JP5666828B2 - 非晶化セルロースの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、非晶化セルロースの製造方法に関する。
パルプ等のセルロース含有原料を粉砕して得られるセルロースは、セルロースエーテルの原料、化粧品、食品、バイオマス材料等の工業原料に用いられる。これらの工業原料としては、セルロース結晶構造が非晶化されたセルロースが特に有用である。
セルロースの結晶化度を低減する方法として、パルプを粉砕機で機械的に処理する方法が知られている(例えば、特許文献1〜5参照)。
特許文献1の実施例1及び4には、シート状パルプを振動ボールミル又は二軸押出機で処理する方法、特許文献2の実施例1〜3には、パルプをボールミルで処理する方法、特許文献3の実施例1及び2には、パルプを加水分解等の化学的処理をして得られたセルロース粉体を、ボールミルさらには気流式粉砕機で処理する方法がそれぞれ開示されている。しかし、これらの方法は、セルロースの結晶化度を低減させるにあたり効率性および生産性が満足できるものではない。
また、特許文献4及び5には、嵩密度が100〜500kg/m3のセルロース含有原料を、ボール又はロッドを充填した粉砕機で処理して、セルロースI型結晶化度が33%以下の非晶化セルロースを製造する方法が開示されている。しかし、セルロースの結晶化度をさらに効率的に低減させる方法の開発が望まれている。
特開昭62−236801号公報 特開2003−64184号公報 特開2004−331918号公報 特許第4160108号公報 特許第4160109号公報
本発明は、セルロース含有原料からセルロースI型結晶化度を低下させた非晶化セルロースを効率的に得ることができる、生産性に優れた製造方法を提供することを課題とする。
本発明者らは、表面積及び嵩密度を特定の範囲に調整したセルロース含有原料を粉砕機で処理することにより、前記課題を解決できることを見出した。
すなわち、本発明は、セルロース含有原料から水を除いた残余の成分中のセルロース含有量が20質量%以上であり、下記計算式(1)で示されるセルロースのセルロースI型結晶化度が33%を超えるシート状のセルロース含有原料を用いて、該セルロースI型結晶化度を33%以下に低減する非晶化セルロースの製造方法であって、下記工程I〜工程IIIを有する、非晶化セルロースの製造方法である。
セルロースI型結晶化度(%)=〔(I22.6−I18.5)/I22.6〕×100 (1)
〔I22.6は、X線回折における格子面(002面)(回折角2θ=22.6°)の回折強度、及びI18.5は、アモルファス部(回折角2θ=18.5°)の回折強度を示す〕
工程I:前記シート状のセルロース含有原料を表面積0.01〜25cm2、嵩密度100〜500kg/m3に裁断する工程
工程II:工程Iで得られたセルロース含有原料を乾燥させる工程
工程III:工程IIで得られたセルロース含有原料を粉砕機で処理する工程
本発明の非晶化セルロースの製造方法は、生産性に優れ、セルロース含有原料から、セルロースI型結晶化度を低下させた非晶化セルロースを効率良く得ることができる。
本発明の非晶化セルロースの製造方法において、原料として、セルロース含有原料から水を除いた残余の成分中のセルロース含有量が20質量%以上であり、下記計算式(1)で示されるセルロースのセルロースI型結晶化度が33%を超えるシート状のセルロース含有原料を用いる。
セルロースI型結晶化度(%)=〔(I22.6−I18.5)/I22.6〕×100 (1)
〔I22.6は、X線回折における格子面(002面)(回折角2θ=22.6°)の回折強度、及びI18.5は、アモルファス部(回折角2θ=18.5°)の回折強度を示す〕
以下、本明細書において、セルロースのセルロースI型結晶化度を単に「結晶化度」ということがある。
〔セルロース含有原料〕
