JP5668000B2 - ビームモニタシステム及び粒子線照射システム - Google Patents

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Description

本発明は荷電粒子ビーム照射システムにおけるビーム位置の監視およびその制御方法に係り、特に、陽子及び炭素イオン等の荷電粒子ビームを患部に照射して治療する粒子線治療装置に適用するのに好適な荷電粒子ビーム照射システムに関する。
がん等の患者の患部に陽子及び炭素イオン等の荷電粒子ビーム(イオンビーム)を照射する治療方法が知られている。この治療に用いる荷電粒子ビーム照射システム(粒子線出射装置或いは荷電粒子ビーム出射装置)は、荷電粒子ビーム発生装置を備え、荷電粒子ビーム発生装置で加速された荷電粒子ビームは、第1ビーム輸送系及び回転ガントリに設けられた第2ビーム輸送系を経て回転ガントリに設置された照射装置に達し、荷電粒子ビームは照射装置より出射されて患者の患部に照射される。照射装置の照射方式としては、散乱体によってビームを広げた後に患部形状に合せて切り出す二重散乱体方式(非特許文献1の2081頁、図35)、ウォブラ法(非特許文献1の2084頁、図41)、および細かいビームを患部領域内に走査させるスキャニング方式(非特許文献1の2092頁及び2093頁)が知られている。
上記ビーム照射法の中でも、正常細胞に対する影響が少なく、ノズル内蔵機器が不要であるという特徴からスキャニング方式に注目が集まっている。スキャニング方式は、照射対象への照射量に対応して、荷電粒子ビームの出力を停止させ、エネルギーおよび、走査電磁石を制御することにより、スポットと呼ばれる荷電粒子ビームの照射位置を変更し、変更完了後に荷電粒子ビームの出射を再開することで、順次、照射位置を切り替えながら照射対象(患部)の形状に合わせてビームを照射することが特徴である。
特開2008−175829号公報
レビュー オブ サイエンティフィック インスツルメンツ64巻8号(1993年8月)の第2074〜2093頁(REVIEW OF SCIENTIFIC INSTRUMENTS VOLUME 64 NUMBER 8(AUGUST 1993)P2074−2093)
荷電粒子照射システムにおいて、患部の形状に合せて照射するために走査電磁石の下流側にあってかつ照射対象である患者の直前にビーム位置監視モニタ(以降、スポット位置モニタと呼ぶ)が設置されている。
スポット位置モニタはマルチワイヤと呼ばれる検出器(以降、チャンネルと呼ぶ)を備え、チャンネル毎に荷電粒子ビームの通過によって発生した電荷量をコンデンサに蓄積し、誘起された電圧を読み出す方式である。各チャンネルで検出する信号は微弱であることからチャンネルの下流側には増幅器が設置され、チャンネルで検出した信号は増幅器を介し信号処理装置に送られる。信号処理装置は、受信した検出信号を処理し、ビームモニタ制御装置が処理信号に基づいて荷電粒子ビームが通過した位置及び荷電粒子ビームのビーム幅を求める。
スポット位置モニタには、チャンネル数に応じた信号増幅器および信号処理装置が必要となる。荷電粒子ビームが通過した位置及びビーム幅を求めるためには、全てのチャンネルに対して信号増幅および信号処理をする必要があるため、チャンネル数が増えるほど荷電粒子ビームの位置およびビーム幅を検出するのに時間を要してしまうといった課題があった。
このような課題に対して、特許文献1には、チャンネル数に応じた信号増幅器及び信号処理装置を備えるビームモニタシステムおいて、予め指定された荷電粒子ビームの通過位置およびビーム幅の情報に基づいて演算するチャンネル範囲を限定して信号処理を行うことで処理速度を向上させる荷電粒子ビームの測定方法が開示されている。しかしながら、このような荷電粒子ビームの測定方法の場合、細いビームで照射を行う等の理由により、多数チャンネルが必要となった場合にはビームモニタシステムだけで大規模かつ複雑な構成になりコストが高くなってしまう。
本発明の目的は、スキャニング方式におけるスポット照射において、荷電粒子ビームの位置およびビーム幅の監視をシンプルな構成で、かつ短時間に判断できるビームモニタシステム及び粒子線照射システムを提供することにある。
荷電粒子ビームのビームプロファイルを計測するマルチワイヤ形モニタにおいて、複数のワイヤから出力される信号を分割して、同じ数のワイヤでグループ化し、各グループの信号を1点ずつ取り出し、接続し、グループに属するワイヤの数の点数分にまとめ、接続情報を記憶した信号処理部に接続することを特徴とするビーム監視システム。
本発明によれば、荷電粒子ビームの位置およびビーム幅の算出に利用するチャンネルを限定するため、全チャンネルに対応した信号処理装置を有するモニタシステムと比較し、シンプルな構成でモニタシステムを構築できる。
本発明の一実施形態である粒子線照射システムの全体構成を示す構成図である。 本発明の一実施形態である粒子線照射システムを構成するスキャニング照射システム及び照射制御システムの概略を示す構成図である。 本発明の一実施形態である粒子線照射システムを構成するビームモニタに関するモニタ監視制御システムの概略図である。 スキャニング照射方式の荷電粒子ビーム照射における制御フローである。 モニタシステムのためのチャンネルのグループ化処理接続図(1区分:16ch、1グループ:2区分、全5グループの場合の例)である。 本発明の一実施形態である粒子線照射システムを用いた置換接続による電流・周波数変換器の出力分布例である。 本発明の一実施形態である粒子線照射システムを用いたチャンネルグループ化モニタシステムにおける概略図である。 本発明の他の実施例である粒子線照射システムを用いたチャンネルグループ化モニタシステムにおける概略図である。 ラスタースキャン方式の荷電粒子ビーム照射における制御フローである。
以下に、本発明の実施の形態を説明する。
(実施例1)
本発明の好適な一実施形態である粒子線照射システムを、図1及び図2を用いて説明する。粒子線照射システムとは、治療室内の治療台(ベッド装置)10上に固定された患者の患部に対して荷電粒子ビーム12(例えば、陽子線や炭素線等)を照射するシステムである。
本実施例の粒子線照射システムは、荷電粒子ビーム発生装置1、ビーム輸送系2、スキャニング照射装置3及び制御システム4を備える。ビーム輸送系2は、荷電粒子ビーム発生装置1とスキャニング照射装置3を接続する。制御システム4は、治療計画装置6と操作端末40に接続される。操作端末40は、操作者(医療従事者)がデータや指示信号を入力する入力装置及び表示画面を備えている。
