JP2021152425A - 溶融金属容器 - Google Patents

溶融金属容器 Download PDF

Info

Publication number
JP2021152425A
JP2021152425A JP2020052685A JP2020052685A JP2021152425A JP 2021152425 A JP2021152425 A JP 2021152425A JP 2020052685 A JP2020052685 A JP 2020052685A JP 2020052685 A JP2020052685 A JP 2020052685A JP 2021152425 A JP2021152425 A JP 2021152425A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
joint material
molten metal
refractory
thermal expansion
refractory lining
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2020052685A
Other languages
English (en)
Inventor
紗希 豊田
Saki Toyoda
紗希 豊田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Steel Corp filed Critical Nippon Steel Corp
Priority to JP2020052685A priority Critical patent/JP2021152425A/ja
Publication of JP2021152425A publication Critical patent/JP2021152425A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Casting Support Devices, Ladles, And Melt Control Thereby (AREA)
  • Furnace Housings, Linings, Walls, And Ceilings (AREA)

Abstract

【課題】通常の使用時における耐火物ライニングの膨張挙動を想定することによって、耐火物ライニングにおける目地部の先行損耗を効果的に防止する。【解決手段】外殻を構成する鉄皮と、鉄皮の内面に沿って配置される耐火れんが、および耐火れんがの隙間を埋める目地材を含む耐火物ライニングとを備える溶融金属容器であって、溶融金属が収容された使用時の温度において、鉄皮の熱膨張率αi、耐火れんがの熱膨張率αb、目地材の熱膨張率αm、目地材の可縮率Sおよび耐火物ライニングの内面における耐火れんがの面積割合rが、以下の式(i)を満たす、溶融金属容器が提供される。【選択図】図1

