JP5681217B2 - 分枝状dna複合体の形成促進を通じた核酸検出方法 - Google Patents

分枝状dna複合体の形成促進を通じた核酸検出方法 Download PDF

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Description

本願は、分枝状(branched)DNAの形成促進を通じた検出信号及び敏感度が劇的に増加した核酸検出方法に関し、より詳しくは、溶液内または固体支持体の表面で同一反応混合物におけるPCR(Polymerase Chain Reaction)及び混成化を統合して行うことによって、短い核酸プローブと複数の増幅された標的DNAとの間における分枝状DNAの自己組立て(self−assembly)を促進させることで、標的核酸の検出信号及び敏感度を劇的に増加させる方法に関する。
一般的に、一本鎖の短い核酸プローブ(一般的に、DNAまたはPNA)を利用した診断方法は、疾病原因遺伝子、突然変異、感染源(infectious agents)(例えば、ウイルス、微生物など)、ジェノタイピング(genotyping)、遺伝子の発現などの確認または検出のような多様な目的のために使用される。短い核酸プローブは、大体ガラス板、金属板、ビーズなどの多様な固体表面に固定させて使用されている。例えば、短い核酸プローブを利用したDNAマイクロアレイ(または、DNAチップ)の主な長所のうち一つは、多くの異なった標的核酸配列を同時に分析することができるという点である。このような技術は、病院やクリニックにおける診断用として採用されており、また、臨床診断において便利な使用及び/または信頼性のある決定のために、その他の多様な技術が統合され、最適化されている。
短い核酸プローブを利用した診断方法は、一般的に、下記のような長いプロセスが要求される。(a)生物試料(例えば、組職、細胞、血液、血清、体液など)から核酸(DNAまたはRNA)を抽出、(b)標的核酸の増幅、及び(c)最終的に、増幅された核酸配列と固体(例えば、ガラススライド或いはビーズ)表面上に固定された短い核酸プローブとの混成化。ここで、RNA配列を検出するための場合には、増幅前にRNAを逆転写反応によってDNAに先ず転換させる。
前記標的核酸の検出のために要求される通常のプロセスから分かるように、短い核酸プローブを利用した分子生物学的診断方法は、労働が多く投与され、手数が掛かり、また多くの時間が消費される。従って、核酸配列を便利かつ経済的で、高い処理量で分析するための簡素化された工程が要求され、これは、病院及びクリニックにおける臨床診断のために特に重要である。
また他の重要なイッシューは、混成化された生成物の検出のために使用される方法の 敏感度(sensitivity)である。検出敏感度は、感染源(例えば、ウイルス、微生物など)の検出において特に重要であり、また、治療の予後(prognosis)のために重要である。例えば、感染源の治療の成功可否が人間の体液(例えば、血液)の中に残っている残留感染源の数によって判断され得る。また他の例として、癌治療の成功可否が癌原因遺伝子の存在(従って、癌細胞の存在)によって判断され得る。
一般的に、固体表面に固定された短い核酸プローブを利用した標的核酸配列の検出敏感度は、リアルタイムPCR(real−time PCR)の敏感度より数倍さらに低いと知られている。従って、短い核酸プローブを利用した検出敏感度を向上させることができる方法、理想的には、1個の標的分子の検出が可能な水準に向上された敏感度を有する検出方法を開発することが必要である。
診断対象の核酸の増幅を経ず、標識が多く連結されている分枝状DNA(branched DNA)を合成し、これをニ分節オリゴヌクレオチドプローブ(bipartite oligonucleotide probe)、即ち、分枝状DNAと混成化を通じて固体上のキャプチャープローブに結合された診断対象の核酸と連結するオリゴヌクレオチドを通じて高いシグナルと敏感度とを得る診断方法が用いられるが、このためには、分枝状DNAを外部で合成し、固体上に固定されるキャプチャープローブ以外に診断対象を認識するニ分節オリゴヌクレオチドも合成しなければならない。この技術は、敏感度は高いが、時間が長くかかり、多くの過程を経なければならないという短所がある。
本願は、前述した問題点を解決するために案出されたもので、短い核酸プローブを利用して標的核酸を検出する方法において、短い核酸プローブと複数の増幅された標的DNAとの間の分枝状DNA複合体の自己組立て(自己組織化)促進を通じて、検出信号及び敏感度を劇的に増加させる方法を提供する。
本願の一側面によると、検出しようとする標的核酸分子の全体または一部と相補的な配列を含む一本鎖核酸プローブの存在下で、前記標的核酸分子の増幅と混成化とを統合して行い、前記核酸プローブに複数の増幅された核酸分子が混成化され、分枝状(branched)核酸複合体の形成を促進するステップ、及び前記混成化された分枝状核酸複合体を検出するステップを含む試料中の標的核酸分子の検出方法が提供される。
一具現例によると、前記増幅は、非対称ポリメラーゼ連鎖反応(asymmetricPCR)で行うことができるが、これに限らず、通常のPCRを行う場合にも、プライマー濃度を過量に使用する場合、分枝状核酸複合体の形成の促進が可能である。
一具現例によると、前記分枝状(branched)核酸複合体の形成を促進するステップにおいて、前記分枝状(branched)核酸複合体は、自己組立てされることができるが、これに限らない。
一具現例によると、前記分枝状核酸複合体の形成を促進するステップは、サーマルサイクラー(thermocycler)を利用して温度、温度サイクルの時間及び温度サイクルの数を調節することで行われることができるが、これに限らない。
前記標的核酸分子の増幅と混成化との統合は、固体支持体の表面(例えば、マイクロアレイの表面、容器或いはチューブ内の表面、或いはビーズ表面など)でまたは容器内の溶液中で同一反応混合物内で増幅と混成化とが行われることを意味し、固体支持体または容器にサーマルサイクラーを結合させることで、前記固体支持体または容器の温度、温度サイクルの時間及び数を調節して増幅と混成化とを統合して行うことが容易にでき、このような調節をプログラム化して検出過程を自動化することが可能である。前記増幅及び混成化の統合と関連した内容は、本願の発明者による国際出願PCT/US2006/049395により詳細な説明が記載されており、前記特許文献は、内容全体が本明細書に統合される。
一具現例によると、前記試料は、全血、血清、体液、生体組職、細胞、微生物、ウイルスまたはウイルス粒子を含有することができるが、これに限らず、検出しようとする標的核酸が含まれることができるものであれば、どの試料でも構わない。
一具現例によると、前記試料は、核酸分子の分離及び精製過程を経ていない試料であってもよいが、これに限らず、核酸分子の分離及び精製過程を経た試料も当然に使用されることができる。
一具現例によると、前記試料が核酸分子の分離及び精製過程を経ていない試料である場合、前述した増幅及び混成化を統合して行う前に、前記試料中の核酸を露出させるために界面活性剤処理、酵素処理または加熱処理を追加で行うことができるが、これに限らない。核酸分子の分離及び精製過程を経ず、増幅及び混成化を統合して行うことと関連した内容は、本願の発明者による国際出願PCT/US2009/034809により詳細な説明が記載されており、前記特許文献は、内容全体が本明細書に統合される。
一具現例によると、前記検出しようとする標的核酸分子は、細胞−無含有試料内に存在するもの、ウイルス粒子または非真核細胞の中に存在するもの、病原体の核酸分子などであってもよいが、これに限らない。
一具現例によると、前記検出しようとする標的核酸分子は、突然変異した配列を含む核酸分子であり、前記プローブは、前記突然変異した配列を含む標的核酸分子に相補的であってもよいが、これに限らない。
一具現例によると、前記標的核酸分子は、DNA分子またはRNA分子から逆転写されたcDNA分子であってもよいが、これに限らない。
一具現例によると、前記標的核酸分子は、RNA分子であり、前記混成化された分枝状(branched)核酸複合体の形成を促進するステップは、前記標的RNA分子の逆転写、増幅及び混成化を統合して行うことができるが、これに限らない。ここで、前記増幅は、非対称ポリメラーゼ連鎖反応(asymmetric PCR)で行われることができるが、これに限らず、通常のPCRを行う場合にも、プライマー濃度を過量に使用する場合、分枝状核酸複合体の形成の促進が可能である。
一具現例によると、前記核酸プローブは、一本鎖DNAまたはPNA配列であってもよいが、これに限らない。
