JP5661686B2 - 組立式棺桶 - Google Patents

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Description

この発明は、組立式棺桶に関するもので、詳しくは、折り畳み式の側板(可倒側板)とこれを支持する着脱式の妻板(差込妻板)とを備えた組立式棺桶に関する。
従来、折り畳み状態の可倒側板を立ち上げて差込妻板で支持することにより箱型の棺本体を組み立てるようにした組立式棺桶が知られている。
例えば図35に示すように、棺本体1Aは、矩形の底板2Aの左右に基礎側板2B,2B、前後に基礎妻板2Cがそれぞれ固定される。基礎側板2B,2Bの上方には、可倒側板2X,2Xが蝶番ヒンジ5により左右内向きに折り畳み可能に連結される。そして、これらの可倒側板2X,2Xの間に差込妻板2Yが着脱可能に落とし込まれる。
可倒側板2Xと差込妻板2Yとの隣り合う位置には、これらの板の係合手段(継ぎ目)としての係合溝6a,6aと係合突起6b,6bとが設けられる。係合溝6a,6aは、基礎側板2B,2Bの棺内側面に高さ方向に連なり、係合突起6bは、基礎妻板2Cの側端面に高さ方向に連なる。
組立時、可倒側板2X,2Xを折り畳んだ状態から起立姿勢に起こしてそのまま保持する。この状態で、可倒側板2X,2Xの間に差込妻板2Yを落とし込むと、係合溝6a,6aに係合突起6b,6bがスライド挿入され、可倒側板2X,2Xの起立姿勢が差込妻板2Yにより支持される。このように可倒側板2X,2Xに係合手段を介して差込妻板2Yを継ぎ合わせることにより、簡単な作業で棺本体1Aを組み立てることができる。
上記のような組立式棺桶では、棺本体1Aがコンパクトな折り畳み状態になるため、保管や運搬には便利であるが、葬儀等の場で使用する場合には、板材の継ぎ目や切れ目が見えて棺の見た目が悪くなることがある。特に、棺本体1Aの上部に係合溝6aおよび係合突起6bが露出していると、通常の棺には存在しない可倒側板2Xと差込妻板2Yとの継ぎ目(係合溝6aおよび係合突起6b)が見えるため、参列者等に違和感を与えることもある。
これに対し、棺本体の上部に可倒側板2Xと差込妻板2Yの継ぎ目(係合溝6aおよび係合突起6b)が隠れるようにした改良型の組立式棺桶が提案されている(特許文献2)。
例えば図36に示すように、棺本体1Bは、底板2Aの左右に基礎側板2B,2B、前後に基礎妻板2Cがそれぞれ固定される。基礎側板2B,2Bの上方には、可倒側板2X,2Xが蝶番ヒンジ5により左右内向きに折り畳み可能に連結され、これらの可倒側板2X,2Xの間に差込妻板2Yが着脱可能に落とし込まれる。
可倒側板2Xと差込妻板2Yとの隣り合う位置には、係合溝6a,6aと係合突起6b,6bとが設けられる。係合溝6aおよび係合突起6bの配置は、前述した棺本体1Aと逆になっており、可倒側板2X,2Xの棺内側面に係合突起6b,6bが設けられ、差込妻板2Yの側端面に係合溝6a,6aが設けられる。
係合溝6a,6aは、差込妻板2Yの上端よりも低い位置から、係合突起6b,6bは、可倒側板2X,2Xの上端より低い位置からそれぞれ高さ方向に連なる。このように係合溝6aおよび係合突起6bの上端を棺本体1Bよりも低い位置にすることにより、係合溝6aの上方には被せ部9b、係合突起6bの上方には空隙部9aがそれぞれ設けられる。
棺本体1Bを組み立てる場合、係合突起6bに係合溝6aがスライド挿入されると、空隙部9aに被せ部9bが収まり、係合溝6a内に係合突起6bが収納される。
これにより、可倒側板2Xと差込妻板2Yとの継ぎ目が隠れて棺の仕上がりを向上させることができる。
実用新案登録第3031039号公報 特開2008−125733号公報
しかしながら、このような改良型の組立式棺桶では、棺本体1Bの外観に可倒側板2Xと差込妻板2Yとの継ぎ目(係合溝6aおよび係合突起6b)が隠れるというメリットがある反面、棺本体1Bの製造面では、改良前の組立式棺桶よりも不利になる。つまり、棺本体1Bでは、可倒側板2Xの厚みを超える範囲で係合突起6bが設けられるため、可倒側板2Xと同じ厚みの原板から係合突起6bを削り出すことができない。このため、可倒側板2Xと係合突起6bとを別パーツとして組み合わせるか、係合突起6bの厚みを含む原板から可倒側板2Xと係合突起6bとを一体的に削り出すといったことが必要となり、改良前よりも製造コストが増大してしまう。また、可倒側板2Xの板面から係合突起6bが突き出る格好になるため、可倒側板2Xを取り扱う上で、係合突起6bが破損しやすく、継ぎ目の強度が低下するおそれもある。
改良前の組立式棺桶(棺本体1A)のように、可倒側板2Xおよび差込妻板2Yの厚みの範囲で係合溝6aおよび係合突起6bが設けられていれば、上記のような製造面の問題はなく、可倒側板2Xに係合溝6aを形成した上で、差込妻板2Yの厚みと同じ厚みの原板から係合突起6bを一体的に削り出すことができ、その強度も十分に保つことができる。
本発明は、上記の改良型の組立式棺桶と改良前の組立式棺桶とのそれぞれの課題を同時に解消することに鑑みなされたものである。すなわち、本発明の目的は、組み立て後の外観に板材の継ぎ目や切れ目が見える箇所を少なくして仕上がりを良好にした上で、可倒側板と差込妻板との継ぎ目(係合溝と係合突起)の製造を容易にし、かつ継ぎ目の強度を良好に保てるようにした組立式棺桶を提供することにある。
[第1発明]
前記課題を解決するための第1発明の組立式棺桶は、下記の構成を採用することとした。すなわち、矩形の底板(12A)と、
この底板(12A)の左右長辺側に向き合って設けられる基礎側板(12B)と、
前記底板(12A)の前後短辺側に向き合って設けられる基礎妻板(12C)と、
前記基礎側板(12B)に対して折り畳み可能に連結される左右一対の可倒側板(12X)と、
前記可倒側板(12X)の前後端部に隣り合う位置に着脱可能に落とし込まれる前後一対の差込妻板(12Y)とを備え、
前記差込妻板(12Y)が前記可倒側板(12X)の前後端部に隣り合う位置に落とし込まれるとき、前記可倒側板(12X)に前記差込妻板(12Y)が係合手段を介して継ぎ合わされることにより、前記可倒側板(12X)の起立姿勢が支持されるように構成された組立式棺桶(10)において、

前記基礎妻板(12C)の左右外側に配置される前記基礎側板(12B)と、
前記基礎側板(12B)の上側に配置される前記可倒側板(12X)と、
前記基礎妻板(12B)、前記基礎側板(12B)および前記可倒側板(12X)の前後外側に隣り合って配置される前記差込妻板(12Y)とを備えており、

前記係合手段は、
前記可倒側板(12X)の前後の端面に高さ方向に沿って設けられる上部係合突起(18)と、
前記基礎側板(12B)の前後の端面に前記上部係合突起(18)と同一直線上に設けられる下部係合突起(17)と、
前記差込妻板(12Y)の内側面の左右端部に高さ方向に沿って設けられる係合溝(16)とを備え、
前記差込妻板(12Y)が前記可倒側板(12X)と前後外側に隣り合う位置に落とし込まれるとき、前記係合溝(16)が前記上部係合突起(18)から前記下部係合突起(17)にかけてスライド挿入されることにより、前記可倒側板(12X)に前記差込妻板(12Y)が継ぎ合わされるものであり、

加えて、前記係合手段は、
前記可倒側板(12X)の上端より低い位置から前記上部係合突起(18)が設けられることにより前記上部係合突起(18)の上方に形成される空隙部(19a)と、
前記差込妻板(12Y)の上端よりも低い位置から前記係合溝(16)が設けられることにより前記係合溝(16)の上方に形成される被せ部(19b)とを備え、
前記係合溝(16)が前記上部係合突起(18)から前記下部係合突起(17)にかけてスライド挿入されるとき、前記空隙部(19a)に前記被せ部(19b)が収まって前記係合溝(16)の内側に前記上部係合突起(18)および前記下部係合突起(17)が隠れるように構成とした。
第1発明の構成によれば、可倒側板および基礎側板に差込妻板を継ぎ合わせると、可倒側板の上部係合突起から基礎側板の下部係合突起にかけて差込妻板の係合溝がスライド挿入され、これに伴い空隙部に被せ部が収まって係合溝の内側に上部係合突起および下部係合突起が隠れる。これにより、棺の開口部に可倒側板と差込妻板との継ぎ目(係合溝および上部係合突起)が見えなくなり、棺の外観の仕上がりを向上させることができる。
また、第1発明の構成では、基礎妻板、基礎側板および可倒側板の前後外側に隣り合って差込妻板が配置されるため、棺の前後方向からみた面(棺妻面)において基礎妻板、基礎側板および可倒側板の各板材の境界(切れ目)を差込妻板で覆い隠すことができる。
この結果、前述した継ぎ目を隠す効果と相俟って、組み立て後の棺の外観の仕上がりをさらに向上させることができる。
さらに、第1発明の構成では、差込妻板にその厚みの範囲で係合溝を形成することができるのに加え、可倒側板および基礎側板の厚みの範囲で上部係合突起および下部係合突起を形成することができる。そして、これらの側板の板面には係合突起が突き出ることにはならない。
この結果、可倒側板と差込妻板との継ぎ目(上部係合突起および係合溝)、および基礎側板と差込妻板との継ぎ目(下部係合突起および係合溝)の製造が簡単になり、各継ぎ目の強度を良好に保つことができる。
ここで、本発明の構成は、各板材の位置関係が特殊であり、下記のような特徴がある。
通常、家具等の木製品において、長尺タイプの箱体を製造する場合、長手方向の2枚の側板の間に、短手方向の妻板を配置する。これにより、2枚の側板の左右方向(短手方向)に対して強度を高めて箱体の耐久性を高めることができる。
箱型の基本形状を有する棺桶においても、通常は、長手方向の2枚の側板の間に短手方向の妻板を配置する構成が採用されるが、本発明では、通常の配置と、逆の配置(逆さ造り)とを併用する。つまり、棺桶の基礎部分では、左右長手方向の基礎側板の間に短手方向の基礎妻板が配置され、折り畳み部分では、短手方向の差込妻板の間に、長手方向の基礎側板および可倒側板が配置される。
本発明は、このように通常の配置と逆の配置(逆さ造り)の配置を併用することで、組立式棺桶における板材の継ぎ目や切れ目の箇所を少なくして外観の仕上がりを向上させ、さらには、板材の継ぎ目の製造を容易にし強度を確保するといった効果を同時に実現するものである。
加えて、可倒側板に上部係合突起を設けるだけでなく、基礎側板にも下部係合突起を設けることで、差込妻板の継ぎ合わせ状態を安定させ、棺の高品質化を図ることができる。
なお、通常の配置と、逆の配置(逆さ造り)とを併用する点は、第1発明を引用する後述の第2〜4発明の他、第5発明についても同様である。
[第2発明]
前記課題を解決するための第2発明の組立式棺桶(20)は、第1発明の構成を有する棺桶であって、
前記基礎側板(22B)と、
前記基礎側板(22B)の上側に配置される前記可倒側板(22X)と、
前記基礎側板(22B)に前記可倒側板(22X)を左右内向きに折り畳み可能に連結する段ボールヒンジ(25)とを備え、

