JP5659273B2 - 電気炊飯器用内釜及びその製造方法 - Google Patents

電気炊飯器用内釜及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、電気炊飯器用内釜及びその製造方法に関し、より詳しくは、不規則な形状の凸凹層を含むことで、独特な質感の波状模様により、美麗な外観を表出すると共に、調理時において、飲食物へ熱を伝達する表面積が増大され、これにより、飲食物の調理時間が短縮され、容器の底面の焦げ付きが抑制され、耐磨耗性の向上した電気炊飯器用内釜及びその製造方法に関する。
一般に、電気炊飯器用の内釜は、アルミニウム、ステンレススチール、銅又はこれらの合金のような金属基材を、プレス成形加工によって容器の形状に成形して製造され、最近は、遠赤外線放射効果などにより、飲食物の味及び保温効果を向上させるため、強化炭、セラミック、蝋石などの非金属基材からなる電気炊飯器用内釜が開発されている。
このような電気炊飯器用内釜では、内釜に熱が加えられると、飲食物が内釜の内面、特に内釜の内側底面の表面に焦げ付きやすいという問題がある。また、調理道具を用いて調理する時に、調理道具による内釜の傷付きにより内釜の金属表面が露出し、これにより、重金属などの有害な物質が内釜から出てしまい、飲食物が汚染されるという問題がある。
このような問題を解決するため、従来、電気炊飯器内釜の内面に炭化フッ素系樹脂からなる多重コーティング層(例えば、下塗りコーティング層と上塗りコーティング層)を形成されることが行われている。また、最近、前記コーティング層に美麗な色要素を付与して外観を向上させると共に、種々の機能性充填材などを加えて耐食性及び耐磨耗性を向上させるため、下塗りコーティング層と上塗りコーティング層との間に、炭化フッ素系樹脂を用いて1層以上の中塗りコーティング層をさらに形成することが行われている。
但し、電気炊飯器用内釜の内面に多重コーティングを施したとしても、調理器具の繰り返し使用により内釜の内面が傷付けられると、飲食物の内釜内面への焦げ付きが発生することがある。
それで、従来、電気炊飯器用内釜を製造する際に、金属板材を容器形状に加工するプレス成形工程において、金属板材の外側面又は内側面のうちの少なくとも一側面に、ハニカム状などの均一な凸凹形状であるディンプル(dimple)を多数形成することが行われている。このようなディンプルを形成することにより、調理時に内釜内の飲食物へ熱が供給される表面積が増大し、飲食物の調理時間が短縮され、また、内釜の内面と接触している飲食物の内釜への焦げ付きが抑制されるという効果が得られた。即ち、ディンプルにより形成された凸凹の凹部位内には空気又は水が入っている状態であり、凸部位には飲食物が接触しているため、調理過程において、凹部位内の空気が膨張し、又は水が沸騰することで飲食物を少し持ち上げる役割を持っており、飲食物の焦げ付きを抑制することができた。
しかし、上述のような従来の電気炊飯器用内釜においては、プレス成形加工でディンプルを形成する時、内釜の容器素材に高い圧力が加えられているため、強化炭、セラミック、蝋石などのような脆い材料で容器を製作することができなかった。また、ディンプルの凸部位は、容器から突出した形態であるため、しゃもじなどの調理器具の繰り返し使用又は後片付け時のたわし使用などにより、傷付きやすいという問題がある。また、水位目盛又は種々のパターン模様などを下塗りコーティング層又は中塗りコーティング層の上にパッド印刷又はスクリーン印刷などの方法で転写する際に、下塗りコーティング層又は中塗りコーティング層は、ディンプルの形状に対応して凸部位及び凹部位が存在しているため、突出した下塗りコーティング層又は中塗りコーティング層の凸部位により、凹部位において良好な印刷転写状態が得られない。しかし、凸部位をなだらかに形成するためにディンプルの凸部位と凹部位との間の高低差を減らした場合には、熱供給のための表面積増加の効果が低下し、ディンプルを用いる効果が十分に得られない。
本発明者等は、上面が開放した容器の内面に下塗りコーティング層と上塗りコーティング層とが順次に形成されている電気炊飯器用内釜において、前記上塗りコーティング層を形成する組成物に比べて溶融点及び溶融粘度が高い組成物を、前記上塗りコーティング層の上に塗布後、焼成することにより、前記上塗りコーティング層の表面に凸凹部が形成されると共に、前記凸凹部の形状に対応して凸凹層が形成され、内釜の熱伝達表面積が増加すると共に、飲食物の焦げ付きが抑制されることを見出した。
本発明は、上面が開放した容器;前記容器の内面に、炭化フッ素系樹脂、熱安定性結合剤及び希釈剤を含む下塗りコーティング層形成用組成物から形成された下塗りコーティング層;前記下塗りコーティング層の上に形成され、表面に不規則な形状の凸凹部が形成されている上塗りコーティング層;及び前記上塗りコーティング層の凸凹部上に、当該凸凹部の形状に対応して形成され、幅が0.05〜2mm、深さが10〜160μmであり、前記上塗りコーティング層に比べて溶融点及び溶融粘度が高い凸凹層;を含む電気炊飯器用内釜を提供する。
前記容器の内面には、前記容器の内面に電気化学的エッチング処理及びサンドブラスト処理を施して形成された微細な凸凹部を形成することができる。
また、前記下塗りコーティング層と上塗りコーティング層との間に中塗りコーティング層を形成することができる。なお、前記中塗りコーティング層は、1層以上、好ましくは1〜2層とすることができる。
さらに、本発明は、(a)上面が開放した容器の内面に、炭化フッ素系樹脂、熱安定性結合剤及び希釈剤を含む下塗りコーティング層形成用組成物を塗布し、乾燥することにより下塗りコーティング層を形成するステップ;(b)前記下塗りコーティング層に、炭化フッ素系樹脂を含む上塗りコーティング層形成用組成物を塗布し、焼成することにより上塗りコーティング層を形成するステップ;及び(c)前記上塗りコーティング層の一部又は全部に、炭化フッ素系樹脂及び希釈剤を含む凸凹形成用組成物を塗布し、焼成することにより、幅が0.05〜2mm、深さが10〜160μmであり、前記上塗りコーティング層に比べて溶融点及び溶融粘度が高い凸凹層を形成するステップ;を含み、前記凸凹層形成ステップでは、前記凸凹形成用組成物の焼成時において、前記ステップ(b)で形成された上塗りコーティング層に凸凹部が形成されると共に、前記凸凹部の形状に対応して凸凹層が形成されることを特徴とする電気炊飯器用内釜の製造方法を提供する。
前記下塗りコーティング層の形成前に、前記容器の内面を電気化学的エッチング処理又はサンドブラスト処理を行うことにより、前記容器の内面に微細な凸凹部を形成するステップをさらに含むことができる。
