JP5663895B2 - ニッケル粉及びその製造方法 - Google Patents
ニッケル粉及びその製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5663895B2 JP5663895B2 JP2010034489A JP2010034489A JP5663895B2 JP 5663895 B2 JP5663895 B2 JP 5663895B2 JP 2010034489 A JP2010034489 A JP 2010034489A JP 2010034489 A JP2010034489 A JP 2010034489A JP 5663895 B2 JP5663895 B2 JP 5663895B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- nickel
- powder
- reduction
- nickel oxide
- gas
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Powder Metallurgy (AREA)
- Manufacture Of Metal Powder And Suspensions Thereof (AREA)
Description
すなわち、ニッケル粉と有機溶剤を種々の添加剤とともに混練してニッケルペーストを製造し、これを誘電体のグリーンシートに印刷し、乾燥させる。次いで、これを所望数だけ積層し、熱圧着した後にチップ形状に切断し、その後、300℃程度の温度で脱バインダーを行った後、内部電極と誘電体グリーンシートを千数百度の温度で焼結し、ニッケルなどによる外部電極を形成する。
このような状況下、微細で粗大粒子を含まないニッケル粉とその製造方法が種々提案されている。
まず、塩化ニッケル蒸気の気相水素還元法による平均粒径が0.2〜0.6μmのニッケル粉であり、平均粒径の2.5倍以上の粒径をもつ粗粒子の存在率が個数基準で0.1%以下としたニッケル粉が提案されている(例えば、特許文献1)。
また、平均粒径が0.1〜1.0μmのニッケル粉の製造方法として、粒径2μm以上のニッケル粉の含有率が個数基準で700/100万以下となるように、塩化ニッケル蒸気の気相水素還元法等で得たニッケル粉を液体サイクロン等で分級する方法が提案されている(例えば、特許文献2)。
しかしながら、上記気相水素還元法で得られるニッケル粉は結晶性もよく特性面で優れるが、生産性が低くコスト高となる。また、気相水素還元法等で得たニッケル粉を分級することは、歩留が悪化してより高コストとなる。
また、上記湿式法により得られた凝集体を解粒処理しても、解粒前の一次粒子径が均一でなければ分級する必要があり、歩留悪化による高コスト化は避けられない。湿式法で製造すると粒子径が比較的均一なニッケル粉が得られるが、生産性が低くコスト高となってしまう。
以上のように、微細で均一な粒径のニッケル粉を低コストで大量生産できる方法は、未だ開発されていないのが実状である。
工程(B)では、酸化ニッケル粉の換算厚み(積載物の体積/還元ガスと接する面積)を0.8〜3mmに保持しながら、還元温度まで加熱し、水素と不活性ガスとの混合ガスであり、水素含有量が10〜50容量%である水素含有ガスを0.01〜1m/sの流速で供給して、酸化ニッケル粉を還元することを特徴とするニッケル粉の製造方法が提供される。
また、本発明の第3の発明によれば、第1又は2の発明において、工程(B)において、還元温度が、300〜500℃であることを特徴とするニッケル粉の製造方法が提供される。
本発明のニッケル粉の製造方法は、周期表第2族元素の含有量が0.002〜1質量%である水酸化ニッケル粉を焙焼して、酸化ニッケル粉とする工程(A)と、得られた酸化ニッケル粉(被還元物)を還元装置内の容器に積載して静置方式により還元する工程(B)を含むニッケル粉の製造方法であって、
工程(B)では、酸化ニッケル粉の換算厚み(積載物の体積/還元ガスと接する面積)を0.8〜3mmに保持しながら、還元温度まで加熱し、水素含有ガスを0.01〜1m/sの流速で供給して、酸化ニッケル粉を還元することを特徴とする。
本発明のニッケル粉の製造方法においては、酸化ニッケルの還元条件が重要である。
