JP5658949B2 - 遊技機 - Google Patents

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この発明は、リールとそれを回転駆動するステッピングモータを備えるスロットマシンなどの遊技機に関する。
従来から外周面に図柄が配列された複数のリールを備えた遊技機(回胴式遊技機、スロットマシン)が知られている。この種の遊技機は、遊技媒体(メダル)に対して一定の遊技価値を付与し、このような遊技媒体を獲得するための遊技を行うものである。また、この種の遊技機は、遊技者の回転開始操作を契機として、内部抽選を行うとともに複数のリールの回転を開始させ、遊技者の停止操作契機として、内部抽選の結果に応じた態様で複数のリールを停止させる制御を行っている。そして、遊技の結果は、複数のリールが停止した状態における入賞判定ライン上に表示された図柄組合せによって判定され、遊技の結果に応じてメダル等の払い出しなどが行われる。
特開2002−159626号公報 リール停止時に、全相励磁、3相励磁(ローターを吸引する1相とこの1相に対して90度位相のずれた2相の計3相)、全励磁解消という順番でステッピングモータを制御する。 特開2002−159627号公報 2相励磁、全相励磁の順番で励磁を行ない、違和感なくリールを停止させる。1相励磁、2相励磁、全相励磁の順番で励磁してもよいことが記載されている。 特開2004−358216号公報 停止制御を行う際に、物理的な減速機構による減速処理を行ってから2相励磁をすることにより、全相励磁を使用したときと比べて消費電流を抑制する。 特開2003−117076号公報 2相励磁の後に3相励磁を行ってリールを停止させる。 特開2005−261795号公報 1次ブレーキと2次ブレーキを用いてリールを止めるが、1次ブレーキでは停止制御開始前のステップよりも手前のステップで励磁していた相を励磁する。
遊技機のリールを回転させるためのモータとして、固定子として4相の巻線(コイル)を備えるステッピングモータが使用されている。ステッピングモータは、回転子(ロータ)として歯車状の鉄心あるいは永久磁石を備え、固定子(ステータ)として複数の巻線(コイル)を備え、電流を流す巻線を切り替えることによって回転動作させるものである。
従来の遊技機では、リールを所望の位置に停止させる際は、所望の位置になった時点あるいはその直前で電流を流すコイルの切替を停止するとともに、リールの停止位置を確実に保持するために4相全てに電流を流していた(全相励磁)。全相励磁では、多くのコイルに電流を流すので、ステッピングモータの消費電流は最大になる。リール停止後、一定時間(例えば250ms)はステッピングモータに電流が流され続けている。
特許文献1では、リール停止の際において、まず全相励磁を行い、その後、3相励磁を行っている。
特許文献2では、リール停止の際において、全相励磁の前に2相励磁を行っている。具体的には、回転駆動の際には1相励磁と2相励磁が繰り返されているが、回転駆動の2相励磁の終了後も当該2相励磁を維持することでモータを減速させ、その後に全相励磁を行い(特許文献2の図5)、または、回転駆動の2相励磁の直後に他の2相励磁を行うことでモータを減速させ、その後に全相励磁を行い(特許文献2の図7)、あるいは、回転駆動の2相励磁の直後に1相励磁を行い、その後引き続き2相励磁を行うことでモータを減速させ、その後に全相励磁を行っている(特許文献2の図7)。
特許文献3では、2相励磁でリール停止を行っているが、その実現のために特別な制振部材を設けている。
特許文献4では、リール停止の際において、2相励磁を行いリールを減速させ、リールが停止した後にそれを保持するために3相励磁を行い、遊技待機中において1相励磁を行っている。
特許文献5では、リール停止の際において、1次ブレーキと2次ブレーキの2段階の停止操作を行っている。1次ブレーキでは2相励磁を行い、2次ブレーキでは1相〜3相励磁又は全相励磁によりブレーキをかけている。特許文献5は、特許文献4を引用しており、引用文献4の記載を参照すると1次ブレーキは減速のためのものであり、2次ブレーキは停止したリールが動かないように保持するためのものである。
ステッピングモータを回転駆動するためには電流が必要である。一般的に、モータの駆動電流は、ICなどの電子部品に比べて大きく、しかも、その変化は激しい(駆動していないときは電流ゼロであるが、駆動時、特にコイルの励磁開始時には大きな電流を消費する)。そのため、ステッピングモータを同時に回転駆動したとき、メイン基板やサブ基板に供給するよりも多くの電流が急激に消費されることになる。その結果、電源電圧の低下(電圧降下)が生じてメイン基板やサブ基板に悪影響を与えたり(電源電圧の低下は、それがごく短時間であってもICなどの動作を乱すことがある)、電源部に負担をかけることがある。電源部に過度を負担をかけることでその寿命が短くなったりするので、そのようなことは好ましくない。
すなわち、従来の遊技機には次のような課題があった。
(課題1)リール停止の際において、3相又は全相励磁を行っているので消費電流が大きい(特許文献1,2,4)。
3相又は全相励磁は、リールを回転させるための1相又は2相励磁と比べて多くの電流を消費するので、上記のような問題が発生する。
(課題2)リール停止の際に励磁する相の数を減らすためには特別な制振部材を設ける必要がある(特許文献3)。
特別な制振部材を設けることで構成が複雑になるとともに、コストが上昇するという問題がある。
(課題3)リール停止後においても一定時間モータの励磁を行っている(特許文献1,3,4,5)。
リール停止後においても一定時間モータの励磁を行うと、上記課題1と同様に電流消費が大きいという問題が生じる。リール停止後においてモータの励磁を行うのは、リールの慣性や停止後の反動などによりリールが動かないようにするためであり(例えばリールの中心は止まっているがその周囲はわずかながら動いていること、このときリールの構造に歪が生じているというような状況があり得る)、いわば「リールを無理やり止めている」のである。もし、リールの停止時点で反動が生じなければ、例えばリール全体を同時に停止させることができるのであれば、リール停止後のモータの励磁は不要なはずである。特許文献1,3,4,5がリール停止後のモータの励磁を行っているということは、その減速シーケンスが不適切で、リールに反動が生じていることを意味する。
この発明は、上記課題1〜3を解決するためになされたもので、特別な制振部材などを設けることなく、1相及び2相励磁のみでリールを停止させることができ、しかも、リールの停止後に励磁を行う必要のない遊技機を提供することを目的とする。
この発明は、それぞれ外周面に複数種類の図柄が配置された複数のリールと、前記リールをそれぞれ回転させる複数のモータとを含むリールユニットと、前記複数のモータの回転及び停止を制御する制御部とを備える遊技機において、
前記複数のモータは固定子として4相の巻線を備えるステッピングモータであり、
前記制御部は、少なくとも1つの前記モータについて、
前記4相の巻線のうちの一つと二つを交互にそれぞれ予め定められた第1時間励磁することにより前記リールを予め定められた一定速度で回転させ、
前記リールを停止させる際に、
二つの巻線が励磁されているときには下記減速シーケンスを実行せず、
一つの巻線が励磁されているときに(当該励磁されている巻線を「A巻線」とする)、当該A巻線の励磁が終了した後に、下記第1乃至第5ステップを備える減速シーケンスを実行するものである。
(1)前記A巻線及び前記A巻線に隣接する巻線であって前記モータの回転方向に位置するB巻線の2相を、前記第1時間の略2倍の第4時間励磁する第1ステップ
(2)前記第1ステップの励磁が終了した後に、前記B巻線の1相のみを前記第4時間励磁する第2ステップ
(3)前記第2ステップの励磁が終了した後に、前記B巻線及び前記B巻線に隣接する巻線であって前記モータの回転方向に位置するC巻線の2相を、前記第1時間の略3倍の第2時間励磁する第3ステップ
(4)前記第3ステップの励磁が終了した後に、前記C巻線の1相のみを前記第1時間の略4倍又は略5倍の第3時間励磁する第4ステップ
