JP5656420B2 - リフティングマグネット吊具 - Google Patents

リフティングマグネット吊具 Download PDF

Info

Publication number
JP5656420B2
JP5656420B2 JP2010039678A JP2010039678A JP5656420B2 JP 5656420 B2 JP5656420 B2 JP 5656420B2 JP 2010039678 A JP2010039678 A JP 2010039678A JP 2010039678 A JP2010039678 A JP 2010039678A JP 5656420 B2 JP5656420 B2 JP 5656420B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnet
angle
lifting magnet
lifting
clutch
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2010039678A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011173697A (ja
Inventor
修 豆成
修 豆成
賢二 但見
賢二 但見
文昭 富田
文昭 富田
弘典 土居
弘典 土居
大作 那須
大作 那須
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Heavy Industries Ltd filed Critical Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority to JP2010039678A priority Critical patent/JP5656420B2/ja
Publication of JP2011173697A publication Critical patent/JP2011173697A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5656420B2 publication Critical patent/JP5656420B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Load-Engaging Elements For Cranes (AREA)

Description

本発明は、鋼材を磁力で吊り上げるリフティングマグネット吊具に関する。
新造船の船殻構造において、主に外板の骨材として、鋼材からなる、曲げ加工されたアングルが使用されている。アングルに曲げ加工を行う方法としては、図9に示すように、フランジS1を上方に向けてアングルSを置き、円弧状の逆直線L1が直線となるように曲げ加工を行う腹曲げ加工と、図10に示すように、フランジS1を下方に向けてアングルSを置き、円弧状の逆直線L1が直線となるように曲げ加工を行う背曲げ加工とがある。背曲げ加工の場合、アングルSの加工後には、図11に示すように、湾曲したアングルSが形成されることになる。なお、図9〜図11において、L2は、曲げ加工後の切断線を示している。
腹曲げ加工を行った場合には、図9に示すように、アングルSのフランジS1が上方を向いているので、曲げ加工終了後、フランジS1をクランプすることができ、特殊な吊り具、例えば、リフティングマグネット吊具等を使用しなくても、アングルSを吊り上げてハンドリングすることできる。しかしながら、背曲げ加工を行った場合には、図10に示すように、アングルSのフランジS1が下方を向いているので、フランジS1をクランプすることはできない。そのため、通常の吊り具では、玉掛に時間を要し、且つ、危険な吊り方となるので、ハンドリングにも時間を要するという問題があった。
特開2001−341972号公報
鋼材を吊り上げて、ハンドリングする装置として、リフティングマグネット吊具が既に知られている(特許文献1)。リフティングマグネット吊具を使用すれば、図10に示すような、フランジS1が下方を向いたアングルSを吊り上げることは可能である。しかしながら、曲げ加工後のアングルSは、図11に示したように湾曲しており、単に、吊り上げるだけでは、アングルSの幅方向Wにおけるバランスが保てず、アングルSが大きく傾いてしまい、ハンドリングに危険が伴う問題がある。
本発明は上記課題に鑑みなされたもので、湾曲したアングルの幅方向のバランスを保つことができるリフティングマグネット吊具を提供することを目的とする。
上記課題を解決する第1の発明に係るリフティングマグネット吊具は、
鋼材からなるアングルのフランジを下に向けて、前記アングルの曲げ加工を行った後に、前記アングルを吊り上げるリフティングマグネット吊具であって、
クレーンに吊り下げられるフレームと、
前記フレームの長手方向に複数配置され、前記アングルを吸着するマグネットと、
前記マグネット毎に設けられ、前記マグネットを保持すると共に前記長手方向に垂直な方向である幅方向に前記マグネットを移動させる横行機構とを有し、