また、前記上塗りコーティング層の形成前に、前記下塗りコーティング層の上に中塗りコーティング層形成用組成物を塗布後、焼成することにより中塗りコーティング層を形成するステップをさらに含むことができる。
さらに、本発明は、上面が開放した容器;前記容器の内面に、炭化フッ素系樹脂、熱安定性結合剤及び希釈剤を含む下塗りコーティング層形成用組成物から形成された下塗りコーティング層;前記下塗りコーティング層の上に形成され、表面に不規則な形状の凸凹部が形成されている上塗りコーティング層;及び前記上塗りコーティング層の凸凹部上に、当該凸凹部の形状に対応して形成され、幅が0.05〜2mm、深さが10〜160μmであり、前記上塗りコーティング層に比べて溶融点及び溶融粘度が高い凸凹層;を含む調理容器を提供する。
前記容器の内面には、前記容器の内面を電気化学的エッチング処理又はサンドブラスト処理を行うことにより、微細な凸凹部を形成することができる。
また、前記下塗りコーティング層と上塗りコーティング層との間に中塗りコーティング層を形成することができる。
本発明に係る電気炊飯器用内釜は、不規則な形状の凸凹層を含むことで、独特な質感の波状模様により、美麗な外観が得られると共に、調理時において、飲食物へ熱を伝達する表面積が増加し、飲食物の調理時間が短縮され、飲食物の焦げ付きが抑制され、耐磨耗性を向上させることができる。
本発明に係る電気炊飯器用内釜の断面図である。 本発明に係る電気炊飯器用内釜の凸凹層表面を示す写真である 本発明に係る電気炊飯器用内釜の断面を示す光学顕微鏡写真であって、凸凹層の凸部位を示す。 本発明に係る電気炊飯器用内釜の断面を示す光学顕微鏡写真であって、凸凹層の凹部位を示す。 本発明に係る電気炊飯器用内釜の製造方法を概略的に示すフローチャートである。 本発明に係る調理容器の断面図である。 従来の電気炊飯器用内釜の断面を示す断面図である。
以下、本発明の詳細を説明する。
本発明において、電気炊飯器とは、電気を熱源とし、熱源を用いて内釜の内部を高温圧力の状態に維持しながら炊飯を行う機器であって、圧力型電気炊飯器を含む。
本発明は、電気炊飯器に備えられる内釜に関し、前記内釜は、上面が開放した容器に、下塗りコーティング層、凸凹部を有する上塗りコーティング層及び凸凹層が順次積層され、前記凸凹層は、前記上塗りコーティング層の凸凹部の形状に対応して形成されていることを特徴とする。
本発明者等は、電気炊飯器用内釜を製造する際に、下塗りコーティング層に平滑に形成された上塗りコーティング層の上に、前記上塗りコーティング層を形成する組成物(以下、「上塗りコーティング層形成用組成物」という)と、融点、溶融粘度、結晶構造が異なる組成物(以下、「凸凹層形成用組成物」という)を塗布後、焼成することにより、平滑に形成された上塗りコーティング層に波状模様の不規則な凸凹部が形成されながら、前記凸凹部の形状に対応して凸凹層が形成されることがわかった。
前記凸凹形成用組成物を塗布後、次に、焼成する過程中に、平滑に形成された上塗りコーティング層が再溶融される。この時、前記凸凹層形成用組成物と上塗りコーティング層形成用組成物との融点、溶融粘度、結晶構造の差による不均一が生じて応力が発生し、この応力により、上塗りコーティング層が隆起及び沈降を繰り返すようになる。このような上塗りコーティング層の流動により、上塗りコーティング層には波状模様の不規則な凸凹部が生じ、この凸凹部の形状に対応して凸凹層がほぼ均一な厚さで形成される。
上述のように形成された凸凹層により、容器内の飲食物へ熱を供給する表面積が増大する。従って、本発明に係る電気炊飯器用内釜を用いる場合、凸凹層を有しない電気炊飯器に比べて、飲食物の調理時間を短縮することができる。
なお、図7に示された従来の電気炊飯器用内釜では、プレス加工によって容器自体にディンプルを形成しているため、ディンプル間の幅を減らすのに限界がある。これに対し、本発明においては、上述のように、上塗りコーティング層の流動(隆起及び沈降)により凸凹部が形成され、この凸凹部の形状に対応して凸凹層が形成される。従って、形成される凸凹層の幅(ある凸部位と隣接した凸部位との間の間隔)は、プレス加工で形成されたディンプルに比べてより狭く形成されることができる。
また、従来の電気炊飯器用内釜に形成するディンプルとは異なり、プレス加工を行う必要がないため、強化炭、セラミック、蝋石などの割れやすい非金属素材からなる容器を採用することもできる。また、前記ディンプルに比べて、ある凸凹層の凸部位と隣接する凸部位との間隔が非常に狭いため、凹部位内への空気及び水の流入量が増加し、飲食物と直接接触する凸部位の表面積が減少するため、調理時において、飲食物の凸凹層への焦げ付きが生じることなく非粘着性を向上させることができる。
さらに、前記凸凹層形成用組成物を塗布し、焼成する過程中に、上塗りコーティング層が再溶融されて隆起又は沈降し、これにより、上塗りコーティング層に凸凹部が形成される。このような凸凹部における凸部位と凹部位との高低差により、上塗りコーティング層が平滑に形成された従来の電気炊飯器用内釜と同量の上塗りコーティング層形成用組成物を塗布する場合でも、上塗りコーティング層の凸部位を、より厚く形成することができる。従って、調理時または後片付け時における調理器具又はたわしなどの使用に耐え得る、前記上塗りコーティング層の耐傷付き性及び耐磨耗性を、従来の電気炊飯器用内釜に比べてより向上させることができる。
また、ディンプルが形成された従来の電気炊飯器用内釜とは異なり、本発明の内釜は、下塗りコーティング層や中塗りコーティング層に凸凹部位が存在していない。従って、本発明では、下塗りコーティング層や中塗りコーティング層の上に水位目盛や種々のパターン模様などをパッド印刷又はスクリーン印刷などの方法で転写する場合、下塗りコーティング層や中塗りコーティング層が平滑な状態であるため、ディンプルの形成された従来の電気炊飯器用内釜とは異なり、均一な印刷転写状態が得られる。
<電気炊飯器用内釜>
本発明に係る電気炊飯器用内釜1は、図1に示されるように、上面が開放した容器10;前記容器の内面に形成された下塗りコーティング層20;前記下塗りコーティング層上に形成され、表面に不規則な形状の凸凹部が形成されている上塗りコーティング層30;及び、前記上塗りコーティング層の凸凹部上に当該凸凹部の形状に対応して形成された凸凹層40;を含む。前記容器の内面には、容器の内面を電気化学的エッチング処理又はサンドブラスト処理を行うことにより、前記凸凹部より微細な凸凹部(以下「微細な凸凹部」という)(図示せず)を形成することができる。
