JP5301121B2 - 放射冷暖房用合成樹脂管、及び、放射冷暖房用パネル - Google Patents
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Description
このような問題に対し、パネルを床面に配置するのではなく、天井面や壁面に配置して冷水を循環させることで人体からの放射熱を吸収し、冷房効果を及ぼす放射冷暖房用パネルが近年注目されている。
また、これらの配管の形態としては、例えば、輻射パネルとしてプレートを付属させたものや、コンクリートスラブに埋め込んだもの等が挙げられるが、合成樹脂等からなる配管は、可撓性を有するため施工時にコンクリート埋設する際に仮止め等が必要であり、大掛かりでシステム価格が上昇し、結果、エアコン代替となるほど爆発的に世の中に広まっていない。
一方、放射冷暖房用パネルを用いて冷房を行う場合、熱源機側の効率(COP)を悪化させないために配管に循環させる冷水の温度は15℃程度であるため、外気温を35℃程度と仮定すると、その差はΔ20℃と暖房を行う場合と比較して非常に不利となる。
以下に本発明を詳述する。
図1に示すように、本発明の放射冷暖房用合成樹脂管20は、少なくとも、最外層に設けられた熱放射層21、熱放射層21の内面側に設けられた熱伝導層23、及び、熱放射層21と熱伝導層23との間に設けられた金属層22を有する。
なお、上述した熱放射層21を構成する樹脂材料は、熱放射率εが0.83以下程度であるため、このままでは充分な熱放射による熱交換を行うまでには至らない。そのため、熱放射層21を構成する樹脂材料が上述したものである場合、樹脂材料よりも放射率の高い充填剤を混入することによって、熱放射率εを上記範囲とすることが必要である。
なお、本発明の放射冷暖房用合成樹脂管において、「熱放射層の熱伝導率」とは、該熱放射層を構成する樹脂材料を用いてサンプルを作製し、該サンプルを用いてASTM C177に準拠して測定した値である。
上記充填剤としては、例えば、鉄、スズ、亜鉛、金、銀、銅、クロム、チタン、マグネシウムや、アルミナ、窒化ケイ素、窒化ホウ素、又は、これらの酸化物等が挙げられる。なかでも、酸化マグネシウム及び繊維状カーボンが好ましい。酸化マグネシウム及び繊維状カーボンは、他の充填剤と比較して、熱放射層21の熱伝導率を引き上げるのみならず、熱放射率の向上への寄与も大きい。
このような、複数並列に配列された本発明の放射冷暖房用合成樹脂管、及び、内部に冷温媒体を流通させる管状の流路と該流路に通じる複数の開口とが設けられたヘッダーを有し、前記放射冷暖房用合成樹脂管の末端が前記ヘッダーの開口に取り付けられ、パネル化されている放射冷暖房用パネルもまた、本発明の1つである。
図3に示すように、本発明の放射冷暖房用合成樹脂管をヘッダー30に取り付けてパネル化する場合、一対のヘッダー間に本発明の放射冷暖房用合成樹脂管が配置される。
すなわち、一対のヘッダー30を開口32が設けられた面が対向するように配置し、各ヘッダー30の開口32と、開口32の数に合わせて複数並列に配置した本発明の放射冷暖房用合成樹脂管40の末端とを接続金具41を介して取り付ける。なお、図3に示すように、本発明の放射冷暖房用合成樹脂管40の一方の末端に取り付けた接続金具41は、更に流量調整バルブ42を介してヘッダー30の開口32に取り付けられることが好ましい。
図4に示すように、本発明の放射冷暖房用合成樹脂管をヘッダー35に取り付けてパネル化する場合、屈曲した本発明の放射冷暖房用合成樹脂管50の一方の末端が一方の流路36aに通じる開口37aに取り付けられ、本発明の放射冷暖房用合成樹脂管50の他方の流路37bに取り付けられる。
すなわち、ヘッダー35の開口37a及び37bが設けられた面上に中央付近で屈曲させた本発明の放射冷暖房用合成樹脂管50を、開口37a及び37bの数に合わせて複数並列に配置し、ヘッダー35の開口37a及び開口37bと、本発明の放射冷暖房用合成樹脂管50の末端とを接続金具41を介して取り付ける。なお、図4に示すように、本発明の放射冷暖房用合成樹脂管50の一方の末端に取り付けた接続金具41は、更に流量調整バルブ42を介してヘッダー35の開口36aに取り付けられることが好ましい。