一具現例によると、前記核酸プローブは、溶液内に存在するかまたは固体支持体上に存在することができるが、これに限らない。前記核酸プローブが溶液内に存在する場合、標的核酸分子の増幅と混成化とが単一容器内で統合して行われることができる。また、前記核酸プローブが固体支持体上に存在する場合、固体支持体上で標的核酸分子の増幅と混成化とが統合して行われることができる。
前記固体支持体としては、多様な固体表面が利用されることができ、例えば、プラスチックチューブ、プラスチック容器(well)、ガラス容器、ビーズ(bead)、ガラススライド、金属表面などが利用されることができる。また、前記固体支持体は、多数の核酸プローブが付着したマイクロアレイであってもよい。
一具現例によると、前記固体支持体上に存在する核酸プローブは、3'または5'末端がリンカー分子を通じて前記固体支持体上に固定されることができるが、これに限らない。ここで、前記リンカー分子は、核酸プローブを固体支持体上に連結することができる多様な物質が使用されることができる。例えば、ガラススライドなどの固体支持体の表面を多様な化合物質でコーティングして、核酸プローブを表面に付着するようにすることができる。前記化学物質は、プローブ(DNAまたはPNA)を固体支持体の表面に付着させなければならないだけでなく、非−特異的結合及びノイズを最小化しなければならず、例えば、DNAの付着のためのアミン、エポキシ、またはアルデヒド基の供給源としてシラン、シリルまたはポリ−L−リシンなどを含有することができる。バイオチップに使用するための樹状突起(dendronまたはdendrimer)が開発されており、リンカー分子として樹状突起を使用することで、キャプチャープローブの間の空間を調節することができ、これで、立体妨害が減るとともに、敏感度が増加されることができる。また、このような効果は、他の方法でも可能であり、例えばストレプトアビジン(streptavidin)でコーティングされたガラススライドの表面にビオチン(biotin)−核酸プローブを付着することで、このような現象を再現することができるであろう。
一具現例によると、前記検出は、二重鎖DNAと結合する検出可能な標識と前記混成化された分枝状核酸複合体とを接触させて、標識された複合体を形成して検出することができ、または、前記増幅時に標識されたヌクレオチドまたは標識されたPCRプライマーを使用して増幅された標的DNAに混入された標識を通じて検出することができるが、これに限らず、当該技術分野で公知の多様な検出手段を通じて増幅された標的分子の検出が可能である。
例えば、増幅反応のための反応混合物中に蛍光標識されたdNTPを含ませることで、増幅された核酸物質を標識することが可能であり、他の例として、放射性同位元素を標識として使用することも可能である。また、電気化学的検出及び二重鎖核酸結合剤の使用、例えば結合された物質をチップまたはスライドの表面から除去する洗滌または洗浄ステップの以後に有利に使用されるSYBR greenの使用などが用いられる。また、標的核酸の増幅時にビオチン標識されたPCRプライマーを使用することで、発色酵素が結合されたストレプトアビジン(streptabidin)を利用して検出が行われることができる。また、当業者に公知の他の検出手段を使用することができ、蛍光以外の例として、放射活性または化学発光残基を有する標識化や、化学的、酵素的、物理化学的または抗原−抗体結合過程に基づいた他の手段が挙げられる。例えば、アルカリホスファターゼ、ホースラディッシュペルオキシダーゼ、β−ガラクトシダーゼ、ウレアーゼ、ルシフェラーゼ、ローダミン、フルオレセイン、フィトエリスリン、ルミノール、イソルミノール、アグリジウムエステルまたは蛍光性ミクロスフェアなどが検出可能な残基として使用されることができる。
一方、固体支持体上の増幅された物質の分析は、当業者に公知の任意の適合した手段によって行うことができる。例えば、混成化以後のDNA分析で行われることができる一般的な例として、イメージ獲得のための市販されている共焦点レーザースキャナー及び蛍光強度分析のための定量的なマイクロアレイ分析ソフトウェアなどを使用することができる。
本願の他の側面によると、検出しようとする標的核酸分子を非対称ポリメラーゼ連鎖反応(asymmetric PCR)を行って増幅するステップ、前記増幅された標的核酸分子を含む反応混合物の全体を前記標的核酸分子の全体または一部と相補的な配列を含む一本鎖核酸プローブが存在する溶液または固体支持体の表面に伝達するステップ、前記溶液中でまたは前記固体支持体上で混成化を行い、前記核酸プローブと複数の増幅された核酸分子とが混成化されて、分枝状(branched)核酸複合体の形成を促進するステップ、及び前記混成化された分枝状核酸複合体を検出するステップを含む試料中の標的核酸分子の検出方法が提供される。
ここで、固体支持体に固定された核酸プローブを使用することは、核酸プローブと形成された分枝状核酸複合体を容易に分析するための方法である。例示的具現によると、溶液状態でも非対称PCRと短い核酸プローブとの混成化を経て分枝状DNAが形成されることを測定することができる。
一具現例によると、前記非対称PCR反応が前記固体支持体の表面から分離した容器またはコンテナの内で行われ、反応混合物の全体を核酸プローブが固定された固体支持体の表面に伝達することができるが、これに限らない。
連鎖非対称PCRを分離して行う場合においても、その反応混合物全体を核酸プローブが固定された支持体の表面に伝達することで、分枝状核酸複合体の形成が促進されることができる。ここで、非対称PCRを分離して行うことを除いた残りの構成は、前述した統合して行う場合と同様に行われることができる。
本願の一実施例によると、DNAチップ技術の使用を通じて、基礎研究分野だけでなく、分子診断における標的核酸分子の検出において、高い信号を有する標的核酸分子1個水準の検出敏感度(従って、高い水準の信頼度)を有する標的DNAまたはRNAの検出が可能である。DNAマイクロアレイによる高い信頼度(高い信号)で標的DNA1個分子の検出は前例がなく、このような敏感度は、最新の定量PCRの性能に相応するか遥かに優れている。
本願の一実施例によると、核酸プローブをビーズに付着して非対称PCRと混成化を行った後、ビーズを回収して分枝状DNA形成を測定することができ、核酸プローブをプラスチック或いはガラス容器やチューブの表面に付着して非対称PCRと混成化を行った後、分枝状DNA形成を測定することができる。このような例は、本願の技術が多様な診断方法に活用されることができるということを示す。上記の例は、診断を自動化することにも活用することができる。
本願の一実施例による、統合された非対称PCR及び混成化によって得られた信号は、市販中のDNAチップ診断キットによって推薦される通常のプロトコルより少なくともさらに25〜30倍高いため、統合されたプロセスの高い敏感度は、感染源、例えばウイルス及び微生物の検出及び動静だけでなく、身体内の感染源の存否の決定などの多くの活用可能性を有し、また、このような統合されたプロセスは、多くの普通の細胞の中で癌細胞の検出のために使用されることができる。
本願で明示する統合過程を通じた分枝状DNA複合体の自己組立ては、遺伝子診断の自動化にも活用可能である。即ち、PCR過程に必要な装置と混成化に必要な装置とを統合することができるだけでなく、これに必要なプロセス、即ちサンプルのピペッティング(pipetting)及び移動などを単純化することができるという効果もある。
既存の標識分子が結合された分枝状DNAを合成し、これを固体に結合されたキャプチャープローブと混成化される診断対象の核酸と相補的な配列と、分枝状DNAと相補的な配列部位を有したニ分節オリゴヌクレオチド(bipartite oligonucleotide)を通じて連結させ、シグナルと敏感度とを上げる技術が発表されたが、これは、本願で明示される自己組立て(self−assembly)を通じた分枝状DNA複合体組立てとは性格上全く異なる技術であり、PCRを通じた診断対象の遺伝子を増幅し、分枝状DNA複合体形成を通じたシグナルと敏感度とをより高める技術である。また、統合過程(PCR、加熱変性、混成化)が同一のPCR反応混合物で進行され、過程が簡便化されるという長所がある。
