JP5675570B2 - 潤滑油の劣化評価装置および潤滑油の劣化評価システム - Google Patents

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Description

本発明は、潤滑油の劣化評価装置および潤滑油の劣化評価システムに関する。
ディーゼルエンジン、フォークリフトなどの産業用車両、プラント、風車などの機械装置の増速機、油圧ドライブ、油圧制御装置、ポンプ、エンジン、ピストン、軸受等に用いられる潤滑油の品質および純度が維持されることは、これら潤滑油が用いられる機械装置の耐久性を維持させるために極めて重要である。
潤滑油が用いられる機械装置においては、配管等を経由して燃料が潤滑油に混入する場合がある。燃料が潤滑油に混入すると、潤滑油の中に夾雑物等の異物成分が生成し、スカッフィング等の磨耗を引き起こし、機械装置に備えられる機器の損傷、潤滑油の粘度の低下等を引き起こす可能性が高くなるため、機械装置に備えられる機器の潤滑を目的とする潤滑油の本来の機能を果たせなくなる。
そのため、定期的な潤滑油の交換または抜き取り検査を行って、潤滑油の劣化状況を検査し、必要に応じて潤滑油の交換を行うようにしている(例えば、特許文献1〜4参照)。潤滑油の劣化状態としては、例えば、潤滑油中に含まれる夾雑物、水分、比重、色相、潤滑油の粘度などがある。
潤滑油の劣化状況の検査方法として、例えば、特許文献1では、粘度圧力係数を求め、時間の経過と共に、粘度圧力係数の変化から潤滑油の性能変化を監視する潤滑油の性能監視方法が記載され、特許文献2では、潤滑油温度と稼動時間から重みつけして、潤滑油性能を評価する内燃機関用潤滑油の劣化評価方法が記載され、特許文献3では、電気特性の変化(導伝導、誘電率)から劣化状況を把握するオイル検出装置が記載され、特許文献4では、オイルの比誘電率と全塩基価の相関から劣化状況を把握するオイル性状管理方法が記載されている。
特許第4355872号公報 特開2002−317615号公報 特開2009−2693号公報 特開2009−198341号公報
ところで、産業用車両、プラントなどの機械装置、風車などの潤滑油が用いられる装置内部の機器に損傷が生じるのを最小限に抑制するためには、使用されている潤滑油の劣化状態(例えば、滑油中に含まれる夾雑物、水分、比重、色相、潤滑油の粘度など)を迅速に診断し、評価する必要がある。そのため、現場で使用中の潤滑油の性状を分析し、測定された分析結果と潤滑油の劣化評価との関係を明らかにすることが極めて重要となる。
そのため、潤滑油の分析結果から潤滑油の劣化状況を総合的に判断できる潤滑油の劣化評価装置および潤滑油の劣化評価システムが求められている。
本発明は、前記問題に鑑み、潤滑油の劣化状況を総合的に評価し、潤滑油の劣化状況を判断することができる潤滑油の劣化評価装置および潤滑油の劣化評価システムを提供することを課題とする。
上述した課題を解決するための本発明の第1の発明は、潤滑油の一部を抜き出す潤滑油分取ラインと、前記潤滑油分取ラインから抜き出した前記潤滑油中に含まれる夾雑物の量、前記潤滑油の粘度を少なくとも分析する潤滑油性状分析手段と、未使用の潤滑油を新油として前記潤滑油性状分析手段に送給する新油供給ラインと、前記潤滑油性状分析手段で分析された前記潤滑油及び新油中に含まれる夾雑物の量と前記潤滑油及び新油の粘度との分析結果を集約して複数段階に区分した評価基準を作成し、作成した評価基準及び前記潤滑油中に含まれる夾雑物の量と前記潤滑油の粘度との測定結果に基づいて前記潤滑油の劣化状態を総合評価する潤滑油劣化判定手段と、を有することを特徴とする潤滑油の劣化評価装置である。
第2の発明は、第1の発明において、前記潤滑油性状分析手段が、前記潤滑油及び新油中に含まれる水分、比重、色相の少なくとも1つ以上を分析すると共に、前記潤滑油劣化判定手段が、前記潤滑油及び新油中に含まれる夾雑物の量及び前記潤滑油の粘度の分析結果を前記潤滑油中に含まれる水分、比重、色相よりも重みをおいて評価することを特徴とする潤滑油の劣化評価装置である。
第3の発明は、機械装置から潤滑油を排出して前記機械装置に循環させる潤滑油循環ラインと、第1又は第2の発明の潤滑油の劣化評価装置と、前記潤滑油循環ラインから分岐した潤滑油分岐ラインと、前記潤滑油分岐ラインに抜き出した前記潤滑油を再生し、再生油とする再生処理装置と、前記再生処理装置から排出される前記再生油を前記潤滑油循環ラインに戻すための再生油循環ラインと、を有し、前記潤滑油分岐ラインは、前記潤滑油を前記潤滑油循環ラインに戻す戻しラインと、前記潤滑油を再生する再生処理装置に前記潤滑油を送給する再生ラインと、前記潤滑油を廃棄する廃棄ラインとに分岐され、前記潤滑油劣化判定手段で得られた前記潤滑油の劣化状態を総合評価した結果に基づいて前記潤滑油分岐ラインに抜き出した前記潤滑油を、前記戻しライン、前記再生ライン、および前記廃棄ラインのいずれかに送給することを特徴とする潤滑油の劣化評価システムである。
