JP5664871B2 - アリピプラゾールと有機酸を有効成分とする外用剤組成物 - Google Patents

アリピプラゾールと有機酸を有効成分とする外用剤組成物 Download PDF

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Description

本発明は、非定型抗精神病薬として知られるアリピプラゾールと有機酸を含有する経皮吸収型製剤に関するものである。更に詳しくは、アリピプラゾールに有機酸を等モル以上添加することにより得られる経皮吸収性の良好な製剤に関するものである。
アリピプラゾール、即ち7−{4−[4−(2,3−ジクロロフェニル)−1−ピペラジニル]ブトキシ}−3,4−ジヒドロカルボスチリル又は7−{4−[4−(2,3−ジクロロフェニル)−1−ピペラジニル]ブトキシ}−3,4−ジヒドロ−2(1H)−キノリノンは、統合失調症の治療に有用な非定型抗精神病薬である(特許文献1)。
統合失調症は、一般的なタイプの精神病であり、妄想、幻覚及び他者からの徹底的引きこもりを特徴とする。統合失調症の兆候は、概して16から25歳の間に起こり、世界中で100人に1人に発症する。アルツハイマー病、多発性硬化症、インシュリン依存性糖尿病及び筋ジストロフィーよりも多く見られる。早期検診及び治療により、回復及び結果を著しく改善することができ、更に、早期の治療的介入により、費用のかかる入院を避けることができる等のことが知られている。
アリピプラゾールは、通常、成人には一日6〜12mgを開始用量とし、1日6〜24mgを維持用量とすることが決められており、一日1回又は2回に分けて経口投与することが示されている(非特許文献1)。また、健康成人の血中半減期は約65時間と長く、食事の影響も受けにくい非常に優れた薬剤である。
そこで、アリピプラゾールの新たな投与方法の開拓が試みられ、経口投与のルート以外に硬膏剤の形態における経皮治療吸収システム(TTS)が試みられている(特許文献2)。しかしながら、具体的な効果については全く記載がなく、経皮吸収製剤の特徴が明確ではなかった。
また、アリピプラゾールを含む塩基性薬物とポリビニルピロリドンを主成分とする共重合体を含有する経皮吸収製剤が言及されているが、具体的な実施例はなく、リスペリドンのみが記載されている(特許文献3)。
一方、塩基性薬物としてリスペリドンを使用する場合、融点降下剤として有機酸が添加されており、有機酸の使用量は、リスペリドンの等モル以上(例えば2〜3倍モル量)が優れていると記載されている(特許文献4)。
しかし、具体的なアリピプラゾールと有機酸の組合せと効果については全く検討されていない。また、アリピプラゾールの有機酸塩に由来する経皮吸収性に関しても全く知られていない状況である。
特許第2608788号 特表2004−529891 特開2007−217313 特開2006−169238
エビリファイ 添付文書
本発明では、アリピプラゾールと有機酸を含有する、良好な経皮吸収性を示す経皮吸収製剤を提供することを目的とする。更には、アリピプラゾールの有機酸塩を含有する、経皮吸収性の良好な外用剤組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、アリピプラゾールに等モルの有機酸を添加し、系中にアリピプラゾールの有機酸塩を形成させ、その塩の脂溶性(アリピプラゾールが固定されているので、有機酸のlogPで代替する)とアリピプラゾールの経皮吸収性の相関関係を検討した。その結果、logPが−1.5〜2.5の範囲の有機酸との塩又はその平衡混合物を作製すれば、良好な経皮吸収性を持った経皮吸収製剤が作製できることが分かった。例えばモノカルボン酸の場合には、−1.5〜0であるカルボン酸との塩またはその平衡混合物を作製すれば、経皮吸収性の優れた、より好ましい経皮吸収製剤を作製できることが分かった。更にジカルボン酸の場合には、−0.2〜2.5の範囲のジカルボン酸を用いれば、より好ましい経皮吸収製剤を作製できる。また、芳香族カルボン酸やスルホン酸誘導体を用いた場合には、−0.7〜2.5の範囲の有機酸であれば、より好ましい経皮吸収製剤が得られることを見出した。特に、モノカルボン酸と、ジカルボン酸塩、芳香族カルボン酸塩やスルホン酸塩を対比すると、モノカルボン酸塩の方が、はるかに経皮吸収性がよいことがわかった。
更に、アリピプラゾールは非常に結晶性の良い化合物であるが、これらのアリピプラゾールの有機酸塩は高濃度含有の非水系経皮吸収製剤であっても、アリピプラゾールの結晶が析出することなく、保存安定性の高い経皮吸収製剤が得られることが分かった。また、アリピプラゾールの有機酸塩に好適な有機溶媒組成を見出すことができた。その結果、アリピプラゾールの有機酸塩を溶解させて外用剤組成物の作製を容易にすることができ、更にアリピプラゾールの経皮吸収性を向上させることができるようになった。
外用剤組成物の添加剤として、有機酸の添加量を増加させることにより、製剤系中の塩形成の平衡を塩の方向に傾けることができ、その結果、更にアリピプラゾールの経皮吸収性をより改善することができるようになった。これらの結果に基づき、本発明者らは本発明を完成した。
すなわち、本発明の要旨は、以下の通りである。
(1)アリピプラゾールの有機酸塩を製剤系中に含有する経皮吸収製剤であって、
有機酸が、芳香族スルホン酸、脂肪族スルホン酸、芳香族カルボン酸又は脂肪族カルボン酸であり、