この最大拡散距離は、例えば、酸化ニッケル粉を耐熱容器に積載して開口面側からのみ還元ガスを供給して還元する場合、積載する酸化ニッケル粉の層厚になる。また、耐熱容器の底部にガス流通可能な材質を用いた場合には、最大拡散距離は、上記開口面側からのみの場合の半分となる。このことからわかるように、最大拡散距離は、積載した酸化ニッケル粉の層厚ではなく、積載した酸化ニッケル粉、すなわち酸化ニッケル粉からなる被還元物の体積を還元ガスと接する面積で除した値に支配されることとなる。本発明では、この概念を換算厚みとして採用し、前記被還元物の換算厚みを特定値以下に制御することで、上記酸化ニッケルの還元処理において微細で均一な粒径のニッケル粉を得ようとするものである。
還元に用いる被還元物の換算厚みを3mm以下とすることで、被還元物全体で粒子同士の凝集又は焼結を抑制して微細で均一な粒径のニッケル粉が得られる。該換算厚みが3mmを超えと、被還元物の表面からの距離が最大となる部分で、得られる粒子に凝集又は焼結が生じて粗大粒子が生成するので、微細で均一な粒径のニッケル粉を得るためには、後工程で分級等の処理が必要となってしまう。被還元物の換算厚みは、2.5mm以下、さらには2mm以下とすることが好ましい。
還元中の被還元物表面は、被還元物内部から拡散により排出された水蒸気が存在する。この水蒸気の量が多くなると、水蒸気拡散の駆動力となる濃度勾配を十分なものとすることができないばかりか、被還元物表面への水素の供給も阻害される。そのため、本発明では、還元ガスの流速を0.01m/s以上とし、被還元物表面において該内部から拡散してきた水蒸気を除去し、前記濃度勾配を十分なものとするとともに十分な水素が供給されるようにする。これにより、上記水素供給及び水蒸気除去が確保され、被還元物全体で粒子同士の凝集又は焼結を抑制して微細で均一な粒径のニッケル粉が得られるようになる。
還元ガスの流速が0.01m/s未満では、上記被還元物表面における水蒸気の除去が十分でなく、微細で均一な粒径のニッケル粉が得られない。一方、流速の上限は、特に限定されるものではないが、例えば、こう鉢内に酸化ニッケル粉末を入れる場合では、こう鉢形状や風速方向によるものの、流速が大きすぎると、粉末が飛び散る可能性があるので1m/sを超えることは好ましくない。還元ガスの流速は、被還元物の表面で0.02m/s以上、さらには0.03m/s以上とすることが好ましい。
(1)工程(A) 水酸化ニッケル粉の調製
本発明では、周期表第2族元素を0.002〜1質量%含有する水酸化ニッケル粉を用いる。水酸化ニッケル粉は、通常の公知の方法により得ることができる。例えば、塩化ニッケルや硫酸ニッケルなどの水溶性ニッケル塩の水溶液をpH制御して中和沈殿させること、沈殿生成速度を一定に保つことで、均一な沈殿として水酸化ニッケル粉を得ることができる。
前記水溶性ニッケル塩の水溶液としては、特に限定されるものではなく、塩化ニッケル、硫酸ニッケル、硝酸ニッケル、ニッケル有機酸塩等の水溶性ニッケル塩を含む水溶液が用いられるが、この中で、特に廃水処理の容易さなど環境への影響とコスト面から、塩化ニッケル塩水溶液を用いることが好ましい。
前記pHとしては、特に限定されるものではないが、7〜9.5が好ましく、8〜9がより好ましい。すなわち、pHが7未満であると、ニッケル塩の中和が十分に行われない場合があり、一方、pHが9.5を超えると、微細なコロイド状の水酸化ニッケル粒子を形成し、固液分離が非常に困難となるとともに、次工程の酸化焙焼で酸化ニッケル粉が凝集又は焼結し、最終的に得られるニッケル微粉の分散性が十分でなくなる場合がある。
上記中和沈殿させる際の方法は、特に限定されるものではなく、十分に攪拌されている反応槽内に、ニッケル塩水溶液とアルカリ水溶液をダブルジェット方式で添加しながら中和生成することが、均一な特性の水酸化ニッケルを得るため有効である。ここで、反応槽内に純水をあらかじめ入れておくことができるが、中和生成に一度使用したろ液をアルカリで所定のpHに調整して用いることがより好ましい。
前記アルカリ水溶液の種類は、特に限定されるものではなく、例えば、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液等の水酸化アルカリ金属の水溶液が好ましく、入手しやすさや価格などの点で水酸化ナトリウム水溶液がより好ましい。なお、アルカリ水溶液の代わりに、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ性化合物を直接用いることができるが、沈殿が不均一になる場合があるので注意しなければならない。
上記中和処理により生成された水酸化ニッケル沈澱は、ろ過により脱水し、ろ過ケーキを得ることで回収される。
