JP5678714B2 - 複写用紙 - Google Patents

複写用紙 Download PDF

Info

Publication number
JP5678714B2
JP5678714B2 JP2011035360A JP2011035360A JP5678714B2 JP 5678714 B2 JP5678714 B2 JP 5678714B2 JP 2011035360 A JP2011035360 A JP 2011035360A JP 2011035360 A JP2011035360 A JP 2011035360A JP 5678714 B2 JP5678714 B2 JP 5678714B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
copy
sheet
paper
copied
layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2011035360A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2012171207A (ja
Inventor
佐藤 潤
潤 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Nippon Printing Co Ltd filed Critical Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority to JP2011035360A priority Critical patent/JP5678714B2/ja
Publication of JP2012171207A publication Critical patent/JP2012171207A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5678714B2 publication Critical patent/JP5678714B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Printing Methods (AREA)
  • Color Printing (AREA)
  • Credit Cards Or The Like (AREA)

Description

本発明は、金融機関、カード会社、保険等の申込用紙などに使用される、控として複写用紙を作成する必要がある複写用紙類に関し、特に、複写文字の追記による改竄を容易に判別することができる複写用紙に関する。
一般に、領収書や契約書等のように、発行者と相手方との間で厳密な同一性を要求される書類には、複数枚綴りの複写用紙が使用されている。この様な複写用紙は、発行者の手元に残される控えシートと、相手に渡される発行シートとを備え、一方のシートの記入欄に記入された内容(文字、記号、マークなど)が複写手段を介してそのまま他方のシートの複写欄に複写されることで両シートに同一の内容が記録されるものである。
前記複写手段は、カーボン複写式、ノーカーボン複写式が使用されているが、こうした発行記録シートは、例えば、上記控えシートの記入欄へ記入した内容がそのまま発行シートの複写欄に複写される構造にすぎないために、控えシート記入欄に鉛筆などの訂正可能な筆記具によって数字や文字を記入した場合であっても、発行シートの複写欄にはその数字等がそのまま複写記録される。従って、記入された事項の改竄が容易であるという問題がある。
複写用紙の偽造防止技術として、多色パターン複写に関する発明が特許文献1に開示されている。同文献のものは、複写文字が多色で形成されるとともに配色パターンを改竄の有無の判定に使用している。このように複写構造を多色パターンで構成したものは、改竄判定及び改竄抑止効果が高いが、多色パターン印刷を行う必要があり、位置合わせが難しく、かつ製造工程が増えるといった課題がある。
また、複写された控えシートの記入事項には、住所、氏名、暗証番号等の個人情報が含まれていることから、例えば、量販店等に残された控えシートから個人情報の流出につながる危険性や不正使用される危険性がある。特許文献2には、秘匿情報が複写される領域に可視光では不可視な蛍光インキを使用することで複写された事項を不可視にする点が開示されている。しかしながら、蛍光インキは、近年種々用いられ、容易に入手することができ、これらの蛍光インキ層を使用すれば、記入内容の改竄も容易となってきていることから、更になるセキュリティー技術が望まれている。
特許第3770391号公報 特許第3949395号公報
複数枚の用紙を重ね合わせてなり、最上位の用紙に記入することで下位の用紙に複写記入するよう複写構造を設けた複写用紙において、下位の用紙に複写された情報の改竄の有無の認知が容易な複写用紙を提供することを目的とする。