第4の発明は、第3の発明において、前記再生油循環ラインから分岐し、抜き出した前記再生油を前記潤滑油性状分析手段に送給する再生油分岐ラインを有することを特徴とする潤滑油の劣化評価システムである。
第5の発明は、潤滑油の一部を抜き出し、抜き出した前記潤滑油中に含まれる夾雑物の量、前記潤滑油の粘度を少なくとも分析すると共に、未使用の潤滑油である新油中に含まれる夾雑物の量、前記潤滑油の粘度を少なくとも分析して前記潤滑油及び新油中に含まれる夾雑物の量と前記潤滑油の粘度の分析結果を複数段階に区分した評価基準を作成し、作成した評価基準及び測定した前記潤滑油に含まれる夾雑物の量と、前記潤滑油の粘度の評価結果に基づいて前記潤滑油の劣化状態を総合評価することを特徴とする潤滑油の劣化評価方法である。
第6の発明は、第5の発明において、前記潤滑油の性状を分析する際、前記潤滑油及び新油中に含まれる水分、比重、色相の少なくとも1つ以上を分析すると共に、前記潤滑油の劣化状態を総合評価する際に、前記潤滑油及び新油中に含まれる夾雑物の量及び前記潤滑油の粘度の分析結果を前記潤滑油中に含まれる水分、比重、色相よりも重みをおいて評価することを特徴とする潤滑油の劣化評価方法である。
第7の発明は、機械装置から潤滑油を排出して前記機械装置に循環させる潤滑油循環ラインから潤滑油分岐ラインに抜き出した前記潤滑油を、第5又は第6の発明の潤滑油の劣化評価方法を用いて前記潤滑油の劣化状態を総合評価した結果に基づいて、戻しラインを介して前記潤滑油循環ラインへの循環、再生ラインを介して前記潤滑油を再生する再生処理装置への送給、および廃棄ラインを介して廃棄のいずれかを行うことを特徴とする潤滑油の処理方法である。
第8の発明は、第7の発明において、前記再生処理装置から再生油循環ラインに排出された前記再生油の一部を抜き出し、抜き出した前記再生油を分析し、第5又は第6の発明の潤滑油の劣化評価方法を用いて前記再生油の劣化状態を総合評価することを特徴とする潤滑油の処理方法である。
本発明によれば、潤滑油の劣化状況を総合的に評価し、潤滑油の劣化状況を判断することができる。
図1は、本実施例に係る潤滑油の劣化評価装置を適用した潤滑油の劣化診断システムの構成を簡略に示す図である。 図2は、新油と潤滑油とに含まれる夾雑物の分析結果の一例を示す図である。 図3は、新油と潤滑油との粘度の分析結果の一例を示す図である。 図4は、新油と潤滑油とに含まれる水分の分析結果の一例を示す図である。 図5は、新油と潤滑油の比重の分析結果の一例を示す図である。 図6は、新油と潤滑油とに含まれる色相の分析結果の一例を示す図である。 図7は、潤滑油の劣化診断システムの他の構成を示す図である。 図8は、潤滑油の劣化診断システムの他の構成を示す図である。 図9は、潤滑油の劣化診断システムの他の構成を示す図である。
以下、本発明を実施するための実施例につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、本発明は以下の実施例に記載した内容により限定されるものではない。また、下記実施例における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、下記実施例で開示した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。
<潤滑油の劣化診断システム>
本発明による実施例1に係る潤滑油の劣化評価装置を適用した潤滑油の劣化診断システムについて、図面を参照して説明する。なお、本実施例では、機械装置として風力発電装置(風車)の増速機に用いる潤滑油の劣化を評価する場合について説明する。
図1は、本実施例に係る潤滑油の劣化評価装置を適用した潤滑油の劣化診断システムの構成を簡略に示す図である。図1に示すように、本実施例に係る潤滑油の劣化評価システム10は、潤滑油の劣化評価装置11と、潤滑油循環ラインL11と、潤滑油分岐ラインL12と、再生処理装置12と、再生油循環ラインL13とを有する。
風力発電装置(風車)の増速機14内で用いられる潤滑油15は装置本体内を循環して使用されている。増速機14には、増速機14から潤滑油15を排出して増速機14に循環させる潤滑油循環ラインL11が設けられている。増速機14内の潤滑油15は潤滑油循環ラインL11から抜き出されてろ過装置16で潤滑油15中に含まれる夾雑物が除去される。その後、ろ過装置16でろ過された後の潤滑油15は、ポンプ18により送給され、再度、増速機14内に戻され、使用されている。
[潤滑油の劣化評価装置]
また、増速機14内の潤滑油15は潤滑油の劣化評価装置11に送給され、潤滑油の劣化評価装置11は潤滑油15の劣化状態を総合評価する。潤滑油の劣化評価装置11は、潤滑油分取ラインL21と、潤滑油性状分析装置(潤滑油性状分析手段)21と、潤滑油劣化判定装置(潤滑油劣化判定手段)22とを有する。
