JP5657321B2 - 建築材料並びにその施工方法 - Google Patents

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Description

本発明は、壁紙や石膏ボードなどの建築用部材との接着性、並びに成形性や寸法安定性が改良された建築材料、並びにその施工方法に係る。
従来、巾木、廻り縁、見切り、点検口、腰壁と称される内装建材、或いは壁紙仕上げ用下地材などの建築材料は、その使用目的から表面に下地調整剤(パテ)や壁紙を貼着していた。しかしながら、この建築材料は通常有機高分子体の樹脂から構成されているので、無機物と水溶性接着剤とからなるパテやその接着面が紙などの天然繊維からなる壁紙との接着性は、接着剤を介在させて接着しても十分ではなかった。
上記問題を解決するために、建築材料の表面に予め紙を積層した材料が提案されたが、積層した紙自体が破れやすい、剥がれやすいという欠点があった(特許文献1)。この欠点を解決すべく、新たに、建築材料の表面に予め変性ウレタン樹脂などの表面処理剤層を設けることが提案され、一応の目的が達成された(特許文献2、同3)。
一方、有効資源の活用の観点から、種々のバイオマス材料を熱可塑性樹脂に配合することが提案され、更には供給過剰状態の余剰米の活用の観点から米を配合した樹脂成形体も提案されている(特許文献4、同5)。
前記接着性を改良するための提案技術は、何れも建築材料の表面に予めパテや接着剤に親和性がある材料を積層する技術思想であるため、必然的にそのための材料や積層工程が必要となる。その結果、省資源、省エネルギー、生産性、生産コストの観点からは必ずしも好適な技術とは言えなかった。また、熱可塑性樹脂に米を配合した技術においては、成形体の成形性や強度に開発目標が設定され、接着剤との親和性や被着体との接着強度については何ら着目されなかった。その結果、これらの従来技術においては、デンプン中のアミロペクチンと接着性との相関について何ら記載も示唆もないばかりか、実際に配合された米(アミロペクチン)の量は、相対的に低いものでしかなかった。
本発明者らは、建築材料の表面に積層物を設けるのではなく、建築材料そのものを改良して接着剤との親和性を向上させ、壁紙、石膏ボード等との接着強度を向上させることを考え検討した。そして、デンプン中のアミロペクチンに着目し、建築材料を構成する樹脂成分に当該アミロペクチンを特定量配合し、しかも特定の接着剤と組み合わせた場合に、壁紙などとの接着性が向上することを見出し、既に提案した(特許文献6)。
実開平01−75533号公報 特開平08−218611号公報 実開平10−140780号公報 特開2005−255743号公報 特許第3878623号公報 特願2009−240046号明細書
上記提案技術は、接着性に関しては十分満足のいく発明であったが、アミロペクチンを大量に含有させるため、成形後に該アミロペクチンが吸湿して膨潤し、その結果、成形体の寸法が変化したり、或いは反りが生じると云う問題が発生することが判明した。更に。アミロペクチンを多量に含む樹脂組成物の成形性、具体的にはメヤニの発生などの問題があることも分かった。
本発明者らは、アミロペクチンによる接着性の発現と成形体の成形性や変形性との調整を図るべく鋭意検討した結果、アミロペクチン含有量を減少させても、成形体の表面を特定処理してアミロペクチンを含む粉粒状物質を表面に露出させることにより、同等の接着強度を発現し、且つ、変形を抑制できることを見出して、本発明を完成するに至った。