荷電粒子ビーム発生装置1は、イオン源(図示せず)、前段加速器15及び円形加速器(シンクロトロン)16を有する。本実施例では、円形加速器16としてシンクロトロンを例に説明するが、サイクロトロン等の他の加速器であってもよい。前段加速器15の上流側にイオン源が接続され、前段加速器15の下流側に円形加速器16が接続される。ビーム輸送系2は、荷電粒子ビーム発生装置1の下流側に接続される。
スキャニング照射装置3は、図2に示すように、患者13を載せる治療台10、照射ノズル(ノズル装置)11及び回転ガントリ14を備える。治療台10は、治療室内に配置され、患者13を載せて位置決めを行う。照射ノズル11には、荷電粒子ビームの進行方向の上流側から順番に、上流ビーム位置モニタ11a、走査電磁石11b、線量モニタ11c及び下流ビームモニタ11dがビーム経路に沿って配置される。上流ビームモニタ11aは、照射ノズル11内に入射された荷電粒子ビームの通過位置及びビーム幅(ビーム径)を計測する。走査電磁石11bは、通過する荷電粒子ビームを第一の方向(例えば、X軸方向)に偏向・走査する第1走査電磁石と、第一の方向と垂直な第二の方向(例えば、Y軸方向)に荷電粒子ビームを偏向・走査する第二走査電磁石を備える。ここで、X軸方向とは、照射ノズル11に入射された荷電粒子ビームの進行方向に垂直な平面内の一方向であり、Y軸方向とは、当該平面内であってX軸と垂直な方向を示す。下流ビームモニタ11dは、走査電磁石11bの下流側に設置され、通過する荷電粒子ビームの位置及びビーム幅を計測する。つまり、下流ビームモニタ11dは、走査電磁石11bによって走査された荷電粒子ビームの位置及びビーム幅を計測するモニタである。線量モニタ11cは、通過する荷電粒子ビームの照射線量を計測する。つまり、線量モニタ11cは、患者に照射された荷電粒子ビームの照射線量を監視するモニタである。回転ガントリ14は、アイソセンタ(図示せず)を中心に回転可能な構成である。回転ガントリ14が回転することによって、患者10に照射する荷電粒子ビームの照射角度を変更することができる。
制御システム4は、図1に示すように、中央制御装置5、加速器・輸送系制御システム7及びビーム輸送系制御システム8を備える。中央制御装置5が、治療計画装置6、加速器・輸送系制御システム7、照射制御システム8及び操作端末40に接続される。加速器・輸送系制御システム7は、荷電粒子ビーム発生装置1及びビーム輸送系2に接続され、これらを構成する機器を制御する。照射制御システム8は、スキャニング照射装置3に接続され、これを構成する機器を制御する。
照射制御システム8について、図2を用いて説明する。照射制御システム8は、患者機器制御装置8a、モニタ監視制御装置8b及び走査電磁石電源制御装置8cを備える。患者機器制御装置8aは、回転ガントリ14を構成する各機器を制御する回転ガントリ制御装置8a1、治療台10を移動して位置決め制御する治療台制御装置8a1及びノズル11内に配置された機器を制御するノズル内機器制御装置8a3を備える。回転ガントリ制御装置8a1が、回転ガントリ14の回転角度を制御し、患者10に照射する荷電粒子ビームの照射角度を制御する。
モニタ監視制御装置8bは、上流ビームモニタ11を監視制御する上流ビームモニタ監視制御装置8b1、下流ビームモニタ11を監視制御する下流ビームモニタ監視制御装置8b2及び線量モニタ11cを監視制御する線量監視制御装置8b3を備える。
上流ビームモニタ監視制御装置8b1は照射ノズル11に入射された荷電粒子ビームのビーム位置及びビーム幅を計測する機能を有し、荷電粒子ビームに異常がないか否かを判定する機能(異常判定処理)を有する。下流ビームモニタ監視制御装置8b2は、走査電磁石11bによって走査された荷電粒子ビームのビーム位置及びビーム幅を計測する機能を有し、走査された荷電粒子ビームのビーム位置及びビーム幅に異常がないか否かを判定する機能(異常判定処理)を有する。具体的には、以下の通りである。
上流ビームモニタ監視制御装置8b1は、上流ビームモニタ11aで計測された計測データを受信して演算処理し、荷電粒子ビームが通過した位置及びビーム幅を求める。求めたビーム位置が予め定められた範囲外の場合、又はビーム幅が予め定められた範囲外の場合、上流ビームモニタ監視制御装置8b1は、ビーム異常と判定し、中央制御装置5に異常信号を出力する。中央制御装置5は、加速器・輸送系制御装置7にビーム停止指令信号を出力し、荷電粒子ビーム発生装置1から出射する荷電粒子ビームを停止する。本実施例では、荷電粒子ビーム発生装置1から出射する荷電粒子ビームを停止するように制御したが、中央制御装置5がビーム輸送系2を制御し、照射ノズル11に入射される荷電粒子ビームを停止するように制御してもよい。
下流ビームモニタ監視制御装置8b2は、下流ビームモニタ11cで計測した計測データを受信して演算処理し、荷電粒子ビームが通過した位置及びビーム幅を求める。求めたビーム位置が予め定められた範囲外の場合、又はビーム幅が予め定められた範囲外の場合、下流ビームモニタ監視制御装置8b2はビーム異常と判定し、中央制御装置5に異常信号を出力する。中央制御装置5は、加速器・輸送系制御装置7にビーム停止指令信号を出力し、荷電粒子ビーム発生装置1から出射する荷電粒子ビームを停止する。本実施例では、荷電粒子ビーム発生装置1から出射する荷電粒子ビームを停止するように制御したが、中央制御装置5がビーム輸送系2を制御し、照射ノズル11に入射される荷電粒子ビームを停止するように制御してもよい。
ここで、荷電粒子ビームのビーム位置とは、例えば、ビームモニタ(上流ビームモニタ11a又は下流ビームモニタ11c)を通過する荷電粒子ビームの重心位置のことを示す。また、荷電粒子ビームのビーム幅とは、ビームモニタ(上流ビームモニタ11a又は下流ビームモニタ11c)を通過した荷電粒子ビームの領域を示す。ビーム幅として、例えば、ビーム進行方向に垂直な平面上に配置されたビームモニタ(上流ビームモニタ11a又は下流ビームモニタ11c)で荷電粒子ビームを検出した領域の面積を算出することで求める場合や、このようなビームモニタでの荷電粒子ビームの検出領域の面積及び当該検出領域の幅を算出することで求める場合などがある。
走査電磁石電源制御装置8cは、走査電磁石11bの電源装置(図示せず)を制御することによって、走査電磁電磁石11bに励磁する励磁電流を制御する。走査電磁石11bへの励磁電流値を変更することで、患者10への荷電粒子ビームの照射位置を変更する。
次に、図4を用いて、患者に対する治療開始から治療終了までの流れを説明する。本実施例では、患者13の患部をビーム進行方向(患者13の体表面からの深さ方向)に複数の層(以下、レイヤーという)に分割し、各レイヤーを複数のスポットである小領域に分けてビーム照射するスポットスキャニング照射法を例に説明する。