潤滑油分取ラインL21は、増速機14内で用いられている潤滑油15の一部を抜き出すラインである。増速機14内の潤滑油15は潤滑油分取ラインL21に抜き出され、潤滑油性状分析装置21に送給される。潤滑油分取ラインL21には、調節弁V11が設けられ、潤滑油分取ラインL21に抜き出された潤滑油15の量は調節弁V11により調整される。
潤滑油性状分析装置21は、潤滑油循環ラインL11から潤滑油分取ラインL21により抜き出した潤滑油15中に含まれる夾雑物の量、潤滑油15の粘度、水分、比重、色相を分析するものである。
潤滑油15に含まれる夾雑物、燃焼生成物、スラッジ、金属摩耗粉などの不溶分の汚損管理は、潤滑油15を使用する上で最も重要な管理項目の一つである。潤滑油15中に夾雑物、燃焼生成物、スラッジ、金属摩耗粉などの不溶分が増加すると、潤滑油15の粘度が上昇し、潤滑系統の清浄性の悪化、増速機14などの各種摺動部でのカジリ、作動不良、フィルター目詰まり、給油不足により増速機14のトラブルが頻発するようになる。そのため、例えば、新油23の粘度は30mg/Kg以下である場合、使用油15の粘度が100mg/Kg以上で交換することが好ましい。また、ろ過装置のフィルターにより潤滑油15中に夾雑物等の不溶分は除去できるため、これらが軽減された潤滑油15を用いて分析するようにしてもよい。
潤滑油15中に含まれる夾雑物の量の分析は、例えば、質量法ではJIS B 9931、計数法ではJIS B 9930に基づいて行われる。JIS B 9931に基づいて行う場合には、例えば、フィルターろ過法、フェログラフィー法、レーザー光などを用いて行われる。フィルターろ過法を用いる場合には、濾過フィルターに潤滑油15を通過させた後、濾過フィルター上に残った夾雑物の量を測定して、潤滑油15中に含まれる夾雑物を計量する。また、フェログラフィー法は磁石上に潤滑油15を流し磁力と重力の作用で摩耗粉などの夾雑物を捕集し、溶剤で油分などを除去した後、夾雑物を識別する方法である。フェログラフィー法には、定量フェログラフィー、分析フェログラフィーなどがある。定量フェログラフィーを用いる場合には、チューブに潤滑油15を流し潤滑油15中に含まれる夾雑物の濃度を透過光を測定して、潤滑油15中に含まれる夾雑物の量を求める。また、レーザー光を用いる場合には、潤滑油15に含まれる粒子の散乱光を測定して、潤滑油15中に含まれる夾雑物の量を求める。
また、潤滑油15に夾雑物が含まれている場合には、その夾雑物の粒子径、組成を測定する。夾雑物の粒子径が、所定値(例えば、10μm)以上の場合には、増速機14を破損する虞があるため、潤滑油15の交換を行う。また、夾雑物15の組成を分析し、金属元素、添加剤元素、油の成分を分析することで増速機14の摩耗箇所を特定することができる。
潤滑油15の粘度は、潤滑油15の最も重要な特性の一つであり、潤滑油15の油膜厚さが適正に保持できるか否かを判断し、潤滑油15の使用の可否を判断するための指標として重要である。例えば、潤滑油15の動粘度が高いと潤滑油15の温度の異常な上昇、始動不良などの原因となり、潤滑油15の動粘度が低すぎると動粘度の油膜強度が不足して異常摩耗を発生する原因となる。そのため、潤滑油15の粘度は新油23の±10%以上で交換することが好ましい。
潤滑油15の粘度の分析は、例えば、JIS K2283、JIS K2501などに基づいて行われる。JIS K2283に基づいて行う場合には、粘度計などを用いて行われる。このとき、例えば、一定容量の潤滑油15を所定の温度条件下で粘度計(例えばキャノン−フェンスケ型)の毛細管を自然流下するに要した時間(測定流出時間)を測定する。この測定流出時間を使用した粘度計の定数で乗ずることで潤滑油15の動粘度が求められる。
潤滑油15に含まれる水分は、潤滑油15を乳化(懸濁)させ、腐食発生の原因となり、潤滑油15が低温の場合にはろ過装置を詰まらせる原因にもなる。また、潤滑油15の酸化を促進させ、油膜切れによる潤滑不良を引き起こす。また、潤滑油15に水分が含まれていると、潤滑油15の粘度を低下させ、加水分解を進行させると共に、添加剤を劣化させる。こうした事情等から、潤滑油15の水分は増速機14のトラブルを予知し、未然に防ぐために重要な指標である。そのため、潤滑油15に含まれる水分は新油23の0.1%以上で交換することが好ましい。
潤滑油15の水分の分析は、例えば、JIS K2275などに基づいて行われる。JIS K2275に基づいて行う場合には、潤滑油15の水分の分析は、例えば、カールフィッシャー法、赤外線吸収スペクトル分析法、誘電率法などを用いて行われる。例えば、赤外線吸収スペクトル分析法を用いる場合には、水に起因した赤外線の吸収スペクトルのピーク強度から求める。
