JP5671785B2 - 金属塊用熱処理炉に用いる炉床充填用材料の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、金属の塊を熱処理する種々の炉、例えば、連続鋳造後のスラブの保熱炉、熱間圧延のスラブの加熱炉、又は鋼板の焼鈍炉等の金属塊用熱処理炉に用いる炉床充填用材料の製造方法に関する。
一般に、金属塊を熱処理する炉(以下、熱処理炉ともいう)の炉床は、炉内に露出する面(以下、炉内稼動面ともいう)側が、耐火層で構成され、この背面側に断熱層を設ける場合が多い。このように、熱処理炉に断熱層を設けるのは、熱処理炉の燃料原単位の低減を目的とした熱処理炉の断熱性が求められるためである。
しかし、断熱層を構成する耐火物(以下、断熱層耐火物ともいう)は、一般に、気泡を多く含むため、強度や耐侵食性が低く、熱処理炉の高温雰囲気への曝露や熱処理物のスケール等の落下物により、劣化して断熱性が低下する。このため、断熱層の炉内稼動面側に、高温強度が高く耐侵食性に優れた耐火層を設けることが行われている。なお、耐火層を構成する耐火物(以下、耐火層耐火物ともいう)には、耐火れんが又は耐火キャスタブル(以下、キャスタブル耐火物ともいう)を用いるのが一般的である。
このような金属塊の熱処理炉としては、例えば、特許文献1に、耐火れんが(炉床れんが)を炉床部に配置した熱処理炉が記載されている。この炉床部に配置された耐火れんがは、熱による耐火れんがの膨張伸縮を吸収するため、炉床部に予め湾曲させた状態で配置されている。
また、金属塊の熱処理炉ではないが、溶湯を貯蔵する炉の炉床構造としては、例えば、特許文献2のようなラミング材が一般に用いられている。
ラミング材は、焼結性を担保するため、一般に最大粒径が5mm以下で、粒径10μm以下の微粉を含めた比較的微細な粉粒状の耐火物からなり、これを炉内に投入して突き固めることにより築炉し、その後、焼結運転によってラミング材の表層を焼結させることで強固な焼結層を形成させ、この焼結層によって炉内の溶湯を保持するように使用される。この焼結層の背面側は、高温に曝されないため、粉粒状態を保った未焼結層となっており、この焼結層に亀裂が生成しても、この亀裂に侵入した溶湯の熱により、焼結層背面側の未焼結のラミング材が焼結することで、溶湯の漏洩を防止できる。このため、ラミング材は、特に、誘導炉等のように、耐火物の厚みを極力薄くする必要がある溶湯保持用炉の耐火物に使用することで、好適な効果が得られる。
特開平8−200652号公報 特開2004−83363号公報
しかしながら、特許文献1に開示の熱処理炉では、隣合う耐火れんが同士が面で接触しているため、耐火れんが自身の熱膨張によってその接触部(れんが目地)が迫り上がり、隣合う耐火れんがの目地部に開口部が生成する。このように、開口部が生成すると、耐火れんがの背面側の断熱層耐火物の表面が熱処理炉内に露出するため、炉内の高温雰囲気への曝露や熱処理物のスケール等の落下物により、断熱層耐火物の劣化に直結する。なお、この現象は、隣合う耐火れんがの目地部にモルタル等を配置しても同様に発生する。
特に、耐火れんがは、平面で構成される形状(例えば、直方体)であるため、面接触するように配置された隣合う耐火れんがの間に開口部が一旦生成すると、高温の炉内雰囲気ガスが開口部から侵入し、耐火れんがが1層分無くなるのと同等な、耐火性や断熱性の低下の悪影響がある。
また、特許文献2のように、溶湯保持用炉において好適な効果が得られるラミング材を、本発明が対象とする金属塊の熱処理炉の炉床構造に適用すると、以下の課題がある。
ラミング材は、炉内稼動面近傍が焼結して焼結層を生成するため、昇温後は、キャスタブル耐火物と同様に炉床全体が一体構造となり、焼結層の熱膨張や焼結による収縮により、未焼結層に達する亀裂が発生する。このため、金属塊を熱処理炉に装入する際に、炉内に巻込まれる空気、又は熱処理炉内にて使用されるバーナーの噴流が、上記した亀裂から焼結層の裏面側の未焼結層に侵入して、未焼結のラミング材が熱処理炉内で流動し飛散する。
このとき、焼結層の背面側に空洞ができるため、熱処理炉の経時使用と共に、耐火性や断熱性が劣化する部分が発生する。更に、焼結層は、熱膨張等によって互いに迫り合い、熱処理炉の他の部位へ応力を発生させたり、また焼結層が浮き上がり実質的な耐火物厚みを減少させたりする等の課題もある。
