JP2004226056A - 樹脂製水管及び樹脂製水管を用いたラジエータ装置 - Google Patents

樹脂製水管及び樹脂製水管を用いたラジエータ装置 Download PDF

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Abstract

【課題】伝熱面積を増大させる事により熱交換性能に優れたフィン付き樹脂製水管を得るとともに、このフィン付き樹脂製水管を用いたラジエータ装置の冷却効果を高めるとともに、軽量で廉価な製品を得るものである。
【解決手段】樹脂管9の外周に樹脂材にて一体に複数のフィン部材2を設けて成るフィン付きの樹脂製水管1を形成する。また、アッパータンク3とロアータンク4の間に、樹脂製水管1を複数配設してラジエータ装置5を形成する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、樹脂製水管及び樹脂製水管を用いたラジエータ装置に係るものであり、フィン部材及び水管を樹脂材で一体に形成し、製造が容易で廉価であり且つ軽量な樹脂製水管及びラジエータ装置を得るものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、銅、黄銅、アルミニウム等の金属材製の板状フィンを金属管の外周に複数突設した金属製水管及びこの金属製水管を用いたラジエータ装置が存在する。この金属製水管は、断面形状が円形、楕円形、長円形等の金属管の外周に、金属材製の板状フィンをろう付け等により複数突設したもので、金属管内を冷却目的の被冷却流体が流動する際に、板状フィンを介して外気との熱交換が行われ、流体が冷却されるものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の金属材製の板状フィンを金属管の外周にろう付け等により固着した金属製水管では、加工性に問題があり、金属管の形状が制限されるため、表面積が多く放熱特性に優れた複雑な形状に金属製水管を形成するのは困難であった。また、水管は金属材製であるから、ラジエータ装置等の軽量化にも限界があった。そこで、本発明者らは、軽量で加工性に優れた樹脂材に注目し、金属材製の伝熱面と樹脂製の伝熱面の熱交換性能の比較実験を行ったところ、金属材製伝熱面に比べて樹脂製伝熱面は、条件にもよるが熱交換性能が4〜15%程度しか劣化しない事を見出した。この4〜15%程度の熱交換性能を補うためには、樹脂製伝熱面の表面積を15%以上増加させれば、金属材製の伝熱面と同等若しくはそれ以上の熱交換性能を得る事が可能となると言う結論を得た。
【0004】
本発明は上述の如き課題を解決しようとするものであって、ラジエータ装置用のフィン付き水管等を樹脂材で形成し、樹脂材の優れた加工性を利用する事で、伝熱面積の多いフィン付き樹脂製水管を形成するとともに、このフィン付き樹脂製水管を用いる事により、軽量で廉価であり且つ放熱特性が高く冷却効果に優れたラジエータ装置を得る事を目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は上述の如き課題を解決するため、第1の発明は、樹脂管の外周に、複数のフィン部材を樹脂材にて一体に設けて成る樹脂製水管である。
【0006】
また、第2の発明は、アッパータンクとロアータンクの間に、樹脂管の外周に樹脂材にて一体に複数のフィン部材を設けた樹脂製水管を複数配設して成る樹脂製水管を用いたラジエータ装置である。
【0007】
また、フィン部材は、複数の板状フィン及び/又はピン状フィン及び/又は短冊状フィンから成るものであっても良い。
【0008】
また、樹脂管は、内部に金属管を配設しても良い。
