比較すると、比較例1での発生応力を100としたとき、実施例1の発生応力は74であった(No.3、9参照)。
また、表3に示すシミュレーション結果からわかるように、第2樹脂層2bの弾性率が低下するにつれて、第2樹脂層2bの樹脂層2と中間ゴム層3との界面での発生応力が低減される。したがって、弾性率が450MPa以下であれば、発生応力が実施例1の場合の発生応力以下であるので、実施例1と同様に、振動評価試験において割れが発生しないことが推測される。
本実施形態の冷媒輸送用ホース1は、従来の冷媒輸送用ホースと比較して、樹脂層2の中間ゴム層3側の部位における弾性率を低くしているので、車両振動時の樹脂層2と中間ゴム層3との間の界面での発生応力が、樹脂層2に割れが発生する応力に到達するのを遅らせることができる。これにより、従来の冷媒輸送用ホースと比較して、樹脂層2の割れ寿命を向上できたものと考えられる。
なお、本実施形態では、樹脂層2が2つの層で構成されていたが、3つ以上の複数の層で構成されていても良い。この場合、樹脂層2を構成する複数の層のうち中間ゴム層3に接する最外層の弾性率が100〜450MPaであれば、本実施形態と同様の効果を奏する。
(第2実施形態)
図3に示すように、本実施形態の冷媒輸送用ホース1は、樹脂層2が1層で構成されている点が、第1実施形態と異なっている。
本実施形態では、樹脂層2の全域の弾性率が100〜450MPaとなっている。具体的には、樹脂層2を構成する樹脂に酸化防止剤を添加しつつ、粒子状のエラストマーを添加することで、このような弾性率が実現される。このとき、エラストマーとしては、中間ゴム層3、外面ゴム層5を構成する材料と同種のものを採用することができる。なお、樹脂層2に酸化防止剤を添加しないことによっても、このような弾性率が実現される。
本実施形態においても、従来の冷媒輸送用ホースと比較して、樹脂層2の中間ゴム層3に接する側の部位における弾性率を低くしているので、第1実施形態と同様の効果を奏する。
実施例1として、下記の材料からなる第1実施形態の冷媒輸送用ホース1を作製した。また、比較例1として、下記の材料からなる冷媒輸送用ホースを作製した。比較例1は、樹脂層2を1層で構成し、樹脂に酸化防止剤を添加した点を除き、実施例1と同様ものである。表1、2に実施例1および比較例における樹脂と酸化防止剤の配合比を示す。この配合比は樹脂100重量部に対する酸化防止剤の割合を示している。なお、本明細書に記載の「重量部」は、「質量部」と同じ意味で使用されている。このため、本明細書において、重量部と記載された箇所については質量部と読み替えるものとする。
そして、作製した冷媒輸送用ホースに対して車両の搭載状態を再現した振動評価試験を行った。また、冷媒輸送用ホースの作製に使用した樹脂層および中間ゴムの弾性率を測定した。
(実施例1の各層の主な構成材料および厚さ)
第1樹脂層2a :PA6 :0.075mm
第2樹脂層2b :PA6 :0.075mm
中間ゴム層3 :ハロゲン化ブチルゴム :1.35mm
補強層4 :PET :1.0mm
外面ゴム層5 :エチレンプロピレンゴム:1.1mm
(比較例1の各層の主な構成材料および厚さ)
樹脂層2 :PA6 :0.150mm
中間ゴム層3 :ハロゲン化ブチルゴム :1.35mm
補強層4 :PET :1.0mm
外面ゴム層5 :エチレンプロピレンゴム:1.1mm
(酸化防止剤の種類)
フェノール系酸化防止剤:住友化学製「GA80」
リン系酸化防止剤:PEP−36
(弾性率の測定)
株式会社島津製作所製の微小硬度計(DUHシリーズ)を用いてヤング率(縦弾性係数)を測定した。表1、2に測定結果を示す。なお、中間ゴムの弾性率は約20MPaであった。
(振動評価試験)
車両搭載時の初期形状を再現した冷媒輸送用ホースに対して、X方向とY方向の振幅がそれぞれ所定の大きさとなるように、二次元方向の振動を所定時間与えた二次元振幅評価試験を行った。
この振動評価試験は、耐久評価を兼ねており、車両に搭載されている状態に相当する所定温度にて冷媒輸送用ホースの内部に冷媒を所定時間流した後に行った。このとき、冷媒として「HFO−1234yf」を用いた。
そして、試験後の冷媒輸送ホースについて、樹脂層の割れの有無を確認した。割れ無しを○とし、割れ有りを×とした。表1、2に評価結果を示す。
Figure 0005682588
Figure 0005682588
表1、2に示すように、比較例1では、振動評価試験で割れが発生したのに対して、実施例1では、振動評価試験で割れが発生しなかった。このことから、比較例1のように、単に、樹脂層に酸化防止剤を添加するよりも、実施例1のように、樹脂層2を2層構造とし、内側の第1樹脂層2aのみに酸化防止剤を添加し、最外層である第2樹脂層2bに酸化防止剤を添加しない構成とすることで、樹脂層の割れ寿命を向上できることがわかる。

