JP5665447B2 - 現像装置 - Google Patents

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本発明は、トナーとキャリアを含む現像剤の透磁率を検出してトナー濃度を制御する現像装置、詳しくは現像容器内の現像剤量の変動に伴うトナー濃度の検出誤差が小さくて済むスクリュー搬送部材の構造に関する。
像担持体に形成された静電像を、非磁性体のトナーと磁性体のキャリアを含む現像剤(二成分現像剤)を用いて現像する画像形成装置が広く用いられている。特許文献1に示される現像装置は、トナーに一定比率のキャリアを混合した補給現像剤を補給する一方で、補給現像剤の補給によって余剰になった現像剤を、現像容器側面の現像剤排出部からオーバーフローさせている。これにより、画像形成に伴って消費されるトナーを補給すると同時に、現像装置内で撹拌を受け続けて劣化したキャリアを少しずつ新しいキャリアに置き換えている。
トナーを用いる画像形成装置では、出力現像の画像濃度の再現性を確保するために、現像剤に占めるトナーの重量比(トナー濃度)をごく狭い範囲(例えば9〜11%)に保って、トナーの帯電量を制御する必要がある。特許文献2では、現像剤搬送路の壁面にトナー濃度センサを設けて、摩擦帯電しつつ循環する現像剤のトナー濃度が所定範囲に維持されるように、補給現像剤の補給量を調節している。
特開2004−206088号公報 特開平9−269638号公報
図1に示すように、近年、画像形成装置の小型化が進んで現像装置が小型化され、現像容器の往復60cmを越える現像剤の循環経路を循環する現像剤が250gを割り込むほど少なくなっている。このため、補給現像剤の補給量と現像剤排出部を通じた排出量とのバランスで決まる現像装置内の現像剤量の変動が大きくなり、透磁率センサを用いたトナー濃度の検出誤差が大きくなっている。
図7に示すように、透磁率センサ(45)を用いた場合、現像装置内の現像剤量が増えると、トナー濃度が一定でも現像剤の透磁率が高まるため、トナー濃度の低下を誤検出してしまう。現像装置内の現像剤面が高まると、透磁率センサ(45)の検出面に接触する現像剤の嵩密度が増して、現像剤の磁気抵抗が減って透磁率が上昇するからである。逆に、現像装置内の現像剤量が減ると、透磁率センサ(45)の検出面に接触する現像剤の嵩密度が下がるため、トナー濃度が一定でも現像剤の磁気抵抗が増えて透磁率が低下するため、トナー濃度の上昇を誤検出してしまう。
本発明は、透磁率センサの検出面に接触する現像剤の嵩密度の変動を減らしてトナー濃度の検出誤差を低下させ、これによりトナー濃度を精密に制御して画像濃度の再現性を高め得る現像装置を提供することを目的としている。
本発明の現像装置は、トナーとキャリアを含む現像剤を担持して像担持体の静電像を現像する現像剤担持体と、前記現像剤担持体に沿った第1搬送室と、前記第1搬送室に接続して現像剤の循環経路を形成する第2搬送室と、前記第1搬送室の現像剤を搬送する第1スクリュー搬送部材と、前記第2搬送室の現像剤を前記第1スクリュー搬送部材とは逆方向に搬送する第2スクリュー搬送部材と、前記第2搬送室から前記第1搬送室へ現像剤を受け渡す第1開口部と、前記第1搬送室から前記第2搬送室へ現像剤を受け渡す第2開口部と、前記循環経路内の現像剤の透磁率を検出する検出部と、トナーとキャリアを含む補給現像剤を補給するための補給部と、前記第2スクリュー搬送部材により搬送されて前記検出部を通過した現像剤の一部を前記循環経路から排出する現像剤排出部とを備えるものである。そして、前記第2スクリュー搬送部材は、前記検出部に対向する所定範囲では、前記循環経路内における前記所定範囲よりも上流側の全て領域よりも前記第2スクリュー搬送部材のスクリュー羽根の中心軸径が小さい
本発明の現像装置では、第2の搬送部材のスクリュー羽根の中心軸径を長手方向の所定範囲で局所的に小さくすることで、検出手段の近傍における第2の搬送部材の搬送性能が高められている。これにより、検出手段の近傍で発生していた現像剤面の高まりが抑制されることが現実に観察され、図8に示すように、現像剤の局所的な嵩密度の高まりに起因する現像剤の透磁率の検出誤差が実際に少なくなった。
したがって、透磁率センサの検出面に接触する現像剤の嵩密度の変動を減らしてトナー濃度の検出誤差を低下させ、これによりトナー濃度を精密に制御して画像濃度の再現性を高め得る。
画像形成装置の構成の説明図である。 画像形成部の構成の説明図である。 現像装置の垂直断面構成の説明図である。 現像装置の水平断面構成の説明図である。 ACR機構の動作の説明図である。 実施例1の撹拌スクリューの構成の説明図である。 実施例1におけるインダクタンスセンサの配置の説明図である。 実施例1におけるトナー濃度測定値の有効使用範囲の説明図である。 実施例2の撹拌スクリューの構成の説明図である。 実施例2におけるトナー濃度測定値の有効使用範囲の説明図である。 実施例3の撹拌スクリューの構成の説明図である。 実施例3におけるトナー濃度測定値の有効使用範囲の説明図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。本発明は、透磁率センサを含む長手方向の所定範囲でスクリュー搬送部材の中心軸径が小さく形成されている限りにおいて、実施形態の構成の一部または全部を、その代替的な構成で置き換えた別の実施形態でも実施できる。