本発明に用いられるシート状のセルロース含有原料は、該原料から水を除いた残余の成分中のセルロース含有量が20質量%以上、好ましくは40質量%以上、より好ましくは60質量%以上のものである。
本発明におけるセルロース含有量とは、セルロース量及びヘミセルロース量の合計量を意味する。
前記シート状のセルロース含有原料の種類としては、厚さが0.05〜5mmであるシート状のものであれば特に制限はないが、例えば、合板、建築廃材、工場廃材等の木材類;木材から製造されるウッドパルプ、綿の種子の周囲の繊維から得られるコットンリンターパルプ等のパルプ類;新聞紙、段ボール、雑誌、上質紙等の紙類;稲わら、とうもろこし茎等の植物茎・葉類;籾殻、パーム殻、ココナッツ殻等の植物殻類等が挙げられる。これらの中では、パルプ類や紙類が好ましい。
市販のパルプの場合、水を除いた残余の成分中のセルロース含有量は、通常75〜99質量%であり、他の成分としてリグニン等を含む。また市販のパルプのセルロースI型結晶化度は、通常60%以上である。
〔セルロースI型結晶化度〕
本発明により製造される非晶化セルロースは、セルロースI型結晶化度を33%以下に低下させたものである。結晶化度は、X線回折法による回折強度値からSegal法により算出したもので、下記計算式(1)により定義される。
セルロースI型結晶化度(%)=〔(I22.6−I18.5)/I22.6〕×100 (1)
〔I22.6は、X線回折における格子面(002面)(回折角2θ=22.6°)の回折強度、I18.5は、アモルファス部(回折角2θ=18.5°)の回折強度を示す〕
結晶化度が33%以下であれば、セルロースの化学反応性が向上し、例えば、セルロースエーテルの製造において、アルカリを加えた際にアルカリセルロース化が容易に進行し、結果としてセルロースエーテル化反応の反応転化率を向上させることができる。この観点から、結晶化度としては、20%以下が好ましく、15%以下がより好ましく、10%以下が更に好ましく、分析でI型結晶が検出されない0%が特に好ましい。なお、計算式(1)で定義されたセルロースI型結晶化度では、計算上マイナスの値になる場合があるが、マイナスの値の場合は、セルロースI型結晶化度は0%とする。
ここで、セルロースI型結晶化度とは、セルロースの結晶領域量の全量に対する割合のことである。また、セルロースI型とは、天然セルロースの結晶形のことである。結晶化度は、セルロースの物理的、化学的性質とも関係し、その値が大きいほど、セルロースの結晶性が高く、非結晶部分が少ないため、硬度、密度等は増すが、伸び、柔軟性、水や溶媒に対する溶解性、化学反応性は低下する。
〔非晶化セルロースの製造方法〕
本発明の非晶化セルロースの製造方法は、前記シート状のセルロース含有原料を用いて、該セルロースI型結晶化度を33%以下に低減する方法であって、下記工程I〜工程IIIを有する。
工程I:前記シート状のセルロース含有原料を表面積0.01〜25cm2、嵩密度100〜500kg/m3に裁断する工程
工程II:工程Iで得られたセルロース含有原料を乾燥させる工程
工程III:工程IIで得られたセルロース含有原料を粉砕機で処理する工程
なお、本明細書において、工程IIIにおける粉砕処理を「非晶化処理」ともいう。
〔工程I〕
工程Iは、前記シート状のセルロース含有原料を表面積0.01〜25cm2、嵩密度100〜500kg/m3に裁断する工程である。
シート状のセルロース含有原料を裁断する方法は、セルロース含有原料の種類やシート形状により適宜の方法を選択することができるが、例えば、シュレッダー及びスリッターカッターから選ばれる1種以上の裁断機を使用する方法が挙げられる。
シート状のセルロース含有原料を効率的に裁断する観点から、裁断機としてシュレッダー又はスリッターカッターを使用することが好ましく、生産性の観点から、スリッターカッターを使用することがより好ましい。