前記基礎側板(22B)および前記可倒側板(22X)は、外板(Rb)と内板(Rf)との間に芯材(r1,r2,r3)を挟んでなる多層構造の段ボール材により一体的に形成されるものであり、

前記段ボールヒンジ(25)は、前記基礎側板(22B)と前記可倒側板(22X)とを繋ぐ連結部分の前記段ボール材のうち、前記内板(Rf)を残して前記外板(Rb)と前記芯材(r1,r2,r3)とを平面状の切り込みにより切断し、この内板(Rf)の残部を前記基礎側板(22B)と前記可倒側板(22X)との境界線に合わせて折り曲げることにより形成される構成とした。
第2発明の構成によれば、第1発明の効果に加え、棺桶の基礎側板および可倒側板に段ボール材を採用するため、棺の軽量化が容易になり、火葬時の燃焼性を高めることができる。
また、基礎側板と可倒側板との間のヒンジが段ボール材(段ボールヒンジ)により形成されるため、金属等からなる蝶番ヒンジの取り付けが不要になり、棺の製作コストを抑えることができる。
さらには、基礎側板および可倒側板の左右内側面が段ボール紙面(内板)によりフラットに連なるため、棺内側の見た目をシンプルに仕上げることが可能となる。
なお、第2発明において、基礎側板および可倒側板の全部に段ボール材を採用する必要はなく、ヒンジを含む主要部が段ボール材であればよい。係合手段を含む部分については、強度確保のために木材や樹脂をしてもよい。この点は、後述の第3発明および第4発明についても同様である。
[第3発明]
前記課題を解決するための第3発明の組立式棺桶(30)は、第1発明の構成を有する棺桶であって、
前記基礎側板(22B)の上側に左右方向に向き合って設けられる前記可倒側板(32Xs,32Xt)の下部板(32Xs)と、
前記下部板(32Xs)の上側に左右方向に向き合って設けられる前記可倒側板の上部板(32Xt)と、
前記基礎側板(22B)に前記下部板(32Xs)を左右外向きに折り畳み可能に連結する下部ヒンジ(35s)と、
前記下部板(32Xs)に前記上部板(32Xt)を左右外向きに折り畳み可能に連結する上部ヒンジ(35t)とを備え、

前記基礎側板(22B)、前記下部板(32Xs)および前記上部板(32Xt)は、外板(Rb)と内板(Rf)との間に芯材(r1,r2,r3)を挟んでなる多層構造の段ボール材により一体的に形成されるものであり、

前記下部ヒンジ(35s)は、前記基礎側板(22B)と前記下部板(32Xs)とを繋ぐ連結部分の前記段ボール材のうち、前記外板(Rb)を残して前記内板(Rf)と前記芯材(r1,r2,r3)とを平面状の切り込みにより切断し、この外板(Rb)の残部を前記基礎側板(22B)と前記下部板(32Xs)との境界線に合わせて折り曲げることにより形成される一方、
前記上部ヒンジ(35t)は、前記下部板(32Xs)と前記上部板(32Xt)とを繋ぐ連結部分の前記段ボール材のうち、前記外板(Rb)を残して前記内板(Rf)と前記芯材(r1,r2,r3)とを平面状の切り込みにより切断し、この外板(Rb)の残部を前記下部板(32Xs)と前記上部板(32Xs)との境界線に合わせて折り曲げることにより形成されるものであり、

前記可倒側板(32Xs,32Xt)が折り畳まれるとき、前記基礎側板(22B)に対し前記下部板(32Xs)が前記下部ヒンジ(35s)により左右外向きにほぼ180゜に折り返されて前記基礎側板(22B)の外側に重なり、かつ、この下部板(32Xs)に対し前記上部板(32Xt)が前記上部ヒンジ(35t)により左右内向きにほぼ90゜折り曲げられて前記底板(12A)の下側に重なる構成とした。
第3発明の構成によれば、可倒側板(下部板および上部板)が棺の外側に折り畳まれるため、折り畳み状態で棺内が開放された状態になる。つまり、棺内部が可倒側板で覆われない開放された空間となる。これにより、この空間に差込妻板や棺桶の蓋をコンパクトに収納することができ、保管・運搬の効率を高めることができる。
また、第3発明の構成では、棺外側で基礎側板と可倒側板(下部板および上部板)の境界(ヒンジ部分)が段ボール紙面(外板)によりフラットに連なるため、各板材の境界が外側から見えなくなる。この結果、棺妻面に加え、棺側面に切れ目が見えないデザイン性の高い組立式棺桶を実現することが可能となる。
さらに、第3発明の構成では、基礎側板および可倒側板(下部板および上部板)が段ボール材により一体的に形成されるため、第2発明と同様に、棺桶の軽量化が容易になり、火葬時の燃焼性を高めることもできる。
[第4発明]
前記課題を解決するための第4発明の組立式棺桶(40)は、第1発明の構成を有する棺桶であって、
前記基礎側板(22B)の上側に左右方向に向き合って設けられる前記可倒側板(42Xs,42Xt)の下部板(42Xs)と、
前記下部板(42Xs)の上側に左右方向に向き合って設けられる前記可倒側板(42Xs,42Xt)の上部板(42Xt)と、
前記基礎側板(22B)に前記下部板(42Xs)を左右内向きに折り畳み可能に連結する下部ヒンジ(45s)と、
前記下部板(42Xs)に前記上部板(42Xt)を左右外向きに折り畳み可能に連結する上部ヒンジ(45t)とを備え、

前記基礎側板(22B)、前記下部板(42Xs)および前記上部板(42Xt)は、外板(Rb)と内板(Rf)との間に芯材(r1,r2,r3)を挟んでなる多層構造の段ボール材により一体的に形成されるものであり、

前記下部ヒンジ(45s)は、前記基礎側板(22B)と前記下部板(42Xs)とを繋ぐ連結部分の前記段ボール材のうち、前記内板(Rf)を残して前記外板(Rb)と前記芯材(r1,r2,r3)とを平面状の切り込みにより切断し、この内板(Rf)の残部を前記基礎側板(22B)と前記下部板(42Xs)との境界線に合わせて折り曲げることにより形成される一方、
前記上部ヒンジ(45t)は、前記下部板(42Xs)と前記上部板(42Xt)とを繋ぐ連結部分の前記段ボール材のうち、前記外板(Rb)を残して前記内板(Rf)と前記芯材(r1,r2,r3)とを平面状の切り込みにより切断し、この外板(Rb)の残部を前記下部板(42Xs)と前記上部板(42Xt)との境界線に合わせて折り曲げることにより形成されるものであり、

前記可倒側板(42Xs,42Xt)が折り畳まれるとき、前記基礎側板(22B)に対し前記下部板(42Xs)が前記下部ヒンジ(45s)により左右内向きに折り曲げられて前記基礎妻板(12C)の上側に載り、かつ、この下部板(42Xs)に対し前記上部板(42Xt)が前記上部ヒンジ(45t)により左右外向きに折り曲げられて前記下部板(42Xs)の上側に重なる構成とした。
第4発明の構成によれば、可倒側板(下部板および上部板)が蛇腹式に折り曲がるため、左右の可倒側板(下部板および上部板)が干渉しにくい。このため、棺の上下幅の寸法が大きくなっても、可倒側板(下部板および上部板)をコンパクトに折り畳むことができ、棺の大型化に有利となる。
また、基礎側板および可倒側板(下部板および上部板)が段ボール材により一体的に形成されるため、第2発明および第3発明と同様に、棺桶の軽量化が容易になり、火葬時の燃焼性を高めることも可能になる。
[第5発明]
前記課題を解決するための第5発明の組立式棺桶(50)は、
矩形の底板(12A)と、
この底板(12A)の左右長辺側に向き合って設けられる基礎側板(12B)と、
前記底板(12A)の前後短辺側に向き合って設けられる基礎妻板(12C)と、
前記基礎側板(12B)に折り畳み可能に連結される左右一対の可倒側板(52X)と、
前記可倒側板(52X)の前後端部に隣り合う位置に着脱可能に落とし込まれる前後一対の差込妻板(12Y)とを備え、
前記差込妻板(12Y)が前記可倒側板(52X)の前後端部に隣り合う位置に落とし込まれるとき、前記可倒側板(52X)に前記差込妻板(12Y)が係合手段を介して継ぎ合わされることにより、前記可倒側板(52X)の起立姿勢が支持されるように構成された組立式棺桶において、

前記基礎妻板(12C)の左右外側に配置される前記基礎側板(12B)と、
前記基礎側板(12B)の棺外側に配置される前記可倒側板(52X)と、
前記基礎妻板(12C)、前記基礎側板(12B)および前記可倒側板(52X)の前後外側に隣り合って配置される前記差込妻板(12Y)とを備えており、