ここで、ろ過操作としては、十分に残留塩素濃度を下げることができる手段を用いることが好ましい。このため、公知技術であるレパルプ洗浄、クロスフロー方式のろ過洗浄、硫酸などの酸を用いた洗浄などが用いられる。
洗浄後の水酸化ニッケル沈澱は、大気乾燥、真空乾燥などの公知方法により、乾燥させる。これにより、周期表第2族元素を0.002〜1質量%含有する水酸化ニッケル粉が得られる。
次に、上記水酸化ニッケル粉を非還元性雰囲気下に酸化焙焼することで酸化ニッケル粉を調製する。
焙焼の雰囲気は、非還元性雰囲気下であれば問題なく、雰囲気ガスとして、不活性ガス又は酸化性ガスが用いられるが、酸化性ガスである空気を用いることがコスト及び取り扱いやすさの点で好ましい。
また焙焼温度は、特に限定されるものではなく、十分に酸化ニッケル形態に変換することができる温度であればよいが、一般的な静置式で焙焼する炉の場合には、350〜550℃とすることが好ましく、400〜500℃とすることがより好ましい。すなわち、焙焼温度が350℃未満では、酸化ニッケル形態への変換が十分でなく水酸化ニッケルが残留することがある。一方、焙焼温度が550℃を超えると、酸化ニッケル粉の凝集又は焼結が起こり、還元処理によって得られるニッケル微粉の粒子が粗大化するとともに、分散性が十分でない場合がある。
また焙焼時間は、特に限定されるものではなく、焙焼温度、処理量、用いる装置等を考慮して、水酸化ニッケル粉が十分に酸化ニッケル形態に変換され、かつ水酸化ニッケル粉の形骸を残すことができればよい。例えば、1〜5時間の範囲とすることができる。
その後、上記酸化ニッケルからなる被還元物は、換算厚みで3mm以下に保持して、還元ガスとして水素含有ガスを用い、還元ガスの流速を被還元物の表面で0.01m/s以上となるように供給して、酸化ニッケルを還元することによりニッケル粉とする。
造粒体の形状は、特に限定されるものではなく、成型体の強度、或いはガスとの均一な反応性を得るため、球形、回転楕円体又は円筒形のいずれかであることが好ましい。上記造粒体の寸法は、換算厚みが3mm以下となる範囲になれば特に限定されるものではないが、乾燥後において、例えば、球形の場合には、直径が2〜6mmであることが好ましく、円筒形の場合には、直径が2〜6mmで長さが2〜50mmであることが好ましい。乾燥後の造粒体の直径が10mmを超えると、還元反応時に造粒体の内部と外部の反応が不均一になって特性のバラツキが生じることがある。一方、乾燥後の造粒体の直径が2mm未満では、造粒体間の空隙が小さく、還元反応に際して、造粒体表面における還元ガスの流速を0.01m/s以上とすることが困難になることがある。また、円筒形の場合、長さが上記範囲外であると、還元処理などの取り扱い時に、造粒体が崩れ、発塵の原因となる。
また、造粒体の見掛け密度は、特に限定されるものではないが、還元反応を造粒体全体で均一に進めるため、乾燥後において、1〜3g/cm3であることが好ましい。造粒体の見掛け密度が3g/cm3を超えると、還元反応時に造粒体の中心部と外周部の反応が不均一になって特性のバラツキが生じることがある。一方、造粒体の見掛け密度が1g/cm3未満では、造粒体に十分な強度が得られず、造粒体が崩壊して、造粒効果が十分に得られないことがあり、また、崩壊による発塵が発生する可能性がある。
一定の条件で成形すれば、乾燥前後での寸法および見掛け密度の変化が安定しているため、溶媒量、形状、造粒圧力などを考慮して、少量の造粒を行って造粒条件を決定することにより、乾燥後の寸法および見掛け密度を上記範囲内に制御し易い。
乾燥後の酸化ニッケル粉(造粒体)の含有水分率は、特に限定されるものではないが、5質量%以下であることが好ましく、3質量%以下とすることがより好ましい。含有水分率が5質量%を超えると、水蒸気の発生による影響で、分散性に優れたニッケル微粉が得られない場合がある。
この乾燥方法は、特に限定されるものではなく、一般的な静置式乾燥機を用いてもよく、また振動式乾燥機を用いてもよい。乾燥の温度及び時間は、造粒体が十分に乾燥する条件であれば特に限定されるものではない。例えば、乾燥温度は、60〜200℃が好ましく、乾燥時間は、乾燥温度及び処理量を考慮して、適宜決定される。
還元処理条件の処理温度、時間は、目的とする粒子径などに応じて、適宜設定することができる。