(5)前記第4ステップの励磁が終了した後に、前記4相の巻線の全てについて励磁を解除する第5ステップ
この発明は、それぞれ外周面に複数種類の図柄が配置された複数のリールと、前記リールをそれぞれ回転させる複数のモータとを含むリールユニットと、前記複数のモータの回転及び停止を制御する制御部とを備える遊技機において、
前記複数のモータは固定子として4相の巻線を備えるステッピングモータであり、
前記制御部は、少なくとも1つの前記モータについて、
前記4相の巻線のうちの一つと二つを交互にそれぞれ予め定められた第1時間励磁することにより前記リールを予め定められた一定速度で回転させ、
前記リールを停止させる際に、
二つの巻線が励磁されているときには下記減速シーケンスを実行せず、
一つの巻線が励磁されているときに(当該励磁されている巻線をこの請求項において「減速シーケンス第1巻線」とする)、当該減速シーケンス第1巻線の励磁が終了した後に下記第1乃至第3ステップを備える減速シーケンスを実行するものである。
(1)前記減速シーケンス第1巻線及び前記減速シーケンス第1巻線に隣接する巻線であって前記モータの回転方向に位置する第2巻線の2相を、前記第1時間の略3倍の第2時間励磁する第1ステップ
(2)前記第1ステップの励磁が終了した後に、前記第2巻線の1相のみを前記第1時間の略4倍又は略5倍の第3時間励磁する第2ステップ
(3)前記第2ステップの励磁が終了した後に、前記4相の巻線の全てについて励磁を解除する第3ステップ
前記制御部は、前記リールを停止させる際に、前記一つの巻線が励磁されているときに(当該励磁されている巻線をこの請求項において「第0巻線」とする)、当該第0巻線の励磁が終了した後に下記の第4及び第5ステップを備える前段減速シーケンスを実行し、
(4)前記第0巻線及び前記第0巻線に隣接する巻線であって前記モータの回転方向に位置する第3巻線の2相を、前記第1時間の略2倍の第4時間励磁する第4ステップ
(5)前記第4ステップの励磁が終了した後に、前記第3巻線の1相のみを前記第4時間励磁する第5ステップ
前記第5ステップの励磁が終了した後に、前記第3巻線を前記減速シーケンス第1巻線として前記減速シーケンスを実行するようにしてもよい。
前記リールユニットは、前記複数のモータが固定されるフレームを備え、
前記フレームは、遊技機から見て前側の上側及び下側の両方で、後側の上側と前側の下側の両方で、前側の上側と後側の下側の両方で、又は、後側の上側及び下側の両方でのいずれかの位置で遊技機の内部に固定されている。
あるいは、
前記リールユニットは、前記複数のモータが固定されるフレームを備え、
前記フレームは、遊技機から見て前側の下側で、後側の下側で、前側の上側で、又は、後側の上側でのいずれかの位置で遊技機の内部に固定されている。
この発明によれば、リールを停止させる際に1相励磁と2相励磁しか行わないので、消費電流を抑制することができる、しかも、リール停止に要する時間が短い、という効果を奏する。
前扉を閉めた状態を示すスロットマシンの正面図である。 前扉を180度開いた状態を示すスロットマシンの正面図である。 スロットマシンのブロック図である。 スロットマシンのステッピングモータの駆動回路のブロック図である。 スロットマシンのステッピングモータの駆動方法の説明図である。 図6(a)はスロットマシンの回転リールユニット及び第1形態の筐体への取付態様を示す正面図、図6(b)は同左側面図である。 回転リールユニットを構成する回転リールの構造を示す斜視図である。 図8(a)はスロットマシンの回転リールユニット及び第2形態の筐体への取付態様を示す正面図、図8(b)は同左側面図である。 発明の実施の形態による減速シーケンスの説明図である。図9(a)は第1形態の筐体の減速シーケンス、図9(b)は第2形態の筐体の減速シーケンスである。 発明の実施の形態による減速シーケンスの処理フローチャートである(第1形態の筐体)。 発明の実施の形態による減速シーケンスの処理フローチャートである(第2形態の筐体)。 発明の実施の形態による減速シーケンスの説明図である。図12(a)は第1形態の筐体の減速シーケンス、図12(b)は第2形態の筐体の減速シーケンスである。 発明の実施の形態による減速シーケンス(図6の第1形態の筐体に対して図9(a)と図12(a)の減速シーケンスを適用したもの)のリールの速度変化を示すグラフである。 発明の実施の形態乃至比較例(図6の第1形態の筐体に対して図9(b)と図12(b)の減速シーケンスを適用したもの)のリールの速度変化を示すグラフである。 比較例(図6の第1形態の筐体に対して全相励磁による減速シーケンスを適用したもの)のリールの速度変化を示すグラフである。 発明の実施の形態による減速シーケンス(図6の第1形態の筐体に対して図9(a)と図12(a)の減速シーケンスを適用したもの)のリールの速度変化を示すグラフである(逆回転)。 発明の実施の形態乃至比較例(図6の第1形態の筐体に対して図9(b)と図12(b)の減速シーケンスを適用したもの)のリールの速度変化を示すグラフである(逆回転)。 比較例(図6の第1形態の筐体に対して全相励磁による減速シーケンスを適用したもの)のリールの速度変化を示すグラフである(逆回転)。 発明の実施の形態による減速シーケンス(図8の第2形態の筐体に対して図9(b)と図12(b)の減速シーケンスを適用したもの)のリールの速度変化を示すグラフである(逆回転)。 発明の実施の形態乃至比較例(図8の第2形態の筐体に対して図9(a)と図12(a)の減速シーケンスを適用したもの)のリールの速度変化を示すグラフである(逆回転)。 比較例(図8の第2形態の筐体に対して全相励磁による減速シーケンスを適用したもの)のリールの速度変化を示すグラフである(逆回転)。 第1形態の筐体への他の取付態様を示す左側面図である。 第2形態の筐体への他の取付態様を示す左側面図である。
図1は前扉を閉めた状態を示すスロットマシンの正面図、図2は前扉を180度開いた状態を示すスロットマシンの正面図を示す。
図1及び図2中、100はスロットマシンを示すもので、このスロットマシン100は、図1に示すように、スロットマシン本体120と、このスロットマシン本体120の前面片側にヒンジ等により開閉可能に取り付けられた前扉130とを備えている。前記前扉130の前面には、図1に示すように、ほぼ中央にゲーム表示部131を設け、ゲーム表示部131の右下隅部に、遊技者がメダルを投入するためのメダル投入口132を設け、メダル投入口132の下側には、メダル投入口132から投入され、詰まってしまったメダルをスロットマシン100外に強制的に排出するためのリジェクトボタン133が設けられている。
また、前記ゲーム表示部131の左下方には、ゲームを開始するためのスタートスイッチ134を設けてあり、3つのリールのそれぞれに対応して3つのストップスイッチ140を設けてある。前扉の下端部中央には、メダルの払出し口135を設けてある。前記ゲーム表示部131の右側には、液晶表示装置LCDが設けてある。
スロットマシン本体120の内部には、図2に示すように、その内底面に固定され、内部に複数のメダルを貯留して、貯留したメダルを前扉130の前面に設けた払出し口135に1枚ずつ払い出すためのホッパ装置121が設置されている。このホッパ装置121の上部には、上方に向けて開口し、内部に複数のメダルを貯留するホッパタンク122を備えている。スロットマシン本体120の内部には、前扉130を閉めたときにゲーム表示部131が来る位置に三個のリールからなるリールユニット203が設置されている。リールユニット203は、外周面に複数種類の図柄が配列されている3つのリール(第1リール〜第3リール)を備えている。ゲーム表示部131には開口部が設けられていて、それを通して遊技者が前記リールユニット203の各回転リールの図柄を見ることができるようになっている。ホッパ装置121の上側のリールユニット203との間には電源部205が設けられている。