HPV DNAのジェノタイピングのために使用されたHPV DNAのL1領域を図式的に示す図面であり、フォワード(F)PCRプライマー、リバース(R)PCRプライマー及びHPV16キャプチャープローブとして使用した29ヌクレオチド(nt)を示す図面である。 混成化の過程を示すものである。(a)は、1次的に29ntキャプチャープローブと、Rプライマーによって生成されたリバース鎖とが結合された構造であり、(b)では、(a)で形成された結合体に二つのFプライマーによって生成されたフォワード鎖が二つ結合され、これにより二つのリバース鎖が結合することができる部位が露出されたことを示し、(c)は、(b)で形成された結合体に二つのリバース鎖が結合され、二つのフォワード鎖が結合することができる部位が露出されたことを示す。●と○とは、標識分子を意味する。 キャプチャープローブと非対称PCR生成物との間の凝集物(または、分枝状DNA)の組立てを証明する電気泳動結果のイメージである。(a)は、対称(Symmetric)PCRと非対称(asymmetric)PCRとをHPV16 L1部位と完全に相補的な配列を有したプライマーセットAで行った結果であり、(b)は、ジェノタイピング用プライマーセットBで実験した結果である。(a)及び(b)の各レーンは、下記の通りである。レーン1:対称PCR+混成化、レーン2:対称PCR+キャプチャープローブ+混成化、レーン3:非対称PCR+混成化、レーン4:非対称PCR+キャプチャープローブ+混成化。 分枝状DNA複合体が正常な二本鎖DNAではなく、一本鎖部位とギャップ(gap)を含んでいることを示す電気泳動結果のイメージである。(a)EtBrで染色したイメージ、(b)Cy5イメージ。非対称PCR+混成化:レーン1:Cy5−GP4Fプライマー、レーン2:Cy5−GP4Rプライマー非対称PCR+キャプチャープローブ+混成化:レーン3:Cy5−GP4Fプライマー、レーン4:Cy5−GP4Rプライマー。レーン3、4DNAをS1ヌクレアーゼで処理した場合:レーン5:Cy5−GP4Fプライマー、レーン6:Cy5−GP4Rプライマー。 分枝状DNA内に存在するキャプチャープローブ当たり結合されたフォワードとリバース鎖の数を決定する実験結果を示す電気泳動結果のイメージである。(a)EtBで染色したイメージ、(b)Cy5イメージ。キャプチャープローブなしに統合過程を進行した場合:レーン1:Cy5−GP4R、レーン2:Cy5−GP4F。キャプチャープローブを含んだ統合過程:レーン3:Cy5−キャプチャープローブ、レーン4:Cy5−GP4R、レーン5:Cy5−GP4F。 分枝状DNAが形成される条件に関する実験結果である。(a)キャプチャープローブの存在下に非対称PCRを進行し、停止された状態(レーン1)、非対称PCRの後、変性過程なしに混成化を進行した場合(レーン2)、非対称PCRの後、95℃で変性させ、50℃で混成化を進行した場合(レーン3)。(b)非対称PCRを進行し、変性、そして混成化をするが、キャプチャープローブを添加しない場合(レーン1)、非対称PCR、加熱変性(heat denaturation)の後、キャプチャープローブを添加し、混成化をした場合(レーン2)、PCR、加熱変性の後、キャプチャープローブとEDTAとを共に添加し、混成化をした場合(レーン3)。 ガラススライド上に固定化されたHPV16プローブと混成化に起因した、PCR生成物と一本鎖PCR生成物との量の増加によって得られる信号を示すグラフである。 非対称PCRとこれに続く混成化がDNAマイクロアレイスライドの表面で行われた時、信号が数倍増加することを証明するグラフである。 DNAマイクロアレイスライドの表面における統合された非対称PCR、加熱変性及び混成化(−●−)によって、スライド上に適用された1個分子の標的DNAを高い信号で検出することを証明するグラフである。 多様なプロセスによって得られた信号を比較したグラフである。 逆転写、増幅及びガラス表面に固定化されたキャプチャープローブ(A2−P)との混成化による、慢性骨髓性白血病細胞(chronic myeloid leukemia cell)におけるキメラ(chimeric)BCR B3−ABL A2 RNA検出を図式的に示す図面である。 DNAマイクロアレイスライドの表面における統合された逆転写、非対称PCR、加熱変性及び混成化によるRNA検出信号及び敏感度の劇的な増加を証明するグラフである(1.スライドの表面で逆転写、非対称PCR、加熱変性、混成化を統合したプロセス、2.3xSSCの中で固定化されたプローブと逆転写/非対称PCR生成物の混成化、3.3xSSCの中で固定化されたプローブと逆転写/対称PCR生成物の混成化)。 対称PCRでプライマーの濃度を増加させた場合、信号の大きな増加を示すグラフである。 マイクロアレイスライド上の統合された逆転写、非対称PCR及び混成化に加熱された慢性骨髓性白血病細胞抽出物(chronic myeloid leukemia cell−extract)の直接的な添加によるキメラ(chimeric)BCR−ABL RNAの検出を示す図面である。
定義
本願で使用される大部分の用語は、当業者が認知することができるはずであるが、それにもかかわらず、以下の定義は、本願の理解を助けるために提示される。しかし、明示的に定義されていない場合、用語は、当業者によって当時に受け入れられる意味を取ることで解釈されなければならない。
『非対称ポリメラーゼ連鎖反応(asymmetric PCR)』は、増幅された一本鎖DNAを生成することができるPCR方法であって、二つのプライマーのうち一つを過量に使用して過剰のプライマーを通じて一本鎖DNAを増幅させることができる方法をいう。
『分枝状(branched)DNA』は、三つ以上の一本鎖DNAが互いに部分的に混成化されて、側鎖を有した凝集された(aggregated)形態のDNAを意味する。
『混成化(hybridization)』は、一本鎖(single strand)DNAの2本の鎖の間の二重螺旋(duplex)の形成または塩基相補性によるDNA鎖とRNA鎖との間の二重螺旋の形成を意味する。
『DNA変性(denaturation)』は、相補的なDNA鎖が混成化を通じて二本の二重螺旋を有したDNAを形成するためには、一本鎖のDNAを形成する必要があるが、通常、90℃以上の温度で二本のDNA鎖が分離される。pH13−14でも二本のDNA鎖が分離される。本特許で明示した94℃或いは95℃では、基本的に同一の結果、即ち二本のDNAが一本に分離される。
『固体支持体(solid support)』は、本願で使用される場合、標的核酸を検出するためのキャプチャープローブが付着することができる基材(substrate)を意味する。好ましくは、多数のキャプチャープローブのアレイを結合させることができるガラススライド、金属、プラスチックのような平面の基板であってもよいが、ガラス、プラスチック、或いは高分子ビーズ(bead)などの球状の基材も可能であり、ガラスやプラスチックの容器、即ちチューブ(tube)のような多様な材質の基材が使用されることができる。
『増幅』は、特定核酸のコピー数を増大させることを意味する。
『検出する』という用語またはその変形は、定量的及び定性的検出方法の両方を含む意味である。
『含む』または『有する』などの用語は、明細書上に記載された特徴、数字、ステップ、動作、構成要素、部品またはこれらを組合したものが存在することを指定するものであり、一つまたはそれ以上の他の特徴や数字、ステップ、動作、構成要素、部品またはこれらを組合したものなどの存在または付加可能性を予め排除しないことと理解されなければならない。
以下、本願による核酸検出方法を実施するための具体的な内容を図面を参照して説明する。
本願は、液体内、或いは固体表面で統合されたDNA鎖の非対称増幅、加熱変性(heat denaturation)と混成化とによって固定化されたキャプチャー核酸プローブと増幅された標的DNAとの間に分枝状(branched)DNAの形成を促進する方法を含む。DNAチップ技術の使用を通じて、基礎研究だけでなく、分子診断における標的核酸分子の検出において、高い信号を有する標的核酸分子1個水準の検出敏感度(従って、高い水準の信頼度)の劇的な増加をもたらすことができる。前記技術は、溶液内や固体支持体の表面における逆転写、非対称増幅及び混成化の統合によって高い敏感度と信号とを有するRNA分子の検出にも適用されることができる。
図1に示すように、DNAチップによるDNAの診断途中に、標的DNAを含む小さな部分(small section)のDNAが増幅される(また、増幅中に標識化されることができる)。