本発明の複写用紙は、以下の各態様に記載の手段により上記の課題を解決するものである。
本発明の第1の態様は、複数枚の用紙を重ね合わせてなり、最上位の用紙に記入することで下位の用紙に複写記入する複写構造を設けた複写用紙において、複写構造の少なくとも記入欄領域の一部に所定形状の複写抑止層を形成することで前記最上位の用紙に記入された画像の一部が複写されないようにしたことを特徴とする。
本発明の第の態様は、前記第1の態様において、複写構造の少なくとも一部が、可視光下では無色で、特定の不可視光により発色する透明な蛍光インキで形成されていることを特徴とする。
本発明の第の態様は、前記第1乃至第の態様において、前記所定形状は、所定の繰り返しパターンを含むことを特徴とする。
本発明の第1の態様によれば、複数枚の用紙を重ね合わせてなり、最上位の用紙に記入することで下位の用紙に複写記入する複写構造を設けた複写用紙において、複写構造の少なくとも一部に所定形状の複写抑止層を形成することで、前記最上位の用紙に記入された、文字情報を含む画像等の少なくとも一部が、前記下位の用紙に複写されない部分として所定の形状で発現する。前記複写されない部分の形状を目視、拡大視もしくは機械認識し、前記複写抑止層の所定の形状と比較することにより、改竄の有無を容易に判断することが可能である。
本発明の第2の態様によれば、複数枚の用紙を重ね合わせてなり、最上位の用紙に記入することで下位の用紙に複写記入する複写構造を設けた複写用紙において、複写構造の少なくとも一部に所定形状の複写構造欠落部を形成することで、前記最上位の用紙に記入された、文字情報を含む画像の一部が複写されないようにすることにより、前記下位の用紙に複写された、前記文字情報を含む画像等の少なくとも一部に、前記複写されない部分が所定の形状で発現するため、前記複写されない部分の形状を目視、拡大視もしくは機械認識し、前記複写構造の所定の形状と比較することにより、改竄の有無を容易に判断することが可能である。
本発明の第3の態様は、前記第1及び第2の態様において、複写構造の少なくとも一部が、可視光下では無色で、特定の不可視光により発色する透明な蛍光インキで形成されている。これにより、下位の用紙に複写された、文字情報を含む画像等の情報の少なくとも一部を不可視光により読み取り可能となる秘匿情報として形成することが可能となるとともに、前記複写されない部分を不可視光照射下で目視、拡大視もしくは機械認識することにより改竄の有無を容易に判断することが可能となる。
本発明の第4の態様によれば、前記第1乃至第3の態様において、複写された画像の複写されない部分の形状が、所定の繰り返しパターンで形成されている。複写用紙は、一枚一様で作製するのではなく、同様の用紙が大量生産されるとともに、複写用紙が使用される例えば量販店等において多数の同一の複写用紙が準備されているのが一般的である。この様な場合、正規に必要事項を記入した後、新規な複写用紙の最上位の用紙のみを前記正規に記入した複写用紙の複写された下位の用紙を重ねて文字情報を含む画像等を再記入することにより、第1乃至第3の態様における複写されない部分が形成された改竄情報を追記することが可能となる。この場合、複写されない部分の形状のみで改竄の有無を判断すると、改竄情報を正規の情報と判断してしまう可能性がある。しかし、所定の繰り返しパターンで第1乃至第3の態様における複写されない部分が形成されていると、前記新規な複写用紙の最上位の用紙を用いた方法により、追記による改竄を行う場合、パターンの精密な位置合わせが必要となるが、微細パターンの繰り返しであるため、容易に位置合わせができないため、このような方法で改竄された場合、正規な情報の複写部のパターンと、前記方法により追記された改竄情報の複写部のパターンにずれが生じるため、例えば繰り返しパターンのテンプレートを作製し比較する、機械読み取りを行い繰り返しパターン像と比較する等により、改竄の有無の判断を容易に行うことが可能となる。
(a)は、本発明による複写用紙の概略を示す平面図、同図(b)は図1(a)のA-A’断面図である。 は、図1(a)A−A’断面の層構成を示す概略図である。 は、3枚の用紙で構成された複写用紙の層構成を示す断面の概略図である。 (a)は、複写用紙の最上位の用紙の裏面もしくは上位に位置する用紙の裏面に形成した、複写構造欠落部をパターン状に形成した発色剤層の概略を示す平面図であり、同図(b)は、図4(a)のB−B’断面図である。 は、(a)複写用紙の最上位の用紙の裏面もしくは上位に位置する用紙の裏面に形成した、複写抑止層をパターン状に形成した発色剤層の概略を示す平面図であり、同図(b)は、図5(a)のC−C’断面図である。 (a)は、顕色剤層に複写構造欠落部をパターン状に形成した、下位に位置する用紙の、上位の用紙との対接面の概略を示す平面図であり、同図(b)は、図6(a)のD−D’断面図である。 (a)は、顕色剤層に複写抑止層をパターン状に形成した、下位に位置する用紙の、上位の用紙との対接面の概略を示す平面図であり、同図(b)は、図7(a)のE−E’断面図である。 は、本発明による複写用紙における、可視光下での複写像の概略図である。 は、本発明による複写用紙における、不可視光下での複写像の概略図である。 (a)、(b)は、本発明による複写用紙における、複写像の一例である。