表3、4に、樹脂層と中間ゴム層との界面に発生する応力についてのFEM(有限要素法)によるシミュレーション結果を示す。このシミュレーションでは、プリポストとして製品名「Patran2007」を用い、ソルバとして製品名「Marc2007」を用いて、二次元振幅評価試験を行ったときの形状および振動を模擬し、その際の応力を算出した。
Figure 0005682588
Figure 0005682588

表3のNo.1〜4は樹脂層2が2層構造の場合であって、内側の第1樹脂層2aの弾性率がともに600MPaであって、最外層である第2樹脂層2bの弾性率が100、300、450、600MPaのいずれかのときである。No.1〜3が第1実施形態に相当し、No.3が実施例1に相当する。
一方、表4のNo.5〜9は樹脂層2が1層構造であって、弾性率が100、300、400、450、600MPaのいずれかのときである。No.9が比較例1に相当する。
表3、4に示すように、比較例1の発生応力の大きさを100とすると、実施例1の発生応力の相対値は74であり、比較例1よりも小さかった。また、表3のNo.1〜4を比較してわかるように、第2樹脂層2bの弾性率が低くなるにつれて、発生応力の相対値がさらに小さくなっていた。このことから、樹脂層2が2層構造の場合、第2樹脂層2bの弾性率が100、300MPaのとき、実施例1と同様に、振動評価試験において割れが発生しないことが推測される。
同様に、表4のNo.5〜9からわかるように、樹脂層2が1層構造の場合、樹脂層2の弾性率が100、300、400、450MPaのとき、実施例1のときの発生応力よりも小さいので、実施例1と同様に、振動評価試験において割れが発生しないことが推測される。
1 冷媒輸送用ホース
2 樹脂層
2a 第1樹脂層
2b 第2樹脂層(最外層)
3 中間ゴム層
4 補強層
5 外面ゴム層

Claims (2)

  1. 車両用空調装置に用いられる冷媒輸送用ホース(1)であって、
    管状の樹脂層(2)と、
    前記樹脂層の外面に接着されたゴム層(3)とを有し、
    前記樹脂層は、複数の層(2a、2b)で構成されており、
    前記複数の層のうち前記ゴム層に接する最外層(2b)は、フェノール系の酸化防止剤とリン系の酸化防止剤の両方が添加されておらず、
    前記複数の層のうち前記最外層を除く層(2a)は、フェノール系の酸化防止剤とリン系の酸化防止剤の両方が添加されており、
    前記最外層の弾性率は、前記複数の層のうち前記最外層を除く層の弾性率よりも低く、かつ、100〜450MPaであることを特徴とする冷媒輸送用ホース。
  2. 前記複数の層のうち前記最外層を除く層は、樹脂材料100質量部に対して、前記フェノール系の酸化防止剤が0.4質量部、前記リン系の酸化防止剤が0.4質量部添加されていることを特徴とする請求項1に記載の冷媒輸送用ホース。
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