図2は、混成化の過程を示すものであり、(a)は、混成化の過程中に1次的に29ntキャプチャープローブと、Rプライマーによって生成されたリバース鎖とが結合された構造を表示し、リバース鎖にフォワード鎖が結合することができる二つの部位が露出されている。(b)は、(a)で形成された結合体に二つのFプライマーによって生成されたフォワード鎖が二つ結合され、これにより二つのリバース鎖が結合することができる部位が露出される。(c)は、(b)で形成された結合体に二つのリバース鎖が結合され、二つのフォワード鎖が結合することができる部位が露出される。このような過程が続くと、一つのオリゴヌクレオチドプローブに複数のPCR鎖が結合された非常に巨大な複合体、即ち分枝状DNAが形成される。標識されたPCR産物を使用する場合、シグナルが大幅に増加されることができる。PCRプライマー末に連結された●と○とは、標識分子を意味する。図2に示すように、前記増幅されたDNAは、増幅されたDNAの小さな部分に対応する短いキャプチャー核酸プローブと混成化される。理論的に、増幅されたDNAの相補的な鎖(図1におけるリバースプライマー(R)によって延長された鎖)がキャプチャープローブと二重螺旋の構造を形成した後、結合された増幅されたDNA鎖の相当部分が他の増幅された鎖(図1におけるフォワードプライマー(F)によって延長された鎖)と二重螺旋の構造を形成するために開かれるようになる[図2(a)]。リバース鎖にフォワード鎖が結合した後[図2(b)]、フォワード鎖に開かれた二つの領域は、二つのリバース鎖の結合に利用されることができ、それによって、分枝状DNA(または、凝集されたDNA)構造を形成する(図2(c)の提案されたモデル参照)。理論的に、このような形態の結合は、複数回繰り返されるであろう。各PCR鎖が標識化された場合、これは、検出信号及び敏感度に大きな増加をもたらすことができる。
キャプチャープローブと非対称PCR生成物との間の大きい分枝状DNA複合体の形成
増幅されたDNA及びキャプチャープローブの間の分枝状DNAの組立てを証明するために、二つのプライマーセットを使用した。HPV16 DNAのうち、L1遺伝子と完全に相補的なプライマーセットAと40余個のHPVウイルス種(genotyping)のL1部位を増幅することができるように、プライマーセットAに幾つかの配列変化を導入したプライマーセットBを使用した。その理由は、HPVに感染したか否か及びHPV typeの診断のためにも、分枝状DNA複合体技術を活用することができる根拠を提示するためである。これらのプライマー配列は、下記実施例1に記載した。図3の(a)に示すように、プライマーセットAを利用した非対称PCR生成物を95℃で変性させ、キャプチャープローブと混成化した後、電気泳動をすれば、320bpのPCR生成物より8倍も大きくみえる2500bpのDNAバンドが見られる。 電気泳動像のDNAの移動性は、DNA3次元的構造に敏感であるので、正確なサイズは見積もり難いが、2500bp位置にあるDNAは、キャプチャープローブと非対称PCR産物との間に形成されたDNA複合体であることには違いない。対称PCR産物の場合、2500bp位置にあるDNAの量は非常にわずかである(図3の(a)、レーン2)。ジェノタイピング用プライマーセットを使用した時も、2500bp位置にあるDNA複合体が組立てられる(図3の(b))。フォワード鎖とリバース鎖とをそれぞれCy5で標識した場合、2500bp位置のDNAは、キャプチャープローブとフォワード鎖とリバース鎖とを全て含んでおり(図4のレーン3と4)、この構造は、正常な二本鎖のDNAではなく、図2で示すように、一本鎖のDNA部位とgapを含んでおり、S1ヌクレアーゼで処理する場合、分解される(図4、レーン5と6)。また、非対称PCRを行う場合、600bp位置にあるDNAが生成されるが(図3と4)、これは、Cy5リバースプライマーによってのみ標識され、S1ヌクレアーゼ(nuclease)によって分解されたことをみると、非対称PCRによって生成された一本鎖DNAであるとみられる。一本鎖DNAは、電気泳動像の二本鎖DNAと異なる移動性を有することは、よく知られた事実である。
分枝状DNA複合体内のキャプチャープローブ当たりフォワード鎖及びリバース鎖の数
非対称PCRを利用した統合過程(プローブが存在する状態でPCR、加熱変性、混成化を進行)を行うが、PCRプライマー二つとキャプチャープローブとのうち一つだけCy5に標識されるようにして得られた産物を電気泳動し、2500bp位置にある分枝状DNAのCy5の強度を測定して比較した(図5の(b)参照)。こうして得られた結果をみると、キャプチャープローブ当たりリバース鎖三つとフォワード鎖二つとが結合されている。即ち、図2(c)の構造と類似している。従って、各鎖が標識された場合、キャプチャープローブ当たり五つのシグナルを得ることができるという結論が得られる。
分枝状DNA複合体の組立てを促進させる条件
分枝状DNA複合体は、非対称PCRの過程中にキャプチャープローブを含んでも自己組立てされるが、非対称PCR後に熱処理による変性過程を経た後、混成化をする場合、分枝状DNA組立てが約5倍促進される(図6の(a)、レーン3)。混成化の過程中にEDTAを添加してDNA生成を抑制する場合、分枝状DNA組立てが顕著に減る(図6の(b))。この結果は、混成化の過程中にPCR反応混合物内に存在するPCRプライマー、dNTP、DNAポリメラーゼによるDNA生成過程によって分枝状DNAの組立てが促進されることを意味する。非対称PCRの後、熱処理を通じた変性過程を経ないと、混成化の過程中に自己組立てが促進されない(図6の(a)、レーン2)。従って、分枝状DNA複合体の組立ての促進のためには、PCR後の熱処理を通じた変性が必ず必要である。これは、二本のPCR産物が熱処理によって一本鎖が形成され、PCRプライマーが結合されなければ、混成化の過程中に新しいDNAが生成されないということも意味する。
固体表面で分枝状DNA複合体の組立ての証拠
分枝状DNAの組立てに対する追加の証拠が、一本鎖DNA、非対称PCR生成物及び対称PCR生成物と、ガラススライド上に固定化されたキャプチャー核酸プローブとの混成化によって得られた信号の比較によって得られた。図7に示すように、一本鎖DNA量の飽和によって得られた信号は、約10,000ユニット(unit)であり、これは、固定化されたキャプチャープローブ及び相補的な一本鎖DNA(約20pmol/30μl)の間に形成された100%二重螺旋によって得られる最大信号を意味する。さらに多い量の二重螺旋DNAが添加された時(例えば、150pmol)に得られる検出可能な信号はなかった。一方、非対称PCR生成物は、一本鎖DNAによって得られた信号よりさらに数倍大きい信号を生成した。これは、1個分子以上の非対称PCR生成物が、図2に示した分枝状のDNAの形成によって、それぞれの固定化されたキャプチャープローブに結合されることを強く提案する。この実験では、非対称PCRの場合、信号が非常に高く、実験結果を適正な限度内で比較することができるように、蛍光で標識されたプライマーを非蛍光プライマーで10倍に希釈した。
スライド上の混成化の途中の1回(one round)のDNA複製の重要性
標識化された非対称PCR生成物を精製し、スライド上に固定されたキャプチャープローブと混成化させた時、完全な非対称PCR反応混合物の存在下で、信号が数倍増加した(図8の右側から2番目の棒)。増加の程度は、固定化されたキャプチャープローブの表面における統合された非対称PCR、加熱変性及び混成化によって得られた信号と非常に類似している(図8の一番右側の棒)。これは、混成化ステップ(通常、50〜60℃)の間の1回(one round)のDNA複製が信号の増加に重要であることを提示する。これを証明するまた一つの例は、下記の通りである。混成化の過程中に増加するシグナルは、混成化の過程中に添加した標識されたPCRプライマーによるということである(図8の左側から3番目と5番目の棒を比較)。前記結果は、信号の劇的な増加がチューブにおける非対称PCRを行い、全体含有物をマイクロアレイスライド上のチャンバに伝達し、熱処理後の混成化を行うことによって、またはDNAマイクロアレイの表面における統合された非対称PCR及び混成化によって得られることができるということも証明する。
マイクロアレイスライド上の統合された非対称PCR及び混成化の高い敏感度
前述したように、DNAマイクロアレイによる標的DNAの検出敏感度は、リアルタイムPCRよりさらに数桁倍(several orders of magnitude)で低いと知られている。マイクロアレイスライド上の統合された非対称PCR及び混成化の敏感度を測定するために、階段希釈されたHPV16DNAを非対称PCR混合物に添加し、統合されたPCR、加熱変性及び混成化を固定化されたHPV16キャプチャープローブの表面で行った。図9に示すように、1個分子のHPV16DNAが高い信号で検出され、HPV16DNAの1〜10000個分子の間に扇形的な比例関係があった。図9で示すように、多様な方式で製造された標識されたDNAとの適切な比較のために、標識されたPCRプライマーを5倍の非標識プライマーで希釈した。実際に、得られた信号は、レーザースキャナーによる検出上限を超過した。DNAマイクロアレイによる高い信頼度(高い信号)で標的DNA1個分子の検出は、前例がなく、このような敏感度は、最新の定量(quantitative)PCRの性能に相応するか、反ってさらに優れている。