前記係合手段は、
前記可倒側板(52X)の前後の端面に高さ方向に沿って設けられる係合突起(57)と、
前記差込妻板(12Y)の内側面の左右端部に高さ方向に沿って設けられる係合溝(16)とを備え、
前記差込妻板(12Y)が前記可倒側板(52X)と前後外側に隣り合う位置に落とし込まれるとき、前記係合溝(16)が前記係合突起(57)にスライド挿入されることにより、前記可倒側板(52X)に前記差込妻板(12Y)が継ぎ合わされるものであり、

加えて、前記係合手段は、
前記可倒側板(52X)の上端より低い位置から前記係合突起(57)が設けられることにより前記係合突起(57)の上方に形成される空隙部(19a)と、
前記差込妻板(12Y)の上端よりも低い位置から前記係合溝(16)が設けられることにより前記係合溝(16)の上方に形成される被せ部(19b)とを備え、
前記係合溝(16)が前記係合突起(57)にスライド挿入されるとき、前記空隙部(19a)に前記被せ部(19b)が収まって前記係合溝(16)の内側に前記係合突起(57)が隠れるように構成され、

さらには、
前記基礎側板(12B)と、
前記基礎側板(12B)の棺外側に配置される前記可倒側板(52X)と、
前記可倒側板(52X)の棺内側に固定されるヒンジ台(53)と、
前記基礎側板(12B)と前記ヒンジ台(53)とを棺内側で上下に隣り合わせて連結するヒンジ(15)と備え、
前記基礎側板(12B)に対して前記可倒側板(52X)が折り畳まれるとき、前記可倒側板(52X)と前記ヒンジ台(53)とが前記ヒンジ(15)により一体的に回動して左右内向きに倒れる構成とした。
第5発明の構成によれば、可倒側板および基礎側板に差込妻板を継ぎ合わせると、可倒側板の係合突起に差込妻板の係合溝がスライド挿入され、これに伴い空隙部に被せ部が収まって係合溝の内側に係合突起が隠れる。これにより、棺の開口部に可倒側板と差込妻板との継ぎ目(係合溝および係合突起)が見えなくなり、棺の外観の仕上がりを向上させることができる。
また、第5発明の構成では、基礎妻板、基礎側板および可倒側板の前後外側に隣り合って差込妻板が配置されるため、棺妻面において基礎妻板、基礎側板および可倒側板の各板材の境界(切れ目)を差込妻板で覆い隠すことができる。
加えて、基礎側板の棺外側に可倒側板が配置されるため、棺側面において基礎妻板と可倒側板との境界(切れ目)をなくすことができ、さらには、基礎側板とヒンジ台との境界(切れ目)を可倒側板で覆い隠すことができる。
この結果、棺の前後および左右から観た外観(棺妻面および棺側面)において、各板の境界(切れ目)をほとんどなくすることができ、前述した板材の継ぎ目を隠す効果と相俟って、組み立て後の棺桶の外観の仕上がりをさらに向上させることができる。
さらに、第5発明の構成では、差込妻板にその厚みの範囲で係合溝を形成することができるのに加え、可倒側板の前後の端面に係合突起が設けられるため、可倒側板の厚みの範囲で係合突起を形成することができる。この結果、可倒側板と差込妻板との継ぎ目(係合突起および係合溝)の製造が簡単になり、継ぎ目の強度も十分に確保することができる。
[第1〜5発明]
第1〜5発明において、棺の用途(人用、ペット用等)や種類(寝棺、座棺等)は、特に限定されることはない。
第1〜5発明の組立式棺桶において、基礎妻板と差込妻板との隣接部分に、差込妻板の上方への移動を規制するロック手段を設けてもよい。
このようなロック手段を設けることにより、組み立て後の差込妻板の脱落を防止することができ、棺の使用時の信頼性を高めることができる。
また、第1〜5発明の組立式棺桶において、基礎妻板と差込妻板との隣接部分に、差込妻板の上端を可倒側板の上端に一致させる位置決め手段を設けてもよい。
このような位置決め手段を設けることにより、棺の組立時に可倒側板と差込妻板の上端が一定の高さに揃い、棺の仕上がりの品質を安定させることができる。
なお、第1〜5発明は、単独で適用してもよいし、これらの発明を必要に応じて組み合わせて適用することもできる。また、第1〜5発明に本明細書に記載される他の発明を組み合わせてもよい。
第1実施形態の組立式棺桶を示す斜視図である。 同棺桶の棺本体を示す一部切欠き分解斜視図である。 同棺本体の前方端部を示すもので、(A)は平面図、(B)は側面図である。 同棺本体を示すもので、図2の[4]−[4]線断面図である。 同棺本体の折り畳み状態を示す断面図である。 同棺本体の差込妻板を示すもので、(A)は背面図、(B)は底面図である。 同棺本体の前方端部であって差込妻板を外した状態を示すもので、(A)は平面図、(B)は正面図である。 同棺本体の前方端部を示すもので、(A)は断面図、(B)は(A)の部分拡大図である。 同棺本体の前方端部を示すもので、(A)は差込妻板を落とし込む前の状態を示す部分断面図、(B)は差込妻板を落とし込んだ後の状態を示す部分断面図である。 同棺本体の前方端部を示すもので、差込妻板のロック手段を説明するための部分断面図である。 第2実施形態の組立式棺桶を示す斜視図である。 同棺桶の棺本体を示す一部切欠き分解斜視図である。 同棺本体の前方端部を示すもので、(A)は平面図、(B)は側面図である。 同棺本体を示すもので、(A)は図11の[14]−[14]線断面図、(B)はR部分の拡大図である。 同棺本体の基礎側板および可倒側板を形成するための段ボール材を示す展開図である。 同棺本体の折り畳み状態を示す断面図である。 同棺本体の差込妻板を示すもので、(A)は背面図、(B)は底面図である。 同棺本体の前方角部を示すもので、(A)は図13の[18A]−[18A]線断面図、(B)は図13の[18B]−[18B]線断面図である。 同棺本体の前方端部を示すもので、差込妻板のロック手段および位置決め手段を説明するための部分断面図である。 第3実施形態の組立式棺桶を示す斜視図である。 同棺桶の棺本体を示す一部切欠き分解斜視図である。 同棺本体を示すもので、図21の[22]−[22]線断面図である。 同棺本体の折り畳み状態を示すもので、(A)は基礎側板の外側に可倒側板の下部板を重ねた状態を示す断面図、(B)は底板の下側に可倒側板の上部板を重ねた状態を示す断面図である。 同棺本体による差込妻板および蓋の収納方法の一例を説明するもので、(A)は収納前の状態を示す断面図、(B)は収納後の状態を示す断面図である。 第4実施形態の組立式棺桶を示す斜視図である。 同棺桶の棺本体を示す一部切欠き分解斜視図である。 同棺本体を示すもので、図26の[27]−[27]線断面図である。 同棺本体の折り畳み状態を示すもので、(A)は可倒側板の下部板および上部板を折り畳む途中の状態を示す断面図、(B)は同下部板および上部板を折り畳んだ後の状態を示す断面図である。 第5実施形態の組立式棺桶を示す斜視図である。 同棺桶の棺本体を示す一部切欠き分解斜視図である。 同棺本体の折り畳み状態を示す断面図である。 差込妻板のロック手段の変形例を示すもので、(A)はロック前の状態を示す断面図、(B)はロック後の状態を示す断面図である。 同ロック手段の他の変形例を示すもので、(A)はロック前の状態を示す断面図、(B)はロック後の状態を示す断面図である。 同ロック手段の他の変形例を示すもので、(A)はロック前の状態を示す断面図、(B)はロック後の状態を示す断面図である。 従来形態による組立式棺桶の棺本体を示す分解斜視図である。 従来形態による改良型組立式棺桶の棺本体を示す分解斜視図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。実施形態として説明する組立式棺桶は、本発明の一例であり、発明の範囲がこれらの実施形態に限定されるものではない。
[第1実施形態]
図1に示すように、棺桶10は、棺本体12と蓋13とからなる。棺本体12の上方に蓋13が開閉自在に載せられる。蓋13の前寄りの位置には、窓ユニットWが設けられる。この窓ユニットWには観音扉が取り付けられ、これらの扉を開くことで棺内部が覗けるようになっている。
棺桶10の寸法は、例えば長さ(長辺)が170〜200cm程度、幅(短辺)が50〜70cm程度、棺本体12と蓋13を含めた高さが40〜50cm程度である。
棺桶10を形成する各板の材料には、桐(キリ)、檜(ヒノキ)、欅(ケヤキ)、杉(スギ)、樅(モミ)等の木材が採用される。これらの木材は、無垢材であってもよいし、集成材や圧縮成形材(パーティクルボード等)を含む木質材料であってもよい。各板の全部または一部に段ボールや樹脂を採用することも可能である。
棺桶10の表面には、必要に応じて装飾用の布やフィルムシートが貼り付けられる。このような化粧仕上げ施すことで、棺桶10の質感が高められる。
図2に示すように、棺本体12は、底板12A、基礎側板12Bおよび基礎妻板12Cとを有する。矩形の底板12Aの左右長辺側に基礎側板12B,12Bが向き合って立ち上げられ、底板12Aの前後短辺側に基礎妻板12Cが向き合って立ち上げられる。これらの底板12A、基礎側板12Bおよび基礎妻板12Cからなる箱体が棺本体12のベースとなり、棺桶10の強度を確保する部分となる。
図4に示すように、基礎側板12Bと基礎妻板12Cの底面には、平面矩形の凹部が形成される。そして、この凹部に底板12Aが収まり、裏側から釘Pを打ち込まれて固定される。このような底板12Aの収納構造を採用することで、底板12Aの前後左右の端面、すなわち底板12Aの厚み方向の端面が基礎妻板12Cおよび基礎側板12Bに隠れる。また、釘Pの頭部分が下向きになるため、棺本体12の外観の仕上がりが良好になる。
基礎側板12Bの上側には可倒側板12Xが設けられる(図2および図4参照)。可倒側板12Xは、棺内側で基礎側板12Bと蝶番ヒンジ15により上下に連結されている。基礎側板12Bと可倒側板12Xとが合わさって棺本体12の側面(左右方向から見た板面)が形成される。