治療計画装置6は、予め取得された患者の治療計画情報を記憶している。治療計画情報は、照射データ(ビームエネルギー情報、照射位置情報、各照射位置に対する荷電粒子ビームの目標線量値等)及び許容値データ(上流ビームモニタ11aでの許容ビーム位置情報および許容ビーム幅情報や、各照射位置に対する下流ビームモニタ11dでの許容ビーム位置情報および許容ビーム幅情報等)を含んでいる。なお、本実施例では、治療計画装置6が照射データ及び許容値データを求める構成としたが、治療計画装置6が照射データを求め、中央制御装置5が許容値データを求める構成としても良い。この場合、治療計画装置6は、許容値データを求めるのに必要なデータを中央制御装置5に送信し、中央制御装置5は受け取ったデータに基づいて許容値データを算出する。照射データである目標線量値は、各レイヤー内のスポット位置毎に定められる。
患者13を治療台(ベッド)上に固定されると、医師は操作端末40の入力装置から準備開始信号を入力する。準備開始信号を受信した中央制御装置5は、該当する患者の治療計画情報を治療計画装置6から受け取り、治療台制御装置8a2にベッド位置情報を出力する。治療台制御装置8a2は、ベッド位置情報に基づいて患者13をビーム軸の延長線上の所定位置に配置するように治療台10を移動し、位置決めする。また、中央制御装置5は、回転ガントリ制御装置8a1にガントリ角度情報を出力する。回転ガントリ制御装置8a1は、ガントリ角度情報に基づいて回転ガントリ14を回転させて所定の角度に配置する。また、中央制御装置5は、照射位置毎の荷電粒子ビームの目標線量値や許容値データをモニタ制御装置8bに送信する。中央制御装置5は、照射データに含まれるビームエネルギー情報及び照射位置情報に基づいて、走査電磁石11bに励磁すべき励磁電流値を算出し、励磁電流パラメータを求め、走査電磁石電源制御装置8cに励磁電流パラメータを送信する。さらに、中央制御装置5は、治療計画情報に基づいて円形加速器16の加速運転のための運転パラメータや、円形加速器16から出射された荷電粒子ビームを照射ノズル11に輸送するためのビーム輸送系2の運転パラメータを求め、加速器・輸送系制御システム7にこれらの運転パラメータを送信する。
治療の準備が完了すると、医師は操作端末40の入力装置から治療開始信号を入力する。治療開始信号を入力した中央制御装置5は、加速器・輸送系制御システム7に指令信号を送信する。加速器・輸送系制御システム7は、最初に照射するレイヤー(最初のビームエネルギー情報)に相当する運転パラメータを円形加速器16及びビーム輸送系2に設定する。円形加速器16及びビーム輸送系2の運転パラメータが設定されて準備完了すると(ステップ30)、走査電磁石電源制御装置8cは励磁電流パラメータに基づいて走査電磁石11bを励磁する(ステップ31)。最初の照射スポットに対応する励磁電流が走査電磁石11bに励磁された後、モニタ監視制御装置8bの線量監視制御装置8b3が、当該スポット位置に対する目標線量値に基づいてビームの照射線量の監視を開始し(ステップ32)、照射準備が完了する。
中央制御装置5がビーム出射開始指令を送信すると(ステップ33)、加速器・輸送系制御装置7がイオン源を起動し、荷電粒子(陽子又は重粒子)が生成される。前段加速器15は、イオン源からの荷電粒子を加速し、円形加速器16に出射する。円形加速器16は、荷電粒子ビームを更に加速する。周回する荷電粒子ビームは、目標エネルギーまで加速され、円形加速器16からビーム輸送系2に出射される。荷電粒子ビームは、ビーム輸送系2を経てスキャニング照射装置3に到達する。荷電粒子ビームは、照射ノズル11内をビーム軸に沿って進行し、上流ビームモニタ11a、走査電磁石11b、線量モニタ11c及び下流ビームモニタ11dを通過する。照射ノズル11から出射された荷電粒子ビームが患者13の患部に照射される。
線量監視制御装置8b3は、線量モニタ11cで計測した計測データを受け取って演算処理し、当該照射スポットに対する照射線量を求める。最初の照射スポットに対する照射線量値が目標線量値に達するまで荷電粒子ビームの照射を続ける。線量監視制御装置8b3は、照射線量値が目標線量値に達したと判断すると、中央制御装置5に対して照射満了信号を出力する(ステップ34)。中央制御装置5は、荷電粒子ビームの出射を停止する(ステップ35)。
上流ビームモニタ11aで検出した第1検出データを上流ビームモニタ監視制御システム8b1で取り込み、下流ビームモニタ11dで検出した第2検出データを下流ビームモニタ監視制御装置8b2で取り込み、照射された荷電粒子ビームの位置およびビーム幅を求める(ステップ36)。演算処理が終了し、ビームの位置及びビーム幅に異常がなければ(ビーム位置が許容ビーム位置の範囲内であり、ビーム幅が許容ビーム幅の範囲内と判断されれば)、照射満了した照射スポットがレイヤー内での最後のスポット位置であるか否かを判定する。最後の照射スポット位置でないと判断された場合(Noの場合)、ステップ31に戻り、操作電磁石電源制御装置8cは、次のスポットに荷電粒子ビームを照射するように、走査電磁石11の励磁電流値を変更する。走査電磁石電源制御装置8cは励磁電流パラメータに基づいて走査電磁石11bを励磁すると(ステップ31)、モニタ監視制御装置8bの線量監視制御装置8b3が、次の照射スポット位置に対する目標線量値に基づいてビーム線量の監視を再開する(ステップ32)。中央制御装置5がビーム出射開始指令を送信することで、次の照射スポット位置に対する荷電粒子ビームの照射が開始される(ステップ33)。照射満了した照射スポットがレイヤー内での最後のスポット位置であると判断されるまで(Yesと判断されるまで)、走査電磁石設定(ステップ31)から最後のスポットであるか否かの判定までの制御フロー37を繰り返し行う。
レイヤー内の全てのスポットへの照射が完了すると、中央制御装置5は、照射完了したレイヤーが患者13に対する最後のレイヤーであるか否かを判断する。最後のレイヤーでない場合(Noの場合)、中央制御装置5は加速器・輸送系制御システム7に指令信号を送信する。加速器・輸送系制御システム7は、次に照射するレイヤーに相当する運転パラメータを円形加速器16及びビーム輸送系2に設定し、次の運転準備を開始する(ステップ30)。この制御フロー38を全てのレイヤーが照射完了するまで繰り返す。全てのスポットおよび全てのレイヤーの照射が完了すると治療終了39となる。
ここで、従来方式の下流ビームモニタシステムにおけるビーム位置およびビーム幅の計測について説明する。従来の下流ビームモニタ監視制御装置では、図4におけるビーム位置およびビーム幅の計測処理にて、下流ビームモニタの全チャンネル数の計測データを取り込んだ後、各チャンネルにおけるオフセット分を差し引き、ピークチャンネルを検索している。検索終了後、ピークチャンネルの出力のN%(例えば30%)以下のデータは除外し、ガウスフィット処理を行う。その後、照射したビームの位置およびビーム幅を算出する。このような処理は従来の上流ビームモニタ監視制御装置も同様に行われていた。
