JP4475913B2 - オフセット作業機及び作業方法 - Google Patents
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Description
また、作業部の回動作を走行機体に搭乗した作業者が遠隔操作する場合でも、作業部の回動にともなって移動する整畦部の移動方向や移動位置を作業者が予測するには熟練を要する。このため、旋回をともなう走行機体の前進動に対して整畦部を正確に旧畦に沿って設置させることができず、その結果として精度の高い畦塗り作業を行なうことができないという問題が生じる。なお、溝掘り機の場合も同様である。
前記オフセット機構部と前記作業部に連結される連結機構とを備え、
前記連結機構は前記オフセット機構部を構成するオフセットフレームの後端部の前記回動支点に回動自在に連結された連結部材と、この連結部材に繋がり、前記オフセットフレームと共に平行リンク機構を構成する連結アーム部材と、この連結アーム部材と非結合状態にあり、前記回動支点を回動中心として水平方向に回動可能に配設され、前記作業部を支持する前記フレーム部と、前記連結アーム部材と前記フレーム部との間に架設され、伸縮により前記フレーム部を前記連結アーム部材の向きに関係なく前記回動支点に対して回動させると共に、伸縮動作の規制により前記フレーム部を前記連結部材に保持する伸縮シリンダとを有し、
前記走行機体に対する前記作業部の作業位置及び作業方向を圃場上の基準作業線に沿わせ、旋回をともなう前記走行機体の前進動に対して前記作業部が直線的なオフセット作業を行なえるよう、前記伸縮シリンダは前記伸縮動作と前記伸縮動作の規制により、前記走行機体に対する前記装着部回りの前記オフセット機構部の揺動角度に関係なく、前記作業部の作業方向を所定方向に保持し、
前記作業部の1つの回転動部分であるドラムの回転中心は、その回転中心を通る水平線が前記回動支点を通る鉛直線に直交するように配置された場合と略同一軌跡で前記ドラムが回動するよう、前記回動支点を通る鉛直線に近接する位置を通っていることを特徴とするオフセット作業機(例えば、実施形態における畦塗り機1)である。
前記オフセット機構部と前記作業部に連結される連結機構とを備え、
前記連結機構は前記オフセット機構部を構成するオフセットフレームの後端部の前記回動支点に回動自在に連結された連結部材と、この連結部材に繋がり、前記オフセットフレームと共に平行リンク機構を構成する連結アーム部材と、この連結アーム部材と非結合状態にあり、前記回動支点を回動中心として水平方向に回動可能に配設され、前記作業部を構成する前記本体フレームと、前記連結アーム部材と前記本体フレームとの間に架設され、伸縮により前記本体フレームを前記連結アーム部材の向きに関係なく前記回動支点に対して回動させると共に、伸縮動作の規制により前記本体フレームを前記連結部材に保持する伸縮シリンダとを有し、
前記走行機体に対する前記作業部の作業位置及び作業方向を圃場上の基準作業線に沿わせ、旋回をともなう前記走行機体の前進動に対して前記作業部が直線的なオフセット作業を行なえるよう、前記伸縮シリンダは前記伸縮動作と前記伸縮動作の規制により、前記走行機体に対する前記装着部回りの前記オフセット機構部の揺動角度に関係なく、前記作業部の作業方向を所定方向に保持し、
前記作業部の1つの回転動部分である溝掘り体の回転中心を通る鉛直線が、前記作業部の前記回動支点を通る鉛直線と同軸上にある又は平行であることを特徴とするオフセット作業機(例えば、実施形態における溝掘り機80)である。
前記走行機体が旋回したときに、前記走行機体の進行に応じて前記オフセット機構部の揺動及び前記伸縮シリンダの伸縮による前記作業部の回動と、前記伸縮シリンダの伸縮動作の規制による前記作業部の保持により、前記走行機体に対する前記作業部の作業位置及び作業方向を圃場上の基準作業線に沿わせ、旋回をともなう前記走行機体の前進動に対して前記作業部が直線的なオフセット作業を行なうことを特徴とする。