有機酸の含量が、アリピプラゾールを1として、有機酸が0.5〜5倍モル量である、
ことを特徴とする、経皮吸収製剤。
(2)有機酸が、芳香族カルボン酸又は脂肪族カルボン酸である、上記(1)に記載の経皮吸収製剤。
(3)脂肪族カルボン酸が、水酸基及び/又はケトン基を置換基として一つ以上を含有する置換された脂肪族モノカルボン酸である、上記(2)に記載の経皮吸収製剤。
(4)置換された脂肪族モノカルボン酸が、乳酸、グリコール酸、レブリン酸の中から選択されるものである、上記(3)に記載の経皮吸収製剤。
(5)芳香族カルボン酸が、安息香酸又はサリチル酸である、上記(2)に記載の経皮吸収製剤。
(6)エステル系溶媒、アルコール系溶媒、アミド系溶媒の中から選ばれる少なくとも一つが添加されている、上記(1)〜(5)のいずれかに記載の経皮吸収製剤。
(7)エステル系溶媒が、ミリスチン酸イソプロピル、セバシン酸ジエチル、中鎖脂肪酸トリグリセリド、炭酸プロピレンの中から選択される一つ以上のものである、上記(6)に記載の経皮吸収製剤。
(8)アルコール系溶媒が、プロピレングリコール、2−プロパノール、1,3−ブタンジオール、エチレングリコール、ポリエチレングリコールの中から選択される一つ以上のものである、上記(6)〜(7)のいずれかに記載の経皮吸収製剤。
(9)アミド系溶媒が、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドンの中から選択される一つ以上のものである、上記(6)〜(8)のいずれかに記載の経皮吸収製剤。
(10)エステル系溶媒およびアミド系溶媒の両方が添加されている、上記(6)〜(9)のいずれかに記載の経皮吸収製剤。
(11)アミド系溶媒が、N−メチル−2−ピロリドンである、上記(6)〜(10)に記載の経皮吸収製剤。
(12)エステル系溶媒とアミド系溶媒が1:1〜1:4の組成で添加されている、上記(6)〜(11)のいずれかに記載の経皮吸収製剤。
(13)有機酸とアリピプラゾールが等モルの塩を形成することを特徴とする、上記(1)〜(12)のいずれかに記載の経皮吸収製剤。
(14)経皮吸収製剤が、非水系経皮吸収製剤である上記(1)〜(13)のいずれかに記載の経皮吸収製剤。
(15)アリピプラゾールの有機酸塩を製剤系中に含有する経皮吸収製剤であって、
有機酸のlogPが−1.5〜2.5である化合物との塩を含有する、
ことを特徴とする、経皮吸収性の良好な経皮吸収製剤。
(16)有機酸のlogPが、−1.5〜0である、上記(15)記載の経皮吸収製剤。
(17)有機酸が、グリコール酸、メトキシ酢酸、乳酸、レブリン酸の中から選択されるものである、上記(15)に記載の経皮吸収製剤。
(18)エステル系溶媒、アルコール系溶媒、アミド系溶媒の中から選ばれる少なくとも一つが添加されている、上記(15)〜(17)のいずれかに記載の経皮吸収製剤。
(19)エステル系溶媒が、ミリスチン酸イソプロピル、セバシン酸ジエチル、中鎖脂肪酸トリグリセリド、炭酸プロピレンの中から選択される一つ以上のものである、上記(18)に記載の経皮吸収製剤。
(20)アルコール系溶媒が、プロピレングリコール、2−プロパノール、1,3−ブタンジオール、エチレングリコール、ポリエチレングリコールの中から選択される一つ以上のものである、上記(18)〜(19)のいずれかに記載の経皮吸収製剤。
(21)アミド系溶媒が、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドンの中から選択される一つ以上のものである、上記(18)〜(20)のいずれかに記載の経皮吸収製剤。
(22)エステル系溶媒およびアミド系溶媒の両方が添加されている、上記(18)〜(21)のいずれかに記載の経皮吸収製剤。
(23)アミド系溶媒が、N−メチル−2−ピロリドンである、上記(18)〜(22)のいずれかに記載の経皮吸収製剤。
(24)エステル系溶媒とアミド系溶媒が1:1〜1:4の組成で添加されている、上記(18)〜(23)のいずれかに記載の経皮吸収製剤。
(25)有機酸が、アリピプラゾールを1として0.5〜5倍モル量含有される、上記(15)〜(24)のいずれかに記載の経皮吸収製剤。
(26)有機酸とアリピプラゾールが等モルの塩を形成することを特徴とする、上記(15)〜(25)のいずれかに記載の経皮吸収製剤。
(27)経皮吸収製剤が、非水系経皮吸収製剤である上記(1)〜(13)のいずれかに記載の経皮吸収製剤。
(28)乳酸、グリコール酸、レブリン酸の中から選択される有機酸とアリピプラゾールとの等モル塩。
(29)次の工程からなるアリピプラゾールの有機酸塩を製剤系中に形成させることを特徴とする経皮吸収製剤の製造方法であって、
a)有機酸としてlogPが−1.5〜2.5である化合物を選択し、アリピプラゾールの0.5〜5倍モル量の有機酸を加えて、アリピプラゾールの有機酸塩を形成する、
b)上記の有機酸塩にエステル系溶媒、アルコール系溶媒、アミド系溶媒の中から選ばれる少なくとも一つを加えて希釈し、
c)上記希釈溶液を外用剤の基剤に混入し分散させる、
ことを特徴とする、経皮吸収性の良好な経皮吸収製剤の製造方法。
(30)有機酸が、グリコール酸、メトキシ酢酸、乳酸、レブリン酸の中から選択されるものである、上記(29)に記載の経皮吸収製剤の製造方法。
(31)エステル系溶媒がミリスチン酸イソプロピル、セバシン酸ジエチル、中鎖脂肪酸トリグリセリドの中から一つ以上のものが選択されることを特徴とする、上記(29)または(30)に記載の経皮吸収製剤の製造方法。