本発明の現像装置は、二成分現像剤を用いるタンデム型/1ドラム型、中間転写型/記録材搬送型/直接転写型の画像形成装置において、区別無く実施できる。本発明は、必要な機器、装備、筐体構造を加えて、プリンタ、各種印刷機、複写機、FAX、複合機等、種々の用途の画像形成装置で実施できる。
なお、特許文献1、2に示される現像装置の一般的な事項については、図示を省略して重複する説明を省略する。
<画像形成装置>
図1は画像形成装置の構成の説明図である。図2は画像形成部の構成の説明図である。
図1に示すように、画像形成装置100は、中間転写ベルト51に沿ってイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの画像形成部Sa、Sb、Sc、Sdを配列したタンデム型中間転写方式のフルカラープリンタである。
画像形成部Saでは、像担持体の一例である感光ドラム1aにイエロートナー像が形成されて中間転写ベルト51に転写される。画像形成部Sbでは、感光ドラム1bにマゼンタトナー像が形成されて中間転写ベルト51に転写される。画像形成部Sc、Sdでは、それぞれ感光ドラム1c、1dにシアントナー像、ブラックトナー像が形成されて中間転写ベルト51に転写される。
中間転写ベルト51は、二次転写対向ローラ52、テンションローラ54、及び駆動ローラ55に掛け渡され、駆動ローラ55に駆動されて矢印R2方向に回転する。中間転写ベルト51に転写された四色のトナー像は、二次転写部T2へ搬送されて記録材Pへ二次転写される。
記録材Pは、記録材カセット9からピックアップローラ10により取り出して分離ローラ11で1枚ずつに分離され、レジストローラ12で待機する。レジストローラ12は、中間転写ベルト51のトナー像にタイミングを合わせて二次転写部T2へ記録材Pを給送する。二次転写ローラ53は、二次転写対向ローラ52によって内側面を支持された中間転写ベルト51に当接して二次転写部T2を形成する。、
トナー像を転写された記録材Pは、定着ローラ61に加圧ローラ62を圧接させた定着装置16で加熱加圧を受けて、表面にトナー像を定着された後に排出ローラ63を通じてトレイ64へ排出される。
ベルトクリーニング装置56は、テンションローラ54によって内側面を支持された中間転写ベルト51にクリーニングブレードを当接させて、二次転写部T2を通過して中間転写ベルト51に付着した転写残トナーを回収する。
画像形成部Sa、Sb、Sc、Sdは、それぞれの現像装置で用いるトナーの色が異なる以外は、ほぼ同一に構成される。以下では、図2を参照してブラックの画像形成部Sdについて説明し、画像形成部Sa、Sb、Scについては、画像形成部Sdの構成部材に付した符号末尾のdをa、b、cに読み替えて説明されるものとする。
図2に示すように、画像形成部Sdは、感光ドラム1dの周囲に、帯電ローラ2d、露光装置3、現像装置4d、一次転写ローラ5d、ドラムクリーニング装置6d、およびホッパ7dを配置している。
感光ドラム1dは、アルミニウムシリンダの外周面に負極性の帯電極性を持たせた感光層が形成され、所定のプロセススピードで矢印R1方向に回転する。帯電ローラ2dは、感光ドラム1dの表面を一様な負極性の電位に帯電させる。露光装置3は、レーザービームを回転ミラーで走査して、帯電した感光ドラム1dの表面に画像の静電像を書き込む。現像装置4dは、トナーとキャリアを含む二成分現像剤を用いて、感光ドラム1dの静電像を現像して、感光ドラム1dにトナー像を形成する。
一次転写ローラ5dは、中間転写ベルト51の内側面を押圧して、感光ドラム1dと中間転写ベルト51との間に一次転写部T1を形成する。一次転写ローラ5dに正極性の直流電圧を印加することによって、感光ドラム1dに担持された負極性のトナー像が中間転写ベルト51へ一次転写される。ドラムクリーニング装置6dは、感光ドラム1dにクリーニングブレードを摺擦して、記録材Pへの転写を逃れて感光ドラム1dに残った転写残トナーを回収する。
なお、画像形成装置100は、例えばブラック単色の画像など、所望の単色又は4色のうちいくつかの色用の画像形成部を用いて、単色又はマルチカラーの画像を形成することも可能である。
<現像装置>
図3は現像装置の垂直断面構成の説明図である。図4は現像装置の水平断面構成の説明図である。図2に示すように、現像装置4dは、トナーとキャリアを含む補給現像剤を、補給ボトル8dからホッパ7dを通じて補給される一方、補給によって余剰になった現像剤を、回収ボトル58へオーバーフローさせて回収する。
図3に示すように、現像装置4dは、現像スリーブ44にトナーとキャリアを含む現像剤を担持させて感光ドラム1dの静電像を現像する。現像スリーブ44は、現像容器41の感光ドラム1dに対向する開口部に回転可能に配置されている。層厚規制ブレード42は、現像スリーブ44と感光ドラム1dとが対向する現像領域の回転方向上流に配置されて、現像スリーブ44に担持される現像剤の厚さを規制する。
現像容器41内は、仕切り壁41cによって現像室41aと攪拌室41bとに仕切られ、現像室41aおよび撹拌室41bには非磁性体のトナーと磁性体のキャリアと少量の外添剤が混合された現像剤が収容される。
