JP5677015B2 - 映像表示装置及びその制御方法、映像表示システム - Google Patents
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画面を分割して表示領域毎に異なる色域を設定可能なモニタの利用方法としては、例えばユーザが目的に応じて分割された表示領域で色域の設定を変えることが考えられる。ユーザは左画面ではWeb用の画像編集を行う為に第1の色域(sRGB)を設定して表示させ、右画面では印刷用の画像編集を行う為に第2の色域(Adobe(登録商標)RGB)を設定して表示させることができる。
特許文献2に開示の技術では、テレビ映像とコンピュータからの画像をピクチャーインピクチャで表示する場合に、表示領域毎に異なる色域で表示する。テレビ映像の表示領域ではNTSC方式の色域とし、コンピュータからの画像表示領域ではsRGBの色域とすることで、表示領域毎に最適な表示を行うことができる。
また、従来の技術では、表示領域毎にRGBバックライトの輝度比を制御して色純度を高めることや、表示領域毎に異なる色空間での表示が可能である。しかし、図10に示すような色再現性が低下する境界領域の存在を提示して、ユーザが画像編集を行わないように防ぐ手立ては講じられていなかった。
そこで本発明は、画面分割された表示領域の境界部に生じる、色再現性が低下した領域をユーザが判別できるように画面上に表示することを目的とする。
本発明の他の実施形態の映像表示装置は、画面の表示領域毎にバックライト設定が行える映像表示装置であって、前記表示領域毎にバックライト設定値を設定する設定手段と、前記設定手段によって前記表示領域毎に異なるバックライト設定値が設定された場合に、当該設定されたバックライト設定値に基づいて、画面の表示領域の境界部で色再現性が所定以上低下する領域を判定する判定手段と、前記色再現性が所定以上低下する領域が識別可能なように画面に表示を行う表示制御手段と、前記判定手段により判定された前記色再現性が所定以上低下する領域の情報を、前記映像表示装置に接続された映像出力装置に通知する出力手段と、を備える。
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態では、異なるバックライト設定(輝度と色温度の設定)が行われている複数の表示領域に、映像出力装置から入力される映像信号に従って複数の映像を分割表示画面に表示させる例を説明する。本実施形態に係る映像表示装置は、バックライトの発光設定が異なる表示領域の境界部において色再現性が他の領域よりも低下する領域(以下、色再現性低下領域という)を判定する。映像表示装置は判定した色再現性低下領域を、ユーザが判別できるように画面上に表示する。
映像表示装置100に接続されているPC101、102からの映像信号は、映像入力部201、202にそれぞれ入力され、各映像入力部から表示制御部205に送られる。本実施形態では、接続機器が2台である為、映像入力部の数を2つとして説明するが、接続機器に応じた数の映像入力部が設けられる。
UI(ユーザインタフェース)部203は、ユーザからの各種モニタ設定操作の指示を受け付け、各設定値をモニタ設定記憶部204へ通知する。各種モニタ設定操作とは、2画面表示の有無や各表示領域へ映像出力する接続機器の設定操作、表示領域毎のバックライトの輝度や色温度の設定操作、画質パラメータの設定操作等である。
モニタ設定記憶部204はUI部203とともに設定手段を構成し、UI部203から通知された各設定値の情報を不揮発メモリ等の記憶媒体に記憶する。モニタ設定記憶部204の記憶情報は、少なくとも下表1に示す各表示領域の色域、輝度、色温度を含む。
バックライト設定比較部206は、表示領域毎に異なるバックライト設定が行われているか否か、すなわち各表示領域(本例では表1の表示領域A及びB)のバックライト設定値に差異があるか否かを判定する。隣接する表示領域の間でバックライト設定値に差異がある場合、バックライト設定比較部206は境界領域幅判定部207に対して各表示領域のバックライト設定値を通知し、色再現性低下領域の幅の判定を要求する。
表示部208は、表示制御部205が出力した映像信号に従って映像を画面上に表示し、また各種設定画面を表示する。バックライト制御部209は、表示制御部205から通知された表示領域毎のバックライト設定値に基づき、各表示領域のバックライトの発光制御を行う。なお、境界領域情報出力部801及び802については第2実施形態にて説明する。