蝶番ヒンジ15は、金属、樹脂等からなるもので、長さ方向(前後方向)に所定の間隔を保って少なくとも2個以上配置される(図1および図2参照)。これらの蝶番ヒンジ15により、可倒側板12X,12Xが底板12A側に倒れる。つまり、可倒側板12X,12Xが図4の起立姿勢から左右内向きに折り畳まれる(図5参照)。
基礎妻板12Cの前後外側であって基礎側板12Bおよび可倒側板12Xと隣り合う位置には、差込妻板12Y,12Yが落とし込まれる(図2参照)。これらの差込妻板12Yは、棺本体12の妻面(前後方向から見た板面)を形成するもので、基礎妻板12Cの前後外側に落とし込まれるとき、後述する係合手段により起立姿勢の可倒側板12Xおよび基礎側板12Bに継ぎ合わされる。これにより、可倒側板12X,12Xの起立姿勢が差込妻板12Yで支持される。
左右の基礎側板12Bの左右の高さは、段違いになるように設定される。すなわち、図4に示すように、左側の基礎側板12Bは、基礎妻板12Cの高さにほぼ等しく、右側の基礎側板12Bの高さは、基礎妻板12Cよりも基礎側板12Bの厚み分だけ高い位置になっている。このように左右の高さを段違いにすることにより、左右の基礎側板12Bを内側に折り畳んだとき、基礎妻板12Cの上に基礎側板12B,12Bが重なってコンパクトな形態となる(図5参照)。
図3に示すように、基礎妻板12Cと基礎側板12Bとの位置関係は、左右方向に向き合う基礎側板12B,12Bの間に基礎妻板12Cが挟まれる配置になっている。これに対し、可倒側板12Xと差込妻板12Yとの位置関係は、可倒側板12Xの棺外側に差込妻板12Yが配置される、つまり可倒側板12Xが前後の差込妻板12Yで挟まれる関係(逆さ造り)にある。このように可倒側板12Xと差込妻板12Yとを逆さ造りの関係に配置することで、可倒側板12Xの厚みの範囲に後述する下部係合突起17および上部係合突起18を収めることができ、また、棺本体12の妻面の境界(切れ目)を差込妻板12Yで覆い隠すことが可能になる。
可倒側板12Xと差込妻板12Yとのそれぞれ向き合う位置には、両板を継ぎ合わせるための係合手段(係合溝16、下部係合突起17および上部係合突起18)が設けられる。
可倒側板12Xの前後の端面に上部係合突起18が高さ方向に沿って設けられ、基礎側板12Bの前後の端面に下部係合突起17が上部係合突起18と同一線上に設けられる。そして、差込妻板12Yの内側面の左右端部に係合溝16が設けられている。
差込妻板12Yが可倒側板12Xと前後外側に隣り合う位置に落とし込まれると、係合溝16が上部係合突起18から下部係合突起17にかけてスライド挿入され、起立姿勢の可倒側板12Xに差込妻板12Yが継ぎ合わされる。
図8に示すように、係合溝16と、下部係合突起17および上部係合突起18との係合部分は、横断面ほぼ台形で長さ方向に連なる。係合溝16は、アリ溝形状で、その溝底部の幅が開口部の幅よりも広く、下部係合突起17および上部係合突起18は、その付け根部よりも突起先端部の幅が広い。下部係合突起17および上部係合突起18に係合溝16がスライド挿入されると、係合溝16内に各突起17,18がほぼぴったり収まる。これにより、係合溝16と、下部係合突起17および上部係合突起18とは、互いに溝長さ方向(高さ方向)には移動可能であるが、溝深さ方向には移動できない関係になって可倒側板12Xに差込妻板12Yが着脱可能に継ぎ合わされることになる。
係合手段(係合溝16、下部係合突起17および上部係合突起18)の上方には、これらの継ぎ目を隠すための空隙部19a(図7参照)と被せ部19b(図6参照)とが設けられる。空隙部19aは、可倒側板12Xの上端より低い位置から上部係合突起18を設けることにより、その上方に生じる空間であり、被せ部19bは、差込妻板12Yの上端よりも低い位置から係合溝16を設けることにより、その上方に形成される差込妻板12Yの厚み部分である。
係合溝16が上部係合突起18から下部係合突起17にかけてスライド挿入されるとき、空隙部19aに被せ部19bが収まって係合溝16の内側に下部係合突起17および上部係合突起18が隠れる。
本実施形態では、空隙部19aに被せ部19bが収まった状態で、上部係合突起18の上に被せ部19bが載り、差込妻板12Yと可倒側板12Xとの各上端の位置が揃うように設定される(図9参照)。つまり、被せ部19bの位置と厚みにより差込妻板12Yの高さ位置が決まることになる。
図7に示すように、下部係合突起17および上部係合突起18の上端角部は、正面から見て上方に行くにしたがって次第に幅が狭くなる面取りが施されている。下部係合突起17または上部係合突起18の先端に係合溝16が嵌るとき、これらの面取り部分が係合溝16を各突起の中心線上に案内する役割を果たす。これにより、差込妻板12Yの落とし込みの操作がスムーズに行えるようになる。
図10に示すように、基礎妻板12Cと差込妻板12Yとの隣接部分には、ロックピンL1とロック穴h0,h1とからなるロック手段が設けられる。ロック穴h0は、差込妻板12Yの内側面に所定深さで設けられ、ロック穴h1は、基礎妻板12Cに貫通するように設けられる。
差込妻板12Yが基礎妻板12Cの隣接位置に落とし込まれた状態で、ロック穴h0とh1とがほぼ一致した位置に来る。このとき、ロック穴h0,h1にロックピンL1を嵌めることにより、差込妻板12Yが持ち上がらないようにロックされる。
このようなロック手段を設けることにより、組立時に差込妻板12Yの落とし込み状態を安定させることができ、棺の使用時の信頼性を高めることができる。
次に、棺本体12の組立方法について説明する。
棺桶10の使用前は、棺本体12の可倒側板12Xが内向きに折り畳まれて(図5参照)、差込妻板12Yが外れた状態にある。この状態から棺本体12を組み立てる場合、まず、図5で右側の可倒側板12Xを立ち上げ、左側の可倒側板12Xを立ち上げる。そして、左右の可倒側板12X,12Xを起立姿勢に保って補助板(図示省略)等で仮止めする。
次いで、図2に示すように、可倒側板12Xの前後に差込妻板12Yを落とし込む。このとき、差込妻板12Yの係合溝16を、可倒側板12Xの上部係合突起18から基礎側板12Bの下部係合突起17にかけてスライド挿入すると、差込妻板12Yが可倒側板12Xおよび基礎側板12Bに継ぎ合わされて可倒側板12Xの起立姿勢が差込妻板12Yで支持される。
その後、前述したロック穴h0,h1にロックピンL1を嵌めて差込妻板12Yの上方への移動をロックする。
上記のように棺本体12を組み立てた後、図1に示すように、棺本体12の上方に、予め作製した蓋3を載せることで、棺桶10の組立が完了する。
棺本体12を折り畳む場合には、前述と逆の手順でまずロック手段(ロック穴h0,h1およびロックピンL1)を解除して、差込妻板12Yを上方に抜き出し、次いで、左側の可倒側板12X、右側の可倒側板12Xの順で基礎妻板12Cの上に左右内向きに折り重ねる。
第1実施形態の棺桶10によれば、基礎側板12Bおよび可倒側板12Xに差込妻板12Yを継ぎ合わせると、係合溝16が上部係合突起18から下部係合突起17にかけてスライド挿入され、空隙部19aに被せ部19bが収まって係合溝16の内側に上部係合突起18および下部係合突起17が隠れる。このため、棺本体12の上部に可倒側板12Xと差込妻板12Yとの継ぎ目(係合溝16および上部係合突起18)が見えなくなる。もちろん基礎側板12Bと差込妻板12Yとの継ぎ目(係合溝16および下部係合突起17)についても、棺本体12の外観に見えることはない。
また、棺桶10では、基礎妻板12C、基礎側板12Bおよび可倒側板12Xの前後外側に差込妻板12Yが隣り合って配置されるため、棺本体12の前後方向から見て基礎妻板12C、基礎側板12Bおよび可倒側板12Xの境界(切れ目)を差込妻板12Yで隠すことができる。このため、棺本体12の妻面に板材同士の境界(切れ目)が無くなる(図1参照)。
この結果、前述した可倒側板12Xと差込妻板12Yとの継ぎ目を隠す効果と相俟って、組み立て後の棺桶10の外観の仕上がりを大幅に向上させることができる。
さらに、棺桶10によれば、差込妻板12Yの配置が基礎妻板12Cの前後外側(逆さ造り)になっているため、基礎側板12Bおよび可倒側板12Xの前後の端面にそれぞれ上部係合突起18および下部係合突起17を設けることができる。これにより、これらの側板の厚みの範囲でこれらの係合突起を形成することができ、継ぎ目(係合溝16,上部係合突起18および下部係合突起17)の強度を良好に保つことが可能となる。
具体的には、基礎側板12Bの長さよりも下部係合突起17の分だけ長い原板を準備し、この原板の前後の端部に切削加工を施せば、下部係合突起17を簡単に形成することができる。同様に、可倒側板12Xの長さよりも上部係合突起18の分だけ長い原板(基礎側板12Bの原板と同じ長さの原板)を準備し、この原板の前後の端部に切削加工を施せば、上部係合突起18を簡単に形成することができる。
係合溝16の加工についても、差込妻板12Yの内側面の端部に係合溝16が設けられるため、その板面に切削加工を施すことで、差込妻板12Yの厚みの範囲で係合溝を形成することができる。
この結果、可倒側板12Xと差込妻板12Yとの継ぎ目、および基礎側板12Bと差込妻板12Yとの継ぎ目の加工が簡単になり、組立式棺桶を効率よく少ないコストで製造することができる。また、基礎側板12Bおよび可倒側板12Xの板面に係合突起が突きでないため、これらの継ぎ目の強度も十分に確保することができる。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態の組立式棺桶を図11〜図19に示す。第2実施形態の棺桶20は、棺本体22に段ボールヒンジ25を採用したものである。なお、棺桶の基本的な構成および効果は、第1実施形態と同一であるため、実質的に同一の構成部分については同一の符号を付す。