なお、炉床にキャスタブル耐火物を用いる場合、炉床全体、もしくは溝状のスコアライン(例えば、耐火物の膨張代の吸収や、亀裂を優先的に発生させる箇所)で囲まれた領域が、一体構造となる。このため、キャスタブル耐火物の炉内稼動面近傍の熱膨張や、焼結による収縮により、キャスタブル耐火物に亀裂が発生する。
その結果、発生した亀裂や溝状に形成したスコアラインにおいて、この両側に位置する耐火物同士で互いに迫り合いが生じ、熱処理炉の他の部位へ応力を発生させたり、また焼結層が浮き上がり実質的な耐火物の厚みを減少させたりする等の課題が発生する。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、炉床の耐火物の主として目地部や亀裂部での開口部の発生や、熱膨張による炉床の耐火物の迫り合いを、未然に防止することができ、経時使用と共に劣化する炉床の耐火物の耐火性や断熱性の低下を抑制、更には防止可能な金属塊用熱処理炉に用いる炉床充填用材料の製造方法を提供することを目的とする。
前記目的に沿う本発明に係る金属塊用熱処理炉に用いる炉床充填用材料の製造方法は、金属塊用熱処理炉の炉床に散布され、該炉床の炉内稼動面を構成する充填層の充填率が70体積%以上85体積%以下となるような粒度分布を備える粒状の耐火物からなる炉床充填用材料の製造方法であって、
耐火層耐火物に用いられ、付着した地金及び/又はスラグをハツリで除去した使用済み耐火物を、ジョークラッシャーの歯板間隔又はダブルクラッシャーのロール間隔を調整して圧縮破砕、最大粒径20mm以上50mm以下の範囲内かつ粒径1mmアンダーが80質量%以下となるように調整し、前記粒状の耐火物にする。
本発明に係る金属塊用熱処理炉に用いる炉床充填用材料の製造方法において、前記使用済み耐火物は、製鉄所で発生する溶湯貯蔵容器の耐火層耐火物及び熱処理炉の耐火れんがのいずれか一方又は双方であることが好ましい
発明に係る金属塊用熱処理炉に用いる炉床充填用材料の製造方法において、前記使用済み耐火物の炭素成分は1質量%以下であることが好ましい。
本発明に係る金属塊用熱処理炉に用いる炉床充填用材料の製造方法は、使用済み耐火物を圧縮破砕して、最大粒径を20mm以上50mm以下の範囲内に調整し、粒状の耐火物にするので、金属塊用熱処理炉の炉床の炉内稼動面側に、層厚を維持して断熱性及び耐火性を低下させない充填層を形成するのに適した炉床充填用材料を、容易かつ効率的に製造できる。また、炉床充填用材料の製造に際し、使用済み耐火物を用いるので、従来廃棄されていた使用済み耐火物のリサイクルも可能となる。
このようにして製造した炉床充填用材料を使用して、金属塊用熱処理炉の炉床の炉内稼動面を構成することで、耐火れんがのように面接触させることなく、粒状の耐火物同士を実質的に点接触させることができる。また、この粒状の耐火物同士は、互いに結合されておらず、その相対位置が容易に変化するので、従来のような、開口部の生成を抑制、更には防止できる。
従って、炉床の耐火物の主として目地部や亀裂部での開口部の発生や、熱膨張による炉床の耐火物の迫り合いを、未然に防止することができ、経時使用と共に劣化する炉床の耐火物の耐火性や断熱性の低下を抑制、更には防止できる。
また、使用済み耐火物が、製鉄所で発生する溶湯貯蔵容器の耐火層耐火物又は熱処理炉の耐火れんがである場合、入手が容易である。特に、溶湯貯蔵容器の耐火層耐火物は、例えば、1600℃以上の高温環境下で使用されたものであるため、これを使用することで、製造する炉床充填用材料が十分な耐火性を備えることができる
に、使用済み耐火物の炭素成分が1質量%以下である場合、金属塊用熱処理炉の炉内で熱処理する金属塊への炭素成分の酸化による悪影響を防止できる。
(A)は本発明の一実施の形態に係る金属塊用熱処理炉に用いる炉床充填用材料の製造方法で製造した粒状耐火物を使用した金属塊用熱処理炉の炉床構造の説明図、(B)は従来例に係る金属塊用熱処理炉の炉床構造の説明図である。 充填層の粒状耐火物の充填率と充填層の背面温度との関係を示す説明図である。 粒状耐火物中の粒径1mmアンダーの粒状物の割合と3ヶ月間放置後の充填層の最小深さとの関係を示す説明図である。 ジョークラッシャーの歯板間隔の設定値と粒状耐火物中の粒径1mmアンダーの粒状物の割合との関係を示す説明図である。
続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発明の理解に供する。