スリッターカッターは、シートの長手方向に沿った縦方向にロールカッターで縦切りして、細長い短冊状とし、次に、固定刃と回転刃でシートの幅方向に沿って短く横切りすることにより、さいの目形状のセルロース含有原料を容易に得ることができる。スリッターカッターとしては、株式会社ホーライ社製のシートペレタイザを好ましく使用でき、この装置を使用すると、シート状のセルロース含有原料を約1〜20mm角に裁断することができ、表面積及び嵩密度を所望の範囲に容易に調整することができる。
裁断処理後に得られるセルロース含有原料の大きさとしては好ましくは1〜70mm角、より好ましくは1〜50mm角である。1〜70mm角に裁断することにより、表面積を0.01〜25cm2の範囲、及び嵩密度を100〜500kg/m3の範囲に調整することができ、後の乾燥処理を効率良く容易に行うことができ、また後の粉砕処理における粉砕に要する負荷を軽減することができる。
工程Iの裁断処理後に得られるセルロース含有原料の表面積は、0.01〜25cm2である。この表面積が0.01cm2以上であれば、工程IIIにおいて、粉砕機中に供給する際に、粉砕機中に粉砕原料を効率的に分散させることができ、長時間を要することなく所定の結晶化度および粒径に到達させることができる。この観点から、上記の表面積は、好ましくは0.02cm2以上、より好ましくは0.03cm2以上である。一方、上記の表面積の上限としては、生産性の観点から、25cm2以下、好ましくは15cm2以下、より好ましくは5cm2以下である。これらの観点から、この表面積は、0.02〜15cm2が好ましく、0.03〜5cm2がより好ましい。なお、上記の表面積は、実施例に記載の方法により測定することができる。
上記のセルロース含有原料を粉砕機で処理することにより、セルロース含有原料を粉砕し、かつ短時間で効率的にセルロースを非晶化させることができる。
また、工程Iの裁断処理後に得られるセルロース含有原料の嵩密度は、粉砕、非晶化をより効率的に行う観点から、100〜500kg/m3である。この嵩密度が100kg/m3以上であれば、セルロース含有原料が適度な容積を有するために取扱い性が向上する。また、粉砕機へ原料仕込み量を多くすることができるので、処理能力が向上する。この観点から、上記の嵩密度は、好ましくは150kg/m3以上である。一方、取扱い性及び生産性の観点から、この嵩密度の上限は、好ましくは500kg/m3以下、より好ましくは400kg/m3以下、更に好ましくは350kg/m3以下である。これらの観点から、上記の嵩密度は、好ましくは100〜400kg/m3、より好ましくは150〜350kg/m3である。なお、上記の嵩密度は、実施例に記載の方法により測定することができる。
〔工程II〕
工程IIは、工程Iの裁断処理後に得られたセルロース含有原料を乾燥させる工程である。
一般に、市販のパルプ類、バイオマス資源として利用される紙類、木材類、植物茎・葉類、植物殻類等の一般に利用可能なセルロース含有原料は、5質量%を超える水分を含有しており、通常5〜30質量%程度の水分を含有している。
したがって、本工程では、乾燥処理を行うことによって、セルロース含有原料の水分含量を4.5質量%以下に調整することが好ましい。
工程IIでは、セルロース含有原料中の水分含量を4.5質量%以下に低減することが好ましい。この水分含量が4.5質量%以下であれば、容易に粉砕できるとともに、粉砕処理による非晶化速度が向上し、短時間で効率的に結晶化度を低下させることができる。この観点から、該水分含量としては、4.3質量%以下がより好ましく、4質量%以下がより好ましく、3.5質量%以下がより好ましく、3質量%以下がより好ましく、1.8質量%以下がより好ましく、1.5質量%以下が更に好ましく、1質量%以下が特に好ましい。一方、この水分含量の下限としては、生産性の観点から、0.2質量%以上が好ましく、0.3質量%以上がより好ましく、0.4質量%以上が更に好ましい。