前記前扉130の裏面には、図2に示すように、メダル(コイン)セレクタ1が、前扉130の前面に設けられたメダル投入口132の裏側に取り付けられている。このメダルセレクタ1は、メダル投入口132から投入されたメダルの通過を検出しながら、当該メダルをホッパ装置121に向かって転動させ、外径が所定寸法と違う異径メダルや、鉄又は鉄合金で作製された不正メダルを選別して排除するとともに、1ゲームあたりに投入可能な所定枚数以上のメダルを選別して排除するための装置である。
また、メダルセレクタ1の下側には、図2に示すように、その下部側を覆って前扉130の払出し口135に連通する導出路136が設けられている。メダルセレクタ1により振り分けられたメダルは、この導出路136を介して払出し口135から遊技者に返却される。
図3は発明の実施の形態に係るスロットマシン100の機能ブロック図を示す。
この図において電源系統についての表示は省略されている。図示しないが、スロットマシンは商用電源(AC100V)から直流電源(+5Vなど)を発生するための電源部を備える。
スロットマシン100は、その主要な処理装置としてメイン基板(処理部)10とこれからコマンドを受けて動作するサブ基板20とを備える。なお、少なくともメイン基板10は、外部から接触不能となるようにケース内部に収容され、これら基板を取り外す際に痕跡が残るように封印処理が施されている。
メイン基板10は、遊技者の操作を受けて内部抽選を行ったり、リールの回転・停止やメダルの払い出しなどの処理を行うためのものである。メイン基板10は、予め設定されたプログラムに従って制御動作を行うCPUと、前記プログラムを記憶する記憶手段であるROMおよび処理結果などを一時的に記憶するRAMを含む。
サブ基板20は、メイン基板10からコマンド信号を受けて内部抽選の結果を報知したり各種演出を行うためのものである。サブ基板20は、前記コマンド信号に応じた予め設定されたプログラムに従って制御動作を行うCPUと、前記プログラムを記憶する記憶手段であるROMおよび処理結果などを一時的に記憶するRAMを含む。コマンドの流れはメイン基板10からサブ基板20への一方のみであり、逆にサブ基板20からメイン基板10へコマンド等が出されることはない。
メイン基板10には、ベットスイッチBET、スタートスイッチ134,ストップボタン140,リールユニット(リール駆動装置を含む)203,リール位置検出回路71、ホッパ駆動部80、ホッパ81及びホッパ81から払い出されたメダルの枚数を数えるためのメダル検出部82(これらは前述のホッパ装置121を構成する)が接続されている。サブ基板20には液晶表示装置の制御用の液晶制御基板200、スピーカ基板201、LED基板202などの周辺基板(ローカル基板)が接続されている。
メイン基板10には、さらに、メダルセレクタ1のメダルセンサS1及びS2が接続されている。
メダルセレクタ1には、メダルを計数するためのメダルセンサS1及びS2が設けられている。メダルセンサS1及びS2は、メダルセレクタ1に設けられた図示しないメダル通路の下流側(出口近傍)に設けられている(メダル通路の上流側はメダル投入口132に連通している)。2つのメダルセンサS1とS2は、メダルの進行方向に沿って所定間隔を空けて並べて設けられている。メダルセンサS1、S2は、例えば、互いに対向した発光部と受光部とを有して断面コ字状に形成され、その検出光軸をメダル通路内に上方から臨ませて位置するフォトインタラプタである。各フォトインタラプタにより、途中で阻止されずに送られてきたメダルの通過が検出される。なお、フォトインタラプタを2つ隣接させたのは、メダル枚数を検出するだけでなく、メダルの通過が正常か否かを監視するためである。すなわち、フォトインタラプタを2つ隣接させて設けることにより、メダルの通過速度や通過方向を検出することができ、これによりメダル枚数だけでなく、逆方向に移動する不正行為を感知することができる。
ホッパ駆動部80は、ホッパ81を回転駆動して、メイン基板10によって指示された払出数のメダルを払い出す動作を行う。遊技機は、メダルを1枚払い出す毎に作動するメダル検出部82を備えており、メイン基板10は、メダル検出部82からの入力信号に基づいてホッパ81から実際に払い出されたメダルの数を管理することができる。
投入受付部1050は、メダルセレクタ1のメダルセンサS1とS2の出力を受け、遊技毎にメダルの投入を受け付けて、規定投入数に相当するメダルが投入されたことに基づいて、スタートスイッチ134に対する第1リール〜第3リールの回転開始操作を許可する処理を行う。なお、スタートスイッチ134の押下操作が、第1リール〜第3リールの回転を開始させる契機となっているとともに、内部抽選を実行する契機となっている。また、遊技状態に応じて規定投入数を設定し、通常状態およびボーナス成立状態では規定投入数を3枚に設定し、ボーナス状態では規定投入数を1枚に設定する。
メダルが投入されると、遊技状態に応じた規定投入数を限度として、投入されたメダルを投入状態に設定する。あるいは、遊技機にメダルがクレジットされた状態で、ベットスイッチBETが押下されると、遊技状態に応じた規定投入数を限度して、クレジットされたメダルを投入状態に設定する。メダルの投入を受け付けるかどうかは、メイン基板10が制御する。メダルの投入を受け付ける状態になっていないときは(許可されていないときは)、メダルを投入してもメダルセンサS1、S2でカウントされず、そのまま返却される。同様に、メイン基板10はベットスイッチBETの有効/無効を制御する。ベットスイッチBETが有効になっていないときは(許可されていないときは)、ベットスイッチBETを押下しても、それは無視される。
メイン基板10は、乱数発生手段1100を内蔵する。乱数発生手段1100は、抽選用の乱数値を発生させる手段である。乱数値は、例えば、インクリメントカウンタ(所定のカウント範囲を循環するように数値をカウントするカウンタ)のカウント値に基づいて発生させることができる。なお本実施形態において「乱数値」には、数学的な意味でランダムに発生する値のみならず、その発生自体は規則的であっても、その取得タイミング等が不規則であるために実質的に乱数として機能しうる値も含まれる。
内部抽選手段1200は、遊技者がスタートスイッチ134からのスタート信号に基づいて、役の当否を決定する内部抽選を行う。すなわち、メイン基板10のメモリ(図示せず)に記憶されている抽選テーブル(図示せず)を選択する抽選テーブル選択処理、乱数発生手段1050から得た乱数の当選を判定する乱数判定処理、当選の判定結果で大当たりなどに当選したときにその旨のフラグを設定する抽選フラグ設定処理などを行う。
抽選テーブル選択処理では、図示しない記憶手段(ROM)に格納されている複数の抽選テーブル(図示せず)のうち、いずれの抽選テーブルを用いて内部抽選を行うかを決定する。抽選テーブルでは、複数の乱数値(例えば、0〜65535の65536個の乱数値)のそれぞれに対して、リプレイ、小役(ベル、チェリー)、レギュラーボーナス(RB:ボーナス)、およびビッグボーナス(BB:ボーナス)などの各種の役が対応づけられている。また、遊技状態として、通常状態、ボーナス成立状態、およびボーナス状態が設定可能とされ、さらにリプレイの抽選状態として、リプレイ無抽選状態、リプレイ低確率状態、リプレイ高確率状態が設定可能とされる。
乱数判定処理では、スタートスイッチ134からのスタート信号に基づいて、遊技毎に前記乱数発生手段(図示せず)から乱数値(抽選用乱数)を取得し、取得した乱数値について前記抽選テーブルを参照して役に当選したか否かを判定する。
抽選フラグ設定処理では、乱数判定処理の結果に基づいて、当選したと判定された役の抽選フラグを非当選状態(第1のフラグ状態、オフ状態)から当選状態(第2のフラグ状態、オン状態)に設定する。2種類以上の役が重複して当選した場合には、重複して当選した2種類以上の役のそれぞれに対応する抽選フラグが当選状態に設定される。抽選フラグの設定情報は、記憶手段(RAM)に格納される。
