JP5670100B2 - アルミニウム合金製熱交換器の製造方法 - Google Patents

アルミニウム合金製熱交換器の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、アルミニウム合金製熱交換器の製造方法に関する。
エバポレータ、コンデンサ等の自動車用熱交換器には、一般に軽量性と熱伝導性が良好なアルミニウム合金が使用されている。それらの熱交換器では、例えばアルミニウム合金押出材のチューブ表面にフッ化物系フラックスを付着させ、フィン材等の部材を所定構造に組み付けた後、不活性ガス雰囲気の加熱炉内においてろう付け接合する方法が一般的に採用されている。
一般に、自動車用熱交換器の押出チューブは、冷媒流路として複数の仕切によって区画された複数の中空部を有する多穴管が使用されている。近年、環境負荷低減の観点から、自動車の燃費向上のために熱交換器の軽量化が要請され、これに伴いチューブの薄肉化が行われているが、そのためさらなる断面積の減少を招き、押出比(コンテナ断面積/押出材断面積)は数百から数千に増大しており、押出性を考慮して押出加工性の良好な純アルミニウム系の材料が使用されている。
今後、熱交換器の一層の軽量化に伴ってチューブの薄肉化がさらに進行するものと予想され、この場合、チューブの材料自体の高強度化が必要になる。チューブ材料を高強度化するためには、Si、Cu、Mn、Mg等の添加が有効であるが、ろう付けを行う材料中にMgが含有されていると、加熱過程で溶融したフッ化物系フラックスが材料中のMgと反応し、MgF及びKMgFなどの化合物を生成し、フラックスの活性度が低下してろう付け性が著しく低下する。また、Cuを添加した場合は押出性が著しく低下して、ダイスの破損や生産性の低下を招く。従って、高強度化への方針としては、Si及びMnの添加に依らざるを得ない。
しかしながら、Mn、Siを高濃度に添加した合金は、母相中に固溶したMn、Siが変形抵抗を増大させ、例えば前述の押出比が数百から数千に及ぶ多穴管においては、従来の純Al系の材料に比べて押出性が極端に劣る。この場合、押出性とは、押出に必要なラム圧力や、多穴管の中空部の仕切の欠損が生じない最大の押出速度(限界押出速度)を評価の指標とするもので、ラム圧力が高いものほどあるいは限界押出速度が低いものほど押出性が悪い。Mn、Siを高濃度に添加した合金では、従来の純Al系の材料と比べて、ラム圧力が上昇しダイスの破損や磨耗が生じ易くなるとともに、限界押出速度も低下するため、生産性が低下する。
押出用合金の高強度化、押出性向上への方針として、高強度化のためにSi、Mnを添加し、押出性向上のために高温の均質化処理と低温の均質化処理を組み合わせて実施することにより、母相中の溶質元素の固溶量を減少させ、変形抵抗を低下させる方法が提唱されている。しかしながら、この場合、元々の溶質元素の添加量が多い分、高強度は狙えるが押出性の向上、特に押出速度の向上には限界があり、高強度と、押出性すなわち生産性を完全に両立させることは困難である。
また、自動車熱交換器の押出チューブは冷媒通路管として使用されることから、使用中に腐食による貫通が生じた場合、冷媒漏れが発生し熱交換器としての機能を果たすことができなくなる。このため、従来は押出チューブの表面に予め溶射などによりZnを付着させておき、ろう付けによりZnを拡散させ、その際チューブ表層に形成されたZn拡散層が、それより深部に対して犠牲陽極として働き、板厚方向への腐食を抑制し貫通寿命を延ばしているが、この場合、チューブには押し出された後にZn溶射等のZn付着工程が必要となり、さらにその後に、ろう付けに必要となるフッ化物系フラックスの塗布工程、あるいは熱交換器コアに組付けられた後にコア全体へのフラックス塗布工が必要となるため、製造コストの上昇を招き、さらに、そのチューブにはろう材が付与されていないため、組み付けるフィン材としては、ろう材がクラッドされたブレージングフィンが必要となり、このことも、ろう材がクラッドされていないベアフィン材を使用する場合と比べてコストを上昇させる。
これらの問題を解決する手段として、ろう材粉末とZn含有フラックス粉末を混合してアルミニウム合金押出冷媒通路管の表面に付着させる方法が提唱されている。この場合、ろう材、Zn、フラックスの全てを一度の付着工程で同時に付着できるため、コストの低減が図れる他、組み付けるフィン材としてもベアフィン材が使用できるため、コスト低減を図ることができる。しかしながら、この方法では、Zn含有フラックスを用いるためフィンとの接合部フィレットのZn濃度が高くなり、熱交換器の使用中にフィレットの優先腐食が生じ、早期にフィンの剥がれが生じるという難点がある。フィンが剥がれた場合は熱交換器としての機能が損なわれるだけでなく、フィンの電位をチューブより卑とした場合に得られるフィンの犠牲陽極効果も得られなくなり、チューブの早期腐食貫通を招くことになる。これを防止するためにZnを含有するフラックスの塗布量を低減した場合は、ろう付けに必要なフラックス量が得られなくなり、ろう付け不良を招くことになる。また、この場合、ろう材としてSi粉末を付着させるが、付着量が十分ではないため、冷媒通路管とフィンとの間に形成されるフィレットも十分な大きさとはならず、フィレットが腐食消耗により消失するまでの時間が短くなって、早期にフィン剥がれが生じる原因となる。
これに対し、フラックスの総量を確保してろう付け性を維持する手法として、ろう材粉末とZn含有フラックス粉末とZnを含有しないフラックス粉末を混合してアルミニウム合金押出冷媒通路管の表面に付着させる方法が提唱されている。しかしながら、この方法は主にろう付け性を改善することを目的とするもので、さらに付着される押出合金チューブについては、耐食性に影響を及ぼす合金の成分が規定されておらず、実施例にも合金成分が記載されていないことから、耐食性に関しての効果が不明確である。また、Znを含有しないフラックスの塗布量に対してZnを含有するフラックスの塗布量の比率が大きすぎて、結果として、フィレットのZn濃度が高くなりフィレットの優先腐食が生じ早期にフィンの剥がれが生じることになる。