(32)アルコール系溶媒が2−プロパノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオールの中から一つ以上のものが選択されることを特徴とする、上記(29)〜(31)のいずれかに記載の経皮吸収製剤の製造方法。
(33)アミド系溶媒が、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドンの中から選択される一つ以上のものである、上記(29)〜(32)のいずれかに記載の経皮吸収製剤の製造方法。
(34)アミド系溶媒が、N−メチル−2−ピロリドンである、上記(33)に記載の経皮吸収製剤の製造方法。
(35)エステル系溶媒とアミド系溶媒が1:1〜1:4の組成で添加される、上記(29)〜(34)のいずれかに記載の経皮吸収製剤の製造方法。
(36)有機酸が、アリピプラゾールを1として0.5〜5倍モル量含有される、上記(29)〜(35)のいずれかに記載の経皮吸収製剤の製造方法。
(37)有機酸とアリピプラゾールが等モルの塩を形成することを特徴とする、上記(29)〜(36)のいずれかに記載の経皮吸収製剤の製造方法。
(38)経皮吸収製剤が、非水系経皮吸収製剤である上記(29)〜(37)のいずれかに記載の経皮吸収製剤の製造方法。
(39)次の工程からなるアリピプラゾールの有機酸塩を製剤系中に形成させることを特徴とする経皮吸収製剤の製造方法であって、
a)有機酸が、芳香族カルボン酸又は脂肪族カルボン酸であり、アリピプラゾールを1として、0.5〜5倍モル量の有機酸を加えて、アリピプラゾールの有機酸塩を形成する、
b)上記の有機酸塩に、エステル系溶媒、アルコール系溶媒、アミド系溶媒の中から選ばれる少なくとも一つを加えて希釈し、
c)上記希釈溶液を外用剤の基剤に混入し分散させる、
ことを特徴とする、経皮吸収性の良好な経皮吸収製剤の製造方法。
(40)脂肪族カルボン酸が、水酸基及び/又はケトン基を置換基として一つ以上を含有する置換された脂肪族カルボン酸である、上記(39)に記載の経皮吸収製剤の製造方法。
(41)置換された脂肪族カルボン酸が、乳酸、グリコール酸、レブリン酸の中から選択されるものである、上記(40)に記載の経皮吸収製剤の製造方法。
(42)芳香族カルボン酸が、安息香酸又はサリチル酸である、上記(39)に記載の経皮吸収製剤の製造方法。
(43)エステル系溶媒が、ミリスチン酸イソプロピル、セバシン酸ジエチル、中鎖脂肪酸トリグリセリド、炭酸プロピレンの中から選択される一つ以上のものである、上記(39)〜(42)のいずれかに記載の経皮吸収製剤の製造方法。
(44)アルコール系溶媒が、プロピレングリコール、2−プロパノール、1,3−ブタンジオール、エチレングリコール、ポリエチレングリコールの中から一つ以上が選択されるものである、上記(39)〜(43)のいずれかに記載の経皮吸収製剤の製造方法。
(45)アミド系溶媒がN−メチル−2−ピロリドンである、上記(39)〜(44)のいずれかに記載の経皮吸収製剤の製造方法。
(46)エステル系溶媒とアミド系溶媒が1:1〜1:4の組成で添加される、上記(39)〜(45)のいずれかに記載の経皮吸収製剤の製造方法。
(47)有機酸とアリピプラゾールが等モルの塩を形成することを特徴とする、上記(39)〜(46)のいずれかに記載の経皮吸収製剤の製造方法。
(48)経皮吸収製剤が、非水系経皮吸収製剤である上記(39)〜(47)のいずれかに記載の経皮吸収製剤。
本発明の経皮吸収製剤は、アリピプラゾール(logP値:4.6)と有機酸(logP値:−1.5〜2.5)の塩又はその平衡混合物を含有する経皮吸収製剤である。特に、本発明において有機酸として、乳酸やグリコール酸等の置換基で置換された脂肪族モノカルボン酸との塩を使用することにより、アリピプラゾール単独では達成できない、経皮吸収性が良好であり、しかも、高濃度でもアリピプラゾールの結晶析出が回避された、安定性のよい経皮吸収製剤が製造できることとなった。これらのことから、アリピプラゾールに関して、テープ剤のような非水系経皮吸収製剤の実用化が可能となった。
更に、溶媒組成を選択することにより、アリピプラゾールの経皮吸収性がより向上できるようになったことから、アリピプラゾールの経皮吸収製剤の製品化ができるようになった。
アリピプラゾールと脂肪族カルボン酸を等モル含有する液剤に関して、in vitro経皮吸収性試験の結果を表わした図である。 アリピプラゾールと芳香族カルボン酸及びスルホン酸を等モル含有する液剤に関して、in vitro経皮吸収性試験の結果を表わした図である。 アリピプラゾールに対する乳酸の添加効果に関して、in vitro経皮吸収性試験の結果を表わした図である。 アリピプラゾールを溶解させる溶媒組成の変化による、アリピプラゾールの経皮吸収性への効果を表わした図である。 セバシン酸ジエチルとN−メチル−2−ピロリドンの溶媒組成の変化による、アリピプラゾールの経皮吸収性への効果を表わした図である。
−本発明の第一の態様−
本発明の第一の態様は、アリピプラゾールと有機酸によって製剤系中で形成されるアリピプラゾール有機酸塩を含有する経皮吸収製剤に関する発明である。
