JP2021105477A - 熱交換器 - Google Patents

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拓也 鵜飼
宏和 藤野
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宏和 藤野
智教 菊野
Tomokazu Kikuno
智教 菊野
孝行 西澤
Takayuki Nishizawa
孝行 西澤
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Abstract

【課題】熱交換器の熱交換性能を維持しつつ、熱交換器を通過する空気の圧力損失を低減する。【解決手段】伝熱管(21,23)とフィン(30)を備えた熱交換器において、伝熱管(21,23)のピッチを段ピッチDpとし、空気流の上流側から見た伝熱管(21,23)の幅を投影幅Wとする。フィン(30)の熱伝導率は、450w/m・K以上である。段ピッチDpを投影幅Wで除して得られる値Dp/Wは、3.0より大きくて4.5より小さい。【選択図】図3

Description

本開示は、熱交換器に関するものである。
特許文献1には、冷媒等の流体を空気と熱交換させる熱交換器が開示されている。この熱交換器は、伝熱管とフィンとを複数ずつ備える。フィンは、長方形板状に形成される。伝熱管は、フィンを貫通するように設けられる。複数の伝熱管は、フィンの長辺方向に、互いに一定の間隔で一列に配置される。この熱交換器は、伝熱管を流れる流体を、フィンの間を通過する空気と熱交換させる。
特開2002−090088号公報
特許文献1に開示されているような熱交換器において、伝熱管の間隔を広げると、熱交換器を通過する空気の圧力損失が減少し、熱交換器へ空気を送るファンの駆動に要する動力を削減できる。しかし、伝熱管の間隔が広くなるほど、フィンを熱が伝導する距離が長くなり、フィンの表面温度と空気の温度との差が縮小するため、熱交換量が減少するおそれがある。
本開示の目的は、冷媒等の流体を空気と熱交換させる熱交換器において、熱交換性能を維持しつつ熱交換器を通過する空気の圧力損失を低減することにある。
本開示の第1の態様は、互いに一定の間隔をおいて平行に配置された複数の伝熱管(21,23)と、上記伝熱管(21,23)の外面に取り付けられたフィン(30)とを備え、上記伝熱管(21,23)を流れる流体を、上記フィン(30)を介して空気と熱交換させる熱交換器であって、上記フィン(30)の熱伝導率が450w/m・K以上である一方、上記伝熱管(21,23)の配列方向において隣り合う二つの上記伝熱管(21,23)のピッチを段ピッチDpとし、上記熱交換器(10)を通過する空気流の上流側から見た上記伝熱管(21,23)の幅を投影幅Wとしたときに、上記段ピッチDpを上記投影幅Wで除して得られる値Dp/Wが、3.0より大きくて4.5より小さいことを特徴とする。
第1の態様の熱交換器(10)において、フィン(30)の熱伝導率は、一般的なフィンの素材であるアルミニウム合金よりも高い。そのため、伝熱管(21,23)の間隔が従来に比べて広くなっても、フィン(30)の表面温度と空気の温度との差が確保される。一方、伝熱管(21,23)の間隔が広すぎると、フィン(30)の表面温度と空気の温度との差が縮小し、熱交換性能の低下を招くおそれがある。そこで、この態様では、Dp/Wを3.0以上4.5以下(3.0≦Dp/W≦4.5)の範囲にすることで、熱交換器(10)の熱交換性能を確保している。従って、この態様によれば、熱交換器(10)の熱交換性能を維持しつつ、伝熱管(21,23)の間隔を従来よりも拡大することによって、熱交換器(10)を通過する空気の圧力損失を低減できる。
本開示の第2の態様は、上記第1の態様において、上記フィン(30)の材質は、カーボン系高分子と金属の複合材であることを特徴とする。
第2の態様では、カーボン系高分子と金属の複合材によってフィン(30)が構成される。
本開示の第3の態様は、上記第1又は第2の態様において、上記フィン(30)は、板状に形成され、上記フィン(30)には、伝熱促進用の切り起こし(33)が形成されることを特徴とする。
第3の態様では、板状のフィン(30)に切り起こし(33)が形成され、切り起こし(33)が空気の流れを乱すことによって、フィン(30)と空気の間の熱交換が促進される。