前記横行機構を前記長手方向の中心を基準に対称に配置すると共に、対称配置された2つの前記横行機構毎に、当該2つの前記横行機構を同時に駆動する回転軸を設け、
前記アングルの形状に合わせて、前記横行機構により前記幅方向における前記マグネットの位置を各々移動させて、前記アングルの前記幅方向のバランスをとると共に、当該リフティングマグネット吊具の重心と前記アングルの重心とを合わせることを特徴とする。
上記課題を解決する第の発明に係るリフティングマグネット吊具は、
上記第の発明に記載のリフティングマグネット吊具において、
前記回転軸同士の回転位相は維持したままで、前記回転軸全てを同時に駆動する全軸横行機構を設けたことを特徴とする。
上記課題を解決する第の発明に係るリフティングマグネット吊具は、
上記第の発明に記載のリフティングマグネット吊具において、
前記回転軸各々に、前記全軸横行機構との連結/非連結を選択するクラッチ部を設けたことを特徴とする。
上記課題を解決する第の発明に係るリフティングマグネット吊具は、
上記第の発明に記載のリフティングマグネット吊具において、
前記全軸横行機構に、当該全軸横行機構の駆動可/駆動不可を選択する他のクラッチ部を設けたことを特徴とする。
上記課題を解決する第の発明に係るリフティングマグネット吊具は、
上記第1から第の発明のいずれか1つに記載のリフティングマグネット吊具において、
前記マグネットに、前記フランジに引っかけるバーを設け、前記マグネットを前記アングル上に載置した際の滑り止めとすることを特徴とする。
上記課題を解決する第の発明に係るリフティングマグネット吊具は、
上記第1から第の発明のいずれか1つに記載のリフティングマグネット吊具において、
前記マグネットを、バッテリーを有する電磁石から構成すると共に、複数の前記バッテリーを一括して充電するコネクタを設けたことを特徴とする。
第1の発明によれば、アングルの形状に合わせて、幅方向におけるマグネットの位置を各々移動させて、アングルの幅方向のバランスをとると共に、リフティングマグネット吊具の重心とアングルの重心とを合わせるようにしたので、アングルを安全に吊り上げることができ、作業の安全性を確保することができる。又、従来の玉掛けによる吊具と比較して、作業に必要な工数を低減することができるので、コスト低減を図ることもできる。又、第1の発明によれば、対称配置された2つの横行機構毎に駆動用の回転軸を設けたので、湾曲されたアングルに対して、より簡単な構成、より簡単な操作により、マグネットの位置合わせを行うことができる。
の発明によれば、回転軸同士の回転位相は維持したままで、つまり、マグネット同士の相対的位置は変えずに、回転軸全てを同時に駆動できるので、まず、各回転軸の駆動によりアングルの幅方向のバランスをとった後、リフティングマグネット吊具の重心とアングルの重心とを合わせることができる。
の発明によれば、回転軸各々に、全軸横行機構との連結/非連結を選択するクラッチ部を設けたので、各回転軸の駆動による各マグネットの位置の個別調整と、全軸横行機構による全マグネットの位置の一括調整とを選択することができ、簡単な操作により、マグネットの位置合わせを行うことができる。
の発明によれば、全軸横行機構に、全軸横行機構の駆動可/駆動不可を選択する他のクラッチ部を設けたので、全軸横行機構の駆動可を選択した場合には、簡単な操作により、リフティングマグネット吊具の重心とアングルの重心とを合わせることができ、全軸横行機構の駆動不可を選択した場合には、全回転軸の回転をロックして、アングルの逸走を防止することができる。
の発明によれば、フランジに引っかけるバーをマグネットに設け、マグネットをアングル上に載置した際、当該バーを滑り止めとするので、マグネットが載置した位置からずれることが無くなり、アングルを安全に吊り上げることができる。
の発明によれば、マグネットを、バッテリーを有する電磁石とする場合、複数のバッテリーを一括して充電するコネクタを設けたので、複数のバッテリーへの充電が容易となる。
本発明に係るリフティングマグネット吊具の実施形態の一例を示す上面図である。 図1に示したリフティングマグネット吊具の長手方向の矢視断面図である。 図1に示したリフティングマグネット吊具の幅方向の矢視断面図である。 図1に示したリフティングマグネット吊具の長手方向側端部の側面図である。 図1に示したリフティングマグネット吊具における回転軸のクラッチ部を説明する図であり、(a)は連結状態、(b)は非連結状態を示している。 図1に示したリフティングマグネット吊具における全軸駆動用の回転軸のクラッチ部を説明する図であり、(a)は連結状態、(b)は非連結状態を示している。 図1に示したリフティングマグネット吊具による背曲げ加工後のアングルの吊り上げを説明する図であり、(a)は吊り上げ直前、(b)は吊り上げ後を示している。 図1に示したリフティングマグネット吊具の電気配線図である。 腹曲げ加工時のアングルを示す図である。 背曲げ加工時のアングルを示す図である。 背曲げ加工後のアングルを示す上面図である。
以下、図1〜図8を参照して、本発明に係るリフティングマグネット吊具の実施形態の一例を説明する。