以下、本発明の実施形態に係る複写用紙について、図面を参照して説明する。
図1(a)は、本発明による複写用紙10の概略を示す平面図、図1(b)は、図1(a)に示す本発明による複写用紙10のA−A’断面図である。図1(a)の平面図には、一例として、氏名、住所、金額、暗証番号の記入欄を記載してある。記入項目、配置、記入項目等の記入欄については、必要に応じて自由に変更が可能であり、図1(a)の平面図が、前記記入項目、配置、記入項目等の記入欄を限定するものではない。また、図1(b)の断面図には、一例として最上位の用紙11と下位の用紙12が記載されている。複写用紙の枚数に関しては、必要に応じて最上位の用紙11と1枚以上の下位の用紙を有していれば良く、図1(b)の断面図が下位の用紙が2枚であることに限定するものではない。図3は、3枚の用紙で構成された複写用紙の層構成を示す断面の概略図である。
最上位の用紙は上質紙ベースの用紙の裏面に発色剤層が塗工され、下位の用紙は上質紙ベースの用紙の表面に発色剤層が塗工されている。3枚以上の用紙を使用する場合、最上位の用紙と最下位の用紙との間に位置する用紙は、上質紙ベースの用紙の表面に顕色剤層が塗工されており、裏面に発色剤層が塗工されている。本願発明における複写用紙には、厚さ50〜120μmの上質紙ベースの用紙が使用される。
図2は、本発明による複写用紙10の図1(a)A−A’断面の層構成を示す図である。最上位の用紙11の、氏名記入欄領域21、住所記入欄領域22、金額記入欄領域23に対応する最上位の用紙の裏面に可視光下で視認可能な発色剤層25が形成され、暗証番号記入欄24に対応する最上位の用紙11の裏面に、可視光下で無色で、不可視光により発色する透明な蛍光発色剤層26が形成され、さらに下位の用紙12の最上位の用紙11との対接する面に顕色剤層27が形成されている複写用紙10の断面構造の概略が示されている。本発明の、不可視光により発色する透明な蛍光発色剤とは、可視光下では不可視で、紫外線、赤外線等の不可視光を照射することにより可視光を発光する蛍光材料を用いた発色剤である。
図2では、記入欄領域21、住所記入欄領域22、金額記入欄領域23の複写に可視光下で視認可能な発色剤を用い、暗証番号記入欄24の複写に可視光下では無色で不可視光により発色する透明な蛍光インキを用いた一例を示しているが、可視光下では無色で視認できない状態にしたい複写欄に対応した領域に蛍光発色剤層26を形成すればよく、可視光下で視認可能な発色剤層25の領域と、可視光下では無色で視認できない蛍光発色剤層26の領域を限定するものではない。
本発明に用いられる可視光下で視認可能な発色剤層25は、カプセル化した染料をインキ化し、印刷法により形成することができる。可視光下では無色で、視認できない蛍光発色剤層26は、カプセル化した蛍光発色剤を含むインキもしくは蛍光メジウムインキを、印刷法により形成することができる。前記染料は、青色系であれば3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド、3,7−ビス(ジメチルアミノ)10−ベンゾイルフェノチアジン、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド、3−(4−ジエチルアミノフェニル)−3−(1−エチル−2−メチル−3−インドリル)フタリド、3−(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−3−(1−エチル−2−メチル−3−インドリル)フタリド、3−(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−3−(1−エチル−2−メチル−3−インドリル)−4−アザフタリド、3−(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−3−(1−n−オクチル−2−メチル−3−インドリル)−4−アザフタリド、N-n-ブチル−3−[4,4'−ビス(N−メチルアニリノ)ベンズヒドリル]カルバゾール等のロイコ染料等を、黒色系であれば2−アニリノ−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−ジ−n−ブチルアミノフルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−ジ−n−アミルアミノフルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