フィレットの優先腐食によるフィンの早期剥がれを防止する観点から、フィレットのZn高濃度化を抑制するために、ろう材粉末とZnを含有しないフラックス粉末を混合してアルミニウム合金押出冷媒通路管の表面に付着させる方法も提唱されている。この方法はフィンの電位をチューブより卑にしてフィンの犠牲陽極効果によりチューブを防食する方法である。この方法によればフィレットのZn濃度は低く抑えることができ、フィレットの優先腐食によるフィンの早期剥がれを抑制することはできるが、チューブ自体にZn拡散による犠牲陽極層が存在しないため、フィンの存在しない部位、あるいはフィンから距離が離れている部位、例えばヘッダ近傍などにおいてはチューブを十分に防食することができないという問題がある。
特に、チューブのSi成分量を制限し、塗布したSi粉末からのSi拡散によりチューブ表層にAlMnSi化合物を析出させ、チューブ表層にMn固溶度の低い領域すなわち深部よりも電位が卑な領域を形成させ、これを犠牲陽極層としてチューブを防食する手法においては、チューブ表層と深部の電位差は僅かであり、特に乾湿が繰り返される市場環境での防食は全く不十分となる。
特開2005−256166号公報 特開2004−330233号公報 特開2006−255755号公報 特開2009−58139号公報 特開2009−58167号公報
本発明は、アルミニウム製熱交換器、特に自動車用熱交換器における上記従来の問題を解消するためになされたものであり、その目的は、特に押出冷媒通路管の強度、押出性、及び耐食性を向上させ、腐食によるフィンの剥がれを抑制し、且つ生産性向上と低コスト化を実現させるための材料構成からなるアルミニウム合金製熱交換器の製造方法を提供することにある。
上記の目的を達成するための請求項1によるアルミニウム合金製熱交換器の製造方法は、アルミニウム合金押出材からなる偏平多穴状の冷媒通路管の表面に、Si粉末とフラックス粉末とバインダを混合した塗料を塗布し、アルミニウム合金ベアフィンを組み付けてろう付け接合してなるアルミニウム合金製熱交換器を製造する方法であって、前記冷媒通路管は、質量%で、Mn:0.6〜1.7%を含有し、Siを0.10%未満、Cuを0.05%未満に制限し、残部Alと不可避的不純物からなるアルミニウム合金押出材により構成され、前記フィンはAl−Mn−Zn系合金材を成形してなるコルゲートフィンであり、前記塗料はSi粉末とZnを含有する化合物系フラックス粉末とZnを含有しない化合物系フラックス粉末とバインダを混合したもので、塗料中の各粉末量は、Si粉末が4g/mを超え7g/m以下、Zn含有フラックスが1〜9g/m、Znを含有しないフラックスが1〜9g/m、粉末の合計量が7〜20g/mで、バインダは塗料全体の5〜40%の量であり、ろう付け接合により製造される熱交換器の冷媒通路管深部が最も電位が貴で、冷媒通路管表面、フィン接合部フィレット、フィンの順に電位が卑になることを特徴とする。以下、合金成分値は質量%で示す。
請求項2によるアルミニウム合金製熱交換器の製造方法は、請求項1において、前記冷媒通路管を構成するアルミニウム合金押出材は、さらにTi:0.30%以下、Sr:0.10%以下、Zr:0.30%以下のうちの1種または2種以上を含有することを特徴とする。
請求項3によるアルミニウム合金製熱交換器の製造方法は、請求項1または2において、前記Si粉末は、最大粒径が35μm以下であることを特徴とする。
請求項4によるアルミニウム合金製熱交換器の製造方法は、請求項1〜3のいずれかにおいて、前記Znを含有する化合物系フラックスはKZnFであることを特徴とする。
請求項5によるアルミニウム合金製熱交換器の製造方法は、請求項1〜4のいずれかにおいて、前記Znを含有しない化合物系フラックスの組成はフルオロアルミン酸カリウムであることを特徴とする。
請求項6によるアルミニウム合金製熱交換器の製造方法は、請求項1〜5のいずれかにおいて、前記アルミニウム合金ベアフィンは、Mn:0.1〜1.8%、Zn:0.8〜3.0%を含有し、残部Alと不可避的不純物からなるアルミニウム合金よりなることを特徴とする。
請求項7によるアルミニウム合金製熱交換器の製造方法は、請求項1〜5のいずれかにおいて、前記アルミニウム合金ベアフィンは、Mn:0.1〜1.8%、Zn:0.8〜3.0%を含有し、さらに、Si:0.1〜1.2%、Fe:0.01〜0.8%、Mg:0.05〜0.5%、Cu:0.3%以下、Cr:0.3%以下、Zr:0.3%以下、Ti:0.3%以下のうちの1種または2種以上を含有し、残部Alと不可避的不純物からなるアルミニウム合金よりなることを特徴とする。
請求項8によるアルミニウム合金製熱交換器の製造方法は、請求項6または7において、前記アルミニウム合金ベアフィンは、さらにIn:0.001〜0.10%、Sn:0.001〜0.10%のうちの1種または2種を含有することを特徴とする。
請求項9によるアルミニウム合金製熱交換器の製造方法は、請求項1〜8のいずれかにおいて、前記冷媒通路管を構成するアルミニウム合金押出材は、鋳造後の鋳塊を400〜650℃の温度で4時間以上保持する均質化熱処理を行った後、熱間押出加工されたものであることを特徴とする。
請求項10によるアルミニウム合金製熱交換器の製造方法は、請求項1〜8のいずれかにおいて、前記冷媒通路管を構成するアルミニウム合金押出材は、鋳造後の鋳塊を550〜650℃の温度で2時間以上保持する第1段熱処理と、その後400〜550℃の温度に降温して3時間以上保持する第2段熱処理からなる均質化熱処理を行った後、熱間押出加工されたものであることを特徴とする。
請求項11によるアルミニウム合金製熱交換器の製造方法は、請求項1〜8のいずれかにおいて、前記冷媒通路管を構成するアルミニウム合金押出材は、鋳造後の鋳塊を550〜650℃の温度で2時間以上保持する第1段熱処理と、その後一旦200℃以下まで降温した後、400〜550℃の温度で3時間以上保持する第2段熱処理からなる均質化熱処理を行った後、熱間押出加工されたものであることを特徴とする。
本発明によれば、アルミニウム製熱交換器、特に自動車用熱交換器において、特に押出冷媒通路管の強度、押出性、及び耐食性を向上させ、腐食によるフィンの剥がれを抑制し、且つ生産性向上と低コスト化を実現させるための材料構成からなるアルミニウム合金製熱交換器の製造方法が提供される。
本発明において冷媒通路管を構成するアルミニウム合金押出材の合金組成および製造工程について説明する。
Mn:
Mnの好ましい含有量は0.5〜1.7%の範囲であり、より好ましい含有範囲は0.6〜1.7%である。Mnは、自動車用熱交換器をろう付け加熱接合した場合、母相中に固溶し、従来の自動車熱交換器用押出多穴管合金である純アルミニウム系合金と比べて高強度化が可能となる。Mn含有量が0.5%未満では高強度化効果は小さく、1.7%を超えて含有すると押出性が低下する。本発明においては0.6〜1.7%に規制する。