図11に示すように、棺桶20は、棺本体22と蓋23とを備える。棺本体22の上方に蓋23が開閉自在に載せられる。蓋23の前寄りの位置には、窓ユニットWが設けられる。この窓ユニットWには観音扉が取り付けられ、これらの扉を開くことで棺内部が覗けるようになっている。
図12に示すように、棺本体22は、底板12A、基礎側板22Bおよび基礎妻板12Cを有する。矩形の底板12Aの左右長辺側に基礎側板22B,22Bが向き合って立ち上げられ、底板12Aの前後短辺側に基礎妻板12Cが向き合って立ち上げられる。
基礎側板22B,22Bの上側には可倒側板22X,22Xが設けられる。起立姿勢の可倒側板22X,22Xが段ボールヒンジ25により左右内向きに折り畳み可能になっている。
基礎側板22Bおよび可倒側板22Xの前後外側には、係合手段(係合溝16;図17参照、下部係合突起17および上部係合突起18;図12参照)を介して差込妻板22Y,22Yが継ぎ合わされる。
棺本体22を構成する板材のうち、基礎側板22Bの外壁部と可倒側板22Xとは、外板と内板との間に芯材を挟んでなる多層構造の段ボール材により一体的に形成される。段ボール材としては、好ましくは板厚10〜20mm程度の二層強化段ボール材(例えばトライウォール社製)が採用される。この強化段ボール材は、蓋23および差込妻板22Yの主要部にも採用されており、図14(B)のR部分拡大図に示すように、2枚の厚板(ライナー)Rb,Rfとの間に、2層の波板r1およびr2が仕切り板r3を介して積層されてなる。2枚の厚板(ライナー)Rb,Rfのうち、棺外側に向く方が外板となり、棺内側に向く方が内板となる。
なお、第2実施形態の断面図(図14,図16,図18および図19)において、点模様の箇所は、強化段ボール材で形成される部分であり、斜線の箇所は、木材または木質材料で形成される部分である。第2実施形態では、二層強化段ボール材を採用しているが、三層強化段ボール材(例えばトライウォール社製)を採用することも可能である。
段ボールヒンジ25は、基礎側板22Bと可倒側板22Xとを繋ぐ連結部分の強化段ボール材のうち、内板を残して外板と芯材とを平面状の切り込みにより切断し、この内板の残部を基礎側板22Bと可倒側板22Xとの境界線に合わせて折り曲げることにより形成される。
具体的には、強化段ボール材の原板を所定の縦横サイズにカットし、基礎側板22Bと可倒側板22Xの境界線に平面状(断面I字状)の切り込みを入れる。この切り込みは、強化段ボール材を構成する厚板Rb,Rfおよび波板r1,r2(図14参照)のうち、棺内側になる厚板(内板)を残して他の板を段ボール紙面に対しほぼ垂直に切断して形成する。この厚板(内板)の残部を基礎側板22Bと可倒側板22Xとの境界線(ヒンジ回動軸)に合わせて折り曲げることにより、この折り曲げ線部分が段ボールヒンジ25となる。
図14および図17に示すように、可倒側板22Xおよび差込妻板22Yの開口端部には、段ボール材からなる内枠板21が形成される。内枠板21は、強化段ボール材を2列に並んだV溝で折り返して形成される。
強化段ボール材を折り曲げる場合は、段ボール層のうち厚板Rf,Rbのいずれかを残して他の層を回転刃等を用いてV溝を形成し、残した片方の厚板(ライナー)のみを折り曲げて、V溝の傾斜する溝面を互いに密着させる。V溝の溝角がほぼ90゜になるようにV溝加工を施せば、隣り合う板同士がほぼ垂直に折れ曲がる。V溝を形成するための他の手段としては、プレス機等で段ボール板を断面V字状に圧縮してもよい。
図15には一例として、図14で左側の基礎側板22B(外壁部)および可倒側板22Xを形成するための強化段ボール材の展開シートを示した。
展開シート20pには、基礎側板22Bと可倒側板22Xとの間に平面状(断面I字状)の切り込み(段ボールヒンジ25)が形成され、可倒側板22Xと内枠板21との間に平行に並んだ2列のV溝v1,v2がほぼ90゜角をなして連なっている。これらの2列のV溝v1,v2に沿って展開シート20pを折り曲げることにより棺本体22の内側に内枠板21が形成されることになる。
なお、2列のV溝v1,v2の間には展開シート20pの厚みにほぼ等しい隙間が空けられている。この隙間部分には図14に示す強化段ボール材からなる中間板21mが挟まれる。これにより内枠板21の折返し幅が展開シート20pの3枚分の厚さになり、棺本体22の開口端に広い載置面が確保される。
このように可倒側板22Xおよび差込妻板22Yの開口端部に内枠板21を設けることで、棺本体22の強度が大幅に高められる。また、棺本体22の開口端の載置面が一枚の強化段ボール材の厚み以上に確保されるため、蓋23を載せたときの安定感が増す。
棺本体22を構成する板材のうち、底板12A、基礎側板22Bの内壁部、および基礎妻板12Cは、強化段ボール材よりも強度に優れる木材または木質材料で形成される。
このように棺本体22の基礎部分が強化段ボール材よりも強度に優れる材料で形成されることで、棺本体22の耐荷重性・耐久性が確保される。
棺本体22の内側であって基礎側板22Bおよび可倒側板22Xの端部の壁面には、木材または木質材料からなる下部内張板23sおよび上部内張板23tが設けられる(図12参照)。同様に、棺本体22の内側であって差込妻板22Yの端部の壁面には、木材または木質材料からなる下部内張板24sおよび上部内張板24tが設けられる(図17参照)。
これらの下部内張板23s,24sおよび上部内張板23t,24tを棺本体22の内側に貼り付けることで、基礎側板22B、可倒側板22Xおよび差込妻板22Yの外周端部の厚みが増し、棺本体22の強度が高められる。
係合溝16,16、下部係合突起17および上部係合突起18についても、同様に、強化段ボール材よりも強度に優れる木材または木質材料で形成される(図18参照)。
係合溝16,16の上方には被せ部19b(図17参照)、上部係合突起18の上方には空隙部19a(図12参照)がそれぞれ設けられる。
係合溝16,16は、差込妻板22Yの左右端部に設けられる妻板枠片27の高さ方向に連なる。妻板枠片27は、木材または木質材料からなるもので、強化段ボール材からなる差込妻板22Yの両端部に一体的に接着固定される。妻板枠片27の棺内側には固定部27fが延び(図18参照)、この固定部27fが強化段ボール材で挟まれて棺外側から見えないようになっている。
なお、妻板枠片27の棺外側の角部には断面弧状の面取り加工が施されている。同様に、蓋23の角部についても面取り加工が施されており、棺本体22に蓋23を置いたとき、両者の角部同士が段差無く高さ方向に連なる。これにより、棺本体22の角部が丸みを帯びて柔らかな印象に持つデザインに仕上がっている。
下部係合突起17は、基礎側板22Bの内壁部の前後端面にその厚みの範囲で一体的に形成される。
上部係合突起18は、可倒側板22Xの前後端面であって側板枠片26(図14,図16参照)に一体的に形成される。側板枠片26は、木材または木質材料からなるもので、強化段ボール材からなる可倒側板22Xと内枠板21との間に固定される。図18に示すように、側板枠片26と中間板21mとはほぼ同一平面上の位置にある。
このように係合溝16,16、下部係合突起17および上部係合突起18が強化段ボール材よりも強度に優れる木材または木質材料で形成されることで、これらの係合手段の強度が十分に確保される。
第2実施形態の棺桶20によれば、第1実施形態の効果に加え、棺本体22および蓋23の板材の一部に強化段ボール材を採用するため、棺の軽量化が容易になり、火葬時の燃焼性を高めることができる。
第2実施形態では、棺本体22および蓋23を構成する板材のうち、強度を要求される部分には木材または木質材料が採用されるため、棺全体の耐久性も十分確保することができる。つまり、強化段ボール材と、木材または木質材料とを効果的に組み合わせることで、棺の耐久性を十分に確保した上で、軽量性・燃焼性といった強化段ボールの特性を活かすことができる。
加えて、棺桶20によれば、基礎側板22Bに対して可倒側板22Xを折り畳み可能に連結するヒンジとして、段ボールヒンジ25が採用されるため、金属等の蝶番ヒンジが不要になる。蝶番ヒンジを取り付ける作業も不要となる。これにより、棺桶20の製作コストを抑えることが可能となる。
さらには、基礎側板22Bおよび可倒側板22Xの棺内側が段ボール紙面(内板)によりフラットに連なるため、棺内側の見た目をシンプルに仕上げることが可能となる。供え物などの出し入れの際にヒンジ部分が邪魔になることもない。
なお、第2実施形態において、差込妻板22Yの落とし込むときの位置決め手段については、第1実施形態とは異なる構成が採用される。
図19に示すように、基礎妻板12Cの下方には段差部28が設けられる。この段差部28は、底板12Aの前後の端部を基礎妻板12Cよりも外側に突き出る長さに設定することにより形成されるものである。
差込妻板22Yの下端部には切り欠き部29が設けられる。切り欠き部29は、差込妻板22Yの下部内張板24sを段差部28の寸法にほぼ等しいサイズで切り欠いて形成される。
基礎妻板12Cの前後に差込妻板22Yを落とし込むと、段差部28に切り欠き部29が載り、差込妻板22Yの上端が可倒側板12Xの上端と同じ位置になる。つまり、これらの段差部28と切り欠き部29とが差込妻板22Yの位置決め手段となる。
このような構成によれば、切り欠き部29の高さを調整するだけで、簡単に差込妻板22Yの位置決めを容易に行うことができる。空隙部19aの大きさを被せ部19bよりも広くして上部係合突起18に被せ部19bが触れないようにすることも可能である。
第2実施形態において、差込妻板22Yの落とし込むときのロック手段についても、下記のように、第1実施形態とは異なる構成が採用される。