このため、作業部が行なう直線作業の作業方向とずれた方向に走行機体が方向転換した場合、オフセット機構部の移動及び伸縮シリンダの動作を変化させることにより作業部の直進作業を維持することができる。その結果として作業部の直進作業を維持させて圃場の端部に至るまでの直進作業を継続させることができ、前進のみの連続作業により圃場の端部までの作業を行なうことができる。このため、作業能率が高く、作業性が良好なオフセット作業が可能になる。
また、作業部の1つの回転動部分であるドラムの回転中心が、その回転中心を通る水平線が前記回動支点を通る鉛直線に直交するように配置された場合と略同一軌跡で前記ドラムが回動するよう、前記回動支点を通る鉛直線に近接する位置を通っていることで、作業部の回動角度に対する回転動部分の移動量を小さくすることができる。また該回転動部分の回転中心を回動支点の回動中心軸に近接配置することで、作業部が回動したときに、回転動部分の回転中心を回転半径として回転動部分を回動させたり、回転動部分の回転中心が作業部の回動中心軸に沿った状態で回転動部分を回動させたりすることができる。
このため、作業部の回動作を自動制御する場合に、作業部の回動角度に応じた回転動部分の移動方向や移動位置の演算処理が容易となり、その結果として回転動部分の姿勢制御の精度を向上させることができる。また、作業部の回動作を走行機体に搭乗した作業者が遠隔操作する場合でも、作業部の回動にともなって移動する回転動部分の移動方向や移動位置を作業者は容易に予測することが可能になる。このため、旋回をともなう走行機体の前進動に対して回転動部分を正確に旧畦に沿って設置させることができ、その結果として精度の高いオフセット作業を行なうことができる。
このため、作業部の回動作を自動制御する場合に、作業部の回動角度に応じた回転動部分の移動方向や移動位置の演算処理が容易となり、その結果として回転動部分の姿勢制御の精度を向上させることができる。また、作業部の回動作を走行機体に搭乗した作業者が遠隔操作する場合でも、作業部の回動にともなって移動する回転動部分の移動方向や移動位置を作業者は容易に予測することが可能になる。その結果、精度の高いオフセット作業を行なうことができる。
このため、オフセット機構部の移動のみで、作業部の作業方向を所定方向に一定にしたままで作業部のオフセット移動量を容易に無段階調整することができる。また、作業部はオフセット機構部を構成するオフセットフレームとリンク部材の2部材により支持されるので、オフセット機構部が一本のオフセットフレームにより支持される場合と比較して、本発明に係わるオフセットフレームの剛性を小さくすることができ、オフセット作業機を軽量化することができる。
このため、作業部の直進作業を維持させて圃場の端部に至るまでの直進作業を継続させることができ、その結果として前進のみの連続作業により圃場の端部までの作業を行なうことができる。このため、作業能率が高く、作業性が良好なオフセット作業が可能になる。
また、作業部の回転動部分を作業部の回動支点の回動中心軸の近傍位置に配設することで、作業部の回動角度に対する回転動部分の移動量を小さくすることができる。また該回転動部分の回転中心を回動支点の回動中心軸に近接配置することで、回転動部分の回転中心を回転半径として回転動部分を回動させたり、回転動部分の回転中心を作業部の回動中心軸に沿わせた状態で回動させたりすることができ、その結果、作業部の回動に対する回転動部分の移動方向や移動位置を正確に調整することができる。このため、仕上がりの良いオフセット作業を行なうことができる。
先ず、畦塗り機について説明する。なお、説明の都合上、図1(斜視図)に示す矢印の方向を前後方向及び左右方向として以下説明する。畦塗り機1は、図1及び図3(c)(平面図)に示すように、走行機体90の後部に設けられた三点リンク連結機構(図示せず)に連結されて、走行機体90の前進動に応じて畦塗り作業を行なうものである。畦塗り機1は、走行機体90に装着されて走行機体90からの動力が入力される後述する入力軸4を備えた装着部10と、装着部10に設けられた旋回シリンダ3によって装着部10から左右方向に揺動可能なオフセット機構部20と、オフセット機構部20の移動端側(後端側)に設けられた回動支点Oを回動中心として水平方向に回動可能に配設されたフレーム部15の先端部に固着されて入力軸4から伝達される動力によってオフセット作業を行なう作業部50とを有してなる。