潤滑油15の比重の分析は、粘度と同様、摩耗の原因となり、油膜圧を低下させる原因となりうるが、粘度に比べ、その変化が小さい。そのため、新油23の比重が例えば、0.85程度の場合、潤滑油15の比重は0.80〜0.90の範囲外で更油または交換する必要がある。潤滑油15の比重の分析は、例えば、電子密度計、比重瓶、浮き計りなどを用いて行われる。
潤滑油15の色相は、潤滑油15の酸化劣化を把握するための指標となる。潤滑油15は使用時間とともに酸化などの劣化が進み色相が低下(濃色化)する傾向があることから、潤滑油15の劣化の目安として用いられる。
潤滑油15の色相の分析は、例えば、JIS K2580に基づいて行われる。JIS K2580に基づいて行う場合、ASTM色試験器を用いて行われる。人工昼光色光源部を点灯させ、ASTM色標準ガラス(0.5〜8.0,0.5刻み間隔)と潤滑油15の色を測定し、両者の色が一致したASTM色標準ガラスの数値を潤滑油15のASTM色とする。新油23が例えば0.5であったとき、潤滑油15の3〜4で交換(最大値9は濃黒色)する。また、潤滑油15の色が標準色の中間にある場合は濃い方のASTM色標準ガラスの数値を潤滑油15のASTM色とする。
潤滑油性状分析装置21で分析された各分析結果(潤滑油15中に含まれる夾雑物の量、潤滑油15の粘度、水分、比重、色相)は、潤滑油劣化判定装置22に伝達される。
また、新潤滑油(新油)23は新油タンク24から新油供給ラインL22を介して潤滑油性状分析装置21に送給される。なお、新油23とは、増速機14で使用されていない未使用の潤滑油をいう。また、新油供給ラインL22には、調節弁V12が設けられ、新油供給ラインL22から送給される新油23の量は調節弁V12により調整される。
新油23についても潤滑油15と同様に、潤滑油性状分析装置21で新油23中に含まれる夾雑物の量、新油23の粘度、水分、比重、色相が測定される。
なお、本実施例においては、潤滑油性状分析装置21は、潤滑油15中に含まれる夾雑物の量、潤滑油15の粘度、水分、比重、色相を測定するようにしているが、これに限定されるものではない。潤滑油性状分析装置21は、少なくとも潤滑油15中に含まれる夾雑物の量、潤滑油15の粘度だけを測定するようにしてもよい。潤滑油性状分析装置21は、潤滑油15中に含まれる夾雑物の量、潤滑油15の粘度以外を測定する場合には、潤滑油15中に含まれる夾雑物、潤滑油15の粘度の他に、潤滑油15中に含まれる水分、比重、色相の少なくとも1つ以上を測定するようにしてもよい。
潤滑油劣化判定装置22は、潤滑油性状分析装置21で分析された潤滑油15及び新油23に含まれる夾雑物、水分の量と、潤滑油15及び新油23の粘度、比重、色相の分析結果を複数段階に区分して各々評価し、潤滑油15及び新油23中に含まれる夾雑物、水分の量と、潤滑油15及び新油23の粘度、比重、色相との各々の評価結果に基づいて潤滑油15の劣化状態を総合評価するものである。
すなわち、潤滑油劣化判定装置22は、潤滑油性状分析装置21で分析された潤滑油15と新油23との分析結果を集約して、潤滑油15中に含まれる夾雑物、水分の量、潤滑油15の粘度、比重、色相の各分析結果を複数段階に区分して評価する。本実施例では、潤滑油15と新油23に含まれる夾雑物、水分の量、潤滑油15と新油23との粘度、比重、色相の各分析結果を4段階(例えば、A〜D)とする。
潤滑油15と新油23とに含まれる夾雑物の量の分析結果の一例を図2に、潤滑油15と新油23との粘度の分析結果の一例を図3に、潤滑油15と新油23とに含まれる水分の分析結果の一例を図4に、潤滑油15と新油23との比重の分析結果の一例を図5に、潤滑油15と新油23との色相の分析結果の一例を図6に各々示す。
(夾雑物の量)
図2に示すように、潤滑油15に含まれる夾雑物の量が50mg/kg以下の場合には評価はAとし、潤滑油15に含まれる夾雑物の量が50mg/kg〜100mg/kg以下の場合には評価はBとし、潤滑油15に含まれる夾雑物の量が100mg/kg〜200mg/kg以下の場合には評価はCとし、潤滑油15に含まれる夾雑物の量が200mg/kg以上の場合には評価はDとする。
新油23は、その新油23に含まれる夾雑物の量は50mg/kg以下で、評価はAとなるが、潤滑油15は、その潤滑油15に含まれる夾雑物の量は50mg/kg以上であり、増速機14の運転時間が長くなるのに伴って潤滑油15に含まれる夾雑物の量は大きくなり、評価はB〜Dとなる。
(粘度)
また、図3に示すように、潤滑油15の粘度が320cp以上の場合には評価はAとし、潤滑油15の粘度が250cp〜320cpよりも低い場合には評価はBとし、潤滑油15の粘度が130cp〜250cpよりも低い場合には評価はCとし、潤滑油15の粘度が130cpよりも低い場合には評価はDとする。
新油23の粘度は320cp以上で、評価はAとなるが、潤滑油15の粘度は320cpよりも低く、増速機14の運転時間が長くなるのに伴って潤滑油15の粘度は低くなり、評価はB〜Dとなる。
(水分)