本発明によれば、(A)熱可塑性樹脂、および(B)アミロペクチンを含む粉粒状物質を含有してなる熱可塑性樹脂組成物を少なくともその接着面に有する押出成形体であって、該組成物が(A)熱可塑性樹脂100重量部に対して、5重量部乃至40重量部の(B)アミロペクチンを含有し、(A)熱可塑性樹脂が、塩化ビニル樹脂、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合樹脂、およびポリオレフィン樹脂よりなる群から選ばれる少なくとも一種の樹脂であり、接着面における前記アミロペクチンを含む粉粒状物質が露出されていることを特徴とする前記押出成形体が提供される。
上記押出成型体の発明において、
1)アミロペクチンを含む粉粒状物質が露出した面のぬれ張力が、50mN/m以上であること、
2)アミロペクチンを含む粉粒状物質を露出させる手段が、研磨,研削,または切削であること、
が好適である。
本発明によれば、また、上記押出成形体からなることを特徴とする建築材料が提供される。
上記建築材料において、建築材料が、壁紙仕上げ用下地材または内装建材であることが好ましい。
本発明によれば、更に、前記建築材料と、天然繊維からなる被着面を有する内装仕上げ材または内装下地ボードとを水系接着剤を用いて接合することを特徴とする建築材料の施工方法が提供される。
本発明によって提供される建築材料は余剰資源を有効に活用した材料であり、その使用量を抑制しつつ、その欠点を補って成形体の成形性や寸法安定性に優れ、しかも壁紙や石膏ボードとの、或いは直接パテとの高い接着強度を発現することができる。
本発明の押出成形体は、(A)熱可塑性樹脂、および(B)アミロペクチンを含む粉粒状物質を含有してなる熱可塑性樹脂組成物をその接着面に有する押出成形体であって、該組成物が(A)熱可塑性樹脂100重量部に対して、5重量部乃至40重量部の(B)アミロペクチンを含有し、しかも、接着面に存在しているアミロペクチンを含む粉粒状物質が露出されている。以下各成分、並びにアミロペクチンを含む粉粒状物質を露出させる方法について説明する。
<(A)熱可塑性樹脂>
本発明の樹脂組成物に熱可塑性を付与する樹脂成分であり、熱可塑性の樹脂であればその種類は特に制限されない。具体的には、塩化ビニル樹脂(PVC樹脂)、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合樹脂(ABS樹脂)、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィン樹脂などが挙げられる。成形性並びに成形体の剛性や外観の観点から、PVC樹脂が好適である。
これらの樹脂は、その構造や化学組成を一部変質した樹脂、添加材を配合してその性質を改良した樹脂を含み、一般に市販されているものをそのまま使用できる。例えば、ポリエチレンやポリプロピレンは、エチレンやプロピレンの単独重合体のみならず、その物性を改良するためのブテンー1などの他の重合性単量体との共重合体も含まれる。塩化ビニル樹脂としては、可塑剤を含む軟質塩化ビニル樹脂や可塑剤を含まない硬質塩化ビニル樹脂がある。
<(B)アミロペクチンを含む粉粒状物質>
アミロペクチンは、アミロースと共にデンプンを構成する基本成分である。本発明においては、このアミロペクチンの存在が接着性の向上に寄与する。デンプンは、通常アミロペクチンとアミロースを含み、そのデンプンの由来作物により両者の構成比は異なる。代表的な数値を表1に示す。
Figure 0005657321
これらアミロペクチンとアミロースはそれぞれ単離可能であるが、本発明においては、敢えて単離されたアミロペクチンを使用する必要はなく、その含有量を予め分析して把握したデンプンを使用することが、生産性、生産コストの観点から好ましい。デンプンを使用して樹脂組成物とした場合、不可避的にアミロースが含まれるが、上記表から明らかなように通常アミロペクチン量を上回ることはないし、もち米由来のデンプンを使用すれば、アミロースを含まない樹脂組成物となる。このアミロペクチンは水に不溶であるため、後述する水性接着剤を用いて被着体を貼着した場合にも接着剤中の水にも溶解せず、高い接着性を発現する。従って、このアミロペクチンの存在並びに配合量が重要である。尚、デンプン中のこれらアミロペクチンとアミロースの含有割合は、分光法や市販分析キットを使用して容易に分析が可能である。