還元温度は、特に限定されるものではないが、MLCCの内部電極用として好適な微細なニッケル粉を得るためには、還元温度を300〜500℃とすることが好ましい。還元温度が高いほど、また、還元時間を長く設定するほど、粒子径は大きくなる傾向がある。還元温度が500℃を超えると、還元中に還元されたニッケル粉の凝集又は焼結が発生し、結果として所望の粒径が精度良く得られないことがある。一方、300℃未満の温度では、酸化ニッケルからニッケルへの還元が進みにくく、還元に長時間が必要となりニッケル粉の凝集が進んでしまうことがある。したがって、前記内部電極用としてより好ましい平均粒径である、0.5μm以下のニッケル微粉を得るためには、還元温度は、380〜420℃であることがより好ましい。
また、還元時間は、特に限定されるものではなく、還元時に流す水素量、還元温度、投入する酸化ニッケル粉の量により、全ての酸化ニッケルがニッケルに還元されるのに必要な時間とすればよい。所望の粒径が得られるように時間を制御することが好ましく、上記水酸化ニッケル粉の焙焼と同様に、可能な限り被還元物に均一な気流を与えることが、均一なニッケル微粉を得るために好ましい。
以上のように、本発明のニッケル粉の製造方法は、湿式法により製造した水酸化ニッケルを還元処理するという比較的シンプルな方法であり、複雑な工程を備えておらず、さらに分散性の良い均一なニッケル微粉が得られるため、その製造コストも低く抑えることができる。
本発明の製造方法で得られるニッケル粉は、微細かつ均一で分散性に優れており、電子部品用の材料として好適である。
すなわち、具体的な特性としては、平均粒径が0.2〜0.6μmである。平均粒径が0.2μm未満であると、MLCC内部電極用ペーストの場合、ニッケル粉の焼結温度が低いため、誘電体セラミックスとの焼結挙動の差が大きく、電極の途切れや剥離が起こることがある。一方、平均粒径が0.6μmを超えると、薄層化された内部電極では、焼結後の電極に穴開きや途切れが発生することがあり好ましくない。さらに、走査型電子顕微鏡観察で測定される粒度分布は、D90(体積積算による篩下90%相当径)が1μm以下であることが好ましい。D90が1μmを越えると、ニッケル粉が誘電体層を突き抜けて、MLCCの電極間で短絡が発生することがあり好ましくない。
走査型電子顕微鏡(JSM−5510、日本電子製)を用い、ニッケル粉の10,000倍の写真を撮影し、写真一視野で確認できる全ての粒子の粒径を測定して統計処理した。評価項目は、体積積算による篩下50%相当径(D50:平均径)、篩下90%相当径(D90)とした。
まず、100gの塩化ニッケル6水和物(試薬1級、和光純薬製)と塩化マグネシウム6水和物(試薬1級、和光純薬製)0.2g(水酸化ニッケル中Mg含有量0.06質量%相当)を純水250mLに溶解して塩化ニッケル水溶液を調製した。次いで、水酸化ナトリウム(試薬1級、和光純薬製)35.5gを純水250mLに溶解した溶液を前記塩化ニッケル水溶液に添加し、生成した水酸化物をろ過した。さらに、これを1Lの純水で水洗し、再びろ過した(以下、本操作を「ろ過水洗」と呼ぶ)。同様にろ過水洗を4回繰り返した後に、箱型大気乾燥機(DX601、ヤマト科学製)で150℃、48時間の乾燥を行い、水酸化ニッケル粉を得た。
得られた水酸化ニッケル粉を解砕した後、ローラーハースキルン(デスクトップキルン、ノリタケ製)を用い、400℃で2時間、空気中で酸化焙焼を行うことで酸化ニッケル粉を得た。
さらに、得られた酸化ニッケル粉12gをセラミック製トレイに換算厚み3mmとなるように直径11cmの管状式雰囲気炉中に設置した。酸化ニッケル粉1gあたり0.1リットル/分の水素ガス及び水素と同量の窒素ガスを混合し、還元ガスとして流通し、400℃で1時間保持してニッケル粉を得た。この時、試料上の還元ガスの流速は0.01m/sとなる。得られたニッケル粉を#100の篩にかけ、そのニッケル粉の粒径を走査型電子顕微鏡(以下、SEM)により評価した。
水酸化ニッケル中のMg添加量、還元条件、粒径の測定結果をまとめて表1に示す。
塩化ニッケル水溶液に添加する塩化マグネシウム6水和物を0.1g(水酸化ニッケル中Mg含有量0.02質量%相当)とした以外は、実施例1と同様にしてニッケル粉を得るとともに評価した。
水酸化ニッケル中のMg含有量、焙焼条件および還元条件、粒径測定結果を表1に併せて示す。
窒素の投入量を酸化ニッケル粉1gあたり0.2リットル/分(窒素合計2.4リットル/分)とした以外は、実施例1と同様にしてニッケル粉を得るとともに評価した。この時の試料上の還元ガスの流速は0.015m/sとなる。