Description

本発明は、溶融金属容器に関する。
混銑車などの溶融金属容器では、鉄皮の内面に耐火れんがおよび目地材からなる耐火物ライニングが施工される。このような耐火物ライニングでは、冷却時の目地の隙間発生による地金差しや加熱時の迫り合いによる目地材の割れ等により、目地部近傍の先行損耗の問題がある。目地部近傍の耐火れんがが先行損耗して局所的に厚みが小さくなり、耐火物ライニングが断面蒲鉾状に溶損すると、本来の耐火れんがの性能が発揮されない。
このような問題に対して、特許文献1では、耐火れんがにおいてアルミナ・炭化珪素・炭素質耐火物のアルミナ質原料に代えてシリマナイト原料を使用し、さらに、シリカまたはシリカ・アルミナ質原料を使用することによって、従来のアルミナ・炭化珪素・炭素質耐火物に比し耐食性を大幅に低下させることなく、熱膨張性と残存膨張性を付与する技術が記載されている。
また、特許文献2には、所定割合のマグネシア、アルミナおよび炭素、ならびに結合剤からなる配合物を混練、成形した後、1200℃以下で加熱処理して耐火れんがを製造することによって、残存膨張率が小さいために使用中に目地開きを生じてれんがの脱落または目地部の先行損耗が生じるという従来の耐火れんがの欠点を改善する技術が記載されている。
特開平5−139822号公報 特開昭56−63868号公報
しかしながら、上記の特許文献1および特許文献2に記載されたような技術を適用しても、使用条件によっては目地部近傍の先行損耗が改善されない場合があった。その理由の1つとして、上記の技術が冷却時の目地の隙間発生による地金差しや、加熱時の迫り合いによる割れ等の極端な場合の損耗メカニズムを想定したものであることが考えられる。
そこで、本発明は、通常の使用時における耐火物ライニングの膨張挙動を想定することによって、耐火物ライニングにおける目地部の先行損耗を効果的に防止することが可能な溶融金属容器を提供することを目的とする。
混銑車などの溶融金属容器に溶融金属を収容すると、内張りの耐火物ライニングを構成する耐火れんがが膨張する。耐火れんがの端部変位は鉄皮によって拘束されるため、耐火れんがが膨張するとその隙間を埋める目地材が圧縮される。ここで、目地材は圧縮されない状態では内部に空隙を多く有し、圧縮されると空隙が減少して収縮する。本発明者らは、冷却時の目地隙間や加熱時の迫り合いによる割れ等が発生しない状態でも目地部近傍の先行損耗が改善されない原因は、通常の使用時における目地材の収縮量が小さく、目地材の内部に空隙が多く残っているために目地部にスラグが浸透していくことにあると考えた。
本発明によれば、外殻を構成する鉄皮と、鉄皮の内面に沿って配置される耐火れんが、および耐火れんがの隙間を埋める目地材を含む耐火物ライニングとを備える溶融金属容器であって、溶融金属が収容された使用時の温度において、鉄皮の熱膨張率α、耐火れんがの熱膨張率α、目地材の熱膨張率α、目地材の可縮率Sおよび耐火物ライニングの内面における耐火れんがの面積割合rが、以下の式(i)を満たす、溶融金属容器が提供される。
Figure 2021152425
上記の構成によれば、溶融金属容器の使用時において目地材が十分に収縮した状態まで圧縮されるため、目地部へのスラグの浸透が抑制され、目地部の先行損耗を効果的に防止することができる。
本発明における条件の導出過程について説明するための図である。 目地材の可縮率の測定方法について説明するための図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
本発明では、使用時における目地材の収縮量が小さく、目地材の内部に空隙が多く残っているために目地部にスラグが浸透していくという考え方に基づき、使用時において目地材が十分に収縮した状態、すなわち目地材が後述する可縮率まで圧縮される条件を特定することによって、目地部へのスラグの浸透を抑制し、目地部の先行損耗を効果的に防止する。
図1は、本発明における条件の導出過程について説明するための図である。図1(i)は、常温における鉄皮1の状態を表している。常温における鉄皮1の内寸をLとする。図1(ii)は溶融金属が収容された使用時の温度において鉄皮1が膨張した状態を表している。この状態での鉄皮1の内寸Aは、使用時温度における鉄皮1の熱膨張率αを用いて式(1)で表される。ここで、鉄皮1の使用時温度は、耐火物ライニングの厚みや熱伝導率が同程度の溶融金属容器に溶融金属を収容したときに測定される鉄皮温度から特定することができる。
Figure 2021152425
図1(iii)は、常温で耐火れんが2を鉄皮1の内面に沿って配置し、目地材3で耐火れんが2の隙間を埋めて耐火物ライニングを構築した状態を表している。この状態で、耐火物ライニングの寸法は鉄皮1の内寸と同じLになる。図1(iv)は、溶融金属が収容された使用時の温度において耐火物ライニングが鉄皮1の拘束を受けずに自由に膨張した状態を表している。ここで、耐火物ライニングの使用時温度は、溶融金属の温度にほぼ等しく、鉄皮1の使用時温度よりも高い。この状態での耐火物ライニングの寸法Bは、使用時温度における耐火れんが2の熱膨張率αおよび目地材の熱膨張率α、ならびに耐火物ライニングの内面における耐火れんが2の面積割合rを用いて式(2)で表される。
Figure 2021152425
耐火物ライニングの内面における耐火れんが2の面積割合rは、図1に示されたように両端の変位が鉄皮1によって拘束される方向における耐火れんが2と目地材3との寸法比として算出される。具体的には、面積割合rは、上記の方向における耐火れんが2の長さl[mm]および目地材3の施工厚みl[mm]、ならびに両側を鉄皮1によって拘束された区間に配置される耐火れんが2の数nおよび目地部の数nを用いて式(3)で表される。