入賞するまで次回以降の遊技に当選状態を持ち越し可能な抽選フラグ(持越可能フラグ)と、入賞の如何に関わらず次回以降の遊技に当選状態を持ち越さずに非当選状態にリセットされる抽選フラグ(持越不可フラグ)とが用意されていることがある。この場合、前者の持越可能フラグが対応づけられる役としては、レギュラーボーナス(RB)およびビッグボーナス(BB)があり、それ以外の役(例えば、小役、リプレイ)は後者の持越不可フラグに対応づけられている。すなわち抽選フラグ設定処理では、内部抽選でレギュラーボーナスに当選すると、レギュラーボーナスの抽選フラグの当選状態を、レギュラーボーナスが入賞するまで持ち越す処理を行い、内部抽選でビッグボーナスに当選すると、ビッグボーナスの抽選フラグの当選状態を、ビッグボーナスが入賞するまで持ち越す処理を行う。このときメイン基板10は、内部抽選機能により、レギュラーボーナスやビッグボーナスの抽選フラグの当選状態が持ち越されている遊技でも、レギュラーボーナスおよびビッグボーナス以外の役(小役およびリプレイ)についての当否を決定する内部抽選を行っている。すなわち抽選フラグ設定処理では、レギュラーボーナスの抽選フラグの当選状態が持ち越されている遊技において、内部抽選で小役あるいはリプレイが当選した場合には、既に当選しているレギュラーボーナスの抽選フラグと内部抽選で当選した小役あるいはリプレイの抽選フラグとからなる2種類以上の役に対応する抽選フラグを当選状態に設定し、ビッグボーナスの抽選フラグの当選状態が持ち越されている遊技において、内部抽選で小役あるいはリプレイが当選した場合には、既に当選しているビッグボーナスの抽選フラグと内部抽選で当選した小役あるいはリプレイの抽選フラグとからなる2種類以上の役に対応する抽選フラグを当選状態に設定する。
リプレイ処理手段1600は、所定条件下で内部抽選におけるリプレイの当選確率を変動させる制御を行うことがある。リプレイ処理手段1600については、後に再度説明を加える。リプレイの抽選状態として、リプレイが内部抽選の対象から除外されるリプレイ無抽選状態、リプレイの当選確率が約1/7.3に設定されるリプレイ低確率状態、およびリプレイの当選確率が約1/6に設定されるリプレイ高確率状態という複数種類の抽選状態を設定可能とされている。リプレイの抽選状態を変化させることにより、内部抽選におけるリプレイの当選確率を変動させる。
リール制御手段1300は、遊技者がスタートスイッチ134の押下操作(回転開始操作)によるスタート信号に基づいて、第1リール〜第3リールをステッピングモータにより回転駆動して、第1リール〜第3リールの回転速度が所定速度(約80rpm:1分間あたり約80回転となる回転速度)に達した状態において回転中のリールにそれぞれ対応する3つのストップボタン140の押下操作(停止操作)を許可する制御を行うとともに、ステッピングモータにより回転駆動されている第1リール〜第3リールを抽選フラグの設定状態(内部抽選の結果)に応じて停止させる制御を行う。
また、リール制御手段1300は、3つのストップボタン140に対する押下操作(停止操作)が許可(有効化)された状態において、遊技者が3つのストップボタン140を押下することにより、そのリール停止信号に基づいて、リールユニット203のステッピングモータへの駆動パルス(モータ駆動信号)の供給を停止することにより、第1リール〜第3リールの各リールを停止させる制御を行う。
すなわち、リール制御手段1300は、3つのストップボタン140の各ボタンが押下される毎に、第1リール〜第3リールのうち押下されたボタンに対応するリールの停止位置を決定して、決定された停止位置でリールを停止させる制御を行っている。具体的には、記憶手段(ROM)に記憶されている停止制御テーブル(図示せず)を参照して3つのストップボタンの押下タイミングや押下順序等(停止操作の態様)に応じた第1リール〜第3リールの停止位置を決定し、決定された停止位置で第1リール〜第3リールを停止させる制御を行う。
ここで停止制御テーブルでは、ストップボタン140の作動時点における第1リール〜第3リールの位置(押下検出位置)と、第1リール〜第3リールの実際の停止位置(または押下検出位置からの滑りコマ数)との対応関係が設定されている。抽選フラグの設定状態に応じて、第1リール〜第3リールの停止位置を定めるための停止制御テーブルが用意されることもある。
遊技機では、リールユニット203がフォトセンサからなるリールインデックス(図示せず)を備えており、リール制御手段1300は、リールが1回転する毎にリールインデックスで検出される基準位置信号に基づいて、リールの基準位置(リールインデックスによって検出されるコマ)からの回転角度(ステップモータの回転軸の回転ステップ数)を求めることによって、現在のリールの回転状態を監視することができるようになっている。すなわち、メイン基板10は、ストップスイッチ140の作動時におけるリールの位置を、リールの基準位置からの回転角度を求めることにより得ることができる。
リール制御手段1300は、いわゆる引き込み処理と蹴飛ばし処理とをリールを停止させる制御として行っている。引き込み処理とは、抽選フラグが当選状態に設定された役に対応する図柄が有効な入賞判定ライン上に停止するように(当選した役を入賞させることができるように)リールを停止させる制御処理である。一方蹴飛ばし処理とは、抽選フラグが非当選状態に設定された役に対応する図柄が有効な入賞判定ライン上に停止しないように(当選していない役を入賞させることができないように)リールを停止させる制御処理である。すなわち本実施形態の遊技機では、上記引き込み処理及び蹴飛ばし処理を実現させるべく、抽選フラグの設定状態、ストップボタン140の押下タイミング、押下順序、既に停止しているリールの停止位置(表示図柄の種類)などに応じて各リールの停止位置が変化するように停止制御テーブルが設定されている。このように、メイン基板10は、抽選フラグが当選状態に設定された役の図柄を入賞の形態で停止可能にし、一方で抽選フラグが非当選状態に設定された役の図柄が入賞の形態で停止しないように第1リール〜第3リールを停止させる制御を行っている。
本実施形態の遊技機では、第1リール〜第3リールが、ストップボタン140が押下された時点から190ms以内に、押下されたストップボタンに対応する回転中のリールを停止させる制御状態に設定されている。すなわち回転している各リールの停止位置を決めるための停止制御テーブルでは、ストップボタン140の押下時点から各リールが停止するまでに要するコマ数が0コマ〜4コマの範囲(所定の引き込み範囲)で設定されている。
入賞判定手段1400は、第1リール〜第3リールの停止態様に基づいて、役が入賞したか否かを判定する処理を行う。具体的には、記憶手段(ROM)に記憶されている入賞判定テーブルを参照しながら、第1リール〜第3リールの全てが停止した時点で入賞判定ライン上に表示されている図柄組合せが、予め定められた役の入賞の形態であるか否かを判定する。
入賞判定手段1400は、その判定結果に基づいて、入賞時処理を実行する。入賞時処理としては、例えば、小役が入賞した場合にはホッパ81を駆動してメダルの払出制御処理が行われるか、あるいはクレジットの増加され(規定の最大枚数例えば50枚まで増加され、それを超えた分だけ実際にメダル払い出される)、リプレイが入賞した場合にはリプレイ処理が行われ、ビッグボーナスやレギュラーボーナスが入賞した場合には遊技状態を移行させる遊技状態移行制御処理が行われる。
払出制御手段1500は、遊技結果に応じたメダルの払い出しに関する払出制御処理を行う。具体的には、小役が入賞した場合に、役毎に予め定められている配当に基づいて遊技におけるメダルの払出数を決定し、決定された払出数に相当するメダルを、ホッパ駆動部80でホッパ81を駆動して払い出させる。この際に、ホッパ81に内蔵される図示しないモータに電流が流れることになる。
メダルのクレジット(内部貯留)が許可されている場合には、ホッパ81によって実際にメダルの払い出しを行う代わりに、記憶手段(RAM)のクレジット記憶領域(図示省略)に記憶されているクレジット数(クレジットされたメダルの数)に対して払出数を加算するクレジット加算処理を行って仮想的にメダルを払い出す処理を行う。
リプレイ処理手段1600は、リプレイが入賞した場合に、次回の遊技に関して遊技者の所有するメダルの投入を要さずに前回の遊技と同じ準備状態に設定するリプレイ処理(再遊技処理)を行う。リプレイが入賞した場合には、遊技者の手持ちのメダル(クレジットメダルを含む)を使わずに前回の遊技と同じ規定投入数のメダルが自動的に投入状態に設定される自動投入処理が行われ、遊技機が前回の遊技と同じ入賞判定ラインを有効化した状態で次回の遊技における回転開始操作(遊技者によるスタートスイッチ134の押下操作)を待機する状態に設定される。