【0009】
また、樹脂管は、内部に少なくとも一個のリブを形成して内部を分割しても良い。
【0010】
また、樹脂管及び/又は板状フィン及び/又はピン状フィン及び/又は短冊状フィン及び/又はリブは、表面に複数の凹凸及び/又は突起を設けても良い。
【0011】
また、樹脂管及び/又はフィン部材は、樹脂材にカーボンナノファイバーを含有させても良い。
【0012】
また、カーボンナノファイバーは、5wt%より多く30wt%より少ない含有量で含有させても良い。
【0013】
また、樹脂管及び/又はフィン部材は、樹脂材に該樹脂材よりも熱伝導性の高い粒子及び/又は繊維を含有させても良い。
【0014】
【作用】
本発明の樹脂製水管は上述の如く構成したもので、樹脂管の外周に樹脂製のフィン部材を設けて形成し、樹脂材の優れた加工性を利用して、該フィン部材の表面積を増大させる事により、樹脂製の伝熱面であっても金属材製品に劣らない放熱特性を得る事ができる。この広面積の樹脂製伝熱面を介して、樹脂製水管内を流動する被冷却流体と、外気、冷却水、冷却風等の冷却媒体との熱交換を効率的に行う事ができ、冷却効果に優れた樹脂製水管及びこの樹脂製水管を用いたラジエータ装置を得る事ができる。また、樹脂製とする事により、金属材製品に比べて軽量で廉価な樹脂製水管及びラジエータ装置を得る事ができるとともに、簡易な製作技術で容易に形成可能となる。また、冷却性能に優れるから、樹脂製水管及びラジエータ装置の小型化も可能となる。また、樹脂材では酸や水分等での腐食の心配が無く、金属材製品に比べて耐久性の高い製品を形成可能となる。
【0015】
また、樹脂管の外周にフィン部材を樹脂材にて一体に成形して樹脂製水管を得る際は、樹脂管とフィン部材とを同一の金型にて一体に成形すれば、製造工程を省いて簡易な製造が可能となる。また、樹脂管とフィン部材とを別個に形成し、後工程で樹脂管の外周にフィン部材を溶着や接着により固定して一体化しても良く、金属材を溶接やろう付けする場合に比べて、容易な製作が可能となる。
【0016】
また、樹脂材の優れた加工性を利用して、フィン部材を、任意の形状に形成可能で、表面積の広い複雑な形状とする事が容易に行える。例えば、フィン部材は、複数の板状フィン及び/又はピン状フィン及び/又は短冊状フィンを組み合わせて形成すれば、密度が高くフィン部材の表面積をより増大させる事ができ、樹脂管内を流動する被冷却流体と、樹脂管やフィン部材の外周を流動する外気、冷却水、冷却風等の冷却媒体との熱交換効率が向上し、被冷却流体への優れた冷却効果が得られるものとなる。また、ピン状フィンとした場合、金属材に比べ極細で長尺のピン状フィンを形成する事ができ、表面積を増大し、優れた放熱特性を得て、効率的な冷却が可能となる。また、この冷却効果の向上により、樹脂製水管及び樹脂製水管を用いたラジエータ装置等の小型化が可能となり、車輌その他への設置時のレイアウトの自由度も向上するものである。
【0017】
また、樹脂製水管は、断面形状が円形、楕円形、長円形等、何れの形状でも良く、樹脂材を用いて廉価な形成が可能となる。この樹脂製水管の放熱特性を更に高めるため、樹脂管の内部に金属管を配設すれば、金属管の高い熱伝導性と剛性により、樹脂管の肉厚を薄くして、樹脂製水管やラジエータ装置の熱交換効率を更に高める事が可能となる。また、樹脂管の内部に、少なくとも一個のリブを設けて樹脂管の内部空間を分割する事により、被冷却流体の流れの偏りを防ぐ事ができるとともに、耐圧性を向上する事ができる。そして、内部空間を分割する事により、樹脂管内を被冷却流体が分散して流動するとともに被冷却流体と樹脂管との接触面積が増大し、外周に設けたフィン部材を介して被冷却流体の熱を効率的に外部に放熱可能となる。