これらデンプンは、アミロースを含むと含まざるとに拘わらず粉粒状として存在するので、本発明においては、熱可塑性樹脂組成物を構成する成分としては、アミロペクチンを含む粉粒状物質として取り扱う。該粉粒状物質の平均粒径は特に限定されないが、熱可塑性樹脂との混合のしやすさの観点から、1〜100μmの平均粒径の粉粒状物質が好ましく採用される。
アミロペクチンは、熱可塑性樹脂100重量部に対し、5〜40重量部とすることが必要である。5重量部未満の場合は、本発明の目的の一つである接着強度が発現しない。40重量部を越えると、押出成形体の寸法安定性並びに成形性が低下する。
本発明の押出成形体は、成形体を全て上記熱可塑性樹脂組成物から構成しても良いが、接着面が存在する部位のみを上記熱可塑性樹脂組成物で構成し他の部位は該熱可塑性樹脂組成物と親和性を有する熱可塑性樹脂で構成された共押出成形体、所謂二色成形体とすることもできる。
<アミロペクチンを含む粉粒状物質を露出させる方法>
上記組成の熱可塑性樹脂組成物をその一部に有する押出成形体は、アミロペクチンの含有量が少ないため接着強度の点では十分ではない。このため、該押出成形体の表面を処理して、含有されているアミロペクチンが多量に表面に露出するための処理をすることが、接着強度の向上の観点から必須となる。但し、処理として、通常行われるプラズマ処理や溶剤処理などの化学的処理方法ではこの効果が発現しない。
粉粒状物質の露出方法は、成形体の中に含有されているアミロペクチンを含む粉粒状物質が表面に現出する方法であれば特に限定されず、研磨,研削,切削の手段が採用される。具体的には66ナイロンに#40〜同400の研磨剤が入ったナイロングリッドブラシを使用した表面ブラッシング;#40〜同400のサンドクロスや#40〜同400のサンドペーパーを使用した表面サンディング;表面に砂などの研磨剤を吹き付けるサンドブラッシング等が挙げられる。これらの露出処理方法の中で、研磨剤が入ったナイロングリッドブラシを使用した表面ブラッシングが生産性・コストの点で好適である。
該露出処理は、建築材料の全面に実施してもよいが、所望の接着強度を発現させるためには、建築材料の(A)熱可塑性樹脂および(B)アミロペクチンを含む粉粒状物質を含有する熱可塑性樹脂組成物から構成される接着面だけに実施すればよい。
上記露出処理を行うことにより、成形体の露出面のぬれ張力は、JIS K 6788に準拠して測定した場合、50mN/m以上となり、接着強度の向上に寄与する。
上記の通り、本発明の成形体は、(A)熱可塑性樹脂、および(B)アミロペクチンを基本成分とするものであるが、更に、(C)加工性改良剤、(D)相溶化剤を配合することは好ましい態様である。
<(C)加工性改良剤>
加工性改良剤は、本発明に使用される熱可塑性樹脂組成物の溶融粘度、溶融張力を向上させ成形加工性を改善する成分であり、具体的には、フッ素系樹脂またはアクリル変性樹脂等が挙げられ、好ましくは、(A)熱可塑性樹脂と(B)アミロペクチンの合計量100重量部に対して0.5乃至10重量部含有される。0.5重量部未満ではその効果が生ぜず、10重量部を超えると成形物の外観が低下して好ましくない。
