JP5666750B1 - パン類の硬化抑制剤、パン類の硬化抑制方法、パン類の製造方法、パン類用ミックス粉及びパン類 - Google Patents

パン類の硬化抑制剤、パン類の硬化抑制方法、パン類の製造方法、パン類用ミックス粉及びパン類 Download PDF

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Abstract

硬化が抑制されたパン類を得るための、パン類の硬化抑制剤、パン類の硬化抑制方法、パン類の製造方法、パン類用ミックス粉を提供するものであり、さらにこれにより良好に硬化が抑制されたパン類を提供すること。本技術は、損傷度15%以上のでん粉を有効成分とするパン類の硬化抑制剤;損傷度15%以上のでん粉を配合してパンを製造するパン類の硬化抑制方法;損傷度15%以上の米でん粉を配合するパン類の製造方法;損傷度15%以上のでん粉を、当該損傷度15%以上のでん粉及び小麦粉との合計量100質量%中0.2質量%以上含有するパン類用ミックス粉;損傷度15%以上のでん粉を配合するパン類を提供する。

Description

本発明は、パン類の硬化抑制剤、パン類の硬化抑制方法、パン類の製造方法、パン類用ミックス粉、及び硬化が抑制されたパン類に関する。
パン類は、製造直後にはソフトで軟らかく、ボリューム感があって食感に優れた食品であるが、焼成後時間の経過と共に、硬化して食感が悪くなり、商品価値が急速に低下する。このような背景から、パン類の硬化を抑制する方法については、多くの検討が行われており、グリセリン脂肪酸エステル等の乳化剤やα-アミラーゼ等の酵素製剤等がパン類の硬化を抑制する目的で使用されている。
例えば、特許文献1には、L−アスコルビン酸及び親水性の高いショ糖脂肪酸エステルを含む製パン改良剤を使用して製パンすることで、パンの硬さが低減されることが記載されている。また、特許文献2には、グリセリン脂肪酸エステル及びグリセリン脂肪酸有機酸エステルと、油脂等とを組み合わせて用いることで、焼成パンの経時的な硬さが抑制できることが提案されている。
このように、乳化剤や酵素製剤等がパン類の硬化抑制剤として使用されているが、近年、消費者のニーズが多様化しており、様々なパン類の硬化抑制剤が求められている。
特公昭56−042887号公報 特開平06−098666号公報
よって、本発明は、斯かる実状に鑑み、製造後時間が経過しても硬化が抑制されたパン類を得るための、パン類の硬化抑制剤、パン類の硬化抑制方法、パン類の製造方法、パン類用ミックス粉を提供するものであり、さらに硬化が抑制されたパン類を提供するものである。
そこで、本発明者は、上記実状を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、全く意外にも、パン類製造の際に、損傷度を高くしたでん粉を使用すると、製造後時間が経過しても硬化が抑制されたパン類が得られることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、損傷度15%以上のでん粉を有効成分とするパン類の硬化抑制剤を提供するものである。
また、本発明は、損傷度15%以上のでん粉を配合してパンを製造するパン類の硬化抑制方法を提供するものである。
また、本発明は、損傷度15%以上のでん粉を配合するパン類の製造方法を提供するものである。
また、本発明は、損傷度15%以上のでん粉を含有するパン類用ミックス粉を提供するものである。
また、本発明は、損傷度15%以上のでん粉を、当該損傷度15%以上のでん粉と小麦粉との合計量100質量%中0.2質量%以上含有する請求項5記載のパン類用ミックス粉を提供するものである。 また、損傷度15%以上のでん粉を配合するパン類を提供するものである。
本発明によれば、製造後時間が経過しても良好に硬化が抑制されたパン類を提供することができる。
本開示のパン類の硬化抑制剤に有効成分として用いる及びパン類用ミックス粉に含有させる、本開示の損傷度の高いでん粉(以下、「高DSでん粉」ともいう)は、損傷度15%以上のでん粉であるのが好適である。
また、前記高DSでん粉は、本開示のパン類の硬化抑制方法、本開示のパン類の製造方法及びパン類に用いることが可能である。
本開示の「でん粉の損傷度」とは、でん粉中で損傷を受けたでん粉の割合とその損傷の程度により規定される。前記「高DSでん粉」とは、でん粉を粉砕する時の圧力や衝撃等の処理により、でん粉粒が機械的な損傷を受けたでん粉であって、損傷度の高いもののことをいう。この処理時間を長くしたり処理の強度を強めたりすることで、損傷度を高くすることができる。