統合された非対称PCR及び混成化によって得られた信号は、市販中のDNAチップ診断キットによって推薦される通常のプロトコルより少なくともさらに25〜30倍高い(図10)。通常のプロセスは、マイクロアレイスライド上で精製されたPCR生成物をbuffer溶液(例えば、3xSSC或いは6xSSC)上における混成化を推薦する。統合されたDNAマイクロアレイの表面における非対称PCR、加熱変性及び混成化によって得られた信号(コラム4)は、通常のプロセス、即ち、精製された対称PCR生成物(コラム1)によって得られた信号に比べてさらに30倍大きく、統合された対称PCR及び混成化によって得られた信号(コラム2)または精製された非対称PCR生成物の混成化による信号(コラム3)に比べてさらに5倍大きい。
統合されたプロセスの高い敏感度は、感染源、例えばウイルス及び微生物の検出及び動静だけでなく、身体内の感染源の存否の決定などの多くの活用可能性を有する。また、統合されたプロセスは、多くの普通の細胞の中で癌細胞の検出のために使用されることができる。
統合されたプロセスによる高い敏感度のRNAの検出
RNAゲノムを含有するウイルスを含む多くの感染源及び診断は、RNAの検出と関連する。時には、感染性ウイルスの存否決定は、RNA試料の精製と濃縮後の定量PCRによって測定される。本願では、RNAから混成化までの統合されたプロセスがマイクロアレイの表面上で行われることができるということを見出した。統合されたプロセスの中に非対称PCRを含ませることで、検出信号及び敏感度を大きく増加させることができる。図12に示すように、DNAマイクロアレイの表面上における統合された逆転写、非対称PCR及び混成化は、1〜10個分子のRNAを容易に検出することができる(図12の1)。図12で添加した研究対象のRNAが10,000個である場合を比較した時、非対称PCR及び混成化によって得られたシグナルが非対称PCRのみを行った時より(図12の2)さらに5倍高い。
また、図13のラインc及びdに示すように、フォワード及びリバースプライマーを両方10倍増加させた統合された対称PCR及び混成化によっても、信号の大きな増加が得られることができる。しかし、敏感度の増加の程度は、非対称PCRによって得られる水準に及ばない(図13のラインaとc比較)。
統合されたプロセスと単純核酸抽出過程の結合
通常の方法は、研究或いは診断対象の検体から核酸を分離精製し、精製された核酸を対象遺伝子の増幅及び混成化に利用する。しかし、検体と診断目的とによって検体(特に、血液、血清、細胞など)を簡単に処理した後、診断対象の遺伝子を増幅することができる。従って、このような過程は、遺伝子診断を自動化するのに有益に活用されることができる。
図14で示すように、慢性骨髓性白血病細胞を熱処理をする場合、この際放出される核酸を統合過程、即ち直接逆転写、PCR及び混成化の過程と連携して使用することができる。シグナルと敏感度とが精製されたRNAと類似した様相を示す。従って、このような過程は、遺伝子診断を簡素化し、また自動化に有用に活用されることができる。
非対称PCR産物による分枝状DNAの組立てに関する意見
対称PCR産物は、非対称PCR産物や一本鎖に比べてキャプチャープローブに結合する速度や効率性が非常に低い。これは、対称PCR産物が変性後、復元(renaturation)(二本の鎖が二重螺旋に戻る過程)がキャプチャープローブと結合する速度や効率性よりさらに高いためであるとみられる。特に、固体表面に固定されたキャプチャープローブと混成化する速度は、さらに低い。一方、一本鎖DNAは、キャプチャープローブと衝突する確率がさらに高いため、混成化の速度や効率が高い。これは、実験的に証明された事実である。非対称PCRの場合、一本鎖DNAが追加で生成されるので、この一本鎖がキャプチャープローブと結合することができる速度や効率が対称PCR産物より高い。ここに関する報告は、既にある。図2(a)から分かるように、分枝状DNAが形成されるためには、一旦キャプチャープローブと相補性がある一本鎖が先ず結合しなければならない。このような点で、非対称PCR産物が対称PCR産物より分枝状DNA形成においてさらに有利である。そして、分枝状DNAの組立てがPCR反応混合物内で混成化の過程中に促進される理由は、one round DNAの生成によるものということ以外には、さらに詳しいメカニズムは未だ不明の状態である。
[実施例1]
HPV DNAの検出のためのPCR及び混成化の条件
HPV16DNAの検出のために使用されたキャプチャープローブ及びPCRプライマーを図1に示し、その具体的配列は、下記の通りである。
PCRプライマーセットA:
HPV16L1部位と全ての配列が相補的なプライマー
フォワードプライマー(F):5'−GATGGTAGTATGGTTCATACTGGCTTTGG−3'(配列番号1)
リバースプライマー(R):5'−GCATCAGAGGTAACCATAGAACCACTAGG−3’(配列番号2)
PCRプライマーセットB:
40余種のHPVのジェノタイピングのために使用される共通のプライマーは、わずかな配列の違いを有した全ての種のHPV L1部位を認識するように製造された。
フォワードプライマー(GP4F):5'−GATGGTGATATGGTAGATACAGGATTTGG−3'(配列番号3)
リバースプライマー(GP4R):5'−GCGTCAGAGGTTACCATAGAGCCACTAGG−3'(配列番号4)
キャプチャープローブ:
HPV16キャプチャープローブ:5'−CTCTGGGTCTACTGCAAATTTAGCCAGTT−3'(配列番号5)
HPV18キャプチャープローブ:5'−CACAGGTATGCCTGCTTCACCTG−3'(配列番号6)
PCRプライマーは、Cy3またはCy5のうち一つを連結して5'末端を標識化させた。キャプチャープローブは、通常、5'末端に末端アミン基を有し、その間にカーボンリンカーを有する。
プライマー及びキャプチャープローブは、(GenBank accession number K02718及び韓国公開特許第10−2006−0019042号に記載されたように)HPVのL1領域から来由したものであり、本文で使用したキャプチャープローブの特異性は、既に証明されている(韓国公開特許第10−2006−0019042号;Kim KT、Na CH、Yun YM、Hwang TS、Kim SN、Chae CB Analytical Biochemistry 2010 396:139−145)。
対称PCR反応混合物の製造
PCR反応混合物(30μl)は、下記を含有する。30mM Tris−HCl(pH9.3)、30mM KCl、30mM NHCl、2mM MgCl、0.4mMのそれぞれのdNTP、Taq DNA重合酵素、5pmolのCy3標識されたフォワードプライマー、5pmolのCy3標識されたリバースプライマー、DNA鋳型。
非対称PCR反応混合物の製造
下記を除いて、前記対称PCR反応混合物と同一である。5pmolのCy3標識されたフォワードプライマー及び50pmolのCy3標識されたリバースプライマー。
PCRサイクル
PCRは、下記のように行った。94℃で5分間加熱した後、94℃で1分、50℃で1分、72℃で1分の30回サイクル、そして最後に72℃で5分。
PCR生成物の精製
Qiagenが提供したプロトコルに従い、PCR生成物をガラスメンブレンに結合させ、ガラス(free)プライマーから精製した。
PCR生成物の2本の鎖の分離
PCR生成物の2本の鎖の分離のために、プライマーのうち一つは、5'末端をビオチンで標識化し、残りのプライマーは、Cy3で5'末端を標識化した。PCRの後、PCR生成物を前述した方法で精製した。精製された生成物を磁性ビーズに結合されたストレプトアビジンに結合させ、95℃に加熱してCy3標識化された鎖を放出させた(release)。放出された鎖を回収し、定量した。
[実施例2]
非対称PCR生成物及びキャプチャープローブの間で分枝状DNA複合体(凝集されたDNA)の形成
キャプチャープローブとPCR生成物とを混成化する場合、PCR生成物よりさらに大きいDNA複合体が形成されることを証明するために、HPV16プラスミドを対称及び非対称PCRを通じて増幅し、5分間95℃で熱処理し、HPV16キャプチャープローブと50℃で一時間混成化を行った。そして、DNAをポリアクリルアミドゲル電気泳動で分析し、結果を図3に示した。
