JP5657448B2 - 通信装置 - Google Patents

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Description

本発明は、広域通信網に接続されて通信を行う通信装置に関するものであり、特に気象庁が配信する緊急地震速報を受信して避難指示を行う通信装置に関する。
現在、一般電話回線以外に、IP電話網やインターネット等の広域通信網に接続して、データ通信サービス等の様々なサービスを受けることが可能な通信装置が製品化されている。
このような通信装置が備える機能の一つとして、地震発生時に気象庁が配信する緊急地震速報の受信機能がある。緊急地震速報とは、日本では西暦2007年10月1日より実施が開始された情報配信サービスであり、より具体的には、地震が発生するとその地震が発生した緯度、経度、震央の深さ、地震の規模(=マグネチュード)といったデータを端末に配信するサービスである。
このサービスに対応する通信装置は、地震発生時に緊急地震速報を受信すると、通信装置に予め記録されている地域情報、例えば通信装置が設置されている場所の緯度/経度情報等を用いて、予測震度や主要動(=地震動のうち、人体に最も強く感じられる部分。通常はS波)が到達するまでの時間等を算出する。
算出結果は、例えば液晶パネルによる画像表示や、スピーカによる音声出力により、使用者に通知される。これにより使用者は、震源地から主要動が到達するまでの間に、机の下に隠れたり火の元を消したりする等の避難行動をとることができる。
このような緊急地震速報を受信することが可能な通信装置に関して数多くの技術が特許文献で開示されており、例えば特許文献1には、緊急地震速報を受信した際の受信報知の色と、通話着信の報知の色とを異ならせて着信ランプを発光させる技術が開示されている。
特開2009−159266号公報
上記の特許文献1によれば、緊急地震速報を受信すると着信ランプが赤色に発光し、着信(通話着信)時には、赤色以外の色で着信ランプが発光するが、この装置では、地震発生直後(緊急地震速報の報知完了直後)は、ユーザが混乱しているといった理由から、着信ランプの点灯に気付かない場合や、着信に気付いて電話に応答しようとするものの間に合わず、留守番電話応答に移行する場合がある。しかしながら、地震発生直後の通話着信は、家族や友人等からの安否確認のための着信である可能性が高い為、このような通話着信には、できるだけ応答して家族や友人等に現在の状況を知らせることが望ましい。
本発明は、上記の問題を解決するためになされたものであって、その目的は、緊急地震速報の受信後に所定の時間内であれば、確実にユーザが通話着信に応答することが可能な通信装置を提供することにある。
上記目的を達成するために請求項1に記載の通信装置は、着信があり所定回数の着信音を鳴動後に自動的に回線を接続し、発呼側からの音声メッセージを記憶可能な留守番電話機能を有し、更に着信音の鳴動回数を設定可能な通信装置であり、前記通信装置は、回線から緊急地震速報を受信する機能及び通話の着信信号を受信する機能を有する通信手段と、着信音を鳴動する鳴動手段と、制御手段と、を有し、前記通信手段が回線から緊急地震情報を受信して、緊急地震速報の報知完了後から所定時間以内に通話の着信信号を受信すると、前記制御手段は、設定された着信音の鳴動回数に従わずに、設定可能な最大の鳴動回数で着信音を鳴動するように前記鳴動手段を制御することを特徴とする。
請求項2に記載の通信装置は、請求項1に係る通信装置において、前記通信手段が回線から緊急地震情報を受信して、緊急地震速報の報知完了後から所定時間以内に通話の着信信号を受信すると、前記制御手段は、鳴動可能な最大の音量で着信音を鳴動するように前記鳴動手段を制御することを特徴とする。
請求項3に記載の通信装置は、着信があり所定回数の着信音を鳴動後に自動的に回線を接続し、発呼側からの音声メッセージを記憶可能な留守番電話機能を有し、更に着信音の鳴動回数を設定可能な通信装置であり、前記通信装置は、回線から緊急地震速報を受信する機能及び通話の着信信号を受信する機能を有する通信手段と、着信音を鳴動する鳴動手段と、制御手段と、を有し、前記通信手段が回線から緊急地震情報を受信してから、所定時間以内に通話の着信信号を受信すると、前記制御手段は、設定された着信音の鳴動回数に従わずに、設定可能な最大の鳴動回数で着信音を鳴動するように前記鳴動手段を制御することを特徴とする。