Mnの添加は、同じ量のSiあるいはCuあるいはMgを添加した場合と比べて、押出性、特に限界押出速度の低下が著しく小さい。同じ強度になるようにSiあるいはCuあるいはMgあるいはMnを添加した場合を比較しても、限界押出速度の低下はMnを添加した場合が最も小さく、Mnは高強度と押出性、すなわち生産性を両立できる添加成分である。
Si:
Siは0.10%未満に制限される。その効果はつぎのとおりである。冷媒通路管表面へ塗布されたSi粉末は、ろう付け加熱により冷媒通路管に拡散し、冷媒通路管合金中のMnとAlMnSi系金属間化合物を形成し析出する。このため、冷媒通路管合金のSi拡散層内ではMn及びSiの固溶度が低下し、Si拡散層よりも深くSiが未拡散の部位と比べて電位が卑化して、表面からSi拡散層深さまでは、それより深い部位に対して犠牲陽極層として作用し、深さ方向への腐食貫通寿命を向上させることができる。
Si量が0.10%以上では、最初から合金中にAlMnSi系金属間化合物が存在してしまうため、合金中のMn固溶度も低下してしまう。この場合、ろう付け加熱により表面に塗布されたSi粉末が合金中に拡散しても、AlMnSi系金属間化合物の析出は十分に行われず、表面からSi拡散層深さまでにおいて電位卑化が生じない。このため、表面からSi拡散層深さまでが犠牲陽極層として作用せず、腐食貫通寿命は向上しない。Si量を0.05%未満に制限するのがより好ましい。なお、前記で得られる犠牲陽極層では環境によっては防食が不十分となる場合があるが、本発明ではさらにZn含有フラックスを塗布するため、これによる電位卑化効果が相乗的に作用し、より効果的に防食することが可能となる。
Cu:
Cuは0.10%未満に制限され、より好ましくは0.05%未満に制限される。その効果はつぎのとおりである。まず、Cuの添加は、前記のようにMnと比べて著しく押出性を低下させるため、この観点からも添加量は制限する必要がある。つぎに、一般的にZnを添加すると電位は卑化し、Cuを添加すると電位は貴化することが知られているが、発明者らはZnとCuが共存する場合について、特にZn含有量が少ない場合にはCuによる電位貴化効果の方が顕著に作用することを見出した。本発明の場合、Znを含有するフラックス粉末によりろう付け時に形成されるZn拡散層は、従来のZn溶射等によりろう付け時に形成されるZn拡散層と比べて、表層Zn濃度が低くなる。さらに本発明においてはZnを含有しないフラックスも混合するため、表層Zn濃度はさらに低くなる。このため、もし冷媒通路管にCuが0.10%以上含有されている場合、前記のZnを含有するフラックス粉末により形成されたZn拡散層による電位卑化効果を、含有Cuの電位貴化効果が相殺してしまい、Zn拡散層が存在するにもかかわらず、冷媒通路管表層の電位が卑化せず、冷媒通路管の板厚方向に対して表層が卑で深部が貴になる電位勾配を形成することができない。これでは冷媒通路管自体で表層を犠牲陽極にして深部を防食し、貫通寿命を向上させることができず、また、実際には塗布されたSi粉末により冷媒通路管表層にはSi拡散層が存在し、このSi拡散層も表層電位を貴化する方向に作用する。
また、Cu含有量が多いと、Zn拡散層による電位卑化効果よりもCuによる電位貴化効果の方が完全に支配的となり、前記のSi拡散層による電位貴化効果と相まって、冷媒通路管の板厚方向で表層が貴、深部が卑となる電位勾配が形成される。この場合は冷媒通路管の表層に対して深部の方がアノードとなるため、より早期に貫通に至ってしまう。Znを含有するフラックス粉末の付着量を多くすることにより表層Zn濃度を高くすることも考えられるが、そうすると付着膜が厚くなり、ろう付け時にSi及びフラックスの溶融により付着膜厚さが減少して、冷媒通路管とフィン材との距離が減少する。これがコア全体に及ぶため、コアの外寸法が縮んでしまい、不良となってしまうと同時に、フィン接合部のフィレットのZn濃度も高くなり、フィレットの優先腐食によるフィンの早期剥がれを生じてしまう。
Cuを0.10%未満に制限した場合には、前記の低濃度のZn拡散層でも冷媒通路管の表層が卑化し、冷媒通路管表層を犠牲陽極として深部を防食するに十分な、表層が卑で深部が貴となる板厚方向の電位分布を形成することができる。Cu量を0.05%未満に制限するのがより好ましく、0.03%未満に制限するのがさらに好ましい。本発明においては、0.05%未満に制限する。
Ti、Sr、Zr:
冷媒通路管を構成するアルミニウム合金押出材には、0.30%以下のTi、0.10%以下のSr、0.30%以下のZrのうちの1種または2種以上を含有させることができる。
Tiは、冷媒通路管中にTiの高濃度の領域と低濃度の領域を形成し、これらの領域が肉厚方向に交互に層状に分布し、Tiが低濃度の領域は高濃度の領域に比べて優先的に腐食するために、腐食形態が層状になり肉厚方向への腐食の進行が抑制される。これにより耐孔食性および耐粒界腐食性が向上する。さらに、Ti添加により常温及び高温での強度が向上する。Ti添加量が0.30%を超えると、鋳造時に巨大晶出物が生成し、健全な冷媒通路管の製造が困難となる。
Srは、予め冷媒通路管の表面に塗布されたSi粉末がろう付け加熱時に母材のAlと反応してAl−Si合金液相ろうを生じ、冷却時に凝固する際、晶出する共晶組織を微細化して分散させる。これにより、材料表面のアノードサイトとなる共晶組織が分散されるため、腐食が均一に分散し面状の腐食形態になり耐食性が向上する。Sr添加量が0.10%を超えると、Al−Si−Sr系化合物が晶出して共晶組織が微細化されない。
Zrは、ろう付け加熱に冷媒通路管合金が再結晶するが、その際、再結晶粒を粗大化して、母材の粒界密度を低下させることができる。これにより、冷媒通路管の表面に予め塗布したSi粉末により生じるAl−Si合金液相ろうが、母材の結晶粒径へ浸透するのを抑制することができ、粒界に優先的な腐食が生じるのを抑制することができる。Zr添加量が0.30%を超えると、鋳造時に巨大晶出物が生成して健全な冷媒通路管の製造が困難となる。Ti、Sr、Zrを複合添加した場合は、その効果も複合的に得られる。
製造工程(1):