図4に示すように、仕切り壁41cの両端部に形成された開口部41g(第1開口部)開口部41f(第2開口部)によって、現像室41aと撹拌室41bとが接続して現像剤の循環経路を形成する。第1スクリュー搬送部材の一例である現像スクリュー41dは、第1搬送室の一例である現像室41aの現像剤を搬送する。第2スクリュー搬送部材の一例である撹拌スクリュー41eは、第2搬送室の一例である撹拌室41bの現像剤を現像スクリュー41dとは逆方向に搬送する。現像剤の循環経路を、現像剤が撹拌を受けつつ搬送される過程で、トナー粒子とキャリア粒子が摩擦して、トナーが負極性、キャリアが正極性に帯電する。
現像スクリュー41dおよび撹拌スクリュー41eは、現像スリーブ44に沿って平行に配置され、互いに逆方向に現像剤を搬送して、現像容器41内の現像剤を循環させる。これにより、現像剤は、現像スクリュー41dによって現像室41aを下流側へ搬送される過程で現像スリーブ44に担持される。静電像の現像でトナーが消費されてトナー濃度が低下した現像室41a内の現像剤が、開口部41fを通じて撹拌室41b内へ移動する。また、現像剤は、撹拌スクリュー41eによって撹拌室41bを下流側へ搬送され、開口部41gを通じて現像室41aに流入する。補給現像剤が補給されて攪拌された攪拌室41b内の現像剤が開口部41gを通じて現像室41aへ移動する。
現像スクリュー41dは、現像室41a内の現像剤を攪拌し且つ搬送する。攪拌スクリュー41eは、ホッパ7dを通じて現像剤補給部49に供給された補給現像剤と、既に攪拌室41b内にある現像剤とを攪拌しつつ搬送して現像剤のトナー濃度を均一化する。撹拌リブ41kは、中心軸の回転に伴って現像剤を攪拌する。
図3に示すように、現像剤担持体の一例である現像スリーブ44の内側には、表面に複数の磁極を配置して非回転に支持されたマグネットロール44mが配置される。現像スリーブ44は非磁性材料で構成されて矢印R4方向に回転する。
現像スクリュー41dによって現像スリーブ44に供給された現像剤は、マグネットロール44aの発生する磁界によって現像スリーブ44上に担持されて層厚規制ブレード42の手前に剤溜まりを形成する。現像スリーブ44の回転に伴って、現像剤は、剤溜まりを通過して現像ブレード42によって層厚が規制された後に感光ドラム1dと対向する現像領域へ搬送される。現像剤は、現像スリーブ44の表面に薄層コートされて感光ドラム1d1との対向部へ搬送され、マグネットロール44aが発生する磁界によって穂立ちして鎖状の磁気穂を形成する。現像剤の磁気穂は、磁性体のキャリアがマグネットロール44mの磁極間に形成された磁束に拘束されて現像スリーブ44の表面に担持され、正極性に帯電したキャリアの表面に負極性に帯電したトナーが静電気的に拘束されて磁気ブラシを形成する。
磁気穂は、現像領域で感光ドラム1に近接若しくは接触し、磁気穂の先端部を感光ドラム1dに接触させた状態で、電源D4は、負極性の直流電圧に交流電圧を重畳した振動電圧を現像スリーブ44に印加する。現像効率(静電像へのトナーの付与率)を向上させるために、現像スリーブ44には、直流電圧と交流電圧を重畳した振動電圧が印加される。
これにより、現像スリーブ44に印加される振動電圧によりトナーのみが感光ドラム1dに転移して、負極性に帯電して磁気ブラシに担持されたトナーが感光ドラム1dへ移転して静電像を反転現像する。感光ドラム1dにトナーを供給した後の現像スリーブ44上の現像剤は、更に現像スリーブ44が回転することによって現像室41aに戻って現像室41aに回収される。
<ATR制御>
図4に示すように、制御部110は、ホッパ7dを制御して、自動トナー補給制御(ATR:Auto Toner Replenish)を実行して、画像形成に使用されただけのトナーを現像容器41の現像剤補給部49に供給する。
検出部の一例であるインダクタンスセンサ45は、撹拌室41bから現像室41aへ現像剤を受け渡す下流開口部(41g)の近傍で、撹拌スクリュー41eに対向して現像剤の透磁率を検出する。現像剤補給装置の一例であるホッパ7dは、現像室41aから撹拌室41bへ現像剤を受け渡す上流側開口部(41f)の近傍で補給現像剤を補給する。
画像形成装置において、現像剤のトナー帯電量Q/Mは、現像された画像濃度を決定する重要なパラメータである。そして、現像剤中に含まれるトナーの重量比は、トナー濃度(T/D比)と呼ばれ、トナー帯電量Q/Mとの間に相関関係がある。このため、画像形成によって消費したトナー量に対して適正な量のトナーを現像装置に補給してトナー濃度を所定範囲に保つ必要がある。
制御部110は、画像形成時の画像濃度や面積から画像の1枚ごとのトナー消費量を算出し、現像装置に備えたトナー濃度センサによって検出されたT/D比の変化に応じた補正を施してトナー補給量を求める。また、制御部110は、感光ドラム1dに所定のパッチ画像を形成して、パッチ画像の画像濃度を測定することにより、予測したトナー帯電量Q/Mの変化に応じた補正を施すことで、より精密なトナー補給量を求める。