キーボードドライバ部301は、ユーザによるキーボード操作の指示を受け付け、キーボード操作情報を操作検出部303へ通知する。マウスドライバ部302は、ユーザによるマウス操作の指示を受け付け、マウス操作情報を操作検出部303へ通知する。操作検出部303は、キーボードドライバ部301およびマウスドライバ部302からの各操作情報を受け取り、映像出力制御部304へユーザ操作情報を通知する。映像出力制御部304は、操作検出部303から通知されたユーザ操作情報に基づき、アプリケーション等を実行して、描画情報を映像出力部305へ出力する。映像出力部305は、映像出力制御部304から受信した映像情報を映像表示装置100へ出力する。なお、境界領域情報入力部901については第2実施形態にて説明する。
(1)映像表示装置100にて各分割表示領域に、異なるバックライト設定(輝度、色温度)を行い、分割表示させる。
(2)基準色(各バックライト設定で正常に表現された色)との色差ΔEが閾値以下になるまで、分割表示領域の境界からの表示位置を順に調べる。
(3)分割表示領域の境界から、色差ΔEが閾値以下になった位置までの幅を色再現性低下領域の幅とする。
しかし、これらの全パターンを実測するには手間がかかる為、ある特定のパターンのみ実測して判定テーブルを作成しておき、近似するパターンや補間計算などによって色再現性低下領域の幅を求めてもよい。例えば、実際のパターンがバックライト設定された場合に境界領域幅判定部207は一番近いパターンを判定テーブルから選択して色再現性低下領域の幅を決定する。
S601で表示制御部205は、PC101およびPC102からの入力映像を2画面表示する為に、モニタ設定値(2画面表示の有無、表示領域毎のバックライト設定値)をモニタ設定記憶部204から取得する。表示制御部205は、スケーリング処理、合成処理、画質調整処理を行い、またバックライト設定比較部206に対して各表示領域のバックライト設定値の比較処理を要求する。
次に本発明の第2実施形態を説明する。第2実施形態では、異なるバックライト設定(輝度と色温度設定)が行われている表示領域A及びBを画面表示した場合に、バックライト設定が異なる表示領域の境界部において色再現性低下領域を映像表示装置が決定する。映像表示装置は接続機器に対して色再現性低下領域の情報を通知する。接続機器は画像ウィンドウが、色再現性低下領域にかかって表示されないように画像ウィンドウの再配置を行う。尚、システム構成は第1実施形態の場合と同様であるため、以下では相違点を説明する。
境界領域情報出力部801は、境界領域幅判定部207が決定した色再現性低下領域の幅情報を表示制御部205から取得して、PC101に出力する。同様に、境界領域情報出力部802は、境界領域幅判定部207が決定した色再現性低下領域の幅情報を表示制御部205から取得して、PC102に出力する。映像ケーブル107、108がDVIの場合、DDC/CI(Display Data Channel/Command Interface)に基づいたデータ通信により情報をPCに送ることが可能である。
境界領域情報入力部901は、映像表示装置100から映像ケーブル107を介して、色再現性低下領域の情報を受信し、映像出力制御部304へ受信した情報を通知する。映像出力制御部304は、境界領域情報入力部901から色再現性低下領域の情報を受信し、現在表示しているアプリケーションの画像ウィンドウが色再現性低下領域にかかった状態で表示されているか否かを判断する。その際、映像出力制御部304は、画像ウィンドウの表示位置、表示サイズと、色再現性低下領域の幅情報をもとに判断する。色再現性低下領域に画像ウィンドウが表示されている場合、映像出力制御部304は画像ウィンドウを移動させるか、または画像ウィンドウの表示サイズを縮小し、その描画情報を映像出力部305に出力する。
S1001で表示制御部205は各入力映像に対して2画面表示する為に、モニタ設定値(2画面表示の有無、表示領域毎のバックライト設定値)をモニタ設定記憶部204から取得して映像処理を行う。また表示制御部205はバックライト設定比較部206に対して各表示領域のバックライト設定値の比較処理を要求する。S1002でバックライト設定比較部206は、各表示領域のバックライト設定値を比較する。S1003でバックライト設定比較部206は、各表示領域のバックライト設定値(輝度、色温度)に差異がある場合にS1004へ処理を進め、差異がない場合にはS1007へ処理を進める。
S1006で境界領域情報出力部801、802は、通知された色再現性低下領域の情報を、それぞれに対応するPC101、102へ通知する。PC101、102における画像ウィンドウの再配置処理については図8を用いて後述する。PC101、102により再配置された画像ウィンドウの映像信号は、映像表示装置100の映像入力部201、202に再度入力され、表示制御部205での映像処理後に表示部208で表示される。