製造工程(1)は、冷媒通路管を構成する前記の組成を有するアルミニウム合金押出材の鋳塊に400〜650℃の温度で4時間以上保持する均質化処理を施した後、熱間押出加工することを特徴とする。この処理により、鋳造凝固時に形成される粗大な晶出物を分解あるいは粒状化させ、鋳造時に生じた偏析層などの不均一な組織を均質化させることができる。粗大な晶出物が残存していたり、鋳造時に形成される偏析層などの不均一組織が残存していると、それらが押出時の抵抗になり押出性を低下させたり、押出後の製品の表面粗度の低下を招く。均質化処理温度が400℃未満では上記の反応が進み難い。均質化処理温度が高温であればあるほど、このような反応は促進されるが、高すぎると溶融のおそれがあるため上限は650℃とする。より好ましい均質化処理温度は430〜620℃である。また、処理時間は長い方が反応が進むため、好ましくは10時間以上処理を行うのがよい。しかし24時間を超えて処理を行っても、それ以上の効果は得られ難く逆に不経済となるため、10〜24時間処理を行うのが好ましい。
製造工程(2):
製造工程(2)は、高温の均質化処理と低温の均質化処理を組み合わせて実施する工程であり、鋳塊を550〜650℃の温度で2時間以上保持する第1段熱処理と、その後400〜550℃の温度に降温して3時間以上保持する第2段熱処理からなる均質化熱処理した後に、熱間押出加工することを特徴とする。この工程により、熱間押出性がさらに向上し、熱間押出時のアルミカスの発生を低減させることが可能となる。アルミカスとは押出時にダイス内に堆積したアルミニウム片がある程度の大きさになった時にダイスから排出され、押出された冷媒通路管の表面に付着する欠陥のことをいう。高温の第一段処理は、550〜650℃で2時間以上保持を行う。この処理により、鋳造凝固時に形成される粗大な晶出物を分解あるいは粒状化だけでなく、積極的に再固溶させることができる。均質化処理温度が550℃未満では再固溶が進み難い。均質化処理温度は高温であればあるほど、上記の反応は促進されるが、高すぎると溶融するおそれがあるため上限は650℃とする。より好ましい処理温度は580〜620℃である。また、処理時間は長い方が反応が進むため、好ましくは5時間以上処理を行うのがよい。しかし24時間を超えて処理を行っても、それ以上の効果は得られ難く逆に不経済となるため、好ましくは5〜24時間処理を行うのが好ましい。
前記高温の第1段処理を行った後に、400〜550℃の温度に降温して3時間以上保持する第2段熱処理からなる均質化熱処理を行うと、母相中に固溶しているMnが析出して、Mnの固溶度を低下させることができ、その後の熱間押出での変形抵抗を低下させ、押出性を向上させることが可能となる。400℃未満では析出量が少なく、変形抵抗を低下させる効果が不十分となる。また、550℃を超える温度では析出が生じ難く、この場合も変形抵抗を低下させる効果が不十分となる。処理時間が3時間未満では、このような析出が十分に生じないため、変形抵抗を低下させる効果が不十分となる。また、処理時間は長い方が反応が進むが、24時間を超えて処理を行ってもそれ以上の効果は得られ難く逆に不経済となる。好ましくは5〜15時間処理を行うのがよい。
製造工程(3):
なお、上記の二段均質化処理は、第1段処理により十分に均質固溶したMnを、その後特定温度で熱処理を行う第2段処理により析出させるものであり、これら二段階の均質化処理を連続的に行うかどうかは特に限定されない。すなわち、第2段処理は第1段処理後に連続して行ってもよく、あるいは、製造工程(3)として、鋳塊を550〜650℃の温度で2時間以上保持する第1段熱処理と、その後一旦200℃以下まで降温した後、400〜550℃の温度で3時間以上保持する第2段熱処理からなる均質化熱処理を行った後、熱間押出加工することもできる。
つぎにSi粉末とフラックス粉末とバインダを混合した塗料について説明する。フラックスとしては、Znを含有する化合物系フラックス粉末とZnを含有しない化合物系フラックス粉末とを用いる。
本発明において、冷媒通路管押出材の表面にSi粉末とZnを含有する化合物系フラックス粉末とZnを含有しない化合物系フラックス粉末とバインダの混合物を付着させる目的はつぎのとおりである。Si粉末はろう付け時に冷媒通路管の母材のAlと反応してAl−Siろうを生じ、フィン材やヘッダ材と冷媒通路管との接合を行うことが可能となる。Znを含有するフラックスは、ろう付け時にフラックスとZnに分解し、フラックスはアルミニウム合金表面の酸化皮膜を除去してろう付けを可能とし、Znは冷媒通路管に拡散しZn拡散層を形成する。これにより、冷媒通路管の表面から深部にかけて、表面が卑で深部が貴な電位勾配を形成することができ、表層部を犠牲陽極として深部を防食することができる。
Znを含有するフラックスのみを混合した場合には、同時にフィンとの接合部フィレットのZn濃度も高くしてしまい、フィレットの優先腐食によるフィンの早期剥がれが生じる。従って、本発明においては、混合粉末中のZn比率を適正に低下させ、冷媒通路管の耐食性を確保し、且つフィレットの優先腐食を抑制するために、Znを含有しないフラックスの混合を必須とする。Znを含有しないフラックス粉末はまた、前記Znを含有するフラックスがろう付け時に分解して生成したものと同様にろう付けを可能にする作用がある。特に、炉内酸素濃度が高い等、ろう付け雰囲気がわるい場合には、Znを含有するフラックスがろう付け時に分解して生成したものだけでは量的に不十分であり、それを補うことができる。バインダは前記混合粉末を冷媒通路管に付着させる際に密着性を向上させることができる。
Si粉末の最大粒径は35μm以下とするのが好ましい。この微細な粉末によりろう付け加熱時に生じるAl−Si液相ろうの流動性が向上し、且つ母材への侵食も抑制される。15μm以下とするのがより好ましい。Znを含有する化合物系フラックス粉末及びZnを含有しない化合物系フラックス粉末としては、平均粒径で5μm程度のものを使用する。Znを含有する化合物系フラックス粉末は例えばKZnFを使用する。Znを含有しない化合物系フラックス粉末は例えばKAlFやKAlFやKAlFなどのフルオロアルミン酸カリウムを使用する。バインダは例えばアクリル系樹脂を使用する。
本発明においては、Si粉末とZnを含有するフラックス粉末とZnを含有しないフラックス粉末の3種類の粉末を混合して使用するが、そのうちSi粉末の塗布量は4g/mを超え7g/m以下とする。4g/m以下の場合でも、ろう付け時に十分な液相ろうが生成し、フィンやヘッダとの接合は可能であるが、形成するフィレットの体積が十分に大きくならない。フィレットの優先腐食による消失までの時間を長くするためにはフィレット体積を大きくするのが有効である。この観点から4g/mを超えるSi粉末の塗布が必要となる。Si粉末の塗布量が7g/mを超えると、生成するろうの量が多くなり母材の溶融が顕著となって、母材に減肉が生じたり、ろう付け加熱中に冷媒通路管とフィンあるいはヘッダとの間にクリアランスが生じ、コア全体の寸法減少を招く。さらに好ましいSi粉末の塗布量は4g/mを超え6g/m以下の範囲である。