該フッ素樹脂としては、ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン(C2F4)とエチレン(C2H4)との共重合体、テトラフルオロエチレン(C2F4)とパーフルオロアルコキシエチレンとの共重合体が挙げられ、大日精化工業(株)社「ノンメッシーマスター」、東京インキ(株)社「プラヘルパー」、東レダウコーニングシリコーン(株)社「シリコーンコンセントレート」などとして市販されている。アクリル変性樹脂としては、アクリルエステル、メタアクリルエステル等のアクリルエステル系モノマーをブロック重合またはグラフト重合させた、シリコーン、ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、ポリプロピレン、ポリエチレン等が挙げられる。
<(D)相溶化剤>
相溶化剤は、本発明の熱可塑性樹脂組成物の相溶性、分散性を改善する成分であり、具体的には、α-オレフィン共重合樹脂またはメチルメタクリレート・ブタジエン・スチレン樹脂が挙げられ、好ましくは、(A)熱可塑性樹脂と(B)アミロペクチンの合計量100重量部に対して0.5乃至15重量部含有される。0.5重量部未満ではその効果が生ぜず、15重量部を超えてもその効果は変化しない。該α-オレフィン共重合樹脂は、α−オレフィンと無水マレイン酸などの共重合樹脂、または変性樹脂であり、タフマー(三井化学社)、アドマー(三井化学社)、ブラストマー(ダウケミカル社)などとして市販されている。メチルメタクリレート・ブタジエン・スチレン樹脂としては、カネエース(カネカ社)、メタブレン(三菱レイヨン社)などとして市販されている。
<他の添加材>
本発明のポリオレフィン樹脂組成物は、上記(A)〜(D)成分に加えて、本発明の特徴を損なわない範囲で、無機または有機の充填剤、難燃剤、安定剤、紫外線吸収剤、可塑剤、滑剤、防かび剤などの各種添加剤、更には、染料や顔料などの着色剤を任意に配合することができる。
<組成物と成形方法>
上記必須並びに任意の成分を混合して熱可塑性樹脂組成物とする方法は、特に限定されず公知の方法で実施することができる。通常は、ヘンシェルミキサー等の混合機を用いて各成分を混合する。熱可塑性樹脂組成物の存在形態は特に限定されず、各成分を混合した混合物,更には該組成物を溶融混練してペレット状にしたものなどが挙げられる。
上記熱可塑性樹脂組成物は押出成形法により、目的に応じた所定の成形体とされる。その成形機や成形条件などは従来公知の中から任意に選択して決定すれば良い。
<成形体と用途>
本発明の成形体からなる建築材料は、高い接着強度を発現するという特質を有するため、壁紙を貼着する壁紙仕上げ用下地材、或いは石膏ボードに代表される内装下地ボード上に接着して使用する内装建材として極めて有用である。内装建材としては、巾木、廻り縁、見切り、点検口、腰壁などの内装建材が挙げられる。
壁紙は、紙製、布製、織物製、塩化ビニル樹脂や多孔質ポリオレフィン樹脂からなるプラスチック製など種々の素材からなるものであるが、通常、その貼着面には紙が積層されている。この紙面に、本発明の建築材料は、後述する水性接着剤を使用した場合に強く接着するので、本発明の建築材料は壁紙仕上げ用下地材として有用となる。なお、壁紙は、その貼着面が紙などの天然繊維からなるものであれば良く、天然繊維の布製や織物製であって天然繊維の面が露出しているものは、必ずしも紙の貼着面が積層されている必要はない。
また、石膏ボードも通常表皮材として紙が積層されているので、同様に水性接着剤を用いた場合その上に使用される内装建材として利用価値が高いものとなる。更に驚くべきことに、石膏ボード上に接着された壁紙仕上げ用下地材は、その段差を埋めるために無機物と水溶性接着剤とからなるペースト状のパテが使用されることがあるが、このようなパテとの接着性も向上することが分かった。
<施工方法>
本発明の施工方法の発明においては、建築材料と壁紙や石膏ボードなどの被着体との接着に、水性接着剤を使用することが必要である。水性接着剤を使用することにより、アミロペクチンの水不溶性の性質と被着体の天然繊維からなる被着面の性質とが、水性であるという特質と好適に絡まって、高い接着強度を発現しているものと推察される。従って、非水性の有機溶媒系接着剤ではその効果がでない。