【0018】
また、樹脂管の内周面に、複数の微細な凹凸及び/又は突起等を設ければ、内表面の面積が増大するとともに被冷却流体の流れが乱流化して、樹脂管の放熱特性が向上し、被冷却流体と冷却媒体との効率的な熱交換が可能となる。
【0019】
また、板状及び/又はピン状のフィン部材やリブについても、表面に凹凸及び/又は突起等を設ければ、フィン部材やリブの伝熱面積を増大して放熱特性を更に向上させる事ができる。また、このような複雑な形状であっても、樹脂材であるから容易な成形が可能となる。
【0020】
また、上記樹脂管やフィン部材は、樹脂材にカーボンナノファイバーを含有させれば、樹脂製伝熱面の熱伝導性が更に高まり、冷却媒体による被冷却媒体の冷却効果を更に向上させる事が可能となる。また、カーボンナノファイバーは、5wt%より多く30wt%より少ない含有量で含有させれば、最良の熱伝導性を得る事ができる。このカーボンナノファイバーの含有量を5wt%以下とすると、伝熱効果の向上作用に乏しく、30wt%以上を樹脂材に含有させるのは困難で、生産性が低下するとともに高価で、伝熱効果に大きな差を生じない。
【0021】
尚、本明細書で言うカーボンナノファイバーとは、ナノテクノロジー分野に於いて、カーボンナノチューブ、カーボンナノホーン、その他ナノ単位のカーボン繊維を含んだ総称を示すものである。また、カーボンナノチューブ、カーボンナノホーン、その他を混在させて樹脂材に含有させても良いし、単体で含有させても良い。また、カーボンナノチューブを樹脂材に含有させる場合は、カーボンナノチューブが単層であっても良いし、複層であっても良い。更に、このカーボンナノチューブのアスペクト比は問わないものである。また、カーボンナノチューブの太さ、長さ等も問わないものである。
【0022】
また、黒色で黒体輻射効果のある樹脂材を使用すれば、樹脂製水管やフィン部材の熱伝導性が高まり、被冷却媒体への冷却効果を向上させる事ができる。また、樹脂材に熱伝導性の高い銅、アルミニウム、ステンレス鋼等の金属材製、カーボン材製又はガラス材製の粒子及び/又は繊維を含有したり、樹脂材の表面に前記金属材製の粉末等を混合した塗料を塗布したり、金属材をめっき或いは蒸着等させても、冷却効果の向上が可能となる。更には、黒色で黒体輻射効果のある樹脂材に前記金属材製、カーボン材製又はガラス材製の粒子や繊維を含有させれば、冷却効果の更なる向上が可能となる。
【0023】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面に於て詳細に説明する。図1は第1実施例で、内部に複数のリブを設けた長円形の樹脂管の外周に、一対の板状フィンと、その間に配置した複数のピン状フィンから成るフィン部材を軸方向に複数設けた樹脂製水管を、多数使用したラジエータ装置の一部省略側面図である。図2は、図1のフィン部材付近の拡大側面図、図3は図2のA−A線断面図である。また、図4は第2実施例の部分側面図で、長円形の樹脂管に垂直に突設した一対の板状フィンの間に、冷却媒体の流れに対して傾斜状に複数の板状フィンを配置してフィン部材を設けている。図5は図4のB−B線断面図で、樹脂管内部に金属管を配設している状態を示す。図6は、第3実施例の部分側面図で、長円形の樹脂管に垂直な一対の板状フィンを一定間隔で突設し、各板状フィン間に、角形ピン状フィンを格子状に配置している。図7は図6のC−C線断面図である。図8は第4実施例の部分側面図で、一対の円形の樹脂管の外周に鍔状の基板部を軸方向に垂直に複数突設し、各基板部に冷却媒体の流れと交差方向にスリットを複数設けて、角形ピン状フィン及び板状フィン部材を突設している。図9は図8のD−D線断面図である。また、図10は鋼管の外表面をPA樹脂でコートした配管、鋼管の外表面をPA樹脂とPP樹脂でコートした配管、鋼管のみで形成した配管の各々に於いて行った熱交換性能の比較実験の概念図である。図11はその比較実験結果をグラフ化したものである。
