JP5653058B2 - 油中水型乳化メーキャップ化粧料 - Google Patents

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Description

本発明は油中水型乳化メーキャップ化粧料に関し、特に高内水相比の油中水型乳化メーキャップ化粧料における使用性、化粧仕上がりの向上に関するものである。
一般に油相を外相、水相を内相とした油中水型の乳化物は、油溶性の有効成分、例えばエモリエント油、油溶性の薬剤、紫外線吸収剤などを効率的に皮膚上に展開できることから、皮膚外用剤として適した剤型であり、この点において水中油型よりも優れている。また、疎水化粉末の配合により、化粧持ちの高い剤型が得られることも特徴のひとつである。
また、内水相成分の量を乳化物全量で除して得られる内水相比は、乳化物の性質、特に乳化物を含む化粧料においては使用感に大きな影響を与える。具体的には、内水相比を高めるとさっぱりとした良好な使用感を与えることができ、内水相比が低いとしっとりとした油っぽい感触となる。よって油中水型の乳化組成物において、内水相比を高めたものが理想的な基剤であると考えられている。
しかしながら、通常の油中水型固型メーキャップ組成物では、内水相比を高めていった場合、50%付近で安定性を保持することが困難になってくる。これは、内水相の乳化粒子を構成する水分子がマイグレーションして他の乳化粒子に吸収されること(オストワルドライプニング)による乳化粒子の増大や、内水相比が高いために乳化粒子同士の衝突頻度が著しく増大することに起因する乳化粒子の合一などが起こるためである。加えて、乳化系は熱力学的に非平衡であるため、これを工業的に活用できるように安定化させるためには、乳化剤の量、内水相比、水性成分の種類及びその量、油分の種類及びその量、他の安定剤の種類及びその量などの使用に制限があった。
高内水相比でありながら、油中水型を実現した化粧料としてはモノオレイン酸グリセリンを配合した特許文献1が知られている。しかしながら、この化粧料は使用時の滑らかさや化粧もちの点でやや劣るものであった。
また、特許文献2には、ポリグリセリン脂肪酸エステルの一種又は二種以上を配合した油中水型乳化化粧料が開示されている。しかしこの油中水型乳化化粧料は低粘度タイプであるため、肌に塗布した際に皮溝落ちが生じ、仕上がりのつや感に劣るという欠点がある。
特開2008−303164号公報 特開平6−128135号公報
このように、化粧もちのよさや肌へのエモリエント効果のある油中水型固形乳化化粧料に、みずみずしさ、さっぱりさを付与させるために高内水相比のものとしても、その使用性や化粧仕上がりを満足させることは困難であった。
そこで本発明は、なめらかな使用性を有し、仕上がりのつや感に優れ、高い保湿性を有する油中水型乳化メーキャップ化粧料を提供することを目的とする。
本発明者らは鋭意研究の結果、特定の界面活性剤とシリコーン系活性剤を組み合わせて用いることで、使用時は滑らかで、化粧仕上がり時はつやを有し、保湿性に優れた油中水型乳化メーキャップ化粧料が得られることを見出した。
本発明は、次の(a)〜(d)を含み、(a)の配合量が化粧料全量に対して0.1〜5質量%であり、(a)と(b)の合計量が化粧料全量に対して2〜7質量%であることを特徴とする油中水型乳化メーキャップ化粧料である。
(a)ポリグリセリンイソステアリン酸エステル(ただし、グリセリンの重合度が4〜10であり、イソステアリン酸の付加モル数が3〜6である。)
(b)シリコーン系活性剤
(c)水性成分
(d)油性成分
本発明の油中水型乳化メーキャップ化粧料は保湿性に優れ、塗布時の摩擦が低減され、安定性も向上したものである。また、高内水相により製剤がクリーム状となると共に、肌に塗布した時に皮溝落ちがなく、つやのある仕上がりが実現できる。
本発明においては、化粧料中に配合されたポリグリセリンイソステアリン酸エステルが液晶様の構造をとる。そのため、肌に塗布した時に塗布膜が均一かつ平滑なものとなり、その結果正反射光が勝り、少ない油分量でつやのある仕上がりが得られるという効果を奏する。
従来は、油分量を多くしてつやを付与していたが、べとべとしたり、化粧持ちが良くないといった問題点がある。また板状のシリカを配合してつやを付与する方法もあるが、この場合はのびが重くなったり、粉っぽくなったりする。
また、本発明においては塗布膜が肌を均一に覆うことにより、閉塞効果が高まり、その結果、保湿効果に優れたものとなる。通常、保湿効果を高めるためにはポリオールなどの保湿剤を配合するが、この場合には、保水効果は親水部で発現し、閉塞効果は疎水部で発現し、それぞれが別々の領域となるため、保湿効果の持続性は期待できない場合が多い。本発明においては、塗布膜が均一に肌を覆って閉塞効果を発揮するために、長時間保湿効果が持続する。
また、上記ポリグリセリンイソステアリン酸エステルとシリコーン系活性剤とを併用することで、安定性のよいものとすることができる。
以下、各構成成分について詳細に説明する。
((a)ポリグリセリンイソステアリン酸エステル)