本開示の第4の態様は、上記第1又は第2の態様において、上記フィン(30)は、多孔質状またはメッシュ状に形成されることを特徴とする。
第4の態様では、多孔質状またはメッシュ状のフィン(30)が伝熱管(21,23)に取り付けられる。
本開示の第5の態様は、上記第1〜第4のいずれか一つの態様において、上記フィン(30)には、該フィン(30)の表面を覆う被覆層(34)が形成されることを特徴とする。
第5の態様では、フィン(30)が被覆層(34)で覆われるため、熱交換器(10)において生成した凝縮水がフィン(30)と接触しない。そのため、フィン(30)の腐食を抑制できる。
図1は、実施形態1の熱交換器の斜視図である。 図2は、実施形態1の熱交換器の正面図である。 図3は、実施形態1の熱交換器の側面図である。 図4は、図3のIV−IV断面を示す断面図である。 図5Aは、ワッフルフィンの平面図である。 図5Bは、図5AのV−V断面を示す断面図である。 図6Aは、スリットフィンの平面図である。 図6Bは、図6AのVI−VI断面を示す断面図である。 図7は、ワッフルフィンを備えた熱交換器に関するシミュレーションの結果を示すグラフである。 図8は、スリットフィンを備えた熱交換器に関するシミュレーションの結果を示すグラフである。 図9は、実施形態2の熱交換器の斜視図である。 図10は、実施形態2の熱交換器の正面図である。 図11は、図10のXI−XI断面を示す断面図である。 図12は、実施形態2の変形例の熱交換器の正面図である。 図13は、実施形態2の変形例のフィンの一部を拡大して示す拡大図である。 図14は、その他の実施形態の第1変形例の熱交換器の斜視図である。
《実施形態1》
実施形態1について説明する。本実施形態の熱交換器(10)は、例えば空気調和機の冷媒回路に設けられ、冷媒回路を循環する冷媒を、室内空気または室外空気と熱交換させる。
−熱交換器の構成(概要)−
図1に示すように、本実施形態の熱交換器(10)は、いわゆるクロスフィン型のフィン・アンド・チューブ熱交換器である。図2にも示すように、熱交換器(10)は、左右方向に蛇行する冷媒管(20)と、冷媒管(20)の外面に取り付けられた複数のフィン(30)とを備える。
〈フィン〉
各フィン(30)は、長方形の板状に形成された部材である。各フィン(30)は、その長辺が上下方向となる姿勢で設置される。複数のフィン(30)は、互いに対面する姿勢で立設され、互いに一定の間隔をおいて一列に配置される。
〈冷媒管〉
冷媒管(20)は、直線状の円管である直管部(21)と、U字状に曲がった曲管部(22)とを、複数ずつ備える。蛇行する形状の冷媒管(20)では、直管部(21)と曲管部(22)が一つずつ交互に配置される。伝熱管である直管部(21)は、配列された各フィン(30)を貫通するように設けられる。この直管部(21)は、その外周面がフィン(30)と密着し、フィン(30)と熱的に接続される。
このように、本実施形態の熱交換器(10)では、フィン(30)が直管部(21)の外面に取り付けられる。なお、図2において、左側の曲管部(22)は、直管部(21)と一体に形成される。一方、同図の右側の曲管部(22)は、直管部(21)と別体に形成され、ロウ付けによって直管部(21)に接合される。
−熱交換器における熱交換−
熱交換器(10)では、冷媒管(20)の内部を冷媒が流れ、配列された複数のフィン(30)の間を空気が流れる。熱交換器(10)は、冷媒管(20)を流れる冷媒を、フィン(30)の間を通過する空気と熱交換させる。
熱交換器(10)において、空気は、熱交換器(10)の前面(11)から背面(12)に向かって流れる。熱交換器(10)の前面(11)は、各フィン(30)の一方の長辺によって形成された仮想の平面であり、各フィン(30)の短辺と実質的に直交する。熱交換器(10)の背面(12)は、各フィン(30)の他方の長辺によって形成された仮想の平面であり、各フィン(30)の短辺と実質的に直交する。このように、熱交換器(10)を通過する空気は、各フィン(30)の短辺に沿った方向に流れる。
熱交換器(10)において、冷媒は、冷媒管(20)の一端から他端、又は他端から一端に向かって流れる。冷媒は、冷媒管(20)を流れる間に、空気から吸熱し、または空気へ放熱する。
−熱交換器の構成(詳細)−
〈フィンの材質と構成〉