本発明の容器10は、飲食物を収容し、収容した飲食物に熱を伝達する。それで、容器の形態は、図1に示されるように、飲食物を収容するため、一般に、底面が閉鎖、上面が開放した筒状(例えば、円筒形など)である。
このような容器の素材としては、特に限定されず、例えば、アルミニウム系金属、ステンレススチール系金属、銅及びこれらの合金などのような金属素材とすることができ、また、強化炭、セラミック、蝋石などの非金属素材とすることができる。
前記容器は、当業界で公知の方法で製造することができ、例えば、金属素材の場合は、金属板をプレス成形加工を用いて飲食物を収容可能な容器の形状に製造し、また、強化炭、セラミック、蝋石などの非金属素材の場合は、成形加工又は/及び切削加工により、飲食物を収容可能な容器の形状に製造することができる。
このような容器10の内面には、微細な凸凹部(図示せず)が形成されている。前記微細な凸凹部は、容器の内面を電気化学的エッチング処理又はサンドブラスト行うことにより形成することができる。前記微細な凸凹部が容器の内面に形成されることで、容器の内面と下塗りコーティング層との間の接触表面積が増大し、容器の内面と下塗りコーティング層との接着力を物理的に増大させることができる。
前記微細な凸凹部の平均表面粗さ(Ra)は、特に制限されないが、約1.0〜5.0μm、好ましくは、約1.5〜4.0μmであれば、下塗りコーティング層の厚さのバラツキがないため、下塗りコーティング層の塗膜クラックが発生せず、塗膜クラックによる耐食性及び耐スチーム性の低下が生じることがなく、さらには、容器の内面と下塗りコーティング層との間の接着力を著しく増大させることができる。
なお、前記微細な凸凹部が形成された容器10の内面上には、不活性被膜層を形成することができる。前記不活性被膜層は、例えば、陽極酸化(Anodizing)、プラズマ電解酸化(Plasma electrolytic oxidation)などの表面処理法で形成することができる。このような不活性被膜層がさらに形成されることにより、本発明の電気炊飯器用内釜は、耐食性を一層向上させることができる。
このような容器10の内面には、下塗りコーティング層20、上塗りコーティング層30及び凸凹層40が順次に形成されている。なお、選択的に下塗りコーティング層20と上塗りコーティング層30との間に中塗りコーティング層(図示せず)を形成することができる。このような多層構造である場合は、容器10と飲食物との直接的な接触を防止することができる。即ち、前記多層構造は、飲食物による容器10の腐食、又は、容器10からの有害成分による飲食物の変質を防ぐ役割を果たす。
前記下塗りコーティング層20は、容器10の内面上に形成される層であって、容器10の内面と上塗りコーティング層30との間に位置し、調理時において、調理道具により上塗りコーティング層が容器から分離されないように容器の内側表面に上塗りコーティング層を付着させる役割を果たす。また、前記下塗りコーティング層を含むことで、容器の内側表面から上塗りコーティング層が分離された場合でも、容器の内面が露出されるのが防止され、重金属などの有害な物質による飲食物の汚染を防止することができる。
このような下塗りコーティング層は、炭化フッ素系樹脂、熱安定性結合剤及び希釈剤を含む下塗りコーティング形成用組成物により形成することができる。
前記炭化フッ素系樹脂は、熱可塑性樹脂であって、融点以上の温度で溶融状態となって流動性を有し、冷却時には結晶化して、塗膜を容易に形成することができ、また、塗膜形成後、再度融点以上の温度に加熱すると、再溶融されるという特性を持っているため、加工性に優れている。
このような炭化フッ素系樹脂としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)などが挙げられ、これらは,単独で使用することができ、または2種以上が混合して使用することができる。
前記炭化フッ素系樹脂の含有量は、特に制限されないが、下塗りコーティング層形成用組成物の全重量を基準として、約5〜40重量%であれば、容器内面と上塗りコーティング層との接着力をより向上させることができる。
前記炭化フッ素系樹脂の状態は、特に制限されないが、微粒子形態であることができ、この時、炭化フッ素系樹脂は、後述する希釈剤に熱安定性結合剤が溶解した溶液内に均一に分散されている。
但し、このような炭化フッ素系樹脂は、平滑な基材に対して接着力を殆ど又は全く有しないものとして知られている。それで、本発明では、容器の内側表面に下塗りコーティング層を接着剤などの手段を用いることなく直接接触してしっかり接着させるため、前記下塗りコーティング層形成用組成物の一成分として7を含む。前記熱安定性結合剤は、後述の上塗りコーティング層形成用組成物の焼成時に溶融点以上の温度に晒されると、前記炭化フッ素系樹脂と共に再溶融されて流動性を有するようになる。この時、熱安定性結合剤と炭化フッ素系樹脂との表面エネルギーの差により、下塗りコーティング層内には炭化フッ素系樹脂と熱安定性結合剤との濃度勾配が生じる。具体的には、高い表面エネルギーを有する熱安定性結合剤は、容器と下塗りコーティング層との間の界面側に配向され、この配向された熱安定性結合剤は、容器内で吸収された水分により容器表面に形成された酸化物、水酸化物及び炭酸塩などと化学的に結合して、下塗りコーティング層を容器の内面にさらにしっかり接着させる。なお、低い表面エネルギーを有する炭化フッ素系樹脂は、下塗りコーティング層の上方に配向され、後述の上塗りコーティング層の炭化フッ素系樹脂と結合して、下塗りコーティング層に上塗りコーティング層をさらにしっかり接着させる。これにより、下塗りコーティング層と容器の内面との接着力が向上すると共に、下塗りコーティング層と上塗りコーティング層との接着力を向上させることができる。
前記熱安定性結合剤としては、約150℃以上の温度で分解せず、熱に対する高い安定性を有するものであれば、特に制限されない。例えば、ポリフェニレンスルファイド(PPS)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリイミド(PI)、ポリアミド−イミド(PAI)、ポリエーテルサルホン(PES)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)などが挙げられるが、これらに限定されない。これらは,単独で使用することができ、または2種以上が混合して使用することができる。
前記熱安定性結合剤の含有量は、特に制限されないが、下塗りコーティング層形成用組成物の全重量を基準として、約5〜30重量%であれば、容器内面と上塗りコーティング層との間の接着力をより向上させることができる。
