JP5653125B2 - 被検体情報取得装置 - Google Patents

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Description

本発明は、被検体情報を超音波エコー画像データとして取得する被検体情報取得装置に関する。
従来、被検体情報取得装置である超音波診断装置において、超音波(弾性波)の送受信機能を有するトランスデューサを含んだ超音波探触子(プローブ)が用いられている。この超音波探触子から、超音波の合成波によって形成される超音波ビームを被検体に向けて送信すると、超音波ビームは被検体内部における音響インピーダンスが異なる領域、即ち、組織の境界において反射が起こる。この反射によって生じたエコー(反射波)を受信して、エコーの強度に基づいて画像データを生成することにより、被検体内部の組織状況を超音波エコー画像として画面に再現することができる。
特許文献1には、複数のトランスデューサを1次元に配列した1次元配列探触子(1Dプローブ)が実装された探触子ユニットを持つ超音波診断装置が記載されている。この装置では、探触子ユニットを、配列と交差する方向(エレベーション方向)に機械的連続移動させながら電子走査を行い3次元の超音波エコー画像を取得する。この場合、1次元配列探触子を用いた超音波ビームの電子走査によって一つの断層スライス像を再構成し、エレベーション方向の各位置において画像再構成された断層スライス像を積み重ね、機械的に連続移動した領域全体の3次元エコー画像を取得している。
一方、特許文献2には、画像再構成前のRAWデータを記録・再生することが可能な超音波診断装置が記載されている。この場合、隣接した超音波走査で得られたRAWデータ間の差分を取ることによってデータ圧縮して記録し、圧縮後のRAWデータを再生してデータ伸長することで、圧縮前のRAWデータに復元している。
特開2009−028366号公報 特開2005−081082号公報
上記特許文献1に記載の従来例では、1次元配列探触子を用いた超音波ビームの電子走査によって画像再構成された一つの断層スライス像において、1次元配列探触子のエレベーション方向の実効的開口角が配列方向の開口角に比べて小さくなる。そのため、スライス面方向の画像分解能に比較してエレベーション方向の画像分解能が低下していた。2次元配列探触子を用いればこの問題は改善できるが、送受信素子数の増加により必要な電気回路規模が大きくなり、コストの増大という新たな問題が発生する。
そこで、1次元配列探触子を用いて取得した画像再構成前の断層スライス像をRAWデータとして一時保存し、複数のRAWデータを使った開口処理を行うことでエレベーション方向の分解能を向上させる画像再構成方法がいくつか考案されている。
しかしながら、RAWデータはスライス面に沿った画像再構成前の加算データとなるので情報量が多い。そのため、画像再構成後の画像(Bモード画像)を一時保存しているシネメモリを流用して一時保存しようとしても、メモリ容量が不足するという問題が有った。
一方、上記特許文献2に記載の従来例のように、RAWデータを圧縮記録と伸張再生に対応させてデータ削減する場合、画像再構成の演算処理をリアルタイムに実施しようとすると、圧縮、伸張にかかる処理時間が増大するため、その短縮が必要となっていた。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、RAWデータを用いて画像再構成を行う被検体情報取得装置において、メモリを適切に利用するための技術を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は以下の構成を採用する。すなわち、被検体に弾性波を送信し、反射した反射波を受信して受信信号に変換するトランスデューサを複数配列した探触子と、複数の前記トランスデューサから出力される各受信信号の位相を整合して加算しRAWデータを生成する整相加算回路と、前記RAWデータに基づいて合成開口法を用いた演算処理を行う演算処理回路と、前記演算処理回路からの出力に基づいて被検体の断層画像データを生成する画像処理回路と、前記RAWデータと前記断層画像データとを保存するメモリと、前記メモリにおいて、前記RAWデータを保存するRAWデータメモリとして用いる領域と、前記断層画像データを保存するシネメモリとして用いる領域と、を変更可能に制御するメモリ制御回路と、を有し、前記メモリ制御回路により定められた、前記メモリの容量のうちの前記RAWデータメモリの容量に応じて、前記演算処理回路は前記合成開口法に用いるRAWデータのスライス面数を変更することを特徴とする被検体情報取得装置である。