また、図4に示すように、潤滑油15に含まれる水分の量が50ppm以下の場合には評価はAとし、潤滑油15に含まれる水分の量が50ppm〜100ppm以下の場合には評価はBとし、潤滑油15の水分の量が100ppm〜1000ppm以下の場合には評価はCとし、潤滑油15の水分の量が1000ppmよりも高い場合には評価はDとする。
新油23に含まれる水分の量は50ppm以下で、評価はAとなるが、潤滑油15に含まれる水分の量は50ppmよりも高く、増速機14の運転時間が長くなるのに伴って潤滑油15に含まれる水分の量は高くなり、評価はB〜Dとなる。
(比重)
また、図5に示すように、潤滑油15の比重が0.85以上の場合には評価はAとし、潤滑油15の比重が0.80以上0.85よりも低い場合には評価はBとし、潤滑油15の比重が0.75以上0.80よりも低い場合には評価はCとし、潤滑油15の比重が0.75よりも低い場合には評価はDとする。
新油23の比重は0.85以上で、評価はAとなるが、潤滑油15の比重は0.85よりも低く、増速機14の運転時間が長くなるのに伴って潤滑油15の比重は低くなり、評価はB〜Dとなる。
(色相)
また、図6に示すように、潤滑油15の色相が所定値以下の場合には評価はAとし、潤滑油15の色相が所定値よりも濃い場合には評価はB〜Dとする。
新油23の色相は所定値以下で、評価はAとなるが、潤滑油15の色相は所定値よりも濃く、増速機14の運転時間が長くなるのに伴い潤滑油15の色相は濃くなり、評価はB〜Dとなる。
このようにして、潤滑油劣化判定装置22は、得られた各分析結果(潤滑油15中に含まれる夾雑物、水分の量、潤滑油15の粘度、水分、比重、色相)に基づいて、潤滑油15の劣化状態を総合評価する。
潤滑油15の劣化状態の総合評価は、潤滑油15中に含まれる夾雑物の量、潤滑油15の粘度を、潤滑油15中に含まれる水分、比重、色相よりも重みをおいて行う。潤滑油15の劣化状態の総合評価は、例えば、下記式のように表される。
潤滑油15の劣化状態の総合評価=(潤滑油15中に含まれる夾雑物×α+潤滑油15の粘度×β+潤滑油15中に含まれる水分×γ+比重×δ+色相×ε) ・・・(1)
本実施例において、重みとは、潤滑油15中に含まれる夾雑物の量、潤滑油15の粘度の値を、潤滑油15中に含まれる水分、比重、色相の各々の値よりも比重をおいて評価することであり、上記式(1)のα、βをγ、δ、εよりも大きい整数とする。これは、風力発電装置の増速機14等では、風力発電装置の増速機14等へのリスク要因を以下のような関係に基づくことから、潤滑油15中に含まれる夾雑物の量、潤滑油15の粘度の値を、潤滑油15中に含まれる水分、比重、色相の各々の値よりも重みをおいて調整する。
夾雑部>>粘度=水分>比重=色相
例えば、α、βを2としたとき、γは1とし、δ、εは1/2とする。これにより、潤滑油15中に含まれる夾雑物、潤滑油15の粘度を、潤滑油15中に含まれる水分、比重、色相よりも重みをおいて評価することができる。
潤滑油15の劣化状態の総合評価は、α、β、γ、δ、εを各々異なる整数とした場合においても、例えば、以下のように判断される。
(1)潤滑油15の各分析結果(潤滑油15中に含まれる夾雑物、水分の量、潤滑油15の粘度、水分、比重、色相)が全てAの場合には、潤滑油15の劣化状態の総合評価は、最良の総合評価Aとする。
(2)潤滑油15の各分析結果(潤滑油15中に含まれる夾雑物、水分の量、潤滑油15の粘度、水分、比重、色相)が全てBの場合には、潤滑油15の劣化状態の総合評価は良の総合評価Bとする。
(3)潤滑油15の各分析結果(潤滑油15中に含まれる夾雑物、水分の量、潤滑油15の粘度、水分、比重、色相)が全てCの場合には、潤滑油15の劣化状態の総合評価はやや不良の総合評価Cとする。
(4)潤滑油15の各分析結果(潤滑油15中に含まれる夾雑物、水分の量、潤滑油15の粘度、水分、比重、色相)が全てDの場合には、潤滑油15の劣化状態の総合評価は不良の総合評価Dとする。
潤滑油劣化判定装置22で評価された潤滑油15の総合評価の結果は制御装置25に伝達される。
制御装置25は、潤滑油劣化判定装置22で評価された潤滑油15の総合評価の結果に基づいて潤滑油分岐ラインL12から抜き出す潤滑油15の流路を調整する。すなわち、制御装置25は、潤滑油性状分析装置21で測定された潤滑油15中に含まれる夾雑物、潤滑油15の分析結果に基づいて潤滑油劣化判定装置22で評価された潤滑油15の総合評価の結果から、分析に用いた潤滑油15を循環させて戻すこと、潤滑油15を再生処理装置12に送給して再生処理すること、分析に用いた潤滑油15を廃棄することのいずれかの判定を行う。
潤滑油分岐ラインL12は、潤滑油循環ラインL11から分岐した潤滑油15の流路である。潤滑油分岐ラインL12には調節弁V13が設けられ、潤滑油分岐ラインL12に抜き出された潤滑油15の量は調節弁V13により調整される。