Znを含有するフラックス粉末の塗布量は1g/m以上9g/m以下とするが、1g/m未満の場合は冷媒通路管に拡散するZn量が不足し、冷媒通路管の表層電位が深部に対して十分に卑にならず耐食性の低下を招くとともに、フラックス量が少ないためろう付け性の低下が生じる。9g/mを超えて塗布すると、冷媒通路管に拡散するZn量は十分で冷媒通路管の表層電位が深部に対して十分に卑になるが、同時にフィンとの接合部フィレットのZn濃度も高くなり、フィレットの優先腐食によるフィンの早期剥がれが生じる。好ましくは3g/m以上7.5g/m以下である。
本発明においては、冷媒通路管の耐食性を確保し、且つフィレットの高Zn濃度化による優先腐食を抑制するため、Znを含有しないフラックス粉末を必ず混合するが、その際のZnを含有しないフラックス粉末の塗布量は1g/m以上9g/m以下とする。1g/m未満の場合は混合粉末中のZnを含有するフラックス粉末の比率が高くなり、フィレットの高Zn濃度化による優先腐食が生じるとともに、フラックスの総量が少ないためろう付け性の低下が生じる。9g/mを超えて塗布すると、混合粉末中のZnを含有するフラックス粉末の比率が低くなり、冷媒通路管に拡散するZn量が不足し冷媒通路管の耐食性が低下する。好ましくは1.5g/m以上6g/m以下である。
塗料全体に対するバインダ比率は、重量%で5〜40%が好ましく、5%未満では付着させた混合物の剥離が生じ易くなり、40%を超えるとろう付け性が低下する。Si粉末と、Znを含有する化合物系フラックス粉末とZnを含有しない化合物系フラックス粉末からなるフラックス粉末との合計塗布量は7〜20g/mが適正である。7g/m未満では接合性が低下し、付着するZn量が不足する。20g/mを超えると生成するろう量が多くなりフィンや母材の溶融、溶解を生じ易くなる。また付着量が20g/mを超えて多い場合は冷媒通路管とフィン材の間の付着膜の厚さが厚くなるため、ろう付け加熱時に溶融して膜厚減少が生じた場合、コア全体の寸法減少を生じてしまう。なお、上記の塗料はロールコートにより冷媒通路管に塗装することができる。
本発明により製造される熱交換器の冷媒通路管の深部と表面、フィン接合部フィレット及びフィンの電位の関係について説明する。本発明により製造される熱交換器においては、冷媒通路管深部と表面とフィン接合部フィレットとフィンの電位の順列が、冷媒通路管深部が最も貴で、次いで冷媒通路管表面、フィン接合部フィレット、フィンの順に卑になっていることを特徴とする。冷媒通路管深部とは表面からのZn拡散の影響を受けない部分である。これにより、冷媒通路管表面が深部に対して犠牲陽極として作用し、深部を陰極防食することができる。同時にフィンも冷媒通路管表面及び深部に対して犠牲陽極として作用し、冷媒通路管を防食することができる。また、フィン接合部フィレットがフィンより貴であり、熱交換器全体の中で最も卑になっていないため、フィレットの優先腐食が抑制され、フィンの早期剥がれを抑制することができる。
本発明による冷媒通路管を用いて熱交換器を製造した場合、冷媒通路管とヘッダ材の嵌合部のろう付け不良を抑制することができるという効果も得ることができる。この理由は以下のとおりである。通常では、冷媒通路管とヘッダ材との嵌合部は主にヘッダ材に付与されたろう材により接合されるが、冷媒通路管の表面にもSi粉末が付着しており、ろう付け時には液相ろうに覆われるため、ヘッダ材のろうは冷媒通路管表面の液相ろうとつながり、自由に流動することができる。冷媒通路管にはヘッダと反対側にフィンとの接合部があり、前記ヘッダ材のろうは冷媒通路管表面を伝って表面張力によりフィン接合部へ引かれる。このため、ヘッダと冷媒通路管勘合部ではろうが不足し、ろう付け不良を生じる。特に、従来の純アルミニウム系合金やそれにCuを添加した合金の冷媒通路管を使用した場合にろう付け不良を生じる。これに対して、冷媒通路管に本発明の合金を使用した場合は、前記従来合金冷媒通路管を使用した場合と同じろう材量のヘッダ材を使用した場合でも、冷媒通路管とヘッダ材の勘合部でのろう付け不良は生じない。これは、本発明の冷媒通路管合金では、表面にAl−Mn系の析出物が存在するため、これが抵抗になり従来の冷媒通路管合金である純アルミニウム系合金やそれにCuを添加した合金と比べて表面での液相ろうの濡れ広がり性を抑制することができ、ヘッダ材のろうが冷媒通路管表面を伝いフィン接合部へ流入することを抑制できるためである。
本発明で用いるアルミニウム合金ベアフィン材の組成について説明する。
Mn:
Mnはフィン材の強度を高める。Mnの好ましい含有範囲は0.1〜1.8%であり、0.1%未満ではその効果が小さく、1.8%を超えると、鋳造時に巨大晶出物が生成し健全なフィン材の製造が困難となる。Mnのさらに好ましい含有量は0.8〜1.7%の範囲である。
Zn:
Znはフィン材の電位を卑化するよう機能する。Znの好ましい含有範囲は0.8〜3.0%であり、0.8%未満では十分な電位卑化効果が期待できず、フィン電位がフィン接合部フィレットより貴化し、最卑となったフィレットの優先腐食が生じ耐フィン剥がれ性が低下する。さらに、冷媒通路管より貴化した場合には、冷媒通路管に対してカソードとして作用し冷媒通路管の耐食性が低下する。3.0%を超えると、電位は十分に卑になるが、フィン材の自己耐食性が低下するとともに、フィンとフィン接合部フィレットあるいは冷媒通路管との電位差が大きくなり、常時高導電率の液体に曝されるような使用環境においては、アノードとなるフィン材が早期に腐食消耗してしまう。Znのさらに好ましい含有量は1.0%〜2.5%の範囲である。
Si、Fe、Cu、Mg、Cr、Zr、Ti、In、Sn:
Siはフィン材の強度性を向上させる。Siの好ましい含有範囲は0.1〜1.2%であり、0.1%未満ではその効果が小さく、1.2%を超えるとフィン材の融点が低下し、ろう付け加熱時に局部溶融が生じ易くなる。Siのさらに好ましい含有量は0.2〜0.6%の範囲である。
Feは強度を向上させる。Feの好ましい含有範囲は0.01〜0.8%であり、0.01%未満ではその効果が小さく、0.8%を超えるとAl−Fe系の貴な化合物の量が増えるため、フィン材の自己耐食性が低下する。Feのさらに好ましい含有量は0.1〜0.7%の範囲である。