本実施形態のフィン(30)の材質は、熱伝導率の高いカーボン系高分子と金属の複合材である。本実施形態のフィン(30)を構成する複合材としては、カーボン系高分子と金属粉末を混合して焼結させた材料と、カーボン系高分子に溶融金属を含浸させた材料とが例示される。また、これらの複合材を構成する金属としては、アルミニウムが例示される。本実施形態のフィン(30)は、この複合材を熱間プレスで成形することによって製造される。これらの複合材によって構成されたフィン(30)の熱伝導率は、450w/m・K以上800w/m・K以下である。
なお、フィン(30)の材質である複合材を構成する高熱伝導率のカーボン系高分子としては、ベンゼン環を基本構造とするカーボン系高分子、又はsp3混成軌道を有するカーボン系高分子が例示される。カーボンナノチューブまたは気相成長炭素繊維(Vapor Grown Carbon Fiber)は、このような高熱伝導率のカーボン系高分子の一種である。
図4に示すように、フィン(30)は、その表面の全体が被覆層(34)で覆われる。フィン(30)の製造過程では、上述した複合材を熱間プレスで最終的なフィン(30)の形状に成形する工程と、この工程で成形されたフィン(30)を所定の原料液に浸すディッピング等によって被覆層(34)を形成する工程とが順に行われる。被覆層(34)の材質は、耐食性を有する材料である。被覆層(34)の材質としては、エポキシ系樹脂などが例示される。
本実施形態のフィン(30)は、図5A及び図5Bに示すようなワッフルフィンであってもよい。このフィン(30)には、山部(31)と谷部(32)とが複数ずつ形成される。山部(31)と谷部(32)とは、それぞれの稜線がフィン(30)の長辺に沿っている。このフィン(30)において、山部(31)と谷部(32)とは、フィン(30)の短辺方向に交互に形成される。
また、本実施形態のフィン(30)は、図6A及び図6Bに示すようなスリットフィンであってもよい。このフィン(30)には、伝熱促進用の切り起こし(33)が複数形成される。図6A及び図6Bに示すフィン(30)では、冷媒管(20)の直管部(21)を挿し通すための貫通孔の間に、切り起こし(33)が四つずつ形成される。
〈直管部の間隔〉
図2に示すように、複数の直管部(21)は、互いに平行となる姿勢で、フィン(30)の長辺に沿って一列に配置される。図3にも示すように、複数の直管部(21)は、互いに一定の間隔をおいて上下方向に配列される。本実施形態の熱交換器(10)では、配列された直管部(21)のピッチである段ピッチDpが一定である。この段ピッチDpは、配列方向において隣り合う二つの直管部(21)の中心軸の距離である。
熱交換器(10)の前面から見た直管部(21)の幅を、投影幅Wとする。この投影幅Wは、熱交換器(10)を通過する空気流の上流側から見た直管部(21)の幅である。上述したように、本実施形態の直管部(21)は円管である。従って、この直管部(21)の投影幅Wは、直管部(21)の外径と等しい。
−Dp/Wの数値範囲−
本実施形態の熱交換器(10)において、段ピッチDpを投影幅Wで除して得られる値Dp/Wは、3.0より大きくて4.5より小さい(3.0<Dp/W<<4.5)。Dp/Wは、3.2より大きくて4.5より小さい(3.2<Dp/W<4.5)、又は3.0より大きく4.5より小さい(3.0<Dp/W<4.3)のが望ましい。また、Dp/Wは、3.2より大きく3.8より小さい(3.2<Dp/W<3.8)のが最も望ましい。
〈シミュレーションの結果〉
図7及び図8は、熱交換器の性能に関するシミュレーションの結果を示すグラフである。図7及び図8において、破線は、一般的なアルミニウム合金製のフィンを有する比較例の熱交換器に関するシミュレーション結果を示し、実線は、フィン(30)の熱伝導率Tcが450w/m・Kである本実施形態の熱交換器(10)に関するシミュレーション結果を示し、一点鎖線は、フィン(30)の熱伝導率Tcが800w/m・Kである本実施形態の熱交換器(10)に関するシミュレーション結果を示す。なお、比較例のフィンの材質であるアルミニウム合金製の熱伝導率は、237w/m・Kである。