前記下塗りコーティング層形成用組成物は、希釈剤を含む。前記希釈剤を含むことにより、下塗りコーティング層形成用組成物の粘度を調節することができる。このような希釈剤は、下塗りコーティング層の乾燥時に下塗りコーティング層から揮発され、従って、乾燥された下塗りコーティング層には、炭化フッ素系樹脂及び熱安定性結合剤のみが残る。
前記希釈剤としては、水、有機溶剤が挙げられるが、これらは,単独で使用することができ、または2種以上が混合して使用することができる。前記有機溶剤としては、例えば、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルアセトアミド、フルフリルアルコール、トリエチルアミン、グリコール系溶剤、ブチルセロソルブなどが挙げられるが、これらに制限されない。
前記希釈剤の含有量は、特に制限されないが、下塗りコーティング層形成用組成物の全重量を基準として、約30〜90重量%であれば、容器内面と上塗りコーティング層との間の接着力をより向上させることができる。
このような下塗りコーティング層形成用組成物は、前記成分の他に、下塗りコーティング層形成用組成物の接着性、耐食性などの特性を損傷させない範囲内で、必要に応じて下塗りコーティング層の物性をより向上させるため、着色顔料、金属酸化物、コロイドシリカ、薄片状充填材のような不活性充填材をさらに含むことができ、分散剤、湿潤剤、沈降防止剤、pH調節剤のような添加剤をさらに含むことができる。
前記充填材の含有量は、特に限定されないが、下塗りコーティング層形成用組成物(但し、充填材及び添加剤を除く)100重量部を基準として、約0.5〜20重量部、好ましくは、約1.0〜10重量部とすることができる。
前記添加剤の含有量は、特に限定されないが、下塗りコーティング層形成用組成物(但し、充填材及び添加剤を除く)100重量部を基準として、約0.5〜20重量部、好ましくは、約1.0〜10重量部とすることができる。
前記下塗りコーティング層の乾燥後、厚さは、特に限定されないが、約5〜20μm、好ましくは、約8〜15μmであれば、下塗りコーティング層の乾燥時に塗膜クラックが発生することがないため、下塗りコーティング層の耐食性及び耐スチーム性が向上し、容器の内面全体に均一に形成され、容器内面と上塗りコーティング層(又は、中塗りコーティング層)との間の接着力がより向上する。
本発明に係る電気炊飯器用内釜1は、上塗りコーティング層30を含む。前記上塗りコーティング層30は、前記下塗りコーティング層20上に、又は、後述の中塗りコーティング層(図示せず)上に形成される層であって、容器10からの有害成分の排出による飲食物の変質を防止すると共に、飲食物による容器10の腐食を防止する。このような上塗りコーティング層30には、凸凹部31が形成されており、前記凸凹部の形状に対応して後述の凸凹層40が形成されている。
前記凸凹部31は、後述の凸凹層の形成時において、上塗りコーティング層の全部又は一部に形成される。具体的には、後述の凸凹層形成用組成物を塗布後、焼成する過程中に、上塗りコーティング層が再溶融される。この時、上塗りコーティング層と凸凹層との、溶融点、溶融粘度及び結晶構造の差による不均一が生じて、応力が発生し、上塗りコーティング層が隆起及び沈降されることで、凸部位及び凹部位を含む凸凹部が、図2に示されるように、波状模様のような不規則な形状に形成される。
このような上塗りコーティング30は、炭化フッ素系樹脂を含み、又は、炭化フッ素系樹脂及び希釈剤を含む、上塗りコーティング層形成用組成物により形成される。
前記炭化フッ素系樹脂としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)などが挙げられるが、これらに制限されない。これらは,単独で使用することができ、または2種以上が混合して使用することができる。
但し、本発明においては、凸凹層40の形成時に、上塗りコーティング層30が再溶融されながら隆起及び沈降されて、上塗りコーティング層に波状模様のような不規則な凸凹部(凸部位及び凹部位を含む)が形成される。この時、凸凹部の形状に対応して凸凹層40が円滑に形成されるようにするため、上塗りコーティング層の溶融点及び溶融粘度を後述の凸凹層に比べて低く調節することが好ましい。このためには、前記上塗りコーティング層形成用組成物に含まれる炭化フッ素系樹脂としては、後述の凸凹層形成用組成物に含まれる炭化フッ素系樹脂に比べて、溶融点及び溶融粘度が低いものが好ましい。
前記炭化フッ素系樹脂の溶融点(melting temperature)及び溶融粘度(melting viscosity)は、高分子の構造、分子量によって異なっている。具体的には、PTFEは、溶融点が約320〜340℃、溶融粘度が約108〜1012Pa・secであり、PFAは、溶融点が約302〜310℃、溶融粘度が約103〜104Pa・secであり、FEPは、溶融点が約260〜282℃、溶融粘度が約104〜105Pa・secである。なお、PTFEの結晶構造は、多孔性網状構造であるが、PFA、FEPの結晶構造は、非多孔性球晶(spherulite)形態である。
本発明の一態様によれば、前記上塗りコーティング層形成用組成物は、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、又はこれらの混合物を含むことができる。
本発明の他の態様によれば、前記上塗りコーティング形成用組成物は、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、又はこれらの混合物の他に、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)をさらに含むことができる。なお、PTFEの含有量は、特に制限されない。但し、PTFEの融点及び溶融粘度は、PFA及びFEPに比べて高い。従って、前記上塗りコーティング層形成用組成物の融点及び溶融粘度を、後述の凸凹層形成用組成物に比べて低くするため、PTFEの含有量を、PFA及びFEPの混合物100重量部を基準として、約0.5〜30重量部、好ましくは、約1.0〜10重量部に調節することにより、上塗りコーティング層形成用組成物の融点及び溶融粘度を、後述の凸凹層形成用組成物に比べて低く調節することができる。これにより、凸凹層の形成時において、上塗りコーティング層が再溶融されながら上塗りコーティング層に形成される凸凹部の凸部位と凹部位との間の高低差が大きくなり、よって、熱伝達表面積が増大して、飲食物の調理時間が短縮され、容器底面への飲食物の焦げ付きが抑制される。