以上の観点から、非晶化処理に用いるセルロース含有原料中の水分含量は、0.2〜4.3質量%がより好ましく、0.3〜4質量%がより好ましく、0.4〜3.5質量%がより好ましく、0.4〜3質量%がより好ましく、0.4〜1.8質量%がより好ましく、0.4〜1.5質量%が更に好ましく、0.4〜1質量%が特に好ましい。
乾燥方法としては、公知の乾燥手段を適宜選択すればよく、例えば、熱風受熱乾燥法、伝導受熱乾燥法、除湿空気乾燥法、冷風乾燥法、マイクロ波乾燥法、赤外線乾燥法、天日乾燥法、真空乾燥法、凍結乾燥法等が挙げられる。
上記の乾燥方法において、公知の乾燥機を適宜選択して使用することができ、例えば、「粉体工学概論」(社団法人日本粉体工業技術会編集 粉体工学情報センター1995年発行) 176頁に記載の乾燥機等が挙げられる。
これらの乾燥方法及び乾燥機は、1種でも又は2種以上を組み合わせて使用してもよい。工程IIでは、表面積が0.01〜25cm2、嵩密度が100〜500kg/m3の範囲にあるセルロース含有原料を用いているため、例えば、熱風受熱乾燥法、伝導受熱乾燥機等の乾燥時にセルロース含有原料が流動し、原料同士あるいは原料と乾燥機が摩擦することにより発生するダスト量を少なくすることができ、効率的に乾燥処理を行うことができる。乾燥処理はバッチ処理、連続処理のいずれでも可能であるが、生産性の観点から連続処理が望ましい。
連続乾燥機としては、伝熱効率の観点から伝導受熱型の横型攪拌乾燥機が好ましい。さらに、微粉が発生しにくく、連続排出の安定性の観点から2軸の横型攪拌乾燥機が好ましい。2軸の横型攪拌乾燥機としては、株式会社奈良機械製作所製の2軸パドルドライヤーを好ましく使用できる。
乾燥処理における温度は、乾燥手段、乾燥時間等により一概には決定できないが、10〜250℃が好ましく、25〜180℃がより好ましく、50〜150℃が更に好ましい。処理時間としては0.01〜2hrが好ましく、0.02〜1hrがより好ましい。必要に応じて減圧下で乾燥処理を行なってもよく、圧力としては、1〜120kPaが好ましく、50〜105kPaがより好ましい。
〔工程III〕
工程IIIは、前記セルロース含有原料を粉砕機で処理して、該セルロース中のセルロースI型結晶化度を33%以下に低減して非晶化セルロースを製造する工程である。
非晶化処理に使用する粉砕機としては、媒体式粉砕機を好ましく用いることができる。媒体式粉砕機には容器駆動式粉砕機と媒体撹拌式粉砕機とがある。
容器駆動式粉砕機としては転動ミル、振動ミル、遊星ミル、遠心流動ミル等が挙げられる。この中で、粉砕効率が高く、生産性の観点から、振動ミルが好ましい。
媒体撹拌式粉砕機としてはタワーミル等の塔型粉砕機;アトライター、アクアマイザー、サンドグラインダー等の撹拌槽型粉砕機;ビスコミル、パールミル等の流通槽型粉砕機;流通管型粉砕機;コボールミル等のアニュラー型粉砕機;連続式のダイナミック型粉砕機等が挙げられる。この中で、粉砕効率が高く、生産性の観点から、撹拌槽型粉砕機が好ましい。媒体攪拌式粉砕機を用いる場合の攪拌翼の先端の周速は、好ましくは0.5〜20m/s、より好ましくは1〜15m/sである。
粉砕機の種類は「化学工学の進歩 第30集 微粒子制御」(社団法人 化学工学会東海支部編、1996年10月10日発行、槇書店)を参照することができる。
処理方法としては、バッチ処理及び連続処理のどちらでもよいが、生産性の観点から連続処理が好ましい。
粉砕機の媒体としては、ボール、ロッド、チューブ等が挙げられる。この中で、粉砕効率、及び生産性の観点から、ボール、ロッドが好ましく、ロッドがより好ましい。
粉砕機の媒体の材質としては、特に制限はなく、例えば、鉄、ステンレス、アルミナ、ジルコニア、炭化珪素、チッ化珪素、ガラス等が挙げられる。
粉砕機が振動ミルであって、媒体がボールの場合には、ボールの外径としては、好ましくは0.1〜100mm、より好ましくは0.5〜50mmの範囲である。ボールの大きさが上記の範囲であれば、所望の粉砕力が得られるとともに、ボールのかけら等が混入してセルロース含有原料が汚染されることなく効率的にセルロースを非晶化させることができる。