S1007で表示制御部205は、S1001で取得した各表示領域のバックライト設定値をバックライト制御部209へ通知する。バックライト制御部209は各表示領域のバックライト設定値に従いバックライトの発光を制御する。
S1101で境界領域情報入力部901は、映像表示装置100の境界領域情報出力部801から色再現性低下領域の情報を受信し、映像出力制御部304に通知する。S1102で映像出力制御部304は、現在の画像ウィンドウの表示位置と表示サイズをもとに、通知された色再現性低下領域に画像ウィンドウが表示されているか否かを判断する。S1103で映像出力制御部304は、色再現性低下領域に画像ウィンドウが表示されていると判断した場合、画像ウィンドウの再配置処理を行う為にS1104へ処理を進める。また映像出力制御部304は、色再現性低下領域に画像ウィンドウが表示されていないと判断した場合、再配置処理を行わずにS1107へ処理を進める。
S1104で映像出力制御部304は、画像ウィンドウの表示位置の移動が可能か否かを判断する。画像ウィンドウが移動可能な状態であればS1105へ進み、移動不可能な状態であればS1106へ進む。移動可能な状態とは、画像ウィンドウのうちで、色再現性低下領域内に表示している画素分だけ、色再現性が正確な領域側に画像ウィンドウ全体を移動可能な状態を意味する。S1105で映像出力制御部304は、画像ウィンドウが色再現性低下領域に表示されないように、画像ウィンドウの表示位置を、正確に色再現できる領域側に移動させ、その画像情報を映像出力部305に出力する。そしてS1107に処理を進める。
S1106で映像出力制御部304は、画像ウィンドウが色再現性低下領域に表示されないように、画像ウィンドウの表示サイズを縮小し、その画像情報を映像出力部305に出力する。S1107で映像出力部305は映像信号を映像表示装置100に出力する。
画像ウィンドウ1203は、画像ウィンドウ1201が色再現性低下領域に表示されないように表示サイズを縮小した場合の表示例である。また画像ウィンドウ1204は、画像ウィンドウ1202が色再現性低下領域に表示されないように表示位置を移動した場合の表示例である。
尚、他の実施形態においては、接続機器(映像出力装置)側で色再現性低下領域を帯状に塗りつぶした画像信号を生成し、映像表示装置に出力して表示させることも可能である。また上記実施形態では色再現性低下領域の情報を、各接続機器へ通知する例を説明した。これに限らず、各表示領域のサイズと色再現性低下領域の幅に基づいて、正確な色再現性で表示できる表示領域を画面に表示し、ユーザがマウス等を用いて画像ウィンドウの表示位置や表示サイズを指定できる実施形態も容易に実現可能である。
101,102 PC(映像出力装置)
203 UI部
204 モニタ設定記憶部
205 表示制御部
206 バックライト設定比較部
207 境界領域幅判定部
801,802 境界領域情報出力部
901 境界領域情報入力部
Claims (14)
- 画面の表示領域毎にバックライト設定が行える映像表示装置であって、
前記表示領域毎にバックライト設定値を設定する設定手段と、
前記設定手段によって前記表示領域毎に異なるバックライト設定値が設定された場合に、当該設定されたバックライト設定値に基づいて、画面の表示領域の境界部で色再現性が所定以上低下する領域を判定する判定手段と、
前記色再現性が所定以上低下する領域が識別可能なように画面に表示を行う表示制御手段を備え、
前記判定手段は、前記バックライト設定値に対応した前記色再現性が所定以上低下する領域の情報を保持する判定テーブルを用いて、前記境界部に隣接する表示領域のバックライト設定値の情報から、前記色再現性が所定以上低下する領域を判定することを特徴とする映像表示装置。 - 前記判定テーブルは前記バックライト設定値に対応した前記色再現性が所定以上低下する領域の幅情報を保持しており、
前記判定手段は、前記判定テーブルを用いて、画面の表示領域の境界部で前記色再現性が所定以上低下する領域の幅を判定することを特徴とする請求項1に記載の映像表示装置。 - 前記バックライト設定値は、輝度、色温度の少なくともいずれかを示す値である
ことを特徴とする請求項1または2に記載の映像表示装置。 - 前記判定手段は、前記境界部に隣接する表示領域の各バックライト設定値の示す輝度値が異なる場合に前記色再現性が所定以上低下する領域の幅を、前記輝度値が同じ場合に前記色再現性が所定以上低下する領域の幅よりも大きく判定することを特徴とする請求項1または2に記載の映像表示装置。