トナー濃度センサは、画像形成中にダウンシーケンスを伴うことなくT/D比を検出して補給制御にフィードバックできるため、広く用いられている。トナー濃度センサの1つの例は、現像スリーブに担持された現像剤に光を照射したときの反射光からトナー濃度を検出する光学センサである。
現像装置4dは、トナー濃度センサとしてインダクタンスセンサ45を用いている。インダクタンスセンサ45は、コイルのインダクタンスを利用して、センサ近傍における現像剤の透磁率に応じた出力信号を出力する。インダクタンスセンサ45は、トナー濃度が上昇すると、単位体積中の現像剤に含まれるキャリア量が減少して現像剤の見かけ上の透磁率が低くなるため、出力値は低くなる。逆に、トナー濃度が減少すると、単位体積中に含まれるキャリア量が増加して現像剤の見かけ上の透磁率が高くなるため、出力値は低くなる。
制御部110は、インダクタンスセンサ45の出力を検出して現像剤の透磁率変化を測定することにより、現像剤のトナー濃度の変化量を推定する。このため、インダクタンスセンサ45の出力値に基づいて適正量のトナーを補給して現像装置4d内のトナー濃度を安定的に維持するためには、インダクタンスセンサ45が現像装置4d内のトナー濃度を精度良く検出する必要がある。
そして、現像装置4d内のトナー濃度を精度良く検出するためには、インダクタンスセンサ45の検出面に対向する領域の現像剤が滞留すること無く、活発に入れ替わり、循環している必要がある。
しかし、タンデム型の画像形成装置100は、全体が小型化された結果、現像装置4dも小型化されている。このため、現像剤が滞留すること無く、活発に入れ替わるような場所を選んでインダクタンスセンサ45を取り付けることが困難になっている。また、現像容器41内の現像剤は、停滞した現像剤の底に近いものほど、重力による影響を受けて、現像剤が活発に入れ替わることができない。そのような場所にインダクタンスセンサ45を設けた場合、精度よく現像剤のトナー濃度を検出することが難しい。
そこで、現像装置4dは、インダクタンスセンサ45の検出面に対向する撹拌スクリュー41eの軸部分に、突起部の一例である撹拌リブ41kを設けて、現像剤の入れ替え促進・滞留防止を図っている。撹拌スクリュー41eのスクリュー羽根41jのフィンとフィンの間に、中心軸に直角に配置された板状の撹拌リブ41kを配置して撹拌スクリュー41eによる撹拌性能を高めている。
撹拌リブ41kは、撹拌スクリュー41eの中心軸に対して垂直方向に設けられているため、現像剤は周方向に強力に攪拌され、インダクタンスセンサ45の検出面近傍の現像剤が自重によって動きが鈍化されること無く入れ替わる。
<ACR機構>
図5はACR機構の動作の説明図である。図5に示すように、現像剤排出部の一例であるACR機構43は、撹拌室41bのインダクタンスセンサ45よりも下流側で現像容器41内の余剰な現像剤を排出する。
ACR(Auto Carrier Refresh)機構43は、ATR制御に伴ってキャリアを含む補給現像剤が補給されることにより余剰になった現像室41内の現像剤を排出口43aから排出している。
現像装置4dの攪拌室41bの最下流にACR機構43が備えられている。攪拌スクリュー41eは、スクリュー羽根41jを回転させて、撹拌室41bの現像剤を矢印R41b方向に搬送する。攪拌スクリュー41eの最下流部には、スクリュー羽根41jによる現像剤の搬送方向とは逆方向に現像剤が搬送されるように、逆巻きのスクリュー羽根41mを備えた返しスクリュー41hが配置されている。逆巻きのスクリュー羽根41mは、通常のスクリュー羽根41jよりピッチを狭くして搬送力を高く設定されており、矢印R41b方向に搬送されてきた現像剤を押し戻して、開口部41gへ流し込ませる。
画像形成動作が進み、キャリアを含んだ補給現像剤が補給され続けると、現像容器41内の現像剤量は徐々に増加する傾向にある。画像形成動作においてトナーのみが消費されるため、キャリアの劣化が進んで現像剤の流動性が次第に低下して排出口43aから排出されにくくなるからである。
現像容器41内の現像剤面高さは、現像剤量の増加と共に高くなり、ある一定の現像剤面高さを超えると、返しスクリュー41hの搬送能力をオーバーした現像剤が返しスクリュー41hを乗り越えて、環状孔43bから排出路43dへ溢れ出す。排出路43dには、矢印R43方向の搬送能力を持った小型スクリュー43cが配置されており、溢れ出した現像剤は、小型スクリュー43cによって排出口43aに搬送されて廃トナー容器(58:図2)に落ちる。
このようにして、現像容器41内の初期現像剤のキャリアと補給現像剤のキャリアが次第に入れ替わる構成となっている。ACR機構を備える現像装置4dは、常にキャリアを交換することによって、現像剤の劣化レベルを一定レベルに押さえ込むため、現像剤の交換寿命を飛躍的に延ばすことができる。
ところで、ACR機構43を有する場合、画像形成の条件によって現像容器41内の現像剤量が増減する。
画像形成装置100では、搬送する紙種や定着プロセスにおいて出力画像の光沢度コントロールが必要とされる場合がある。
そして、定着装置16での加熱量を増して出力画像の光沢度を高めるために、通常のプロセススピードよりも遅いプロセススピードで画像形成を行うことがある。
プロセススピードを遅く切り替えた場合、現像装置4dの撹拌スクリュー41eの回転速度も低速になるため、攪拌室41b内の現像剤の状態も変化し、撹拌室41bの上流側に現像剤が溜り易くなる。