当該水性接着剤としては、デンプン系接着剤、膠系接着剤、セルロース系接着剤、カゼイン系接着剤などの水に接着成分が溶解した水溶液タイプ、或いはアクリル樹脂エマルジョン接着剤、ウレタン樹脂エマルジョン接着剤、エチレン-酢酸ビニル樹脂エマルジョン接着剤、酢酸ビニル樹脂エマルジョン接着剤、ポリビニルアルコール系接着剤、天然ゴムラテックス接着剤などの水に接着成分が乳化縣濁している水分散タイプの何れの接着剤も使用できる。具体的な施工方法は特に限定されず従来公知の方法が採用される。
本発明を次の実施例で更に説明する。次の実施例は、説明のためのものであり、いかなる意味においても本発明はこれに限定されるものではない。また、実施例の中で説明されている特徴の組み合わせすべてが本発明の解決手段に必須のものとは限らない。
以下の実施例及び比較例で用いた各種成分と略号は、以下の通りである。
(A)ポリオレフィン樹脂:
(1)PVC樹脂(太洋塩ビ社製;PVCと略す)
(2)ABS樹脂(日本エイアンドエル社製;ABSと略す)
(3)ポリプロピレン樹脂(プライムポリプロJ705UG、プライムポリマー社製;
PPと略す) MFR=9.0
(4)ポリエチレン樹脂(エボリューSP0510、プライムポリマー社製;
PEと略す) MFR=0.5
(B)アミロペクチンを含む粉粒状物質:
(1)うるち米由来デンプン粉粒状物質
アミロペクチン含有量 85重量%、アミロース含有量 15重量%
(2)コンスターチ由来デンプン粉粒状物質
アミロペクチン含有量 75重量%、アミロース含有量 25重量%
(3)もち米由来デンプン粉粒状物質
アミロペクチン含有量 100重量%
(C)加工性改良剤:
(1)フッ素系樹脂:プラヘルパーPEX1505、東京インキ社製
(2)アクリル変性樹脂:メタブレンP−530A、三菱レイヨン社製
(3)アクリル変性樹脂:カネエースPA−20、カネカ製
(D)相溶化剤:
(1)α-オレフィン共重合樹脂:タフマー、三井化学社製
(2)メチルメタクリレート・ブタジエン・スチレン樹脂:カネエースB−564、
カネカ製
(E)その他添加剤:
(1)可塑剤:フタル酸ジイソノニル(DINPと略す)、ジェイ・プラス社製
(2)防かび剤:大和化学工業社製
(F)水性接着剤:
(1)デンプン系接着剤(ヤヨイ化学工業社製)
(2)カゼイン系接着剤(新田ゼラチン社製)
(3)天然ゴム系接着剤(積水化学工業社製)
(4)セルロース系接着剤(セメダイン社製)
(5)酢酸ビニル系接着剤(コニシ社製)
(G)被着体:
(1)塩化ビニール製壁紙(接着面:紙)
(2)下地調整剤(パテ):下塗り用パテ アタッチ(ヤヨイ化学工業製)
(H)研磨処理材
(1)ナイロングリッドブラシ(#60研磨剤入り):(理研コランダム社製)
(2)サンドクロス#180:(住友スリーエム社製)
(3)サンドペーパー#120:(トラスコ中山社製)
実施例1〜6、比較例1〜6
表2に示す処方に従って、熱可塑性樹脂、デンプン粉粒状物質或いは加工性改良剤、相溶化剤、その他添加剤を押出機に投入し、150乃至200℃のシリンダー温度で溶融混練して押出し、厚さ2mm×幅35mmのシート状成形体を作製した。成形体の露出処理は、各々次のように処理した。
シート状成形体の下面を、実施例1,2並びに比較例2,3においては、ナイロングリッドブラシ(#60研摩剤入り)を用いて回転数3,500rpmで露出処理した。実施例3,4においては、サンドクロス(#180)を用いて回転数1,500rpmで露出処理した。実施例5においては、サンドペーパー(#120)を用いて回転数1,500rpmで露出処理した。比較例5では、大気圧プラズマ発生装置を用いて、出力電圧10kVで成形体の表面をプラズマ処理した。比較例6では、酢酸エチルを含ませた脱脂綿で擦過処理した。