前記炭化フッ素系樹脂の状態は、特に制限されず、静電粉体塗装方法により上塗りコーティング層を形成し得るように微細な粉末形態とすることができ、又は、液体の噴霧塗装方法により上塗りコーティング層を形成し得るように液体媒質(例えば、希釈剤など)内に炭化フッ素系樹脂が微細な粒子形態として分散されている状態とすることができる。
前記上塗りコーティング層形成用組成物は、上述の炭化フッ素系樹脂の他に、希釈剤をさらに含むことができる。希釈剤を含むことにより、上塗りコーティング層形成用組成物の粘度が調節されて上塗りコーティング層の形成時に作業性を向上させることができる。このような希釈剤は、下塗りコーティング層の形成時と同様に、上塗りコーティング層の乾燥時に上塗りコーティング層から揮発され、従って、乾燥された上塗りコーティング層には炭化フッ素系樹脂のみが残る。
前記希釈剤としては、水、有機溶剤が挙げられるが、これらは,単独で使用することができ、または2種以上が混合して使用することができる。
前記有機溶剤としては、グリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコール、トリエチルアミン、トリエタノールアミン、ブチルセロソルブなどが挙げられるが、これらに限定されない。
前記希釈剤の含有量は、特に限定されず、例えば、上塗りコーティング層形成用組成物の全重量を基準として、約30〜80重量%、好ましくは、約40〜60重量%とすることができる。但し、上塗りコーティング層形成用組成物が希釈剤を含む場合、炭化フッ素系樹脂の含有量は、特に限定されず、例えば、上塗りコーティング層形成用組成物の全重量を基準として、約20〜70重量%、好ましくは、約40〜60重量%とすることができる。
このような上塗りコーティング層形成用組成物は、前記成分の他に、上塗りコーティング層形成用組成物の接着性、耐食性などの特性を損傷させない範囲内で、必要に応じて上塗りコーティング層の物性をより向上させるため、着色顔料、金属酸化物、コロイドシリカ、薄片状充填材のような不活性充填材をさらに含むことができ、分散剤、湿潤剤、沈降防止剤、pH調節剤のような添加剤をさらに含むことができる。
前記充填材の含有量は、特に限定されないが、上塗りコーティング層形成用組成物(但し、充填材及び添加剤を除く)100重量部を基準として、約0.5〜20重量部、好ましくは、約1.0〜10重量部とすることができる。
前記添加剤の含有量は、特に限定されないが、上塗りコーティング層形成用組成物(但し、充填材及び添加剤を除く)100重量部を基準として、約0.5〜20重量部、好ましくは、約1.0〜10重量部とすることができる。
前記上塗りコーティング層の焼成後、厚さは、特に制限されないが、約10〜90μm、好ましくは、約20〜60μmであれば、後述の凸凹層の形成時に、上塗りコーティング層が再溶融されて形成される凸凹部の凸部位と凹部位との高低差が大きくなり、熱伝達表面積を著しく増大させることができる。また、前記上塗りコーティング層の焼成後、厚さが、上述の範囲であれば、前記上塗りコーティング層が再溶融されて凸凹部が形成される時に、凸部位が厚くなり過ぎることがないので、膨らみによる塗膜欠陥が発生せず、よって、耐スチーム性を向上させることができる。また、上述の範囲を有する上塗りコーティング層は、後述の凸凹層の凸部位と凸部位との間隔が2mm以下と狭いため、調理時において、しゃもじなどの調理器具を繰り返して使用し、又は、後片付け時にたわしで内釜を水洗いするなど調理器具やたわしが凸凹層の凹部位に直接接触するのを防止し、凸凹層の耐磨耗性が向上する。
本発明に係る電気炊飯器用内釜1は、凸凹層40を含む。前記凸凹層40は、前記上塗りコーティング層30の一部又は全部に形成される層であって、前記上塗りコーティング層の凸凹部形状に対応して形成される。前述したように、後述の凸凹層形成用組成物を上塗りコーティング層の一部又は全部に塗布後、焼成する過程中に再溶融された上塗りコーティング層と凸凹層形成用組成物との、融点、溶融粘度、結晶構造の差による不均一が生じて応力に発生する。この応力により、上塗りコーティング層が流動(隆起及び沈降)して凸凹部が上塗りコーティング層30に形成され、このような凸凹部の形状に対応してほとんど均一な厚さで上塗りコーティング層30の上に凸凹層40が形成される。
このように形成された凸凹層40は、図3に示されるように、波状模様のような不規則な形状に形成され、凸部位41と凹部位42とを含む。従って、本発明に係る内釜1は、前記凸凹層40により、実質的に熱伝達表面積が増大し、容器内部へ多量の熱を効果的に伝達することができ、それで、従来の電気炊飯器用内釜に比べて調理時間が短縮され、さらには、飲食物の容器内面、特に容器底面への焦げ付きが前記凸凹層40により防止される。
前記凸凹層40の厚さは、特に限定されない。但し、前記凸凹層の厚さが約5〜40μm、好ましくは、約10〜30μmであれば、凸凹層の形成時に凸凹層に塗膜クラックが発生せず、外観欠陥が生じることがなく、また、耐食性がより向上し、さらには、上塗りコーティング層との接着力をより向上させることができる。また、前記凸凹層の厚さが上述の範囲内であれば、凸凹層の深さが約10〜160μm(好ましくは、約30〜100μm)程度となり、熱供給表面積の増加効果が著しく発揮できる。
また、前記凸凹層40の幅(ある凸部位と隣接した凸部位との間の間隔)は、上塗りコーティング層と凸凹層との融点、溶融粘度、結晶構造の差に応じて調節することができる。但し、前記凸凹層の幅が約0.05〜2mm、好ましくは、約0.1〜1.0mmであれば、凸凹層による独特な質感の波状模様により、内釜の美麗な外観を表出することができると共に、料理器具やたわしなどが凸凹層の凹部位に直接接触するのが防止され、凸凹層の耐磨耗性を向上させることができる。
なお、前記凸凹層40の深さ(即ち、凸凹層の凸部位と凹部位との高低差)は、特に制限されないが、約10〜160μm、好ましくは、約30〜100μmであれば、熱を供給する表面積が著しく増大し、調理時間をより短縮することができ、また、凸凹層の凸部位があまり厚くは形成されず、凸部位に膨らみによる塗膜欠陥が発生することがなく、従って、耐スチーム性が向上できる。また、上述の深さ範囲内で凸凹層が形成される場合は、しゃもじなどの調理器具を繰り返して使用したり、たわしなどで内釜を水洗いする時に、調理器具やたわしなどが凸凹層の凹部位に直接接触するのが防止され、凸凹層の耐磨耗性を向上させることができる。