本発明で用いられる成分(a)のポリグリセリンイソステアリン酸エステルは、平均重合度が4〜10のポリグリセリンに、イソステアリン酸が場所を特定せずに3〜6個付加した界面活性剤である。グリセリンの平均重合度は5のポリグリセリンが好ましい。
本発明において(a)成分は塗布時には、肌上に均一に液晶様の構造をとるため塗布膜が平滑かつ均一になり、つや感に優れたものとなる。
イソステアリン酸ポリグリセリルは種々の公知の合成法により提供され得るが、グリセリン付加モル数の分布が狭いものや、不純物としての環状物が少ないものが好ましい。
かかるイソステアリン酸ポリグリセリルは、例えば特許第3487881号や特開2006−111539号公報(水酸基価が1200以下であり、全ての水酸基のうち1級水酸基が50%以上であるポリグリセリンと脂肪酸とがエステル化されたポリグリセリン脂肪酸エステル)に記載の方法によって製造することができる。
このうち特に好ましいのは、重合度5のイソステアリン酸ポリグリセリルが(a)成分全量中、40質量%以上であるようなイソステアリン酸ポリグリセリル−5である。
このイソステアリン酸ポリグリセリル−5は種々の公知の合成法により提供され得る。本発明においては、低重合度のポリグリセリンが少なく、かつ重合度の分布が狭いポリグリセリン−5とイソステアリン酸を原料にして得られるイソステアリン酸ポリグリセリル−5が好ましく、特に重合度5のイソステアリン酸ポリグリセリル−5が(a)成分全量中、40質量%以上であるものが好ましい。
また、イソステアリン酸残基は3〜6のトリイソステアリン酸ポリグリセリル−5が好ましい。
通常の合成法によれば、グリセリンを原料としてポリグリセリンを製造した場合、脱水縮合に際して分子内縮合や6員環や8員環など好ましくない副生成物が多く発生するので、これら副生成物が発生しないようにグリシドール,エピクロルヒドリン,モノクロロヒドリンなどを原料として合成,精製して得られるポリグリセリンが好ましい。更に、ポリグリセリンと脂肪酸を反応する際に、一般に低分子量のポリグリセリンは高分子量のポリグリセリンに比べて脂肪酸との反応性が高いので広い分子量の分布をもつポリグリセリンを原料とした場合には均一なエステルを製造することができない。したがって、できるだけ狭い分子量分布を持つポリグリセリンが好ましく、例えばグリセリンもしくはその重合体の部分アルコラートとハロゲン化炭化水素もしくはオキシハロゲン化炭化水素を原料にして脱ハロゲン化アルカリ金属塩反応によって得ることができる。
製造方法を例示すると第一工程として、ジグリセリン1モルとして、水酸化ナトリウム1モルを加えて加熱脱水してジグリセリンモノアルコラートを生成し、第二工程として得られたジグリセリンモノアルコラート2モルにジクロロヒドリン1モルを添加して加熱すると重合度5の分布が狭いポリグリセリン1モルを得ることができる。
狭分布のポリグリセリンの製法の詳細については、例えば特許第3487881号に記載されている。
本発明のイソステアリン酸ポリグリセリル−5は、上記で得られたポリグリセリンとイソステアリン酸とを公知の方法によってエステル化する。例えばアルカリ触媒下、酸触媒下、あるいは無触媒下にて、常圧あるいは減圧下でエステル化することができる。
本発明における成分(a)の配合量は、0.1〜5質量%であり、好ましくは0.1〜3質量%であり、特に1〜3質量%が好ましい。(a)成分の配合量が多すぎると、メーキャップ化粧料がべたつき感を有するようになったり、化粧持ちが悪くなる場合がある。また少なすぎると、仕上がりのつや、均一性に欠け、保湿性にも劣るようになる。
((b)シリコーン系活性剤)
本発明において、成分(b)のシリコーン系活性剤を用いることで、塗布時の伸ばしやすさが向上し、安定性も良くなる。
本発明で用いられるシリコーン系活性剤としては、ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体、セチルPEG/PPG−10/1ジメチコン、ラウリルPEG−9ポリジメチルシロキシエチルジメチコンおよびPEG−9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン等が挙げられる。
ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体としては市販品としてシリコーンKF6017(信越化学工業社製)、シリコーンKF6015(信越化学工業社製)、シリコーンKF6011(信越化学工業社製)が挙げられる。セチルPEG/PPG−10/1ジメチコンとしては、市販品としてABIL EM90(Deggusa社製)が挙げられる。ラウリルPEG−9ポリジメチルシロキシエチルジメチコンとしては、例えばシリコーンKF−6038(信越化学工業社製)が挙げられる。PEG−9ポリジメチルシロキシエチルジメチコンとしては、例えばシリコーンKF−6028(信越化学工業社製)が挙げられる。
これらのシリコーン系活性剤のうち特に、ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体、ラウリルPEG−9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン、およびPEG−9ポリジメチルシロキシエチルジメチコンが好ましい。