図3は、キャプチャープローブと非対称PCR生成物との間の凝集物(または、分枝状DNA)の組立てを証明する電気泳動結果のイメージである。(a)対称(Symmetric)PCRと非対称(asymmetric)PCRとをHPV16L1部位と完全に相補的な配列を有したプライマーセットAで行った後、反応混合物に29ntHPV16キャプチャープローブを添加し、95℃でDNAを変性させ、50℃で混成化を進行した。この全ての過程は、同一のPCR反応混合物内で進行された。DNAをポリアクリルアミド電気泳動で分離した後、EtBr(ethidium bromide)で染色した結果を示す。対称PCRの場合、FプライマーとRプライマーとが1:1で存在し、非対称PCRの場合、本願では、RプライマーとFプライマーとが10:1で存在した。レーン1:対称PCR+混成化、レーン2:対称PCR+キャプチャープローブ+混成化、レーン3:非対称PCR+混成化、レーン4:非対称PCR+キャプチャープローブ+混成化。レーン3、4で600bp位置にあるDNAは、非対称PCRによって生成された一本鎖(single−strand)DNA(320nucleotide)であり、電気泳動像の二鎖(double−strand)PCR産物(320bp)より移動性(mobility)が遅い。レーン4で2500bp位置にあるDNAは、分枝状DNA複合体であった。分枝状DNAも、二本鎖DNAより移動性が遅い。(b)ジェノタイピング用プライマーセットBで実験した結果である。レーンの説明は、図3のAと同一である。ジェノタイピング用プライマーで対称PCRを行った場合、非特異的なDNAが生成されるが、キャプチャープローブの存在下に分枝状DNAが組立てられなかった。
図3のAから分かるように、PCRプライマーセットAを利用した非対称PCR生成物は、キャプチャープローブとPCR生成物(320bp)よりさらに大きい2500bp位置にあるDNA複合体を形成した。一方、対称PCR産物の場合、キャプチャープローブの存在下に2500bp位置にあるDNA複合体が非常にわずかな量が形成された。ジェノタイピングのためのプライマーセットBを利用して増幅されたDNAの場合にも(図3の(a))、非対称PCR産物がキャプチャープローブの存在下に2500bp位置にあるDNA複合体を形成し、対称PCR産物は、キャプチャープローブと複合体とを組立てることができなかった。DNAは、電気泳動像の移動性が3次構造に敏感であるので、正確なサイズや構造は分からなかった。対称PCRでジェノタイピング用PCRプライマーを使用する場合、非特異的な産物(600bp位置)が示された。しかし、これらは、図3の(b)から分かるように、DNA複合体の生成に関与しない。
[実施例3]
複合体の構造に関する情報を得るために、非対称PCRをジェノタイピング用プライマーCy5−GP4F或いはCy5−GP4Rプライマーの存在下に進行し、95℃で変性させ、キャプチャープローブと混成化をし、DNAを精製した。精製したDNAを一本鎖に特異なS1ヌクレアーゼで処理し、電気泳動をした後、Cy5イメージをLAS4000イメージ分析機でスキャンし、その結果を図4に示した。
図4は、分枝状DNA複合体が正常な二本鎖DNAではなく、一本鎖部位とgapを含んでいることを例示する。ジェノタイピング用プライマーセットBを利用した非対称PCRとして、Cy5で標識されたフォワードプライマー或いはCy5で標識されたリバースプライマーの存在下にPCRを進行した後、キャプチャープローブを添加し、95℃で変性させ、50℃で混成化をした。DNAを精製した後、一本鎖に特異な(specific)S1ヌクレアーゼで処理し、DNAを電気泳動で分析した。(a)EtBrで染色したイメージ、(b)Cy5イメージ。非対称PCR+混成化:レーン1:Cy5−GP4Fプライマー、レーン2:Cy5−GP4Rプライマー非対称PCR+キャプチャープローブ+混成化、レーン3:Cy5−GP4Fプライマー、レーン4:Cy5−GP4Rプライマー。レーン3、4DNAをS1ヌクレアーゼで処理した場合:レーン5:Cy5−GP4Fプライマー、レーン6:Cy5−GP4Rプライマー。
2500bp位置にある分枝状DNAは、キャプチャープローブ、フォワード鎖、そしてリバース鎖を含んでいることが分かり、S1ヌクレアーゼによって分解されることをみると(図4)、図2で示す構造のように、一本鎖部位とgapを有している可能性が高い。非対称PCRの場合、600bp位置にCy5−GP4Rプライマーで生成されたリバース鎖が生成されるが、Cy5−GP4Fプライマーを使用する場合、同じ位置にDNAがない(図4の(b))。従って、600bp位置にあるDNAは、非対称PCRによって生成されたリバース一本鎖DNAである。このDNAは、S1ヌクレアーゼによって分解される(図4)。一本鎖DNAも、二重螺旋DNAと電気泳動上の移動性が異なるということは、よく知られた事実である。
[実施例4]
分枝状DNA複合体内のキャプチャープローブ当たりリバース鎖及びフォワード鎖の数
キャプチャープローブを含む統合過程(非対称PCR、変性、混成化)を進行するが、二つのジェノタイピング用PCRプライマーとキャプチャープローブとのうち一つをCy5で標識した。電気泳動後のCy5イメージをLAS4000 image analyzerを利用して分析し、その結果を図5に示した。
図5は、分枝状DNA内に存在するキャプチャープローブ当たり結合されたフォワードとリバース鎖との数を決定する実験結果を示す。ジェノタイピング用プライマーとHPV16キャプチャープローブとがある状態で、非対称PCRを行い、95℃で変性させ、50℃で混成化を進行した。この過程は、二つのプライマーとキャプチャープローブとのうち一つはCy5で標識されたものを使用し、電気泳動後のLAS4000 imagerでスキャンし、2500bp位置の分枝状DNAの強度(intensity)を比較した。(a)EtBrで染色したイメージ、(b)Cy5イメージ。キャプチャープローブなしに統合過程を進行した場合:レーン1:Cy5−GP4R、レーン2:Cy5−GP4F。キャプチャープローブを含んだ統合過程:レーン3:Cy5−キャプチャープローブ、レーン4:Cy5−GP4R、レーン5:Cy5−GP4F。
2500bp位置にある分枝状DNA複合体内にある三つのDNA、即ち、キャプチャープローブ、リバース鎖、フォワード鎖のシグナル強度を比較した。その結果、プローブ当たり三つのリバース鎖と二つのフォワード鎖とが含まれていることが分かった。
[実施例5]
一本鎖DNA、対称PCR生成物及び非対称PCR生成物の混成化パターン
ジェノタイピング用プライマーを利用して多様な量のssDNA、対称PCR生成物及び非対称PCR生成物を30μl 6xSSCで溶解させ、94℃で5分間加熱した後、直ちに氷水(ice−water)で冷却させた。加熱された混合物をHPV16キャプチャープローブが固定されたマイクロアレイの上部に結合されたチャンバに添加し、50℃で1時間インキュベーション(混成化)した。インキュベーションの後、チャンバを開いて(pilled off)、ガラススライドを下記の溶液にそれぞれ5分間漬けた。1xSSC−0.1%SDS、0.1xSSC−0.1%SDS及び1xSSC。最後に、スライドを脱イオン水で洗い流した後、乾燥させた。
乾燥したガラススライドをレーザースキャナー(Scan Array Express、Perkin Elmer、Co)でスキャンし、その蛍光イメージをスキャンして、蛍光スポット(spot)の強度を定量した。
この実験では、他のDNA製造法によって得られた結果との適切な比較のために、非標識化されたプライマーで10倍希釈されたCy3−標識化プライマーの存在下でPCRを行い、結果を図7に示した。
図7は、ガラススライド上に固定化されたHPV16プローブと混成化に起因した、PCR生成物と一本鎖PCR生成物との量の増加によって得られる信号を示すグラフである。一本鎖DNA(ssDNA)(−▲−)は、Cy3標識されたリバースプライマーによって延長されたもので、PCR生成物から精製されたものであり、その信号は、固定化されたキャプチャープローブを飽和させたssDNAの量(即ち、固定化されたプローブと形成された100%二重螺旋DNAに相応する量)によって得られたものである。非対称PCR生成物(−●−)で得られた信号は、ssDNAで得られた飽和信号を遥かに超過する。他のDNAで得られた結果と適切に比較するために、Cy3−標識化プライマーは、非標識化プライマーで10倍希釈された。対称PCRの生成物(−■−)は、本実験条件で殆どシグナルの増加を示さない。