本発明で言う「アリピプラゾール」とは、7−{4−[4−(2,3−ジクロロフェニル)−1−ピペラジニル]ブトキシ}−3,4−ジヒドロカルボスチリル( 7−{4−[4―(2,3−dichlorophenyl)−1−piperazinyl]butoxy}−3,4−dihydro−2(1H)−quinolinone )のことを言う。
本発明で言う「有機酸」とは、脂肪族モノカルボン酸、脂肪族ジカルボン酸、芳香族カルボン酸、有機スルホン酸等のことを言う。脂肪族モノカルボン酸としては、例えば酢酸、酪酸、ヘキサン酸、シクロヘキサンカルボン酸等の炭素数が2〜7の短鎖脂肪酸、例えばオクタン酸、デカン酸等の炭素数8〜11の中鎖脂肪酸、例えばミリスチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、オレイン酸等の炭素数12以上の長鎖脂肪酸、例えばグリコール酸、乳酸、メトキシ酢酸、マンデル酸、レブリン酸、3−ヒドロキシ酪酸等の水酸基やアルコキシ基、アシル基で置換された短鎖脂肪酸等を挙げることができる。脂肪族ジカルボン酸としては、例えばセバシン酸、アジピン酸、リンゴ酸、マレイン酸、フマール酸等を挙げることができる。
芳香族カルボン酸としては、例えば安息香酸、p−ヒドロキシ安息香酸、サリチル酸、アセチルサリチル酸、桂皮酸等の置換又は無置換の芳香族カルボン酸を挙げることができる。有機スルホン酸としては、例えばメタンスルホン酸、エタンスルホン酸、メンティルスルホン酸等のアルキルスルホン酸、例えばベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸等の芳香族スルホン酸を挙げることができる。
好ましい有機酸としては、有機酸のlogPの値が、−1.5〜2.5、好ましくは、脂肪族モノカルボン酸として−1.5〜0であるものを挙げることができ、例えばグリコール酸、乳酸、メトキシ酢酸、3−ヒドロキシ酪酸、マンデル酸、レブリン酸等の水酸基やアルコキシ基、アシル基で置換された短鎖脂肪酸、例えば安息香酸、P−ヒドロキシ安息香酸、サリチル酸、アセチルサリチル酸等のベンゼンカルボン酸を挙げることができる。より好ましい脂肪族モノカルボン酸としては、logPの値が−1.1〜−0.7である乳酸、メトキシ酢酸、グリコール酸を挙げることができる。
脂肪族ジカルボン酸としては、例えばアジピン酸やセバシン酸のような,logPの値が−0.2〜2.5の範囲にある、置換又は無置換の脂肪族ジカルボン酸を挙げることができる。より好ましくは0〜2.5の範囲の脂肪族ジカルボン酸を挙げることができる。
芳香族カルボン酸としては、例えば安息香酸やサリチル酸のようにlogPの値が1.5〜2.5の範囲にあるものを挙げることができる。より好ましいものとしては、安息香酸やサリチル酸を挙げることができる。
有機スルホン酸としては、logPの値が−0.5〜1の範囲にあるものを挙げることができる。
有機酸の添加量としては、アリピプラゾールの有機酸塩の有効量を溶液中で形成させるため、アリピプラゾールを1として、有機酸は0.5倍モル量以上が必要である。過剰の有機酸を加えると、塩の解離平衡が塩に傾くため、3倍モル量以上の有機酸が存在すれば、図3に示されるように経皮吸収性は上限に達していた。従って、有機酸を5倍モル量存在すれば充分な量である。更に有機酸の添加量として、好ましくは等モル以上で3倍モル量以下を添加すればよい。
本発明で言う「製剤系中で形成されるアリピプラゾール有機酸塩」とは、アリピプラゾールと有機酸との反応で形成される塩、あるいはアリピプラゾールと有機酸との平衡混合物を製剤中に含有することを言う。特に「製剤中で形成される」とは、アリピプラゾールと有機酸の塩または平衡混合物を有機酸又は溶媒中で形成させ、それを経皮製剤の基剤に混合して希釈又は分散させることを言う。
本発明で言う「経皮吸収製剤」とは、液剤、軟膏剤、クリーム剤、貼付剤等のことを言う。貼付剤とは、ハップ剤、硬膏剤(テープ剤)のことを言う。
本発明の経皮吸収製剤には、製剤系中でアリピプラゾールの塩を作成するため塩の形成に適切な溶媒を含有していてもよく、この溶媒としては、エステル系溶媒、アルコール系溶媒、アミド系溶媒を好ましく使用することができる。更に、その剤型に応じて当業者に公知な通常使用される添加物をこの溶媒に適宜添加することができる。このような添加物として、例えば、経皮吸収促進剤、基剤、界面活性剤、懸濁化剤、増粘剤、無機粒子、安定化剤、緩衝剤、pH調整剤、着色剤、香料等を挙げることができる。
本発明で言う「非水系」とは、水を必須の構成要件として含まないものを言う。即ち、本発明の「非水系経皮吸収製剤」とは、水を構成要件として含まない外用剤のことであり、通常、物質や溶媒に付着あるいは吸蔵されている水分については考慮されていない。例えば、非水系経皮吸収製剤としては、経皮吸収製剤の場合、水分を構成要件として含むハップ剤はこれに該当せず、テープ剤が該当する。
本発明で言う「エステル系溶媒」とは、例えばオレイン酸、カプリル酸,カブロン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸等の長鎖脂肪酸と一価の脂肪族アルコールとのエステル(例えばミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸エチル等のミリスチン酸エステル類、例えばパルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸エチル等のパルミチン酸エステル類、例えばステアリン酸イソプロピル等のステアリン酸エステル類、オレイン酸デシル等のオレイン酸エステル類を挙げることができる。)、例えばカプリル酸トリグリセリド,カプロン酸トリグリセリド,落花生油、オリーブ油、ヒマシ油,カカオ油、水素添加油脂(例えば硬化ヒマシ油等)等の中鎖脂肪酸トリグリセリド、例えばアジピン酸、セバシン酸などの多価カルボン酸と一価の脂肪族アルコールとのエステル(例えば、セバシン酸ジエチル、セバシン酸ジイソプロピル等のセバシン酸エステル類、アジピン酸ジエチル,アジピン酸ジイソプロピル等のアジピン酸エステル類を挙げることができる。)、例えば炭酸プロピレン等の炭酸エステルなどのことを言う。