まず、本発明の一実施の形態に係る金属塊用熱処理炉に用いる炉床充填用材料の製造方法を想到するに至った経緯について説明した後、金属塊用熱処理炉に用いる炉床充填用材料の製造方法について説明する。
本発明者らは、金属塊用熱処理炉について、その炉床の炉内稼動面を構成する耐火層耐火物に耐火れんが又は耐火キャスタブルを用いた際に、炉床に発生する開口部の発生機構を鋭意検討したところ、以下の3点に想到した。
(1)熱処理炉の炉床に生成する開口部は、熱処理炉の炉内が高温であることによる耐火層耐火物の熱膨張に起因する。
耐火層耐火物である耐火れんが又は耐火キャスタブルの熱膨張代は、強度が最も低い目地部又は亀裂部での変形により吸収され、その結果、目地部や亀裂部では耐火れんがの迫り上がりが、また亀裂部では耐火キャスタブルの迫り上がりが発生する。
(2)なお、従来は、耐火層耐火物に上記した熱膨張代を設けるため、例えば、隣合う耐火れんがの間に隙間を設けたり、また、隣合う耐火れんがの間に応力を吸収する耐火物(ファイバー等)を設けたりする等の対策が講じられている。
しかし、これらの方法では、熱処理炉の経時使用と共に、応力吸収に用いる耐火物が劣化し、隣合う耐火れんがの間に設けた隙間の間隔が更に大きくなったり、また耐火れんがと耐火物との間に隙間が生成したりする。このため、生成した隙間に、熱処理する金属塊のスケールや施工した耐火物自身から発生した耐火物粉が充填され、熱処理炉の経時使用と共に耐火れんがの熱膨張吸収能が低下するという問題を招く。また、熱処理炉の定期修理などに伴う炉内温度の低下や上昇も、この熱膨張吸収能の低下を促進する。
(3)本発明者らは、耐火層耐火物に従来の耐火れんがを用いた場合でも、熱膨張吸収が可能な構造を検討するにあたり、従来の耐火れんがにおける開口部の発生メカニズムを鋭意検討した。その結果、複数の耐火れんがを面接触させた状態で配置施工すれば、熱処理炉の経時使用に伴う開口部の生成抑制が不可能であるとの結論に達した。
また、耐火層耐火物に耐火キャスタブルを用いた場合でも、発生した亀裂部や溝状のスコアライン部では、隣合う耐火れんが同士が面接触した場合と同様、開口部の生成抑制が不可能であった。
以上の結果から、本発明者らは、耐火れんがの代わりに粒状の耐火物(以下、粒状耐火物という)を用いることで、耐火れんがの面接触を避けて実質的に点接触にでき、しかも互いに結合されることなく相対位置が容易に変化しうるようにできるため、開口部の生成抑制が可能となることに想到した。
即ち、耐火層耐火物同士の面接触を避けるため、図1(A)に示すように、金属塊用熱処理炉(以下、単に熱処理炉ともいう)10の炉床の炉内稼動面11を構成する充填層の炉床充填用材料に粒状の耐火物(以下、粒状耐火物ともいう)を用いる。
従来、図1(B)に示す金属塊用熱処理炉12のように、炉床の炉内稼動面側に設けられた耐火層を構成する直方体状の耐火れんがは、その平面を対向させて面接触させるように、配置(間にモルタルや熱膨張吸収材を挟むことも含む)されている。
しかし、このように平面を対向させて配置することが、熱処理炉の経時使用に伴う開口部生成の原因となる。
そこで、平面を対向させて配置することを避けるため、砂利状又は砕石状の粒状耐火物を使用する。なお、図1(A)に示す熱処理炉10の炉床は、耐火層耐火物の表面、即ち炉床の熱処理雰囲気に曝露する部分(炉内稼動面11)に、粒状耐火物を散布することで構成されている。このように、粒状耐火物を配置した炉床構造を採用することで、粒状耐火物が熱膨張しても、隣合う粒状耐火物同士が互いに移動することで、開口部が炉床に実質的に発生しない。
この粒状耐火物は、耐火れんがのように平面のみで構成される形状ではないため、1又は複数の点で、隣接する粒状耐火物同士が点接触する。なお、熱処理炉の経時使用中には、点接触部が融着する場合があるが、点での接触であるため、粒状耐火物の熱膨張による応力により容易に融着部が破壊し、粒状耐火物同士が相対的に移動でき、開口部が生成することがない。
この粒状耐火物は、前記したように、耐火物の平面を対向させて接触するように配置しないことが肝要であるため、平面のみで構成されていない粒状のものである。
この粒状耐火物は、後述するように、充填層の充填率を一定レベルにする必要があるため、粒径(形状)が複数存在するとよい。なお、耐火れんがは、配列したれんがの端部等の一部を除き、通常は、その形状が一定である。