(1)熱伝導層及び金属層の製造
マトリックス樹脂として高密度ポリエチレン(丸善石油化学)P9820を使用し、平均粒子径43μmの銅粉10重量%と、径13μm長さ300μmの炭素繊維10重量%を混練押出ししてマスターバッチ化したのち、押出し機で内径13mm・厚み1.2mmの管形状に成形し、その上に金属層として厚さ0.45mmのアルミニウム板を、内層押出した管外周と同等の幅をもたせ、幅方向内側に曲げ加工しながら、被覆、端面を溶接し管形状に被覆し仕上げ、該熱伝導層の外側面に厚さ0.45mmのアルミニウムからなる金属層とを形成した。なお、熱伝導層を構成する樹脂材料を用いて、別途50mm角、厚さ8mmの熱伝導率測定用サンプルを作製し、該熱伝導率測定用サンプルを用いて、ASTM C177に準拠した方法で、京都電子工業社製、プローブ式熱伝道率計「QTM−3」で熱伝導率を測定したところ、0.98W/m・Kであった。
マトリックス樹脂として高密度ポリエチレン(丸善石油化学、P9820)を使用し、50μmの酸化ケイ素10重量%と、径10μmのカーボンブラック5重量%を混練押出ししてマスターバッチ化したのち、押出し成形法にて形成した金属層の上に同ラインで被覆押し出し、厚さ0.3mmの熱放射層を形成し、放射冷暖房用合成樹脂管を製造した。なお、熱放射層を構成する樹脂材料を用いて、別途50mm角、厚さ5mmの熱放射率測定用サンプルを作製し、該熱放射率測定用サンプルの熱放射率εを、JIS A 1423「赤外線放射温度計による放射率の簡易測定方法」に準拠した方法で測定したところ、0.94であった。
得られた放射冷暖房用合成樹脂管を長さ2000mmにカットし、図3に示すような形態で75mmピッチで15本平行に配置した放射冷暖房用パネルを作成した。
(1)熱伝導層及び金属層の製造
マトリックス樹脂として高密度ポリエチレン(丸善石油化学、P9820)を使用し、径15μm、アスペクト比5の酸化鉄5重量%と、径13μm長さ200μmの炭素繊維を12重量%使用してマスターバッチ化した後、押出し機で内径13mm・厚み1.2mmの管形状に成形し、厚さ0.2mmの銅板を用いて、実施例1と同様に厚さ1.2mmの熱伝導層と厚さ0.2mmの銅からなる金属層とを形成した。なお、熱伝導層を構成する樹脂材料を用いて、実施例1と同様に熱伝導率を測定したところ、1.02W/m・Kであった。
マトリックス樹脂として高密度ポリエチレン(丸善石油化学、P9820)を使用し、平均粒径50μmの酸化チタン10重量%を混練・押出ししてマスターバッチ化したのち、押出し成形法にて形成した金属層の上に同ラインで被覆押し出し、厚さ0.3mmの熱放射層を形成し、放射冷暖房用合成樹脂管を製造した。なお、熱放射層を構成する樹脂材料を用いて、実施例1と同様に熱放射率εを測定したところ、0.92であった。
得られた放射冷暖房用合成樹脂管を長さ2000mmにカットし、図3に示すような形態で75mmピッチで15本平行に配置した放射冷暖房用パネルを作製した。
実施例2と同様にして熱伝導層と金属層とを形成した。
その後、マトリックス樹脂として高密度ポリエチレン(丸善石油化学、P9820)を使用し、平均粒径1.3μmの酸化マグネシウム粉末33重量%を混練・押出ししてマスターバッチ化したのち、押出し成形法にて形成した金属層の上に同ラインで被覆押し出し、厚さ0.3mmの熱放射層を形成し、放射冷暖房用合成樹脂管を製造した。なお、熱放射層を構成する樹脂材料を用いて、実施例1と同様に熱放射率εを測定したところ0.97であった。
得られた放射冷暖房用合成樹脂管を長さ2000mmにカットし、図3に示すような形態で75mmピッチで15本平行に配置した放射冷暖房用パネルを作製した。
熱伝導層及び熱放射層を構成する材料として、いずれも高密度ポリエチレン(丸善石油化学、P9820)を使用した以外は、実施例1と同様にして放射冷暖房用合成樹脂管を製造した。なお、熱伝導層及び熱放射層を構成する樹脂材料を用いて、実施例1と同様に熱伝導率及び熱放射率εを測定したところ、熱伝導率は0.32W/m・Kであり、熱放射率εは0.80であった。
その後、実施例1と同様にして放射冷暖房用パネルを作製した。