各処理を行った成形体について、以下の方法で各種性状を測定し、その結果を表2に示した。
(1)ぬれ張力:
JIS K 6768「プラスチック−フィルム及びシート−ぬれ張力試験方法」に準拠して測定した。
(2)吸湿試験:
長さ300mmの試験体を、40℃・95%RHの環境に168時間置き、寸法変化、曲がり変化を測定した。
○:寸法変化(伸び)は長さ1.5mm以内、曲り1mm以下
×:寸法変化(伸び)は長さ1.5mm以上、曲り1mm以上
(3)成形性:
成形安定性とメヤニ(樹脂付着物)の発生の有無を確認した。
◎:通常の樹脂とほぼ同じように成形ができ、メヤニが発生しない
○:材料特性を考慮したうえで成形する必要がある。メヤニは発生しない
△:材料特性を考慮したうえで成形する必要がある。メヤニはごくわずかに発生する
×:成形できない。または、メヤニが大量に発生する
(4)下地調整剤との接着試験:
各実施例および比較例で得られた基材(幅35mm×長さ200mm)の板に下地調整剤を均一に塗布し、常温で7日間静置した後、碁盤目剥離試験(25マス)を実施して密着性を確認した。
〔評価方法〕
○:剥離せず
×:剥離数が5マス以上
(5)壁紙との接着試験:
各実施例および比較例で得られた基材(幅35mm×長さ200mm)に、表2に示す接着剤をその紙面に塗布した塩化ビニル製壁紙を貼り合わせ、常温で7日間放置したのち後、手で壁紙を剥離して確認した。
〔評価方法〕
○:壁紙が材破した
×:剥離時に抵抗がなく、基材−接着剤間で界面剥離する
Figure 0005657321
アミロペクチンを多量に含む組成物の成形体は(比較例1,2)、ぬれ張力が高く接着性は良いが、吸湿して変形し、また成形性も悪い。アミロペクチン量が少ない場合は(比較例3)、露出処理しても接着性が悪い。アミロペクチン量が適量でも(比較例4)、露出処理しないと接着性が悪いし、プラズマ処理(比較例5)や溶剤処理(比較例6)などの他の表面処理では接着性が悪い。しかるに、実施例1〜6の成形体は、ぬれ張力が高くて接着性に富み、しかも寸法安定性が高い。

Claims (6)

  1. (A)熱可塑性樹脂、および(B)アミロペクチンを含む粉粒状物質を含有してなる熱可塑性樹脂組成物を少なくともその接着面に有する押出成形体であって、該組成物が(A)熱可塑性樹脂100重量部に対して、5重量部乃至40重量部の(B)アミロペクチンを含有し、(A)熱可塑性樹脂が、塩化ビニル樹脂、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合樹脂、およびポリオレフィン樹脂よりなる群から選ばれる少なくとも一種の樹脂であり、接着面における前記アミロペクチンを含む粉粒状物質が露出されていることを特徴とする前記押出成形体。
  2. アミロペクチンを含む粉粒状物質が露出した面のぬれ張力が、50mN/m以上であることを特徴とする請求項1に記載の押出成形体。
  3. アミロペクチンを含む粉粒状物質を露出させる手段が、研磨,研削,または切削であることを特徴とする請求項1または2の何れかに記載の押出成形体。
  4. 請求項1乃至の何れかに記載の押出成形体からなることを特徴とする建築材料。
  5. 建築材料が、壁紙仕上げ用下地材または内装建材であることを特徴とする請求項に記載の建築材料。
  6. 請求項またはに記載の建築材料と、天然繊維からなる被着面を有する内装仕上げ材または内装下地ボードとを水系接着剤を用いて接合することを特徴とする建築材料の施工方法。
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