本発明に係るリフティングマグネット吊具は、図11に示したような、背曲げ加工されたアングルSを吊り上げ、ハンドリングする際に好適なものであり、アングルSを背側(フランジS1を下に向けて置いたときの上面側)から吊り上げ、その幅方向Wのバランスを保って、安全にハンドリングできるものである。従って、以下の実施例では、図11に示したアングルSを例にとって説明を行うが、本発明に係るリフティングマグネット吊具は、マグネットで吊り上げられる鋼材であれば、図11に示した形状に限らず、他の形状のものにも使用可能である。
又、吊り上げ対象となるアングルSは、例えば、重量が、1本当たり、1.3〜1.4t程度のものであり、又、長さは、最大で16.5m程度のものである。従って、リフティングマグネット吊具自体の重量も考慮して、リフティングマグネット吊具が吊り下げられるクレーンとしては、例えば、3t、5tの無線クレーンを使用する。又、クレーン巻き代が少ないので、リフティングマグネット吊具を吊り上げるフックには、ピース方式を使用し、ピースにワイヤーが掛けられるようにしている。
(実施例1)
図1は、本実施例のリフティングマグネット吊具の上面図であり、図2は、その長手方向(A−A線)の矢視断面図であり、図3は、その幅方向(B−B線)の矢視断面図であり、図4は、その長手方向側端部の側面図である。
本実施例のリフティングマグネット吊具10は、2つの長手方向フレーム11a及び2つの幅方向フレーム11bからなる四角い枠状のフレーム11と、フレーム11の長手方向に沿って配置された複数の横行機構12a〜12hと、横行機構12a〜12hにより各々保持され、フレーム11の長手方向に垂直な方向(幅方向)に移動される複数のマグネット13a〜13hとを有している。横行機構12a〜12h及びマグネット13a〜13hは、フレーム11の長手方向中心を基準に対称的に配置されている。
本実施例では、一例として、8個のマグネット13a〜13hを図示しているが、マグネットの個数は、吊り上げるアングルSの重量、長さ等に応じて、適宜設けられ、その数に応じて横行機構も設けられる。なお、リフティングマグネット吊具10の長手方向の長さとしては、吊り上げ対象となるアングルSの最大長を考慮して、例えば、10m程度としている。
リフティングマグネット吊具10と図11に示したアングルSとの位置関係を説明すると、フレーム11の長手方向は、図11に示したアングルSの長手方向に対応し、フレーム11の幅方向は、図11に示したアングルSの幅方向Wに対応している。つまり、マグネット13a〜13hは、アングルSの幅方向Wに移動可能に設けられている。
本実施例において、マグネット13a〜13hは、2個1組で移動可能に構成されている。具体的には、マグネット13a、13bが2個1組となっており、マグネット13a、13bを駆動するため、フレーム11の長手方向に回転軸14aが設けられている。同様に、マグネット13c、13dが2個1組となっており、マグネット13c、13dを駆動するため、フレーム11の長手方向に回転軸14bが設けられている。同様に、マグネット13e、13fが2個1組となっており、マグネット13e、13fを駆動するため、フレーム11の長手方向に回転軸14cが設けられている。同様に、マグネット13g、13hが2個1組となっており、マグネット13g、13hを駆動するため、フレーム11の長手方向に回転軸14dが設けられている。
詳細は、後述の図5において説明するが、回転軸14a〜14dの両端には、クラッチ部を有するハンドル機構15a〜15dが設けられており、クラッチ部を非連結状態とし、このハンドル機構15a〜15dの各ハンドル16を手動で各々回転させることにより、回転軸14a〜14dが各々回転可能になっており、回転軸14a〜14dを各々回転させることにより、2個1組で、マグネット13a〜13hの位置を調整可能としている。
ここで、マグネット13a〜13hを、フレーム11の幅方向に移動可能とする横行機構12a〜12hについて、図2、図3も参照して説明する。なお、図2、図3では、マグネット13aを例にとって説明する。
横行機構12aにおいて、上述した回転軸14aには、スプロケットギア21が設けられており、スプロケットギア21に対応して、2つの長手方向フレーム11aの内側には、各々アイドラギア22が設けられている。そして、スプロケットギア21、2つのアイドラギア22には、チェーン23が架け渡されると共に、チェーン23の2つの端部を共にトロリ24に連結することにより、チェーン23を1つのループとしている。2つの長手方向フレーム11aの間には、フレーム11の幅方向にレール25が配置されており、トロリ24は、その車輪26により、レール25上を横行可能となっている。このトロリ24の下方には、連結リンク27を取り付けてあり、この連結リンク27を介して、マグネット13aがトロリ24に保持されている。
回転軸14aは、ハンドル機構15aのクラッチ部を非連結状態として、回転軸14aの端部に取り付けたハンドル16を回転させると、ハンドル16の回転と共に回転する(後述する図5(b)参照)。そして、上述した横行機構12aにおいては、回転軸14aの回転と共にスプロケットギア21も回転し、スプロケットギア21の回転により、チェーン23が移動することになる。チェーン23はトロリ24と連結されているので、チェーン23の移動により、トロリ24がレール25上を移動することになり、この結果、マグネット13aがフレーム11の幅方向に移動することになる。