図7及び図8において、縦軸に示すK・A/ΔPは、“熱交換器の総括熱伝達係数K”と“熱交換器の前面面積A”の積を、“熱交換器を通過する空気の圧力損失ΔP”で除した値である。なお、図7及び図8の縦軸に示した数値は、“比較例の熱交換器と本実施形態の熱交換器(10)に関するK・A/ΔP”を“比較例の熱交換器に関するK・A/ΔPの最大値”で除して得られた値である。
“熱交換器の前面面積A”は、図2に示す長さL1と長さL2の積である(A=L1・L2)。長さL1は、熱交換器(10)の有効長である。実質的に、長さL1は、図2における左端のフィン(30)から右端のフィン(30)までの距離である。長さL2は、熱交換器(10)の高さである。実質的に、長さL2は、フィン(30)の長辺の長さである。
図7及び図8に示すように、比較例の熱交換器と本実施形態の熱交換器(10)のいずれについても、K・A/ΔPの値は、Dp/Wが大きくなるにつれて次第に上昇し、Dp/Wが特定値の時に最大となり、Dp/Wが特定値を超えると次第に低下する。Dp/Wが特定値よりも小さい場合には、段ピッチDpの増加(即ち、直管部(21)の間隔の増加)に起因する“圧力損失ΔPの低減効果”が“総括熱伝達係数Kの減少効果”を上回るため、K・A/ΔPの値が次第に上昇する。一方、Dp/Wが特定値よりも大きい場合には、段ピッチDpの増加(即ち、直管部(21)の間隔の増加)に起因する“総括熱伝達係数Kの減少効果”が“圧力損失ΔPの低減効果”を上回るため、K・A/ΔPの値が次第に低下する。
〈ワッフルフィンの場合〉
図7は、比較例の熱交換器と本実施形態の熱交換器(10)のそれぞれについて、フィン(30)が図5A及び図5Bに示すワッフルフィンであり、冷媒管(20)の直管部(21)の外径が7mmであると仮定した場合のシミュレーション結果を示す。
図7に破線で示すように、アルミニウム合金製のフィンを有する比較例の熱交換器については、Dp/W=3.0であるときにK・A/ΔPが最大値となる。
図7に実線で示すように、フィン(30)の熱伝導率Tc=450w/m・Kである場合は、Dp/Wが3.0よりも大きくて3.9よりも小さい範囲(3.0<Dp/W<3.9)において、K・A/ΔPの値が“比較例の熱交換器についてのK・A/ΔPの最大値”を上回る。
図7に一点鎖線で示すように、フィン(30)の熱伝導率Tc=800w/m・Kである場合は、Dp/Wが3.0よりも大きくて4.5よりも小さい範囲(3.0<Dp/W<4.5)において、K・A/ΔPの値が“比較例の熱交換器についてのK・A/ΔPの最大値”を上回る。
〈スリットフィンの場合〉
図8は、比較例の熱交換器と本実施形態の熱交換器(10)のそれぞれについて、フィン(30)が図6A及び図6Bに示すスリットフィンであり、冷媒管(20)の直管部(21)の外径が5mmであると仮定した場合のシミュレーション結果を示す。
図8に破線で示すように、アルミニウム合金製のフィンを有する比較例の熱交換器については、Dp/W=3.2であるときにK・A/ΔPが最大値となる。
図8に実線で示すように、フィン(30)の熱伝導率Tc=450w/m・Kである場合は、Dp/Wが3.2よりも大きくて3.8よりも小さい範囲(3.2<Dp/W<3.8)において、K・A/ΔPの値が“比較例の熱交換器についてのK・A/ΔPの最大値”を上回る。
図8に一点鎖線で示すように、フィン(30)の熱伝導率Tc=800w/m・Kである場合は、Dp/Wが3.2よりも大きくて4.3よりも小さい範囲(3.2<Dp/W<4.3)において、K・A/ΔPの値が“比較例の熱交換器についてのK・A/ΔPの最大値”を上回る。
−実施形態1の特徴(1)−
本実施形態の熱交換器(10)は、互いに一定の間隔をおいて平行に配置された複数の伝熱管(21)と、伝熱管(21)の外面に取り付けられたフィン(30)とを備える。伝熱管(21)は、冷媒管(20)の直管部である。熱交換器(10)は、伝熱管(21)を流れる流体を、フィン(30)を介して空気と熱交換させる。
フィン(30)の熱伝導率は、450w/m・K以上である。伝熱管(21)の配列方向において隣り合う二つの伝熱管(21)のピッチを段ピッチDpとし、熱交換器(10)を通過する空気流の上流側から見た伝熱管(21)の幅を投影幅Wとしたとする。段ピッチDpを投影幅Wで除して得られる値Dp/Wは、3.0より大きくて4.5より小さい。