そこで、粒状耐火物には、耐火物の破砕品を用いることが好適である。
破砕品は、その周囲を平面とすることが困難であり、また破砕面を、直方体のように略直角な面で構成することが不可能であるため、一定形状にならないからである。なお、耐火れんがの破砕品を粒状耐火物に用いる場合は、耐火れんがの周囲の平面が粒状耐火物の表面に残留する場合がある。しかし、この残留した表面は、粒状耐火物を炉床に投入して充填層を構成する際に、平面を対向させて接触するように配置することが実質困難であるため、破砕後に残留する平面は、粒状耐火物の充填層の開口部生成には影響しない。
上記したように、粒状耐火物で充填層を構成すると、上記した開口部の生成抑制に好適な効果があるが、隣合う粒状耐火物の間には隙間が存在するため、以下の2点が懸念される。
(a)隣合う粒状耐火物の間の隙間に熱処理炉内の高温雰囲気が流入し、炉床耐火物の耐火性や断熱性が低下する。
(b)熱処理炉の炉内雰囲気の流動により、長期に渡って粒状耐火物が流動して飛散すると、粒状耐火物の充填層の厚みが減少し、炉床耐火物の耐火性や断熱性が低下する。
なお、隣合う粒状耐火物の間の隙間は、耐火層の断熱性を向上させる効果もあるが、粒状耐火物の充填層における隙間の体積割合が増えると、上記したように、この隙間に熱処理炉の高温雰囲気が流入する。その結果、耐火層の耐火性や断熱性が劣化し、例えば、耐火層の背面側に施工する断熱層の劣化に直結する。
そこで、本発明者らは、充填層における隣合う粒状耐火物の間の隙間の占める割合と断熱性の関係を調査した。なお、粒状耐火物の粒径は、特に記載しない限り、以下のように規定する。
「50mm以下」、「−50mm」、及び「50mmアンダー」と記載した場合は、いずれも公称目開きが50mmの篩で篩分けした篩下の耐火物を指す。また、「1mm以上」、「+1mm」、及び「1mmオーバー」と記載した場合は、いずれも公称目開きが1mmの篩で篩分けした篩上の耐火物を指す。更に、1〜50mmの耐火物と記載した場合は、公称目開き50mmの篩で篩分けした篩下で、かつ公称目開きが1mmの篩で篩分けした篩上の耐火物を指す。
なお、特に限定するものではないが、粒状耐火物の篩分けには、JIS Z8801−2(2000年)に記載の板篩を用いている(以下、同様)。
まず、調査方法について説明する。
50mmアンダー1mmオーバー(以下、1〜50mmと記載)で構成された粒状耐火物のうち、20mmアンダー1mmオーバー(以下、1〜20mmと記載)の粒状耐火物の配合割合(質量割合)を調整して、その充填率を変更し、厚さ約100mm(100〜110mm程度:粒状耐火物の最大粒径の2倍)の充填層を製造した。なお、粒状耐火物の最大粒径は、粒状耐火物を篩で一度ふるった後の篩を抜けた(篩下の)粗粒の長径で規定した(以下、同様)。例えば、粒状耐火物の最大粒径が50mmとは、粒状耐火物を公称目開き50mmの篩で一度ふるった後に、篩を抜けた粗粒のうち1個でも長径が50mm以上の粗粒がある場合の篩下の粒状耐火物を意味する。
そして、この充填層の表面(稼動面)を、炉内最高温度が1400℃の熱処理炉の炉内雰囲気に接触させ、この充填層の底部(稼動面から100〜110mmの位置)の温度を、熱電対にて測定した。なお、粒状耐火物の充填層の背面側には、耐火れんがと断熱れんが等を合計360mm配置し、充填層を含めた全ライニング厚みを460〜470mmにした。
この粒状耐火物の充填率は、以下の測定方法で求めた。
まず、別途、直径が285mmで深さが100mm(粒状耐火物の施工深さと同等の深さ)の容積及び質量が既知の円筒状容器を用意し、これに粒状耐火物を投入して、高さ100mm以上となる部分を除去して(摺り切り)、その重さを秤量した。そして、(粒状耐火物の質量)/(容器の容積)を求め、これを充填層の充填嵩比重とした。
また、これとは別に、粒状耐火物から概ね10mm以上の粗粒を無差別に10個以上採取し、JIS R 2205(1992年)に従ってこの粗粒の嵩比重を測定した。なお、粗粒の大きさを概ね10mm以上としたのは、これ未満の大きさの粒状耐火物では、実行上、JIS R 2205による嵩比重測定が困難だからである。
そして、(充填層の充填嵩比重)/(粗粒の嵩比重)×100(%)を求め、これを充填率とした。
ここで、充填層の粒状耐火物の充填率と充填層の背面温度との関係を、図2に示す。