請求項4に記載の通信装置は、請求項3に係る通信装置において、前記通信手段が回線から緊急地震情報を受信してから、所定時間以内に通話の着信信号を受信すると、前記制御手段は、鳴動可能な最大の音量で着信音を鳴動するように前記鳴動手段を制御することを特徴とする。
本発明の構成によれば、地震発生後の安否確認の通話着信に確実にユーザが応答することが可能となる。
請求項1と請求項2に記載の通信装置によると、地震発生後に家族や友人等から安否確認の通話着信があってもユーザがその着信があることに容易に気づくことが可能となる。
請求項3と請求項4に記載の通信装置によると、地震発生後、緊急地震速報の受信を検知してから緊急地震速報の報知中に家族や友人等から安否確認の通話着信があったとしても、緊急地震速報の受信を検知してから所定時間以内であれば緊急地震速報の報知処理を停止し、通話着信を優先させるため、ユーザは安否確認等の通話着信があることに直ちに気づくことが可能となる。
以下に本発明の実施形態を、図面を参照しながら説明する。なお、ここで示す実施形態は一例であり、本発明はここに示す実施形態に限定されるものではない。
図1は、本発明の通信装置を含む電話システムの構成を示すブロック図である。本システムは少なくとも、通信装置1、有線LAN41、IP電話ルータ51、ブロードバンドルータ52、ゲートウェイ53、IP電話網61、インターネット62、PSTN網63(=Public Switched Telephone Network:公衆電話交換網)、及び加入者電話装置71を含むように構成されている。
本発明の通信装置1は、有線LAN41に接続されることにより、電話網を介した音声通信が可能であるIP電話装置である。また通信装置1は、有線LAN41と通信を中継する中継機能を持っている。また通信装置1は、インターネット62を介して、気象庁が配信する緊急地震速報を受信する機能を持つ。なお、通信装置1の内部構造の詳細については後述する。
有線LAN41は、通信装置1、IP電話ルータ51、ブロードバンドルータ52、及びゲートウェイ53等が有線接続されたローカルのネットワークである。なお、有線LAN41を構成する物理的な手段としては、例えばツイストペアケーブルを用いた10BASE−T(IEEE802.3iとして標準化)や100BASE−TX(IEEE802.3uとして標準化)等があげられる。
IP電話ルータ51、及びブロードバンドルータ52は、複数のIPネットワークを相互接続するためのネットワーク中継装置である。具体的には、OSI(Open Systems Interconnection)参照モデルでいうネットワーク層(第3層)やトランスポート層(第4層)の一部のプロトコルを解析して転送を行う。本実施形態では、IP電話ルータ51は有線LAN41とIP電話網61との二つのIPネットワークを相互に接続する役割を持つ。またブロードバンドルータ52は、有線LAN41とインターネット62との二つのIPネットワークを相互に接続する役割を持つ。
ゲートウェイ53は、プロトコル体系が異なるネットワーク間を相互接続するためのプロトコル変換器である。ゲートウェイ53は例えば、有線LAN41とPSTN網63とを接続し、SIP等のシグナリングプロトコルを用いてシグナル変換を行うことにより、両ネットワーク間での通信を可能とする。
IP電話網61は、電話網の一部もしくは全てにVoIP(Voice over Internet Protocol)技術を利用した通信網であり、用いる通信回線としてはFTTH(Fiber To The Home)やADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)等の、いわゆるブロードバンド回線が利用される。なおVoIPとは、音声を各種符号化方式で圧縮してパケットに変換し、IPネットワークでリアルタイム伝送する技術である。これによりIP電話網61は音声通話サービスの他、画像の送受信を行うテレビ電話サービス、FAX送受信等も提供可能である。