好ましいものとして、例えばミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸エチル等のミリスチン酸エステル類、例えばカプリル酸トリグリセリド,カプロン酸トリグリセリド,落花生油、オリーブ油、ヒマシ油,カカオ油、水素添加油脂(例え硬化ヒマシ油等)等の中鎖脂肪酸トリグリセリド、例えば、セバシン酸ジエチル、セバシン酸ジイソプロピル等のセバシン酸エステル類、炭酸プロピレンが挙げられる。より好ましいものとしては、ミリスチン酸イソプロピル、中鎖脂肪酸トリグリセリド、セバシン酸ジエチル、炭酸プロピレンを挙げることができる。
本発明で言う「アルコール系溶媒」とは、例えばベンジルアルコール,ラウリルアルコール,ミリスチルアルコール,セチルアルコール,ステアリルアルコール,セトステアリルアルコール,2−オクチルドデカノール等の高級アルコール、例えばエタノール、2−プロパノール、1−プロパノール等の低級アルコール、例えばエチレングリコール、グリセリン、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、ポリエチレングリコール等の多価アルコール等のことを言う。
好ましいものとしては、例えばエタノール、2−プロパノール、1−プロパノール等の低級アルコール、例えばエチレングリコール、グリセリン、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、ポリエチレングリコール等の多価アルコール等が挙げられる。より好ましいものとしては、2−プロパノール、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオールを挙げることができる。
本発明で言う「アミド系溶媒」とは、例えばN−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、2−ピロリドン、ε−カプロラクタム、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルプロパンアミド、ヘキサメチルホスホリックトリアミド等のことを言う。
好ましいものとしては、例えばN−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等が挙げられる。より好ましいものとしては、N−メチル−2−ピロリドンを挙げることができる。
本発明において、これら溶媒のうち、エステル系溶媒とアミド系溶媒を併用することが、経皮吸収性を向上させる点から好ましく、特に、エステル系溶媒とアミド系溶媒が1:1〜1:4の組成で用いることが、その経皮吸収性向上効果を高める上で好ましい。
本発明で言う「経皮吸収促進剤」とは、薬剤の経皮吸収を促進させるために貼付剤の分野で一般的に汎用される試剤のことを言う。例えば上記の有機酸、アルコール系溶媒、エステル系溶媒、アミド系溶媒や、例えばメントール、リモネン等の精油類などを挙げることができる。更に、塩基性薬効成分の有機酸塩に使用したものと同じ有機酸を経皮促進剤として使用してもよいし、異なるものを使用してもよい。例えば塩基性薬効成分の酢酸塩、乳酸塩等の場合、同じ酢酸や乳酸を経皮吸収促進剤として加えてもよいし、オレイン酸やレブリン酸、ミリスチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸等を加えてもよい。好ましくは、メントール、N−メチル−2−ピロリドンや乳酸、オレイン酸、レブリン酸等の揮発性の低い脂肪酸を挙げることができる。
非水系経皮吸収製剤の基剤としては、液剤の場合には、汎用の試剤と共に、上記アルコール系溶媒、エステル系溶媒、アミド系溶媒を好ましく使用することができる。
軟膏製剤の場合には、例えばワセリン、セタノール、ミツロウ、サラシミツロク、ラノリン、精製ラノリン、流動パラフィン、パラフィンワックス、流動パラフィンとポリエチレンとを含むプラスチベース、シリコーンオイル、中鎖脂肪酸トリグリセリド、スクアレン、マイクロクリスタリンワックス、鯨ロウ等の油類等を挙げることができる。
硬膏剤(テープ剤)の場合には、エラストマーとして例えば天然ゴム、イソプレンゴム、ポリイソブチレン、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、スチレン−ブタジェン−スチレンブロック共重合体、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック共重合体、(メタ)アクリル酸アルキルエステル(共)重合体、ポリブテン、液状ポリイソプレン等のゴム類を挙げることができる。粘着付与剤としては、例えばポリテルペン樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリスチレン樹脂、水素添加石油樹脂、水添ロジン等を挙げることができる。軟化剤としては、例えばプロセスオイル、低分子ポリブテン等の石油系軟化剤、例えばヤシ油、ひまし油等の脂肪酸系軟化剤、精製ラノリン等を挙げることができる。その他の成分として、必要に応じて、例えば酸化亜鉛、酸化チタン、炭酸カルシウム、ケイ酸類等の充填剤や抗酸化剤を加えることが出来る。