放射冷暖房用合成樹脂管として、内径13mm、厚み0.8mmの汎用銅管を使用した。なお、該汎用銅管と同じ材料を用いて、実施例1と同様に熱伝導率及び熱放射率εを測定したところ、熱伝導率は269W/mKであり、熱放射率εは0.10であった。
その後、実施例1と同様にして放射冷暖房用パネルを作製した。
放射冷暖房用合成樹脂管として、内径13mm、厚み1.0mmの汎用架橋ポリエチレン管を使用した。なお、該汎用架橋ポリエチレン管と同じ材料を用いて、実施例1と同様に熱伝導率及び熱放射率εを測定したところ、熱伝導率は0.31W/mKであり、熱放射率εは0.79であった。
その後、実施例1と同様にして放射冷暖房用パネルを作製した。
厚さ0.2mmの銅からなる金属層を形成せず、熱伝導層と熱放射層との2層のみとしたこと以外は、実施例2と同様にして放射冷暖房用合成樹脂管、及び、放射冷暖房用パネルを作製した。
実施例1〜3、比較例1〜4で製造した放射冷暖房用パネルについて、以下の評価を行った。結果を表1に示した。
次世代省エネ基準(III地域)のQ値・C値に準拠して作製した模擬住宅の6畳の一室を利用した。長府製作所製、冷温水供給ヒートポンプ(AEY4030SVXC)にて、放射冷暖房用パネルから熱が放出されようとも、常に室内空間を20℃(外気温度5℃)に維持した。
運転後3時間後〜4時間後、1時間当たりの放射冷暖房用パネルの放射熱量を、往き温水温度と戻り温水温度の差と流量から、室内に放出した熱量を計算した。これをパネル単位面積で割り、単位面積あたりの放熱量とした。
温水を回し、形状を維持できたものを「○」、温度による軟化や自重に耐えきれず形状を保持できなかった物を「×」とした。
汎用銅管用の直径75曲げ型を使用し、曲げ加工を行った。問題なく曲げ加工できたものを「○」、折れ曲がったもの、可撓性で復帰してしまったもの、連続1ヶ月連続運転で腐食等の問題があったものを「×」とした。
全ての評価に鑑みて放射冷暖房パネルとして使用に耐えるものを「○」、不具合があり使用に耐え得ないものを「×」とした。
(1)熱伝導層及び金属層の製造
ポリオレフィン層として、ビカット軟化温度123℃、かつ、α−オレフィンとしてオクテンを共重合させ短鎖分岐を導入し、数平均分子量約3万かつ重量平均分子量約12万としたポリエチレン樹脂組成物を使用し、酸化防止剤として、フェノール系である4−メチル−6−t−ブチルフェノールフェノールを0.1重量部とリン系酸化防止剤としてトリノニルフェニルホスファイト0.05重量部と使用し、劣化を抑制した樹脂配合を作成し、これを押出し機で内径13mm・厚み1.0mmの管形状に成形し、その上に金属層として厚さ0.28mmのSUS板を、内層押出した管外周と同等の幅をもたせ、幅方向内側に曲げ加工しながら、被覆、端面を溶接し管形状に被覆し仕上げ、厚さ1.2mmの熱伝導層、該熱伝導層の外側面に厚さ0.28mmのSUSからなる金属層とを形成した。なお、熱伝導層を構成する樹脂材料は、長期熱水耐久性を狙うために高熱伝導充填物を混練すると、樹脂と高熱伝導充填材界面が水による劣化を受けやすくなるため充填物による高放熱化は行わなかった。尚、別途50mm角、厚さ5mmの熱伝導率測定用サンプルを作製し、該熱伝導率測定用サンプルを用いて、ASTM C177に準拠した方法で、京都電子工業社製、プローブ式熱伝導率計「QTM−3」で熱伝導率を測定したところ、0.37W/m・Kであった。
マトリックス樹脂として高密度ポリエチレン(丸善石油化学、P9820)を使用し、平均粒径50μmの酸化ケイ素10重量%と、平均粒径8μmの窒化ホウ素35重量%を混練・押出ししてマスターバッチ化した後、押出し成形法にて形成した金属層の上に同ラインで被覆押し出し、厚さ0.3mmの熱放射層を形成し、放射冷暖房用合成樹脂管を製造した。なお、熱放射層を構成する樹脂材料を用いて、別途50mm角、厚さ5mmの熱伝導率測定用サンプルを作製し、該熱伝導率測定用サンプルを用いて、ASTM C177に準拠した方法で、京都電子工業社製、プローブ式熱伝道率計「QTM−3」で熱伝導率を測定したところ、0.82W/m・Kであった。また、熱放射層を構成する樹脂材料を用いて、別途50mm角、厚さ5mmの熱放射率測定用サンプルを作製し、該熱放射率測定用サンプルの熱放射率εを、JIS A 1423「赤外線放射温度計による放射率の簡易測定方法」に準拠した方法で測定したところ、0.86であった。