従来方式では、実際にビーム位置およびビーム幅の算出に必要なチャンネルはピークチャンネル出力のN%以上のチャンネルのみであるにもかかわらず、全チャンネルのデータを取り込み処理するため、モニタ信号処理装置内のパルスカウンタ、および下流ビームモニタ制御装置内の積算パルス取込装置をチャンネル数に応じて設置する必要があった。そのため、モニタシステムが従来よりも多数チャンネルで構成される場合、前記装置の員数もその分多く設置しなければならない課題があった。
本実施例のビームモニタシステムは、このような課題を解決するために見出されたものである。以下、本実施例のビームモニタシステムについて説明する。
まずは、ビームモニタシステムの構成について説明する。本実施例のビームモニタシステムは、ビームモニタ、モニタ信号処理装置及びビームモニタ制御装置を備える。ここで、ビームモニタシステムとして下流ビームモニタシステムの構成を例に、図3を用いて説明する。なお、上流ビームモニタシステムは、下流ビームモニタシステムと同様の構成を有し、ビームモニタのチャンネル数のみが異なる構成となる。下流ビームモニタ11dは、モニタ信号処理装置22を介して下流ビームモニタ制御装置8b2に接続される。
下流ビームモニタ11dは、マルチワイヤイオンチェンバ型のビームモニタである。下流ビームモニタ11dは、荷電粒子ビームのX方向の通過位置を検出するX電極、Y方向の通過位置を検出するY電極、電圧を印加する高圧電極(電圧印加電極、図示せず)及び電流・周波数変換器(パルス発生器)23を備える。本実施例では、荷電粒子ビームの進行方向の上流側からX電極、Y電極の順番で配置された構成を例に説明するが、Y電極、X電極の順番で配置される構成であっても良い。X電極及びY電極は、タングステンワイヤ(ワイヤ電極)が等間隔で張られた構成を有する電荷収集電極である。X電極及びY電極を構成するワイヤ電極は、荷電粒子ビームのビーム軌道上に配置され、荷電粒子ビームを検出する。高圧電極に電圧を印加することによって、X電極と高圧電極の間に電場を発生し、Y電極と高圧電極の間に電場を発生させる。荷電粒子ビームがイオンチェンバを通過すると、高圧電極とX電極の間の気体及び高圧電極とY電極の間の気体が電離し、イオンペアが生成され、生成されたイオンペアは、電場によってX電極及びY電極に移動して、ワイヤ(以降、チャンネルと呼ぶ)により回収される。従って、各チャンネルの検出電荷量を計測することにより、ビーム形状21を測定することができる。また、各チャンネルの検出電荷量を演算処理することにより、ビームの重心位置およびビーム幅を算出できる。
各チャンネルで検出された電荷は、パルス発生器23に入力される。パルス発生器23は、受け取った電荷をパルス信号に変換した後、モニタ信号処理装置22にパルス信号(検出信号)を出力する。モニタ信号処理装置22は、複数のパルスカウンタを備え、入力したパルス信号を受け取って信号処理する。具体的には、モニタ信号処理装置22のパルスカウンタは入力したパルス信号に基づいてパルス数を積算し、積算されたパルス数をパルスカウンタ取込装置に出力する。モニタ信号処理装置22は、2つの積算パルス取込装置(第1の積算パルス取込装置と第2の積算パルス取込装置)を備える。第1の積算パルス取込装置は、X電極につながるパルスカウンタに接続され、X電極で検出された信号に基づくパルス数のデータ収集を行い、X軸方向の荷電粒子ビームのビーム位置及びビーム幅を求める。第2の積算パルス取込装置は、Y電極につながるパルスカウンタに接続され、Y電極で検出された信号に基づくパルス数のデータ収集を行い、Y軸方向の荷電粒子ビームのビーム位置及びビーム幅を求める。第1の積算パルス取込装置と第2の積算パルス取込装置は、下流ビームモニタ制御装置8b2内のCPUに接続される。第1の積算パルス取込装置及び第2の積算パルス取込装置で収集して求めたビーム位置及びビーム幅のデータ(処理信号)は、CPUにて取り込まれる。CPUは処理信号に基づいて、ワイヤ電極を通過した荷電粒子ビームのビーム形状、ビームの重心位置およびビーム幅を算出する。荷電粒子ビームのビーム形状とは、荷電粒子ビームのビーム軌道に垂直な平面内(X−Y平面)でのビームの形状を示す。下流ビームモニタ制御装置8b2は、X電極からの検出信号に起因する処理信号に基づいて、X電極を通過した荷電粒子ビームのX軸方向のビーム形状を求めることもできる。また、Y電極からの検出信号に起因する処理信号に基づいて、下流ビームモニタ制御装置8b2は、Y電極を通過した荷電粒子ビームのY軸方向のビーム形状を求めることもできる。本実施例では、下流ビームモニタ制御装置8b2がX軸方向のビーム形状及びY軸方向のビーム形状のそれぞれを求める構成としたが、第1の積算パルス取込装置がX電極からの検出信号に基づいてX電極を通過した荷電粒子ビームのX軸方向のビーム形状を求め、第2の積算パルス取込装置がY電極からの検出信号に基づいてY電極を通過した荷電粒子ビームのY軸方向のビーム形状を求める構成としても良い。この場合、下流ビームモニタ制御装置8b2は、第1の積算パルス取込装置からのX軸方向のビーム形状の情報及び第2の積算パルス取込装置からのY軸方向のビーム形状の情報に基づいて、X−Y平面でのビーム形状を求める。
次に、図5を用いて、本実施例の下流ビームモニタシステムを用いたビーム位置及びビーム幅の測定方法について説明する。本実施例の下流ビームモニタ11dは、図3に示すように、X電極及びパルス発生装置23を有するX軸ビームモニタ11d1と、Y電極及びパルス発生装置23を有するY軸ビームモニタ11d2を備える。X軸ビームモニタ11d1から信号処理装置22の間の構成は、Y軸ビームモニタ11d2の場合と同様の構成であるため、ここではX軸ビームモニタ11d1を例に説明する。X軸ビームモニタ11d1は、例えば、160本のワイヤ電極(X電極)が等間隔に張られた構成であり、160チャンネルを有する構成とする。
まずは、全チャンネルを隣り合う16チャンネル(ch)毎に区分A〜区分Jまで10区分に分割する。つまり、X軸ビームモニタ11d1では、隣り合う複数のワイヤ電極(本実施例では、16チャンネルのワイヤ電極)を一つの区分とした、複数の区分(本実施例では、10の区分)で構成される。このように一つの区分は、隣り合う複数のワイヤ電極で構成される。X軸ビームモニタ11d1を構成するワイヤ電極を、設置位置に関する物理的な並びで、端から順番にチャンネル1,2,3,4・・・160と示した場合、区分Aがチャンネル1〜16、区分Bがチャンネル17〜32、区分Cがチャンネル33〜48、区分Dがチャンネル49〜64‥‥区分Iがチャンネル129〜144、区分Jがチャンネル145〜160である。また、本実施例では、隣り合う2つの区分を一つのグループとする。つまり、区分A、Bをグループ1、区分C、Dをグループ2、区分E、Fをグループ3、区分G、Hをグループ4、区分I、Jをグループ5とする。ここで、一つのグループを構成する複数のワイヤ電極の端から端までの幅が、照射予定の荷電粒子ビームのビーム幅よりも大きくなるように、一つのグループを構成し、ビーム位置およびビーム幅の計算に必要なビーム分布は(1グループ内の区分数−1)区分内に現れるものとする。