Figure 2021152425
図1(v)は、図1(iv)の状態から目地材3のみが可縮率Sまで圧縮された状態を表している。上述の通り、目地材3は圧縮されると空隙が減少して収縮する性質をもっており、十分に収縮していない状態では目地材3を圧縮しても応力は発生しない。目地材3が十分に収縮し、圧縮すると応力が発生する状態にあるときの収縮率を可縮率Sとする。図1に示された区間において目地材3が可縮率Sまで圧縮されたときの収縮量Cは、式(4)で表される。
Figure 2021152425
ここで、図2を参照して、目地材の可縮率の測定方法について説明する。まず、図2(i)に示されるように、耐火れんが2を直径50mm、高さ10mmの円板状に4枚作製する。本測定における耐火れんがには、残存線変化率(耐火物を定められた温度で定められた時間加熱した後,常温になったときの長さの最初の長さに対する百分率)の絶対値が0.5%以下であるものを用いる。目地材3を直径50mmの接着面に塗布し、実際の溶融金属容器における目地材3の施工厚み(式(3)における施工厚みl)と同じ厚みの目地を含む試験片を作製する。その後、24時間自然乾燥を行い、さらに110℃の乾燥装置で10時間乾燥し、冷却後に、試験片の全高H[mm]を測定する。次に、図2(ii)に示されるように、試験片を電気炉内の加圧台座にセットし、炉内にArガスを流入し、室温で目地の厚み方向に7MPaの圧力を加えた状態で5℃/minで使用時温度(例えば、1500℃)まで昇温する。使用時温度に到達して30分間保持した後、加熱電源を切り、試験片を荷重状態から解放し、冷却する。その後、図2(iii)に示すように加圧後の試験片の全高h[mm]を測定する。ここで、耐火れんが2の高さはほとんど変化しないため、加熱圧縮の前後における試験片の全高H,hの差は、目地材3が加熱および圧縮によって可縮率Sまで収縮したときの収縮量とみなすことができる。つまり、可縮率Sは、上記の試験の結果から式(5)によって算出される。
Figure 2021152425
以上より、溶融金属容器において、溶融金属が収容された使用時に目地材3が可縮率Sまで圧縮される条件を特定することができる。その条件は、上記で図1を参照して説明したA,B,Cについて、式(6)の関係が成り立つことである。Aは使用時温度における鉄皮1の内寸であり、Bは使用時温度において鉄皮1による拘束がなかった場合に膨張した耐火物ライニング(耐火れんが2および目地材3)の寸法であり、Cは目地材3が可縮率Sまで収縮したときの収縮量である。
Figure 2021152425
式(6)は、使用時温度で膨張しようとする耐火物ライニングが鉄皮1に拘束されることによる圧縮量(B−A)が、目地材3が可縮率Sまで収縮したときの収縮量Cを上回ることを意味する。耐火れんが2は収縮しないため、圧縮量(B−A)が収縮量Cを上回っていれば、目地材3は可縮率Sまで収縮して応力が発生しており、空隙が残っていないために目地部へのスラグの浸透が抑制される。式(6)に式(1)、式(2)、式(4)を代入して、Lを消去し、すべての項を左辺に移項すると、式(7)が導出される。
Figure 2021152425
一方、式(6)でB−A≫C、すなわち圧縮量(B−A)が過大になると、耐火れんが同士のせり合いが強くなり、応力が耐火れんがの圧縮強度を超えて割れる可能性がある。従って、式(7)の条件では下限に加えて上限を規定する必要がある。実験の結果、式(7)の左辺の値の上限を50未満とすることで耐火れんがの割れが発生しないことが確認されたため、以下の式(8)が最終的な条件式になる。
Figure 2021152425
溶銑を収容する混銑車において、本発明の効果を検証した。各実施例および比較例の条件は表1に示す通りである。耐火れんがの熱膨張率は、JIS R2207−1に準拠して測定した。目地材の熱膨張率は、JIS R2506に準拠して目地材の稠度が300〜350となるように水を加えてよく練り混ぜ、成形型に詰めて24時間自然乾燥した後110℃の乾燥によって十分に乾燥した後に、耐火れんがと同じ方法で測定した。耐火れんがおよび目地材からなる耐火物ライニングについては、使用時温度は溶銑温度と同一とみなし、溶銑温度1500℃における熱膨張率を算出した。鉄皮については、溶銑を収容した際に測定された鉄皮温度200℃における熱膨張率を算出した。目地材の可縮率は使用時温度1500℃で前述した方法により算出した。溶損速度指数は、混銑車の稼働開始から3か月が経過した時点で目地部の最小残寸を測定し、初期寸法から最小残寸を引いた溶損量を稼働期間中の受銑回数で除した溶損速度を、比較例1を100として指数換算したものである。判定は、溶損速度指数が比較例1の100より小さい場合は○、100より大きい場合は×とした。
Figure 2021152425
表1に示されるように、上記の式(8)の中辺の値が0より大きく50未満である実施例1〜実施例3では、式(8)の中辺の値が0以下である比較例1〜比較例3に比べて溶損速度指数が小さい。この結果から、上記で説明したように、式(8)の中辺の値を0よりも大きくすることによって使用時の目地部へのスラグの浸透が抑制され、目地部の先行損耗が効果的に防止されていることがわかる。一方、式(8)の中辺の値が50である比較例4では、目地部にかかる応力が過剰に発生したために耐火れんがに割れ損傷が発生し、溶損速度指数が100よりも大きくなった。この結果から、上記の式(8)の中辺の値は50未満にする必要があることがわかる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
1…鉄皮、2…耐火れんが、3…目地材。