このとき、ACR構成43は、攪拌室41bの最下流に配置しているため、低速時に返しスクリュー41h近傍の現像剤面高さが低くなって、環状孔43bから現像剤が排出されにくい状態になる。
この場合も、ATR制御によって補給される補給現像剤量は変わらないため、現像容器41内の現像剤の総量が増加する。そして、遅いプロセススピードで現像剤が増加した状態で通常のプロセススピードに戻すと、撹拌室41bの下流側へ現像剤が溜り易くなる。
この場合、過剰な現像剤が排出され終わるまで、インダクタンスセンサ45近傍の現像剤面は非常に高い状態となって現像剤の嵩密度が高まり、トナー濃度を誤検出し易くなる。
すなわち、ACR機構43を備える現像装置4dでは、画像形成の累積による現像剤の流動性変化やプロセススピードの切り替えなどによって、現像剤面の状態や現像剤の排出量が変化すると、現像容器41内の現像剤量が変動する。そして、現像容器41内の現像剤量が増加した場合、インダクタンスセンサ45の検出面近傍において現像剤の滞留が発生し易くなり、撹拌室41bの現像剤面高さが局所的に上昇する。インダクタンスセンサ45の検出面近傍では、自重による現像剤の嵩密度増加によって、見かけの透磁率が高まり、実際のトナー濃度よりも低いトナー濃度が測定されて、補給現像剤を過補給してしまう。補給現像剤が過補給されると、トナー濃度が過剰になってトナー帯電量が低下し、現像スリーブ44からのトナー飛散や出力画像の白地かぶりなどの画像不良が発生する可能性がある。
ここで、現像装置4dは、撹拌スクリュー41eの軸部分に撹拌リブ41kを設けているため、ある一定の現像剤量までインダクタンスセンサ45近傍の現像剤を攪拌して嵩密度を一定の状態に保つことができる。しかし、ACR機構43を使用している場合、そのような範囲を越えて現像剤量が増加する場合があり、撹拌リブ41kだけではインダクタンスセンサ45近傍の現像剤の嵩密度を一定の状態に保つことができない。また、撹拌リブ41kは、撹拌スクリュー41eの搬送力を低下させるため、現像剤量が増加した場合に撹拌リブ41kの攪拌が及ばない深さまで現像剤が停滞して、現像剤面の上昇を助長する可能性すらある。これは、現像剤の自重の方が嵩密度に大きく影響するためである。
そこで、以下の実施例では、インダクタンスセンサ45近傍では、現像スリーブ44に沿った領域よりも撹拌スクリュー41eの中心軸径を小径にしている。
<実施例1>
図6は実施例1の撹拌スクリューの構成の説明図である。図7は実施例1におけるインダクタンスセンサの配置の説明図である。図8は実施例1におけるトナー濃度測定値の有効使用範囲の説明図である。
図6の(b)に示すように、撹拌スクリュー41eは、磁性体の軸材の回転軸の周りに、中心軸のコーティングを含めて螺旋形状のスクリュー羽根を樹脂成形している。攪拌スクリュー41は、スクリュー羽根に加えて、中心軸からその半径方向に突出し、現像剤の搬送方向に所定の幅を有する攪拌リブ41jも樹脂成形されている。攪拌スクリュー41は、インダクタンスセンサ45近傍の攪拌スクリュー41eの回転軸を、インダクタンスセンサ45を中心に上下流方向にそれぞれ1.5ピッチだけφ8mmからφ6mmに細く形成している。即ち、攪拌スクリュー41eは、インダクタンスセンサ45に対向する所定範囲では、循環経路内における所定範囲よりも上流側の全て領域よりも攪拌スクリュー41eのスクリュー羽根の中心軸径を小さくしている。また、攪拌スクリュー41eは、インダクタンスセンサ45に対向する所定範囲では、循環経路内における所定範囲よりも下流側の全て領域よりも攪拌スクリュー41eのスクリュー羽根の中心軸径を小さくしている。更に、攪拌スクリュー41eは、循環経路内において、所定範囲よりも上流側の軸径が一定である。
図6の(c)に示すように、攪拌スクリュー41dは、中心軸をφ6mmに変更した部分のスクリュー羽根や撹拌リブについては、中心軸の全体がφ8mmのときのそれらの外径と同等に設計した。
図7の(a)に示すように、インダクタンスセンサ45は、現像装置4dの攪拌室41bの下流側に配置されている。
図7の(c)に示すように、攪拌スクリュー41dのインダクタンスセンサ45の検出面45aがある部分では、スクリュー羽根41j及び撹拌リブ41kの外径を小さくして、インダクタンスセンサ45と衝突しないようにしている。検出面45aに接する現像剤の嵩密度を安定させてトナー濃度を精度良く検出するために、インダクタンスセンサ45の検出面45aは、攪拌スクリュー41eの中心軸41nより下に配置している。インダクタンスセンサ45の検出面45aを中心軸41nより上に設置すると、攪拌スクリュー41eの撹拌リブ41kによって現像剤が空中に投げ出されて嵩密度が不均一になるため、正確な透磁率を検出できないからである。
図7の(b)に示すように、検出面45aに接する現像剤の入れ替わりを促進して透磁率を精度良く検出するために、検出面45aを上流側のスクリュー羽根41jの外径内に入るように設置している。インダクタンスセンサ45の検出面45aの部分のみ、攪拌スクリュー41eはスクリュー羽根41jの外径を小さくし、撹拌リブ41kを短くしている。