図5において、グループ1に属する区分Aおよび区分Bの各チャンネル(1ch〜32ch)が各々のパルス発生器23に接続される。X軸ビームモニタ11d1には、1つのグループに属するワイヤ電極の数と同数のパルス発生器(電流・周波数変換器)23が設けられる。本実施例の場合、X軸ビームモニタ11d1には32個のパルス発生器23がワイヤ電極の下流側に設けられる。パルス発生器23はモニタ信号処理装置22に接続される。信号処理装置22は、パルス発生器23と同数のパルスカウンタ及び2つの積算パルス取込装置を有する。つまり、信号処理装置22は、X軸ビームモニタ11d1の1つのグループに属するワイヤ電極の数(本実施例では32個)と、Y軸ビームモニタ11d2の1つのグループに属するワイヤ電極の数(本実施例で32個)とを足し合わせた数(本実施例では64個)のパルスカウンタを有する。信号処理装置22は、X軸ビームモニタ11d1を構成する各々のグループから選択された一つのワイヤ電極から出力される検出信号を同一の配線から入力するように、グループに属するワイヤ電極と同数の配線によって接続される。このように、パルス発生器23およびモニタ信号処理装置22はグループ1の全信号(16ch×2)を処理演算できるものであればよい。
本実施例の接続の方式を説明すると、ある区分に属する各々のチャンネルワイヤ電極は、他のグループに属する区分のいずれか一つのワイヤ電極とそれぞれ同一の配線によって信号処理装置22に接続される。例えば、グループ2に属する区分Cの33ch〜48chを構成するそれぞれのワイヤ電極は、区分Aの1ch〜16chを構成するワイヤ電極のいずれか一つに接続される。グループ3に属する区分Eの65ch〜80chを構成するそれぞれのワイヤ電極は、区分Aの1ch〜16chを構成するワイヤ電極のいずれか一つに接続される。グループ4に属する区分Gを構成するそれぞれのワイヤ電極は、区分Aの1ch〜16chを構成するワイヤ電極のいずれか一つに接続される。グループ5に属する区分Iの129ch〜144chを構成するそれぞれのワイヤ電極は、区分Aの1ch〜16chを構成するワイヤ電極のいずれか一つに接続される。上記と同様、グループ1の区分Bを構成するワイヤ電極とグループ2の区分Dを構成するワイヤ電極の接続、グループ1の区分Bを構成するワイヤ電極とグループ3の区分Fを構成するワイヤ電極の接続、グループ1の区分Bを構成するワイヤ電極とグループ4の区分Hを構成するワイヤ電極の接続、及びグループ1の区分Bを構成するワイヤ電極とグループ5の区分Jを構成するワイヤ電極も接続される。なお、区分Cの33ch〜48chは区分Aの1ch〜16chに接続されるが、この時、区分Cの各チャンネルは置換接続P1で接続先を置換して接続される。また、同じグループ2に属する区分Dの各チャンネルも同様に置換接続P1で区分Bの各チャンネルへ接続される。グループ3の区分Eは置換接続P1と異なる置換接続P2で、区分Aの各チャンネルへ、同様に区分Fの各チャンネルも置換接続P2で区分Bの各チャンネルへ接続する。グループ4の区分G、HはP1およびP2と異なる置換接続P3によりそれぞれ区分A、Bへ、グループ5の区分I、JはP1、P2およびP3と異なる置換接続P4でそれぞれ区分A、Bへ接続する。これを全チャンネルが区分AもしくはBに接続されるまで繰り返し、構成される。このように、グループ毎に異なる置換接続によって、ある区分に属するワイヤ電極と他のグループの区分に属するワイヤ電極とを接続する。
置換接続の例を説明する。図6に示すように、1区分を複数の区間に分割して(例えば分割区間A1〜A4)、その区間を単位として区間を入れ替える置換を行う。例えば置換接続P1は区間C1とC2を、P2はE3とE4を、P3はG1とG3をP4はI1とI4とを入れ替えた置換である。本実施例はこのような置換例で置換接続を実施している。
次に、本実施例での動作について説明する。信号処理装置22は、ワイヤ電極から検出信号を受け取ると、入力された検出信号がいずれのグループに属するワイヤ電極の検出信号であるかを示すグループ情報を求める。また、信号処理装置22は、検出信号を置換接続の情報に基づいて並び替えて、ワイヤ電極を通過した荷電粒子ビームのビーム形状を求める。信号処理装置22は、求めたグループ情報及びビーム形状の情報を含む処理信号を下流ビームモニタ制御装置8b2のCPUに送信する。なお、信号処理装置22に備えられた記憶装置が、受信した検出信号を記憶し、記憶された検出信号を処理して処理信号を送信するようにしても良い。下流ビームモニタ制御装置8b2は、受信したビーム形状の情報に基づいて、ワイヤ電極を通過した荷電粒子ビームのビーム幅を求める。また、下流ビームモニタ制御装置8b2は、受信したビーム形状の情報及びグループ情報に基づいて、ワイヤ電極を通過した荷電粒子ビームのビーム位置を求める。下流ビームモニタ制御装置8b2は、求めたビーム位置及びビーム幅を操作端末40に備えられた表示画面に表示させる。表示装置は、荷電粒子ビームのビーム位置及びビーム幅を表示する。図7において、正常時50aのように治療計画装置6で定めた目標通り正常にビーム照射できた場合を考える。区分I、Jに実際にビームが照射されたとすると、区分Iおよび区分Jで検出される値は置換接続P4で置換されてから区分A、Bに接続され、パルス発生器23に送られる。この時の出力は出力分布(正常時)51aのようにP4による置換の影響でガウス分布が得られない。しかし、ビームをどこに照射するかは予め治療計画装置6により定められているため、計画データに基づき、実照射ビームがどの置換接続を実施されたかも予測できる。本実施例では、区分I、Jを計画目標位置としているためP4によって置換されたことが予測でき、モニタ信号処理装置22でP4の逆置換を行うことで逆置換分布52a(正常時)のようにガウス分布が得られる。ガウス分布が得られることで実際の照射位置と計画データでの照射位置が一致していることが明確になり、ビーム位置およびビーム幅を正確に知ることができる。また、パルス発生器23およびモニタ信号処理装置22は1グループ内のチャンネル分しか必要としないため、低コストなモニタシステムを実現できる。