なお、本開示の「でん粉の損傷度」は、AACC Method 76−31に従って測定することができる。具体的には、高DSでん粉試料中に含まれている損傷でん粉をカビ由来α−アミラーゼでマルトサッカライドと限界デキストリンに分解し、次いでアミログルコシダーゼでグルコースにまで分解し、生成されたグルコースを定量することにより測定する。また、市販のキット(例えば、MegaZyme製,Starch Damage Assay Kit)を用いて測定してもよい。
本開示の高DSでん粉は、例えば、高DS米でん粉、高DSタピオカでん粉、高DSコーンスターチ、高DSワキシーコーンスターチ、高DS小麦でん粉、高DS馬鈴薯でん粉、高DSサゴでん粉、高DS甘藷でん粉等が挙げられ、これらを単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。このうち、高DS米でん粉、高DSタピオカでん粉、高DS小麦でん粉が好ましい。
本開示の高DSでん粉は、損傷度が高い方が、硬化抑制効果に優れるので好適である。
本開示の高DSでん粉の損傷度の下限値は、15%以上であり、好ましくは20%以上、より好ましくは25%以上、さらに好ましくは30%以上、よりさらに好ましくは35%以上であるのが、得られたパン類の硬化を良好に抑制するため、好適である。
また、本開示の高DSでん粉の損傷度の上限値が、好ましくは65%以下、さらに好ましくは45%以下であるのが、本開示の損傷度の高いでん粉を製造する際の製造上のコストを低減できるので、好適である。
また、損傷度30%以上のでん粉が、パン類の硬化抑制の点で優れている。また、本開示の損傷度の高いでん粉を製造する際の処理工程を少なくし、当該でん粉の製造コストを低減できる点において、損傷度15%以上65%以下のでん粉が望ましい。
本開示で用いられる「損傷度の高いでん粉」は、でん粉の損傷度が高くなるように、原料でん粉を粉砕等の処理をして粉末化したものである。
前記原料でん粉は、米でん粉、タピオカでん粉、コーンスターチ、ワキシーコーンスターチ、小麦でん粉、馬鈴薯でん粉、サゴでん粉、甘藷でん粉等が挙げられ、これらを単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。これらの原料でん粉は市販のものでもよいし、穀類やイモ類等から調製して用いてもよい。
また、原料でん粉の調製は、公知の製造方法にて行えばよい。例えば、原料となる米でん粉の調製であれば、米をアルカリ処理、界面活性剤処理、超音波処理等の処理を行うことでタンパク質を除去し、遠心分離・洗浄によって得ることができる。また、原料となる小麦でん粉の調製であれば、小麦粉を水で練りグルテンの塊であるドウを形成させた後、水洗によりでん粉を分離・精製することで得ることができる。その他の原料となるでん粉の調製であれば、磨粋・水浸漬後に遠心分離・洗浄によって得ることができる。このように調製したでん粉や市販品のでん粉の損傷度は0−3%である(参考文献1:澱粉科学の事典、2003年3月20日出版、朝倉書店)。
本開示の損傷度の高いでん粉は、公知の粉砕装置を用いて、上記原料でん粉を所望の損傷度になるように粉砕して得ることができる。。
前記粉砕装置としては、一般的に食品製造等に用いられている粉砕装置であればよく、例えば、ロール粉砕の場合には、ロールミル等;気流粉砕の場合には、ジェットミル等;衝撃式粉砕の場合には、ハンマーミル、ピンミル、ターボミル、ボールミル、ビーズミル、杵及びスタンプミル等;摩擦粉砕の場合には、石臼等を備えた摩擦粉砕機、ローラーミル;せん断粉砕の場合にはカッターミル等が挙げられる。また、複数の粉砕方法を組み合わせた粉砕装置(例えば、サイクロンミル、フラッシュミル、相対流粉砕機等)を用いることもできる。何れの粉砕装置も乾式で用いるのが、損傷度が短時間で上がりやすいため好ましい。
従来、食品業界、特に製パン業界において、通常のでん粉(ここで、通常のでん粉とは、損傷度3%以下のでん粉をいう)又は加工でん粉と、グルテン製剤とを併用して、パン類の食感改良や硬化抑制を目的に使用することが一般的に行われている。通常のでん粉単独又は加工でん粉単独で上記の食感改良や硬化抑制効果を得るためには、これらの配合量を多くする必要があり、その分、小麦粉の配合量が減少する。そのため、小麦粉由来のグルテン量が低下し、結果として、パン類の膨らみの低下やケービング等のデメリットを引き起こす。このデメリットを少なくするため、不足した分のグルテンを補うためのグルテン製剤等を配合する必要がある。しかし、グルテン製剤でグルテンを補充する場合、材料小麦粉由来のグルテンに比べて、物性、味、臭いが劣る点、価格が高価である点等の問題点があった。