インターネット62は、通信プロトコルによるネットワークを相互接続して構築された広域通信網である。大小様々なコンピュータネットワークを相互に連結させて、国際的な通信ネットワークが構築されている。通信プロトコルとしては主に、TCP/IPが標準的なプロトコルとして採用されている。このインターネット62を活用して、電子メールの送受信等のデータ通信サービスの提供も可能となる。
PSTN網63は、一般の加入者電話回線ネットワークである。末端に電話装置を接続し、回線交換方式で通信相手に接続して音声通話を行うのに用いられる。加入者電話装置71は、電話加入者がPSTN網63を用いて他の加入者電話装置やIP電話装置と音声通話を行うための電話装置である。
図2は、本発明の実施形態に係る通信装置1の内部を示すブロック図である。通信装置1は少なくとも、制御部11、メモリ12、表示部13、入力部14、通信部15、フラッシュメモリ16、音声信号処理部17、スピーカ18、マイク19、時計回路20、フック検出部21を含むように構成されている。
制御部11は、通信装置1の各部を制御することにより通信制御処理(音声データの送受信、発呼の実施、或いは着呼の検知等)を統括制御するための中央処理装置である。また制御部11は、制御部11が備える演算処理装置上でプログラムを実行することにより実現される機能部として、地震情報算出部11a、報知部11b、報知制御部11cを備えている。
通信部15は、インターネット62から緊急地震速報を受信する。緊急地震速報には、地震検知時刻、地震識別番号、震央地名コード、震源の緯度/経度、震源の深さ、マグニチュード、最大予測震度、データの正確性(測定に使用したシステムや処理手法等)等のデータが含まれている。ただし緊急地震速報に含まれる予測震度及び主要動到達までの予測時間は大まかなものであり、地域毎の詳細な予測震度等は受信装置側で算出する必要がある。
算出処理には大きく分けて、単独観測点処理と、複数観測点処理との二つが存在する。単独観測点処理は、例えばP波検測やレベル法といった、観測点の近くで地震が発生したことを前提とした、局地的な一点型の測定処理である。複数観測点処理は、複数の単独測A定点処理の結果を用いて、特定地の予測震度や主要動到達時刻を算出するためのものである。代表的な処理方法としては、テリトリー法やグリッドサーチ法が存在する。
地震情報算出部11aは、緊急地震速報に含まれる単独観測点処理結果と、メモリ12に記録されている緯度/経度情報に基づき、複数観測点処理を行う。具体的には、例えば、まず複数の単独観測点処理結果から地震の三要素(震央:X、Y、時間:T、大きさ:M)を求める。さらに特定地の震央距離(震央X、Yから特定地X0、Y0までの距離)D、及び地震の大きさMから有感半径Rを求める。なおここでいう特定地とは、通信装置1が存在する緯度/経度を意味する。
地震情報算出部11aは、震央距離Dと、地震の大きさMと、震源の深さHとから、特定地での標準強度Srを求める。そして地質状況などによる特定地における増幅係数Aを求め、標準強度Srと増幅係数Aとを用いて主要動(S波)の予測強度、最大速度、最大加速度、最大変位、及び到達予測時刻等を求める。なお、地震情報算出部11aが用いる算出方法は上記内容に限定されるものではなく、運用の形態や緊急地震速報に含まれるデータ内容に応じて適宜変更可能である。
報知部11bは、地震情報算出部11aが算出した地震情報に基づいて、地震に関する報知処理を行う。例えば、表示部13に主要動の到達予測時刻や、推定震度等を示す文字画像情報等を表示する。また、主要動の到達予測時刻や推定震度等を示す音声を音声信号処理部17及びスピーカ18により出力させる。
報知制御部11cは、緊急地震速報が受信されてから所定時間の間、報知処理を行う。
メモリ12は、通信装置1が保持する各種データを一時的に記録する媒体であり、例えば書込可能なRAM(Random Access Memory)等により構成されている。メモリ12は制御部11によって各種通信制御処理が行われる際の処理データや、使用者から受けた指示命令等を一時的に記録しておくためのバッファメモリとしての役割を持つ。また、留守番電話モード設定に移行した際に通話内容等の記録データを保存する。