潤滑油分岐ラインL12は、潤滑油15を潤滑油循環ラインL11に戻す戻しラインL21−1と、潤滑油15を再生する再生処理装置12に潤滑油15を送給する再生ラインL21−2と、潤滑油15を廃棄する廃棄ラインL21−3とに分岐されている。戻しラインL21−1、再生ラインL21−2および廃棄ラインL21−3には、調節弁V14〜V16が各々設けられ、戻しラインL21−1、再生ラインL21−2、および廃棄ラインL21−3に送給される潤滑油15の量は調節弁V14〜V16により調整される。
潤滑油分岐ラインL12に抜き出した潤滑油15を潤滑油劣化判定装置22で得られた潤滑油15の劣化状態を総合評価した結果に基づいて、潤滑油15は戻しラインL21−1、再生ラインL21−2、廃棄ラインL21−3のいずれかに送給される。
(総合評価A、Bの場合)
潤滑油劣化判定装置22で評価された潤滑油15の総合評価が総合評価A、Bの場合には、潤滑油15は戻しラインL21−1側に送給され、油保管タンク26に貯蔵される。油保管タンク26と潤滑油循環ラインL11との間は潤滑油戻しラインL23により連結されている。油保管タンク26に貯蔵された潤滑油15は、潤滑油戻しラインL23を介して潤滑油循環ラインL11に戻される。潤滑油戻しラインL23には調節弁V17が設けられ、潤滑油戻しラインL23を通過する潤滑油15の量は調節弁V17により調整される。
また、戻しラインL21−1と潤滑油戻しラインL23との間は循環分岐ラインL24により連結されている。戻しラインL21−1に抜き出された潤滑油15は、潤滑油戻しラインL23、循環分岐ラインL24を介して潤滑油循環ラインL11に直接戻すようにしてもよい。なお、循環分岐ラインL24には調節弁V18が設けられ、循環分岐ラインL24に抜き出す潤滑油15の量は調節弁V18により調整される。
(総合評価Cの場合)
潤滑油劣化判定装置22で評価された潤滑油15の総合評価が総合評価Cの場合には、潤滑油15は再生ラインL21−2側に送給され、再生ラインL21−2を介して再生処理装置12に供給される。
再生処理装置12は、潤滑油15を再生し、再生油27とするものである。再生処理装置12では、潤滑油15に含まれる夾雑物、水分の除去、添加剤、新油23の補充が行われる。なお、本実施例では、再生された潤滑油を再生油という。
再生処理装置12は、潤滑油15に含まれる夾雑物や水分を除去するためのフィルターや、添加剤を補充するための添加剤補充手段、新油タンクから新油23を補充するための新油補充手段など、潤滑油15に含まれる夾雑物、水分の除去、添加剤、新油23の補充を行うために従来より一般的に用いられる装置が用いられる。
再生処理装置12で再生された潤滑油(再生油)27は、再生油循環ラインL13から排出される。再生油循環ラインL13は、再生処理装置12から排出される再生油27を潤滑油循環ラインL11に戻すためのラインである。再生処理装置12から潤滑油循環ラインL11に排出された再生油27は、後述するように再生十分場合には、油保管タンク26に送給される。なお、再生油循環ラインL13には調節弁V21が設けられ、再生油循環ラインL13を通過する再生油27の量は調節弁V21により調整される。
再生油循環ラインL13には、再生油27を抜き出すための再生油分岐ラインL31が連結されている。再生油27の一部は再生油分岐ラインL31に抜き出され、潤滑油性状分析装置21に送給される。なお、再生油分岐ラインL31には調節弁V22が設けられ、再生油分岐ラインL31を通過する再生油27の量は調節弁V22により調整される。
潤滑油性状分析装置21に送給された再生油27は、潤滑油性状分析装置21において、潤滑油15と同様に、潤滑油性状分析装置21での再生油27の分析結果と潤滑油性状分析装置21での新油23の分析結果とを比較して再生油27の劣化状態を総合評価をする。再生油27の総合評価が総合評価A、Bと判断された場合には、潤滑油15の再生が十分されたものと判断して、再生油27を調節弁V23を開放して油保管タンク26に送給する。
再生油循環ラインL13には、再生油廃棄ラインL32が連結されている。再生油27の総合判定が評価C、Dと判断された場合には、潤滑油15の再生は不十分と判断して、調節弁V24を開放して再生油廃棄ラインL32を通過して廃棄タンク28に送給される。
(総合評価Dの場合)
潤滑油劣化判定装置22で評価された潤滑油15の総合評価が総合評価Dの場合には、潤滑油15は廃棄ラインL21−3側に送給され、廃棄タンク28に廃棄される。
このように、本実施例に係る潤滑油の劣化評価装置11を適用した潤滑油の劣化診断システム10によれば、本実施例に係る潤滑油の劣化評価装置11が潤滑油15の劣化状態を総合的に評価し、潤滑油15の劣化状態を判断することができる。これにより、風車等の運転中において、風車に適用される増速機14などの機器に用いられる潤滑油15の劣化状態を総合的に評価することができるため、潤滑油15の交換の有無について迅速に確認でき、潤滑油15の劣化状況の割合に応じて潤滑油15の補充又は交換を即座に判断することができる。