また、パン類に用いる小麦粉中のでん粉の損傷度は、製パン性や焼成後のパン類の品質を考慮すると、低いのが好ましいとされている。そのため、パン類に用いる小麦粉中のでん粉の損傷度は通常低く制御されている(例えば、参考文献2:Bread-Making Quality of Wheat: A Century of Breeding in Europe 32頁〜33頁)。
ところで、後記〔実施例〕に示すように、本発明者は、様々なパン類の硬化抑制の素材を種々検討したところ、全く意外にも、損傷度を所定値以上に高めたでん粉(すなわち、本開示の高DSでん粉)をパン類に用いれば、一般的なパン類と比較しても、硬化が抑制されたパン類を得ることができることを見出した。また、この得られたパン類は、膨らみの低下やケービングがほとんどないか少なかった。そして、この得られたパン類は、製造後時間が経過しても硬化が抑制され、風味が損なわれず食感も良好であった。さらに、本開示の高DSでん粉は、製パン時の機械適正を損なうことがなく、少量の添加でパン類の硬化を抑制することも可能であった。
従って、本開示の高DSでん粉は、硬化が抑制されたパン類を得るための、パン類の硬化抑制剤を製造するために使用することができる。また、本開示の高DSでん粉をそのまま又はこれを含有するパン類の硬化抑制剤を、硬化が抑制されたパン類を得るための、パン類の硬化抑制方法、パン類用生地及びその製造方法、パン類の製造方法、パン類用ミックス粉を提供するために使用することができる。さらに、本開示の高DSでん粉をそのまま、これを含有する製剤及びこれを用いる方法により良好に硬化が抑制されたパン類を製造することが可能となる。
本開示の高DSでん粉は、パン類の硬化抑制作用を有するため、得られるパン類の硬化抑制を目的として使用することが可能であり、当該高DSでん粉を含有させて有効成分とするパン類の硬化抑制剤として使用することが可能である。また、上記高DSでん粉はパン類の硬化抑制剤を製造するために使用することができる。
また、本開示のパン類の硬化抑制剤は、上記高DSでん粉以外に任意成分を必要に応じて含有させてもよい。当該任意成分としては、特に限定されないが、グルテン、乳成分、卵成分、食物繊維、増粘多糖類、乳化剤、油脂、製パン改良剤等の添加剤を含有させてもよい。
従来のパン類の硬化抑制剤には、有効成分として乳化剤や酵素製剤等の添加剤が用いられている。しかしながら、本開示の高DSでん粉を、上記の任意成分の添加剤を使用せずにそのままパン類の硬化抑制を目的として使用した場合であっても、得られたパン類の硬化を良好に抑制することが可能である。
このことは、近年、乳化剤等の食品添加物の使用量の低減や新たな硬化抑制剤を求めている需要者の要望にもマッチする。
また、本開示のパン類の硬化抑制方法は、本開示の高DSでん粉を配合してパン類を製造することにより、硬化抑制効果が得られるものである。
上記高DSでん粉は、下記パン類用ミックス粉等の生地原料及び/又はこれより得られるパン類用生地等に含有させてパン類を製造するのが、パン類の硬化抑制効果が効率良く発揮するので、好適である。
本開示の高DSでん粉をパン類及びパン類用ミックス粉に使用する際には、原材料中の当該高DSでん粉の含有量は、特に限定されない。
本開示の高DSでん粉と小麦粉との合計量100質量%中の高DSでん粉の含有量の下限値は、好ましくは0.2質量%以上、より好ましくは1質量%以上、さらに好ましくは5質量%以上であることで、好適に硬化抑制を発現しやすい。一方、本開示の高DSでん粉と小麦粉との合計量100質量%中の高DSでん粉の含有量の上限値は、好ましくは20質量%以下、より好ましくは15質量%以下、さらに好ましくは10質量%以下であることが、製パン時の作業性やパン類の膨らみがよく、焼成後のパン類の比容積が大きくさらに風味も良好である。
なお、パン類及びパン類用ミックス粉に使用する際の小麦粉の使用量は、一般的な使用量であればよく、具体的には水を除く製パン原料又はミックス粉の50〜98質量%程度である。
この高DSでん粉及び小麦粉の合計量100質量%のうちの高DSでん粉の含有量は、好ましくは0.2〜20質量%であり、より好ましくは1〜15質量%であり、さらに好ましくは5〜10質量%であるのが、得られたパン類の硬化を抑制でき、また食感及び風味が良好で、好適である。また、当該高DSでん粉の含有量の上限値は、10質量%以下であるのが、パン類の硬化抑制効果が高く、食感及び風味が良好であり、製パン時の作業性にも優れ、さらに製パン後の変形等もなくパン類の外観も良好であるので、好適である。