本発明はまた、以下の構成を採用する。すなわち、被検体に弾性波を送信し、反射した反射波を受信して受信信号に変換するトランスデューサを複数配列した探触子と、複数の前記トランスデューサから出力される各受信信号の位相を整合して加算しRAWデータを生成する整相加算回路と、前記RAWデータに基づいて合成開口法を用いた演算処理を行う演算処理回路と、前記演算処理回路からの出力に基づいて被検体の断層画像データを生
成する画像処理回路と、前記RAWデータを保存するメモリと、前記メモリにおいて、前記RAWデータを保存するRAWデータメモリとして用いる領域を制御するメモリ制御回路と、を有し、前記メモリは増設可能であり、前記メモリ制御回路は、増設されたメモリを前記RAWデータメモリとして用い、前記演算処理回路は、増設された前記RAWデータメモリの容量に応じて、前記合成開口法に用いるRAWデータのスライス面数を変更することを特徴とする被検体情報取得装置である。
本発明によれば、RAWデータを用いて画像再構成を行う被検体情報取得装置において、メモリを適切に利用することが可能になる。
本発明の被検体情報取得装置の全体構成を示す図。 従来例に係る画像処理部の構成を示す図。 本発明の第1の実施例に係る画像処理部と画像記憶部の構成を示す図。 整相加算回路の構成を示す図。 超音波探触子の機械的走査を示す図。 断層スライス像の走査手順を示す図。 合成開口法の原理を示す図。 スライス面の合成開口法を示す図。 画像記憶部の領域確保を示す図。 本発明の第2の実施例に係る画像処理部の構成を示す図。 断層スライス像の追加手順を示す図。
以下、図面を参照しつつ、本発明の好適な実施の形態を詳細に説明する。ただし、以下に記載されている構成部品の寸法、材質、形状及びそれらの相対配置などは、発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものであり、この発明の範囲を以下の記載に限定する趣旨のものではない。
<第1の実施例>
図1は、本発明を適用できる被検体情報取得装置である超音波診断装置の全体構成を示した図である。
まず初めに、被検体情報取得装置の全体構成について説明をする。MPU(マイクロ・プロセッサ・ユニット)1により装置全体の主制御が行われる。送受信制御部2でコントロールされる送信部3と受信部5に繋がった超音波探触子4によって、超音波等の弾性波
の送信、及び、被検体内で反射した超音波エコー(反射波)の受信動作が行われる。
超音波探触子4は、被検体や被検体を保持する保持部材に接触させるように用いられ、被検体に向けて超音波を送信し、反射してきた超音波エコー(反射波)を受信する。超音波探触子4には、超音波トランスデューサが複数配列されている。超音波トランスデューサは、印加される駆動信号である送信アナログ信号100に基づいて超音波を送信すると共に、伝搬する超音波エコーを受信して受信アナログ信号101(受信信号)を出力する。これらの超音波トランスデューサは、1次元配列、或いは2次元配列で構成されたNチャンネルのトランスデューサアレイになっている。
超音波トランスデューサは、圧電性を有する材料(圧電体)の両端に電極を形成した振動子によって構成されている。圧電体として例えば、PZT(チタン酸ジルコン酸鉛:lead zirconium titanate)等の圧電セラミックや、PVDF(ポリフッ化ビニリデン:PolyVinylidine DiFluoride)等の高分子圧電素子がある。このような振動子の電極に、パルス状又は連続波の送信アナログ信号100を印加すると、圧電体は伸縮する。この伸縮により、それぞれの超音波トランスデューサからパルス状又は連続波の超音波が発生し、これらの超音波の合成によって送信ビームが形成される。また、それぞれの超音波トランスデューサは、伝播する超音波を受信することによって伸縮し、電気信号である受信信号を発生する。これらの電気信号は、超音波の受信アナログ信号101として出力される。
ここで、超音波トランスデューサとして、変換方式の異なる複数種類の素子を用いても良い。例えば、超音波を送信する素子として上記の振動子を用い、超音波を受信する素子として光検出方式の超音波トランスデューサを用いるようにする。光検出方式の超音波トランスデューサとは、超音波ビームを光信号に変換して検出するものであり、例えば、ファブリーペロー共振器やファイバブラッググレーティングによって構成される。また、CMUT(Capacitive Micro-machined Ultrasonic Transducers)などの静電容量型のトランスデューサを用いても良い。
送受信制御部2は、MPU1のソフトウェアによってコントロールされ、入力操作部(不図示)からの命令や情報に基づいて、送信部3、受信部5を制御する。