また、図7の50bに示すように、実際のビーム照射が治療計画に基づく目標照射位置と異なる場合(異常時50b)を考える。例えば、目標照射位置が区分I、Jであるのに対し、実際のビーム照射位置が区分C、Dとなった場合について考える。このような場合、区分C、Dで検出された値はP1により置換された後にパルス発生器23に送られ、出力分布51b(異常時)が得られる。しかし、治療計画に基づく目標照射位置は区分I、Jであるため、前記出力に対してモニタ信号処理装置22ではP4の逆置換が行われ、その結果得られる逆置換出力分布52b(異常時)となりガウス分布を得ることはできない。この場合は、下流ビームモニタ監視制御装置8b2は、ビームのエラーを示すエラー信号を中央制御装置5に出力する。エラー信号を受信した中央制御装置5は、加速器・輸送系制御システム7にビーム停止信号を出力し、円形加速器16から出射する荷電粒子ビームを停止させる。さらに、下流ビームモニタ監視制御装置8b2は、照射位置特定処理60を実施することで荷電粒子ビームを異常照射した位置を特定することができる。異常照射が起こった出力分布に対し、P1の逆置換、P2の逆置換と順次実施し、ガウス分布が得られる置換接続を特定することで、どのチャンネルに異常照射したかを正確に知ることができる。本実施例の場合はP1の逆置換でガウス分布が得られるため、グループ2の特定のチャンネルに異常照射したことが明確になる。また、ビーム幅が変化した場合には、ある範囲の任意のビーム幅に対して置換接続を考えたシミュレーションを行い、その結果と実照射分布を比較することで、ビーム位置及びビーム幅の特定が可能である。このシミュレーションとは、計算機上で実際のビームモニタシステム中のセンサ部からパルス発生器入力前までを模擬し、異常照射時の実照射分布をガウス分布と想定し、ビーム位置、ビーム幅をある値からある値まで一定の間隔でそれぞれ変化させた入力を与え、ビーム位置から決まる置換接続が適用されたそれぞれの計算機出力結果と実照射分布を比較し一致するものを求め、異常照射時のビーム位置、ビーム幅を求めるものである。これにより、本実施例のモニタシステムは患者に対する照射線量をより正確に管理することが可能となる。
本実施例のビームモニタシステムを備える粒子線照射システムは、荷電粒子ビームの位置およびビーム幅の算出に利用するチャンネルを限定するため、全チャンネルに対応した増幅器および信号処理装置を準備する必要がない。従来のビームモニタシステムと本実施例のビームモニタシステムを比較する。従来のビームモニタシステムの場合、X軸ビームモニタが160本のワイヤ電極で構成される場合、その後段に配置されるパルス発生器及びパルスカウンタは、ワイヤ電極の数(チャンネル数)と同数の160個ずつそれぞれ設置される。Y軸ビームモニタが160本のワイヤ電極で構成される場合、同様に、その後段に配置されるパルス発生器及びパルスカウンタはそれぞれ160個ずつ設置される。このため、従来のモニタシステムは、160個のパルス発生器及び160個のパルスカウンタを有する。このような従来のモニタシステムに対し、本実施例のビームモニタシステムの場合、X軸ビームモニタが160本のワイヤ電極で構成される場合であっても、ワイヤ電極の数(チャンネル数)よりも十分少ない数の、32個のパルス発生器及び32個のパルスカウンタを備える構成によって、荷電粒子ビームのビーム位置及びビーム幅を求めることができる。本実施例のビームモニタシステムは、電荷収集電極が隣り合う複数のワイヤ電極を一つのグループとした複数のグループで構成され、信号処理装置は、グループの各々から選択された一つのワイヤ電極から出力される検出信号を同一の配線から入力するように、グループに属するワイヤ電極と同数の配線によって全てのワイヤ電極と接続される。さらに、信号処理装置は、入力された検出信号がいずれのグループに属するワイヤ電極の検出信号であるかを示すグループ情報を求め、グループ情報を含む処理信号をビームモニタ制御装置に出力し、ビームモニタ制御装置が処理装置に基づいてワイヤ電極を通過した荷電粒子ビームの位置及びビーム幅を求める構成を有する。そのため、シンプルな構成でモニタシステムを構築することができる。また、本実施例によれば、ワイヤの接続方法をグループ毎に変更することで照射位置を正確に知ることができ、信頼性の高いモニタシステムを実現できる。
本実施例のビームモニタシステムを備える粒子線照射システムは、特に、細い荷電粒子ビームを走査して照射する方式に対して有効である。つまり、精度のよい照射を行うためには細形ビームが必要になり、ビームプロファイルを計測するマルチワイヤ形モニタの単位長さあたりのワイヤ数が増加する方向となるが、荷電粒子ビームが同時に照射されるワイヤは全ワイヤのごく一部である。本実施例のビームモニタシステムは、荷電粒子ビームが同時に照射される範囲に相当する数のワイヤ信号だけを信号処理を行う方式として、照射範囲の相当する数のワイヤに、その他のワイヤを接続する構成であるため、低コストかつ高い信頼性を実現できる。
本実施例のビームモニタシステムを備える粒子線照射システムは、ワイヤ電極の接続方法をグループ毎に変更するため、照射位置を正確に知ることができ、信頼性の高いモニタシステムを実現することができる。
(実施例2)
以下に、本発明の他の実施例である粒子線照射システムについて、図8を用いて説明する。実施例1の粒子線照射システムはビームモニタシステムにおいて2区分を1グループとする構成であったが、本実施例の粒子線照射システムは複数の区分を1グループとするビームモニタシステムを有する。以下、本実施例のビームモニタシステムについて、実施例1と相違する構成を説明する。
本実施例のビームモニタシステムは、図8に示すように、グループ数がNグループであって、区分内のチャンネル数がLchであるビームモニタシステムの場合である。荷電粒子ビームの位置およびビーム幅の計算に必要なビーム分布が(M−1)区分内に現れるものとすると、1グループ構成するのに必要な区分数はMとなるので、パルス発生器23およびモニタ信号処理装置22はグループ内の全信号(M×Lch)分を演算処理できるものであればよい。置換接続やモニタ信号処理装置22での逆置換を実施例1と同様の手順で行うことによって、正確にビーム位置およびビーム幅および誤照射時の照射位置特定を実施例1同様に知ることができる。
本実施例と実施例1の比較を具体的な数値で説明する。例えば、ビームの位置およびビーム幅を計算するのに必要なビーム分布が96ch分であるとすると、実施例1の場合、1区分のチャンネル数は96chとなり、70bのように1グループの構成に192ch必要となる。本実施例の場合、1区分のチャンネル数を32chとすると、70aのように1グループは4区分で構成され、1グループに128ch必要となる。この場合、本実施例の方が実施例1と比較して、1グループの構成に必要なチャンネル数を減らすことができるため、さらに低コストなモニタシステム構築を実現できる。