得られた放射冷暖房用合成樹脂管を長さ2000mmにカットし、図3に示すような形態で75mmピッチで15本平行に配置した放射冷暖房用パネルを作成した。
SUS板に代えて、厚さ0.28mmのアルミニウム板を用いた以外は、実施例4と同様にして熱伝導層と該熱伝導層の外側面に金属層とを形成した。
次いで、マトリックス樹脂として高密度ポリエチレン(丸善石油化学、P9820)を使用し、平均粒径10μmの粒状カーボンブラック40重量%を混練・押出ししてマスターバッチ化した後、押出し成形法にて形成した金属層の上に同ラインで被覆押し出し、厚さ0.3mmの熱放射層を形成し、放射冷暖房用合成樹脂管を製造した。なお、熱放射層を構成する材料を用いて、実施例4と同様にして熱伝導率及び熱放射率を測定したところ、熱伝導率は0.97W/m・Kであり、熱放射率εは0.86であった。
得られた放射冷暖房用合成樹脂管を長さ2000mmにカットし、図3に示すような形態で75mmピッチで15本平行に配置した放射冷暖房用パネルを作成した。
実施例5と同様にして熱伝導層及び金属層を作製した。
次いで、マトリックス樹脂として高密度ポリエチレン(丸善石油化学、P9820)を使用し、径15μmアスペクト比5の酸化鉄10重量%と、平均径13μm長さ50μmの炭素繊維を15重量%を混練・押出ししてマスターバッチ化した後、押出し成形法にて形成した金属層の上に同ラインで被覆押し出し、厚さ0.3mmの熱放射層を形成し、放射冷暖房用合成樹脂管を製造した。なお、熱放射層を構成する樹脂材料を用いて、実施例4と同様にして熱伝導率及び熱放射率を測定したところ、熱伝導率は1.08W/m・Kであり、熱放射率εは0.90であった。
得られた放射冷暖房用合成樹脂管を長さ2000mmにカットし、図3に示すような形態で75mmピッチで15本平行に配置した放射冷暖房用パネルを作成した。
実施例5と同様にして熱伝導層及び金属層を作製した。
次いで、マトリックス樹脂として高密度ポリエチレン(丸善石油化学、P9820)を使用し、平均粒径2μmの酸化マグネシウム10重量%と、粒子が鎖状につながる繊維状カーボンブラック(ケッチェンブラックEC600JD)20重量%を混練・押出ししてマスターバッチ化した後、押出し成形法にて形成した金属層の上に同ラインで被覆押し出し、厚さ0.3mmの熱放射層を形成し、放射冷暖房用合成樹脂管を製造した。なお、熱放射層を構成する樹脂材料を用いて、実施例4と同様にして熱伝導率及び熱放射率を測定したところ、熱伝導率は1.25W/m・Kであり、熱放射率εは0.94であった。
得られた放射冷暖房用合成樹脂管を長さ2000mmにカットし、図3に示すような形態で75mmピッチで15本平行に配置した放射冷暖房用パネルを作成した。
熱伝導層及び熱放射層を構成する材料として、いずれも高密度ポリエチレン(丸善石油化学、P9820)を使用した以外は、実施例4と同様にして放射冷暖房用合成樹脂管を製造した。なお、熱伝導層及び熱放射層を構成する材料を用いて、実施例4と同様にして熱伝導率及び熱放射率を測定したところ、熱伝導率が0.32W/m・Kであり、熱放射率εが0.80であった。
その後、実施例4と同様にして放射冷暖房用パネルを作製した。
放射冷暖房用合成樹脂管として、内径13mm、厚み0.8mmの汎用銅管を使用した。なお、該汎用銅管と同じ材料を用いて、実施例1と同様に熱伝導率及び熱放射率εを測定したところ、熱伝導率は269W/mKであり、熱放射率εは0.10であった。
その後、実施例4と同様にして放射冷暖房用パネルを作製した。
放射冷暖房用合成樹脂管として、内径13mm、厚み1.0mmの汎用架橋ポリエチレン管を使用した。なお、該汎用架橋ポリエチレン管と同じ材料を用いて、実施例1と同様に熱伝導率及び熱放射率εを測定したところ、熱伝導率は0.34W/mKであり、熱放射率εは0.79であった。
その後、実施例4と同様にして放射冷暖房用パネルを作製した。