成分(b)の配合量は、0.1〜5質量%であり、好ましくは0.1〜3質量%であり、特に1〜2質量%が好ましい。(a)成分の配合量が多すぎると、メーキャップ化粧料がべたつき感を有するようになったり、化粧持ちが悪くなる場合がある。また少なすぎると、乳化安定性が悪い。
本発明においては、(a)成分と(b)成分の合計量が全量に対して2〜7質量%であり、好ましくは3〜5質量%となるように配合する。(a)成分と(b)成分の合計量が全量に対して2質量%未満では、乳化剤としての機能が十分に発揮されず、安定な乳化状態を得ることができない。また、(a)成分と(b)成分の合計量が7質量%を超えるとメーキャップ化粧料がべたつき感を有するようになる。
また、(a)成分は(b)成分に対して、(a)/(b)=0.5〜4(質量基準)であることが好ましく、好ましくは(a)/(b)=1〜3、より好ましくは(a)/(b)=1.5〜2.5である。
(a)/(b)が小さすぎると、均一な塗布膜が形成されず、(a)/(b)が大きすぎると、伸びが重く使用感に劣る。
((c)水性成分)
本発明に用いられる(c)水性成分は化粧品、医薬品などに通常使用可能なものを、乳化物の安定性を損なわない範囲で配合することができる。
(c)水性成分としては、水の他に、無機塩、有機塩、保湿剤、水溶性高分子が含まれる。
このうち保湿剤としては、1,3−ブチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ヘキシレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、キシリトール、マルチトール、マルトース、D-マンニット等が挙げられる。
水溶性高分子としては、アラビアゴム、カラギーナン、ペクチン、カンテン、クインスシード(マルメロ)、デンプン、アルゲコロイド(褐藻エキス)等の植物系高分子、デキストラン、プルラン等の微生物系高分子、コラーゲン、カゼイン、ゼラチン等の動物系高分子、カルボキシメチルデンプン、メチルヒドロキシプロピルデンプン等のデンプン系高分子、アルギン酸ナトリウム等のアルギン酸系高分子、グルタミン酸ナトリウム、カルボキシビニルポリマー(CARBOPOLなど)等のビニル系高分子、ポリオキシエチレン系高分子、ポリオキエチレンポリオキシプロピレン共重合体系高分子、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリアクリルアミド等のアクリル系高分子、ベントナイト、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、ラポナイト等の無機系水溶性高分子等が挙げられる。
(c)水性成分の好適な配合量としては、油中水型乳化メーキャップ化粧料全量に対して40〜70質量%、好ましくは40〜60質量%である。40質量%未満では仕上がりのつや感に劣り、70質量%を超えると安定性の面で問題を生じるようになるからである。
((d)油性成分)
本発明においては、油性成分は化粧品、医薬品に通常使用可能なものを、乳化物の安定性を損なわない範囲で使用することができる。
液状油分としては、好ましくはシリコーン油であり、さらに好ましくは環状シリコーン油である。シリコーン油としては、例えばジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサンなどに代表される鎖状シリコーン油、およびオクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサンなどに代表される環状シリコーン油がある。
なお、乳化物の安定性を損なわない範囲で極性の油分を少量配合することもできる。極性油分としては、エチルヘキサン酸エチルヘキシル、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸エチルヘキシル、ネオペンタン酸イソデシル、オクタン酸イソセチル、オクタン酸セチル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸オクチル、ステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸イソプロピル、イソパルミチン酸オクチル、イソステアリン酸イソデシル、コハク酸2−エチルヘキシル、セバシン酸ジエチルなどに代表されるエステル油がある。
また、非極性油としては、スクワラン、パラフィン、イソパラフィン等の炭化水素油がある。
また、成分(d)油性成分はさらに固形油分を含むことができる。