基礎妻板12Cには、下部内張板24sの直ぐ上にロック孔h2が貫通している(図19参照)。ロック孔h2にはロックピンL2が着脱可能に差し込まれる。ロック孔h2から下部内張板24sの上方にロックピンL2が差し込まれると、下部内張板24sがロックピンL2に引っ掛かって差込妻板22Yの上方への移動がロックされる。つまり、ロック孔h2、ロックピンL2および下部内張板24sが差込妻板22Yのロック手段となる。
[第3実施形態]
第3実施形態の組立式棺桶を図20〜図24に示す。第3実施形態の棺桶30は、可倒側板を上下2段にし、左右外向きに折り畳む構成としたものである。その他の基本的な構成は、第2実施形態と同様であるため、実施的に同一の構成部分には同一の符号を付す。
図20に示すように、棺桶30は、棺本体32と蓋23とを備える。棺本体32の上方に蓋23が開閉自在に載置される。蓋23の前寄りの位置には、窓ユニットWが設けられる。窓ユニットWには観音扉が取り付けられ、これらの扉を開くことで棺内部が覗けるようになっている。
図21に示すように、棺本体32は、底板12Aと基礎側板22Bと基礎妻板12Cとを有する。矩形の底板12Aの長辺側に基礎側板22B,22Bが左右に向き合って立ち上げられ、底板12Aの短辺側に基礎妻板12C,12Cが前後に向き合って立ち上げられる。
基礎側板22Bの上側には可倒側板を構成する下部板32Xsと上部板32Xtとが上下に並んで形成される。棺本体32の前後の上部係合突起18および内張板23tは、下部板32Xsと上部板32Xtとの境界線で上下に分割される(図21参照)。
基礎側板22Bと下部板32Xsとの間には、下部ヒンジ35sが設けられ、下部板32Xsと上部板32Xtとの間には、上部ヒンジ35tが設けられる。下部板32Xsおよび上部板32Xtは、下部ヒンジ35sおよび上部ヒンジ35tにより左右外向きに2段階で折り畳まれる。
基礎側板22Bおよび可倒側板(下部板32Xsおよび上部板32Xt)の前後外側には、第2実施形態と同様な係合手段(係合溝16、下部係合突起17および上部係合突起18)を介して差込妻板22Y,22Yが継ぎ合わされる。
棺本体32を構成する板材のうち、基礎側板22Bの外壁部と可倒側板(下部板32Xsおよび上部板32Xt)とは、外板と内板との間に芯材を挟んでなる多層構造の段ボール材により一体的に形成される。
下部ヒンジ35sは、基礎側板22Bと下部板32Xsとを繋ぐ連結部分の強化段ボール材のうち、外板を残して内板と芯材とを平面状(断面I字状)の切り込みにより切断し、この外板の残部を基礎側板22Bと下部板32Xsの境界線に合わせて折り曲げることにより形成される。
上部ヒンジ35tは、下部板32Xsと上部板32Xtとを繋ぐ連結部分の強化段ボール材のうち、外板を残して内板と芯材とを平面状の切り込みにより切断し、この外板の残部を下部板32Xsと上部板32Xtとの境界線に合わせて折り曲げることにより形成される。
具体的には、強化段ボール材の原板を所定の縦横サイズにカットし、基礎側板22B、下部板32Xsおよび上部板32Xtの各境界線に平面状の2本の切り込みを入れる。この切り込みは、強化段ボール材を構成する厚板Rb,Rfおよび波板r1,r2(図14参照)のうち、棺外側になる厚板(外板)を残して他の板を段ボール紙面に対しほぼ垂直に切断して形成する。この厚板(外板)の残部を各板の境界線に合わせて折り曲げることにより、この折り曲げ線部分が下部ヒンジ35sおよび上部ヒンジ35tとなる。
下部板32Xsの上下幅は、基礎側板22Bの上下幅とほぼ等しく設定され、上部板32Xtの上下幅は、底板12Aの左右幅の半分以下の長さに設定される。このように板幅を設定することで、後述する折り畳み時に、棺本体32の外側面に沿って下部板32Xsおよび上部板32Xtを折り返すことが可能になる。
棺本体32を折り畳む場合、図23(A)の二点鎖線に示す起立姿勢から下部板32Xsを左右外向きにほぼ180゜折り返して基礎側板22Bの外側に重ねる。このとき、基礎側板22Bと下部板32Xsとは高さ寸法が等しくなっているため、下部板32Xsの先端が基礎側板22Bの最下位の位置に来る。
次いで、上部板32Xtを左右内向きに90゜折り曲げると、底板12Aの下側に重なる。これにより、図23(B)に示すように、底板12Aの上が開放された状態で棺本体32がコンパクトに折り畳まれる。
第3実施形態の棺桶30によれば、棺本体32の折り畳み時に可倒側板(下部板32Xsおよび上部板32Xt)が棺外側に折り返されるため、棺内の空間が開放された状態となり、この空間を収納スペースとして効率よく利用することができる。例えば図24に示すように、山型の立体的な装飾蓋36を使用する場合、装飾蓋36を裏返して底板12Aの上方の空間に入れれば、棺本体32と装飾蓋36とが高さを抑えたコンパクトな形態に収まる。同様に、棺本体32から取り外した差込妻板22Yも底板12Aの上のスペースにまとめて保管することも可能となる。
また、棺桶30の構成では、基礎側板22Bと可倒側板(下部板32Xsおよび上部板32Xt)の外側面が段ボール紙面(外板)によりフラットに連なるため、各板材の境界が外側から見えなくなる。この結果、棺妻面(差込妻板22Y)切れ目が少ないのに加え、棺側面にも切れ目の少ないデザイン性の高い棺に仕上げることが可能となる。
さらに、棺桶30の構成では、基礎側板22Bおよび可倒側板(下部板32Xsおよび上部板32Xt)等の板材に段ボール材が採用されるため、第2実施形態と同様に、棺桶の軽量化を図り、火葬時の燃焼性を高めることもできる。
[第4実施形態]
第4実施形態の組立式棺桶を図25〜図28に示す。第4実施形態の棺桶は、可倒側板を上下2段とし、蛇腹式に折り畳む構成としたものである。その他の基本的な構成は、第3実施形態と同様であるため、実施的に同一の構成部分には同一の符号を付す。
図25に示すように、棺桶40は、棺本体42と蓋23とを備える。棺本体42の上方に蓋23が開閉自在に載置される。蓋23の前寄りの位置には、窓ユニットWが設けられる。窓ユニットWには観音扉が取り付けられ、これらの扉を開くことで棺内部が覗けるようになっている。
図26に示すように、棺本体42は、底板12Aと基礎側板22Bと基礎妻板12Cとを有する。矩形の底板12Aの長辺側に基礎側板22B,22Bが左右に向き合って立ち上げられ、底板12Aの短辺側に基礎妻板12C,12Cが前後に向き合って立ち上げられる。
基礎側板22Bの上側には可倒側板を構成する下部板42Xsと上部板42Xtとが上下2段で形成される。棺本体42の前後に設けられる上部係合突起18および内張板23tについても、下部板42Xsと上部板42Xtとの境界線で上下に分割される(図26参照)。
基礎側板22Bと下部板42Xsとの間には、下部ヒンジ45sが設けられ、下部板42Xsと上部板42Xtとの間には、上部ヒンジ45tが設けられる。下部板42Xsは、段ボール材からなる下部ヒンジ45sにより左右内向きに折り畳まれ、上部板32Xtは、段ボール材からなる上部ヒンジ45tにより左右外向きに折り畳まれる。
基礎側板22Bおよび可倒側板(下部板42Xsおよび上部板42Xt)の前後外側には、第2実施形態と同様な係合手段(係合溝16、下部係合突起17および上部係合突起18)を介して差込妻板22Y,22Yが継ぎ合わされる。
棺本体42を構成する板材のうち、基礎側板22Bの外壁部と可倒側板(下部板42Xsおよび上部板42Xt)とは、外板と内板との間に芯材を挟んでなる多層構造の段ボール材により一体的に形成される。
下部ヒンジ45sは、基礎側板22Bと下部板42Xsとを繋ぐ連結部分の強化段ボール材のうち、内板を残して外板と芯材とを平面状の切り込みにより切断し、この内板の残部を基礎側板22Bと下部板42Xsの境界線に合わせて折り曲げることにより形成される。
上部ヒンジ45tは、下部板42Xsと上部板42Xtとを繋ぐ連結部分の強化段ボール材のうち、外板を残して内板と芯材とを平面状の切り込みにより切断し、この外板の残部を下部板42Xsと上部板42Xtとの境界線に合わせて折り曲げることにより形成される。
具体的には、強化段ボール材の原板を所定の縦横サイズにカットし、基礎側板22B、下部板42Xsおよび上部板42Xtの各境界線に平面状の切り込みを入れる。下部ヒンジ45sを形成する場合は、強化段ボール材を構成する厚板Rb,Rfおよび波板r1,r2(図14参照)のうち、棺内側になる厚板(内板)を残して他の板を段ボール紙面に対しほぼ垂直に切断する。この厚板(内板)の残部を基礎側板22Bと下部板42Xsとの境界線に合わせて折り曲げることにより、この折り曲げ線部分が下部ヒンジ45sとなる。一方、上部ヒンジ45tを形成する場合は、強化段ボール材を構成する厚板Rb,Rfおよび波板r1,r2(図14参照)のうち、棺外側になる厚板(外板)を残して他の板を段ボール紙面に対しほぼ垂直に切断する。この厚板(外板)の残部を下部板42Xsと上部板42Xtとの境界線に合わせて折り曲げることにより、この折り曲げ線部分が上部ヒンジ45tとなる。
棺本体42を折り畳む場合、図27に示す起立姿勢から下部板42Xsを左右内向きに、上部板42Xtを左右外向きに折り曲げる。これにより、図28に示すように、基礎側板22Bの上に下部板42Xsが載り、下部板42Xsの上に上部板42Xtが重なって棺本体12がコンパクトに折り畳まれる。
第4実施形態の棺桶40によれば、可倒側板(下部板42Xsおよび上部板42Xt)が蛇腹式に折り畳まれるため、これらの板同士が干渉しにくい。このため、棺本体12の高さ寸法が大きい場合であっても、可倒側板(下部板42Xsおよび上部板42Xt)をコンパクトに折り畳むことができ、棺の大型化に有利となる。
さらに、第2および第3実施形態と同様に、基礎側板22Bおよび可倒側板(下部板42Xsおよび上部板42Xt)等の板材に段ボール材が採用されるため、棺桶の軽量化を図り、火葬時の燃焼性を高めることができる。