Mgはフィン材の強度を向上させる。Mgの好ましい含有範囲は0.05〜0.5%であり、0.05%未満ではその効果が小さく、0.5%を超えて含有すると、フッ化物系フラックスを用いて不活性ガス雰囲気中で加熱ろう付けする場合、ろう付け時にMgがフッ化物系フラックスと反応してMgのフッ化物が生成し、ろう付け性を低下するとともにろう付け部の外観がわるくなる。Mgのより好ましい含有量は0.05〜0.3%の範囲であり、さらに好ましい含有量は、0.05〜0.15%の範囲である。
Cuはフィン材の強度を向上させる。Cuの好ましい含有範囲は0.3%以下であり、0.3%を超えて含有するとフィン材の電位が貴になり、冷媒通路管の耐食性及び耐フィン剥がれ性を害する。またフィン材の自己耐食性も低下する。Cr、Zrは、ろう付け後の結晶粒径を粗大にさせ、ろう付け加熱途中におけるフィン材の座屈を低減させる効果がある。Cr、Zrの好ましい含有範囲はそれぞれ0.3%以下であり、0.3%を超えて含有すると、鋳造時に巨大晶出物が生成し、健全なフィン材の製造が困難となる。
Tiを添加することによりTiが高濃度の領域と低濃度の領域を形成し、これらの領域が材料の肉厚方向に交互に層状に分布し、Tiが低濃度の領域は高濃度の領域に比べて優先的に腐食するために、腐食形態が層状になり肉厚方向への腐食の進行が抑制される。これにより耐孔食性および耐粒界腐食性が向上する。さらに、Ti添加により常温及び高温での強度が向上する。Tiの好ましい含有範囲は0.3%以下であり、0.3%を超えて含有すると、鋳造時に巨大晶出物が生成し、健全なフィン材の製造が困難となる。
In、Snは微量の添加によってフィン材の電位を卑にし、Zn添加と同様の効果が得られる。In、Snの好ましい含有量は、それぞれ0.001〜0.10%の範囲であり、0.001%未満ではその効果が小さく、0.10%を越えるとフィン材の自己耐食性が低下する。
本発明によるアルミニウム合金製熱交換器は、上記の組成を有する冷媒通路管及びフィン材を組み合わせ、常法に従ってろう付けすることにより製造することができ、その製造方法は特に限定されない。また、冷媒通路管合金の均質化処理における加熱方法や加熱炉の構造等についても特に限定されない。さらに、押出により製造される冷媒通路管の押出形状についても特に限定されることはなく、その用途、例えば熱交換器の形状等に応じて押出形状が選定される。また、押出に際しては、冷媒通路管用アルミニウム合金材の押出性が良好であるため、ホロー形状の多孔ダイを用いて良好に押出することも可能である。ろう付けに際しての雰囲気や加熱温度、時間については特に限定されるものではなく、ろう付け方法も特に限定されることはなく、良好な耐食性を有し、例えば厳しい腐食環境にある自動車に搭載されても良好な耐久性を発揮するアルミニウム合金製熱交換器を製造することができる。
以下、本発明の実施例を比較例と対比して説明し、本発明の効果を実証する。なお、これらの実施例は本発明の一実施態様を示すものであり、本発明はこれらに限定されない。
実施例1
冷媒通路管用として、表1に示す組成を有するアルミニウム合金A〜Kのビレットを鋳造し、これらのビレットを用いて、以下の試験1、2、3を実施した。なお、アルミニウム合金Aは参考として示すものである。
比較例1
冷媒通路管用として、表2に示す組成を有するアルミニウム合金L〜Tのビレットを鋳造し、これらのビレットを用いて、以下の試験1、2、3を実施した。合金Tは従来合金として一般的に広く使用されているものである。
(試験1)
ビレットを600℃で10h均質化処理した後、多穴管に熱間押出加工した。その際、押出時の限界押出速度比(合金Tの限界押出速度に対する相対比)を調査した。その結果を表3及び表4に示す。限界押出速度比が1.0を超えるものは押出性良好(○)、1.0未満のものは押出性不良(×)と評価した。
(試験2)
試験1で押出した多穴管について、ろう付け加熱を実施した。加熱条件は窒素ガス雰囲気中で平均50℃/minの昇温速度で600℃まで加熱し、3分間保持した後、室温まで降温した。その後、常温にて引張試験を実施した。その結果を表3及び表4に示す。引張強さが合金Tの引張強さを超えるものは良好(○)とし、引張強さが合金Tの引張強さ未満のものを不良(×)と評価した。
(試験3)
合金C(発明合金)のビレットについて、表7及び表8に示す条件で均質化処理を行った後、同様に多穴管に熱間押出加工し、限界速度比(合金Tの限界押出速度に対する相対比)を調査した。第1段均質化処理温度への昇温速度は50℃/h、第1段から第2段を連続で行う場合の降温速度は25℃/h、第2段終了後の降温速度は炉出放冷とした。その結果を表5及び表6に示す。限界押出速度比が1.0を超えるものは押出性良好(○)、1.0未満のものは押出性不良(×)と評価した。
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試験1〜3の結果は、表3〜6に示すように、本発明に従う合金B〜Kは、従来材のT合金を含む比較合金L〜Tと比べて限界押出速度比及び強度の両方において優れた結果が得られた。また、本発明に従う合金Cのビレットについて、本発明の条件に従って均質化処理を行ったものは、いずれも従来材合金Tに比べ限界押出速度比が優れた結果が得られた。
実施例2
フィン材用として、表7に示す組成を有する合金a〜lのスラブを鋳造した。これらのスラブを所定の均質化処理、熱間圧延及び冷間圧延により0.1mm厚さのフィン材に仕上げた後、フィンピッチ3mm、フィン高さ7mmの寸法のコルゲート加工を施した。表9に示す塗布量となるように混合したSi粉末とKZnF粉末とZn非含有フラックス粉末(ノコロックフラックス)とアクリル系樹脂バインダの混合物を表面にロールコートにより塗装した冷媒通路管と、前記コルゲート加工を施したフィンとを表9に示すように組み合わせて、ろう付けにより熱交換器コアを作製して試験材とした。熱交換器コア(試験材)作製状況を表9に示す。不具合なく作製できたものを良好(○)とし、不具合が生じたものを不良(×)と評価した。なお、冷媒通路管の均質化処理は本発明に従って600℃の温度に10時間保持することにより行い、ろう付け加熱条件は、窒素ガス雰囲気中で平均50℃/minの昇温速度でて600℃まで加熱し、3分保持後に室温まで降温した。
比較例2