本実施例の粒子線照射システムによれば、荷電粒子ビームの位置およびビーム幅の算出に利用するチャンネルを限定するため、全チャンネルに対応した増幅器および信号処理装置で構成したモニタシステムと比較し、シンプルな構成でモニタシステムを構築できる。
また、本実施例によれば、ワイヤの接続方法をグループ毎に変更することで照射位置を正確に知ることができ、信頼性の高いモニタシステムを実現できる。
本実施例のビームモニタシステムを備える粒子線照射システムは、特に、細い荷電粒子ビームを走査して照射する方式に対して有効である。つまり、精度のよい照射を行うためには細形ビームが必要になり、ビームプロファイルを計測するマルチワイヤ形モニタの単位長さあたりのワイヤ数が増加する方向となるが、荷電粒子ビームが同時に照射されるワイヤは全ワイヤのごく一部である。本実施例のビームモニタシステムは、荷電粒子ビームが同時に照射される範囲に相当する数のワイヤ信号だけを信号処理を行う方式として、照射範囲の相当する数のワイヤに、その他のワイヤを接続する構成であるため、低コストかつ高い信頼性を実現できる。
本実施例のビームモニタシステムを備える粒子線照射システムは、ワイヤ電極の接続方法をグループ毎に変更するため、照射位置を正確に知ることができ、信頼性の高いモニタシステムを実現することができる。
(実施例3)
本発明の第3の実施形態である粒子線照射システムについて、図9を用いて説明する。
実施例1はスポットスキャニング照射法におけるビーム位置及びビーム幅を監視するビームモニタシステムを備える粒子線照射システムであるのに対し、本実施例の粒子線照射システムはラスタースキャニング照射法におけるビーム位置及びビーム幅を監視するビームモニタシステムを備える。本実施例の粒子線照射システムは、患者13の患部をビーム進行方向に複数のレイヤーに分割し、各レイヤーにおいて荷電粒子ビームの照射を継続したまま(ビームONのまま)、荷電粒子ビームを走査するラスタースキャニング照射法におけるビーム位置及びビーム幅を監視するビームモニタシステムを備える。以下、本実施例の粒子線照射システムについて、実施例1と異なる構成を説明する。
治療の準備が完了すると、医師は操作端末40の入力装置から治療開始信号を入力する。治療開始信号を入力した中央制御装置5は、加速器・輸送系制御システム7に指令信号を送信する。加速器・輸送系制御システム7は、最初に照射するレイヤー(最初に照射するビームエネルギー情報)に相当する運転パラメータを円形加速器16及びビーム輸送系2に設定する。円形加速器16及びビーム輸送系2の運転パラメータが設定されて準備完了すると(ステップ30)、走査電磁石電源制御装置8cは励磁電流パラメータに基づいて走査電磁石11bを励磁する(ステップ31a)。最初の照射位置に対応する励磁電流が走査電磁石11bに励磁された後、モニタ監視制御装置8bの線量監視制御装置8b3が、当該スポット位置に対する目標線量値に基づいてビーム線量の監視を開始し(ステップ32)、照射準備が完了する。
中央制御装置5がビーム出射開始指令を送信すると(ステップ33)、加速器・輸送系制御装置7がイオン源を起動し、荷電粒子(陽子又は重粒子)を生成される。前段加速器15は、イオン源からの荷電粒子を加速し、円形加速器16に出射する。円形加速器16は、荷電粒子ビームを更に加速する。周回する荷電粒子ビームは、目標エネルギーまで加速され、円形加速器16からビーム輸送系2に出射される。荷電粒子ビームは、ビーム輸送系2を経てスキャニング照射装置3に到達する。さらに、荷電粒子ビームは、照射ノズル11内をビーム軸に沿って進行し、上流ビームモニタ11a、走査電磁石11b、線量モニタ11c及び下流ビームモニタ11dを通過する。照射ノズル11から出射された荷電粒子ビームが患者13の患部に照射される。
線量監視制御装置8b3は、線量モニタ11cで計測した計測データを受け取って演算処理し、当該照射位置に対する照射線量を求める。最初の照射位置に対する照射線量値が目標線量値に達するまで荷電粒子ビームの照射を続ける。線量監視制御装置8b3は、照射線量値が目標線量値に達したと判断すると、中央制御装置5に対して照射満了信号を出力する(ステップ34)。
上流ビームモニタ11aで検出した第1検出データを上流ビームモニタ監視制御システム8b1で取り込み、下流ビームモニタ11dで検出した第2検出データを下流ビームモニタ監視制御装置8b2で取り込み、照射された荷電粒子ビームの位置およびビーム幅を求める(ステップ35a)。演算処理が終了し、ビームの位置及びビーム幅に異常がなければ(ビーム位置が許容ビーム位置の範囲内であり、ビーム幅が許容ビーム幅の範囲内と判断されれば)、照射満了した照射位置がレイヤー内での最後の照射位置であるか否かを判定する。最後の照射位置でないと判断された場合(Noの場合)、走査電磁石電源制御装置8cが励磁電流パラメータに基づいてスポット走査電磁石の設定を行い(ステップ35b)、モニタ監視制御装置8bがスポット線量目標値設定を行う(ステップ35c)。
ステップ34に戻り、照射満了した照射スポットがレイヤー内での最後のスポット位置であると判断されるまで(Yesと判断されるまで)、線量満了の判断ステップ(ステップ34)から最後のスポットであるか否かの判定までの制御フロー37aを繰り返し行う。
レイヤー内の全てのスポットへの照射が完了すると、中央制御装置5は、照射完了したレイヤーが患者13に対する最後のレイヤーであるか否かを判断する。最後のレイヤーでない場合(Noの場合)、中央制御装置5は加速器・輸送系制御システム7に指令信号を送信する。加速器・輸送系制御システム7は、次に照射するレイヤーに相当する運転パラメータを円形加速器16及びビーム輸送系2に設定し、次の運転準備を開始する(ステップ30)。この制御フロー38を全てのレイヤーが照射完了するまで繰り返す。全てのスポットおよび全てのレイヤーの照射が完了すると治療終了39となる。このように、本実施例の粒子線照射システムは、荷電粒子ビームを出射させた状態で照射位置を変更して、患部に対してビーム照射するラスタースキャニング照射法を実現する。
なお、本実施例の粒子線照射システムは、実施例2のビーム位置及びビーム幅を監視するビームモニタシステムを備える粒子線照射システムにも適用することができる。
本実施例のビームモニタシステムを備える粒子線照射システムは、荷電粒子ビームの位置およびビーム幅の算出に利用するチャンネルを限定するため、全チャンネルに対応した増幅器および信号処理装置を準備する必要がない。そのため、シンプルな構成でモニタシステムを構築することができる。また、本実施例によれば、ワイヤの接続方法をグループ毎に変更することで照射位置を正確に知ることができ、信頼性の高いモニタシステムを実現できる。