本開示のパン類用ミックス粉に用いられる穀粉類としては、小麦粉、デュラム小麦粉、ライ麦粉、大麦粉、オーツ粉、損傷度の低いでん粉、粒子の粗いセモリナ粉等通常パン類に用いられている穀粉が挙げられ、これらを単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。このとき、穀粉としては、小麦粉を主体とするのが、食感及び風味、製パン性が良好であるので、好適である。
なお、一般的に、小麦粉は強力粉、中力粉、薄力粉に分類されるが、強力粉は硬質小麦を原料とし、タンパク質の量が多く、水を加えて捏ねた時に生地の中にできるグルテンの量が多く力が強い。中力粉、薄力粉の順にタンパク質の量が少なくなり、グルテンの力も弱くなる。パン類には通常強力粉が好適に用いられている。
また、本開示のパン類用ミックス粉には、本開示の効果を妨げない範囲で、一般的にパン類用生地原料に使用されている副材料を適宜含有させてもよい。当該副材料としては、例えば、イースト、イーストフード、食塩、糖類、油脂、グルテン、損傷度の低いでん粉、増粘多糖類、乳成分、卵成分、無機塩類、ビタミン類及び製パン改良剤等から選ばれる1種又は2種以上の成分が挙げられる。
本開示の高DSでん粉をパン類の硬化抑制を目的として使用する際の利点としては、一般的なパン類用生地原料やパン類用生地に、本開示の高DSでん粉を含有させても、得られたパン類の硬化を好適に抑制することができるため、従来硬化抑制の目的で使用されていた乳化剤や酵素製剤の使用量を低減でき、また食感及び風味を損なうことがない点である。また、パン類の製造コストも低減可能である。
前記イーストは、小麦粉100質量部に対し、1〜7質量部である。
前記食塩は、小麦粉100質量部に対し、0.3〜5質量部である。
前記糖類としては、砂糖、ブドウ糖、果糖、トレハロース、イソマルトオリゴ糖等の単糖類及びオリゴ糖類;水あめ、粉あめ、デキストリン等の多糖類;ソルビトール、マルチトール、パラチノース、還元水あめ等の糖アルコール等が挙げられる。これらを単独で又は2種以上組み合わせて使用してもよい。前記糖類は、小麦粉100質量部に対し、2〜30質量部である。
前記油脂として、例えば、バター、マーガリン、ショートニング、ラード、菜種油、大豆油、オリーブ油等が挙げられる。これらを単独で又は2種以上組み合わせて使用してもよい。
前記乳成分として、例えば、粉乳、脱脂粉乳、ホエイタンパク質(WPC、WPI等)等が挙げられる。これらを単独で又は2種以上組み合わせて使用してもよい。
前記卵成分として、例えば、卵黄、卵白、全卵その他の卵等が挙げられる。これらを単独で又は2種以上組み合わせて使用してもよい。
前記無機塩類として、例えば、塩化アンモニウム、塩化マグネシウム、炭酸アンモニウム、炭酸水素ナトリウム、焼成カルシウム、アンモニウムミョウバン等が挙げられる。これらを単独で又は2種以上組み合わせて使用してもよい。これにより、パン生地を膨化させやすい。
前記ビタミン類として、ビタミンC、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンD、ビタミンE、カロチン等が挙げられる。
本開示のパン類の製造方法としては、直捏法(ストレート法)、中種法、液種法、サワー種法、酒種法、温捏法、冷凍生地法等の種々の製パン法を採用することができる。また、ホームベーカリーにて本開示のパン類を製造することが可能である。このうち、直捏法、中種法、冷凍生地法が好ましい。
また、通常の製パン工程では、ミキシング、発酵、分割・丸め、ベンチタイム、成形、最終発酵、焼成の順に行われている。直捏法の場合には、分割・丸めの前に、ミキシング、発酵が行われ、中種法の場合には、分割・丸めの前に、中種ミキシング、中種発酵、本生地ミキシング、フロアタイムが行われている。ホームベーカリーでの製パン工程では、ミキシング、発酵、及び焼成が行われ、分割・丸めや成形が省略される場合がある。
ミキシングしてパン類用のドウ生地を形成するが、例えば、小麦粉100質量部に対し45〜90質量部の水を加えて捏ね上げてドウ生地を形成する。
また製パンの際の加熱方法として、焼成(オーブン、鉄板等)、油ちょう、蒸煮等が挙げられる。上記損傷度の高いでん粉を含有させたパン類用生地を焼成させて焼成パン類とするのが、風味及び食感も良好であるので、好適である。一般的な焼成条件は、150〜240℃程度の焼成温度及び8〜60分程度の焼成時間である。