表示部13は、通信装置1が保持する各種情報(例えば着信時における発信側電話番号、緊急地震速報を受信したことを示す文字画像情報等)を使用者に対して表示する。表示部13は例えば、液晶パネル等の小型で消費電力の少ない表示装置を用いる。入力部14は、使用者が通信装置1を用いて通信を行うための各種操作(例えば通話を行う相手の電話番号の入力等)を行うためのものである。
入力部14は通常、数字ボタンやリダイヤルボタンや留守番電話モード設定ボタン等の複数の操作ボタンから構成されている。
通信部15は、通信装置1を有線LAN41に接続するための通信インタフェースである。通信部15は、有線LAN41に接続された呼制御サーバ(不図示)と通信を行うことにより、IP電話システムにおける着信処理や発信処理等を実施することが可能である。
フラッシュメモリ16は、通信装置1が保持する各種データを一時的に記録する不揮発の記録媒体である。フラッシュメモリ16は、例えば音声信号処理部17が音声信号を生成するための音声情報や、各種制御よって発生する処理データ、設定データ、ユーザデータ等を記録する役割を持つ。尚、設定データには、通信装置1が着信された際に呼び出す鳴動回数(最低1回から最大30回までユーザによる鳴動回数の設定変更が可能で、初期の設定値は5回)や着信音量(最低音量1から最大音量10までユーザによる音量の設定変更が可能で、初期の設定値は音量5)等のデータが含まれる。
音声信号処理部17は、通信部15により入力された音声データの復号処理を行い、音声信号としてスピーカ18に与える。また音声信号処理部17は、マイク19より入力された音声信号に所定の符号化処理を施して音声データを作成し、通信部15に与える。これにより音声データは有線LAN41、或いはIP電話網61等を通じて接続される他の電話装置へ送信される。
スピーカ18は、着信音を出力する機能や、予測震度や主要動到達時刻等を音声で出力する機能を有する。
時計回路20は、現在時刻を計時するための回路であり、例えば所定の周波数による発振出力を行う水晶振動子を用いて計時を行う。また時計回路20は、時刻情報だけではなく、現在の月日や曜日といった暦に関連する暦情報の管理を行うことも可能である。
フック検出部21は、図示しないハンドセットのフック状態を検出する。
次に、本発明の実施形態における報知制御処理について、図1、図2のブロック図と、図3のフロー図とを用いながら説明する。
図3は、本実施形態における通信装置1の処理フローである。図3に示す処理フローは、通信装置1の電源が起動し、IP電話網、PSTN網、インターネット等の回線と通信動作中に有線LAN41等を介した緊急地震速報の受信が可能となった待機状態へ移行し、フラッシュメモリ16に格納されている各種データが設定された段階で開始される。
まずステップS11において、制御部11は、通信部15がインターネット62から緊急地震速報の受信を検知したか否かの判定を行う。緊急地震速報の受信を検知していない場合、再びステップS11に移行し、継続して監視を行い、通信部15が緊急地震速報の受信を検知したと判定すると、ステップS12へ処理を進める。
次に報知部11bは、ステップS12において、受信した緊急地震速報の内容に基づき、主要動が到達するまでの予測時間や、推定震度等を示す文字画像情報等を表示部13に表示し、また、主要動の到達予測時刻や推定震度等を示す音声をスピーカ18から出力する。この報知処理は、数十秒程度の間、継続して行われる。
次に、制御部11は、ステップS13において、緊急地震速報の報知完了後から、所定時間T(例えば30分)の計時を開始する。尚、この所定時間は30分に限らず、数分程度でも良いし数日程度でも良い。
次に、制御部11は、ステップS14において、通信部15が着信信号を受信したか否かの判定を行う。制御部11は、通信部15が着信信号を受信したと判定するとステップS15へ処理を進め、着信信号を受信したと判定しなければ、ステップS16へ処理を進める。
次に制御部11は、ステップS15において、留守番電話モードに設定がされているか否かの判定を行う。制御部11は、留守番電話モードに設定されていると判定すれば、ステップ18へ処理を進め、留守番電話モードに設定されていないと判定すれば、ステップS17へ処理を進め、着信処理を行う。
次に制御部11は、ステップS16において、ステップS13におけるタイマ計時を開始してから予め定められた所定時間Tが経過したか否かを判定する。制御部11は、所定時間Tが経過していると判定すれば、ステップS28へ処理を進め、所定時間Tが経過していなければ、ステップS14へ処理を戻す。