検出面45aを上流側のスクリュー羽根41jの外径内に入れることで、上流側のスクリュー羽根41jで搬送される現像剤がインダクタンスセンサ45の検出面45aを効率的に摩擦する。このため、現像容器41の容器壁とスクリュー羽根41jの隙間に停滞した現像剤が下流側へ押し出されて、常に最新状態の現像剤がインダクタンスセンサ45の検出面45aの全面に確保される。現像容器41の容器壁とスクリュー羽根41jの隙間に現像剤が搬送されること無く張り付いて、最新の検出情報にノイズが載ることがなくなる。
実施例1の撹拌スクリューによれば、撹拌スクリュー41eの中心軸を細くした体積分、インダクタンスセンサ45近傍で現像剤を許容する容積が増え、スクリュー羽根41jの搬送面の面積も増加する。このため、インダクタンスセンサ45近傍では、撹拌スクリュー41eの搬送力が増加した分、現像剤面の局所的な盛り上がり高さが少なくなる。
インダクタンスセンサ45近傍では、返しスクリュー41hによる現像剤の押し戻しや開口部41gへの押し込み圧に起因して、もともとインダクタンスセンサ45の上流側よりも現像剤が停滞し易く、現像剤面が高くなり易い。また、開口部41gの手前で減速がかかるため、上流側よりも現像剤の流動性が低下して停滞し易い。
しかし、インダクタンスセンサ45近傍で現像剤の搬送性能を高めているため、インダクタンスセンサ45近傍とインダクタンスセンサ45の上流側とにおける現像剤の搬送速度差が小さくなり、上流側との現像剤面の高さ差が小さくなる。インダクタンスセンサ45近傍で現像剤面が局所的に高まることによる現像剤の局所的な嵩密度の上昇が解消される結果、現像剤量の増加量に対するインダクタンスセンサ45の出力変化割合が小さくなる。
インダクタンスセンサ45の上流側とインダクタンスセンサ45近傍とにおける現像剤の搬送速度差が小さくなって現像剤面が安定し、現像剤の流れがスムースになって現像剤量の変動に伴う現像剤面の高さ変動が少なくなる。
図8に示すように、実施例1の攪拌スクリューと比較例1の撹拌スクリューと比較例2の撹拌スクリューとを試作して、現像装置4dに実装し、現像剤量の変動に伴うインダクタンスセンサ45の出力変化を測定した。
実施例1の撹拌スクリューは、インダクタンスセンサ45の位置を中央にしたスクリュー羽根の3ピッチ分の領域で中心軸の直径を6mmとし、それ以外の領域で中心軸の直径を8mmとしている。これに対して、比較例1の攪拌スクリューは、中心軸の直径が長手方向の全域でφ8mmであり、比較例2の攪拌スクリューは、中心軸の直径が長手方向の全域でφ6mmである。
まず、最も現像剤が排出されにくい1/3速のプロセススピードにおける現像剤量の最大値を求めた。現像剤量の初期値を230gとして1/3速のプロセススピードによる画像比率20%の連続画像形成を行い、ATR制御による補給現像剤の補給量とACR機構による現像剤の排出量とが平衡したときの現像剤量を測定して現像剤量の最大値とした。
Figure 0005665447
次に、それぞれの攪拌スクリューにおける現像剤量とインダクタンスセンサの出力値の関係を求めた。インダクタンスセンサ45の出力値は、現像剤量230gで2.5Vになるように制御電圧を設定し、現像剤量を180gから280gまで10g毎に異ならせて出力値を測定した。
図8に示すように、比較例1では、現像剤量が255gに達すると、インダクタンスセンサ45近傍で現像剤面が局所的に高くなって現像剤が滞留していることが観察され、インダクタンスセンサの出力値が有効使用範囲を超えた。現像剤量の最大値270gでは、インダクタンスセンサ45の出力値が有効使用範囲を超えており、トナー濃度を誤検出する可能性がある。
比較例2では、現像剤量が260gに達すると、インダクタンスセンサ45近傍で現像剤面が局所的に高くなって現像剤が滞留していることが観察され、インダクタンスセンサ45の出力値が有効使用範囲を超えた。現像剤量の最大値265gでは、インダクタンスセンサ45の出力値が有効使用範囲を超えており、トナー濃度を誤検出する可能性がある。
実施例1では、撹拌スクリュー41eの長手方向の所定範囲では、その上流側よりも撹拌スクリュー41eのスクリュー羽根41jの外径が大きい。インダクタンスセンサ45は、上流側の撹拌スクリュー41eのスクリュー羽根41jの外径よりも内側まで透磁率の検出面を突出させている。
インダクタンスセンサ45は、透磁率の検出面を、撹拌スクリューの中心軸よりも低い高さ位置で斜め上向きに配置される。そして、撹拌スクリュー41eは、スクリュー羽根41jのピッチの間隔に、現像剤を撹拌する突起部の一例として撹拌突起41kが配置される。
ACR機構43は、撹拌室41bの下流側端部で、撹拌スクリュー41eを貫通させた環状の開口を通じて現像剤を排出する。撹拌スクリュー41eは、スクリュー羽根41jによって環状の開口へ向かって搬送される現像剤の移動を妨げる別のスクリュー羽根を配置して、環状の開口を覆っている。
実施例1では、現像剤量が270gを越えても、インダクタンスセンサ45近傍の現像剤面が局所的に高くなることは観察されず、インダクタンスセンサ45の出力が有効使用範囲に入っていた。現像剤量の最大値265gでもインダクタンスセンサ45の出力値は有効使用範囲内であり、目標を達成していることが確認された。現像装置内の現像剤量が増加してインダクタンスセンサ45の出力値が増加しても、トナー濃度を誤検出しないで済む効果が確認された。