上述の方法により本開示のパン類を得ることができる。
そして、本開示のパン類は、本開示の高DSでん粉を配合するため、経時的な硬化が抑制され、良好な食感及び風味を有するものである。また、本開示の高DSでん粉以外の上記硬化抑制剤を配合しなくとも、本開示のパン類は、経時的な硬化が抑制され、食感及び風味も良好なパン類である。なお、本開示の高DSでん粉と、これ以外の上記硬化抑制剤を配合してもよい。
本開示のパン類の種類は、特に限定されず、膨化パン類及び非膨化パン類の何れでもよい。
また、パン類の実用的な分類として、例えば、食パン、ロールパン、硬焼きパン、菓子パン(日本式又は欧米式)等が挙げられる(社団法人 日本パン工業会分類法)。
本技術は以下の構成を採用することも可能である。
〔1〕 損傷度15%以上のでん粉(好適には損傷度30%以上のでん粉)を有効成分とするパン類の硬化抑制剤。
〔2〕 前記損傷度が15%以上のでん粉が、米でん粉、タピオカでん粉、小麦でん粉から選ばれる1種又は2種のでん粉由来である前記〔1〕記載のパン類の硬化抑制剤。
〔3〕 焼成パン類、好ましくは発酵生地を焼成するパン類に使用する前記〔1〕又は〔2〕に記載の硬化抑制剤。
〔4〕 前記〔1〕〜〔3〕の何れか1項記載のパン類の硬化抑制剤を製造するための、損傷度15%以上のでん粉(好適には損傷度30%以上のでん粉)、又は前記〔1〕若しくは〔2〕記載の前記でん粉の使用。
〔5〕 パン類を製造するための、損傷度15%以上のでん粉(好適には損傷度30%以上のでん粉)、又は前記〔1〕若しくは〔2〕記載の前記でん粉、又は前記〔1〕〜〔3〕の何れか1項記載のパン類の硬化抑制剤の使用。
〔6〕 損傷度15%以上のでん粉(好適には損傷度30%以上のでん粉)、又は前記〔1〕若しくは〔2〕記載の前記でん粉、又は前記〔1〕〜〔3〕の何れか1項記載のパン類の硬化抑制剤を配合してパン類を製造するパン類の硬化抑制方法。
〔7〕 前記〔6〕記載の前記でん粉を、前記損傷度15%以上のでん粉と小麦粉との合計量100質量%中0.2〜20質量%配合する前記〔6〕記載のパン類の硬化抑制方法。前記損傷度15%以上のでん粉の配合割合は、当該損傷度15%以上のでん粉と小麦粉との合計量100質量%中好ましくは1〜15質量%である。
〔8〕損傷度15%以上のでん粉(より好適には損傷度30%以上のでん粉)、又は前記〔1〕若しくは〔2〕項記載の前記でん粉、又は前記〔1〕〜〔3〕の何れか1項記載のパン類の硬化抑制剤を配合するパン類の製造方法。前記でん粉の配合割合は、当該損傷度15%以上のでん粉と小麦粉との合計量100質量%中、好ましくは1〜15質量%である。
〔9〕前記〔8〕の前記でん粉又はパン類の硬化抑制剤をパン類生地に配合し、当該パン類用生地を用いるパン類の製造方法。好適には当該パン生地を焼成する。前記損傷度15%以上のでん粉の配合割合は、当該損傷度15%以上のでん粉と小麦粉との合計量100質量%中、好ましくは1〜15質量%である。
〔10〕発酵パン類の製造方法である前記〔8〕又は〔9〕に記載の製造方法。
〔11〕前記〔8〕〜〔10〕の何れか1項記載のパン類の製造方法にて得られたパン類。
〔12〕損傷度が15%以上のでん粉(好適には、損傷度が30%以上のでん粉)、又は前記〔1〕若しくは〔2〕項記載の前記でん粉をパン類用硬化抑制剤として含有するパン類用ミックス粉。
〔13〕損傷度15%以上のでん粉、又は前記〔1〕若しくは〔2〕記載の前記でん粉を含有するパン類用ミックス粉。
〔14〕損傷度15%以上のでん粉、又は前記〔1〕若しくは〔2〕記載の前記でん粉を、当該損傷度15%以上のでん粉と小麦粉との合計量100質量%中、0.2〜20質量%含有するパン類用ミックス粉。前記損傷度15%以上のでん粉の配合割合は、好ましくは1〜15質量%である。
〔15〕前記〔12〕〜〔14〕の何れか1項記載のパン類用ミックス粉を用いて得られうるパン類。好適なパン類は、焼成パン類、発酵パン類である。
〔16〕損傷度15%以上のでん粉(好適には損傷度30%以上のでん粉)を配合するパン類。
〔17〕損傷度15%以上のでん粉(好適には損傷度30%以上のでん粉)、又は前記〔1〕若しくは〔2〕記載の前記でん粉をパン類用硬化抑制剤として配合するパン類。
〔18〕前記〔1〕又は〔2〕項記載の前記でん粉を配合するパン類。
〔19〕損傷度15%以上のでん粉(好適には損傷度30%以上のでん粉)、又は前記〔1〕若しくは〔2〕記載の前記でん粉を、当該損傷度15%以上のでん粉と小麦粉との合計量100質量%中、0.2質量%以上、好ましくは1〜15質量%配合するパン類。前記損傷度15%以上のでん粉の配合割合は、好ましくは5〜10質量%である。好適なパン類は、焼成パン類、発酵パン類である。