次に制御部11は、ステップ17においてスピーカ18から着信音を鳴動させ、ユーザに通話着信があることを報知する。この着信報知は、発呼側がハンドセットをオンフックするか着呼側がハンドセットをオフフックするまで行われる。
次に制御部11は、ステップS18において、ステップS13におけるタイマ計時を開始してから予め定められた所定時間Tが経過したか否かを判定する。制御部11は、所定時間Tが経過していると判定すれば、ステップS20へ処理を進め、所定時間Tが経過していなければ、ステップS19へ処理を進める。
次に制御部11は、ステップS19において、着信音の呼び出し回数(鳴動回数)を、予めユーザが設定しておいた着信音の鳴動回数(例えば、10回)ではなく、鳴動可能な最大の鳴動回数(30回)を設定する。
尚、この際に、制御部11は、スピーカ18より鳴動する着信音の音量を、予めユーザが設定しておいた音量(例えば、音量3)によらず、最大音量(音量10)で鳴動するように音量を設定する構成としても良い。
制御部11は、ステップS20において、着信音の鳴動回数をユーザ設定値の鳴動回数に設定する。
制御部11は、ステップS21において、鳴動回数のカウントを開始すると同時に着信音をスピーカ18から鳴動し、ステップS22へ移行する。
制御部11は、ステップS22において、ステップS19或いはステップS20において設定された鳴動回数分の着信音を鳴動したか否かを判定する。設定された鳴動回数分の着信音を鳴動したと判定すると、ステップS23へ処理を進め、設定された鳴動回数分の着信音を未だ鳴動していないと判定すると、ステップS25へ処理を進める。
制御部11は、ステップS23において、着信音の鳴動を終了する共に通信部15を制御することにより自動的に回線を接続させ、フラッシュメモリ16等に格納されている応答メッセージを回線へ出力した後に回線から入力した用件メッセージをフラッシュメモリ16等に格納する留守番電話の動作へ移行する。このような留守番電話の動作が終了すると、ステップS24へ移行する。
制御部11は、ステップS24において、ステップS21にて開始した鳴動回数のカウント数をクリアすると、ステップS28へ移行する。
一方、制御部11は、ステップS25において、ステップS19或いはステップS20にて設定された鳴動回数の着信音を鳴動中に、フック検出部21からハンドセットがオフフックされたことを示す信号を検出したか否か判定する。制御部11はオフフックされたと判定すると、ステップS26へ移行する。制御部11はオフフックされたと判定しなければ、ステップS22へ処理を戻す。
制御部11は、ステップS26において、通信部15を制御することにより回線を接続し、通話動作へ移行する。通話動作が終了すると、ステップS27へ移行する。
制御部11は、ステップS27において、ステップS21で開始した鳴動回数のカウント数をクリアすると、ステップS28へ移行する。
制御部11は、ステップS28において、所定時間Tの計時を行っているタイマをクリアし、緊急地震速報の受信や通話着信等を監視する待機状態へ移行する。
以上説明したように本実施形態によれば、緊急地震速報の報知完了後、所定時間以内に着信があった場合には、留守番電話の応答へ移行するまでの着信音の鳴動回数を、設定されている鳴動回数がどのような回数であろうと、強制的に最大回数にし、着信音を鳴動させることが可能である。このような構成により、地震発生直後においても、家族や親類等からの安否確認の通話着信に気づき易くなる。
尚、本実施例では、通信部が緊急地震情報を受信して、緊急地震速報の報知完了後から所定時間以内に通話の着信信号を受信すると、予めユーザが設定した着信音の鳴動回数に従わずに、設定可能な最大の鳴動回数で着信音を鳴動する構成を記載したが、この構成に限定されるものではなく、通信部が回線から緊急地震情報を受信してから、所定時間以内に通話の着信信号を受信すると、緊急地震速報の報知処理を停止して、設定可能な最大の鳴動回数で着信音を鳴動するようにスピーカを制御する構成とすることも出来る。また、同様に通信部が回線から緊急地震情報を受信してから、所定時間以内に通話の着信信号を受信すると制御部は、鳴動可能な最大の音量で着信音を鳴動する構成とすることも可能である。以下このような構成に基づく本実施形態2の報知制御処理を図1、図2のブロック図と図4のフロー図を用いて説明する。