また、メイン基板10は、通常状態、ボーナス成立状態、およびボーナス状態の間で遊技状態を移行させる制御を行うことがある(遊技状態移行制御機能)。遊技状態の移行条件は、1の条件が定められていてもよいし、複数の条件が定められていてもよい。複数の条件が定められている場合には、複数の条件のうち1の条件が成立したこと、あるいは複数の条件の全てが成立したことに基づいて、遊技状態を他の遊技状態へ移行させることができる。
通常状態は、複数種類の遊技状態の中で初期状態に相当する遊技状態で、通常状態からはボーナス成立状態への移行が可能となっている。ボーナス成立状態は、内部抽選でビッグボーナスあるいはレギュラーボーナスに当選したことを契機として移行する遊技状態である。ボーナス成立状態では、通常状態における内部抽選でビッグボーナスが当選した場合、ビッグボーナスが入賞するまでビッグボーナスに対応する抽選フラグが当選状態に維持され、通常状態における内部抽選でレギュラーボーナスが当選した場合、レギュラーボーナスが入賞するまでレギュラーボーナスに対応する抽選フラグが当選状態に維持される。ボーナス状態では、ボーナス遊技によって払い出されたメダルの合計数により終了条件が成立したか否かを判断し、入賞したボーナスの種類に応じて予め定められた払出上限数を超えるメダルが払い出されると、ボーナス状態を終了させて、遊技状態を通常状態へ復帰させる。
リールユニット203は、3つのリールを備えるが(詳細は後述する)、3つのリールそれぞれにひとつずつステッピングモータが取り付けられている。ステッピングモータは、回転子(ロータ)として歯車状の鉄心あるいは永久磁石を備え、固定子(ステータ)として複数の巻線(コイル)を備え、電流を流す巻線を切り替えることによって回転動作させるものである。すなわち、固定子の巻線に電流を流して磁力を発生させ、回転子を引きつけることで回転するものである。回転軸を指定された角度で停止させることが可能なことから、スロットマシンのリールの回転駆動に使用されている。複数の巻線がひとつの相を構成する。相の数として、例えば、2つ(二相)、4つ(4相)、5つ(5相)のものもある。
また、ステッピングモータには、ユニポーラ型とバイポーラ型がある。
ユニポーラ型とは、センタタップの設けられた巻線を備えるもので、ひとつの巻線に対し常に一定方向に電流を流す方式(ユニポーラ駆動)に適するものである。この駆動方式は、駆動回路がシンプルになるというメリットがあるが、反面、巻線の利用効率が悪く(下記のバイポーラ駆動に対して1/2)、低速回転時の出力トルクが低くなるというデメリットがある。
バイポーラ型とは、センタタップのない通常の巻線を備え、ひとつの巻線に対し双方向に電流を流す方式(バイポーラ駆動)に適するものである。この駆動方式は、駆動回路が複雑になるというデメリットがあるが、巻線の利用効率がよく、低速回転時の出力トルクは高くなるというメリットがある。
本発明の実施の形態は、ユニポーラ型とバイポーラ型のいずれのステッピングモータにも適用できる。
ステッピングモータは、各相の巻線への電流の与え方を変えることにより、特性を変えることができる(励磁モードが変わる)。二相型については次の通りである。
・一相励磁
常に巻線一相のみに電流を流す。位置決め精度は良い。
・二相励磁
二相に電流を流す。一相励磁の約2倍の出力トルクが得られる。位置決め精度は良く、停止したときの静止トルクが大きいため、停止位置を確実に保持できる。
・一−二相励磁
一相と二相を交互に切り替えて電流を流す。一相励磁・二相励磁の場合のステップ角度の半分にすることができるので、滑らかな回転を得られる。
スロットマシンでは、例えば、基本ステップ角度1.43度の4相のステッピングモータを使用し、パルスの出力方法として一−二相励磁を採用している。
図4は、スロットマシンのステッピングモータの駆動回路のブロック図である。なお、図4では、各リールの位置を検出するためのインデックスなど要素は省略している。
同図において、1310−1〜3はステッピングモータ203M−1〜3のコイル203(A相のコイル)A−1〜3とコイル(B相のコイル)203B−1〜3のオンオフ(電流を流すかどうか)を切り替える駆動回路である。1320−1〜3は、駆動回路1310−1〜3の出力に従いコイル203A−1〜3と203B−1〜3へ電流を流す励磁回路である。なお、コイル203A−2、3と203B−2、3の表示は省略している。
コイル203A−1〜3はA相のコイルであり、Aと/Aの2種類のコイルを含むユニポーラ型である。各相は、A端子と/A端子の他に共通端子COMを含むが、その図示は省略している。なお、バイポーラ型を使用することもできる。バイポーラ型の場合は、/AではAと逆方向に電流を流すようにする。/Bについても同様である。
コイル203B−1〜3はB相のコイルであり、Bと/Bの2種類のコイルを含む。A相のコイルとB相のコイルは、例えば、A,B、/A、/B、・・・のように交互に配置されている。A→B→・・・の順に励磁するとモータは正回転し、B→A→・・・の順に励磁すると逆回転を行う。各相の励磁を切り替える間隔を短くすればモータは速く回り、間隔を長くすると遅く回る。ここで励磁する相を切り替えずに同じステータに電流を流し続けると、ロータが同じステータの位置に固定され、モータが現在の位置を保持しつづけることになる。
図5は、スロットマシンのステッピングモータの駆動方法の説明図である。同図は一−二相励磁の例を示している。同図の表の○はコイルに電流を流していることを示す。同図の表のステップ1、2、・・・、8の順番でコイルに電流を流すとモータは回転し、逆の順番にするとモータは逆回転する。
次に、回転リール(回胴)の具体的構成について説明を加える。
図6(a)はリールユニット203の正面図、図6(b)は同左側面図である。
図6(a)に示すように、各リール(回胴)40a〜40cは回転リール(回胴)ユニットとして構成されており、フレーム151に図示しないブラケットなどを介して取り付けられている。また、各リール40a〜40cにはステッピングモータ155が設けられており、各リール(回胴)40a〜40cはこれらモータ155で駆動されて回転する。
リールユニット203の本体であるフレーム151は、それぞれの辺がリールの直径よりやや大きい略コの字型(後方、つまり遊技機の背面側が開放されている)の金属部材(アルミ板)であり、その幅は3つのリール40a〜40cの幅の合計よりも大きい。なお、略コの字型の開放側が前方であってもよい。
遊技機正面から見てフレーム151の下面の前面側の端部は図6中下方に向けてL字型に小さく折り曲げられており、その部分の両端にはリールユニット203の固定穴が設けられている。ここにネジ161bを挿入して、遊技機のフレームに連結された略水平の下側バー161のネジ穴にしっかりと締め付けることにより、リールユニット203は遊技機の内部に固定される。図6において、下側バー161と遊技機のフレーム(図示せず)の結合状態は示していないが、下側バー161の端部161aはそれぞれ遊技機筐体のフレームにしっかりと結合されている。
また、図6においては、リールユニット203の前面側の上端部にも同様に上側バー162が設けられており、フレーム151の背面上部の両端に設けられた固定穴にそれぞれネジ162bを挿入して上側バー162のネジ穴にしっかりと締め付けることにより、リールユニット203は遊技機の内部に固定される。図6において、上側バー162と遊技機のフレーム(図示せず)の結合状態は示していないが、上側バー162の端部162aはそれぞれ遊技機のフレームにしっかりと結合されている。
すなわち、図6によれば、リールユニット203はその前面の上端及び下端の両方で固定されている。
各リール(回胴)40a〜40cの構造は図7(a)に示される。
各リール(回胴)40a〜40cはリール(回胴)ドラム153の外周にリール(回胴)帯154が貼られて構成されている。リール(回胴)帯154の外周面には図柄が描かれている。
リール(回胴)帯154の背後のリール(回胴)ドラム153内部にはランプケース156が設けられており、このランプケース156の3個の各部屋にはそれぞれバックランプ157a,157b,157cが取り付けられている。これらバックランプ157a〜157cは図5(b)に示すように基板158に実装されており、この基板158がランプケース156の背後に取り付けられている。また、ブラケット152にはフォトインタラプタ159が取り付けられている。フォトインタラプタとは、1つのケースの中に発光素子(発光ダイオードなど)と受光素子(フォトトランジスタ、フォトダイオードなど)を対向配置し、その間に検出用の溝を設け、当該検出溝間を物体が通過したことを非接触で検知するものである。このフォトインタラプタ159は、リール(回胴)ドラム153に設けられた遮蔽板160がリール(回胴)ドラム153の回転に伴ってフォトインタラプタ159を通過するのを検出する。フォトインタラプタ159から出力される遮蔽板160の検出信号は、インデックス検出信号とも呼ばれ、メイン基板200へ送られる。
各バックランプ157a〜157cは図示しないランプ駆動回路によって個別に点灯制御される。各バックランプ157a〜157cの点灯により、リール(回胴)帯154に描かれた図柄の内、各バックランプ157の前部に位置する3個の図柄が背後から個別に照らし出され、図柄表示窓13にそれぞれ3個ずつの図柄が映し出される。
図8は、図6とは異なるリールユニット203の取り付け態様を示す。図8では、フレーム151の前面折り曲げ部のリールユニット203の固定穴にスナップラッチ(プラスチック製の止め具)161cを挿入して、遊技機のフレームに連結された略水平の下側バー161の図示しない取付穴に嵌め込むことにより、リールユニット203は遊技機の内部に固定される。なお、図8においても、図6と同様にネジ止めで固定するようにしてもよい。
すなわち、図8によれば、リールユニット203はその前面の下側でのみ固定されている。
図6と図8を比較すると、前者は後者よりも遊技機内部に強固に固定されていると言える。言い換えれば、その取り付け状態において、前者は後者よりも剛性が高い。
図9は、発明の実施の形態に係る減速シーケンスの説明図である。実際の遊技機を使用した実験の結果、減速シーケンスはリールユニットの取付態様の違いに合わせて切り替える方が良いことが判明した。
図9(a)は、図6の取付態様(以下、この取付態様を「第1形態の筐体」と記す)に好適な減速シーケンスを示す。リールの定常回転時は前述のように一定周波数(668pps)で1相励磁と2相励磁を繰り返しているが、リールを停止させる際は、2相励磁ではなく、1相励磁の後に減速シーケンスを開始する。すなわち、定常回転時の約3倍の時間(三分の一の周波数)2相励磁を行い、これが終了した後に定常回転時の約4倍の時間(四分の一の周波数)1相励磁を行うことでリールを停止させる。リール停止後(前記1相励磁の終了後)は直ちに励磁を開放する。この減速シーケンスによれば3相以上の励磁を行わないので、消費電流を抑制できる。しかも、停止後のリール保持のための励磁も不要であるので、消費電流抑制の効果は非常に大きい。
図9(b)は、図8の取付態様(以下、この取付態様を「第2形態の筐体」と記す)に好適な減速シーケンスを示す。リールの定常回転時は同様に一定周波数(671pps、なお図9(a)の668ppsとすることも可能である)で1相励磁と2相励磁を繰り返しているが、リールを停止させる際は、2相励磁ではなく、1相励磁の後に減速シーケンスを開始する。すなわち、定常回転時の約2倍の時間(三分の一の周波数)2相励磁を行い、さらに同じ時間1相励磁を行う。そしてその後、定常回転時の約3倍の時間(三分の一の周波数)2相励磁を行い、これが終了した後に定常回転時の約5倍の時間(五分の一の周波数)1相励磁を行うことでリールを停止させる。リール停止後(前記1相励磁の終了後)は直ちに励磁を開放する。この減速シーケンスによっても3相以上の励磁を行わないので、消費電流を抑制できるし、停止後のリール保持のための励磁も不要である。
図9(a)と図9(b)を比較すると、図9(b)では、図9(a)の減速シーケンスの前に2相励磁と1相励磁のシーケンスを追加していることが読み取れる。リールユニット203の取付態様の違いにより、好適な減速シーケンスに違いが生じる理由の詳細は判明していないが、リールユニット203そのものの違いではなく取り付け方の違い、つまりこれによるリールユニット203の剛性の違いによるものと推測される。第1形態の筐体と第2形態の筐体とでリールユニット203の基本的な構造、使用されるステッピングモータ、リールには違いはなく、両者の違いはほとんどその取り付け方にある。前者ではリールユニット203が上下で固定されているためリールユニット203は筐体と一体となり、その剛性は高くなる。このため、減速の際の反作用を遊技機全体で受け止めるためリールユニット203の変形が少なく、反動がほとんど生じないと思われる。これに対し、後者ではリールユニット203が下部のみで固定されているため遊技機と一体になっているとは言いがたく、減速の際の反作用を専らリールユニット203で受け止めるためリールユニット203の変形が大きいものと思われる。
図10は、図9(a)の減速シーケンスの処理フローチャートである。図10の処理は、リール制御手段1300が行う(図11も同様)。
S1:ストップスイッチ140が押され、予め定められた停止位置にリールを停止させるときに、S2〜S8が実行される。
S2:回転駆動としての励磁状態を把握する。2相励磁(NO)であれば1相励磁になるまで待ち、1相励磁(YES)になったらその終了を待つ。
S3:1相励磁が終了したかどうか判定する。
1相励磁が終了したら(YES)、そのタイミングでS4の処理を開始する。
S4:減速シーケンスの2相励磁を開始するとともに、励磁時間を計測するためにタイマーを起動する。
S5:2相励磁を予め定められた時間TBaだけ継続する。
時間TBaは、222ppsに相当する時間(約4.5ms)である。
S6:次に、減速シーケンスの1相励磁を開始するとともに、励磁時間を計測するためにタイマーを起動する。
S7:1相励磁を予め定められた時間TBbだけ継続する。
時間TBbは、167ppsに相当する時間(約6.0ms)である。
S8:S7の処理を終了した時点でリールは停止しているので、全ての相について励磁を停止する(励磁開放)。
リール回転時の励磁時間(666pps、1.5ms:第1時間)と、時間TBa(第2時間)及び時間TBb(第3時間)は概ね次の関係にある。
時間TBa=3×リール回転時の励磁時間
時間TBb=4×リール回転時の励磁時間
なお、後述するように、時間TBb=5×リール回転時の励磁時間(第3時間)としてもよい(図20及びその説明参照)。
図11は、図9(b)の減速シーケンスの処理フローチャートである。
S1〜S3は図10と同じであるので、それらの説明は省略する。なお、S10乃至S13を便宜上、前段減速シーケンスとする。
S10:減速シーケンスの2相励磁を開始するとともに、励磁時間を計測するためにタイマーを起動する。
S11:2相励磁を予め定められた時間TSaだけ継続する。
時間TSaは、336ppsに相当する時間(約3.0ms)である。
S12:次に、減速シーケンスの1相励磁を開始するとともに、励磁時間を計測するためにタイマーを起動する。
S13:1相励磁を予め定められた時間TSaだけ継続する。
時間TSaは、S11と同じ336ppsに相当する時間(約3.0ms)である。
S14:次に、減速シーケンスの2相励磁を開始するとともに、励磁時間を計測するためにタイマーを起動する。
S15:2相励磁を予め定められた時間TSbだけ継続する。
時間TSbは、224ppsに相当する時間(約4.5ms)である。
S16:次に、減速シーケンスの1相励磁を開始するとともに、励磁時間を計測するためにタイマーを起動する。
S17:2相励磁を予め定められた時間TScだけ継続する。
時間TScは、134ppsに相当する時間(約7.5ms)である。
S18:S17の処理を終了した時点でリールは停止しているので、全ての相について励磁を停止する(励磁開放)。
リール回転時の励磁時間(666pps、1.5ms)と、時間TSa(第4時間)、時間TSb(第2時間)、時間TSc(第3時間)は概ね次の関係にある。
時間TSa=2×リール回転時の励磁時間
時間TSb=3×リール回転時の励磁時間
時間TSc=5×リール回転時の励磁時間
次に、図12を参照して、励磁される相の切り替わりについて説明を加える。なお、図5及びその説明も参照されたい。
図12から容易に理解できるように、相の切り替わり順序は回転時と変わらない。つまり、モータの回転子の動く方向に隣接する固定子の巻線を順番に励磁していく。回転子を止めるために回転方向とは反対側の隣接する巻線を励磁すること、現在あるいは直前に励磁していた巻線と回転軸を挟んで反対側の巻線を励磁することは行っていない。なお、特許文献4や5はそのような励磁を行っている。
具体的には、図9(a)の減速シーケンスは次のような励磁を行っている(図12(a))。
・1相の巻線が励磁されているときに(当該励磁されている巻線を「第1巻線」とする、図12(a)のエの第3相)、当該第1巻線の励磁が終了した後に減速シーケンスを実行する。
・4相の巻線のうちの2相であって第1巻線(図12(a)のオの第3相)と、第1巻線の回転方向に隣接する第2巻線(図12(a)のオの第2相)を時間TBaだけ励磁する。
・次に、第2巻線(図12(a)のカの第2相)を時間TBbだけ励磁する。
・上記励磁が終了したら、モータの4相の巻線の全てについて励磁を解除する。
また、図9(b)の減速シーケンスは次のような励磁を行っている(図12(b))。なお、図12(b)のオ及びカは前段減速シーケンスである。
・1相の巻線が励磁されているときに(当該励磁されている巻線を「第0巻線、A巻線」とする、図12(b)のエの第3相)、当該第0巻線の励磁が終了した後に減速シーケンスを実行する。
・4相の巻線のうちの2相であって第0巻線(図12(b)のオの第3相、A巻線)と、第0巻線の回転方向に隣接する第3巻線(図12(b)のオの第2相、B巻線)を時間TSaだけ励磁する。
・次に、第3巻線(図12(b)のカの第2相、B巻線)を時間TSaだけ励磁する。
・次に、第3巻線(図12(b)のキの第2相、これは上記第1巻線に相当する)と、第3巻線の回転方向に隣接する巻線(図12(b)のキの第1相、C巻線)を時間TSbだけ励磁する。
・次に、当該巻線(図12(b)のクの第1相、C巻線)を時間TScだけ励磁する。
・上記励磁が終了したら、モータの4相の巻線の全てについて励磁を解除する。
以上説明した減速シーケンスを実際の遊技機に適用し、そのときのリールの動きを測定したグラフを図13〜図21に示す。これらはいずれもひとつのリールに関してその回転速度とステッピングモータの4相の駆動パルスの2つを示したものである。グラフの横軸は時間を示し、縦軸は回転速度とパルスの電圧値(電流値)を示す。グラフの縦軸の原点は速度ゼロを示す。パルスは4つ示されていて、グラフ左端の数字はそれぞれ相の番号を示している。各パルスの表示は、その高レベルで巻線を励磁し、低レベルで励磁を行っていないことを意味する。
図13は、発明の実施の形態による減速シーケンス、つまり図6の第1形態の筐体に対して図9(a)と図12(a)の減速シーケンスを適用したもののリールの速度変化を示すグラフである。
図14は発明の実施の形態乃至比較例であって、図6の第1形態の筐体に対して図9(b)と図12(b)の減速シーケンスを適用したもののリールの速度変化を示すグラフである。
図15は比較例であって、図6の第1形態の筐体に対して全相励磁による減速シーケンスを適用したもののリールの速度変化を示すグラフである。
図13を参照すると、発明の実施の形態による減速シーケンスによれば、ごく短時間(約14ms)でリールが停止する(速度ゼロ)ことがわかる(減速シーケンスは図12(a)のオの左端時点(エとオの境界)で開始したものとする、図14、図16、図17、図19、図20についても同じ)。停止の直後に励磁を開放しているにもかかわらずリールの位置は安定している。
これに対し、図15の全相励磁のケースを見ると、速度ゼロまでに約32ms(図13の約2.5倍)を要しており、短時間で停止できない(減速シーケンスは全相が励磁された時点で開始したものとする、図18、図21についても同じ)。また、速度ゼロになった後において反対側に動き、振動が生じていて完全な停止には至らない。振動が収まるのを待って完全に停止する。
したがって、発明の実施の形態による減速シーケンス(第1形態の筐体に図9(a)と図12(a)の減速シーケンスを適用したもの)によれば、(1)リール停止に要する時間が短い、(2)1相励磁と2相励磁により停止させるので消費電流が少ない、(3)速度ゼロになった直後に励磁を開放するので停止後に電流を消費しない、(4)速度ゼロになってからの振動が生じない、という特別顕著な効果を奏する。
図14を参照すると、図6の第1形態の筐体に対して図9(b)と図12(b)の減速シーケンスを適用したものは短時間(約18ms)でリールの速度がゼロになることがわかる。これは図15の全相励磁の半分である。ただし、速度ゼロ後に振動が生じている。振動の大きさは図15の全相励磁よりも大きいが、これは図14では速度ゼロ後に励磁開放していていわばブレーキがかかっていないためである。
したがって、図6の第1形態の筐体に対して図9(b)と図12(b)の減速シーケンスを適用したものによれば、(1)リール停止に要する時間が短い、(2)1相励磁と2相励磁により停止させるので消費電流が少ない、(3)速度ゼロになった直後に励磁を開放するので停止後に電流を消費しない、という優れた効果を奏する。
なお、演出として、リールの停止時にリールが上下に揺れて停止するように見せたいときに使用することが可能である。
図16〜図18は逆回転のときのグラフを示す。図16〜図18はそれぞれ図13〜図15に対応する。逆回転の場合も上述のような効果を奏する。
図16を参照すると、発明の実施の形態による減速シーケンスによれば、ごく短時間(約14ms)でリールが停止し、しかも、停止の直後に励磁を開放しているにもかかわらずリールの位置は安定している。
これに対し、図18の全相励磁のケースを見ると、速度ゼロまでに約36msを要しており、短時間で停止できない。また、振動が生じている。
したがって、発明の実施の形態による減速シーケンスによれば、(1)リール停止に要する時間が短い、(2)1相励磁と2相励磁により停止させるので消費電流が少ない、(3)速度ゼロになった直後に励磁を開放するので停止後に電流を消費しない、(4)速度ゼロになってからの振動が生じない、という特別顕著な効果を奏する。
図17を参照すると、図6の第1形態の筐体に対して図9(b)と図12(b)の減速シーケンスを適用したものは短時間(約16ms)でリールの速度がゼロになることがわかる。これは図18の全相励磁の半分である。ただし、速度ゼロ後に振動が生じている。
したがって、図6の第1形態の筐体に対して図9(b)と図12(b)の減速シーケンスを適用したものによれば、(1)リール停止に要する時間が短い、(2)1相励磁と2相励磁により停止させるので消費電流が少ない、(3)速度ゼロになった直後に励磁を開放するので停止後に電流を消費しない、という優れた効果を奏する。
なお、演出として、リールの停止時にリールが上下に揺れて停止するように見せたいときに使用することが可能である。
図19は、発明の実施の形態による減速シーケンス、つまり図8の第2形態の筐体に対して図9(b)と図12(b)の減速シーケンスを適用したもののリールの速度変化を示すグラフである。
図20は発明の実施の形態乃至比較例であって、図8の第2形態の筐体に対して図9(a)と図12(a)の減速シーケンスを適用したもののリールの速度変化を示すグラフである。
図21は比較例であって、図8の第2形態の筐体に対して全相励磁による減速シーケンスを適用したもののリールの速度変化を示すグラフである。
図19乃至図21は逆回転のケースを示すが、これらが正回転のケースと異ならないのは、図13乃至図15と図16乃至図18の比較により明らかである。
図19を参照すると、発明の実施の形態による減速シーケンスによれば、ごく短時間(約12ms)でリールが停止し、しかも、停止の直後に励磁を開放しているにもかかわらずリールの位置は安定している。