本発明で言う「経皮吸収性の良好な」とは、アリピプラゾールがフリー体で存在し、有機酸が共存しない状態の経皮吸収製剤と比較し、本発明の経皮吸収製剤の方が経皮吸収性(皮膚透過性)に優れていることを言う。従って、同じ経皮吸収製剤組成の中では、フリー体の経皮吸収性よりも、経皮吸収性(皮膚透過性)が優れている脂肪酸塩を含有する経皮吸収製剤が本発明に該当するものである。
経皮吸収製剤に添加可能な界面活性剤としては、適宜必要に応じて公知の界面活性剤を使用することができる。
経皮吸収製剤に添加可能な懸濁剤又は増粘剤としては、アラビアゴム,トラガント,プルラン,ローカストビンガム,タマリンドガム,ペクチン、キサンタンガム、グアーガム、カラギーナン等の多糖類、メチルセルロース、カルメロース、カルメロースナトリウム、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、アクリル酸コポリマー、カルボキシビニルポリマー、コロイダル徽結晶セルロース等が挙げられる。
経皮吸収製剤に添加可能な無機粒子としては、例えば、タルク、無水ケイ酸、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、コロイダルシリカ、ベントナイト等を用いることができる。これらを添加することによって、皮膚に対する製剤の触感をコントロールすることができる。
経皮吸収製剤に添加可能な安定化剤としては、例えば保存剤、抗酸化剤等を用いることができる。前記保存剤としては例えば、メチルパラベン,プロピルパラペン等のパラヒドロキシ安息香酸エステル類、クロロブタノール、ペンジルアルコール,フェニルエチルアルコール等のアルコール類、チメロサール、無水酢酸、ソルビン酸等が挙げられる。前記抗酸化剤としては、例えば、亜硫酸水素ナトリウム、L−アスコルビン酸、アスコルビン酸ナトリウム、ブチルヒドロキシアニソール、ジブチルヒドロキシトルエン、没食子酸プロピル、酢酸トコフェロール、dl−α−トコフェロール等が挙げられる。
なお、これらの添加物の他に、本発明の経皮吸収製剤における作用効果を妨げないものであれば、更に、その他の薬物を有する医薬品を添加することもできる。
上記のように例示した添加剤は、本発明の経皮吸収製剤の剤型に応じて適宜選択され、また、これらの添加量も、それぞれの剤型に応じて通常用いられる範囲内で適宜選択される。
−本発明の第二の態様−
本発明の第二の態様は、アリピプラゾールの有機酸塩(平衡混合物を含む)を製剤系中に形成させ含有することを特徴とする、経皮吸収性の良好な経皮吸収製剤の製造方法に関する発明である。
本発明の製造方法としては、適宜公知の汎用手段を利用でき、特に次の工程を特徴とするアリピプラゾールの有機酸塩を製剤系中に形成させ含有する経皮吸収製剤の製造方法である。
a)有機酸が、芳香族カルボン酸又は脂肪族カルボン酸であり、アリピプラゾールを1として、0.5〜5倍モル量の有機酸を加えて、アリピプラゾールの有機酸塩を形成する、
b)上記の有機酸塩にエステル系溶媒、アルコール系溶媒、アミド系溶媒の中から選ばれる少なくとも一つを加えて希釈し、
c)上記希釈溶液を外用剤の基剤に混入し分散させる、
ことを特徴とする、経皮吸収性の良好な非水系経皮吸収製剤の製造方法である。
上記用語の定義やその他の添加物については、前項の第一の態様で記載した内容と同じである。
以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明は、下記実施例によって限定されるものではなく、適宜変更して実施することも可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。
(実施例1)アリピプラゾールの有機酸塩の合成
アリピプラゾール200mg(0.446mM)と以下の表1に記載の有機酸を等モル秤取し、テトラヒドロフラン1mLに溶解し、次いで、テトラヒドロフランを減圧留去してアリピプラゾールの有機酸塩を結晶として得た。更に、酢酸エチル又はTHFを用いて再結晶を行った。得られた結晶の融点をミクロ融点測定器を使用して測定した。
赤外吸収スペクトルでは、原料のモノカルボン酸の1700〜1720cm−1付近の吸収帯は消失するが、生成すると考えられるカルボキシルイオンの吸収は、アリピプラゾールのIR吸収と重なり、識別できなかった。
Figure 0005664871
アリピプラゾールのpKa値は、7.6であり、ほぼ中性であるため、塩の平衡は酸と塩基に解離する方向に動き易い。また、アリピプラゾールは結晶性が良好であり、フリー体で結晶として析出し易い傾向にある。従って、塩を形成させ、溶媒への溶解性を高めるために、水酸基及び/又はケトン基を置換基として一つ以上を含有する置換された脂肪族カルボン酸を使用することが適切であると考えられる。
(実施例2)アリピプラゾールの脂肪族カルボン酸塩を形成させて含有する液剤