以下、実施例によって本発明(本開示)を詳細に説明するが、本発明(本開示)はこれらの実施例に限定されるものではない。
<試験1:高DS米でん粉配合パン>
下記の表1に示す各配合の製パン原料を用いて、ホームベーカリー(ナショナル製SD−BT−113)にて、食パン・早焼きモードで食パンを製造した。小麦粉は、強力粉(キングスター、昭和産業株式会社製)を用いた。
試験例1、8は、配合1の製パン原料にてパンを得た。
試験例2−7は、配合4の製パン原料にてパンを得た。
試験例9、10、11、12及び13は、それぞれ配合2、3、4、5及び6の製パン原料にてパンを得た。
〔ホームベーカリーでの食パンの製造条件〕
ミキシング:20分間
発酵:10分間
ミキシング:5分間
最終発酵:30分間
焼成:55分間
Figure 0005666750
<高DS米でん粉の調製方法>
試験例2のでん粉:原料米でん粉(ファインスノー、上越スターチ株式会社製:損傷度1.5%)
試験例3のでん粉:上記ファインスノーをサイクロンミルで粉砕した。このときの損傷度は6%であった。
試験例4の高DSでん粉:上記ファインスノーをジェットミルで粉砕し、損傷度の高いでん粉を得た。このときの損傷度は18%であった。
試験例5の高DSでん粉:上記ファインスノーをボールミルで粉砕し、損傷度の高いでん粉を得た。このときの損傷度は27%であった。
試験例6の高DSでん粉:試験例5よりも粉砕時間を延ばし、損傷度の高いでん粉を得た。このときの損傷度は36%であった。
試験例7,9−13の高DSでん粉:試験例6よりも粉砕時間を延ばし、損傷度の高いでん粉を得た。このときの損傷度は40%であった。
なお、本試験例での「でん粉又は高DSでん粉の損傷度」は、AACC Method 76−31に従って測定した。
<でん粉又は高DSでん粉の損傷度の測定方法>
各試験例で使用したでん粉又は高DSでん粉の損傷度は、市販のキット(MegaZyme製,Starch Damage Assay Kit)を用いて測定した。
具体的には、でん粉試料又は高DSでん粉試料100mgに、予め40℃で10分間プレインキュベーとしたα−アミラーゼ溶液(Aspergillus oryae由来,50unit/ml)を1ml添加して、撹拌した後、40℃で10分間処理した。次いで、クエン酸−燐酸水溶液(pH2.5)を5ml添加して反応を停止させ、遠心分離(1,000g,5分)して上清を得た。この上清0.1mlにアミログルコシダーゼ溶液(Aspergillus niger由来,2unit/0.1ml)を添加して40℃で20分間処理した後、510nmで吸光度を測定し、得られた吸光度から生成したグルコース量を算出した。さらに、試料に用いたでん粉又は高DSでん粉から生成したグルコースの割合を算出して損傷度とした。
得られた食パンの硬さ及び膨らみの評価は、以下の方法にて行った。その評価結果を表2及び表3に示す。
<経時的な硬さの評価>
焼成1日及び3日後のパンを、厚さ16mmにスライスし、クラム部分を3.5cm四方にカットしたものを、厚さ8mmまで圧縮した時の応力(g)を、SUN SCIENTIFIC社製sunレオメーターCOMPAC-100にて測定した。
<膨らみの評価>
焼成後のパンの高さを測定することによりパンの膨らみを評価した。
<食感>
得られた食パンの焼成3日後の食感を以下の評価基準に従い10名のパネラーによって評価した。その評価結果を表2及び表3に示す。
1:パンを喫食した際にパサつきが強い。
2:パンを喫食した際にパサつきがある。
3:パンを喫食した際にパサつきが少ない。
4:パンを喫食した際にパサつきがなくしっとりとしている。
5:パンを喫食した際にパサつきがなく非常にしっとりとしている。
表2に示すように、高DS米でん粉を配合することで焼成後のパンの硬化を抑制することができた。当該高DSでん粉のパンの硬化抑制効果は、損傷度が高いほど顕著であり、損傷度18%以上になったときに良好であり、36%以上になったとき特に顕著であった。表3に示すように、高DS米でん粉の含有量は、当該高DSでん粉と小麦粉の合計量100質量%中、5〜15質量%のときにパンの硬化抑制効果が特に顕著であり、さらに、5〜10質量%のときにパンの膨らみが特に良好であった。
Figure 0005666750
Figure 0005666750
<試験2:高DSタピオカでん粉配合パン>
上記の表1に示す各配合の製パン原料を用いて、上記<試験1>に準じてホームベーカリー(ナショナル製SD−BT−113)にて、食パンを製造した。