【0024】
まず、本発明をするにあたり、表面材質を樹脂材とした伝熱面の熱交換性能の比較実験を行った。この実験装置は、図10に示す如く、風洞部(31)内に直径8mm、長さ1900mmとした配管(32)を配置し、この配管(32)に、温度計(33)を設けた温水タンク(34)及びポンプ(35)、流量計(36)を接続し、前記配管(32)に0.9L/mの流量で温度約60℃の温水を流通させている。そして、前記風洞部(31)内にファン(37)にて冷却風を送っている。そして、冷却風と配管(32)内の温水との熱交換性能を、温水の入口温度と出口温度を計測して、その温度差を算出する事により測定する。その温度差及び風速との関係を下記表1及び図11のグラフに示した。実験には、肉厚0.7mmとする鋼管の外表面に13μmの亜鉛めっきとクロメート処理を施し、更に肉厚50μmのPA樹脂でコートした配管(32)(以下PAコート配管と言う)と、肉厚0.7mmとする鋼管の外表面に13μmの亜鉛めっきとクロメート処理を施し、更に肉厚50μmのPA樹脂及び肉厚1.0mmのPP樹脂でコートした配管(32)(以下PA+PPコート配管と言う)を使用した。また、比較実験として鋼管のみで形成した配管(32)の熱交換性能も測定した。この鋼管は、肉厚0.7mmとし、外表面には何ら表面処理を施していない。
【0025】
尚、下記表1中で、風速(m/s)がPAコート配管、PA+PPコート配管、鋼管のみの配管で完全に一致していないのは、完全に一致する風速を得るのが技術的に困難である事による。そのため、近似した風速を生じさせ、これを計測して得たものが表1に示す風速である。
【0026】
【表1】
Figure 2004226056
【0027】
上述の実験により、従来の鋼管のみに比べて、PAコート配管及びPA+PPコート配管では、約6m/sの風速時に於いて熱交換性能が、4〜15%程度しか劣化せず、優れた熱交換性能を示した。この実験結果より、樹脂製伝熱面の表面積を15%程度以上増加させれば、金属材製伝熱面と同等若しくはそれ以上の熱交換性能を得る事ができる事が判明した。この表面積を増加させる手段として、図1〜図9に示す第1〜第4実施例の如き、板状、ピン状、短冊状等のフィン部材を設けたフィン付き樹脂製水管を用いてラジエータ装置を形成した。
【0028】
尚、本発明を実施する際は、下記表2に示す如き樹脂材等を使用する事により、熱交換性能が優れるだけでなく、耐食性や耐熱性にも優れるフィン付き樹脂製水管及びラジエータ装置を得る事ができる。また、あまり耐熱性が必要でなければ、更に多くの種類の樹脂材を使用する事が可能となる。
【0029】
【表2】
Figure 2004226056
【0030】
上記樹脂材等を用いた図1〜図3に示す第1実施例を詳細に説明すると、(1)は樹脂製水管で、断面形状を長円形とした樹脂管(9)の外周に、複数のフィン部材(2)を樹脂管(9)と一体に突設している。そして、この外周にフィン部材(2)を突設した複数の樹脂製水管(1)の上端にアッパータンク(3)を接続し、下端にロアータンク(4)を接続してラジエータ装置(5)を形成している。そして、樹脂管(9)とフィン部材(2)とを、上記表2に示す如き樹脂材で一体に形成する事により、ラジエータ装置(5)の容易な形成を可能とするとともに、軽量で廉価な製品を得る事ができる。
【0031】