本発明では、ロッドを充填した振動ミルで粉砕処理することにより、原料中のセルロースを効率的に非晶化させることができ、好適である。
振動ミルとしては、ユーラステクノ株式会社製のバイブロミル、中央化工機株式会社製の振動ミル、株式会社吉田製作所製の小型振動ロッドミル1045型、ドイツのフリッチュ社製の振動カップミルP−9型、日陶科学株式会社製の小型振動ミルNB−O型等を用いることができる。
粉砕機の媒体として用いるロッドとは棒状の媒体であり、ロッドの断面が四角形、六角形等の多角形、円形、楕円形等のものを用いることができる。
ロッドの外径としては、好ましくは0.5〜200mm、より好ましくは1〜100mm、更に好ましくは5〜50mmの範囲である。ロッドの長さとしては、粉砕機の容器の長さよりも短いものであれば特に限定されない。ロッドの大きさが上記の範囲であれば、所望の粉砕力が得られるとともに、ロッドのかけら等が混入してセルロース含有原料が汚染されることなく効率的にセルロースを非晶化させることができる。
ボール、ロッド等の媒体の充填率は、粉砕機の機種により好適な範囲が異なるが、好ましくは10〜97%、より好ましくは15〜95%の範囲である。充填率がこの範囲内であれば、セルロース含有原料と媒体との接触頻度が向上するとともに、媒体の動きを妨げずに、粉砕効率を向上させることができる。ここで充填率とは、粉砕機の攪拌部の容積に対する媒体の見かけの体積をいう。
粉砕機の処理時間としては、粉砕機の種類、ボール、ロッド等の媒体の種類、大きさ及び充填率等により一概に決定できないが、結晶化度を効率的に低下させる観点から、好ましくは0.5〜100分、より好ましくは2〜80分、更に好ましくは3〜60分、特に好ましくは3〜40分である。
処理温度は、特に制限はないが、熱によるセルロースの劣化を防ぐ観点から、好ましくは5〜250℃、より好ましくは10〜200℃である。
上記の処理方法により、前記セルロース含有原料から、セルロースI型結晶化度が33%以下の非晶化セルロースを効率よく得ることができ、前記の粉砕機による処理の際に、その内部に粉砕物が固着せずに、乾式にて処理することができる。
得られる非晶化セルロースの平均粒径は、この非晶化セルロースを工業原料として用いる際の化学反応性及び取扱い性の観点から、好ましくは1〜150μm、より好ましくは5〜100μm、さらに好ましくは7〜100μmである。特に平均粒径が7μm以上であれば、非晶化セルロースを水等の液体と接触させたときに「ママコ」(ダマ)になることを抑えることができる。
〔小粒径化処理〕
本発明において、非晶化処理して得られた非晶化セルロースを必要に応じてさらに小粒径化処理することができる。小粒径化処理としては、公知の粉砕機を適宜選択して使用することができ、例えば、「改定六版 化学工学便覧」(社団法人化学工学会編集 丸善株式会社1999年発行)843頁に記載の粉砕機が挙げられる。
これらの粉砕機は1種でも又は2種以上を組み合わせて使用してもよい。小粒径化処理はバッチ処理、連続処理のいずれでも可能であるが、生産性の観点から連続処理が望ましい。
粉砕機としては、粉砕効率が高く、粒径を小さくできるという観点から、高速回転ミルが好ましく、ターボ型、アニュラー型ミルがさらに好ましい。ターボ型ミルとしては、ターボ工業株式会社製のターボミルを好ましく使用できる。アニュラー型ミルとしては、株式会社アーステクニカ製のクリプトロンシリーズを好ましく使用できる。
小粒径化処理の方法としては、非晶化処理して得られた非晶化セルロースを粉砕機に投入し、連続的に処理する方法が好ましい。小粒径の非晶化セルロースを得る観点から、高速回転ミルのローターの周速度としては、50m/s以上が好ましく、100m/s以上がさらに好ましい。その他の処理条件としては、特に制限はないが、処理温度としては5〜200℃が好ましい。
〔分級処理〕