上述のような厚さ、幅及び深さを有する凸凹層40が前記上塗りコーティング層上に形成されることにより、本発明の電気炊飯器用内釜1の表面積は、容器内面に炭化フッ素系樹脂からなる多重コーティング層のみが形成されている従来の内釜(換言すれば、凸凹層を有しない内釜)に比べて、約5〜30%増加することができる。また、前記凸凹層40は、ある凸部位と隣接した凸部位との間隔が狭いため、図7に示された従来の電気炊飯器用内釜のディンプルに比べて、熱供給表面積の増加効果が優れている。
前記凸凹層40は、炭化フッ素系樹脂及び希釈剤を含む凸凹形成用組成物により形成される。この時、前記炭化フッ素系樹脂の状態は、微細な粒子形態として液体媒質(希釈剤)内に分散させることができるが、これに限定されない。
前記炭化フッ素系樹脂としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)などが挙げられるが、これらに制限されない。これらは,単独で使用することができ、または2種以上が混合して使用することができる。
但し、上述の上塗りコーティング層に比べて凸凹層の融点及び溶融粘度を向上させ、凸凹層の形成を容易にするため、凸凹層形成用組成物に含まれた炭化フッ素系樹脂(等)は、前記上塗りコーティング層形成用組成物に使用された炭化フッ素系樹脂(等)に比べて融点及び溶融粘度が高い方が好ましい。
本発明の一態様によれば、前記凸凹層形成用組成物が、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)のみを含み、前記上塗りコーティング層形成用組成物が、前記PTFEより融点及び溶融粘度が低い炭化フッ化系樹脂、例えば、PFA、FEP又はこれらの混合物を含む場合、凸凹層形成用組成物と上塗りコーティング層形成用組成物との間の顕著な融点及び溶融粘度の差によって、幅が約0.05〜2mm、深さが約10〜160μmである波状模様の凸凹層が上塗りコーティング層の上に形成されるため、ディンプルが形成されている従来の電気炊飯器用内釜に比べて熱伝達表面積が著しく増加し、また、容器の内面に炭化フッ素系樹脂からなる多重コーティング層のみが形成されている従来の内釜(即ち、凸凹層を有しない内釜)に比べて熱伝達表面積が約5〜30%増加させることができる。
本発明の他の態様によれば、前記凸凹層形成用組成物は、前記PTFEの他に、PFA、FEP又はこれらの混合物をさらに含むことができる。なお、前記PFA、FEP又はこれらの混合物の含有量は、特に限定されないが、凸凹層形成用組成物の融点及び溶融粘度を、上塗りコーティング層形成用組成物に比べて高くすることで、凸凹層の形成時に再溶融された上塗りコーティング層に凸凹部が形成されながら、前記凸凹部の形状に対応して凸凹層が円滑に形成されるようにするため、PTFE100重量部を基準として、約0.5〜30重量部、好ましくは、約1〜10重量部に調節することが好ましい。
前記炭化フッ素系樹脂の含有量は、特に限定されず、例えば、凸凹層形成用組成物の全重量を基準として、約20〜70重量%、好ましくは、約30〜60重量%とすることができる。
前記凸凹層形成用組成物は、希釈剤を含む。前記希釈剤は、下塗りコーティング層、上塗りコーティング層と同様に、凸凹層形成用組成物の粘度が調節される。
このような希釈剤としては、水及び/又は有機溶剤が挙げられる。前記有機溶剤としては、例えば、グリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコール、トリエチルアミン、トリエタノールアミン、ブチルセロソルブなどが挙げられるが、これらに制限されない。
前記希釈剤の含有量は、特に限定されず、例えば、凸凹層形成用組成物の全重量を基準として、約30〜80重量%、好ましくは、約40〜70重量%とすることができる。
前記凸凹層形成用組成物は、前記成分の他に、凸凹層形成用組成物の接着性、耐食性などの特性を損傷させない範囲内で、必要に応じて凸凹層の物性をより向上させるため、着色顔料、金属酸化物、コロイドシリカ、薄片状充填材のような不活性充填材をさらに含むことができ、分散剤、湿潤剤、沈降防止剤、pH調節剤のような添加剤をさらに含むこともできる。
前記充填材の含有量は、特に限定されないが、凸凹層形成用組成物(但し、充填材及び添加剤を除く)100重量部を基準として、約0.5〜20重量部、好ましくは、約1.0〜10重量部とすることができる。
前記添加剤の含有量は、特に限定されないが、凸凹層形成用組成物(但し、充填材及び添加剤を除く)100重量物を基準として、約0.5〜20重量部、好ましくは、約1.0〜10重量部とすることができる。
なお、上述の下塗りコーティング層20と上塗りコーティング層30との間に、中塗りコーティング層(図示せず)を形成することができる。前記中塗りコーティング層をさらに含むことにより、本発明の内釜1は、中塗りコーティング層の成分によって耐食性及び耐腐食性がより向上し、又は、色要素が付与されて外観がより美しくなる。
前記中塗りコーティング層の厚さは、特に制限されず、例えば、1〜40μmとすることができる。
前記中塗りコーティング層は、1層以上の複数層、好ましくは1〜2層とすることができる。
前記中塗りコーティング層は、炭化フッ素系樹脂、充填材及び添加剤を含む中塗りコーティング層形成用組成物により形成することができる。
前記炭化フッ素系樹脂としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)などが挙げられるが、これらに制限されない。これらは,単独で使用することができ、または2種以上が混合して使用することができる。
このような炭化フッ素系樹脂の含有量は、特に限定されず、例えば、中塗りコーティング層形成用組成物の全重量を基準として、約60〜90重量%、好ましくは、約80〜98重量%とすることができる。
前記充填材としては、例えば、着色顔料、金属酸化物、コロイドシリカ、薄片状充填材のような不活性充填材などが挙げられるが、これらに制限されない。これらは,単独で使用することができ、または2種以上が混合して使用することができる。
このような充填材の含有量は、中塗りコーティング層形成用組成物の全重量を基準として、約0.5〜20重量%、好ましくは、約1.0〜10重量%とすることができる。
また、前記添加剤としては、例えば、分散剤、湿潤剤、沈降防止剤、pH調節剤などが挙げられるが、これらに制限されない。これらは,単独で使用することができ、または2種以上が混合して使用することができる。
前記添加剤の含有量は、中塗りコーティング層形成用組成物の全重量を基準として、約0.5〜20重量%、好ましくは、約1.0〜10重量%とすることができる。