送信部3は、Nチャンネルの超音波トランスデューサに対して、それぞれ送信アナログ信号100を供給するNチャンネル分のパルサ駆動回路によって構成されている。受信部5は、微弱な受信アナログ信号101をアナログ増幅する増幅器と、A/D変換処理を行ってデジタルデータ化するA/Dコンバータからなる、Nチャンネル分の受信回路で構成されている。
受信部5は、Nチャンネルの超音波トランスデューサから出力された微弱な受信アナログ信号101に対して、まず初段のLNA増幅器でアナログ増幅処理を施す。更に、受信部5は、TGC(Time Gain Compensation:時間利得補償)増幅器においてアナログ増幅処理を施す。この増幅器の出力に対して、AAF(Anti-Aliasing Filter)で不要な周波数帯域の信号カットを行い、高速サンプリング(CLOCK)のA/Dコンバータを用いてそれぞれのチャンネル単位でA/D変換処理を行う。これにより、受信デジタル信号に変換されたNチャンネルのエコー検出データ102が出力される。なお、本明細書において「受信信号」とは、探触子4から出力される受信アナログ信号も、その後AD変換された受信デジタル信号も含む概念である。
画像処理部6は、入力されたエコー検出データ102に整相加算処理、信号処理、画像処理を実行することで、Bモードと呼ばれるスライス(1つの断層像)単位の2次元表示データ103(断層画像データ)を出力する。
DSC(デジタル・スキャン・コンバータ)8は、入力された2次元表示データ103をシネメモリ(後述する)に一時書込み、水平同期周波数にタイミングを合わせてビデオ信号104として出力する。
表示部9は、ビデオ信号104が入力されると超音波断層画像をモニタ上に表示する。
図2は、従来例に係る画像処理部6の構成を示す図である。
受信部5から出力されたNチャンネルのエコー検出データ102は、受信フォーカス処理を行う整相加算回路10によりRAWデータ105に変換される。このRAWデータ105に対して、信号処理回路12が、包絡線検波、及びSTC(センシティビティ・タイム・ゲイン・コントロール)等の信号処理を施して、1次元表示データ106が生成される。1次元表示データ106はAモードと呼ばれるライン単位の表示データとなるので、画像処理回路13でライン単位に順次保存しながら2次元データの断層スライス像データ(断層画像データ)に変換し、Bモードと呼ばれる2次元表示データ103として出力される。
図3は、本発明の第1の実施形態に係る画像処理部6と画像記憶部7の内部構成を示す図である。図2の従来例での構成と比較すると、画像メモリ16、メモリ制御回路14、演算処理回路11と、シネメモリ17をコントロールするメモリ制御回路15が新たに加わっている。なお、画像メモリは、本発明のRAWデータメモリに相当する。
本実施例と従来例との相違点は、整相加算回路10で生成されたRAWデータ105の処理方法である。すなわち、RAWデータ105を一時保存しておく画像メモリ16と、画像記憶部7のメモリ領域をコントロールするメモリ制御回路14を備えることで、保存されたRAWデータ105を複数スライス面のRAWデータとして活用できる。これにより、演算処理回路11において断層スライス像の解像度をより向上させた画像再構成を実施可能としている。
続いて、更に、各構成要素の動作について詳しく説明する。
図4は、整相加算回路10の内部構成を示している。整相加算回路10は、エコー検出データ102の位相を整合して加算する(整相加算する)ための遅延加算処理、すなわち受信フォーカス処理を行う回路である。整相加算回路10は、送受信制御部2から与えられる遅延量データに適応したフォーカス遅延を得るために、まず、FIFO(Fast In Fast Out)35を利用してNチャンネルのエコー検出データ102に所望のフォーカス遅延を与える。続いて、加算演算器36によってNチャンネル全ての加算演算を行うことで、所望の走査線に沿った超音波情報を表す整相加算後のRAWデータ105が生成される。
図5は、1次元配列の超音波探触子4をエレベーション方向(トランスデューサの配列方向と交差する方向)の移動経路21に沿って機械的に移動させ、広い検査領域20の3次元エコー画像を取得する動作を示した図である。図のように超音波探触子1を移動し、移動経路21上の各位置において前述の断層スライス像データを繰り返し取得すれば、取得した断層スライス像データを密に並べることにより検査領域全体の3次元エコー画像データとすることが出来る。移動走査においては、交互に移動と停止を繰り返す間欠的な移動、または等速な移動を行うことが可能である。
図6は、1次元配列探触子4がエレベーション方向の移動経路21に沿って連続移動しながら、断層スライス像を順に取得する時の走査手順を示したものである。断層スライス像は、SL#(n−1)、SL#(n)、SL#(n+1)、…という順に取得される。断層スライス像データを構成する2次元の画像データは、エレベーション方向に対して一定周期の間隔で出力される。この時、超音波探触子4は間欠的に、移動と停止を交互に繰