横行機構12bにおいても、上述した回転軸14aには、スプロケットギア21が設けられており、上記横行機構12aと同様に、横行機構12bは、アイドラギア22、チェーン23、トロリ24、レール25、車輪26及び連結リンク27を有し、連結リンク27を介して、マグネット13bがトロリ24に保持されている。そして、横行機構12bにおいても、マグネット13aと同様に、ハンドル16を回転させると、回転軸14aの回転により、マグネット13bがフレーム11の幅方向に移動することになる。
そして、上記横行機構12a、12bと同様に、マグネット13c、13dを2個1組として、対応する横行機構12c、12dが設けられ、マグネット13e、13fを2個1組として、対応する横行機構12e、12fが設けられ、マグネット13g、13hを2個1組として、対応する横行機構12g、12hが設けられている。ここでは、説明が重複するので、横行機構12c及び12d、横行機構12e及び12f、横行機構12g及び12hの詳細については省略する。
又、回転軸14a〜14d同士の互いの回転位相を変化させずに、回転軸14a〜14dを同時に回転させて、マグネット13a〜13hを同時に横行させる全軸横行機構31も設けられている。具体的には、図4も参照して説明すると、フレーム11の長手方向に設けられた回転軸32aと、同じく、フレーム11の長手方向に設けられた回転軸32bと、回転軸32aの回転を減速して回転軸32bに伝達する減速機33と、回転軸32bの両端部に設けられたスプロケットギア34と、スプロケットギア34に対応して、各回転軸14a〜14dに設けられたスプロケットギア35a〜35dと、スプロケットギア34及びスプロケットギア35a〜35d全てに架け渡されたチェーン36とを有している。なお、減速機33は、回転軸14a〜14dを同時に駆動する際の作業者の負荷を減らすために設けられている。
詳細は、後述の図6において説明するが、回転軸32aの両端には、クラッチ部を有するハンドル機構37が設けられており、回転軸32aは、ハンドル機構37のクラッチ部を非連結状態として、ハンドル機構37のハンドル38を回転させると、ハンドル38の回転と共に回転する(後述の図6(b)参照)。そして、上述した構成においては、回転軸32aの回転が、減速機33を介して、回転軸32bに伝達され、回転軸32bの回転と共にスプロケットギア34も回転し、スプロケットギア34の回転により、チェーン36が移動することになる。チェーン36は全てのスプロケットギア35a〜35dに架け渡されているので、チェーン36の移動により、スプロケットギア35a〜35dが同時に回転し、ハンドル機構15a〜15dのクラッチ部が連結された状態では、回転軸14a〜14dが同時に回転して、この結果、マグネット13a〜13hがフレーム11の幅方向に同時に移動することになる。
次に、図5を参照して、クラッチ部を有するハンドル機構15a〜15dの構成及び操作方法を説明する。なお、図5(a)は、クラッチ部連結時の状態を示す図であり、図5(b)は、クラッチ部非連結時の状態を示す図である。又、ここでは、ハンドル機構15aを例にとって説明するが、他のハンドル機構15b〜15dも同様の構成を有している。
回転軸14aの端部側には、ベアリング41を介して、筒状の固定側クラッチ42が設けられており、この固定側クラッチ42にスプロケットギア35aが固定されている。固定側クラッチ42の端部には凹凸部が形成されており、これに嵌合する凹凸部を有する筒状のレバー側クラッチ45が設けられている。レバー側クラッチ45は、回転軸14aに設けられたクラッチレバー46の操作により、回転軸14aの軸方向にスライド可能なものであり、バネ47により、固定側クラッチ42の方に付勢されている。そして、回転軸14aの端部にハンドル16が取り付けられている。
回転軸14aの外周には、その軸方向に沿って、キー48が設けられており、レバー側クラッチ45の内周には、キー48に対応して、キー溝(図示省略)が設けられている。このキー48及びキー溝により、レバー側クラッチ45を回転軸14aの軸方向にスライド可能としている。又、このキー48及びキー溝により、回転軸14aとレバー側クラッチ45との間の回転トルクを伝達しており、回転軸14aとレバー側クラッチ45が共に回転するようになっている。
上述したハンドル機構15aにおいて、クラッチレバー46をON状態とし、クラッチ部を連結した場合には、図5(a)に示すように、固定側クラッチ42とレバー側クラッチ45が嵌合しているので、チェーン36が移動した場合には、その移動によりスプロケットギア35a及び固定側クラッチ42が回転すると共に、固定側クラッチ42に嵌合したレバー側クラッチ45も回転し、レバー側クラッチ45の回転と共に回転軸14aが回転することになる。
これは、上述した全軸横行機構31を機能させる場合であり、このときには、ハンドル機構15aだけでなく、ハンドル機構15b〜15dにおいても、クラッチレバー46をON状態(クラッチ部を連結した状態)としている。つまり、チェーン36、スプロケットギア35a〜35d、固定側クラッチ42及びレバー側クラッチ45を介して、回転軸14a〜14d同士が連結すると共に、回転軸32a、32b側とも連結している。