図7に示すように、固定化されたHPV16オリゴヌクレオチドは、約25pmolでssDNAで飽和され、約10,000ユニットの信号が得られた。この数値は、HPV16キャプチャープローブとssDNAとの間に形成された100%二重螺旋によって得られた信号に相応する値である。対称PCR生成物は、150pmolでも有意味な水準の二重螺旋を形成しなかった。一方、非対称PCR生成物は、ssDNAの飽和量によって得られたものより大きい倍数でさらに高い信号が生成された。これは、固定化されたHPV16オリゴヌクレオチドプローブの単一分子に1個分子以上の非対称PCR生成物が付着したことを意味する。対称PCR生成物によると、固定されたプローブとの二重螺旋の形成が微々たる理由は、対称PCR生成物の二つの相補的な鎖の間の二重螺旋の圧倒的な自己組立てと固定化されたオリゴヌクレオチドとの非常に微々たる相互作用に起因するであろう。
[実施例6]
溶液内で混成化の過程中のDNA生成が分枝状DNA組立てを促進
HPV16キャプチャープローブの存在下に、実施例1のように非対称PCRを行い、95℃で加熱した後(denaturation)、50℃で1時間混成化を進行する時も、分枝状DNAが組立てられた(図6の(a))。これに比べて、非対称PCRのみを行った場合や、非対称PCRの後、熱を加えずに混成化を行う場合、分枝状DNAの組立てが不完全であった(図6の(a))。この結果は、変性後の混成化の過程中に分枝状DNAの組立てが促進されることを意味する。混成化の過程中にDNA生成に必要な全ての要素が存在するので、1回DNA合成(one−round DNA synthesis)が重要であることも意味する。混成化の過程中にEDTAを添加すると、DNA合成が停止されるが、このような場合、分枝状DNAの組立てが顕著に減少した(図6の(b))。プライマーセットAやBを利用して非対称PCRを行っても、同一の結果が得られた。
図6は、分枝状DNAが形成される条件に関する実験結果である。(a)キャプチャープローブの存在下に非対称PCRを進行し、停止された状態(レーン1)、非対称PCRの後、変性過程なしに混成化を進行した場合(レーン2)、非対称PCRの後、95℃で変性させ、50℃で混成化を進行した場合(レーン3)。(b)非対称PCRを進行し、変性、そして混成化をするが、キャプチャープローブを添加しない場合(レーン1)、非対称PCR、加熱変性(heatdenaturation)の後、キャプチャープローブを添加し、混成化をした場合(レーン2)、PCR、加熱変性後にキャプチャープローブとEDTAとを共に添加し、混成化をした場合(レーン3)。全ての実験は、PCR反応混合物内で行われた。
[実施例7]
DNAチップ表面で混成化の過程中にDNA生成が分枝状DNAの組立てを促進
非標識されたプライマーで5倍希釈したことを除き、実施例1のような標識されたプライマーを利用して、10コピーのHPV16プラスミドで非対称PCR(30μl)を行った(図8)。大量に収得するために、非対称PCRを多数のチューブで行った。PCRの後、生成物をガラスメンブレンに結合させて精製した。精製されたPCR生成物を下記のような多様なバッファーでインキュベーションした。1xPCRバッファー、追加で下記を含む1xPCRバッファー(それぞれ及び組合せで、図8参照):4dNTP、Taq重合酵素、非標識プライマー、標識されたプライマー(非標識プライマーで5倍希釈される)。混合物をマイクロアレイ(HPV16及びHPV18キャプチャープローブが固定される)の表面に結合されたチャンバに伝達した。スライドを95℃で5分間熱処理した後、50℃で1時間インキュベーションした。洗浄した後、スライドを蛍光イメージ及び定量のためにスキャンした。図8から分かるように、PCRに必要な全ての要素が含まれた溶液で混成化を進行する場合、シグナルが大幅に増加する。これは、DNAチップ上で非対称PCR、加熱変性、混成化を同一のPCR反応混合物内で統合して進行する時、得られたシグナルと類似している(図8)。この結果は、また混成化の過程中にDNA生成過程が分枝状DNAの組立てを促進することも意味する。
図8は、非対称PCRとこれに続く混成化がDNAマイクロアレイスライドの表面で行われた時、信号が数倍増加することを証明するグラフである。ここで、Cy3−標識化非対称PCR生成物を精製した後、多様な条件下で混成化させ、その結果をDNAマイクロアレイスライドの表面における同一のPCR反応混合物中で行われた統合された非対称PCR及び連続的な混成化(一番右側のコラム)と比較した。結果は、混成化の過程中に起こるDNA複製が(右側から二番目のコラム)信号の上乗効果に重要であることを示す。
[実施例8]
統合された非対称PCR及び混成化による検出の敏感度
階段希釈された(serially diluted)HPV16プラスミドを固定されたHPV16及びHPV18キャプチャープローブを含むスライド上でPCRで増幅させた。PCRの最後に、スライドを洗浄及びスキャンするか、またはPCR混合物を95℃で加熱し、50℃で1時間インキュベーションして同一の反応混合物で混成化を持続させた。多様なPCR生成物から得られた結果と適切な比較のために、Cy3標識されたPCRプライマーを5倍非標識プライマーで希釈した。
図9に示すように、階段希釈されたHPV DNAを非対称PCRで増幅させた時、1個分子のHPV DNAを高い信号で検出することができた。また、信号とスライド上の適用されたHPV DNAの数(適用されたDNAの1〜10,000コピー)の間に扇形的な関係があった。
反対に、他の形態のPCRの信号及び敏感度は、スライド上の統合された非対称PCR及び混成化に比べて遥かに低かった。
[実施例9]
多様な過程によって得られた信号の比較
既に報告されたように、スライド上の統合された対称PCR及び混成化は、精製されたPCR生成物をスライド上で混成化する場合に比べて、5倍の信号増加をもたらす。精製された非対称PCR生成物は、通常の工程(即ち、スライド上で精製された対称PCRの混成化)に比べて、約5倍〜6倍の信号の増加をもたらす。しかし、非対称PCR及び混成化をスライド上で行った場合、追加的な5倍の信号の増加があった(図10の棒4参照)。従って、結果的に、対称PCR生成物を精製した後、混成化する通常の方法(図10の棒1)より、約30倍の高い信号を示す。このような信号(それによる敏感度)の劇的な増加は、相当予測し難い発見である。
[実施例10]
RNAの検出のための統合された逆転写、非対称PCR及び混成化による信号及び敏感度の劇的な増加
慢性骨髓性白血病細胞株K562(chronic myeloid leukemic cell line K562)を培養液で成長させてRNAを抽出した。キメラ(chimeric)BCR−ABL(type B3−A2)RNAの含量をリアルタイム定量PCRで測定した。単一ステップ(one−step)逆転写及びPCR反応混合物(総30μl)を下記のように準備した。4dNTP、バッファー、逆転写酵素及びDNA重合酵素を含有する12μlプレミックス(premixed)反応混合物(Intron Co.)、標識されたリバース(A2−R)及びフォワード(B2−F)プライマー(非標識されたプライマーで2倍希釈される)、RNA。
非対称PCRのために、通常5pmolのCy3−フォワードプライマー及び50pmolのCy5−リバースプライマーを添加した。対称PCRのために、それぞれ5pmolの標識されたフォワード及びリバースプライマーを添加した。
サーマルサイクリングは、下記の通りである。45℃で30分、95℃で5分、(94℃で15秒、55℃で15秒、72℃で15秒)の45回サイクル。
CMLフュージョン転写物(transcripts)の検出のために使用されたキャプチャープローブ及び遺伝子特異的(gene−specific)RT−PCRプライマーを図11に示し、その配列は、下記の通りである。
フォワードプライマー(B2−F):5'−GGGAGCAGCAGAAGAAGTG−3'(配列番号7)
リバースプライマー(A2−R):5'−CCTAAGACCCGGAGCTTTTCACCTT−3'(配列番号8)
ABL A2キャプチャープローブ(A2−P):5'−GTGAAGCCGCTCGTTGGAACTCC−3'(配列番号9)
統合された逆転写、PCR及び混成化のために、組合された反応混合物をDNAマイクロアレイの上部面に結合されたチャンバに伝達し、そのスライドをPCR装置(Thermo、USA)のヒーティングブロック上に位置させた。前述したように、サーマルサイクリングを行った。PCRサイクルの最後に、前記ガラスを95℃で5分間加熱し、所定期間の間55℃でインキュベーション(混成化)した。