水酸化ニッケル中のMg含有量、焙焼条件および還元条件、粒径測定結果を表1に併せて示す。
窒素の投入量を酸化ニッケル粉1gあたり0.3リットル/分(窒素合計3.6リットル/分)とした以外は、実施例1と同様にしてニッケル粉を得得るとともに評価した。この時の試料上の還元ガスの流速は0.02m/sとなる。
水酸化ニッケル中のMg含有量、焙焼条件および還元条件、粒径測定結果を表1に併せて示す。
酸化ニッケル粉12gをセラミック製トレイに換算厚み2.5mmとなるよう設置した以外は、実施例1と同様にしてニッケル粉を得るとともに評価した。水酸化ニッケル中のMg含有量、焙焼条件および還元条件、粒径測定結果を表1に併せて示す。
酸化ニッケル粉12gをセラミック製トレイに換算厚み2mmとなるよう設置した以外は、実施例1と同様にしてニッケル粉を得るとともに評価した。
水酸化ニッケル中のMg含有量、焙焼条件および還元条件、粒径測定結果を表1に併せて示す。
塩化ニッケル水溶液を塩化ニッケル6水和のみで調製した以外は、実施例1と同様にしてニッケル粉を得るとともに評価した。水酸化ニッケル中のMg含有量、焙焼条件および還元条件、粒径測定結果を表1に併せて示す。
窒素の投入量を酸化ニッケル粉1gあたり0.06リットル/分(窒素合計0.7リットル/分)とした以外は、実施例1と同様にしてニッケル粉を得るとともに評価した。この時、試料上の還元ガスの流速は0.008m/sとなる。水酸化ニッケル中のMg含有量、焙焼条件および還元条件、粒径測定結果を表1に併せて示す。
酸化ニッケル粉12gをセラミック製トレイに換算厚み3.5mmとなるよう設置した以外は、実施例1と同様にしてニッケル粉を得るとともに評価した。水酸化ニッケル中のMg含有量、焙焼条件および還元条件、粒径測定結果を表1に併せて示す。
酸化ニッケル粉12gをセラミック製トレイに換算厚み3.5mmとなるよう設置し、窒素の投入量を酸化ニッケル粉1gあたり0.3リットル/分(窒素合計3.6リットル/分)とした以外は、実施例1と同様にしてニッケル粉を得るとともに評価した。この時、試料上の還元ガスの流速は0.02m/sとなる。水酸化ニッケル中のMg含有量、焙焼条件および還元条件、粒径測定結果を表1に併せて示す。
240gの塩化ニッケル6水和物(試薬1級、和光純薬製)と塩化マグネシウム6水和物(試薬1級、和光純薬製)0.33g(水酸化ニッケル中Mg含有量0.04質量%相当)を純水250mLに溶解して塩化ニッケル水溶液を調製した。実施例1と同様に洗浄した後、酸化焙焼して酸化ニッケル粉を得た。
得られた酸化ニッケル粉120gに純水42mlを添加し、自転・公転式混合機により混合し、粘土状のスラリーを得た。この操作を繰り返し、酸化ニッケルの純水スラリーを4kg作製し、一軸造粒機(アキラ機工製、AX−75型)を用いて造粒成形した後、静置式乾燥器により120℃で乾燥して酸化ニッケル造粒体を得た。ここで、成型には直径が4mmのスクリーンを使用した。
得られた円筒形の造粒体の乾燥後における寸法は、直径が約3.8mmで長さが約5mmから約20mmであった。また、その見掛け密度は2.2g/cm3であり、含有水分率は2質量%であった。造粒体を約5mmの長さにそろえて原料とした。
縦型管状炉に設置した内径φ43mmのアルミナ管内の加熱ゾーン中心部分の位置に、ガスが流通可能なハニカムレンガをアルミナ管内面との隙間がないように固定し、その上に150メッシュのニッケル網を敷き、ニッケル網の上に上記造粒体40gを積載した。造粒体は、アルミナ管内径と同一径で高さが約22mmとなり、換算厚みは0.8mmであった。
次に、積載した酸化ニッケル粉の造粒体の下面側から還元ガスとして30容量%水素−窒素混合ガスを1.0リットル/分の流量で流しながら、390℃で1.5時間保持してニッケル粉を得た。得られたニッケル粉を実施例1と同様に評価した。なお、造粒体は、アルミナ管内に充填され積載されているので、還元ガスは全て造粒体間の隙間を流れ、還元ガスの流速は0.027m/sとなる。
水酸化ニッケル中のMg含有量、焙焼条件および還元条件、粒径測定結果を表1に併せて示す。
還元温度を400℃とした以外は、実施例7と同様にしてニッケル粉を得るとともに評価した。水酸化ニッケル中のMg含有量、焙焼条件および還元条件、粒径測定結果を表1に併せて示す。
還元温度を430℃とした以外は、実施例7と同様にしてニッケル粉を得るとともに評価した。水酸化ニッケル中のMg含有量、焙焼条件および還元条件、粒径測定結果を表1に併せて示す。
Claims (3)