り返すものであっても良いし、連続的に移動するものであっても良い。連続的に移動する場合、停止時に断層スライス像を得る場合と違って、断層スライス像は厳密には移動方向と直交しないが、説明をわかりやすくするためにここでは直交しているものとする。
図7は、本発明の背景となる画像再構成の手法である合成開口法の原理を説明した図である。配列された小さな楕円図形30は各スライス面を走査するときの各送受信素子の位置を示し、点Pは3次元空間内の任意の注目点を示す。図7(a)は四角図形31aで囲った送受信素子群が(n−1)番目のスライス面を走査する時点を示したもので、中心部Saから発信した超音波ビームの一部がP点の方向にも伝播し、その反射波が四角図形31aの位置にある送受信素子によって受信される。図7(b)は探触子がn番目のスライス位置に移動して四角図形31bで囲った送受信素子群が中心部Sbから再び超音波ビームを発信し、その一部がP点の方向へも伝播してその反射波を四角図形31bの位置にある送受信素子群が受信する様子を示している。図7(c)も同様に、探触子がn+1番目の位置にあって超音波を送受信する様子を示している。
各スライス面での送受信時点はそれぞれ異なっているが、送信から受信までの時間を伝播距離と音速から計算し、受信素子ごとに加算すべき信号の受信時刻を調整して同一のP点からの反射信号を加算することにより、時刻を補正することができる。これにより、図7(d)のように、四角図形32の位置にある送受信素子群からなる仮想的2次元探触子で受信した信号を2次元整相加算で計算した場合と等価な結果を得ることが出来る。このようにすると、1次元配列の超音波探触子を用いているにもかかわらず、2次元配列の超音波探触子を用いた場合に近い解像度のエコー画像データを取得することができ、特にエレベーション方向の解像度を向上させることが可能になる。このような超音波発信時刻の異なる受信信号を合成して受信開口を実質的に大きくした場合と同等な解像度を得る方法は、合成開口法として公知の技術である。
図8は、第1の実施例における画像再構成として、スライス面の合成開口法を説明する図である。説明を簡単にするために、注目点Pはスライス面SL#(n)の面内にあるものとする。送受信素子群の中心S0から垂直に発した超音波ビームはP点において反射し、R0位置の送受信素子で受信される。次に探触子はスライス面SL#(n+1)の位置に移動し、S0に対応する位置S1から再び超音波ビームを発信する。超音波ビームは垂直方向に発信されるが、その一部が断層スライス面SL#(n)内のP点の方向にも伝播し、P点で反射された超音波がR0点に対応する点R1で受信される。前述の合成開口法の整相加算は、R0での受信信号とR1での受信信号とを、それぞれ発信からP点で反射して受信するまでの伝播時間に相当する受信時間のずれを調整して加算すれば実現できる。
次に、点S1からスライス面SL#(n+1)内の垂直方向にPまでと同じ距離の点Qを考える。この場合、点S1,P,R1からなる三角形と点S1,Q,R1からなる三角形とは明らかに合同なので、S1からP点を経由してR1に到達する時間とS1からQ点を経由してR1に到達する時間は同じになる。この関係はR1位置の送受信素子だけでなく同じ送受信素子群の他の受信素子に関しても全く同じになるから、スライス面SL#(n+1)の位置においてP点を焦点とした1次元整相加算結果とQ点を焦点とした整相加算結果とは全く同じ加算信号となる。したがって、P点に対する2次元整相加算は、一旦スライス面ごとに1次元整相加算を行って点Pと点Qの整相加算信号を求め、次にエレベーション方向に適切な1次元整相加算を行って点Pと点Qの整相加算信号を加算すれば良いことがわかる。
図3で示した第1の実施例における画像処理部6は、この原理をリアルタイム処理で実現するもので、整相加算回路10から出力されるRAWデータ105を、メモリ制御回路
14を介して画像メモリに一時保存する。演算処理回路11では、保存された複数スライス面の中から対応位置のRAWデータを、メモリ制御回路14を介して参照し、合成開口法に基づくスライス面の整相加算を実行する。これにより、図7に示した2次元整相加算を実行した場合と比べても少ない回路規模で等価な効果を得ることができる。
図8に示した合成開口法を用いた場合に、基本原理としては参照するスライス面数が多くなるほど、整相加算後のデータ精度が向上することは明白である。すなわち、解像度を向上させるための必要条件は次の二つになる。まず一つの条件は、整相加算回路10から出力されるRAWデータ105を保存する画像メモリ16の領域を画像記憶部7の中でなるべく多く確保する事である。もう一つの条件は、演算処理回路11が同時に多くのスライス面のRAWデータ105を使って合成開口処理を行えるよう速度を向上させる事である。これら二つの条件を可及的に満足させるために、双方の回路規模の兼ね合いが必要となってくる。