アリピプラゾールの20mg(0.045mM)及び、以下の表2に示される有機酸各等モル量をサンプル容器に秤取し、次いで、溶媒組成が、質量比でセバシン酸ジエチル:中鎖脂肪酸トリグリセリド:N−メチル−2−ピロリドン:プロピレングリコール(65:20:7.5:7.5)である溶媒を加えて、全量が1000mgになるように調製し、アリピプラゾールの2w/w%を含有する、アリピプラゾール・有機酸塩を系中に含有する液剤を調製した。 経皮吸収性はラットの皮膚を用いて、フランツ拡散セルを使用して試験例1の方法で評価した。
その結果を表2と図1、図2に示す。
Figure 0005664871
[注記]
有機酸のlogP計算値は、PubChemの値(2009年2月改訂)を用いた。
アリピプラゾールは脂溶性が高い(logP:4.6)ため、使用可能な有機酸としては、モノカルボン酸の場合、ヘキサン酸(logP:1.9)よりも低い脂溶性のカルボン酸が良好な経皮吸収性(皮膚透過性)を示すことが分かった。更にジカルボン酸の場合には、セバシン酸(logP:2.1)以下で、マレイン酸(logP:−0.3)よりも高い範囲の脂溶性のジカルボン酸の場合に良好な経皮吸収性が示された。このように、モノカルボン酸とジカルボン酸との間で、最適な有機酸のlogPの範囲は異なることが分かった。
(実施例3)アリピプラゾールに対する乳酸の添加効果
実施例2のアリピプラゾール2w/w%溶液に対して、表3に記載のモル量の乳酸を添加し、アリピプラゾールの乳酸塩を含有する液剤を作製した。これらの液剤を試験例1の方法でフランツ拡散セルに供して経皮吸収性を評価した。
その結果を以下の表3と図3に示した。
Figure 0005664871
上記表3に示されるように、アリピプラゾールの乳酸塩を含有した液剤の経皮吸収性は、アリピプラゾールに対して乳酸が3倍モル量以上存在すれば、経皮吸収性は頭打ちとなることが分かった。アリピプラゾールのpKa値は7.6であるので、酸と塩基の解離平衡を塩の方向に平衡を傾けるためには、乳酸が3倍モル量必要になると考えられた。
(実施例4)アリピプラゾールの芳香族カルボン酸塩及びスルホン酸塩を含有する液剤
有機酸のpKa値が脂肪族カルボン酸よりも低く、塩の解離平衡が、塩が形成される方向に傾き易い有機酸として、芳香族カルボン酸とスルホン酸を選択した。アリピプラゾールの有機酸塩を実施例2と同様にして作製した。まず、以下の表4に示される有機酸を使用し、各等モル量添加して攪拌し、アリピプラゾールを2w/w%含有する、アリピプラゾール・有機酸塩を系中に含有する液剤を作製した。
経皮吸収性は実施例2と同様にして評価した。
その結果を表4と図2に示す。
Figure 0005664871
[注記]
有機酸のlogP計算値は、実施例2と同様にPubChemの値を用いた。
ベンゼンスルホン酸(pKa:−2.5)、メタンスルホン酸(pKa:−2.0)の酸性度は高いので、アリピプラゾールのスルホン酸塩の解離平衡は塩の方に傾いていると考えられる。しかし平衡が塩に傾き、イオン対の濃度が高くても、経皮吸収性はそれほど向上していない。製剤系中に形成されるイオン対(スルホン酸塩)の濃度が高くても、イオン対の脂溶性が適切ではないと、経皮吸収性がよくないことが分かった。これらのことから、アリピプラゾールの経皮吸収には、製剤中に形成されているアリピプラゾールのイオン対(有機酸塩)の脂溶性が大きく寄与していることが示された。
(実施例5)アリピプラゾールの乳酸塩を含有する液剤における溶媒組成とアリピプラゾール濃度の影響
実施例3の、アリピプラゾール2w/w%溶液(溶媒組成:セバシン酸ジエチル(以下、DES)/中鎖脂肪酸トリグリセリド/N−メチル−2−ピロリドン(以下、NMP)/プロピレングリコール=65/20/7.5/7.5 以下、溶媒A)に2倍モル量の乳酸を添加し、アリピプラゾールの乳酸塩を含有する液剤を作製した。更に、表5に記載のように、アリピプラゾール、2倍モル量の乳酸および溶媒組成の液剤を作製した。これらの液剤を試験例1の方法でフランツ拡散セルに供して経皮吸収性を評価した。
その結果を以下の表5と図4に示した。
Figure 0005664871
[注記]
DES:セバシン酸ジエチル
NMP:N−メチル−2−ピロリドン
上記表5に示されるように、アリピプラゾールの乳酸塩を含有した液剤の経皮吸収性は、溶剤組成を脂肪酸エステルとアミド系溶媒のみの溶媒組成に変更すること(No.1)、およびアリピプラゾールを高濃度化すること(No.2)によって、劇的に向上することが示された。
(実施例6)アリピプラゾールの乳酸塩を含有する液剤における溶媒比率の効果
実施例5のNo.2(アリピプラゾール10w/w%、2倍モル量の乳酸)の液剤を中心にして、表6に記載するように溶媒組成を変化させた液剤を作製した。これらの液剤を試験例1の方法でフランツ拡散セルに供して経皮吸収性を評価した。
その結果を以下の表6と図5に示した。
Figure 0005664871
[注記]
DES:セバシン酸ジエチル
NMP:N−メチル−2−ピロリドン
上記表6に示されるように、アリピプラゾールの乳酸塩を含有した液剤の経皮吸収性は、溶剤組成を脂肪酸エステルとアミド系溶媒の混合比率を変更することで変化し、図5に示されるように、ベル型の曲線を描くことがわかった。脂肪酸エステル/アミド系溶媒の組成として、50/50〜20/80の範囲において経皮吸収性が向上することが分かった。特に、脂肪酸エステル/アミド系溶媒の組成が25/75近傍で、経皮吸収性が最高となることが示された。
(試験例1)アリピプラゾールを含有する液剤の経皮吸収性の評価試験