上記ラジエータ装置(5)では、アッパータンク(3)から供給される被冷却流体を、樹脂製水管(1)を介してロアータンク(4)側に流動させ、この被冷却流体が樹脂製水管(1)内を流動する際に、樹脂管(9)の表面と外周に突設したフィン部材(2)の表面を介して、被冷却流体と冷却風との熱交換が行われ、被冷却流体の冷却を行うものである。
【0032】
上記フィン部材(2)を詳細に説明すると、まず冷却風は、図1〜図3に矢印で示す如く、樹脂管(9)の軸方向に直交し長円の長軸に平行な方向に流動するものとし、該冷却風の流動方向と平行に、表面を平滑とする一対の板状フィン(6)を、樹脂管(9)の長円の長軸方向の両端に、複数対軸方向に設けている。そして、各一対の板状フィン(6)間で樹脂管(9)の短軸方向の両面に、ピン状フィン(7)を一定間隔で4対突設する事で、フィン部材(2)を形成している。
【0033】
このフィン部材(2)は、樹脂管(9)の成形時に同一の金型で一体に設ければ、樹脂管(9)とフィン部材(2)の接続の手数を省く事ができる。また、樹脂管(9)の外周に、後付けでフィン部材(2)を接続しても良く、金属管に金属材製のフィン部材をろう付けや溶接等で接続するのに比較して、樹脂材の溶着や接着剤による接着等で、容易に行う事が可能となる。
【0034】
また、第1実施例では、図3に示す如く、樹脂管(9)の内部に複数のリブ(13)を設けている。このリブ(13)により樹脂管(9)の強度を高めるとともにその内部空間を複数に分割して、アッパータンク(3)から供給される被冷却流体を、樹脂管(9)内で分散させている。このように樹脂管(9)内にリブ(13)を設ける事により、被冷却流体の流れの偏りを防ぐ事ができ、樹脂管(9)の内周面と被冷却流体との接触面積が増大し、熱交換効率を高める事ができる。
【0035】
このように、上記第1実施例では、フィン部材(2)を板状フィン(6)とピン状フィン(7)とで形成し、伝熱面積を増大させる事ができるから、樹脂製であっても、優れた放熱特性が得られ、樹脂製水管(1)内を流動する被冷却流体と冷却風との効率的な熱交換が可能となり、優れた冷却効果を得る事ができる。また、このようにフィン部材(2)を複雑な形状としても、樹脂材で形成する事により加工性に優れ、容易な製造が可能となる。また、樹脂製であるから金属材製品の如き酸や水分等での腐食の心配が無く、耐久性の高い製品を得る事ができる。
【0036】
次に、図4、図5に示す第2実施例では、樹脂管(9)の内周に、銅管等の金属管(10)を配設する事で、金属管(10)の高い熱伝導性と剛性により、樹脂管(9)の肉厚を薄くする事が可能となり、樹脂製水管(1)の熱伝導性を更に高めている。また、第2実施例のフィン部材(2)は、樹脂管(9)断面の長軸方向の両端に、冷却風の流れ方向と平面を平行とする一対の板状フィン(6)を長軸方向に複数対設け、各板状フィン(6)間に於いて、樹脂管(9)の短軸方向の両側に、3対の短冊状フィン(8)を各々突設して形成している。また、前記短冊状フィン(8)は、冷却風の流れ方向に対して、斜めに配置している。このような板状フィン(6)と短冊状フィン(8)の組み合わせにより、第2実施例に於いても樹脂製水管(1)の伝熱面積を増大させる事ができ、効率的な熱交換が可能となる。更に、短冊状フィン(8)を冷却風の流れ方向に対して斜めに配置しているので、樹脂製水管(1)の外周を流動する冷却風に渦巻状の乱流を発生させるものとなり、境界層の剥離により、熱交換効率を更に向上させる事ができる。
【0037】