- 周期表第2族元素の含有量が0.002〜1質量%である水酸化ニッケル粉を焙焼して、酸化ニッケル粉とする工程(A)と、得られた酸化ニッケル粉(被還元物)を還元装置内の容器に積載して静置方式により還元する工程(B)を含むニッケル粉の製造方法であって、
工程(B)では、酸化ニッケル粉の換算厚み(積載物の体積/還元ガスと接する面積)を0.8〜3mmに保持しながら、還元温度まで加熱し、水素と不活性ガスとの混合ガスであり、水素含有量が10〜50容量%である水素含有ガスを0.01〜1m/sの流速で供給して、酸化ニッケル粉を還元することを特徴とするニッケル粉の製造方法。 - 工程(A)において、周期表第2族元素が、マグネシウムであることを特徴とする請求項1に記載のニッケル粉の製造方法。
- 工程(B)において、還元温度が、300〜500℃であることを特徴とする請求項1または2に記載のニッケル粉の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010034489A JP5663895B2 (ja) | 2010-02-19 | 2010-02-19 | ニッケル粉及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010034489A JP5663895B2 (ja) | 2010-02-19 | 2010-02-19 | ニッケル粉及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2011168849A JP2011168849A (ja) | 2011-09-01 |
JP5663895B2 true JP5663895B2 (ja) | 2015-02-04 |
Family
ID=44683261
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2010034489A Active JP5663895B2 (ja) | 2010-02-19 | 2010-02-19 | ニッケル粉及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5663895B2 (ja) |
Families Citing this family (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5958749B2 (ja) * | 2012-06-22 | 2016-08-02 | 株式会社村田製作所 | 金属粉末の製造方法 |
JP5979041B2 (ja) * | 2013-03-13 | 2016-08-24 | 住友金属鉱山株式会社 | ニッケル粉の製造方法 |
JP6634974B2 (ja) * | 2016-06-24 | 2020-01-22 | 住友金属鉱山株式会社 | 酸化ニッケルの製造方法 |
JP6561925B2 (ja) * | 2016-06-24 | 2019-08-21 | 住友金属鉱山株式会社 | 酸化ニッケルの製造方法、流動焙焼炉 |
JP6561924B2 (ja) * | 2016-06-24 | 2019-08-21 | 住友金属鉱山株式会社 | 酸化ニッケルの製造方法 |
JP6708038B2 (ja) * | 2016-07-21 | 2020-06-10 | 住友金属鉱山株式会社 | 酸化ニッケルの製造方法 |
DE102017110863B4 (de) * | 2017-05-18 | 2021-02-04 | Zentrum für Sonnenenergie- und Wasserstoff-Forschung Baden-Württemberg | Nickelelektrode, Verfahren zu deren Herstellung und deren Verwendung |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4978785B2 (ja) * | 2007-07-17 | 2012-07-18 | 住友金属鉱山株式会社 | ニッケル粉の製造方法 |
-
2010
- 2010-02-19 JP JP2010034489A patent/JP5663895B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2011168849A (ja) | 2011-09-01 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5663895B2 (ja) | ニッケル粉及びその製造方法 | |