本実施形態の熱交換器(10)において、フィン(30)の熱伝導率は、一般的なフィンの素材であるアルミニウム合金よりも高い。そのため、伝熱管(21)の間隔が従来に比べて広くなっても、フィン(30)の表面温度と空気の温度との差が確保される。一方、伝熱管(21)の間隔が広すぎると、フィン(30)の表面温度と空気の温度との差が縮小し、熱交換性能の低下を招くおそれがある。そこで、この態様では、Dp/Wを3.0以上4.5以下(3.0≦Dp/W≦4.5)の範囲にすることで、熱交換器(10)の熱交換性能を確保している。
従って、本実施形態によれば、熱交換器(10)の熱交換性能を維持しつつ、伝熱管(21)の間隔を従来よりも拡大することによって、熱交換器(10)を通過する空気の圧力損失を低減できる。
−実施形態1の特徴(2)−
本実施形態の熱交換器(10)において、フィン(30)の材質は、カーボン系高分子と金属の複合材である。
−実施形態1の特徴(3)−
本実施形態の熱交換器(10)では、フィン(30)が板状に形成され、フィン(30)に伝熱促進用の切り起こし(33)が形成される。本実施形態の熱交換器(10)では、切り起こし(33)が空気の流れを乱すことによって、フィン(30)と空気の間の熱交換が促進される。
−実施形態1の特徴(4)−
本実施形態の熱交換器(10)のフィン(30)には、フィン(30)の表面を覆う被覆層(34)が形成される。
本実施形態の熱交換器(10)では、フィン(30)が被覆層(34)で覆われるため、熱交換器(10)において生成した凝縮水がフィン(30)と接触しない。そのため、フィン(30)の腐食を抑制できる。
ここで、上述したように、本実施形態のフィン(30)の製造工程では、複合材を熱間プレスで最終的なフィン(30)の形状に成形する工程の後に、成形されたフィン(30)の表面に被覆層(34)を形成する工程が行われる。そのため、切り起こし(33)の破断面を含むフィン(30)の表面の全体を被覆層(34)で覆うことができ、フィン(30)の腐食を確実に抑えることができる。
《実施形態2》
実施形態2について説明する。
図9に示すように、本実施形態の熱交換器(10)は、複数の扁平管(23)と、複数のフィン(30)と、一対のヘッダ管(41,42)とを備える。
−熱交換器の構成−
〈ヘッダ管〉
第1ヘッダ管(41)と第2ヘッダ管(42)のそれぞれは、両端が閉塞された細長い中空円筒状に形成される。図10において、熱交換器(10)の左端には第1ヘッダ管(41)が、熱交換器(10)の右端には第2ヘッダ管(42)が、それぞれ起立した状態で配置される。
〈扁平管〉
図11に示すように、伝熱管である扁平管(23)は、その一端から他端へ向かう伸長方向と直交する断面が、扁平な角の丸い長方形状となっている。扁平管(23)の厚さWは、図11における上下方向の長さであり、扁平管(23)の幅は、図11における左右方向の長さである。複数の扁平管(23)は、それぞれの伸長方向が概ね水平方向となり、且つそれぞれの幅方向に沿った側面が互いに向かい合う姿勢で配置される。また、複数の扁平管(23)は、互いに一定の間隔をおいて上下に並んで配置される。各扁平管(23)は、その一端部が第1ヘッダ管(41)に接続され、その他端部が第2ヘッダ管(42)に接続される。
〈フィン〉
フィン(30)は、概ね長方形板状に形成される。図11に示すように、フィン(30)には、扁平管(23)を差し込むための複数の切り欠き(35)が形成される。各切り欠き(35)は、フィン(30)の一対の長辺のうち熱交換器(10)の前面(11)側に位置する長辺に開口する。また、各フィン(30)では、隣り合う二つの切り欠き(35)の間に、伝熱促進用の切り起こし(33)が形成される。
フィン(30)は、切り欠き(35)に差し込まれた扁平管(23)とロウ付けによって接合される。このように、フィン(30)は、扁平管(23)の外面に取り付けられ、扁平管(23)と熱的に接続される。
本実施形態のフィン(30)の材質は、実施形態1のフィン(30)の材質と同じである。従って、本実施形態のフィン(30)の熱伝導率は、450w/m・K以上800w/m・K以下である。
−扁平管の配置−
図11に示すように、熱交換器(10)において、複数の扁平管(23)は、互いに平行となる姿勢で、互いに一定の間隔をおいて配置される。本実施形態の熱交換器(10)では、配列された扁平管(23)のピッチである段ピッチDpが一定である。この段ピッチDpは、配列方向において隣り合う二つの扁平管(23)の厚さ方向の中央同士の距離である。また、本実施形態の熱交換器(10)において、扁平管(23)の投影幅Wは、扁平管(23)の厚さと等しい。