一方、上述したハンドル機構15aにおいて、クラッチレバー46をOFF状態とし、クラッチ部を非連結状態とした場合には、図5(b)に示すように、固定側クラッチ42とレバー側クラッチ45が嵌合されてないので、レバー側クラッチ45は、固定側クラッチ42に制約されることなく、回転可能となり、ハンドル16を回転させると、回転軸14aのみが単独で回転することになる。
これは、上述した横行機構12a、12bを機能させる場合であり、他の横行機構12c〜12hを機能させる場合には、対応するハンドル機構15b〜15dにおいて、クラッチレバー46をOFF状態(クラッチ部を非連結状態)とすればよい。
次に、図6を参照して、クラッチ部を有するハンドル機構37の構成及び操作方法を説明する。なお、図6(a)は、クラッチ部連結時の状態を示す図であり、図6(b)は、クラッチ部非連結時の状態を示す図である。
回転軸32aの端部側には、ベアリング51を介して、筒状の固定側クラッチ52が設けられており、この固定側クラッチ52は、幅方向フレーム11bに固定されている。固定側クラッチ52の端部には凹凸部が形成されており、これに嵌合する凹凸部を有する筒状のレバー側クラッチ55が設けられている。レバー側クラッチ55は、回転軸32aに設けられたクラッチレバー56の操作により、回転軸32aの軸方向にスライド可能なものであり、バネ57により、固定側クラッチ52の方に付勢されている。そして、回転軸32aの端部にハンドル38が取り付けられている。
回転軸32aの外周には、その軸方向に沿って、キー58が設けられており、レバー側クラッチ55の内周には、キー58に対応して、キー溝(図示省略)が設けられている。このキー58及びキー溝により、レバー側クラッチ55を回転軸32aの軸方向にスライド可能としている。又、このキー58及びキー溝により、回転軸32aとレバー側クラッチ55との間の回転トルクを伝達しており、回転軸32aとレバー側クラッチ55が共に回転するようになっている。
上述したハンドル機構37において、クラッチレバー56をON状態とし、クラッチ部を連結した場合には、図6(a)に示すように、幅方向フレーム11bに固定された固定側クラッチ52にレバー側クラッチ55を嵌合するので、レバー側クラッチ55と共に回転軸32aが回転できない状態となり、全軸横行機構31における回転軸32a、32bの回転をロックすることになる(駆動不可)。
このとき、上記ハンドル機構15a〜15dにおいて、クラッチレバー46をON状態(クラッチ部を連結した状態)とすれば、上述した横行機構12a〜12hにおける回転軸14a〜14dの回転もロックすることになり、上述した全軸横行機構31において、全ての回転軸14a〜14d、32a、32bの回転をロックすることになる。又、上記ハンドル機構15a〜15dにおいて、クラッチレバー46をOFF状態(クラッチ部を非連結とした状態)とすれば、上述した横行機構12a〜12hにおける回転軸14a〜14dを個別に回転することになる。
一方、上述したハンドル機構37において、クラッチレバー56をOFF状態とし、クラッチ部を非連結状態とした場合には、図6(b)に示すように、幅方向フレーム11bに固定された固定側クラッチ52にレバー側クラッチ55が嵌合されていないので、レバー側クラッチ55は、固定側クラッチ52に制約されることなく、回転可能となり、ハンドル38を回転させると、ハンドル38の回転と共に回転軸32aが回転することになる(駆動可)。
このとき、上記ハンドル機構15a〜15dにおいて、クラッチレバー46をON状態(クラッチ部を連結した状態)とすれば、回転軸32a、32bの回転と同期して、回転軸14a〜14dも回転することになる。
以上のように、ハンドル機構15a〜15d、37において、クラッチレバー46、56のON/OFFにより、それらのクラッチ部の連結状態を操作することにより、マグネット13a〜13hの横行位置を調整することができる。
以上を整理すると、クラッチレバー46、56は、以下の表に示す操作を行うことになる。
Figure 0005656420
各軸単独回転の場合には、各ハンドル機構15a〜15dにおいて、クラッチレバー46をOFFとすることにより、対応する回転軸14a〜14dを回転可能としている。そして、回転軸14a〜14dの回転により、吊り上げるアングルSの形状(特に、湾曲状態)に合わせて、対応する横行機構12a〜12hが、マグネット13a〜13hを任意の横行位置へ2個1組で移動させて、アングルS全体のバランスを保つ適切な位置に、マグネット13a〜13hを配置することになる。適切な位置に配置されたマグネット13a〜13hにより湾曲したアングルSを吸着することにより、アングルSを安全に吊り上げることができ、作業の安全性を確保することができる。又、従来の玉掛けによる吊具と比較して、作業に必要な工数を低減することができ、コスト低減にも寄与する。