−メチル−N−n−プロピルアミノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−エチル−N−イソブチルアミノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−エチル−N−イソアミルアミノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−シクロヘキシル−N−メチルアミノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−[N−エチル−N−(3−エトキシプロピル)アミノ]フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−エチル−4−メチルアニリノ)フルオラン、2−(3−トリフルオロメチルアニリノ)−6−ジエチルアミノフルオランを使用することが可能であり、前記蛍光発色剤は、紫外線を吸収して蛍光を発する染料、例えばジアミノスチルベン系、キナゾロン系、ペリレン系、クマリン系、オキサゾール系、トリアゾール系、カルバゾール系、ピリジン系、ナフタル酸系、イミダゾロン系染料や、フルオロセイン、チオフラビン、エオシン、ローダミン、テルフェニルなどの蛍光発色剤を使用することが可能である。また、それぞれの層を形成する印刷方法は、オフセット印刷、フレキソ印刷、グラビア印刷、スクリーン印刷、インクジェット印刷等が適用できるが、パターン印刷適性、生産性等を考慮するとフレキソ印刷法が好ましい。
図3は、3枚の用紙で構成された複写用紙の断面図である。本発明の複写用紙は、3枚以上での構成も可能であり、その構造は、上位の用紙の裏面に発色剤層25、26が形成され、前記発色剤層25,26と対接する下位の用紙の表面に顕色剤が形成されていれば良い。また、可視光下で可視な領域と、可視光下では無色で不可視光により発色する領域は、複写用紙10を形成する複数枚の用紙の使用目的に応じて用紙ごとに適宜変更することが可能である。
図4〜図7は、本発明の要旨である、文字情報を含む画像の一部が複写されない領域を形成するための複写用紙の構造の概略図である。
図4(a)は、本発明の複写用紙において、最上位の用紙の記入面と反対側の面(下位の用紙と対接する面)に、発色剤層25,26がパターン印刷され、複写構造欠落部が形成されている概略図である。図4(a)のグレーの領域は発色剤層25,26がパターン印刷されている部分、白抜きの斜線部がパターン印刷により発色剤層25,26が塗布されていない複写構造欠落部41である。図4(b)に、発色剤層に複写構造欠落部41をパターン状に形成した図4B−B’断面の構成を示す。発色剤層をパターン印刷した場合、顕色剤層27は記入領域に対応した全面印刷で良い。
また、発色剤が下位の用紙へ転写されなければ発色しないので、最上位の用紙に記入された文字情報を含む画像の一部が複写されない領域を形成するために、発色剤層表面に複写抑止層51を形成した複写用紙の平面図を図5(a)、断面図を図5(c)に示す。図5(a)において、発色剤層25,26が全面印刷され、前記複写抑止層51が前記発色剤層25,26上にパターン状に形成されている。最上位の用紙へ記入した文字を含む画像等の情報は、前記複写抑止層51により前記発色剤層25、26の下位の用紙表面に印刷された顕色剤層への転移が抑止されるため、複写抑止層51の形状に応じたパターンが発色せずに複写される。
前記複写抑止層には、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、グリセリンやトリメチロールプロパンなどの多価アルコールとアクリル酸やメタクリル酸とのエステル類、各種グリシジルエーテルの末端エポキシアクリレート、メタクリレート、これらのモノマー、ダイマー、トリマー、オリゴマー(プレポリマー)、が主に用いられ、フィルム形成能力を与えるために不飽和アルキッド樹脂、不乾性油、油変性アルキッド樹脂、アリールスルホンアミド・ホルマリン樹脂、エポキシ樹脂、尿素・ホルマリン樹脂、ジアリールフタレート樹脂などを加えることもある。また、それぞれの層を形成する印刷方法は、オフセット印刷、フレキソ印刷、グラビア印刷、スクリーン印刷、インクジェット印刷等が適用できるが、パターン印刷適性、生産性等を考慮するとフレキソ印刷が好ましい。
さらに、複写されない部分を形成する方法として、最上位の用紙11の記入面と反対側の面(下位の用紙と対接する面)に、発色剤層25,26を必要な領域に全面印刷し、下位の用紙12の最上位の用紙11との対接面に、顕色剤層27をパターン印刷し複写構造欠落部を形成する方法が挙げられる。図6(a)は、前記方法により作製した下位の用紙12の、最上位の用紙11との対接面の概略を示す平面図である。グレーの領域は顕色剤層27がパターン印刷されている部分、白抜きの斜線部がパターン印刷により顕色剤層27が塗布されていない複写構造欠落部61である。図6(b)は、顕色剤層27をパターン印刷した場合の図6D−D’の断面図である。下位の用紙12の上位の用紙との対接面に顕色剤層27がパターン印刷されているため、顕色剤層が塗布されていない複写構造欠落部61においては発色剤が発色しないため、複写されない領域を形成することが可能となる。