本実施例のビームモニタシステムを備える粒子線照射システムは、特に、細い荷電粒子ビームを走査して照射する方式に対して有効である。つまり、精度のよい照射を行うためには細形ビームが必要になり、ビームプロファイルを計測するマルチワイヤ形モニタの単位長さあたりのワイヤ数が増加する方向となるが、荷電粒子ビームが同時に照射されるワイヤは全ワイヤのごく一部である。本実施例のビームモニタシステムは、荷電粒子ビームが同時に照射される範囲に相当する数のワイヤ信号だけを信号処理を行う方式として、照射範囲の相当する数のワイヤに、その他のワイヤを接続する構成であるため、低コストかつ高い信頼性を実現できる。
本実施例のビームモニタシステムを備える粒子線照射システムは、ワイヤ電極の接続方法をグループ毎に変更するため、照射位置を正確に知ることができ、信頼性の高いモニタシステムを実現することができる。
本発明は実施例1、2、3に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、実施例1、2、3は本発明を分かり易く説明する為に詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定したわけではない。例えば、実施例において、信号処理装置は電流・周波数変換器およびパルスカウンタを含むデジタルモニタ信号処理装置で構成されているが、電荷を積分し、電圧に変換して出力する回路や電流を電圧に変換し出力するアナログモニタ信号処理装置によって構成されてもよい。また、モニタのチャンネル、区分、およびグループは任意の数で構成することができ、グループ内の置換接続は同一でなくてもよい。また、置換接続は1区分を複数区間に分割した後、区間同士の入れ替えによる置換を行ったが、それに限らず任意の置換方法で実施することができる。
1 荷電粒子ビーム発生装置
2 ビーム輸送系
3 スキャニング照射装置
4 制御システム
5 中央制御装置
6 治療計画装置
7 加速器制御システム
8 照射制御システム
8a 患者機器制御装置
8a1 回転ガントリ制御装置
8a2 治療台制御装置
8a3 ノズル内機器制御装置
8b モニタ監視制御装置
8b1 上流ビームモニタ監視制御装置
8b2 下流ビームモニタ監視制御装置
8b3 線量監視制御装置
8c 走査電磁石電源制御装置
10 治療台
11 照射ノズル
11a 上流ビームモニタ
11b 走査電磁石
11c 線量モニタ
11d 下流ビームモニタ
11d1 X軸ビームモニタ
11d2 Y軸ビームモニタ
12 荷電粒子ビーム
13 患者・患部
14 回転ガントリ
15 前段加速器
16 円形加速器
21 ビームモニタで計測された計測分布
22 モニタ信号処理装置(デジタル信号処理)
23 電流・周波数変換器(パルス発生器)
37 スポット照射制御フロー部
38 レイヤー・エネルギー変更制御フロー
40 操作端末
50a 正常時分布
50b 異常時分布
51a 出力分布(正常時)
52a 逆変換出力(正常時)
51b 出力分布(異常時)
52b 逆変換出力分布(異常時)
60 照射位置特定処理
70a 実施例2における1グループの構成図(ビーム分布が96chの場合)
70b 実施例1における1グループの構成図(ビーム分布が96chの場合)

Claims (8)

  1. 複数のワイヤ電極を有し、通過する荷電粒子ビームを検出する収集電極と、
    前記ワイヤ電極から出力される検出信号を受け取って信号処理する信号処理装置と、
    前記信号処理装置からの処理信号に基づいて、前記ワイヤ電極を通過した荷電粒子ビームの位置及びビーム幅を求めるビームモニタ制御装置を備え、
    前記収集電極は、隣り合う複数の前記ワイヤ電極を一つのグループとした複数のグループで構成され、
    前記信号処理装置は、前記グループの各々から選択された一つのワイヤ電極から出力される検出信号を同一の配線から入力するように、前記グループに属するワイヤ電極と同数の配線によって全ての前記ワイヤ電極と接続され、
    前記信号処理装置は、入力された検出信号がいずれのグループに属するワイヤ電極の検出信号であるかを示すグループ情報を求め、前記グループ情報を含む前記処理信号を前記ビームモニタ制御装置に出力することを特徴とするビームモニタシステム。
  2. 請求項1に記載のビームモニタシステムにおいて、
    前記グループは、隣り合う複数の前記ワイヤ電極で構成される区分に分割され、
    ある区分に属する各々の前記ワイヤ電極は、他のグループに属する区分のいずれか一つの前記ワイヤ電極とそれぞれ同一の配線によって前記信号処理装置に接続され、
    グループ毎に前記信号処理装置への配線を異なる接続に入れ替える置換接続によって、前記区分に属する前記ワイヤ電極と前記他のグループの区分に属する前記ワイヤ電極とを接続し、
    前記信号処理装置は、計画したビーム照射目標位置情報をもとにして、前記ワイヤ電極からの各々の検出信号を前記置換接続の情報に基づいて並び替えて、前記荷電粒子ビームのビーム位置及びビーム幅を求めることを特徴とするビームモニタシステム。
  3. 請求項1又は2に記載のビームモニタシステムにおいて、
    前記収集電極は、一つの前記グループを構成する複数の前記ワイヤ電極の幅が、照射予定の前記荷電粒子ビームの幅より大きくなるように構成されることを特徴とするビームモニタシステム。
  4. 請求項2又は3に記載のビームモニタシステムにおいて、
    前記一つのグループが前記荷電粒子ビームのビーム幅を必要十分にカバーする区分数より大きい区分を含んだことを特徴とするビームモニタシステム。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載のビームモニタシステムにおいて、
    前記ビームモニタ制御装置で求めたビーム位置及びビーム幅の情報を受取り、画面上に表示する表示装置を備えることを特徴とするビームモニタシステム。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載のビームモニタシステムにおいて、
    前記信号処理装置は、前記ワイヤ電極からの検出信号を保存する記憶装置を有し、前記記憶装置に記憶された前記検出信号を処理して前記処理信号を出力することを特徴とするビームモニタシステム。
  7. 請求項2乃至5のいずれか1項に記載のビームモニタシステムにおいて、
    ビームのプロファイルを想定した荷電粒子ビームの信号を本モニタシステムの信号処理構成を模擬して計算したビームプロファイル情報と異常照射時の前記荷電粒子ビームのビームプロファイル情報を比較して、前記荷電粒子ビームのビーム位置及びビーム幅を求めることを特徴とするビームモニタシステム。
  8. 請求項1乃至7のいずれか1項に記載のビームモニタシステムを備えることを特徴とする粒子線照射システム。
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