図9は、画像記憶部7のメモリ領域確保について説明する図であり、例としてメモリを全領域の1/4領域単位で増設した場合の動作について、以下、図9(a)〜(d)を参照して説明する。なお、通常シネメモリに使用する領域は、全領域のサイズの1/4であるものとして説明を進める。
図9(a)は、画像記憶部7に実装されているメモリが全領域の1/4の場合である。本図の例では、通常シネメモリに使用する領域を画像メモリと分け合って使用するので、メモリ構成は最小となっている。この構成では、シネメモリ、画像メモリ共に容量を十分確保できない状態なので、シネメモリを使ったビデオキャプチャー機能に限定が入る場合や、合成開口法に使用する画像データを間引きして使用するなど、装置の機能面に制限をかけて使用することとなる。
図9(b)は、画像記憶部7に実装されているメモリが全領域の1/2の場合に、シネメモリと画像メモリを1/4領域ずつ確保した場合である。本図の例では、シネメモリに使用する領域は通常と同じ全領域の1/4サイズとなるので機能的な制限も無い。また、画像メモリは残りの1/4領域を占有して使用することが出来る。但し、合成開口法で使用するスライス面のRAWデータは、SL#(n−1)、SL#(n)、SL#(n+1)の3面を最低限参照する必要があるので、1/4領域で3面分のRAWデータを同時に一時保存できることが必須条件となる。
図9(c)は、画像記憶部7に実装されているメモリが全領域の3/4の場合に、シネメモリを1/4領域と画像メモリを1/2領域で確保した場合である。本図の例では、画像メモリが図9(b)の2倍容量であることから、6面分のRAWデータが同時に一時保存できるので、SL#(n−2)、SL#(n−1)、SL#(n)、SL#(n+1)、SL#(n+2)の5面を参照した合成開口が実行可能となる。
図9(d)は、画像記憶部7に実装されているメモリが全領域の場合に、シネメモリを1/4領域と画像メモリを3/4領域で確保した場合である。本図の例では、画像メモリが図9(b)の3倍容量であることから、9面分のRAWデータが同時に一時保存できるので、SL#(n−4)〜SL#(n−1)、SL#(n)、SL#(n+1)〜SL#(n+4)の9面を参照した合成開口法が実行可能となる。
1次元配列探触子をエレベーション方向に連続移動させながら取得した断層スライス像データを使って3次元エコー画像データを生成する被検体情報取得装置について検討する。このような被検体情報取得装置において、複数のRAWデータを使用する場合、RAWデータの情報量の多さがメモリ不足や処理遅延を招く可能性がある。
しかし、以上のように第1の実施例に従えば、画像再構成後の断層スライス像データを保存するシネメモリと、RAWデータを保存する画像メモリを共有利用することで、シネメモリの空き領域を画像メモリの領域として利用することができる。
また、画像再構成前のRAWデータを保存する画像メモリの容量を変更可能とすることで、画像メモリの容量に応じて断層スライス像データの再構成方法を選択することができるようになる。そして、RAWデータを保存する画像メモリの容量に応じて合成開口法の参照スライス面数を増減させ、表示データの解像度を切換えることができる。
<第2の実施例>
本実施例では、演算処理回路11を複数個備えることで、整相加算回路10で形成される断層スライス面の間に新たな断層スライス面を追加して、断層スライス像を密に取得するための画像再構成方法を示す。
図8の説明においては、簡略化のために注目点Pが入力となる断層スライス面内にあることを仮定した。しかし、原理上P点は入力断層スライス面の間の任意の位置にあっても良い。P点が任意の位置にある場合、第1の実施例に加えて演算処理回路を複数個備えることにより、各整相加算回路が個別の断層スライス面を焦点として整相加算処理を行うことが可能になる。
図11は、新たに追加した断層スライス像を示す図である。本図では、SL#(n)とSL#(n+1)の間に3つの断層スライス像として、SL#(n+1/4),SL#(n+2/4),SL#(n+3/4)が追加されている。
図10は、第2の実施例における画像記憶部および画像処理部6の構成を示す図である。図3に示した第1の実施例と本図との相違は、演算処理回路11a、11b、11c、11dと信号処理回路12a、12b、12c、12dを各4回路備えることにある。これにより、SL#(n)〜SL#(n+3/4)までの4枚の断層スライス像データを、1次元表示データ106a〜106dとして並列出力できる。ここで、画像処理回路13で2次元化したBモード画像を、DSC8を介してシネメモリ17に格納するまではシリアル処理となるので、第1の実施例の4倍速で実行する必要がある。