このとき、ハンドル機構37において、クラッチレバー56をONとしていれば、クラッチレバー46をOFFとしたハンドル機構のみにおいて、対応する回転軸を回転可能とすることができる。例えば、ハンドル機構15aのみにおいて、クラッチレバー46をOFFとすれば、他の回転軸14b〜14d同士の回転位相は変えずに、回転軸14aのみを回転させて、対応するマグネット13a、13bの横行位置を調整可能である。
又、全軸同期回転の場合には、ハンドル機構37において、クラッチレバー56をOFFとすることにより、回転軸32aを回転可能とし、そして、全ハンドル機構15a〜15dにおいて、クラッチレバー46をONとすることにより、全回転軸14a〜14dを回転可能としている。従って、回転軸32aの回転に同期して、回転軸14a〜14dを同時に回転させることになる。このとき、回転軸14a〜14d同士の回転位相は変わらないので、マグネット13a〜13h同士の相対的な横行位置はそのままで、マグネット13a〜13hを一括で横行させることになり、リフティングマグネット吊具10の重心位置と吊り上げるアングルSの重心位置を容易に合わせることができる。
又、全軸ロックの場合には、ハンドル機構37において、クラッチレバー56をONとすると共に、各ハンドル機構15a〜15dにおいて、クラッチレバー46をONとすることにより、全ての回転軸14a〜14d、32a、32bの回転をロックすることができる。その結果、マグネット13a〜13h、つまり、吊り上げたアングルSの逸走(横ずれ暴走)を防ぐことになる。
次に、図7を参照して、アングルSの吊り上げについて説明する。なお、図7(a)は、吊り上げる直前の状態を示す図であり、図7(b)は、吊り上げた時の状態を示す図である。又、ここでは、マグネット13aを例にとって説明するが、他のマグネット13b〜13hも同様である。なお、マグネット13a〜13hの形状は、本実施例のように、四角柱型でもよいし、又、円柱型でもよい。
マグネット13aの側面にはバー17が設けられている。上述した横行機構12aを用いて、マグネット13aの横行位置を設定した後、マグネット13aをアングルS上に載置するが、このとき、このバー17を用いて、マグネット13aが動かないようにしている。特に、本実施例は、背曲げ加工したアングルSを好適な対象とするものであるが、背曲げ加工したアングルSは、通常、図7(a)に示すように、フランジS1を下方に向けて、床面Fに置いているので、そのウェブS2の上面は水平にはならず、傾いている。
そこで、リフティングマグネット吊具10では、マグネット13aをアングルS上に置く際には、バー17をマグネット13aから下方側へ引き出し、バー17をアングルSのフランジS1に引っかけるようにしている。その結果、ウェブS2が傾いている状態であっても、フランジS1に引っかけられたバー17により、マグネット13aは滑り落ちることはなく、適切な横行位置にマグネット13aを載置することができる。
その後、マグネット13aによりアングルSを吸着し、アングルSを吊り上げると、適切な横行位置にマグネット13aを載置できているので、図7(b)に示すように、アングルSのバランスを保って、安全に吊り上げることができる。
なお、マグネット13a〜13hの脱着用操作盤は、ハンドル機構15a〜15d、37と近い位置の方が操作しやすいので、リフティングマグネット吊具10の両端部に設けており、この操作盤により、一括で全てのマグネット13a〜13hの脱着操作が可能である。
又、本実施例のリフティングマグネット吊具10において、マグネット13a〜13hは、バッテリー式マグネットであり、図示は省略するが、電磁石とこの駆動電源となるバッテリーとを内部に有している。リフティングマグネット吊具10の中央部分には、制御ボックス61が配置されており、各マグネット13a〜13hからの電気配線は、制御ボックス61に全てまとめている。制御ボックス61には、各マグネット13a〜13hに対応して、個別に、充電用のコネクタ62が設けられており、このコネクタ62から各マグネット13a〜13hのバッテリーに充電できるようになっている。
そして、マグネット13a〜13hのバッテリーの充電のために、別置きの充電装置71が設けられている。充電装置71の内部には、各マグネット13a〜13hに対応して、個別に、充電用のコネクタ72、充電器73a〜73hが設けられており、コネクタ72を介して、各マグネット13a〜13hのバッテリーに充電できるようになっている。従って、コネクタ62、コネクタ72を接続すれば、全てのマグネット13a〜13hのバッテリーを一括充電することができる。このように、マグネット充電用の電気配線を制御ボックス61に集結させているため、容易に充電が可能である。
本実施例では、上述してきたように、背曲げ加工後のアングルSの形状を考慮して、マグネット13a〜13hを2個1組で移動可能に構成したが、アングルSの形状が更に複雑になる場合には、マグネット13a〜13h各々を個別に移動可能に構成してもよいし、マグネット数を更に増やすようにしてもよい。
本発明は、背曲げ加工されたアングルに好適なものである。
10 リフティングマグネット吊具
11 フレーム
12a〜12h 横行機構
13a〜13h マグネット
14a〜14d 回転軸
15a〜15d ハンドル機構
17 バー
31 全軸横行機構
32a〜32b 回転軸
61 制御ボックス
71 充電装置