本発明において、非晶化処理して得られた非晶化セルロースを必要に応じてさらに分級処理することができる。分級機処理により、所望の粒径の非晶化セルロースを得ることができる。分級処理方法としては、公知の乾式分級手段を適宜選択すればよく、篩い分け、風力分級が挙げられる。
分級処理後の粗粉はセルロース含有原料とともに再度振動ミルに投入し非晶化処理を行うことで、効率よく小粒径の非晶化セルロースを得ることができる。
セルロース含有原料及び非晶化セルロースの嵩密度、表面積、平均粒径、結晶化度、水分含量及びセルロース含有量の測定は、下記に記載の方法で行った。
(1)嵩密度の測定
規定の容器(容量100mL)にサンプルを落下させ、該容器中のサンプルの質量を測定することにより算出した。
(2)表面積の測定
表面積は、セルロース含有原料の最も広い一面の面積をいい、画像解析装置(株式会社マウンテック製、「Mac−View Ver.4」)を用いて、セルロース含有原料(後述の例ではパルプ)100個の平均の表面積を測定して求めた。
(3)平均粒径の測定
平均粒径は、レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置「LA−920」(株式会社堀場製作所製)を用いて測定した。測定条件は、粒径測定前に超音波で1分間処理し、測定時の分散媒体として水を用い、体積基準のメジアン径を、温度25℃にて測定した。
(4)結晶化度の算出
セルロースI型結晶化度は、サンプルのX線回折強度を、株式会社リガク製の「Rigaku RINT 2500VC X-RAY diffractometer」を用いて以下の条件で測定し、前記計算式に基づいて算出した。
測定条件は、X線源:Cu/Kα−radiation,管電圧:40kv,管電流:120mA,測定範囲:回折角2θ=5〜45°、X線のスキャンスピード:10°/minで測定した。測定用サンプルは面積320mm2×厚さ1mmのペレットを圧縮し作製した。
(5)水分含量の測定
水分含量は、赤外線水分計(株式会社島津製作所製、「MOC−120H」)を使用し、秤量皿に試料5gを載せ、乾燥温度120℃、自動停止モード(30秒間の水分変化量が0.05%以下になったら測定終了)の条件下で水分蒸発量を求めて算出した。
(6)セルロース含有量の測定
セルロース含有量は、社団法人日本分析化学会編、分析化学便覧(改訂四版、平成3年11月30日、丸善株式会社発行)の1081頁〜1082頁に記載のホロセルロース定量法により測定した。
実施例1
〔工程I:裁断処理〕
セルロース含有原料として、シート状木材パルプ〔テンベック社製「Biofloc HV-10A」、800mm×600mm×1mm、結晶化度82%、セルロース含有原料から水を除いた残余の成分中の含有量96質量%、水分含量8.5質量%〕を、シートペレタイザ(株式会社ホーライ製、「SG(E)−220」)にかけ、約4mm×4mm×1mmの大きさに裁断した。裁断後に得られたパルプを、上記方法で表面積を測定した結果、表面積0.18cm2であった。嵩密度は200kg/m3であった。
〔工程II:乾燥処理〕
裁断処理により得られたパルプ(水分含量7.9質量%)1.1kgを、熱風受熱型乾燥機〔三菱マテリアルテクノ株式会社製、振動式乾燥機「QAD」、デッキ面積0.094m2、デッキ開孔比2.95%〕を用いて、熱風温度130℃、熱風風速0.7m/s、処理時間4分の条件で、乾燥後のパルプの水分含量が、0.6質量%になるように乾燥した。乾燥処理後のパルプの結晶化度は82%であった。乾燥処理時に発生したダスト量は1.5gであった。
〔工程III:非晶化処理〕
乾燥処理により得られたパルプを、バッチ式振動ミル(中央化工機株式会社製、「MB−1」、容器全容量3.5L)に100g投入し、ロッドとして、直径30mm、長さ218mm、材質ステンレス、断面形状が円形のロッド13本を振動ミルに充填(充填率57%)して、振幅8mm、円回転1200cpmの条件で、30分間処理した。