この場合、第1の実施例と比べて画像処理部6の回路規模が増えてしまうものの、使用できる画像メモリ16の容量に対する解像度の向上条件は同等となるので、コストパフォーマンスと回路規模のバランスをもって装置構成を決定する必要がある。
以上のように第2の実施例に従えば、図10に示すような整相加算回路から出力される断層スライス像データの密度を4倍に拡張し、出力される3次元エコー画像データのエレベーション方向のボクセル密度を4倍に高めることができる。なお、第2の実施例において増設する回路数や断層スライス像の枚数は第1の実施例の4倍としたが、これに限られないことは言うまでもない。
4:超音波探触子,10:整相加算回路,13:画像処理回路,14・15:メモリ制御回路,16:画像メモリ,17:シネメモリ,100:送信アナログ信号,101:受信アナログ信号,102:エコー検出データ,103:2次元画像データ,105:RAWデータ

Claims (6)

  1. 被検体に弾性波を送信し、反射した反射波を受信して受信信号に変換するトランスデューサを複数配列した探触子と、
    複数の前記トランスデューサから出力される各受信信号の位相を整合して加算しRAWデータを生成する整相加算回路と、
    前記RAWデータに基づいて合成開口法を用いた演算処理を行う演算処理回路と、
    前記演算処理回路からの出力に基づいて被検体の断層画像データを生成する画像処理回路と、
    前記RAWデータと前記断層画像データとを保存するメモリと、
    前記メモリにおいて、前記RAWデータを保存するRAWデータメモリとして用いる領域と、前記断層画像データを保存するシネメモリとして用いる領域と、を変更可能に制御するメモリ制御回路と、
    を有し、
    前記メモリ制御回路により定められた、前記メモリの容量のうちの前記RAWデータメモリの容量に応じて、前記演算処理回路は前記合成開口法に用いるRAWデータのスライス面数を変更する
    ことを特徴とする被検体情報取得装置。
  2. 被検体に弾性波を送信し、反射した反射波を受信して受信信号に変換するトランスデューサを複数配列した探触子と、
    複数の前記トランスデューサから出力される各受信信号の位相を整合して加算しRAWデータを生成する整相加算回路と、
    前記RAWデータに基づいて合成開口法を用いた演算処理を行う演算処理回路と、
    前記演算処理回路からの出力に基づいて被検体の断層画像データを生成する画像処理回路と、
    前記RAWデータを保存するメモリと、
    前記メモリにおいて、前記RAWデータを保存するRAWデータメモリとして用いる領域を制御するメモリ制御回路と、
    を有し、
    前記メモリは増設可能であり、
    前記メモリ制御回路は、増設されたメモリを前記RAWデータメモリとして用い、
    前記演算処理回路は、増設された前記RAWデータメモリの容量に応じて、前記合成開口法に用いるRAWデータのスライス面数を変更する
    ことを特徴とする被検体情報取得装置。
  3. 前記RAWデータメモリに同時に保存できる前記RAWデータの数は、前記メモリ制御回路により定められた前記RAWデータメモリのサイズに応じて定まるものであり、
    前記画像処理回路は、前記RAWデータメモリに同時に保存される前記RAWデータを用いて、前記断層画像データを生成する
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の被検体情報取得装置。
  4. 前記探触子は、トランスデューサを1次元配列したものであり、かつ、被検体に対して前記1次元配列の方向とは交差する方向に移動することを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の被検体情報取得装置。
  5. 前記探触子は、前記移動と停止とを交互に繰り返し、停止している時に反射波の受信を行うものであり、
    前記画像処理回路は、前記探触子が反射波の受信を行った位置における断層画像データを生成するものである
    ことを特徴とする請求項に記載の被検体情報取得装置。
  6. 前記探触子は、前記移動を連続的に行い、
    前記画像処理回路は、前記探触子が反射波の受信を行った位置における断層画像データを生成するものである
    ことを特徴とする請求項に記載の被検体情報取得装置。
JP2010183872A 2010-08-19 2010-08-19 被検体情報取得装置 Expired - Fee Related JP5653125B2 (ja)

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