伸縮シリンダ41はそのロッド側端部が連結部材23の前側端部に枢結され、ボトム側端部がフレーム部15の先端部に取り付けられて前側に延びる固定部材42の先端部に枢結されている。このため、伸縮シリンダ41が伸縮動すると、作業部50は、固定部材42及びフレーム部15を介して回動支点Oを回動中心として回動する。つまり、伸縮シリンダ41が伸長動すると、作業部50は時計方向(矢印B方向)に回動し、伸縮シリンダ41が縮小動すると作業部50は反時計方向(矢印C方向)に回動する。
また、整畦部71の回動作を走行機体90に搭乗した作業者が遠隔操作する場合でも、整畦部71の回動にともなって移動する多面体ドラム73の移動方向や移動位置を作業者が容易に予測することができる。このため、旋回をともなう走行機体90の前進動に対して多面体ドラム73の姿勢制御の精度を向上させることができる。
つまり、走行機体90の左側方向転換にともなう走行機体90の前進動に応じて、オフセット機構部20がヒッチフレーム11の左側に揺動するように旋回シリンダ3を縮小動させるとともに、作業部50が時計方向に回動するように伸縮シリンダ41を伸長動させることで、走行機体90の進行方向が変わった場合でも、作業部50を圃場Fの一辺Faに沿った位置に継続して設置することができ(50a〜50b)、圃場Fの隅までの連続的な畦塗り直線作業を行なうことができる。
その結果、走行機体90が方向転換した場合に、作業部50の作業方向軸O2が圃場Fの一辺Faに沿うように、オフセット機構部20の揺動角度に応じて作業部50の回動角度を算出し、この算出された回動角度になるように伸縮シリンダ41を伸縮動させることで、多面体ドラム73の向きを精度の高い状態で作業方向軸O2と平行にすることができる。従って、精度の高い畦塗り作業を行なうことができ、且つきれいな仕上がり面を有した新畦を形成することができる。
次に、本発明に係わるオフセット作業機の第2の実施の形態について説明する。第2の実施の形態では、オフセット作業機の一例である溝掘り機について説明する。なお、第2の実施の形態においては第1の実施の形態との相違点のみを説明し、第1の実施の形態と同一態様部分については同一符号を附してその説明を省略する。
溝掘り体83は、上下方向に延びる回転動自在な回転軸84と回転軸84の外側面に形成された螺旋刃体85とを有してなる。作業部81の上部には、溝掘り体83の螺旋刃体85により切削された排土等を溝掘り体83の上部から外側に放出するための図示しない排土放出機構が設けられている。
10 装着部
20 オフセット機構部
21 オフセットフレーム
23 連結部材
23a 連結アーム部材
25 リンク部材
40 連結機構
41 伸縮シリンダ
50、81 作業部
52 天場処理ロータ(前処理回転動部分)
62 耕耘ロータ(前処理回転動部分)
73 多面体ドラム(回転動部分、整畦回転動部分)
80 溝掘り機(オフセット作業機)
83 溝掘り体(溝掘り回転動部分)
90 走行機体
O 回動支点
O1 回動中心軸
O2 作業方向軸
Claims (4)
- 走行機体に装着される装着部と、該装着部から左右方向に揺動可能なオフセット機構部と、該オフセット機構部の移動端側に設けられた回動支点を回動中心として水平方向に回動可能に配設されたフレーム部の先端部に固着され、前記走行機体から伝達される動力によって前記走行機体の走行位置に対して側方にオフセットした位置で作業を行なう作業部と、
前記オフセット機構部と前記作業部に連結される連結機構とを備え、