図4は、本実施形態2における通信装置1の処理フローである。図4に示す処理フローは、通信装置1の電源が起動し、IP電話網、PSTN網、インターネット等の回線と通信動作中に有線LAN41等を介した緊急地震速報の受信が可能となった待機状態へ移行し、フラッシュメモリ16に格納されている各種データが設定された段階で開始される。
まずステップS31において、制御部11は、通信部15がインターネット62から緊急地震速報の受信を検知したか否かの判定を行う。緊急地震速報の受信を検知していない場合、再びステップS31に移行し、継続して監視を行い、通信部15が緊急地震速報の受信を検知したと判定すると、ステップS32へ処理を進める。
次に、制御部11は、ステップS32において、所定時間T(例えば30分)の計時を開始する。尚、この所定時間は30分に限らず、数分程度でも良いし数日程度でも良い。
次に報知部11bは、ステップS33において、ステップS31で検知した緊急地震速報の内容に基づき、主要動が到達するまでの予測時間や、推定震度等を示す文字画像情報等を表示部13に表示し、また、主要動の到達予測時刻や推定震度等を示す音声をスピーカ18から出力する緊急地震速報の報知処理を開始する。
次に、制御部11は、ステップS34において、緊急地震速報の報知処理中に、通信部15が着信信号を受信したか否かの判定を行う。制御部11は、通信部15が着信信号を受信したと判定するとステップS35へ処理を進め、着信信号を受信したと判定しなければ、ステップS36へ処理を進める。
次に制御部11は、ステップS35において、留守番電話モードに設定がされているか否かの判定を行う。制御部11は、留守番電話モードに設定されていると判定すれば、ステップ38へ処理を進め、留守番電話モードに設定されていないと判定すれば、ステップS37へ処理を進める。
次に制御部11は、ステップS36において、ステップS32におけるタイマ計時を開始してから予め定められた所定時間Tが経過したか否かを判定する。制御部11は、所定時間Tが経過していると判定すれば、ステップS48へ処理を進め、所定時間Tが経過していなければ、ステップS34へ処理を戻す。
次に制御部11は、ステップ37において、緊急地震速報の報知処理を停止し、スピーカ18から着信音を鳴動させ、ユーザに通話着信があることを報知する。この着信報知は、発呼側がハンドセットをオンフックするか着呼側がハンドセットをオフフックするまで行われる。
次に制御部11は、ステップS38において、ステップS32におけるタイマ計時を開始してから予め定められた所定時間Tが経過したか否かを判定する。制御部11は、所定時間Tが経過していると判定すれば、ステップS40へ処理を進め、所定時間Tが経過していなければ、ステップS39へ処理を進める。
次に制御部11は、ステップS39において、着信音の呼び出し回数(鳴動回数)を、予めユーザが設定した着信音の鳴動回数(例えば、10回)ではなく、鳴動可能な最大の鳴動回数(30回)を設定する。
尚、この際に、制御部11は、スピーカ18より鳴動する着信音の音量を、予めユーザが設定しておいた音量(例えば、音量3)によらず、最大音量(音量10)で鳴動するように音量を設定する構成としても良い。
制御部11は、ステップS40において、着信音の鳴動回数をユーザ設定値の鳴動回数に設定する。
制御部11は、ステップS41において、緊急地震速報の報知処理を停止し、鳴動回数のカウントを開始すると同時に着信音をスピーカ18から鳴動し、ステップS42へ移行する。
制御部11は、ステップS42において、ステップS39或いはステップS40において設定された鳴動回数分の着信音を鳴動したか否かを判定する。設定された鳴動回数分の着信音を鳴動したと判定すると、ステップS43へ処理を進め、設定された鳴動回数分の着信音を未だ鳴動していないと判定すると、ステップS45へ処理を進める。
制御部11は、ステップS43において、着信音の鳴動を終了する共に通信部15を制御することにより自動的に回線を接続させ、フラッシュメモリ16等に格納されている応答メッセージを回線へ出力した後に回線から入力した用件メッセージをフラッシュメモリ16等に格納する留守番電話の動作へ移行する。このような留守番電話の動作が終了すると、ステップS44へ移行する。