Claims (6)

  1. 鋼材からなるアングルのフランジを下に向けて、前記アングルの曲げ加工を行った後に、前記アングルを吊り上げるリフティングマグネット吊具であって、
    クレーンに吊り下げられるフレームと、
    前記フレームの長手方向に複数配置され、前記アングルを吸着するマグネットと、
    前記マグネット毎に設けられ、前記マグネットを保持すると共に前記長手方向に垂直な方向である幅方向に前記マグネットを移動させる横行機構とを有し、
    前記横行機構を前記長手方向の中心を基準に対称に配置すると共に、対称配置された2つの前記横行機構毎に、当該2つの前記横行機構を同時に駆動する回転軸を設け、
    前記アングルの形状に合わせて、前記横行機構により前記幅方向における前記マグネットの位置を各々移動させて、前記アングルの前記幅方向のバランスをとると共に、当該リフティングマグネット吊具の重心と前記アングルの重心とを合わせることを特徴とするリフティングマグネット吊具。
  2. 請求項に記載のリフティングマグネット吊具において、
    前記回転軸同士の回転位相は維持したままで、前記回転軸全てを同時に駆動する全軸横行機構を設けたことを特徴とするリフティングマグネット吊具。
  3. 請求項に記載のリフティングマグネット吊具において、
    前記回転軸各々に、前記全軸横行機構との連結/非連結を選択するクラッチ部を設けたことを特徴とするリフティングマグネット吊具。
  4. 請求項に記載のリフティングマグネット吊具において、
    前記全軸横行機構に、当該全軸横行機構の駆動可/駆動不可を選択する他のクラッチ部を設けたことを特徴とするリフティングマグネット吊具。
  5. 請求項1から請求項のいずれか1つに記載のリフティングマグネット吊具において、
    前記マグネットに、前記フランジに引っかけるバーを設け、前記マグネットを前記アングル上に載置した際の滑り止めとすることを特徴とするリフティングマグネット吊具。
  6. 請求項1から請求項のいずれか1つに記載のリフティングマグネット吊具において、
    前記マグネットを、バッテリーを有する電磁石から構成すると共に、複数の前記バッテリーを一括して充電するコネクタを設けたことを特徴とするリフティングマグネット吊具。
JP2010039678A 2010-02-25 2010-02-25 リフティングマグネット吊具 Active JP5656420B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010039678A JP5656420B2 (ja) 2010-02-25 2010-02-25 リフティングマグネット吊具