試験例14、20は、配合1の製パン原料にてパンを得た。
試験例15−19は、配合4の製パン原料にてパンを得た。
試験例21、22、23、24及び25は、それぞれ配合2、3、4、5及び6の製パン原料にてパンを得た。
得られた食パンの硬さ及び膨らみの評価は、上記<試験1>の評価方法に準じて行った。その評価結果を表4及び5に示す。
<高DSタピオカでん粉の調製方法>
試験例15のでん粉:原料タピオカでん粉(敷島スターチ株式会社製:損傷度0.5%)
試験例16のでん粉:上記原料タピオカでん粉を、サイクロンミルで粉砕した。このときの損傷度は11%であった。
試験例17の高DSでん粉:試験例16よりも粉砕時間を延ばし、損傷度の高いでん粉を得た。このときの損傷度は16%であった。
試験例18の高DSでん粉:上記原料タピオカでん粉を、ボールミルで粉砕し、損傷度の高いでん粉を得た。このときの損傷度は31%であった。
試験例19、21−25の高DSでん粉:試験例17よりも粉砕時間を延ばし、損傷度の高いでん粉を得た。このときの損傷度は42%であった。
表4に示すように、高DSタピオカでん粉を配合することで焼成後のパンの硬化を抑制することができた。当該高DSでん粉のパンの硬化抑制効果は、損傷度が高いほど顕著であり、損傷度16%以上になったときに良好であり、31%以上になったとき特に顕著であった。表5に示すように、高DSタピオカでん粉の含有量は、当該高DSでん粉と小麦粉との合計量100質量%中、5〜15質量%のときにパンの効果抑制効果が特に顕著であり、さらに、5〜10質量%のときにパンの膨らみが特に良好であった。
Figure 0005666750
Figure 0005666750
<試験3:高DS小麦でん粉配合パン>
上記表1に示す各配合の製パン原料を用いて、上記<試験1>に準じてホームベーカリー(ナショナル製SD−BT−113)にて、食パンを製造した。
試験例26、32は、配合1の製パン原料にてパンを得た。
試験例27−31は、配合4の製パン原料にてパンを得た。
試験例33、34、35、36、37は、それぞれ配合2、3、4、5及び6の製パン原料にてパンを得た。 得られた食パンの硬さ及び膨らみの評価は、上記<試験1>の評価方法に準じて行った。その評価結果を表6及び7に示す。
<高DS小麦粉でん粉の調製方法>
試験例27のでん粉:小麦でん粉(白木蓮、昭和産業社製:損傷度1.8%)
試験例28のでん粉:上記白木蓮を、サイクロンミルで粉砕した。このときの損傷度は8.5%であった。
試験例29の高DSでん粉:試験例28よりも粉砕時間を延ばし、損傷度の高いでん粉を得た。このときの損傷度は19%であった。
試験例30の高DSでん粉:上記白木蓮を、ボールミルで粉砕し、損傷度の高いでん粉を得た。このときの損傷度は30%であった。
試験例31,33−37の高DSでん粉:試験例30よりも粉砕時間を延ばし、損傷度の高いでん粉を得た。このときの損傷度は61%であった。
表6に示すように、高DS小麦でん粉を配合することで焼成後のパンの硬化を抑制することができた。当該高DSでん粉のパンの硬化抑制効果は、損傷度が高いほど顕著であり、損傷度19%以上になったときに良好であり、30%以上になったとき特に顕著であった。表7に示すように、高DS小麦でん粉の含有量は、当該高DSでん粉と小麦粉との合計量100質量%中、5〜15質量%のときにパンの硬化抑制効果が特に顕著であり、さらに、5〜10質量%のときにパンの膨らみが特に良好であった。
Figure 0005666750
Figure 0005666750
<製造例1:ストレート法>
小麦粉95質量部、〔試験例7の高DS米でん粉(損傷度40%)〕5質量部、グラニュー糖5質量部、食塩2質量部、脱脂粉乳2質量部、イースト2質量部、イーストフード0.1質量部及び「水71質量部を加えて低速で2分間、中速で3.5分間ミキシングした後、ショートニング5質量部を加え、さらに低速で1分間、中速で3分間、ミキシングした(捏ね上げ温度27℃)。得られた生地を27℃、湿度75%で90分間発酵させ、440g/個に分割してまとめた。20分間ベンチタイムをとった後、U字型に成形して1斤型につめ、38℃、湿度85%で45分間ホイロをとった後、200℃で30分間焼成して山形食パンを得た。
また、試験例7の高DS米でん粉を、試験例18の高DSタピオカでん粉(損傷度31%)に代えた以外は、上記と同様の方法にて山形食パンを得た。
また、試験例7の高DS米でん粉を、試験例31の高DS小麦でん粉(損傷度61%)に代えた以外は、上記と同様の方法にて山形食パンを得た。