フィン材用として、表8に示す組成を有する合金m〜xのスラブを鋳造した。これらのスラブを実施例2と同じく所定の均質化処理、熱間圧延及び冷間圧延により0.1mm厚さのフィン材に仕上げた後、実施例2と同様にコルゲート加工を施した。表10に示す塗布量となるように混合したSi粉末とKZnF粉末とZn非含有フラックス粉末(ノコロックフラックス)とアクリル系樹脂バインダの混合物を表面にロールコートにより塗装した冷媒通路管と、前記コルゲート加工を施したフィンとを表10に示すように組み合わせて、ろう付けにより熱交換器コアを作製して試験材とした。熱交換器コア(試験材)作製状況を実施例2と同様に評価した。結果を表10に示す。なお、冷媒通路管の均質化処理条件、ろう付け加熱条件は、実施例2と同一とした。
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次に、作製した熱交換器コアを用いて、以下の試験4、5、6、7を実施した。なお、コア作製時点で不具合が出たものについては、試験対象外とした。
(試験4)
熱交換器コア(試験材)について、ヘッダと冷媒通路管の嵌合部のろう付け不良による漏れを、リーク試験により調査した。その結果を表11及び表12に示す。ろう付け不良による漏れが発生しなかったものは良好(○)、漏れが発生したものは不良(×)と評価した。
(試験5)
熱交換器コア(試験材)の冷媒通路管とフィンの接合部フィレットの断面ミクロ組織観察を行い、その組織写真を用いて画像解析を行い、フィレットの断面積を測定した。測定部位は冷媒通路管の幅中央部の断面とした。その結果を表11及び表12に示す。Si粉末塗布量が本発明の範囲より低く、且つ熱交換器コアが不具合なく製作できた試験材No.22と比べて、フィレット断面積が大きいものは良好(○)とし、同等以下のものは不良(×)と評価した。
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(試験6)
熱交換器コア(試験材)の冷媒通路管表面と深部の電位及びフィン接合部フィレットとフィン材の電位を測定した。電位は、冷媒通路管表面とフィン材はろう付け後そのままの表面を、冷媒通路管深部は表面から150μmの深さまで面削し、Zn拡散の及んでいない部位を測定した。フィン接合部フィレットについてはフィレット部のみを露出し、それ以外を絶縁塗料でマスキングして測定した。測定は、酢酸でpH3に調製した5%NaCl水溶液中に24時間浸漬して行い、10時間以降の安定した測定値の平均を採用した。なお、参照電極は飽和カロメル電極を用いた。その結果を表13及び表14に示す。チューブ深部、チューブ表面、フィン接合部フィレット、フィン材の電位がこの順に貴から卑になっているものは良好(○)、なっていないものは不良(×)と評価した。
(試験7)
熱交換器コア(試験材)について、ASTM−G85−Annex A3に規定されるSWAAT試験と、以下に示すCCT試験をそれぞれ1000h実施した。CCT試験は酢酸でpH3に調整した5%食塩水を試験液とし、雰囲気温度35℃で2時間噴霧した後、雰囲気温度60℃で4時間乾燥させ、その後に95%RH以上の相対湿度で雰囲気温度50℃で2時間湿潤するサイクルを繰り返した。試験後の冷媒通路管の最大腐食深さ、フィンの剥がれ状況、及びフィンの腐食状況を表15及び表16に示す。冷媒通路管の最大腐食深さは、0.05mm以下を◎、0.05mmを超え0.10mm以下を○、0.10mmを超え0.20mm以下を△、0.20mmを超えるものを×と評価した。フィンの剥がれ状況については剥がれの有無を示した。フィンの腐食については、ほとんどなしを◎、軽微を○、中程度を△、顕著を×と評価した。また、SWAAT試験、CCT試験について、試験時間を1500hまで延長して長時間試験を行い、長時間試験後のフィンの剥がれの有無も調査した。
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試験4〜7の結果は、表11〜16に示すように、本発明に従う試験材(熱交換器コア)No.1〜No.21については、ろう付け後のリークテストでヘッダと冷媒通路管嵌合部に漏れの発生はなかった。これに対して、試験材No.42、43においては、Cuを含有する従来合金からなる冷媒通路管を使用したため漏れが発生した。
本発明に従う試験材(熱交換器コア)No.1〜No.21については、冷媒通路管とフィンの接合部フィレットの断面積は、試験材No.22と比べていずれも大きくなっていた。また、Si粉末塗布量がNo.22と比べて多く、コア作製時に不具合が発生しなかった試験材(熱交換器コア)No.24〜25、30〜31、34、36、40〜41においても、フィレットの断面積は試験材No.22より大きくなっていた。このことから本発明によるSi粉末塗布量範囲においては、フィン接合部のフィレットが増大することが確認された。
本発明に従う試験材(熱交換器コア)No.1〜No.21においては、冷媒通路管表面が深部に対して卑な電位となり、フィン接合部フィレットの電位は冷媒通路管表面よりも卑となり、またフィン材の電位はフィン接合部フィレットの電位より卑となった。これに対して、試験材(熱交換器コア)No.22〜No.43においては、冷媒通路管表層部に十分なZn拡散層が形成されず、冷媒通路管表面と深部で十分な電位差が得られない場合や、フィン接合部フィレットの電位が最も卑となる場合や、フィン材電位が最も卑ではあったが、冷媒通路管電位やフィン接合部フィレットの電位と比べて著しく卑になる場合が生じた。
SWAAT試験においては、本発明に従う試験材(熱交換器コア)No.1〜No.21においては、いずれも冷媒通路管表面と深部で十分な電位差が得られたため、最大腐食深さは浅く優れた耐食性を示した。また、フィン接合部フィレットの電位は冷媒通路管表面とフィン材の間の値を示し、コアの中で最も卑となっていなかったためフィレットの優先腐食によるフィン剥がれは生じなかった。
さらに、SWAAT試験ではフィンの犠牲陽極効果が得られるため、冷媒通路管表面とフィン材との電位差によりフィン材の腐食消耗に差が生じるが、本発明の熱交換器コアの場合、いずれも適正な電位差となりフィン材の腐食は軽微であった。さらに、フィン材の電位は冷媒通路管深部の電位よりも卑となっており、フィン材がカソードとして作用して冷媒通路管の腐食を促進することもなかった。また、長時間試験後においても、いずれもコアにもフィン剥がれは生じていなかった。
これに対して、試験材(熱交換器コア)No.22〜No.43においては、冷媒通路管表面と深部で十分な電位差が得られていないか、あるいはフィン材の電位が冷媒通路管深部より貴になっている試験材No.24、30、36の冷媒通路管の最大腐食深さが大きくなった。フィン接合部フィレットの電位が最も卑となっている試験材No.25、30、36においてフィン剥がれが生じた。