<電気炊飯器用内釜の製造方法>
本発明に係る電気炊飯器用内釜は、当業界で公知の種々の方法で製造することができる。但し、本発明では、凸凹層の形成時に、上塗りコーティング層が再溶融されて流動し、これにより、上塗りコーティング層に凸凹部が形成されながら、前記凸凹部の形状に対応して凸凹層が形成されるようにするため、凸凹層の融点を上塗りコーティング層より高く調節する。
本発明の一態様によれば、前記電気炊飯器用内釜は、図5に示されるように、上面が開放した容器の内面に、炭化フッ素系樹脂、熱安定性結合剤及び希釈剤を含む下塗りコーティング層形成用組成物を塗布し、乾燥することにより下塗りコーティング層を形成するステップ(S100);前記下塗りコーティング層に、炭化フッ素系樹脂を含む上塗りコーティング層形成用組成物を塗布し、焼成することにより上塗りコーティング層を形成するステップ(S200);及び前記上塗りコーティング層の一部又は全部に、炭化フッ素系樹脂及び希釈剤を含む凸凹形成用組成物を塗布し、焼成することにより凸凹層を形成するステップ(S300);を含む方法で製造することができる。但し、前記凸凹層形成ステップでは、前記凸凹形成用組成物の焼成時において、上述のステップS200で形成された上塗りコーティング層に凸凹部が形成されると共に、前記凸凹部の形状に対応して凸凹層が形成される。
また、選択的に、前記容器の内面を電気化学的エッチング処理又はサンドブラスト処理を行うことにより、容器の内面に微細な凸凹部を形成するステップをさらに含むことができる。
さらに、選択的に、前記下塗りコーティング層と上塗りコーティング層との間に中塗りコーティング層を形成するステップをさらに含むことができる。
図5は、本発明の一態様に係る電気炊飯器用内釜の製造方法を概略的に示すフローチャートである。
図1及び図5を参照して、先ず、上面が開放し、底面が閉鎖した筒状の容器内面に下塗りコーティング層を形成する(S100)。
前記容器10の内面は、扁平とすることができ、又は、微細な凸凹部(図示せず)を形成することができる。前記微細な凸凹部は、下塗りコーティング層の形成前に、電気化学的エッチング処理又はサンドブラスト処理などの方法で形成することができる。前記微細な凸凹部によって、容器の内面と下塗りコーティング層との接触面積が増大し、容器の内面と下塗りコーティング層との間の接着力を増大させることができる。
なお、前記容器10の内面に微細な凸凹部を形成後、陽極酸化(Anodizing)、プラズマ電解酸化(Plasma electrolytic oxidation)などの表面処理を用いて前記微細な凸凹部が形成されている容器10の内面に不活性被膜層を形成するステップをさらに含むことができる。前記不活性被膜層を形成することにより、本発明の電気炊飯器用内釜の耐食性がより向上する。
このような容器の内面に、上述のように炭化フッ素系樹脂、熱安定性結合剤及び希釈剤を含む下塗りコーティング層形成用組成物を塗布後、乾燥させる。
前記下塗りコーティング層形成用組成物の塗布方法としては、当業界で公知の塗膜形成方法であれば、特に制限されず、例えば、スプレー塗装、液体静電塗装などが挙げられる。
前記乾燥の温度及び時間は、特に限定されないが、下塗りコーティング層形成用組成物の一成分である熱安定性結合剤の成膜化を考慮して、約200〜300℃で約10〜20分間程度とすることができる。
さらに、後述の上塗りコーティング層形成ステップ(S300)の前に、前記下塗りコーティング層の上には前記中塗りコーティング層形成用組成物を塗布し、焼成することにより中塗りコーティング層を形成するステップ(図示せず)をさらに含むことができる。なお、中塗りコーティング層は、1層以上、好ましくは、1〜2層とすることができる。
前記中塗りコーティング層形成用組成物の塗布方法としては、例えば、スプレー塗装、液体静電塗装などが挙げられるが、特に制限されない。
前記焼成の温度及び時間は、特に限定されず、中塗りコーティング層形成用組成物の成分を考慮して調節することが好ましく、例えば、約360〜430℃で約5〜30分間とすることができる。
次に、前記下塗りコーティング層の上に、上述のように炭化フッ素系樹脂を含む上塗りコーティング層形成用組成物を塗布後、焼成することにより上塗りコーティング層を形成する(S200)。この時、上塗りコーティング層は、下塗りコーティング層の上に平滑な膜として形成される。
前記上塗りコーティング層形成用組成物の塗布方法としては、当業界で公知の塗膜形成方法であれば、特に限定されず、例えば、液体の噴霧塗装、静電粉体塗装などが挙げられる。
前記焼成の温度及び時間は、特に限定されない。但し、炭化フッ素系樹脂の融点以上、例えば、約360〜430℃で約5〜30分間、上塗りコーティング層形成用組成物を焼成する場合、形成された下塗りコーティング層が再溶融されることで下塗りコーティング層内に炭化フッ素系樹脂と熱安定性結合剤との間で濃度勾配が生じ、このような挙動により、下塗りコーティング層が、容器内面との接着力が増大すると共に、上塗りコーティング層との接着力を増大させることができ、好ましい。
次に、前記上塗りコーティング層の一部又は全部に、上述の凸凹層形成用組成物を塗布後、焼成することにより凸凹層を形成する(S300)。
ステップS300では、凸凹層40が形成されると共に、前記ステップS200で形成された上塗りコーティング層30に、前記凸凹層の形状に対応して凸凹部31が形成される。
具体的には、塗布された凸凹層形成用組成物の焼成中に、平滑に形成された上塗りコーティング層が再溶融されて流動(隆起及び沈降)し、これにより、上塗りコーティング層の一部又は全部に波状模様の凸凹部31が形成され、前記凸凹部31の形状に応じて凸凹層40がほぼ均一な厚さで形成される。
前記凸凹層形成用組成物の塗布方法としては、特に限定されず、例えば、液体の噴霧塗装方法などが挙げられる。
前記焼成温度は、特に限定されず、凸凹層形成用組成物の融点及び溶融粘度、焼成時間などを考慮して調節することが好ましい。例えば、凸凹層の形成時における焼成温度は、約360〜430℃とすることができる。
また、前記焼成時間は、特に制限されず、例えば、約5〜30分間とすることができる。
さらに、本発明は、図9に示されたフライパンなどのような調理容器を提供する。前記調理容器2は、上面が開放した容器100;前記容器の内面に形成された下塗りコーティング層200;前記下塗りコーティング層上に形成され、表面に不規則な形状の凸凹部が形成されている上塗りコーティング層300;及び前記上塗りコーティング層の凸凹部上に、当該凸凹部の形状に対応して形成された凸凹層400;を含む調理容器を提供する。なお、前記容器の内面には微細な凸凹部(図示せず)を形成することができる。また、前記下塗りコーティング層200と上塗りコーティング層300との間には、中塗りコーティング層(図示せず)を形成することができる。