また、発色剤が下位の用紙へ転写されなければ発色しないので、顕色剤層27をパターン印刷により形成する方法だけではなく、全面印刷した顕色剤層27上に複写抑止層71をパターン状に形成する方法も適用できる。複写されない部分を形成するために、全面印刷した顕色剤層27上に複写抑止層71をパターン状に形成した下位の用紙12の平面図を図7(a)、図7(a)のE−E’断面図を図7(b)に示す。
前記複写抑止層71は電子供与性のプロトン受容性の無色の有機化合物、いわゆる発色剤と電子受容性またはプロトン放出性の固体酸いわゆる顕色剤と接触させることによる発足させる反応を減少させるかまたは消滅させる機能を有するものであり、米国特許2777780号明細書、特公昭44−27255号、同45−21448号、同46−22651号、同46−29546号、特開昭7−32915号、特公昭47−38201号、同48−4050号などの各公報に詳述されているが、例えば、次のようなものを使用できる。ドデシルトリメチルアンモニウムクロライド、オクタドデシルアンモニウムクロライドなどの4級アンモニウム塩、ドデシルアミンなどの分子量の大きいアミン:2,4,4−トリメチル−2−オキサゾリンなどの置換オキサゾリン:キシレンジアミン、N−アミノプロピルピペレジンなどの分子中に環状構造を有するジアミンもしくはポリアミン誘導体とアルキレンオキサイドとの反応物:ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルポリエチレングリコールポリプロピレングリコール、ポリオキシプロピレンアルキルアミン、グルタミン酸−r−アルキルエステル残基を有する重合体、スピロアセタール系ジアミン、N−(アミノアルキル)−ラクタム類、アミン類のグリシジルエーテル付加物などを使用することが可能である。また、それぞれの層を形成する印刷方法は、オフセット印刷、フレキソ印刷、グラビア印刷、スクリーン印刷、インクジェット印刷等が適用できるが、パターン印刷適性、生産性等を考慮するとフレキソ印刷又はインクジェット印刷が好ましい。
図8、図9は、前記方法のうちいずれかの方法により作製した本発明の複写用紙を用いて、最上位の用紙11に必要事項を記入した場合の下位の用紙12に複写された複写像の概略図である。図8は可視光下で観察される複写像、図9は、赤外線、紫外線等の不可視光下で観察される複写像である。複写される文字情報を含む画像は読み取りが可能であり、さらに、同時に、改竄判定の為の複写されていない部分の観察も可能である。
図10は、一部分が複写されていない複写画像の一例である。図10(a)は、複写されていない部分が斜線となっており、図10(b)は、複写されない部分が円で表示されている。複写されない部分は、改竄判定の因子であり、必要に応じて形状を工夫することができる。図10に示した、斜線、円だけでなく、例えば、破線状、星状、多角形状等のパターンを形成することが可能である。また、複写されない部分のサイズは、大きすぎると複写された文字情報を含む画像等の情報の認識が困難になる。複写用紙の最上位の用紙への記入はボールペンで行われるが、一般的に用いられるボールペンのペン先の太さは、0.5mm〜1.2mmが一般的であり、この太さで書かれた文字が認識できること、複写されない部分のパターンを認識できることを両立させるため、線幅、パターン形状等のサイズは、0.05mm〜0.3mmであることが好ましい。
さらに前記形状だけではなく、配置により改竄判定の因子とすることができる。例えば、斜線の太さ、ピッチ、パターン形状の大きさ、配置を、複写用紙作製前に設計し、複写された文字情報を含む画像の複写されていない部分と比較して改竄の有無の判定を行うことが可能である。比較により改竄判定を行う場合、例えば設計画像を印刷した透明テンプレートを複写画像に載せてパターン、ピッチの比較を行う、もしくはスキャナー等により光学的に機械読み取りを行い、設計画像と比較を行うことにより、容易に改竄の有無の判定が可能となる。
本発明は、複写機能をもつ用紙は金融機関、カード会社、保険等の申込用紙などの複写用紙に利用可能である。
10 複写用紙
11 最上位の用紙
12 下位の用紙
21 氏名記入欄領域
22 住所記入欄領域
23 金額記入欄領域
24 暗証番号記入欄領域
25 発色剤層
26 蛍光発色剤層
27 顕色剤層
31 3枚目の用紙
41 発色剤層が塗布されていない複写構造欠落部
51 発色剤層上の複写抑止層
61 顕色剤層が塗布されていない複写構造欠落部
71 顕色剤層上の複写抑止層