処理終了後、振動ミル内の壁面や底部にパルプの固着物等はみられなかった。非晶化セルロースを前記振動ミルから取り出し、得られた非晶化セルロースの平均粒径を測定し、結晶化度を算出した。結果を表1に示す。
比較例1
〔工程I:裁断処理〕
裁断機として、ロータリーカッター(株式会社ホーライ製、「BO−2575」)を使用して、スクリーン目開きをφ10mmとして、セルロース含有原料を裁断したこと以外は、実施例1と同様の方法で裁断処理した。裁断処理後に得られたパルプは、綿状化した破砕物であり、表面積0.13cm2、嵩密度94kg/m3であった。
〔工程II:乾燥処理〕
裁断処理により得られたパルプ(水分含量7.9質量%)0.6kgを用いて、熱風風速乾を0.4m/sとし、乾燥後のパルプの水分含量が、0.8質量%になるように乾燥したこと以外は、実施例1と同様の方法で乾燥処理を行った。乾燥処理後のパルプの結晶化度は76%であった。乾燥処理時に発生したダスト量は40gであった。
〔工程III:非晶化処理〕
乾燥処理により得られたパルプを用いて、実施例1と同様の方法で非晶化処理を行った。得られた非晶化セルロースの平均粒径を測定し、結晶化度を算出した。結果を表1に示す。
参考例1
実施例1の工程Iで得られた裁断パルプ35gを目開き1mmの篩に仕込み、振動篩(株式会社レッチェ製、「AS200」)を用い振幅2.5mmで5分間分級した。分級後の篩下の質量を表2に示す。
参考比較例1
比較例1の工程Iで得られた裁断パルプを用いた以外は参考例1と同様の方法で分級した。分級後の篩下の質量を表2に示す。
参考比較例2
スクリーン目開きをφ5mmとした以外は、参考比較例1と同様の方法で裁断処理した。裁断処理後に得られたパルプの表面積は0.08cm2であり、嵩密度は95kg/m3であった。裁断処理後に得られたパルプを参考例1と同様の方法で分級した。分級後の篩下の質量を表2に示す。
Figure 0005666828
表1から、実施例1の非晶化セルロースの製造方法は、比較例1に比べて、乾燥処理において、セルロース含有原料の供給量を多くすることができ、処理における原料仕込み量に対するダストの発生量が少なく、効率的に乾燥させることができる。さらに、非晶化工程においてセルロースの結晶化度を低下させた非晶化セルロースを短時間で効率的に得ることができ、生産性に優れていることが分かる。
Figure 0005666828
表2から、参考例1の本発明の工程Iにより得られた裁断パルプは、参考比較例1及び2の裁断パルプに比べて、1mm以下の微粉量が少なく、乾燥工程におけるダストの発生量を少なくすることができ、生産性に優れていることが分かる。
参考例2
〔2軸横型攪拌乾燥機による乾燥処理〕
実施例1の裁断処理により得られたパルプを、熱媒として0.18MPa(130度)のスチームで加熱した2軸パドルドライヤー〔株式会社奈良機械製作所製「NPD−1.6W−1/2L」、容積47L、伝熱面積1.445m2〕に連続的に21kg/hで供給して47分間乾燥した。乾燥物は、常に排出口より21kg/hで排出した。乾燥後のパルプの水分含量は、0.7質量%であった。乾燥後に乾燥機内壁およびバグフィルターより回収した微粉量は、原料の投入量に対して0.6質量%であった。
参考例3
〔1軸ディスクドライヤーによる乾燥処理〕
実施例1の裁断処理により得られたパルプを、熱媒として0.18MPa(130度)のスチームで加熱した1軸ディスクドライヤー〔三菱マテリアルテクノ株式会社製「FDK−60LDK」、容積60L、伝熱面積1.4m2〕に連続的に21kg/hで供給して90分間乾燥した。乾燥物の排出流量は乾燥開始時より徐々に増加し60分後に21kg/hに達した。乾燥後のパルプの水分含量は、1.1質量%であった。乾燥後に乾燥機内壁およびバグフィルターより回収した微粉量は、原料の投入量に対して1.1質量%であった。
参考例4
〔非晶化処理〕