本実施形態の熱交換器(10)において、段ピッチDpを投影幅Wで除して得られる値Dp/Wは、実施形態1の熱交換器(10)と同様に、3.0より大きくて4.5より小さい(3.0<Dp/W<<4.5)。また、Dp/Wの望ましい数値範囲も、実施形態1と同様である。
−実施形態2の変形例−
図12に示すように、本実施形態の熱交換器(10)は、多孔質のブロック状に形成されたフィン(30)を備えていてもよい。本変形例のフィン(30)は、扁平で細長い直方体形のブロック状に形成される。本変形例の熱交換器(10)において、ブロック状のフィン(30)は、隣り合う二つの扁平管(23)の間に一つずつ配置される。各フィン(30)は、隣接する扁平管(23)とロウ付けによって接合される。このように、フィン(30)は、扁平管(23)の外面に取り付けられ、扁平管(23)と熱的に接続される。
図13に示すように、本変形例のフィン(30)は、三次元的な網目状構造を有する。このフィン(30)は、三次元的に連続する多数の空孔が形成されており、この空孔を空気が通過する。つまり、フィン(30)は、空気が通過可能に構成されている。
《その他の実施形態》
−第1変形例−
図14に示すように、実施形態1又は2の熱交換器(10)は、メッシュ状(網状)のフィン(30)を備えていてもよい。本変形例の熱交換器(10)では、複数枚のメッシュ状のフィン(30)が、重なり合った状態で伝熱管(21,23)の外面に接合される。この熱交換器(10)では、フィン(30)の積層方向に空気が通過する。
−第2変形例−
実施形態1又は2の熱交換器(10)に設けられたフィン(30)の材質は、高熱伝導率のカーボン系高分子と樹脂の複合材であってもよい。また、このフィン(30)の材質は、高熱伝導率のカーボン系高分子だけであってもよい。
以上、実施形態および変形例を説明したが、特許請求の範囲の趣旨および範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変更が可能なことが理解されるであろう。また、以上の実施形態および変形例は、本開示の対象の機能を損なわない限り、適宜組み合わせたり、置換したりしてもよい。また、明細書および特許請求の範囲の「第1」、「第2」、…という記載は、これらの記載が付与された語句を区別するために用いられており、その語句の数や順序までも限定するものではない。
以上説明したように、本開示は、熱交換器について有用である。
10 熱交換器
21 直管部(伝熱管)
23 扁平管(伝熱管)
30 フィン
34 被覆層

Claims (5)

  1. 互いに一定の間隔をおいて平行に配置された複数の伝熱管(21,23)と、
    上記伝熱管(21,23)の外面に取り付けられたフィン(30)とを備え、
    上記伝熱管(21,23)を流れる流体を、上記フィン(30)を介して空気と熱交換させる熱交換器であって、
    上記フィン(30)の熱伝導率が450w/m・K以上である一方、
    上記伝熱管(21,23)の配列方向において隣り合う二つの上記伝熱管(21,23)のピッチを段ピッチDpとし、
    上記熱交換器(10)を通過する空気流の上流側から見た上記伝熱管(21,23)の幅を投影幅Wとしたときに、
    上記段ピッチDpを上記投影幅Wで除して得られる値Dp/Wが、3.0より大きくて4.5より小さい
    ことを特徴とする熱交換器。
  2. 請求項1において、
    上記フィン(30)の材質は、カーボン系高分子と金属の複合材である
    ことを特徴とする熱交換器。
  3. 請求項1又は2において、
    上記フィン(30)は、板状に形成され、
    上記フィン(30)には、伝熱促進用の切り起こし(33)が形成される
    ことを特徴とする熱交換器。
  4. 請求項1又は2において、
    上記フィン(30)は、多孔質状またはメッシュ状に形成される
    ことを特徴とする熱交換器。
  5. 請求項1乃至4のいずれか一つにおいて、
    上記フィン(30)には、該フィン(30)の表面を覆う被覆層(34)が形成される
    ことを特徴とする熱交換器。
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