これにより、高品質な画像及び適正なトナー濃度制御を提供することができた。インダクタンスセンサ45近傍の現像剤量が通常の画像形成状態より多くなった場合でも、現像剤面高さが他の領域の現像剤面高さに対して不当に高くなることが防止され、トナー濃度を精度良く検出できた。
実施例1では、現像剤濃度検出手段近傍の現像剤攪拌搬送部材の回転軸径を、現像剤濃度検出手段近傍以外の現像剤攪拌搬送部材の回転軸径より小径にしている。このため、現像剤濃度検出手段近傍の現像剤量が通常の画像形成状態より多くなった場合においても、現像剤面高さが不当に高くなることが防止され、現像剤濃度を精度良く検出することが可能になった。
実施例1では、現像剤の循環経路に余剰になった現像剤を排出するACR機構を備える現像装置において、現像剤濃度検出手段近傍における現像剤面高さを上流側の現像剤搬送領域の現像剤面高さに対して不当に高くなることを防止できる。これにより、現像剤濃度検出手段の動作が安定して現像剤濃度を精度良く検出し得る。
<実施例2>
図9は実施例2の撹拌スクリューの構成の説明図である。図10は実施例2におけるトナー濃度測定値の有効使用範囲の説明図である。
図9に示すように、実施例2の撹拌スクリュー41eは、撹拌スクリュー41eの中心軸を小径にする領域を、インダクタンスセンサ45の現像剤搬送方向下流側より上流側が広い構成とした。具体的には、中心軸径をφ8mmからφ6mmにする領域を、実施例1のインダクタンスセンサ45の検出面の上下流1.5ピッチで合計3ピッチに加えて、上流側を更に1ピッチ分長くする構成にした。
これは、攪拌スクリュー41eの長手方向の搬送力が弱くなる点で現像剤が詰まると、その点の上流側に偏って現像剤の滞留が発生してインダクタンスセンサ45の検出面近傍の現像剤面が高まり易いためである。インダクタンスセンサ45の検出面近傍の上流側における現像剤面の高まりを抑えることで、インダクタンスセンサ45の検出面近傍における現像剤面の高まりも抑えられるからである。
図10に示すように、比較例1の撹拌スクリューと実施例1および実施例2の攪拌スクリューを試作して、それぞれ現像装置4dに実装し、現像剤量の変動に伴うインダクタンスセンサ45の出力変化を測定した。
実施例2の撹拌スクリューでは、インダクタンスセンサ45の出力値は、現像剤量が280gまで有効使用範囲に入り、より現像剤量に対するインダクタンスセンサ45出力のラチチュードが高い結果となった。
実施例2では、インダクタンスセンサ45よりも上流側で前記中心軸径が小さい範囲は、インダクタンスセンサ45よりも下流側で中心軸径が小さい範囲よりも長い。
実施例2では、撹拌スクリュー41dの中心軸を小径にする領域が、インダクタンスセンサ45の現像剤搬送方向下流側より上流側を広くする。これにより、現像剤量の増加時に、インダクタンスセンサ45の出力値増加によるトナー濃度の誤検出防止の効果が確認され、且つ高品質な画像及び適正な濃度制御を提供することができた。現像剤面高さが不当に高くなることを防止し、トナー濃度をより精度良く検出することができた。
実施例2では、現像剤攪拌搬送部材の中心軸を小径にする領域が、現像剤濃度検出手段の現像剤搬送方向下流側より上流側が広くすることで、現像剤量が増加してしまったときに、現像剤面高さが不当に高くなることを防止できる。
<実施例3>
図11は実施例3の撹拌スクリューの構成の説明図である。図12は実施例3におけるトナー濃度測定値の有効使用範囲の説明図である。
図11に示すように、実施例2の撹拌スクリュー41eは、らせん状の攪拌羽根と攪拌補助部材としてのリブを攪拌羽根1ピッチに対して2枚づつ備えている。実施例3では、実施例2の構成に加えて、インダクタンスセンサ45近傍における撹拌リブ41kの枚数をインダクタンスセンサ45近傍以外の位置に配置した数より少ない頻度で配置した。
具体的には、インダクタンスセンサ45面部分のリブを残して、回転軸径を細くしている部分のリブを他の領域の半分の枚数密度にした。これによって、リブによる現像剤跳ね上げ分のインダクタンスセンサ45前後の剤面高さを低くすることができる。同時に、搬送方向の現像剤の搬送速度も向上するため、インダクタンスセンサ45の上下流の剤面高さを低くすることができ、現像剤量増加に対する現像剤面高さのマージンを稼ぐことが可能になる。
図12に示すように、比較例1の撹拌スクリューと実施例1、実施例2、および実施例3の攪拌スクリューを試作して、それぞれ現像装置4dに実装し、現像剤量の変動に伴うインダクタンスセンサ45の出力変化を測定した。
実施例3の攪拌スクリュー41eでは、インダクタンスセンサ45の出力値は、285gまで有効使用範囲に入り、且つ現像剤量増加に対してインダクタンスセンサ45出力増加率が減少し、よりラチチュードが高い結果が得られた。
実施例3では、中心軸が縮径された所定範囲では、上流側よりも撹拌突起部41kによる現像剤の撹拌性能が低くなるように撹拌突起部41kを配置している。インダクタンスセンサ45近傍における攪拌リブ41kの数をインダクタンスセンサ45近傍以外の位置に配置した数より少ない頻度で配置した。