前記容器の例としては、当業界で公知のフライパン、電気グリル鍋、焼き容器の素材であれば、特に制限されない。
なお、前記下塗りコーティング層、上塗りコーティング層及び凸凹層の成分、厚さなどは、上述の電気炊飯器用内釜の下塗りコーティング層、上塗りコーティング層及び凸凹層と同様である。
1:電気炊飯器用内釜、10:容器、20:下塗りコーティング層、30:上塗りコーティング層、31:凸凹部、40:凸凹層、41:凸凹層の凸部位、42:凸凹層の凹部位、2:調理容器、100:容器、200:下塗りコーティング層、300:上塗りコーティング層、400:凸凹層、3:従来の電気炊飯器用内釜、501:容器、502:下塗りコーティング層、503:上塗りコーティング層、S100:下塗りコーティング層形成ステップ、S200:上塗りコーティング層形成ステップ、S300:凸凹層形成ステップ。

Claims (12)

  1. 上面が開放した容器;
    前記容器の内面に、炭化フッ素系樹脂、熱安定性結合剤及び希釈剤を含む下塗りコーティング層形成組成物から形成された下塗りコーティング層;
    前記下塗りコーティング層の上に形成され、表面に不規則な形状の凸凹部が形成され、炭化フッ素系樹脂を含む上塗りコーティング層形成組成物により形成される上塗りコーティング層;及び
    前記上塗りコーティング層の凸凹部上に、当該凸凹部の形状に対応して炭化フッ素系樹脂及び希釈剤を含む凸凹層形成組成物により形成され、幅が0.05〜2mm、深さが10〜160μmである凸凹層を含まれて、
    前記凸凹層形成組成物に含まれた炭化フッ素系樹脂は、前記上塗りコーティング層形成組成物に含まれた炭化フッ素系樹脂に比べて融点及び溶融粘度が高いことを特徴とする電気炊飯器用内釜。
  2. 前記凸凹層形成組成物に含まれた炭化フッ素系樹脂、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)であることを特徴とする請求項に記載の電気炊飯器用内釜。
  3. 前記凸凹層形成組成物に含まれた炭化フッ素系樹脂、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)又はこれらの混合物をさらに含むことを特徴とする請求項に記載の電気炊飯器用内釜。
  4. 前記テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)又はこれらの混合物の含有量、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)100重量部を基準として、0.5〜30重量部であることを特徴とする請求項に記載の電気炊飯器用内釜。
  5. 前記上塗りコーティング層形成組成物、さらに希釈剤を含むことを特徴とする請求項に記載の電気炊飯器用内釜。
  6. 前記上塗りコーティング層形成組成物に含まれた炭化フッ素系樹脂、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)又はこれらの混合物であることを特徴とする請求項に記載の電気炊飯器用内釜。
  7. 前記上塗りコーティング層形成組成物に含まれた炭化フッ素系樹脂、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)をさらに含むことを特徴とする請求項に記載の電気炊飯器用内釜。
  8. 前記ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)の含有量、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)又はこれらの混合物100重量部を基準として、0.5〜30重量部であることを特徴とする請求項に記載の電気炊飯器用内釜。
  9. 前記容器の内面に、前記容器の内面に電気化学的エッチング処理又はサンドブラスト処理を施して形成された微細な凸凹部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の電気炊飯器用内釜。
  10. (a)上面が開放した容器の内面に、炭化フッ素系樹脂、熱安定性結合剤及び希釈剤を含む下塗りコーティング層形成組成物を塗布し、乾燥することにより下塗りコーティング層を形成するステップ;
    (b)前記下塗りコーティング層に、炭化フッ素系樹脂を含む上塗りコーティング層形成組成物を塗布し、焼成することにより上塗りコーティング層を形成するステップ;及び
    (c)前記上塗りコーティング層の一部又は全部に、炭化フッ素系樹脂及び希釈剤を含む凸凹成組成物を塗布し、焼成することにより、幅が0.05〜2mm、深さが10〜160μmであり、前記上塗りコーティング層に比べて溶融点及び溶融粘度が高い凸凹層を形成するステップ;
    を含み、
    前記凸凹層形成ステップでは、前記凸凹成組成物の焼成時において、前記(b)ステップで形成された上塗りコーティング層に凸凹部が形成されると共に、前記凸凹部の形状に対応して凸凹層が形成されることを特徴とする電気炊飯器用内釜の製造方法。
  11. 前記下塗りコーティング層の形成前に、前記容器の内面を電気化学的エッチング処理又はサンドブラスト処理を行うことにより、前記容器の内面に微細な凸凹部を形成するステップをさらに含むことを特徴とする請求項10に記載の電気炊飯器用内釜の製造方法。
  12. 上面が開放した容器;
    前記容器の内面に、炭化フッ素系樹脂、熱安定性結合剤及び希釈剤を含む下塗りコーティング層形成組成物から形成された下塗りコーティング層;
    前記下塗りコーティング層の上に形成され、表面に不規則な形状の凸凹部が形成され、炭化フッ素系樹脂を含む上塗りコーティング層形成組成物により形成される上塗りコーティング層;及び
    前記上塗りコーティング層の凸凹部上に、当該凸凹部の形状に対応して炭化フッ素系樹脂及び希釈剤を含む凸凹層形成組成物により形成され、幅が0.05〜2mm、深さが10〜160μmである凸凹層を含まれて、
    前記凸凹層形成組成物に含まれた炭化フッ素系樹脂は、前記上塗りコーティング層形成組成物に含まれた炭化フッ素系樹脂に比べて融点及び溶融粘度が高いことを特徴とする調理容器。
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