図12は、DNA検出の場合と同様に、逆転写、非対称PCR及び混成化の統合された工程を通じて、通常の工程に比べて信号及び敏感度の劇的な増加をもたらすということを示す(図12、ライン1及び3の比較)。1〜10個分子のRNAが高い信頼度(高い信号)で検出されることができる。これは、通常の工程(即ち、チューブにおけるRT−PCRとマイクロアレイスライド上の混成化、図12のライン3)に比べて敏感度が100倍〜1000倍増加したものである。
また、DNAの検出の場合と同様に、逆転写、非対称PCR及び混成化の統合は、スライド上におけるRT−PCRを単独で行う場合に比べて、大きな増加を示した(図13のラインa及びbの比較)。フォワード及びリバースプライマーを全てさらに高い濃度で添加して統合されたプロセスを通じた対称PCRでも、恐らく分枝状DNAの形成促進によって信号が大きく増加した(図13のラインc及びd参照)。しかし、検出の敏感度は、非対称PCRを含む統合されたプロセスほど高くはなかった(図13のラインa及びc比較)。
[実施例11]
マイクロアレイスライド上の統合された逆転写、非対称PCR及び混成化システムに加熱された細胞抽出物の直接添加によるキメリックBCR−ABL RNAの検出
階段希釈された慢性骨髓性白血病細胞(K562)をペレット化(pelleted)し、50μlChelex−resin(BioRad)に懸濁した。95℃で5分間加熱及び遠心分離後、5μlの上層液を実施例7に記載された反応混合物に添加した。全体混合物をマイクロアレイスライドの上部に結合されたチャンバに伝達し、実施例7に記載されたように、統合された逆転写、非対称PCR及び混成化を行った。洗浄されたスライドをレーザースキャナーでスキャンした。その結果を図14に示した。細胞抽出物及び精製されたRNAの両方でキメラBCR/ABL RNAの類似した検出信号及び敏感度を示す。これは、RNAを細胞から分離精製しなくても、細胞を簡単な熱処理をすれば、精製されたRNAと類似した診断結果が得られるということを証明する。
上記では、本願の好ましい実施例を参照して説明したが、該当の技術分野で通常の知識を持った者なら、下記の特許請求の範囲に記載された本願の思想及び領域から逸脱しない範囲内で本願を多様に修正及び変更させる可能性があることを理解することができるであろう。
以上、説明したように、分枝状DNA複合体の形成促進を通じた核酸検出方法に関し、同一反応混合物におけるPCR、加熱変性及び混成化を統合して行うことによって、一本鎖オリゴヌクレオチドプローブと複数の増幅された標的DNAとの間における分枝状(branched)DNAの自己組立てを促進させることで、標的核酸の検出信号及び敏感度を劇的に増加させることができ、多様な診断及び検出に活用されることができ、診断方法の自動化にも寄与することで、革新的な疾病診断及び治療技術を提示することができる。

Claims (20)

  1. 検出しようとする標的核酸分子の一部と相補的な配列を含む核酸プローブ(但し、3’末端がブロックされている核酸プローブを除く)の存在下で、前記標的核酸分子の増幅、加熱変性と混成化とを同一の反応混合物内で統合して行い、前記核酸プローブに複数の増幅された核酸分子が混成化され、分枝状核酸複合体の形成を促進するステップ、及び
    前記混成化された分枝状核酸複合体を検出するステップを含み、
    前記増幅は、非対称ポリメラーゼ連鎖反応(非対称PCR)で行われるものであり、
    前記加熱変性は90℃以上で行われ、前記混成化は50〜60℃で行われるものである
    試料中の標的核酸分子の検出方法。
  2. 前記加熱変性が90℃〜95℃で行われることを特徴とする請求項1に記載の試料中の標的核酸分子の検出方法。
  3. 前記分枝状核酸複合体の形成を促進するステップにおいて、前記分枝状核酸複合体は、自己組立てされる
    ことを特徴とする請求項1に記載の試料中の標的核酸分子の検出方法。
  4. 前記増幅と混成化とを行う前に、前記試料中の核酸を露出させるために界面活性剤処理、酵素処理または加熱処理を行う
    ことを特徴とする請求項1に記載の試料中の標的核酸分子の検出方法。
  5. 前記検出しようとする標的核酸分子は、突然変異した配列を含み、前記プローブは、前記突然変異した配列を含む標的核酸分子に相補的である
    ことを特徴とする請求項1に記載の試料中の標的核酸分子の検出方法。
  6. 前記標的核酸分子は、DNA分子またはRNA分子から逆転写されたcDNA分子である
    ことを特徴とする請求項1に記載の試料中の標的核酸分子の検出方法。
  7. 前記標的核酸分子は、RNA分子を含み、
    前記混成化された分枝状核酸複合体の形成を促進するステップは、前記標的RNA分子の逆転写、増幅、加熱変性及び混成化を同一の反応混合物内で統合して行うことを含む
    ことを特徴とする請求項1に記載の試料中の標的核酸分子の検出方法。
  8. 前記核酸プローブは、一本鎖DNAまたはPNA配列を含む
    ことを特徴とする請求項1に記載の試料中の標的核酸分子の検出方法。
  9. 前記核酸プローブは、溶液内に存在するかまたは固体支持体上に存在し、単一容器内でまたは固体支持体上で前記分枝状核酸複合体の形成を促進するステップが行われる
    ことを特徴とする請求項1に記載の試料中の標的核酸分子の検出方法。
  10. 前記固体支持体上に存在する核酸プローブは、5'末端がリンカー分子を通じて前記固体支持体上に固定された
    ことを特徴とする請求項9に記載の試料中の標的核酸分子の検出方法。
  11. 前記検出は、二重鎖DNAと結合する検出可能な標識と前記混成化された分枝状核酸複合体とを接触させて、標識された複合体を形成して検出する
    ことを特徴とする請求項1に記載の試料中の標的核酸分子の検出方法。
  12. 前記検出は、前記増幅時に標識されたヌクレオチドまたは標識されたPCRプライマーを使用して増幅された標的DNAに混入された標識を通じて検出する
    ことを特徴とする請求項1に記載の試料中の標的核酸分子の検出方法。
  13. 検出しようとする標的核酸分子を非対称ポリメラーゼ連鎖反応(非対称PCR)を行って増幅するステップ、
    前記増幅された標的核酸分子を含む反応混合物の全体を前記標的核酸分子の一部と相補的な配列を含む核酸プローブ(但し、3’末端がブロックされている核酸プローブを除く)が存在する溶液または固体支持体の表面に伝達するステップ、
    前記溶液中でまたは前記固体支持体上で混成化を行い、前記核酸プローブと複数の増幅された核酸分子とが混成化されて、分枝状核酸複合体の形成を促進するステップ、及び
    前記混成化された分枝状核酸複合体を検出するステップ
    を含み、
    前記反応混合物に対する加熱変性は、前記反応混合物を前記溶液または固体支持体の表面に伝達するステップの前にまたは後に行われるものであり、
    前記加熱変性は90℃以上で行われ、前記混成化は50〜60℃で行われるものである
    試料中の標的核酸分子の検出方法。
  14. 前記検出しようとする標的核酸分子は、突然変異した配列を含み、前記プローブは、前記突然変異した配列を含む標的核酸分子に相補的である
    ことを特徴とする請求項13に記載の試料中の標的核酸分子の検出方法。
  15. 前記標的核酸分子は、DNA分子またはRNA分子から逆転写されたcDNA分子を含む
    ことを特徴とする請求項13に記載の試料中の標的核酸分子の検出方法。
  16. 前記標的核酸分子がRNA分子を含み、前記増幅ステップで逆転写と非対称ポリメラーゼ連鎖反応とが統合されて行われる
    ことを特徴とする請求項13に記載の試料中の標的核酸分子の検出方法。
  17. 前記核酸プローブは、一本鎖DNAまたはPNA配列である
    ことを特徴とする請求項13に記載の試料中の標的核酸分子の検出方法。
  18. 前記固体支持体上に存在する核酸プローブは、5'末端がリンカー分子を通じて前記固体支持体上に固定された
    ことを特徴とする請求項13に記載の試料中の標的核酸分子の検出方法。
  19. 前記検出は、二重鎖DNAと結合する検出可能な標識と前記混成化された分枝状核酸複合体とを接触させて、標識された複合体を形成して検出する
    ことを特徴とする請求項13に記載の試料中の標的核酸分子の検出方法。
  20. 前記検出は、前記増幅過程中に標識されたヌクレオチドまたは標識されたPCRプライマーを使用して増幅された標的DNAに混入された標識を通じて検出する
    ことを特徴とする請求項13に記載の試料中の標的核酸分子の検出方法。
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