実施例4〜7、比較例5〜7で製造した放射冷暖房用パネルについて、以下の評価を行った。結果を表2に示した。
次世代省エネ基準(III地域)のQ値・C値に準拠して作製した模擬住宅の6畳の一室を利用。長府製作所製、冷温水供給ヒートポンプ(AEY4030SVXC)にて、放射冷暖房用パネルから熱が放出されようとも、常に室内空間を20℃(外気温度5℃)に維持した。
運転後3時間後に放射冷暖房用パネルの放射熱量を、往き温水温度と戻り温水温度の差と流量から室内に放出した熱量を測定した。これをパネル単位面積で割り、単位面積あたりの放熱量とした。
温水を回し、形状を維持できたものを「○」、温度による軟化や自重に耐えきれず形状を保持できなかったものを「×」とした。
汎用銅管用の直径75曲げ型を使用し、曲げ加工を行った。問題なく曲げ加工できたものを「○」、折れ曲がったもの、また、可撓性で復帰してしまったものを「×」とした。
曲げ加工後、80℃のお湯に24hr浸積、取りだして24時間常温放置を2週間繰りかえした後、曲げ加工部分の管を縦割りにし、目視でさび等の腐食を確認した。さび等が確認できなかったものを「○」、内層樹脂のひび割れ、金属層のさび等確認できたものを「×」とした。
短期腐食性と同様の評価を3ヶ月行った後、曲げ加工部分の管を縦割りにし、目視でさび等の腐食を確認した。さび等が確認できなかったものを「○」、内層樹脂のひび割れ、金属層のさび等確認できたものを「×」とした。
全ての評価に鑑みて放射冷暖房パネルとして使用に耐えるものを「○」、不具合があり使用に耐え得ないものを「×」とした。
21 熱放射層
22 金属層
23 熱伝導層
30 ヘッダー
31 流路
32 開口
35 ヘッダー
36a、36b 流路
37a、37b 開口
41 接続金具
42 流量調整バルブ
Claims (9)
- 少なくとも、最外層に設けられた熱放射層、前記熱放射層の内面側に設けられた熱伝導層、及び、前記熱放射層と前記熱伝導層との間に設けられた金属層を有する放射冷暖房用合成樹脂管であって、前記熱放射層の熱放射率が0.85以上であり、前記熱伝導層の熱伝導率が0.8W/m・K以上であり、
前記熱放射層の厚さが0.01〜5mm、前記熱伝導層の厚さが0.3〜5mm、前記金属層の厚さが0.1〜2mmであり、
前記熱放射層は、樹脂材料と該樹脂材料よりも熱放射率の高い充填剤とを含有し、かつ、前記熱伝導層は、樹脂材料と該樹脂材料よりも熱伝導率の高い充填剤とを含有することを特徴とする放射冷暖房用合成樹脂管。 - 熱放射層は、平均粒子径が0.5〜10μmの酸化マグネシウム粉末を1〜33重量%含有することを特徴とする請求項1記載の放射冷暖房用合成樹脂管。
- 熱放射層は、繊維状カーボンを1〜33重量%含有することを特徴とする請求項1又は2記載の放射冷暖房用合成樹脂管。
- 熱放射層の熱伝導率が0.8W/m・K以上であることを特徴とする請求項1、2又は3記載の放射冷暖房用合成樹脂管。
- 熱伝導層は、酸化防止剤を含有することを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の放射冷暖房用合成樹脂管。
- 金属層は、厚さ0.1〜2.0mmのアルミニウムからなることを特徴とする請求項1、2、3、4又は5記載の放射冷暖房用合成樹脂管。
- 複数並列に配置された請求項1、2、3、4、5又は6記載の放射冷暖房用合成樹脂管、及び、内部に冷温媒体を流通させる管状の流路と該流路に通じる複数の開口とが設けられたヘッダーを有し、前記放射冷暖房用合成樹脂管の末端が前記ヘッダーの開口に取り付けられ、パネル化されていることを特徴とする放射冷暖房用パネル。
- 一対のヘッダー間に放射冷暖房用合成樹脂管が配置されていることを特徴とする請求項7記載の放射冷暖房用パネル。
- ヘッダーは、内部に2の管状の流路と前記2の管状の流路にそれぞれ通じる複数の開口とが設けられており、屈曲した放射冷暖房用合成樹脂管の一方の末端が一方の前記流路に通じる開口に取り付けられ、前記放射冷暖房用合成樹脂管の他方の末端が他方の前記流路に取り付けられていることを特徴とする請求項7記載の放射冷暖房用パネル。
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