この図2において、充填率100体積%のデータは、従来技術の耐火れんがを施工したもの(具体的には、厚み50mmの高アルミナ質耐火れんがを2層、空目地にて設置したもの)から求めた結果である。なお、耐火れんがは、直方体状のれんがを、空目地にてなるべく面接触させ、耐火れんが間に可能な限り隙間がないように施工している。
また、図2の充填率71体積%と74体積%のデータは、1〜50mmで構成された粒状耐火物のうち、1〜20mmの粒状耐火物の配合割合を調整して作製した充填層から求めた結果である。そして、充填率79体積%のデータは、10μmオーバー1mmアンダー(以下、10μm〜1mmと記載)の粉末状の粒状耐火物を適宜配合して作製した充填層から求めた結果である。更に、充填率92体積%のデータは、10μm〜1mmの粉末状の粒状耐火物を適宜配合し、更にランマーにて突き固めて作製した充填層から求めた結果である。
図2から明らかなように、充填層の粒状耐火物の充填率が65体積%未満になると、充填層の背面温度が急激に上昇し、耐火れんがを用いた充填率100体積%のときの背面温度(図2中の一点鎖線で示す1320℃)よりも高温となる傾向があった。
よって、耐火れんがを用いた場合と同等か、より低い背面温度にするには、粒状耐火物の充填率が65体積%以上100体積%未満であればよい。なお、粒状耐火物は、隣接する粒状耐火物が面接触となる状態を避ける必要があるため、少なくとも100体積%未満が必要である。
ここで、背面温度を更に低下せしめるには、充填率を更に調整すればよい。
図2から明らかなように、背面温度の最小値は1255℃程度であり、背面温度を1255〜1270℃程度の最小値近傍に設定するには、充填率を70〜85体積%程度にするのが好ましいことが分かる。
以上のことから、充填層の粒状耐火物の充填率を70体積%以上85体積%以下とすることを、本発明の目標とした。
しかし、粒状耐火物で構成される充填層の厚さが、粒状耐火物の最大粒径と同じであれば、隣合う粒状耐火物の間に形成される隙間が、充填層の厚さ方向に貫通する可能性があり、この貫通した隙間が、炉床の断熱性に悪影響を与えるものと考えられる。
なお、前記した試験では、充填層の厚みが、粒状耐火物の最大粒径の少なくとも2倍あれば、好適な断熱性を維持できたため、充填層の厚みを粒状耐火物の最大粒径の2倍以上(好ましくは、3倍以上、更には4倍以上)にする必要があると考える。
この充填層の厚みの上限値については、充填層が厚くなるに伴い上記した効果が得られるため、特に規定していないが、一般的に行っている耐火物の施工を考慮すれば、500mm程度である。
以上のように、充填層の粒状耐火物の充填率を70体積%以上85体積%以下の範囲とすることで、断熱性の維持向上が可能であり、特に、充填率の範囲が71体積%以上80体積%以下程度で、断熱性が良好になる傾向が得られた。この理由としては、次の2点が考えられる。
(1)粒状耐火物の充填率が小さいほど、粒状耐火物の粒間の空隙径が大きくなり、炉内の高温雰囲気ガスが粒状耐火物の背面へ容易に到達しうる。
(2)粒状耐火物の充填率が高いほど、粒状耐火物の粒同士の点接触の数が増加して、伝導伝熱が起こり易くなる。
従って、粒状耐火物の充填率を適切な範囲に維持して空隙径を小さくするためには、粗粒によって生じる空隙内に嵌まり込む幅(径)の細粒と、この細粒によって生じる空隙内に嵌まり込む幅(径)の微粒と、この微粒によって生じる空隙内に嵌まり込む幅(径)の超微粒とを、適切に配合すればよい。
ここで、細粒や超微粒の量が多過ぎると、前記した熱処理炉の炉内雰囲気の噴流等により、粒状耐火物が長期に渡って流動し飛散して、炉床の粒状耐火物の充填層の厚みが減少し、熱処理炉の耐火性が部分的に低下する懸念がある。
そこで、本発明者らは、使用済み耐火物である耐火れんがをジョークラッシャーで粉砕して作製した1mmアンダーの粒径の粒状耐火物と、1〜50mmの粒状耐火物の混合比(質量割合)を調整し、粒状耐火物の充填層の厚みを115mm(充填層を収納した容器の内面形状:縦395mm×横395mm×深さ115mm)として、実機の熱処理炉内に設置し、3ヶ月間放置した後の充填層の最小深さを調査した。
粒状耐火物中の粒径1mmアンダーの粒状物の割合と3ヶ月間放置後の充填層の最小深さとの関係を、図3に示す。なお、図3に示す粒状物の割合100質量%とは、1mmアンダーの粒状耐火物が100質量%であることを意味し、0質量%とは、1〜50mmの粒状耐火物が100質量%であることを意味する。