また、他の異なる第3実施例では、図6、図7に示す如く、樹脂管(9)の内周面に、微細な凹凸(11)を設ける事により、樹脂管(9)の内周面側の伝熱面積を増大させるとともに被冷却流体の流れを乱流化して、樹脂管(9)への熱伝導性を高めている。また、フィン部材(2)は、樹脂管(9)の長円の長軸方向の両端に、複数対の板状フィン(6)を、冷却風の流れ方向と平行に突設するとともに、樹脂管(9)の短軸方向の両面に、ピン状フィン(7)を、格子状に複数突設して形成している。このようにピン状フィン(7)を多く形成する事により、樹脂製水管(1)の伝熱面積の更なる増大が可能となる。また、樹脂製であるから、このような複雑な形状のフィン部材(2)でも、樹脂管(9)の外周に容易に突設する事が可能であるし、樹脂管(9)の内周面の凹凸(11)も、容易に設ける事ができる。
【0038】
また、上記第1〜第3実施例では、断面形状が長円形の一本の樹脂管(9)の外周にフィン部材(2)を突設して樹脂製水管(1)を得ているが、他の異なる第4実施例では、図8、図9に示す如く、断面形状が円形の2本の樹脂管(9)の外周に、フィン部材(2)を突設して樹脂製水管(1)を得ている。そして、本実施例では、2本の樹脂管(9)の外周に鍔状に複数の基板部(12)を突設し、各基板部(12)の両側の中間部に、冷却媒体の流れと交差方向にスリット(14)を複数設けている。このスリット(14)により形成される角形ピン状フィン(7)と、冷却風の流れ方向の両端に形成される一対の板状フィン(6)とでフィン部材(2)を構成している。このように断面形状が円形の樹脂管(9)であっても、板状フィン(6)とピン状フィン(7)とを組み合わせたフィン部材(2)を設ける事により、樹脂製水管(1)の伝熱面積を増大させて、効率的な熱交換が可能となる。
【0039】
また、上記第1〜第4実施例では、板状フィン(6)、ピン状フィン(7)、短冊状フィン(8)、リブ(13)の表面を平滑に形成しているが、これらの表面に微細な凹凸や突起等を設ける事で、フィン部材(2)の伝熱面積を更に増大させる事ができ、冷却効果をより高める事ができる。また、樹脂材で形成するので、このような凹凸や突起等を設けたフィン部材(2)やリブ(13)でも、容易な成形が可能である。尚、樹脂材には熱伝導性の高い銅、アルミニウム、ステンレス鋼等の金属材の粉末、ガラス材の粉末や繊維、カーボン材の粉末や繊維等を混合したり、その表面に金属材の粉末等を混合した塗料を塗布したり、金属材をめっき或いは蒸着等させても良い。
【0040】
また、黒色で黒体輻射効果のある樹脂材を使用した場合でも、伝熱面の熱伝導性が高まり、冷却効果を向上させる事ができる。更には、黒色で黒体輻射効果のある樹脂材に前記金属材製、カーボン材製又はガラス材製の粒子や繊維を含有させても良く、冷却効果の更なる向上が可能となる。
【0041】
また、樹脂材にカーボンナノファイバーを含有させる事により、伝熱面の熱伝導性を更に向上させる事が可能となり、冷却性能を効果的に向上させる事が可能となる。また、カーボンナノファイバーを樹脂材に含有させる場合は、5wt%より多く30wt%より少ない含有量で含有させる事で、最良の伝熱効果を得る事が可能となる。
【0042】
【発明の効果】
本発明は上述の如く構成したものであり、フィン付き水管を樹脂材で形成する事により、金属材製品に比べて軽量で廉価な冷却装置を得る事ができる。また、樹脂材の優れた加工性を利用する事で、フィン付き樹脂製水管の伝熱面積を増大させる事ができ、金属材製品と同等若しくはそれ以上の優れた放熱特性を得る事ができる。従って、このフィン付き樹脂製水管を使用する事で、冷却効果に優れたラジエータ装置を得る事ができるとともに、この優れた冷却効果により、ラジエータ装置の軽量化や小型化、低コスト化も可能となるとともに、ラジエータ装置の耐久性も向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例で、板状フィンとピン状フィンとから成るフィン部材を樹脂管の外周に突設した樹脂製水管を使用したラジエータ装置の一部省略側面図。