これにより、インダクタンスセンサ45近傍の現像剤搬送速度を向上させ、現像剤量の増加時におけるインダクタンスセンサ45の出力値増加によるトナー濃度の誤検出防止の効果が確認された。そして、高品質な画像及び適正な濃度制御を提供することが出来た。インダクタンスセンサ45近傍のみならず全体の現像剤面高さを一様に低下させることができ、耐久が進んでACR機構43によって現像剤量が増加した状態においても、より現像剤濃度の検出精度を保持することができた。
実施例3では、現像剤濃度センサ近傍における攪拌補助部材の数を現像剤濃度センサ近傍以外の位置に配置した数より少ない頻度で配置することで、現像剤濃度検出手段近傍の現像剤搬送速度を向上させることができる。これにより、現像剤濃度検出手段近傍の全体の現像剤面高さを低下させることができ、耐久が進んでACR機構によって現像剤量が増加した状態でも、現像剤濃度の検出精度を保持し得る。
1a、1b、1c、1d 感光ドラム
2a、2b、2c,2d 帯電ローラ、3 露光装置
4a、4b、4c、4d 現像装置、7a、7b、7c、7d ホッパ
8a、8b、8c、8d トナーボトル、16 定着装置
41 現像容器、41a 現像室、41b 攪拌室
41c 隔壁、41d 現像スクリュー、41e 撹拌スクリュー
41f、41g 開口部、41h 返しスクリュー
41j スクリュー羽根、41k 撹拌リブ
42 層厚規制ブレード、43 ACR機構
43a 現像剤排出口、44 現像スリーブ
44m マグネットロール、45 インダクタンスセンサ
49 現像剤補給部、51 中間転写ベルト、9 記録材カセット
100 画像形成装置、110 制御部、P 記録材

Claims (8)

  1. トナーとキャリアを含む現像剤を担持して像担持体の静電像を現像する現像剤担持体と、
    前記現像剤担持体に沿った第1搬送室と、
    前記第1搬送室に接続して現像剤の循環経路を形成する第2搬送室と、
    前記第1搬送室の現像剤を搬送する第1スクリュー搬送部材と、
    前記第2搬送室の現像剤を前記第1スクリュー搬送部材とは逆方向に搬送する第2スクリュー搬送部材と、
    前記第2搬送室から前記第1搬送室へ現像剤を受け渡す第1開口部と、
    前記第1搬送室から前記第2搬送室へ現像剤を受け渡す第2開口部と、
    前記循環経路内の現像剤の透磁率を検出する検出部と、
    トナーとキャリアを含む補給現像剤を補給するための補給部と、
    前記第2スクリュー搬送部材により搬送されて前記検出部を通過した現像剤の一部を前記循環経路から排出する現像剤排出部と、を備え、
    前記第2スクリュー搬送部材は、前記検出部に対向する所定範囲では、前記循環経路内における前記所定範囲よりも上流側の全て領域よりも前記第2スクリュー搬送部材のスクリュー羽根の中心軸径が小さいことを特徴とする現像装置。
  2. 前記所定範囲では、前記所定範囲の上流側よりも前記第2スクリュー搬送部材のスクリュー羽根の外径が小さく、
    前記検出部は、前記所定範囲の上流側における前記第2スクリュー搬送部材のスクリュー羽根の外径よりも内側まで透磁率の検出面を突出させていることを特徴とする請求項1記載の現像装置。
  3. 前記検出部は、透磁率の検出面を、前記第2スクリュー搬送部材の中心よりも低い高さ位置で斜め上向きに配置していることを特徴とする請求項2記載の現像装置。
  4. 前記現像剤排出部は、前記第2搬送室の下流で前記第2スクリュー搬送部材を貫通させた環状の開口であって、
    前記第2スクリュー搬送部材は、前記スクリュー羽根によって前記第一開口部へ向かって搬送される現像剤の移動を妨げる別のスクリュー羽根を、前記環状の開口を覆うように配置していることを特徴とする請求項3記載の現像装置。
  5. 前記所定範囲における前記検出部よりも上流側で前記中心軸径が小さい範囲は、前記所定範囲における前記検出部よりも下流側で前記中心軸径が小さい範囲よりも長いことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の現像装置。
  6. 前記第2スクリュー搬送部材は、スクリュー羽根のピッチの間隔に、現像剤を撹拌する突起部が配置され、
    前記所定範囲では、前記所定範囲の上流側よりも前記突起部による現像剤の撹拌性能が低くなるように前記突起部が配置されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の現像装置。
  7. 前記第2スクリュー搬送部材は、前記検出部に対向する所定範囲では、前記循環経路内における前記所定範囲よりも下流側の全て領域よりも前記第2スクリュー搬送部材のスクリュー羽根の中心軸径が小さいことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に現像装置。
  8. 前記第2スクリュー搬送部材は、前記循環経路内において、前記所定範囲よりも上流側の軸径が一定であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に現像装置。
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