[第5実施形態]
第5実施形態を図29〜図31に示す。第5実施形態の組立式棺桶50は、基礎側板と可倒側板との境界(切れ目)が隠れる構成としたものである。その他の基本的な構成は、第1実施形態と同様であるため、実施的に同一の構成部分には同一の符号を付す。
図29に示すように、棺桶50は、棺本体52と蓋13とからなる。棺本体52の上方に蓋13が開閉自在に載せられる。蓋13の前寄りの位置には、窓ユニットWが設けられる。この窓ユニットWには観音扉が取り付けられ、これらの扉を開くことで棺内部が覗けるようになっている。
図30に示すように、棺本体52は、底板12A、基礎側板12Bおよび基礎妻板12Cとを有する。矩形の底板12Aの左右長辺側に基礎側板12B,12Bが向き合って立ち上げられ、底板12Aの前後短辺側に基礎妻板12Cが向き合って立ち上げられる。これらの底板12A、基礎側板12Bおよび基礎妻板12Cからなる箱体が棺本体12のベースとなり、棺桶10の強度を確保する部分となる。
基礎側板12Bの左右外側には可倒側板52Xが設けられる。可倒側板52Xは、棺本体52の下端から上端まで基礎側板12Bが隠れる板面をもち、可倒側板52Xの棺内側にヒンジ台53(図30,図31参照)が固定される。ヒンジ台53と基礎側板12Bとが棺内側で金属等からなる蝶番ヒンジ15により連結されており、この蝶番ヒンジ15により可倒側板52Xが基礎側板12Bに対して左右内向きに折り畳まれるようになっている。
ヒンジ台53は、可倒側板52Xの長さ方向に連なる角材からなるもので、接着剤や釘打ち等で可倒側板12Xに固定される。ヒンジ台53が基礎側板12Bの直ぐ上に載ることで、可倒側板12Xの起立姿勢が支持される。ヒンジ台53の横幅(左右方向の幅寸法)と、基礎側板12Bの厚みとはほぼ等しく、ヒンジ台53および基礎側板12Bの棺内側の面がほぼ垂直方向に段差なく連なる。
基礎妻板12Cの前後外側であって基礎側板12Bおよび可倒側板52Xと前後に隣り合う位置には、第1実施形態と同様な構成をもつ差込妻板12Y(図6参照)が設けられる。差込妻板12Yの棺内側面の左右端部には係合溝16(図6参照)が形成される。
可倒側板52Xの前後方向の端面には係合突起57が設けられる。この係合突起57は、高さ方向に途切れることなく、ほぼ一定の厚みと幅をもって高さ方向に連なっている。
係合突起57の断面形状については、第1実施形態の下部係合突起17および上部係合突起18と同様である。
差込妻板12Yが可倒側板52Xと前後外側に隣り合う位置に落とし込まれると、係合溝16が係合突起57にスライド挿入され、起立姿勢の可倒側板52Xに差込妻板12Yが継ぎ合わされる。
係合溝16および係合突起57の上方には、これらの継ぎ目を隠すための空隙部19a(図30参照)と被せ部19b(図6参照)とが設けられる。係合溝16が係合突起57にスライド挿入されると、空隙部19aに被せ部19bが収まって係合溝16の内側に係合突起57が隠れる。
第5実施形態の棺桶50によれば、可倒側板52Xに差込妻板12Yを継ぎ合わせると、係合溝16の内側に係合突起57が隠れるため、棺本体52の開口端に可倒側板52Xと差込妻板12Yとの継ぎ目(係合溝16および係合突起57)が見えなくなり、棺の外観の仕上がりを向上させることができる。
また、棺桶50では、基礎妻板12C、基礎側板12Bおよび可倒側板52Xの前後外側に隣り合って差込妻板12Yが配置されるため、棺の前後方向からみて基礎妻板12C、基礎側板12Bおよび可倒側板52Xの各板材の境界(切れ目)を差込妻板12Yで覆い隠すことができる。
加えて、基礎側板12Bの棺外側に可倒側板52Xが配置されるため、棺側面に基礎側板12Bと可倒側板52Xとの境界(切れ目)をなくすことができ、さらには、基礎側板12Bとヒンジ台53との境界(切れ目)を可倒側板52Xで覆い隠すことができる。
この結果、棺の前後および左右から観た外観(棺妻面および棺側面)において、各板の境界(切れ目)をほとんどなくすることができ、前述した板材の継ぎ目を隠す効果と相俟って、組み立て後の棺桶の外観の仕上がりをさらに向上させることができる。
さらに、棺桶50では、差込妻板12Yにその厚みの範囲で係合溝16を形成することができるのに加え、可倒側板52Xの前後の端面にその厚みの範囲内で係合突起57を形成することができる。このため、可倒側板52Xと差込妻板12Yとの継ぎ目(係合溝16および係合突起57)の製造が簡単になり、継ぎ目の強度を十分に確保することができる。
以上、第1〜5実施形態の組立式棺桶を説明したが、本発明の実施形態は、これらの構成に限定されることなく、種々の変形や変更を伴ってもよい。
[変形例:差込妻板のロック手段(1)]
第1〜5実施形態では、差込妻板12Yのロック手段として、ロック穴およびロックピンを採用したが、板バネからなるロック手段を採用してもよい。図32に示す変形例では、基礎妻板12Cの棺外側に板バネM1が固定される。板バネM1は、下向き外側へ傾斜するように延び、図32で左から右へ押されると、この傾斜部分が基礎妻板12Cの板面に一致する位置まで撓む。
図32(A)に示すように、差込妻板12Yが落とし込まれると、差込妻板22Yの内側面に押されて板バネM1が一旦撓み、下部内張板24sが板バネM1の先端より下に来ると、板バネM1が元の状態に戻る。そして、板バネM1が下部内張板24sに引っ掛かる状態となって差込妻板22Yの上方への移動をロックする。
[変形例:差込妻板のロック手段(2)]
差込妻板22Yのロック手段として、板バネとスリット状のロック溝との組合せを採用してもよい。図33の変形例では、下部内張板24sの上端面に板バネM2が固定され、基礎妻板12Cの前側(図33で左側)に水平方向に切り込まれたスリット状のロック溝K1が設けられる。
図33(A)に示すように、差込妻板22Yが落とし込まれると、差込妻板22Yの棺内側で板バネM2の先端が撓みながら下方へ移動し、ロック溝K1に嵌って元の状態に戻る。これにより、板バネM2の先端が基礎妻板12Cに引っ掛かる状態となって差込妻板22Yの上方への移動をロックする。
[変形例:差込妻板のロック手段(3)]
差込妻板22Yのロック手段として、板バネと櫛刃状のロック溝との組合せを採用してもよい。図34の変形例では、下部内張板24sの上端面に板バネM2が固定され、基礎妻板12Cの前側(図33で左側)に櫛歯状に加工されたロック溝K2が設けられる。
34(A)に示すように、差込妻板22Yが落とし込まれると、差込妻板22Yの内側面で板バネM2の先端が撓んでロック溝K2の谷となる部分に嵌りながら下方へ移動する。これにより、板バネM2の先端がロック溝K2の谷となる部分で基礎妻板12Cに引っ掛かる状態となって差込妻板22Yの上方への移動をロックする。
このような構成では、差込妻板22Yのロック位置がロック溝K2により調整されるため、ロック手段を加工する場合の作業が容易になる。
[その他の変形例]
また、差込妻板22Yの位置決め手段として、差込妻板22Yの棺内側に基礎妻板12Cに載るストッパを設けるようにしてもよい。図33に示す例では、差込妻板22Yの前後方向の内側面に、位置決め手段としてブロック板片からなるストッパQが設けられる。差込妻板22Yが落とし込まれるとき、ストッパQが基礎妻板12Cの上に載ると、差込妻板22Yの上端が可倒側板の上端と一致する。これにより、差込妻板22Y落とし込み位置を正確に位置決めすることができる。
第2〜4実施形態において、棺本体の表面に布やフィルムシートを貼り付けることにより、棺表面に段ボールヒンジの折り目を見えにくくしてもよい。このような構成によれば、棺本体の見た目がさらに向上して棺の品質を向上させることができる。
第5実施形態において、ヒンジ台53は、長尺の角材からなるものであるが、短尺のブロック形の角材を用いてもよい。この場合、ヒンジ台53の長さは、蝶番ヒンジ15が取付可能なものとし、ヒンジ台53の数は、蝶番ヒンジ15の個数に合わせて使用する。
このようなヒンジ台53によれば、ヒンジ台53のサイズが極めてコンパクトになるため、棺内のスペースを第1〜4実施形態よりも広く確保することができる。また、ヒンジ台53が小さくなる分、棺の軽量化を図ることもできる。
さらには、ヒンジ台53の材料が少なくて済むことから、棺桶の製造コストを抑えることもできる。
ヒンジ台53と基礎側板22Bとを強化段ボール材で一体的に形成し、蝶番ヒンジ15を段ボールヒンジに代えることも可能である。
10・・組立式棺桶(第1実施形態)
12・・棺本体 13・・蓋
12A・・底板 12B・・基礎側板 12C・・基礎妻板
12X・・可倒側板 12Y・・側板差込板 15・・金属ヒンジ
16・・係合溝 17・・下部係合突起 18・・上部係合突起
19a・・空隙部 19b・・被せ部
20・・組立式棺桶(第2実施形態)
20p・・展開シート
21・・内枠板 21m・・中間板 22・・棺本体
22B・・・・基礎側板 22X・・可倒側板
23s,24s・・下部内張板 23t,24t・・上部内張板
25・・段ボールヒンジ 26・・側板枠片 27・・妻板枠片 27f・・固定部
28・・段差部 29・・切り欠き部
30・・組立式棺桶(第3実施形態)
32・・棺本体 32Xs・・下部板 32Xt・・上部板
35s・・下部ヒンジ 35t・・上部ヒンジ 36・・装飾蓋
40・・組立式棺桶(第4実施形態)
42・・棺本体 42Xs・・下部板 42Xt・・上部板
45s・・下部ヒンジ 45t・・上部ヒンジ
50・・組立式棺桶(第5実施形態)
52・・棺本体 52X・・可倒側板 53・・ヒンジ台 57・・係合突起
h0〜h3・・ロック穴 L1,L2・・ロックピン K1,K2・・ロック溝
M1,M2・・板バネ P・・釘 Q・・ストッパ
W・・窓ユニット