前記連結機構は前記オフセット機構部を構成するオフセットフレームの後端部の前記回動支点に回動自在に連結された連結部材と、この連結部材に繋がり、前記オフセットフレームと共に平行リンク機構を構成する連結アーム部材と、この連結アーム部材と非結合状態にあり、前記回動支点を回動中心として水平方向に回動可能に配設され、前記作業部を支持する前記フレーム部と、前記連結アーム部材と前記フレーム部との間に架設され、伸縮により前記フレーム部を前記連結アーム部材の向きに関係なく前記回動支点に対して回動させると共に、伸縮動作の規制により前記フレーム部を前記連結部材に保持する伸縮シリンダとを有し、
前記走行機体に対する前記作業部の作業位置及び作業方向を圃場上の基準作業線に沿わせ、旋回をともなう前記走行機体の前進動に対して前記作業部が直線的なオフセット作業を行なえるよう、前記伸縮シリンダは前記伸縮動作と前記伸縮動作の規制により、前記走行機体に対する前記装着部回りの前記オフセット機構部の揺動角度に関係なく、前記作業部の作業方向を所定方向に保持し、
前記作業部の1つの回転動部分であるドラムの回転中心は、その回転中心を通る水平線が前記回動支点を通る鉛直線に直交するように配置された場合と略同一軌跡で前記ドラムが回動するよう、前記回動支点を通る鉛直線に近接する位置を通っていることを特徴とするオフセット作業機。 - 走行機体に装着される装着部と、該装着部から左右方向に揺動可能なオフセット機構部と、該オフセット機構部の移動端側に設けられた回動支点を回動中心として水平方向に回動可能に配設された本体フレームに取り付けられ、前記走行機体から伝達される動力によって前記走行機体の走行位置に対して側方にオフセットした位置で作業を行なう作業部と、
前記オフセット機構部と前記作業部に連結される連結機構とを備え、
前記連結機構は前記オフセット機構部を構成するオフセットフレームの後端部の前記回動支点に回動自在に連結された連結部材と、この連結部材に繋がり、前記オフセットフレームと共に平行リンク機構を構成する連結アーム部材と、この連結アーム部材と非結合状態にあり、前記回動支点を回動中心として水平方向に回動可能に配設され、前記作業部を構成する前記本体フレームと、前記連結アーム部材と前記本体フレームとの間に架設され、伸縮により前記本体フレームを前記連結アーム部材の向きに関係なく前記回動支点に対して回動させると共に、伸縮動作の規制により前記本体フレームを前記連結部材に保持する伸縮シリンダとを有し、
前記走行機体に対する前記作業部の作業位置及び作業方向を圃場上の基準作業線に沿わせ、旋回をともなう前記走行機体の前進動に対して前記作業部が直線的なオフセット作業を行なえるよう、前記伸縮シリンダは前記伸縮動作と前記伸縮動作の規制により、前記走行機体に対する前記装着部回りの前記オフセット機構部の揺動角度に関係なく、前記作業部の作業方向を所定方向に保持し、
前記作業部の1つの回転動部分である溝掘り体の回転中心を通る鉛直線が、前記作業部の前記回動支点を通る鉛直線と同軸上にある又は平行であることを特徴とするオフセット作業機。 - 前記オフセット機構部は、一端側が前記装着部に回動自在に連結されて移動端側が前記回動支点の回動中心軸線と同軸に回動自在に連結されたオフセットフレームと旋回シリンダを備え、該オフセットフレームに沿って並設されて一端側が前記装着部に回動自在に連結されて移動端側が前記連結アーム部材に連結されたリンク部材とを有して平行リンク機構をなすことを特徴とする請求項1、もしくは請求項2に記載のオフセット作業機。
- 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のオフセット作業機の作業方法であって、
前記走行機体が旋回したときに、前記走行機体の進行に応じて前記オフセット機構部の揺動及び前記伸縮シリンダの伸縮による前記作業部の回動と、前記伸縮シリンダの伸縮動作の規制による前記作業部の保持により、前記走行機体に対する前記作業部の作業位置及び作業方向を圃場上の基準作業線に沿わせ、旋回をともなう前記走行機体の前進動に対して前記作業部が直線的なオフセット作業を行なうことを特徴とするオフセット作業機の作業方法。
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