したがって、本実施例に係る潤滑油の劣化評価装置11を適用した潤滑油の劣化診断システム10は、潤滑油15の安定的な管理が可能であると共に、潤滑油15の評価結果を迅速に風力発電装置に適用される増速機14などの機器の運転制御及び潤滑油15の交換に反映することができるため、風力発電装置に適用される増速機14などの機器のトラブルを事前に回避することが可能となる。
特に、2.4MWクラスの風力発電装置の場合には、増速機14に用いられる潤滑油15は800L程度であり、1000Aクラスの風力発電装置の場合には、増速機14に用いられる潤滑油15は300L程度である。そのため、本実施例に係る潤滑油の劣化評価装置11を適用した潤滑油の劣化診断システム10を用いることで、潤滑油15の評価結果に基づいて、潤滑油15は安定して管理しながら迅速に潤滑油15の交換、追加を行うことができる、このため、風力発電装置等が大型化し、使用される潤滑油15が増大しても、風力発電装置に適用される増速機14などの機器のトラブルを回避しながら、効率良く潤滑油15を使用することができる。
なお、本実施例においては、潤滑油劣化判定装置22は、潤滑油性状分析装置21で分析された潤滑油15中に含まれる夾雑物、水分の量、潤滑油15の粘度、比重、色相を各々評価して、総合評価するようにしているが、これに限定されるものではない。例えば、本実施例では、潤滑油劣化判定装置22は、少なくとも潤滑油15中に含まれる夾雑物、潤滑油15の粘度の分析結果に基づいて潤滑油15の劣化を総合評価してもよい。また、潤滑油劣化判定装置22は、潤滑油15中に含まれる夾雑物、潤滑油15の粘度以外に、潤滑油15中に含まれる水分、潤滑油15の比重、色相が分析されている場合には、分析された潤滑油15中に含まれる夾雑物、潤滑油15の粘度の他に、潤滑油15中に含まれる水分、比重、色相の少なくとも1つ以上の分析結果に基づいて潤滑油15の劣化状態を総合評価するようにしてもよい。
また、本実施例においては、潤滑油分岐ラインL12を潤滑油循環ラインL11のろ過装置16よりも前流側で連結するようにしているが、これに限定されるものではなく、図7に示すように、潤滑油分岐ラインL12を潤滑油循環ラインL11のろ過装置16よりも後流側で連結するようにしてもよい。
また、本実施例においては、潤滑油分岐ラインL12から戻しラインL21−1、再生ラインL21−2、廃棄ラインL21−3への流路の切り替えを戻しラインL21−1、再生ラインL21−2、廃棄ラインL21−3の各ラインに設けた調節弁V13〜V16で調整するようにしているが、これに限定されるものではない。例えば、図8に示すように、潤滑油分岐ラインL12に四方弁31を設け、戻しラインL21−1、再生ラインL21−2、廃棄ラインL21−3の各流路への切り替えを行うようにしてもよい。
また、本実施例においては、循環分岐ラインL24への潤滑油15の流路、再生油分岐ラインL31への再生油27の流路、再生油廃棄ラインL32の流路の各々のラインへの流路の切替えは、各ラインに設けた調節弁V18、V22、V24で調整するようにしているが、これに限定されるものではない。例えば、図9に示すように、戻しラインL21−1、再生油循環ラインL13に三方弁32〜34を各々設け、循環分岐ラインL24への潤滑油15の流路、再生油分岐ラインL31への再生油27の流路、再生油廃棄ラインL32の流路の各流路への切り替えを行うようにしてもよい。
また、三方弁32〜34は、戻しラインL21−1、再生油循環ラインL13に各々設ける必要はなく、いずれかのラインにのみ設けるようにしてもよい。
また、本実施例においては、再生油27を再生油分岐ラインL31から抜き出して、潤滑油性状分析装置21で再生油27に含まれる夾雑物、水分の量、再生油27の粘度、比重、色相を分析して潤滑油劣化判定装置22で評価するようにしているが、これに限定されるものではない。例えば、潤滑油15が再生処理装置12で十分再生されていることが確実で、特に分析して総合評価する必要がない場合等には、再生油27を再生油分岐ラインL31に抜き出さずにそのまま油保管タンク26に送給するようにしてもよい。
また、上述した実施例においては、機械装置として洋上等に設置される風力発電装置内部の増速機14に適用される潤滑油15を評価する場合について説明したが、本実施例は、これに限定されるものではなく、例えば、船舶に搭載されて航行用、発電用などのディーゼルエンジン、フォークリフトなどの産業用車両、プラント、風車などの機械装置の増速機以外の機器、油圧ドライブ、油圧制御装置、ポンプ、エンジン、ピストン、軸受等に用いられる潤滑油等において適用するようにしてもよい。
10 潤滑油の劣化診断システム
11 潤滑油の劣化評価装置
12 再生処理装置
14 増速機
15 潤滑油
16 ろ過装置
18 ポンプ
21 潤滑油性状分析装置(潤滑油性状分析手段)