【図2】図1のフィン部材付近の拡大側面図。
【図3】図2のA−A線断面図。
【図4】本発明の第2実施例の部分側面図。
【図5】図4のB−B線断面図。
【図6】本発明の第3実施例の部分側面図。
【図7】図6のC−C線断面図。
【図8】本発明の第4実施例の部分側面図。
【図9】図8のD−D線断面図。
【図10】熱交換性能比較実験の概念図。
【図11】熱交換性能グラフ。
【符号の説明】
1 樹脂製水管
2 フィン部材
3 アッパータンク
4 ロアータンク
6 板状フィン
7 ピン状フィン
8 短冊状フィン
9 樹脂管
10 金属管
11 凹凸
13 リブ

Claims (16)

  1. 樹脂管の外周に、複数のフィン部材を樹脂材にて一体に設けて成る事を特徴とする樹脂製水管。
  2. アッパータンクとロアータンクの間に、樹脂管の外周に樹脂材にて一体に複数のフィン部材を設けた樹脂製水管を複数配設した事を特徴とする樹脂製水管を用いたラジエータ装置。
  3. フィン部材は、複数の板状フィン及び/又はピン状フィン及び/又は短冊状フィンから成る事を特徴とする請求項1の樹脂製水管。
  4. フィン部材は、複数の板状フィン及び/又はピン状フィン及び/又は短冊状フィンから成る事を特徴とする請求項2の樹脂製水管を用いたラジエータ装置。
  5. 樹脂管は、内部に金属管を配設した事を特徴とする請求項1の樹脂製水管。
  6. 樹脂管は、内部に金属管を配設した事を特徴とする請求項2の樹脂製水管を用いたラジエータ装置。
  7. 樹脂管は、内部に少なくとも一個のリブを形成して内部を分割した事を特徴とする請求項1の樹脂製水管。
  8. 樹脂管は、内部に少なくとも一個のリブを形成して内部を分割した事を特徴とする請求項2の樹脂製水管を用いたラジエータ装置。
  9. 樹脂管及び/又は板状フィン及び/又はピン状フィン及び/又は短冊状フィン及び/又はリブは、表面に複数の凹凸及び/又は突起を設けた事を特徴とする請求項1、3、5又は7の樹脂製水管。
  10. 樹脂管及び/又は板状フィン及び/又はピン状フィン及び/又は短冊状フィン及び/又はリブは、表面に複数の凹凸及び/又は突起を設けた事を特徴とする請求項2、4、6又は8の樹脂製水管を用いたラジエータ装置。
  11. 樹脂管及び/又はフィン部材は、樹脂材にカーボンナノファイバーを含有させた事を特徴とする請求項1、3、5、7又は9の樹脂製水管。
  12. 樹脂管及び/又はフィン部材は、樹脂材にカーボンナノファイバーを含有させた事を特徴とする請求項2、4、6、8又は10の樹脂製水管を用いたラジエータ装置。
  13. カーボンナノファイバーは、5wt%より多く30wt%より少ない含有量で含有させた事を特徴とする請求項11の樹脂製水管。
  14. カーボンナノファイバーは、5wt%より多く30wt%より少ない含有量で含有させた事を特徴とする請求項12の樹脂製水管を用いたラジエータ装置。
  15. 樹脂管及び/又はフィン部材は、樹脂材に該樹脂材よりも熱伝導性の高い粒子及び/又は繊維を含有させた事を特徴とする請求項1、3、5、7、9又は11の樹脂製水管。
  16. 樹脂管及び/又はフィン部材は、樹脂材に該樹脂材よりも熱伝導性の高い粒子及び/又は繊維を含有させた事を特徴とする請求項2、4、6、8、10又は12の樹脂製水管を用いたラジエータ装置。
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