Claims (5)

  1. 矩形の底板(12A)と、
    この底板(12A)の左右長辺側に向き合って設けられる基礎側板(12B)と、
    前記底板(12A)の前後短辺側に向き合って設けられる基礎妻板(12C)と、
    前記基礎側板(12B)に対して折り畳み可能に連結される左右一対の可倒側板(12X)と、
    前記可倒側板(12X)の前後端部に隣り合う位置に着脱可能に落とし込まれる前後一対の差込妻板(12Y)とを備え、
    前記差込妻板(12Y)が前記可倒側板(12X)の前後端部に隣り合う位置に落とし込まれるとき、前記可倒側板(12X)に前記差込妻板(12Y)が係合手段を介して継ぎ合わされることにより、前記可倒側板(12X)の起立姿勢が支持されるように構成された組立式棺桶(10)において、

    前記基礎妻板(12C)の左右外側に配置される前記基礎側板(12B)と、
    前記基礎側板(12B)の上側に配置される前記可倒側板(12X)と、
    前記基礎妻板(12B)、前記基礎側板(12B)および前記可倒側板(12X)の前後外側に隣り合って配置される前記差込妻板(12Y)とを備えており、

    前記係合手段は、
    前記可倒側板(12X)の前後の端面に高さ方向に沿って設けられる上部係合突起(18)と、
    前記基礎側板(12B)の前後の端面に前記上部係合突起(18)と同一直線上に設けられる下部係合突起(17)と、
    前記差込妻板(12Y)の内側面の左右端部に高さ方向に沿って設けられる係合溝(16)とを備え、
    前記差込妻板(12Y)が前記可倒側板(12X)と前後外側に隣り合う位置に落とし込まれるとき、前記係合溝(16)が前記上部係合突起(18)から前記下部係合突起(17)にかけてスライド挿入されることにより、前記可倒側板(12X)に前記差込妻板(12Y)が継ぎ合わされるものであり、

    加えて、前記係合手段は、
    前記可倒側板(12X)の上端より低い位置から前記上部係合突起(18)が設けられることにより前記上部係合突起(18)の上方に形成される空隙部(19a)と、
    前記差込妻板(12Y)の上端よりも低い位置から前記係合溝(16)が設けられることにより前記係合溝(16)の上方に形成される被せ部(19b)とを備え、
    前記係合溝(16)が前記上部係合突起(18)から前記下部係合突起(17)にかけてスライド挿入されるとき、前記空隙部(19a)に前記被せ部(19b)が収まって前記係合溝(16)の内側に前記上部係合突起(18)および前記下部係合突起(17)が隠れるように構成されたことを特徴とする組立式棺桶。
  2. 請求項1記載の組立式棺桶(20)であって、
    前記基礎側板(22B)と、
    前記基礎側板(22B)の上側に配置される前記可倒側板(22X)と、
    前記基礎側板(22B)に前記可倒側板(22X)を左右内向きに折り畳み可能に連結する段ボールヒンジ(25)とを備え、

    前記基礎側板(22B)および前記可倒側板(22X)は、外板(Rb)と内板(Rf)との間に芯材(r1,r2,r3)を挟んでなる多層構造の段ボール材により一体的に形成されるものであり、

    前記段ボールヒンジ(25)は、前記基礎側板(22B)と前記可倒側板(22X)とを繋ぐ連結部分の前記段ボール材のうち、前記内板(Rf)を残して前記外板(Rb)と前記芯材(r1,r2,r3)とを平面状の切り込みにより切断し、この内板(Rf)の残部を前記基礎側板(22B)と前記可倒側板(22X)との境界線に合わせて折り曲げることにより形成される、組立式棺桶。
  3. 請求項1記載の組立式棺桶(30)であって、
    前記基礎側板(22B)の上側に左右方向に向き合って設けられる前記可倒側板(32Xs,32Xt)の下部板(32Xs)と、
    前記下部板(32Xs)の上側に左右方向に向き合って設けられる前記可倒側板の上部板(32Xt)と、
    前記基礎側板(22B)に前記下部板(32Xs)を左右外向きに折り畳み可能に連結する下部ヒンジ(35s)と、
    前記下部板(32Xs)に前記上部板(32Xt)を左右外向きに折り畳み可能に連結する上部ヒンジ(35t)とを備え、

    前記基礎側板(22B)、前記下部板(32Xs)および前記上部板(32Xt)は、外板(Rb)と内板(Rf)との間に芯材(r1,r2,r3)を挟んでなる多層構造の段ボール材により一体的に形成されるものであり、

    前記下部ヒンジ(35s)は、前記基礎側板(22B)と前記下部板(32Xs)とを繋ぐ連結部分の前記段ボール材のうち、前記外板(Rb)を残して前記内板(Rf)と前記芯材(r1,r2,r3)とを平面状の切り込みにより切断し、この外板(Rb)の残部を前記基礎側板(22B)と前記下部板(32Xs)との境界線に合わせて折り曲げることにより形成される一方、
    前記上部ヒンジ(35t)は、前記下部板(32Xs)と前記上部板(32Xt)とを繋ぐ連結部分の前記段ボール材のうち、前記外板(Rb)を残して前記内板(Rf)と前記芯材(r1,r2,r3)とを平面状の切り込みにより切断し、この外板(Rb)の残部を前記下部板(32Xs)と前記上部板(32Xs)との境界線に合わせて折り曲げることにより形成されるものであり、

    前記可倒側板(32Xs,32Xt)が折り畳まれるとき、前記基礎側板(22B)に対し前記下部板(32Xs)が前記下部ヒンジ(35s)により左右外向きにほぼ180゜に折り返されて前記基礎側板(22B)の外側に重なり、かつ、この下部板(32Xs)に対し前記上部板(32Xt)が前記上部ヒンジ(35t)により左右内向きにほぼ90゜折り曲げられて前記底板(12A)の下側に重なる、組立式棺桶。
  4. 請求項1記載の組立式棺桶(40)であって、
    前記基礎側板(22B)の上側に左右方向に向き合って設けられる前記可倒側板(42Xs,42Xt)の下部板(42Xs)と、
    前記下部板(42Xs)の上側に左右方向に向き合って設けられる前記可倒側板(42Xs,42Xt)の上部板(42Xt)と、
    前記基礎側板(22B)に前記下部板(42Xs)を左右内向きに折り畳み可能に連結する下部ヒンジ(45s)と、
    前記下部板(42Xs)に前記上部板(42Xt)を左右外向きに折り畳み可能に連結する上部ヒンジ(45t)とを備え、

    前記基礎側板(22B)、前記下部板(42Xs)および前記上部板(42Xt)は、外板(Rb)と内板(Rf)との間に芯材(r1,r2,r3)を挟んでなる多層構造の段ボール材により一体的に形成されるものであり、

    前記下部ヒンジ(45s)は、前記基礎側板(22B)と前記下部板(42Xs)とを繋ぐ連結部分の前記段ボール材のうち、前記内板(Rf)を残して前記外板(Rb)と前記芯材(r1,r2,r3)とを平面状の切り込みにより切断し、この内板(Rf)の残部を前記基礎側板(22B)と前記下部板(42Xs)との境界線に合わせて折り曲げることにより形成される一方、
    前記上部ヒンジ(45t)は、前記下部板(42Xs)と前記上部板(42Xt)とを繋ぐ連結部分の前記段ボール材のうち、前記外板(Rb)を残して前記内板(Rf)と前記芯材(r1,r2,r3)とを平面状の切り込みにより切断し、この外板(Rb)の残部を前記下部板(42Xs)と前記上部板(42Xt)との境界線に合わせて折り曲げることにより形成されるものであり、

    前記可倒側板(42Xs,42Xt)が折り畳まれるとき、前記基礎側板(22B)に対し前記下部板(42Xs)が前記下部ヒンジ(45s)により左右内向きに折り曲げられて前記基礎妻板(12C)の上側に載り、かつ、この下部板(42Xs)に対し前記上部板(42Xt)が前記上部ヒンジ(45t)により左右外向きに折り曲げられて前記下部板(42Xs)の上側に重なる、組立式棺桶。
  5. 矩形の底板(12A)と、
    この底板(12A)の左右長辺側に向き合って設けられる基礎側板(12B)と、
    前記底板(12A)の前後短辺側に向き合って設けられる基礎妻板(12C)と、
    前記基礎側板(12B)に折り畳み可能に連結される左右一対の可倒側板(52X)と、
    前記可倒側板(52X)の前後端部に隣り合う位置に着脱可能に落とし込まれる前後一対の差込妻板(12Y)とを備え、
    前記差込妻板(12Y)が前記可倒側板(52X)の前後端部に隣り合う位置に落とし込まれるとき、前記可倒側板(52X)に前記差込妻板(12Y)が係合手段を介して継ぎ合わされることにより、前記可倒側板(52X)の起立姿勢が支持されるように構成された組立式棺桶において、

    前記基礎妻板(12C)の左右外側に配置される前記基礎側板(12B)と、
    前記基礎側板(12B)の棺外側に配置される前記可倒側板(52X)と、
    前記基礎妻板(12C)、前記基礎側板(12B)および前記可倒側板(52X)の前後外側に隣り合って配置される前記差込妻板(12Y)とを備えており、

    前記係合手段は、
    前記可倒側板(52X)の前後の端面に高さ方向に沿って設けられる係合突起(57)と、
    前記差込妻板(12Y)の内側面の左右端部に高さ方向に沿って設けられる係合溝(16)とを備え、
    前記差込妻板(12Y)が前記可倒側板(52X)と前後外側に隣り合う位置に落とし込まれるとき、前記係合溝(16)が前記係合突起(57)にスライド挿入されることにより、前記可倒側板(52X)に前記差込妻板(12Y)が継ぎ合わされるものであり、

    加えて、前記係合手段は、
    前記可倒側板(52X)の上端より低い位置から前記係合突起(57)が設けられることにより前記係合突起(57)の上方に形成される空隙部(19a)と、
    前記差込妻板(12Y)の上端よりも低い位置から前記係合溝(16)が設けられることにより前記係合溝(16)の上方に形成される被せ部(19b)とを備え、
    前記係合溝(16)が前記係合突起(57)にスライド挿入されるとき、前記空隙部(19a)に前記被せ部(19b)が収まって前記係合溝(16)の内側に前記係合突起(57)が隠れるように構成され、

    さらには、
    前記基礎側板(12B)と、
    前記基礎側板(12B)の棺外側に配置される前記可倒側板(52X)と、
    前記可倒側板(52X)の棺内側に固定されるヒンジ台(53)と、
    前記基礎側板(12B)と前記ヒンジ台(53)とを棺内側で上下に隣り合わせて連結するヒンジ(15)と備え、
    前記基礎側板(12B)に対して前記可倒側板(52X)が折り畳まれるとき、前記可倒側板(52X)と前記ヒンジ台(53)とが前記ヒンジ(15)により一体的に回動して左右内向きに倒れるように構成されたことを特徴とする組立式棺桶。
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