Claims (1)

  1. 外殻を構成する鉄皮と、
    前記鉄皮の内面に沿って配置される耐火れんが、および前記耐火れんがの隙間を埋める目地材を含む耐火物ライニングと
    を備える溶融金属容器であって、
    溶融金属が収容された使用時の温度において、前記鉄皮の熱膨張率α、前記耐火れんがの熱膨張率α、前記目地材の熱膨張率α、前記目地材の可縮率Sおよび前記耐火物ライニングの内面における前記耐火れんがの面積割合rが、以下の式(i)を満たす、溶融金属容器。
    Figure 2021152425
JP2020052685A 2020-03-24 2020-03-24 溶融金属容器 Pending JP2021152425A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020052685A JP2021152425A (ja) 2020-03-24 2020-03-24 溶融金属容器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020052685A JP2021152425A (ja) 2020-03-24 2020-03-24 溶融金属容器

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2021152425A true JP2021152425A (ja) 2021-09-30

Family

ID=77886411

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020052685A Pending JP2021152425A (ja) 2020-03-24 2020-03-24 溶融金属容器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2021152425A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20240059311A (ko) 2022-10-27 2024-05-07 주식회사 포스코 전기로 설비 및 전기로 운용 방법

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20240059311A (ko) 2022-10-27 2024-05-07 주식회사 포스코 전기로 설비 및 전기로 운용 방법

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2021152425A (ja) 溶融金属容器
JP6254203B2 (ja) 転炉底吹き羽口用耐火物
KR101929640B1 (ko) 용융 금속 용기의 라이닝 구조체의 제조 방법 및 용융 금속 용기의 라이닝 구조체
JPWO2011145147A1 (ja) 金属塊用熱処理炉、金属塊用熱処理炉の補修方法、及び金属塊用熱処理炉に用いる炉床充填用材料の製造方法
US4892293A (en) Brick casting method of making a stave cooler
JP6959809B2 (ja) 流し込み施工用の不定形耐火物
JP7032084B2 (ja) 不定形耐火物
JP6420748B2 (ja) 溶融金属を保持する容器のライニングに用いる不焼成炭化珪素含有ハイアルミナ質れんが
JP2022060911A (ja) Lf鍋用マグカーボンれんがの製造方法
JP2013072137A (ja) 製鋼用容器の内張りライニング構造
JP4945257B2 (ja) 耐火物
JP3197680B2 (ja) MgO−C質不焼成れんがの製造方法
JP6887724B2 (ja) 高炉出銑孔充填用マッド材
JP2006021972A (ja) マグネシア−カーボンれんが
JP2021004160A (ja) 溶銑鍋用れんが及びこれをライニングした溶銑鍋
JP6415356B2 (ja) 鉄溶湯用炭化珪素質耐火ブロックおよびその製造方法
CN110372178B (zh) 一种预应力微晶陶瓷衬板及其生产方法
JP5708685B2 (ja) 高炉鋳床樋
JP7157326B2 (ja) マグネシア・カーボン質耐火物
JP3079296B2 (ja) 溶融金属容器内張り用焼成れんがの製造方法
JPS6197171A (ja) 膨張黒鉛質シ−ト状れんが膨張吸収目地材
JP4475724B2 (ja) 強度および耐スポール性に優れた密充填構造を有する不定形耐火物の製造方法
JPS6278152A (ja) ジルコン質れんが
JPH0158157B2 (ja)
CN114719610A (zh) 一种利用新型碳砖和冷捣糊相结合砌炉工艺

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20221104

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20231013

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20231107

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20240507