アリピプラゾール有機酸塩を製剤系中に形成して含有する経皮吸収製剤の経皮吸収性を比較検討するため、実施例2〜6の液剤の各100μLを分取し、試験温度32℃でフランツ拡散セル(透過面積:1cm、レセプター液容量:8mL)を用いて以下のように経皮吸収性の評価試験を行なった。
(1)ラット皮膚: 5週令のウィスターラット(雄)の腹部摘出皮膚
(2)レセプター溶液:生理食塩水:エタノール(10:1)
(3)透過薬物の濃度測定:HPLC−ES法(230nm)
市販のラット腹部冷凍皮膚(5週齢のウイスター系ラット)を縦型拡散セル(有効拡散面積:1cm)に挟み、角質層側に表5に記載の各サンプルを、また、真皮層側に生理的食塩水/エタノール(10:1)溶液を適用した。実験開始後3時間目、6時間目、9時間目に生理的食塩水を100μLサンプリングし、皮膚を透過して溶出した薬物濃度をHPLCにより測定し、各時間における薬物の累積透過量を測定した。その結果、図1〜図5に示されるようなアリピプラゾールの有機酸塩の経皮吸収性を評価することが出来た。
本発明の経皮吸収製剤の製造方法を使用して、アリピプラゾールに関する経皮吸収性の優れた経皮吸収製剤を作製することができる。即ち、薬効成分の脂溶性(logP:4.6)と有機酸の脂溶性(logP)との組合せにより、適切な有機酸(脂溶性の低い有機酸)を選択して、経皮吸収性の良好なアリピプラゾールの有機酸塩を製剤系中に作成することができる。即ち、有機酸の脂溶性が−1.5〜2、好ましくは、−1.5〜0の範囲のものを適宜組み合わせて、経皮吸収性の良好なアリピプラゾールの有機酸塩を製剤系中に作成することができる。
更に、本発明で得られたアリピプラゾールの有機酸塩およびそれらの平衡混合物に対して、有機溶媒、経皮吸収促進剤、界面活性剤等を適宜選択して使用し、外用剤組成物の基剤中にアリピプラゾールを溶解または分散させ、所望の経皮吸収性を示す外用剤組成物を作製することができる。このように本発明は、経皮吸収性の良好なアリピプラゾールの経皮吸収製剤を提供するものである。

Claims (11)

  1. アリピプラゾールの乳酸塩を製剤系中に含有する経皮吸収製剤であって、
    乳酸の含量が、アリピプラゾールを1として、0.5〜5倍モル量であ
    有機溶媒として、エステル系溶媒、アルコール系溶媒、アミド系溶媒の中から選ばれ、
    少なくともエステル系溶媒とアミド系溶媒が1:1〜1:4の組成で添加されており、
    上記エステル系溶媒が、ミリスチン酸イソプロピル、セバシン酸ジエチル、中鎖脂肪酸トリグリセリド、炭酸プロピレンの中から選択される一つ以上のものであり、
    上記アミド系溶媒が、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドンの中から選択される一つ以上のものである、
    ことを特徴とする、経皮吸収製剤。
  2. アルコール系溶媒が、プロピレングリコール、2−プロパノール、1,3−ブタンジオール、エチレングリコール、ポリエチレングリコールの中から選択される一つ以上のものである、請求項に記載の経皮吸収製剤。
  3. アミド系溶媒が、N−メチル−2−ピロリドンである、請求項1又は2に記載の経皮吸収製剤。
  4. 乳酸が、アリピプラゾールを1として0.5〜3倍モル量含有される、請求項1〜のいずれか1項に記載の経皮吸収製剤。
  5. 乳酸が、アリピプラゾールと等モル量含有される、請求項1〜のいずれか1項に記載の経皮吸収製剤。
  6. 経皮吸収製剤が、非水系経皮吸収製剤である、請求項1〜のいずれか1項に記載の経皮吸収製剤。
  7. 次の工程からなる、アリピプラゾールの乳酸塩を製剤系中に形成させることを特徴とする経皮吸収製剤の製造方法であって、
    )アリピプラゾールを1として、0.5〜5倍モル量の乳酸を加えて、アリピプラゾールの乳酸塩を形成する、
    b)上記の乳酸塩にエステル系溶媒、アルコール系溶媒、アミド系溶媒の中から選ばれ
    エステル系溶媒が、ミリスチン酸イソプロピル、セバシン酸ジエチル、中鎖脂肪酸トリグリセリド、炭酸プロピレンの中から選択される一つ以上のものであり、
    アミド系溶媒が、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドンの中から選択される一つ以上のものであり、
    少なくとも上記エステル系溶媒および上記アミド系溶媒が1:1〜1:4の組成である溶媒を加えて希釈し、
    c)上記希釈溶液を外用剤の基剤に混入し分散させる、
    ことを特徴とする、経皮吸収性の良好な経皮吸収製剤の製造方法。
  8. 乳酸が、アリピプラゾールを1として0.5〜3倍モル量含有される、請求項に記載の経皮吸収製剤の製造方法。
  9. アルコール系溶媒が2−プロパノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオールの中から選択される一つ以上のものである、請求項7又は8に記載の経皮吸収製剤の製造方法。
  10. アミド系溶媒が、N−メチル−2−ピロリドンである、請求項7〜9のいずれか1項に記載の経皮吸収製剤の製造方法。
  11. 経皮吸収製剤が、非水系経皮吸収製剤である請求項7〜10のいずれか1項に記載の経皮吸収製剤の製造方法。
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