図3から、顕著な流動や飛散による充填層の厚さの減少を、概ね1割程度に抑制するには、粒状耐火物中の粒径1mmアンダーの粒状物の割合を80質量%以下(好ましくは、70質量%、更には60質量%)にする必要があることが判明した。
以上のことから、炉床耐火物の主として目地部又は亀裂部での開口部の発生や、熱膨張による炉床耐火物の迫り合いを、未然に防止するには、充填層の粒状耐火物の充填率が70体積%以上85体積%以下となるような粒度分布を備えることが好ましく、更には、粒径1mmアンダーの粒状物を80質量%以下含むような粒状耐火物を、炉床充填用材料に使用する必要がある。
そこで、本発明者らは、上記した粒状耐火物を製造する方法を想到した。
即ち、本発明の一実施の形態に係る金属塊用熱処理炉に用いる炉床充填用材料の製造方法は、使用済み耐火物を圧縮破砕して、最大粒径を20mm以上100mm以下の範囲内に調整することで、上記した粒状耐火物を製造している。以下、詳しく説明する。
粒状耐火物の製造に使用する使用済み耐火物は、従来技術の耐火層耐火物に用いられている材質であれば何でもよいが、特に、製鉄所で発生する溶湯貯蔵容器の耐火層耐火物(溶鋼と接触する面側に設けられた耐火物)や、熱処理炉の耐火れんが(アルミナれんが)等のように、充分な耐火性を持つ耐火物の使用済み品が好ましい。
なお、不定形耐火物であっても、使用済み品であれば、耐火物が焼結して塊状又は粒状の形状を呈しているため、充分な耐火性を備える場合は使用できる。
ここで、充分な耐火性とは、例えば、以下の特性を備えることを意味する。
JIS R 2656(1995年)に従って測定した使用目的温度(炉床が曝される雰囲気温度)における使用済み耐火物の熱間曲げ強度が、0.2MPa以上である。これにより、粒状耐火物は、粒状耐火物同士が互いに熱膨張で迫り合って、相対位置が動く際の動きに耐えて破壊しない(粉を多量に生成しない)材料特性を備えることができる。
また、JIS R 2209(2007年)に従って測定した荷重軟化点温度が、使用目的温度(炉床が曝される雰囲気温度)よりも200℃以上高い(上限は、例えば、1100℃程度)。これにより、粒状耐火物の使用中に、粒状耐火物同士が焼き固まることを防止できる。
なお、使用済み耐火物は、その炭素成分が1質量%以下(0質量%でもよい)のものを使用すると、更によい。使用済み耐火物に炭素成分が含まれる場合、粒状耐火物を熱処理炉の炉床に施工した際に、炭素が酸化し、熱処理対象物である金属塊に悪影響を及ぼすためである。
以上の条件を満足できるものであれば、熱処理炉や溶湯貯蔵容器に使用した断熱材も使用できるが、一般に断熱材は強度が低いため、使用に際しては注意が必要である。
以上に示した使用済み耐火物は、使用による熱処理により焼結が進行して高強度となっており、熱膨張による迫り合いにおいては、粒が崩れずに相対位置が動き得る傾向が高いため好ましい。その一方で、使用済み耐火物には、亀裂が内在している場合が多く、粒状耐火物として使用している際に、使用時間と共に粒が割れて局所的に断熱性が低下する可能性があるという問題がある。
そこで、使用済み耐火物に圧縮力を付与して破砕する。
このような、使用済み耐火物の破砕方法には、例えば、ハツリやジョークラッシャー等がある。
ハツリとは、例えば、耐火物容器から使用済み耐火物を分離するために、槍状の治具で使用済み耐火物を叩いて、槍状治具が使用済み耐火物に押込まれる際に、作用する引張応力によって使用済み耐火物を破砕する方法である。
使用済み耐火物の塊に、槍状治具が押込まれると、まず最も強度が低くなっている部分、即ち最も大きな亀裂から塊が分断されるが、この分断が発生した時点で、槍状治具から使用済み耐火物の塊に、殆ど応力が掛からなくなってしまう。
また、ジョークラッシャーは、間隔を有して対向配置された対となる歯板の間に使用済み耐火物を入れ、この使用済み耐火物を主として圧縮力で破砕するものである。
歯板による使用済み耐火物全体への圧縮力により、まず最も強度が低くなっている部分、即ち最も大きな亀裂から塊が分断されるが、耐火物の塊が通り抜ける時間中は、引き続き圧縮力が掛かり続けるため、ハツリと比較して小さな内在亀裂まで破壊できる。
このジョークラッシャーは、対となる歯板の間隔を調整することで、破砕された粒状耐火物の最大粒径を制御することができる。なお、ジョークラッシャーと類似した粉砕機構を備える破砕装置には、ダブルロールクラッシャー等がある。