- 前記判定手段により判定された前記色再現性が所定以上低下する領域の情報を、前記映像表示装置に接続された映像出力装置に通知する出力手段を備えることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の映像表示装置。
- 請求項5に記載の映像表示装置と、
前記映像表示装置から前記色再現性が所定以上低下する領域の情報を受信し、画像ウィンドウの表示位置又は表示サイズを調整する調整手段を備える映像出力装置と、を備えた映像表示システムであって、
前記調整手段は、前記映像表示装置から通知された前記色再現性が所定以上低下する領域に前記画像ウィンドウが表示されない表示位置又は表示サイズに変更した映像信号を前記映像表示装置に出力することを特徴とする映像表示システム。 - 画面の表示領域毎にバックライト設定が行える映像表示装置であって、
前記表示領域毎にバックライト設定値を設定する設定手段と、
前記設定手段によって前記表示領域毎に異なるバックライト設定値が設定された場合に、当該設定されたバックライト設定値に基づいて、画面の表示領域の境界部で色再現性が所定以上低下する領域を判定する判定手段と、
前記色再現性が所定以上低下する領域が識別可能なように画面に表示を行う表示制御手段と、
前記判定手段により判定された前記色再現性が所定以上低下する領域の情報を、前記映像表示装置に接続された映像出力装置に通知する出力手段と、を備えることを特徴とする映像表示装置。 - 請求項7に記載の映像表示装置と、
前記映像表示装置から前記色再現性が所定以上低下する領域の情報を受信し、画像ウィンドウの表示位置又は表示サイズを調整する調整手段を備える映像出力装置と、を備えた映像表示システムであって、
前記調整手段は、前記映像表示装置から通知された前記色再現性が所定以上低下する領域に前記画像ウィンドウが表示されない表示位置又は表示サイズに変更した映像信号を前記映像表示装置に出力することを特徴とする映像表示システム。 - 画面の表示領域毎にバックライト設定が行える映像表示装置の制御方法であって、
前記表示領域毎にバックライト設定値を設定する設定ステップと、
前記設定ステップによって前記表示領域毎に異なるバックライト設定値が設定された場合に、当該設定されたバックライト設定値に基づいて、画面の表示領域の境界部で色再現性が所定以上低下する領域を判定する判定ステップと、
前記色再現性が所定以上低下する領域が識別可能なように画面に表示を行う表示制御ステップを有し、
前記判定ステップでは、前記バックライト設定値に対応した前記色再現性が所定以上低下する領域の情報を保持する判定テーブルを用いて、前記境界部に隣接する表示領域のバックライト設定値の情報から、前記色再現性が所定以上低下する領域を判定する処理が行われることを特徴とする映像表示装置の制御方法。 - 前記判定テーブルは前記バックライト設定値に対応した前記色再現性が所定以上低下する領域の幅情報を保持しており、
前記判定ステップでは、前記判定テーブルを用いて、画面の表示領域の境界部で前記色再現性が所定以上低下する領域の幅を判定する処理が行われることを特徴とする請求項9に記載の映像表示装置の制御方法。 - 前記バックライト設定値は、輝度、色温度の少なくともいずれかを示す値である
ことを特徴とする請求項9または10に記載の映像表示装置の制御方法。 - 前記判定ステップでは、前記境界部に隣接する表示領域の各バックライト設定値の示す輝度値が異なる場合に前記色再現性が所定以上低下する領域の幅を、前記輝度値が同じ場合に前記色再現性が所定以上低下する領域の幅よりも大きく判定する処理が行われることを特徴とする請求項9または10に記載の映像表示装置の制御方法。
- 前記判定ステップにより判定された前記色再現性が所定以上低下する領域の情報を、前記映像表示装置に接続された映像出力装置に通知する出力ステップを備えることを特徴とする請求項9乃至12のいずれか1項に記載の映像表示装置の制御方法。
- 画面の表示領域毎にバックライト設定が行える映像表示装置の制御方法であって、
前記表示領域毎にバックライト設定値を設定する設定ステップと、
前記設定ステップによって前記表示領域毎に異なるバックライト設定値が設定された場合に、当該設定されたバックライト設定値に基づいて、画面の表示領域の境界部で色再現性が所定以上低下する領域を判定する判定ステップと、
前記色再現性が所定以上低下する領域が識別可能なように画面に表示を行う表示制御ステップと、
前記判定ステップにより判定された前記色再現性が所定以上低下する領域の情報を、前記映像表示装置に接続された映像出力装置に通知する出力ステップを有することを特徴とする映像表示装置の制御方法。
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