Claims (3)

  1. 複数枚の用紙を重ね合わせてなり、
    最上位の用紙に記入することで下位の用紙に複写記入する複写構造を設けた複写用紙において、複写構造の少なくとも記入欄領域の一部に所定形状の複写抑止層を形成することで前記最上位の用紙に記入された画像の一部が複写されないようにしたことを特徴とする複写用紙。
  2. 複写構造の少なくとも一部が、可視光下では無色で、特定の不可視光により発色する透明な蛍光インキで形成されていることを特徴とする請求項1に記載の複写用紙。
  3. 前記所定形状は、所定の繰り返しパターンを含むことを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれか一項に記載の複写用紙。
JP2011035360A 2011-02-22 2011-02-22 複写用紙 Active JP5678714B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011035360A JP5678714B2 (ja) 2011-02-22 2011-02-22 複写用紙

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011035360A JP5678714B2 (ja) 2011-02-22 2011-02-22 複写用紙

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2012171207A JP2012171207A (ja) 2012-09-10
JP5678714B2 true JP5678714B2 (ja) 2015-03-04

Family

ID=46974553

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011035360A Active JP5678714B2 (ja) 2011-02-22 2011-02-22 複写用紙

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5678714B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6589395B2 (ja) * 2015-06-08 2019-10-16 大日本印刷株式会社 複写シートの真贋判定方法

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0217376U (ja) * 1988-07-19 1990-02-05
JP3640409B2 (ja) * 1994-03-23 2005-04-20 トッパン・フォームズ株式会社 減感処理が施された感圧複写帳票
JPH09109575A (ja) * 1995-10-19 1997-04-28 Toppan Moore Co Ltd 複写帳票組
JP3701098B2 (ja) * 1997-03-31 2005-09-28 トッパン・フォームズ株式会社 感圧複写上用紙およびこれを有した感圧複写帳票
JPH11157255A (ja) * 1997-11-28 1999-06-15 Kyodo Printing Co Ltd 複写帳票およびその真偽判定方法
JPH11170737A (ja) * 1997-12-11 1999-06-29 Dainippon Printing Co Ltd 改鼠防止機能を有する複写帳票
JP2000247065A (ja) * 1999-03-01 2000-09-12 Dainippon Printing Co Ltd 改鼠防止機能付き複写帳票
JP3238688B2 (ja) * 1999-10-06 2001-12-17 高千穂商事株式会社 感圧記録紙
JP3949395B2 (ja) * 2001-05-31 2007-07-25 トッパン・フォームズ株式会社 複写用紙
JP3999085B2 (ja) * 2002-09-13 2007-10-31 大日本印刷株式会社 複写伝票
JP2006015589A (ja) * 2004-07-01 2006-01-19 Kobayashi Kirokushi Co Ltd 感圧複写帳票

Also Published As

Publication number Publication date
JP2012171207A (ja) 2012-09-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN1993714B (zh) 具有安全单元的数据载体及其制造方法
US5536046A (en) Heat sensitive system and use thereof
US4846502A (en) Tamper evident document and use thereof
US20050052519A1 (en) Valuable document and security mark using a marking substance
US10259256B2 (en) Process for securing an identification document and secure identification document
US10239336B2 (en) Method and device for the secure protection of an official document and official document thus protected
US20080042427A1 (en) Security Article with Multicoloured Image
US6060428A (en) Heat-sensitive chromogenic system
WO2019176967A1 (ja) 個人情報表示体
US11090968B2 (en) Method for manufacturing a data medium and data medium thus obtained
US8323780B1 (en) Ink coatings for identifying objects
JP5678714B2 (ja) 複写用紙
JP4374995B2 (ja) 偽造防止策が施されたidカード及びその製造方法
JP2015123593A (ja) 画像表示デバイス、画像表示デバイスの製造方法、および、転写リボン
JP7006016B2 (ja) 個人認証媒体
JP2017087679A (ja) 出力シート
JP6194565B2 (ja) 情報記録媒体およびその読取方法
ES2286200T3 (es) Proteccion contra la falsificacion de datos.
US20240165985A1 (en) Personalizable multi-colour security features
JP6314586B2 (ja) 画像表示体
JP2007083551A (ja) 積層シート
GB2229963A (en) Security card
JP6589395B2 (ja) 複写シートの真贋判定方法
JP2015093440A (ja) パスポート
JP2021053969A (ja) 印刷物

Legal Events

Date Code Title Description
RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20130823

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20131226

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20140814

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140902

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20141015

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20141209

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20141222

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Ref document number: 5678714

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150