乾燥処理において、裁断処理して得られたパルプを乾燥後のパルプの水分含量が、0.8質量%になるように乾燥したこと、結晶化度が82%のセルロース含有原料を用いたこと、乾燥機として棚乾燥機〔アドバンテック(ADVANTEC)社製、真空定温乾燥器「DRV320DA」〕を用いたこと、及び非晶化処理を13分間行ったこと以外は、実施例1と同様の方法で非晶化セルロースを得た。この非晶化セルロースのメジアン径は59μm、結晶化度は15%であった。
〔アニュラー型ミルによる小粒径化処理〕
非晶化処理により得られたメジアン径59μmの非晶化セルロースを、ローター周速135m/sとしたクリプトロン〔株式会社アーステクニカ製「KTM−0型」〕に連続的に18kg/hで供給して小粒径化処理を行った。処理後のメジアン径は25μmであった。
参考例5
〔ターボ型ミルによる小粒径化処理〕
参考例4の非晶化処理により得られたメジアン径64μmの非晶化セルロースを、ローター周速157m/sとしたターボミル〔ターボ工業株式会社製「T400−RS型」〕に連続的に60kg/hで供給して小粒径化処理を行った。処理後のメジアン径は23μmであった。
参考例2及び3より、2軸横型攪拌乾燥機を用いた参考例1は、微粉量をより抑えることができ、また、より効率よく水分量を低減させうることが分かる。さらに、参考例4及び5より、本発明の方法により得られた非晶化セルロースは、ミルにより更に微細化できることが分かる。この微細化された非晶化セルロースは、例えば、樹脂の補強剤として好適に用いることができる。
本発明の非晶化セルロースの製造方法は、生産性に優れ、セルロースI型結晶化度を33%以下に低下させた非晶化セルロースを効率的に得ることができる、工業的に有用な製造方法である。得られた非晶化セルロースは、セルロースエーテルの原料、化粧品、食品、バイオマス材料、樹脂の補強剤等の工業原料に特に有用である。

Claims (6)

  1. セルロース含有原料から水を除いた残余の成分中のセルロース含有量が20質量%以上であり、下記計算式(1)で示されるセルロースのセルロースI型結晶化度が33%を超えるシート状のセルロース含有原料を用いて、該セルロースI型結晶化度を33%以下に低減する非晶化セルロースの製造方法であって、下記工程I〜工程IIIを有する、非晶化セルロースの製造方法。
    セルロースI型結晶化度(%)=〔(I22.6−I18.5)/I22.6〕×100 (1)
    〔I22.6は、X線回折における格子面(002面)(回折角2θ=22.6°)の回折強度、及びI18.5は、アモルファス部(回折角2θ=18.5°)の回折強度を示す〕
    工程I:前記シート状のセルロース含有原料を、スリッターカッターを用いて、シートの長手方向に沿ってロールカッターで細長い短冊状とし、次に固定刃と回転刃でシートの幅方向に沿って横切りすることにより、1〜20mm角で、表面積0.01〜25cm2、嵩密度100〜500kg/m3に裁断する工程
    工程II:工程Iで得られたセルロース含有原料を乾燥させる工程
    工程III:工程IIで得られたセルロース含有原料を粉砕機で処理する工程
  2. セルロース含有原料が、パルプ類又は紙類である、請求項1に記載の非晶化セルロースの製造方法。
  3. 工程IIが、工程Iで得られたセルロース含有原料中の水分含量を4.5質量%以下に低減する工程である、請求項1又は2に記載の非晶化セルロースの製造方法。
  4. 工程IIが、熱風受熱乾燥法、伝導受熱乾燥法、除湿空気乾燥法、冷風乾燥法、マイクロ波乾燥法、赤外線乾燥法、天日乾燥法、真空乾燥法、及び凍結乾燥法から選ばれる1種以上の乾燥方法を用いる工程である、請求項1〜のいずれかに記載の非晶化セルロースの製造方法。
  5. 工程IIIで用いる粉砕機が媒体式粉砕機である、請求項1〜のいずれかに記載の非晶化セルロースの製造方法。
  6. 工程IIIの粉砕機での処理時間が0.5〜100分である、請求項1〜のいずれかに記載の非晶化セルロースの製造方法。
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