制御部11は、ステップS44において、ステップS41にて開始した鳴動回数のカウント数をクリアすると、ステップS49へ移行する。
一方、制御部11は、ステップS45において、ステップS39或いはステップS40にて設定された鳴動回数の着信音を鳴動中に、フック検出部21からハンドセットがオフフックされたことを示す信号を検出したか否か判定する。制御部11はオフフックされたと判定すると、ステップS46へ移行する。制御部11はオフフックされたと判定しなければ、ステップS42へ処理を戻す。
制御部11は、ステップS46において、通信部15を制御することにより回線を接続し、通話動作へ移行する。通話動作が終了すると、ステップS47へ移行する。
制御部11は、ステップS47において、ステップS41で開始した鳴動回数のカウント数をクリアすると、ステップS49へ移行する。
制御部11は、ステップS48において、緊急地震速報の報知処理を停止し、ステップS49へ移行する。
制御部11は、ステップS49において、所定時間Tの計時を行っているタイマをクリアし、緊急地震速報の受信や通話着信等を監視する待機状態へ移行する。
以上のように本実施形態2の構成によれば、地震発生後、緊急地震速報の報知中に家族や友人等から安否確認の通話着信があったとしても、緊急地震速報の受信を検知してから所定時間以内であれば、緊急地震速報の報知処理を停止し、通話着信を優先させるため、ユーザは安否確認等の通話着信があることに直ちに気づくことが可能となる。
は、本発明の実施形態に係る通信装置を含む電話システムの構成を示すブロック図である。 は、本発明の実施形態に係る通信装置の構成を示すブロック図である。 は、本発明の実施形態1に基づく報知処理を示すフロー図である。 は、本発明の実施形態2に基づく報知処理を示すフロー図である。
1 通信装置
11 制御部
15 通信部
18 スピーカ

Claims (4)

  1. 着信があり所定回数の着信音を鳴動後に自動的に回線を接続し、発呼側からの音声メッセージを記憶可能な留守番電話機能を有し、更に着信音の鳴動回数を設定可能な通信装置であり、
    前記通信装置は、回線から緊急地震速報を受信する機能及び通話の着信信号を受信する機能を有する通信手段と、着信音を鳴動する鳴動手段と、制御手段と、を有し、
    前記通信手段が回線から緊急地震情報を受信して、緊急地震速報の報知完了後から所定時間以内に通話の着信信号を受信すると、
    前記制御手段は、設定された着信音の鳴動回数に従わずに、設定可能な最大の鳴動回数で着信音を鳴動するように前記鳴動手段を制御することを特徴とする通信装置。
  2. 前記通信手段が回線から緊急地震情報を受信して、緊急地震速報の報知完了後から所定時間以内に通話の着信信号を受信すると、
    前記制御手段は、鳴動可能な最大の音量で着信音を鳴動するように前記鳴動手段を制御することを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
  3. 着信があり所定回数の着信音を鳴動後に自動的に回線を接続し、発呼側からの音声メッセージを記憶可能な留守番電話機能を有し、更に着信音の鳴動回数を設定可能な通信装置であり、
    前記通信装置は、回線から緊急地震速報を受信する機能及び通話の着信信号を受信する機能を有する通信手段と、着信音を鳴動する鳴動手段と、制御手段と、を有し、
    前記通信手段が回線から緊急地震情報を受信してから、所定時間以内に通話の着信信号を受信すると、
    前記制御手段は、設定された着信音の鳴動回数に従わずに、設定可能な最大の鳴動回数で着信音を鳴動するように前記鳴動手段を制御することを特徴とする通信装置。
  4. 前記通信手段が回線から緊急地震情報を受信してから、所定時間以内に通話の着信信号を受信すると、
    前記制御手段は、鳴動可能な最大の音量で着信音を鳴動するように前記鳴動手段を制御することを特徴とする請求項3に記載の通信装置。
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