JP4978785B2 (ja) | ニッケル粉の製造方法 | |
US10373764B2 (en) | Process for manufacturing agglomerated particles of tantalum, mixed tantalum powder and process for manufacturing same, tantalum pellet and process for manufacturing same, and capacitor | |
JP6568104B2 (ja) | 実質的に球状の金属粉末の製造 | |
JP4984204B2 (ja) | 酸化インジウム粉末およびその製造方法 | |
JP5574154B2 (ja) | ニッケル粉末およびその製造方法 | |
KR101800605B1 (ko) | 은 분말의 제조방법 | |
KR20150028970A (ko) | 은분 | |
KR20170038467A (ko) | 응집형 은 분말을 이용한 플레이크형 은 분말의 제조방법 | |
CN111924889A (zh) | 一种无烧结团聚钴粉用四氧化三钴制备方法 | |
JP5310462B2 (ja) | ニッケル粉およびその製造方法 | |
JP5170450B2 (ja) | ニッケル粉の製造方法 | |
JP5131098B2 (ja) | ニッケル微粉及びその製造方法 | |
CN112368251A (zh) | 陶瓷制造用颗粒的制造方法 | |
JP6321357B2 (ja) | アルミナ微粉焼成物の製造方法 | |
JP2011179044A (ja) | ニッケル微粉及びその製造方法 | |
JP2009137831A (ja) | 酸化マグネシウムナノ粒子の製造方法及び酸化マグネシウムナノゾルの製造方法 | |
JP4596111B2 (ja) | 球状酸化物粉末の製造方法および球状粉末製造装置 | |
JP2017206751A (ja) | ニッケル粉末の製造方法 | |
JP5060227B2 (ja) | ニッケル粉末の製造方法 | |
JP3665083B2 (ja) | セラミックス粉末スラリー及びセラミックス顆粒の製造方法 | |
JP5979041B2 (ja) | ニッケル粉の製造方法 | |
JP2004043883A (ja) | 金属粉末の熱処理方法 | |
JP4155438B2 (ja) | 球状酸化物粉末の製造方法 | |
JP6201818B2 (ja) | チタン及びバリウム含有ニッケル粉末の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20120511 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20130910 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20131029 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20140610 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20140904 |
|
A911 | Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911 Effective date: 20140911 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20140930 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20141016 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20141111 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20141124 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5663895 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |