JP5658901B2 - 連続整畦作業方法 - Google Patents
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Description
この畦塗り機の基本構成は、走行機体の後部に装着され、走行機体からの動力が入力される入力軸を備える装着部と、入力軸からの動力を伝達する動力伝達機構を備えると共にオフセット位置での機体支持を行うオフセット機構部と、伝達された動力によってオフセット位置で畦塗り作業を行う作業部とを備え、この作業部は、旧畦の一部を切り崩して土盛りを行う前処理部と盛られた土を切り崩された旧畦上に塗りつける整畦部とからなっている。
このため、圃場内で走行機体が旋回しているときに、作業部の直進作業を維持させ圃場の端部に至るまで直進作業を継続させることができ、したがって、前進のみの連続作業によっても圃場の端部まで作業を行うことができ、作業能率が高く、作業性が良好なオフセット作業が可能となり、圃場の一辺に対し直進整畦作業を行い、その終端部から隣り合う辺の始端部にかけては曲線整畦作業を行い、その後再び直進整畦作業を行うという前進のみでの連続整畦作業が行える。また、畦の延びる方向に凹凸があったり、畦が湾曲した複雑な形状であっても走行機体の姿勢変化に対応して作業部の位置・方位を制御するため、正確な作業を行うことができる。
なお、第一の自由度としては、1以上の水平回動により構成される自由度、1以上の水平移動により構成される自由度、あるいは水平回動及び水平移動の組み合わせにより構成される自由度など、種々の構成の自由度を採用することができる。第二の自由度としては、通常、水平回動のみにより構成される自由度が用いられるが、他の構成による自由度としても良い。
更に、手動を含めた半自動制御をトラクタ2に搭乗した作業者が遠隔操作する場合にも、主作業部の移動方向や移動位置を作業者は容易に予測することが可能になる。このため、旋回をともなうトラクタ2の前進動に対して主作業部の直進作業を正確に継続させることができる。なお、この第1実施態様においては、水平回動軸53を主作業部である整畦体15の回転中心軸線S上に設けたが、必ずしも整畦体15の回転中心軸線S上に限定されるものではなく、ほぼ同様な効果を得ることが可能な範囲であれば、水平回動軸53(枢支部B)を整畦体15の回転中心軸線Sの近傍にずらして設けても良い。
そして、図3(e)に示すように、オフセットアーム5が畦にほぼ直交する状態になり、畦塗り機50がトラクタ2のほぼ後方に位置したときに、トラクタ2の旋回を停止する。本実施形態において、更に圃場の端部まで整畦するためには、作業部51を更に隅部の方に直進移動させる必要があるが、本実施態様の畦塗り機50においては、図3(f)に示すように、トラクタ2をニュートラル状態にするか、わずかに後進させることにより、作業部51を直進移動させて畦の端部を整畦することができる。また、本実施形態のように、第一の自由度を1つの水平回動の自由度のみで構成し、水平回動(オフセットアーム5)の回動中心よりも作業部51が後方に位置した状態で直進作業部分を作業するように設定したときは、畦塗り機50におけるトラクタ2への装着部(すなわち本体フレーム)と作業部51の間隔が一定であるために、上記のような作業形態となる。
なお、図4(e)に示すように、伝動フレーム9が畦にほぼ直交する状態になると、トラクタ2と作業部51との間の距離が最大となる。したがって、この状態に達したときに、トラクタ2は旋回を停止する。このとき、畦塗り機60はトラクタ2のほぼ後方に位置しており、さらに圃場の隅部21を整畦するために作業部51を端部に向けて直進移動するが、このときはトラクタ2をニュートラル状態にするか、わずかに後進させて(図4(f))、端部まで整畦する。なお、トラクタ2が圃場の隅部21に来て最小半径で旋回する動作を停止させる旋回停止位置を、コントローラに予め設定しておき作業者に知らせるようにすると良い。
従って、この第3実施態様の畦塗り機65によれば、トラクタ2は直進走行と旋回走行だけで、畦塗り機65は直進作業から圃場の端部までの整畦作業を連続して行うことができる。また、畦塗り機65が圃場の端部に達した状態(図5(d))のときトラクタ2の走行と畦塗り機65の作動を停止し、三点リンク連結機構3により畦塗り機65を持ち上げて図5(e)に示す直進作業状態にして元畦17に沿ってセットし、トラクタ2を後進させて畦塗り機65を圃場の端部に位置させれば、圃場の端部から直進整畦作業を継続させることができる。従って、トラクタ2は直進走行と、旋回走行と、停止と、後進走行とにより畦塗り機65は直進作業から圃場の端部までの全整畦作業を連続して行うことができる。
オフセット伝動アーム27の動力伝達機構としては、スプラインシャフトとスリーブの組み合わせなどを採用してスライド可能にすることができる。また、作業部51の姿勢を制御するための第二の自由度は、回動伝動アーム28の先端部に水平回動可能に枢支した作業部51の支持・伝動フレーム7による水平回動の自由度である。そして、オフセット伝動アーム27と回動伝動アーム28との間、及び回動伝動アーム28と作業部51の支持・伝動フレーム7との間に、図示しない電動シリンダまたは油圧シリンダを介装したほかは、第1実施形態のものとほぼ同様である。
このように、第5実施形態の場合には、第一の自由度を2つの自由度で構成しているために、トラクタ2の旋回にともなって生ずるトラクタ2と整畦作業する畦との間隔の変化に対応して、畦塗り機75におけるトラクタ2への装着部(すなわち本体フレーム)と作業部51の間隔を任意に調整することが可能である。このため、第1実施形態のようにトラクタ2の旋回を一旦停止させたりする必要がなく、連続して作業を継続することが出来る。
なお、オフセットアーム5の動力伝達機構としては、第5実施形態と同様な構成をとる。第7実施形態において、トラクタ2と作業部51との相対位置を制御するための第一の自由度は、伸縮・回動伝動アーム29により構成される水平移動および水平回動の2つの自由度からなり、作業部51の姿勢を制御するための第二の自由度は、伸縮・回動伝動アーム29の先端部に枢支された作業部支持・伝動フレーム13による水平回動の自由度である。
従って、トラクタ2は直進走行と、旋回走行のみで畦塗り機85は直進作業から圃場の端部までの整畦作業を連続して行う。また、畦塗り機85が圃場の端部に達したときトラクタ2の走行と畦塗り機85の作動を停止し、三点リンク連結機構3により畦塗り機85を持ち上げて直進作業状態にして元畦17に沿ってセットし、トラクタ2を後進させて畦塗り機85を圃場の端部に位置させれば、圃場の端部から直進整畦作業を継続させることができる。従って、トラクタ2は直進走行と、旋回走行と、停止と、後進走行とにより畦塗り機85は直進作業から圃場の端部までの全整畦作業を連続して行うことができる。また、隣り合う辺の接続部を矩形状に形成する必要がない場合には、圃場の一辺に対し直進整畦作業を行い、その終端部から隣り合う辺の始端部にかけては曲線整畦作業を行い、その後再び直進整畦作業を行うという前進のみでの連続整畦作業が行える。
また、トラクタ2と作業部51との相対位置を制御するための第一の自由度を第一の回動伝動アーム33で構成し、作業部51の姿勢を制御するための第二の自由度をこの回動伝動アーム33の先端部に基端部が水平回動可能に枢支された第二の回動伝動アーム35で構成してもよい。この場合においては、第1実施形態とほぼ同様の構成となるが、第二の回動伝動アーム35があるので、第1実施形態に比べ、前進のみでの連続整畦作業において、曲線整畦作業時の回転半径を小さくでき、非作業時の格納状態もコンパクトにできる。
5、26 オフセットアーム(伝動フレーム)
9 伝動フレーム
10、11 平行リンク(平行リンク機構)
14 前処理体
15 整畦体(主作業部)
20 位置方位センサ(センサ)
23、28、33、35 回動伝動アーム(伝動フレーム)
50、60,65、70、75、80、85,90、95 畦塗り機(オフセット作業機)
51 作業部
Claims (2)
- 走行機体の後方にこの走行機体に対して水平回動または水平移動自在に架設される伝動部材の先端に水平回動自在に装着された作業部と、
前記作業部の位置及び方位を検出するセンサからの情報に基づいて前記伝動部材の水平回動または水平移動の量と前記作業部の水平回動の量を独立して無段階に制御し、
前記走行機体の旋回をともなう前進動時に前記作業部を畦に沿わせたまま、その圃場の隅部付近までの直進性を維持させる制御手段とを備える畦塗り機を用いて、
圃場の一辺に対し隅部付近まで直進整畦作業を行い、
その終端部から隣り合う辺の始端部にかけては曲線整畦作業を行い、
その後再び直進整畦作業を行うことを特徴とする連続整畦作業方法。 - 前記伝動部材の水平回動または水平移動の量と前記作業部の水平回動の量を制御しながら前記走行機体の前進走行のみによって、作業を行うことを特徴とする請求項1に記載の連続整畦作業方法。
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