これに対し、図21の全相励磁のケースを見ると、速度ゼロまでに約50msを要しており、短時間で停止できない。また、振動が生じている。
したがって、発明の実施の形態による減速シーケンスによれば、(1)リール停止に要する時間が短い、(2)1相励磁と2相励磁により停止させるので消費電流が少ない、(3)速度ゼロになった直後に励磁を開放するので停止後に電流を消費しない、(4)速度ゼロになってからの振動が生じない、という特別顕著な効果を奏する。
図20を参照すると、図8の第2形態の筐体に対して図9(a)と図12(a)の減速シーケンスを適用したものは約50msでリールの速度がゼロになることがわかる。そして、速度ゼロ後に振動が生じている。グラフを検討すると、励磁開放時点で速度がゼロになっていないために速度ゼロまで時間を要しているように思える。そこで、速度ゼロになってから励磁開放するように、最後の1相励磁(図12(a)のカ)をもう少し長くする(例えば、134pps、7.5ms)ことで速度ゼロまでの時間を図19と同程度にできると思われる。
したがって、図8の第2形態の筐体に対して図9(a)と図12(a)の減速シーケンスを適用したものによれば、(2)1相励磁と2相励磁により停止させるので消費電流が少ない、(3)速度ゼロになった直後に励磁を開放するので停止後に電流を消費しない、という効果を奏する。なお、上述のように最後の1相励磁をもう少し長くすることで(1)リール停止に要する時間が短い、という効果を期待できる。
なお、演出として、リールの停止時にリールが上下に揺れて停止するように見せたいときに使用することが可能である。
なお、リールユニット203に関して、図6の第1形態の筐体の取り付け方はフレーム151の前側の上下で固定するものであったが、本発明はこれに限定されない。他の取付態様を図22に示す。図22(a)は後側の上端と前側の下端で固定するものであり、同図(b)は前側の上端と後側の下端で固定するものであり、同図(c)は後側の上下で固定するものである。これらについて、発明の実施の形態を適用することができる。
図8の第2形態の筐体の取り付け方はフレーム151の前側の下端で固定するものであったが、本発明はこれに限定されない。他の取付態様を図23に示す。図23(a)は後側の下端で固定するものであり、同図(b)は前側の上端で固定するものであり、同図(c)は後側の上端で固定するものである。これらについて、発明の実施の形態を適用することができる。
以上のように、発明の実施の形態によれば、リールの減速シーケンスにおいて、従来の全相励磁に代えて、1−2相励磁を維持しつつその周波数を調整して減速し停止させることにより、第2形態の筐体と第1形態の筐体のいずれについても、その消費電流値を抑制できる。
しかも、リール停止時の振動も抑えることができる。
さらに、リール停止後にすぐ励磁開放しているので、停止を受け付けない期間を設ける必要がなくなる。従来の遊技機では、電源電流の最大許容値が低く、かつ、リールを停止させる際に全相励磁をかけていたため、2つ以上のリールで全相励磁を行うと最大許容値を超えた電流が発生してしまうために、停止を受け付けない期間を設けていた。発明の実施の形態によればそのような不具合が生じることがなく、停止を受け付けない期間のためのプログラムを用意する必要がなくなり、プログラム容量を削減することができる。
発明の実施の形態は、通常のリール回転の減速シーケンスのみならず、リールを用いた演出中における正回転時あるいは逆回転時の減速シーケンスにも適用できる。
本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。
40、40a〜40c リール
155、203M−1〜−3 ステッピングモータ
203A−1〜−3 A相、/A相のコイル(固定子)
203B−1〜−3 B相、/B相のコイル(固定子)
203 リールユニット
1300 リール制御手段(制御部)

Claims (2)

  1. それぞれ外周面に複数種類の図柄が配置された複数のリールと、前記リールをそれぞれ回転させる複数のモータとを含むリールユニットと、前記複数のモータの回転及び停止を制御する制御部とを備える遊技機において、
    前記リールユニットは、前記複数のモータが固定されるフレームを備え、
    前記フレームは、遊技機から見て前側の上側及び下側の両方で、後側の上側と前側の下側の両方で、前側の上側と後側の下側の両方で、又は、後側の上側及び下側の両方でのいずれかの位置で遊技機の内部に固定され、
    前記複数のモータは固定子として4相の巻線を備えるステッピングモータであり、
    前記制御部は、少なくとも1つの前記モータについて、
    前記4相の巻線のうちの一つと二つを交互にそれぞれ予め定められた第1時間励磁することにより前記リールを予め定められた一定速度で回転させ、
    前記リールを停止させる際に、
    二つの巻線が励磁されているときには下記減速シーケンスを実行せず、
    一つの巻線が励磁されているときに(当該励磁されている巻線を「A巻線」とする)、当該A巻線の励磁が終了した後に、下記第1乃至第5ステップを備える減速シーケンスを実行することを特徴とする遊技機。
    (1)前記A巻線及び前記A巻線に隣接する巻線であって前記モータの回転方向に位置するB巻線の2相を、前記第1時間の略2倍の第4時間励磁する第1ステップ
    (2)前記第1ステップの励磁が終了した後に、前記B巻線の1相のみを前記第4時間励磁する第2ステップ
    (3)前記第2ステップの励磁が終了した後に、前記B巻線及び前記B巻線に隣接する巻線であって前記モータの回転方向に位置するC巻線の2相を、前記第1時間の略3倍の第2時間励磁する第3ステップ
    (4)前記第3ステップの励磁が終了した後に、前記C巻線の1相のみを前記第1時間の略4倍又は略5倍の第3時間励磁する第4ステップ
    (5)前記第4ステップの励磁が終了した後に、前記4相の巻線の全てについて励磁を解除する第5ステップ
  2. それぞれ外周面に複数種類の図柄が配置された複数のリールと、前記リールをそれぞれ回転させる複数のモータとを含むリールユニットと、前記複数のモータの回転及び停止を制御する制御部とを備える遊技機において、
    前記リールユニットは、前記複数のモータが固定されるフレームを備え、
    前記フレームは、遊技機から見て前側の下側で、後側の下側で、前側の上側で、又は、後側の上側でのいずれかの位置で遊技機の内部に固定され、
    前記複数のモータは固定子として4相の巻線を備えるステッピングモータであり、
    前記制御部は、少なくとも1つの前記モータについて、
    前記4相の巻線のうちの一つと二つを交互にそれぞれ予め定められた第1時間励磁することにより前記リールを予め定められた一定速度で回転させ、
    前記リールを停止させる際に、
    二つの巻線が励磁されているときには下記減速シーケンスを実行せず、
    一つの巻線が励磁されているときに(当該励磁されている巻線を「A巻線」とする)、当該A巻線の励磁が終了した後に、下記第1乃至第5ステップを備える減速シーケンスを実行することを特徴とする遊技機。
    (1)前記A巻線及び前記A巻線に隣接する巻線であって前記モータの回転方向に位置するB巻線の2相を、前記第1時間の略2倍の第4時間励磁する第1ステップ
    (2)前記第1ステップの励磁が終了した後に、前記B巻線の1相のみを前記第4時間励磁する第2ステップ
    (3)前記第2ステップの励磁が終了した後に、前記B巻線及び前記B巻線に隣接する巻線であって前記モータの回転方向に位置するC巻線の2相を、前記第1時間の略3倍の第2時間励磁する第3ステップ
    (4)前記第3ステップの励磁が終了した後に、前記C巻線の1相のみを前記第1時間の略4倍又は略5倍の第3時間励磁する第4ステップ
    (5)前記第4ステップの励磁が終了した後に、前記4相の巻線の全てについて励磁を解除する第5ステップ
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