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010039678A JP5656420B2 (ja) 2010-02-25 2010-02-25 リフティングマグネット吊具

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011173697A JP2011173697A (ja) 2011-09-08
JP5656420B2 true JP5656420B2 (ja) 2015-01-21

Family

ID=44686957

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010039678A Active JP5656420B2 (ja) 2010-02-25 2010-02-25 リフティングマグネット吊具

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5656420B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN118495345B (zh) * 2024-07-18 2024-09-10 贵州省公路工程集团有限公司 一种起重设备及其工作方法

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5530949Y2 (ja) * 1974-12-13 1980-07-23
DE3833904C2 (de) * 1988-10-05 1994-06-23 Magnetbahn Gmbh Weiche für Fahrzeug-Spurführungsanlagen, insbesondere Magnetschwebebahn-Spurführungsanlagen
JPH04209197A (ja) * 1990-11-30 1992-07-30 Hitachi Ltd 吊上電磁石装置
JP2599956Y2 (ja) * 1993-04-08 1999-09-27 株式会社ニコテック 搬送装置
JP2001240359A (ja) * 2000-02-28 2001-09-04 Uematsu Denki:Kk 敷板鋼板用リフティングマグネット装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2011173697A (ja) 2011-09-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100831070B1 (ko) 호이스트를 이용한 터닝장치
TW201425179A (zh) 物品搬送裝置及具有該裝置的物品收納設備
CN204408123U (zh) 一种电机拆线机
CN103420157A (zh) 摇控式码砖机
JP5656420B2 (ja) リフティングマグネット吊具
CN211768893U (zh) 插拔钎吊机及混凝土板材生产线
CN219363058U (zh) 一种建筑施工用摇臂式悬挂起重机
CN104803284A (zh) 一种起重机旋转吊具
TWI311979B (ja)
CN103407882A (zh) 电动脱钩器和起重设备
CN202279632U (zh) 一种电缆和钢丝绳同卷筒型小车
KR100723643B1 (ko) 호이스트를 이용한 터닝장치
CN204138165U (zh) 自动锁紧吊物爪
JP4808015B2 (ja) 電動揚重装置
CN108046148A (zh) 双向吊机及起重机
CN210084804U (zh) 一种带有手动环链的双吊钩双电机起吊设备
CN211110724U (zh) 一种电缆卷盘吊装运输装置
CN101532340A (zh) 魔方置位机器人
CN221777426U (zh) 一种电动旋转四爪钩吊具
CN220428886U (zh) 多线蓝宝石切片机转运工装
KR102402447B1 (ko) 전동식 호이스트 선회장치
JP5319144B2 (ja) ベルトコンベアのベルト入替装置およびベルト入替方法
JP3215180U (ja) 回転式揚重フック装置、揚重機
KR20140008692A (ko) 축이음부재 지지장치
KR200415071Y1 (ko) 호이스트를 이용한 터닝장치

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130219

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20140130

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140204

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140403

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20141028

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20141125

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5656420

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250