また、Zn量やIn量やSn量が多く、フィン材の電位が冷媒通路管表面やフィン接合部フィレットの電位よりも著しく卑となる試験材、Fe量、Cu量が多く自己耐食性の劣るフィン材を用いた試験材No.24、31、34、36、40、41においては、フィン材の腐食が顕著であった。また、長時間試験後のフィン剥がれについては、1000h試験で剥がれが生じていた試験材No.25、30、36に加え、フィレット断面積が小さいし試験材No.22とフィンのZn量が多い試験材No.31にフィン剥がれが生じた。
CCT試験においては、乾燥過程が入るため、実環境に近い評価となるが、逆にフィンの犠牲陽極効果が得られ難い。それにもかかわらず、本発明に従う試験材(熱交換器コア)No.1〜No.21は、冷媒通路管表面と深部で十分な電位差が得られているため、冷媒通路管の最大腐食深さは浅くSWAAT試験同様優れた耐食性を示した。また、フィレットの優先腐食によるフィン剥がれも生じなかった。フィン材の腐食もほとんどみられなかった。また、長時間試験においても、いずれのコアにもフィン剥がれは生じていなかった。
これに対して、試験材(熱交換器コア)No.22〜No.43においては、冷媒通路管の表面と深部の電位差が不十分であった試験材は冷媒通路管の最大腐食深さが深かった。フィン剥がれ及びフィン材の腐食に関してはSWAAT試験の結果と同傾向であった。さらに、長時間試験後のフィン剥がれの状況についても、SWAAT試験の結果と同傾向であった。

Claims (11)

  1. アルミニウム合金押出材からなる偏平多穴状の冷媒通路管の表面に、Si粉末とフラックス粉末とバインダを混合した塗料を塗布し、アルミニウム合金ベアフィンを組み付けてろう付け接合してなるアルミニウム合金製熱交換器を製造する方法であって、前記冷媒通路管は、質量%(以下、合金成分値は質量%で示す)で、Mn:0.6〜1.7%を含有し、Siを0.10%未満、Cuを0.05%未満に制限し、残部Alと不可避的不純物からなるアルミニウム合金押出材により構成され、前記フィンはAl−Mn−Zn系合金材を成形してなるコルゲートフィンであり、前記塗料はSi粉末とZnを含有する化合物系フラックス粉末とZnを含有しない化合物系フラックス粉末とバインダを混合したもので、塗料中の各粉末量は、Si粉末が4g/mを超え7g/m以下、Zn含有フラックスが1〜9g/m、Znを含有しないフラックスが1〜9g/m、粉末の合計量が7〜20g/mで、バインダは塗料全体の5〜40%の量であり、ろう付け接合により製造される熱交換器の冷媒通路管深部が最も電位が貴で、冷媒通路管表面、フィン接合部フィレット、フィンの順に電位が卑になることを特徴とするアルミニウム合金製熱交換器の製造方法。
  2. 前記冷媒通路管を構成するアルミニウム合金押出材は、さらにTi:0.30%以下、Sr:0.10%以下、Zr:0.30%以下のうちの1種または2種以上を含有することを特徴とする請求項1記載のアルミニウム合金製熱交換器の製造方法。
  3. 前記Si粉末は、最大粒径が35μm以下であることを特徴とする請求項1または2記載のアルミニウム合金製熱交換器の製造方法。
  4. 前記Znを含有する化合物系フラックスはKZnFであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のアルミニウム合金製熱交換器の製造方法。
  5. 前記Znを含有しない化合物系フラックスの組成はフルオロアルミン酸カリウムであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のアルミニウム合金製熱交換器の製造方法。
  6. 前記アルミニウム合金ベアフィンは、Mn:0.1〜1.8%、Zn:0.8〜3.0%を含有し、残部Alと不可避的不純物からなるアルミニウム合金よりなることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のアルミニウム合金製熱交換器の製造方法。
  7. 前記アルミニウム合金ベアフィンは、Mn:0.1〜1.8%、Zn:0.8〜3.0%を含有し、さらに、Si:0.1〜1.2%、Fe:0.01〜0.8%、Mg:0.05〜0.5%、Cu:0.3%以下、Cr:0.3%以下、Zr:0.3%以下、Ti:0.3%以下のうちの1種または2種以上を含有し、残部Alと不可避的不純物からなるアルミニウム合金よりなることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のアルミニウム合金製熱交換器の製造方法。
  8. 前記アルミニウム合金ベアフィンは、さらにIn:0.001〜0.10%、Sn:0.001〜0.10%のうちの1種または2種を含有することを特徴とする請求項6または7記載のアルミニウム合金製熱交換器の製造方法。
  9. 前記冷媒通路管を構成するアルミニウム合金押出材は、鋳造後の鋳塊を400〜650℃の温度で4時間以上保持する均質化熱処理を行った後、熱間押出加工されたものであることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載のアルミニウム合金製熱交換器の製造方法。
  10. 前記冷媒通路管を構成するアルミニウム合金押出材は、鋳造後の鋳塊を550〜650℃の温度で2時間以上保持する第1段熱処理と、その後400〜550℃の温度に降温して3時間以上保持する第2段熱処理からなる均質化熱処理を行った後、熱間押出加工されたものであることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載のアルミニウム合金製熱交換器の製造方法。
  11. 前記冷媒通路管を構成するアルミニウム合金押出材は、鋳造後の鋳塊を550〜650℃の温度で2時間以上保持する第1段熱処理と、その後一旦200℃以下まで降温した後、400〜550℃の温度で3時間以上保持する第2段熱処理からなる均質化熱処理を行った後、熱間押出加工されたものであることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載のアルミニウム合金製熱交換器の製造方法。
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