ここで、溶鋼鍋にて使用したアルミナ−マグネシア質耐火キャスタブルを、ハツリにて溶鋼鍋から解体除去し、これをジョークラッシャーにて粉砕し、対向配置された歯板の間隔を種々変更して、粒状耐火物中の粒径1mmアンダーの粒状物の割合を調査した結果を、図4に示す。なお、図4の横軸に示すジョークラッシャーの歯板間隔の設定値とは、対向配置された歯板の間隔が最も狭くなる間隔であるため、これが粒状耐火物の最大粒径(前記した篩による篩分けで規定した最大粒径と略同等)となる。また、図4中の斜線で示す領域は、各歯板間隔で圧縮破砕した際の粒径1mmアンダーの粒状物の割合分布を示し、点線は、実測点(図4中の●印)の近似曲線を示している。
図4から明らかなように、ジョークラッシャーの対向配置された歯板の間隔、即ち粒状耐火物の最大粒径を20mm以上とすることで、顕著な流動や飛散による充填層の厚さの減少を抑制できる条件、即ち、粒状耐火物中の粒径1mmアンダーの粒状物の割合を80質量%以下にできる。
なお、歯板の間隔の上限値については、100mmまでしか調査していないが、これは、100mmが粒状耐火物の最大粒径の実用上の上限値であることによる。
以上のことから、粒状耐火物の最大粒径を20mm以上100mm以下の範囲内としたが、下限を28mm、更には40mm、上限を80mm、更には63mmにすることが好ましい。
このように、粒径1mmアンダーの粒状物の生成を抑制できる圧縮破砕を行うことにより、亀裂が内在する使用済み耐火物から、充填率が70体積%以上85体積%以下の範囲となる粒状耐火物を製造できる。
続いて、本発明の一実施の形態に係る金属塊用熱処理炉に用いる炉床充填用材料の製造方法で製造した粒状耐火物の使用方法について説明する。
粒状耐火物は、金属塊用熱処理炉の炉内に散布して使用する。
例えば、図1(A)に示すように、耐火物(ここでは、耐火層耐火物)の表面に、粒状耐火物を散布して充填層を形成する。なお、充填層の下層を構成する耐火物は、断熱層耐火物で構成することもできる。
この充填層は、図1(B)に示す従来の金属塊用熱処理炉12の炉内稼動面を構成する耐火層耐火物の上側(一部)を代替している。また、耐火層耐火物は、炉底鉄皮13上に配置された断熱層耐火物の表面に配置されている。
なお、充填層は、従来の耐火層耐火物の上側を除く部分を残した状態で形成してもよく、また断熱層耐火物の表面に、新たに耐火層耐火物を配置した後、形成してもよい。
上記した充填層の下層に配置される耐火物の常温での圧縮強度が、1.5MPa以上であれば、例えば、粒状耐火物の散布や入替(掻出し)を行っても、損傷し易い断熱層耐火物の損傷を防止できる。
なお、粒状耐火物で構成される充填層は、図1(B)に示す従来の金属塊用熱処理炉12の炉内稼動面を構成する耐火層耐火物の全部を代替してもよく、更には、耐火層耐火物の全部のみならず、耐火層耐火物の背面側(炉内稼動面とは反対側)に配置された断熱層耐火物の上側(一部)まで代替してもよい。
また、充填層は、基礎コンクリートの炉内稼動面側の上面に配置してもよい。
更に、粒状耐火物を前記した隣合う耐火れんがの間に発生する開口部を含む範囲(補修部位)に盛付けてもよい。このような補修に際しては、開口部の生成に際して補修部位で移動した耐火れんがを、補修部位から除去し、この空間部内に粒状耐火物を充填してもよく、また耐火れんがを除去することなく、開口部を覆うように粒状耐火物を散布してもよい。
これにより、開口部に耐火性と断熱性を付与できる。
次に、本発明に係る金属塊用熱処理炉に用いる炉床充填用材料の製造方法で製造した粒状耐火物の作用効果を確認するために行った実施例について説明する。
まず、製鋼工程の溶鋼鍋に用いていた使用済みの耐火キャスタブル(アルミナ−マグネシア系のキャスタブル耐火物)を用い、この使用済み耐火キャスタブルに付着した地金やスラグをハツリで除去した。そして、粒状耐火物の最大粒径が50mmとなるように、ジョークラッシャーで破砕した。この破砕は、ジョークラッシャーの対となる歯板の間に、使用済み耐火キャスタブルの塊を投入して行うため、使用済み耐火キャスタブルへは主として圧縮力を付与している。
なお、粒状耐火物の最大粒径が50mmとは、粒状耐火物を公称目開き50mmの篩で一度ふるった後に、篩を抜けた粗粒のうち1個でも長径が50mm以上の粗粒がある場合の篩下の粒状耐火物を意味する。