22 潤滑油劣化判定装置(潤滑油劣化判定手段)
23 新油
24 新油タンク
25 制御装置
26 油保管タンク
27 再生油
28 廃棄タンク
31 四方弁
32〜34 三方弁
L11 潤滑油循環ライン
L12 潤滑油分岐ライン
L13 再生油循環ライン
L21 潤滑油分取ライン
L21−1 戻しライン
L21−2 再生ライン
L21−3 廃棄ライン
L22 新油供給ライン
L23 潤滑油戻しライン
L24 循環分岐ライン
L31 再生油分岐ライン
L32 再生油廃棄ライン
V11〜V18、V21〜V24 調節弁

Claims (8)

  1. 潤滑油の一部を抜き出す潤滑油分取ラインと、
    前記潤滑油分取ラインから抜き出した前記潤滑油中に含まれる夾雑物の量、前記潤滑油の粘度を少なくとも分析する潤滑油性状分析手段と、
    未使用の潤滑油を新油として前記潤滑油性状分析手段に送給する新油供給ラインと、
    前記潤滑油性状分析手段で分析された前記潤滑油及び新油中に含まれる夾雑物の量と前記潤滑油及び新油の粘度との分析結果を集約して複数段階に区分した評価基準を作成し、作成した評価基準及び前記潤滑油中に含まれる夾雑物の量と前記潤滑油の粘度との測定結果に基づいて前記潤滑油の劣化状態を総合評価する潤滑油劣化判定手段と、
    を有することを特徴とする潤滑油の劣化評価装置。
  2. 請求項1において、
    前記潤滑油性状分析手段が、前記潤滑油及び新油中に含まれる水分、比重、色相の少なくとも1つ以上を分析すると共に、
    前記潤滑油劣化判定手段が、前記潤滑油及び新油中に含まれる夾雑物の量及び前記潤滑油の粘度の分析結果を前記潤滑油中に含まれる水分、比重、色相よりも重みをおいて評価することを特徴とする潤滑油の劣化評価装置。
  3. 機械装置から潤滑油を排出して前記機械装置に循環させる潤滑油循環ラインと、
    請求項1又は2に記載の潤滑油の劣化評価装置と、
    前記潤滑油循環ラインから分岐した潤滑油分岐ラインと、
    前記潤滑油分岐ラインに抜き出した前記潤滑油を再生し、再生油とする再生処理装置と、
    前記再生処理装置から排出される前記再生油を前記潤滑油循環ラインに戻すための再生油循環ラインと、
    を有し、
    前記潤滑油分岐ラインは、前記潤滑油を前記潤滑油循環ラインに戻す戻しラインと、前記潤滑油を再生する再生処理装置に前記潤滑油を送給する再生ラインと、前記潤滑油を廃棄する廃棄ラインとに分岐され、
    前記潤滑油劣化判定手段で得られた前記潤滑油の劣化状態を総合評価した結果に基づいて前記潤滑油分岐ラインに抜き出した前記潤滑油を、前記戻しライン、前記再生ライン、および前記廃棄ラインのいずれかに送給することを特徴とする潤滑油の劣化評価システム。
  4. 請求項3において、
    前記再生油循環ラインから分岐し、抜き出した前記再生油を前記潤滑油性状分析手段に送給する再生油分岐ラインを有することを特徴とする潤滑油の劣化評価システム。
  5. 潤滑油の一部を抜き出し、抜き出した前記潤滑油中に含まれる夾雑物の量、前記潤滑油の粘度を少なくとも分析すると共に、未使用の潤滑油である新油中に含まれる夾雑物の量、前記潤滑油の粘度を少なくとも分析して前記潤滑油及び新油中に含まれる夾雑物の量と、前記潤滑油の粘度の分析結果を集約して複数段階に区分した評価基準を作成し、作成した評価基準及び測定した前記潤滑油に含まれる夾雑物の量と、前記潤滑油の粘度の評価結果に基づいて前記潤滑油の劣化状態を総合評価することを特徴とする潤滑油の劣化評価方法。
  6. 請求項5において、
    前記潤滑油の性状を分析する際、前記潤滑油及び新油中に含まれる水分、比重、色相の少なくとも1つ以上を分析すると共に、
    前記潤滑油の劣化状態を総合評価する際に、前記潤滑油及び新油中に含まれる夾雑物の量及び前記潤滑油の粘度の分析結果を前記潤滑油中に含まれる水分、比重、色相よりも重みをおいて評価することを特徴とする潤滑油の劣化評価方法。
  7. 機械装置から潤滑油を排出して前記機械装置に循環させる潤滑油循環ラインから潤滑油分岐ラインに抜き出した前記潤滑油を、請求項5又は6に記載の潤滑油の劣化評価方法を用いて前記潤滑油の劣化状態を総合評価した結果に基づいて、戻しラインを介して前記潤滑油循環ラインへの循環、再生ラインを介して前記潤滑油を再生する再生処理装置への送給、および廃棄ラインを介して廃棄のいずれかを行うことを特徴とする潤滑油の処理方法。
  8. 請求項7において、
    前記再生処理装置から再生油循環ラインに排出された前記再生油の一部を抜き出し、
    抜き出した前記再生油を分析し、請求項5又は6に記載の潤滑油の劣化評価方法を用いて前記再生油の劣化状態を総合評価することを特徴とする潤滑油の処理方法。
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