また、高DSでん粉を添加せず、小麦粉を100質量部とし、水を69質量部に変えて同様の方法で山形食パンを得た。
試験例7、18、31の高DSでん粉(損傷度31%〜61%)を添加して製造した山形食パンは、高DSでん粉を添加しなかったものと比較して、焼成後3日が経過しても、十分に硬化が抑制され、品質に優れたものであった。
<製造例2:中種法> 小麦粉70質量部、イースト1質量部、水40質量部を低速で3分間、中速で2分間ミキシングした生地を28℃、湿度85%で4時間発酵させて中種生地を得た。前記中種生地に小麦粉25質量部、〔試験例7の高DS米でん粉(損傷度40%)〕5質量部、グラニュー糖9質量部、食塩2質量部、イースト2質量部、イーストフード0.1質量部、水25質量部を加え、低速3分間、中速5分間ミキシングした後、ショートニング7.5質量部を加え、さらに低速2分間、中速2分間ミキシングした(捏ね上げ温度27℃)。得られた生地を27℃、湿度85%で20分間発酵させ440gに分割してまとめた。25分間ベンチタイムをとった後U字型に成型して1斤型に詰め、38℃、湿度85℃で45分間ホイロをとった後、200℃、40分間焼成して山形食パンを得た。

また、試験例7の高DS米でん粉を、試験例18の高DSタピオカでん粉(損傷度31%)に代えた以外は、上記と同様の方法にて山形食パンを得た。
また、試験例7の高DS米でん粉を、試験例31の高DS小麦でん粉(損傷度61%)に代えた以外は、上記と同様の方法にて山形食パンを得た。
また、高DSでん粉を添加せず、高DSでん粉を小麦粉に代えて同様の方法で山形食パンを得た。
試験例7、18、31の高DSでん粉(損傷度31%〜61%)を添加して製造した山形食パンは、高DSでん粉を添加しなかったものと比較して、焼成後3日が経過しても、十分に硬化が抑制され、品質に優れたものであった。
<製造例3:パン用ミックス>
小麦粉90質量部、〔実施例7の高DS米でん粉(損傷度40%)〕10質量部、グラニュー糖7質量部、脱脂粉乳2質量部、食塩1質量部、を混合しパン用ミックスを作製した。
パン用ミックス100質量部に、ドライイースト3質量部、水74質量部を加えて、7分間ミキシングした後、バター12質量部を加え、8分間ミキシングしてロールパン生地を得た。得られた生地を発酵後、分割し、ベンチタイムを取った後、成形し、ホイロを取って210℃のオーブンで10分間焼成することによりロールパンを得た。
また、試験例7の高DS米でん粉を、試験例18の高DSタピオカでん粉(損傷度31%)に代えた以外は、上記と同様の方法にてロールパンを得た。
また、試験例7の高DS米でん粉を、試験例31の高DS小麦でん粉(損傷度61%)に代えた以外は、上記と同様の方法にてロールパンを得た。
また、高DSでん粉を添加せず、水を69質量部に変えて同様の方法でロールパンを得た。
試験例7、18、31の高DSでん粉(損傷度31%〜61%)を添加して製造したロールパンは、高DSでん粉を添加しなかったものと比較して、焼成後3日が経過しても、十分に硬化が抑制され、品質に優れたものであった。
以上のように、損傷度15%以上のでん粉を添加してパンを製造した場合(ホームベーカリー、ストレート法及び中種法等)、得られたパン類の硬化が抑制された。また、これら得られたパン類のパンの高さ及び食感も良好であった。
特に、損傷度30%以上のでん粉を使用することにより得られたパン類の硬化抑制効果が高かった。
また、高DSでん粉を、高DSでん粉及び小麦粉の合計量100質量%中で、1質量%以上、さらに5〜10質量%添加することで、良好なパン類が得られた。
本技術によれば、パン類の経時的な硬化を抑制することができるので、工業的に生産され、市場にて流通されるようなパン類にも利用できる。

Claims (6)

  1. 損傷度15%以上のでん粉を有効成分とするパン類の硬化抑制剤。
  2. 損傷度15%以上のでん粉を配合してパンを製造するパン類の硬化抑制方法。
  3. 損傷度15%以上のでん粉と、米粉以外の穀粉と、を配合するパン類の製造方法。
  4. 損傷度15%以上のでん粉と、米粉以外の穀粉と、を含有するパン類用ミックス粉。
  5. 損傷度15%以上のでん粉を、当該損傷度15%以上のでん粉及び小麦粉との合計量100質量%中0.2質量%以上含有する請求項4記載のパン類用ミックス粉。
  6. 損傷度15%以上のでん粉と、米粉以外の穀粉と、を配合するパン類。
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