上記した最大粒径50mmの使用済み耐火物を、更に磁選処理して地金を除去し、粒状耐火物を製造した。この粒状耐火物の充填率を、前記した方法で測定すると74体積%であり、1mmアンダーの粒状物を18質量%含んでいた。
この粒状耐火物を、常温での圧縮強度が1.5〜2.5MPaの断熱れんがの表面に施工して充填層を形成し、熱処理炉の炉床を製造した。なお、断熱れんがの厚みは360mmであり、充填層の厚みは110mmであり、炉床の合計施工厚みを470mmにした。
また、充填層は、粒状耐火物を熱処理炉の炉外から炉内へベルトコンベアにて搬送し、搬入した粒状耐火物をシャベル等を用いて炉床に散布し、グラウンド整地用のとんぼ(地ならしをする丁字形の道具)等の治具やシャベル等を用いて目視で平坦にならし施工した。
上記した粒状耐火物の充填層を施工した熱処理炉の炉床状況を、使用開始後1年経過した時点で観察したところ、顕著な開口部の発生は観察されず、加熱に要するガス原単位(熱処理鋼材の単位質量(トン)あたりに必要なガス量(Nm))の変動も確認されなかった。
また、常温での圧縮強度が20〜50MPaの耐火れんがの表面に充填層を形成し、その下部に断熱れんがを設けた場合も、同様な結果であった。なお、耐火れんがと断熱れんがの合計厚みを360mmとし、充填層の厚みを110mmとし、炉床の合計施工厚みを470mmにした。
一方、炉内稼動面を耐火キャスタブルで施工した従来の熱処理炉の炉床状況を、使用開始後1年経過した時点で目視で観察すると、局所的に耐火キャスタブルの亀裂や盛上がり(迫り上がり)が観察された。
以上のことから、本発明に係る金属塊用熱処理炉に用いる炉床充填用材料の製造方法を用いて製造した粒状耐火物を使用することで、炉床耐火物の主として目地部や亀裂部での開口部の発生や、熱膨張による炉床耐火物の迫り合いを、未然に防止することができ、経時使用と共に劣化する炉床耐火物の耐火性や断熱性の低下を抑制、更には防止できることを確認できた。
以上、本発明を、実施の形態を参照して説明してきたが、本発明は何ら上記した実施の形態に記載の構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載されている事項の範囲内で考えられるその他の実施の形態や変形例も含むものである。例えば、前記したそれぞれの実施の形態や変形例の一部又は全部を組合せて本発明の金属塊用熱処理炉に用いる炉床充填用材料の製造方法を構成する場合も本発明の権利範囲に含まれる。
本発明の金属塊用熱処理炉に用いる炉床充填用材料の製造方法で製造した炉床充填用材料は、金属の塊を熱処理する種々の炉、例えば、連続鋳造後のスラブの保熱炉、熱間圧延のスラブの加熱炉、又は鋼板の焼鈍炉等のみならず、金属の塊を熱処理する炉であれば、いずれの炉にも使用できる。なお、金属の塊とは、溶融状態の金属を熱処理する炉を対象とするものではないが、例えば、塊状の金属が熱処理に際して部分的に溶解し、これが炉内に付着するような炉は、本発明が対象とする熱処理炉に該当する。
10:金属塊用熱処理炉、11:炉内稼動面、12:金属塊用熱処理炉、13:炉底鉄皮

Claims (3)

  1. 金属塊用熱処理炉の炉床に散布され、該炉床の炉内稼動面を構成する充填層の充填率が70体積%以上85体積%以下となるような粒度分布を備える粒状の耐火物からなる炉床充填用材料の製造方法であって、
    耐火層耐火物に用いられ、付着した地金及び/又はスラグをハツリで除去した使用済み耐火物を、ジョークラッシャーの歯板間隔又はダブルクラッシャーのロール間隔を調整して圧縮破砕、最大粒径20mm以上50mm以下の範囲内かつ粒径1mmアンダーが80質量%以下となるように調整し、前記粒状の耐火物にすることを特徴とする金属塊用熱処理炉に用いる炉床充填用材料の製造方法。
  2. 請求項1記載の金属塊用熱処理炉に用いる炉床充填用材料の製造方法において、前記使用済み耐火物は、製鉄所で発生する溶湯貯蔵容器の耐火層耐火物及び熱処理炉の耐火れんがのいずれか一方又は双方であることを特徴とする金属塊用熱処理炉に用いる炉床充填用材料の製造方法。
  3. 請求項1又は2記載の金属塊用熱処理炉に用いる炉床充填用材料の製造方法において、前記使用済み耐火物の炭素成分は1質量%以下であることを特徴とする金属塊用熱処理炉に用いる炉床充填用材料の製造方法。
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