固形油分としては、カカオ脂、ヤシ油、馬油、硬化ヤシ油、パーム油、牛脂、羊脂、硬化ヒマシ油などの固体油脂、パラフィンワックス(直鎖炭化水素)、マイクロクリスタリンワックス(分岐飽和炭化水素)、セレシンワックス、モクロウ、モンタンワックス、フィッシャートロプスワックスなどの炭化水素類、ミツロウ、ラノリン、カルナバワックス、キャンデリラロウ、米ぬかロウ(ライスワックス)、ゲイロウ、ホホバ油、ヌカロウ、モンタンロウ、カポックロウ、ベイベリーロウ、セラックロウ、サトウキビロウ、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラウリル酸ヘキシル、還元ラノリン、硬質ラノリン、POEラノリンアルコールエーテル、POEラノリンアルコールアセテート、POEコレステロールエーテル、ラノリン脂肪酸ポリエチレングリコール、POE水素添加ラノリンアルコールエーテルなどのロウ類、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベへニン酸などの高級脂肪酸、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、ミリスチルアルコール、セトステアリルアルコールなどの高級アルコールなどが挙げられる。
(d)油性成分の好適な配合量としては、油中水型乳化メーキャップ化粧料全量に対して1〜50質量%、好ましくは10〜40質量%である。
((e)L−グルタミン酸ナトリウムおよび/又はエチレンジアミンテトラ酢酸)
本発明においては、さらに(e)L−グルタミン酸ナトリウムおよび/又はエチレンジアミンテトラ酢酸(EDTA)を配合することが好ましい。
L−グルタミン酸ナトリウムおよび/又はエチレンジアミンテトラ酢酸を配合することにより、高温での粘度低下を抑えることができ、乳化安定性を高めることができる。
L−グルタミン酸ナトリウムおよび/又はエチレンジアミンテトラ酢酸の好ましい配合量は、0.1〜2質量%である。
(その他)
本発明の油中水型乳化メーキャップ化粧料には、上記必須成分の他に、粉末、紫外線吸収剤、金属イオン封鎖剤、酸化防止剤、各種薬剤を配合することができる。
粉末としては、無機粉末(例えば、タルク、カオリン、セリサイト、白雲母、合成雲母、金雲母、紅雲母、黒雲母、リチア雲母、バーミキュライト、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、珪藻土、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸ストロンチウム、タングステン酸金属塩、シリカ、ヒドロキシアパタイト、ゼオライト、窒化ホウ素、セラミクスパウダー等);有機粉末(例えば、ポリアミド樹脂粉末(ナイロン粉末)、ポリエチレン粉末、ポリメタクリル酸メチル粉末、ポリスチレン粉末、スチレンとアクリル酸の共重合体樹脂粉末、ベンゾグアナミン樹脂粉末、ポリ四弗化エチレン粉末、セルロース粉末等);無機白色顔料(例えば、酸化亜鉛等);無機赤色系顔料(例えば、チタン酸鉄等);無機紫色系顔料(例えば、マンゴバイオレット、コバルトバイオレット等);無機緑色系顔料(例えば、酸化クロム、水酸化クロム、チタン酸コバルト等);無機青色系顔料(例えば、群青、紺青等);パール顔料(例えば、酸化チタンコーテッドマイカ、酸化チタンコーテッドオキシ塩化ビスマス、酸化チタンコーテッドタルク、着色酸化チタンコーテッドマイカ、オキシ塩化ビスマス、魚鱗箔等);金属粉末顔料(例えば、アルミニウムパウダー、カッパーパウダー等);ジルコニウム、バリウム又はアルミニウムレーキ等の有機顔料(例えば、赤色201号、赤色202号、赤色204号、赤色205号、赤色220号、赤色226号、赤色228号、赤色405号、橙色203号、橙色204号、黄色205号、黄色401号、及び青色404号などの有機顔料、赤色3号、赤色104号、赤色106号、赤色227号、赤色230号、赤色401号、赤色505号、橙色205号、黄色4号、黄色5号、黄色202号、黄色203号、緑色3号及び青色1号等);天然色素(例えば、クロロフィル、β−カロチン等)等が挙げられる。
紫外線吸収剤としては、パラアミノ安息香酸等の安息香酸系紫外線吸収剤、アントラニル酸メチル等のアントラニル酸系紫外線吸収剤、サリチル酸オクチル、サリチル酸フェニル等のサリチル酸系紫外線吸収剤、パラメトキシケイ皮酸イソプロピル、パラメトキシケイ皮酸オクチル、ジパラメトキシケイ皮酸モノ-2-エチルヘキサン酸グリセリル等のケイ皮酸系紫外線吸収剤、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸等のベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ウロカニン酸、2−(2'−ヒドロキシ−5'−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、4−tert−ブチル−4'−メトキシベンゾイルメタン等が挙げられる。
金属イオン封鎖剤としては、エデト酸ナトリウム塩、メタリン酸ナトリウム、リン酸等が挙げられる。
酸化防止剤としては、アスコルビン酸、α−トコフェロール、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール等が挙げられる。
薬剤としては、ビタミンA油、レチノール、パルミチン酸レチノール、イノシット、塩酸ピリドキシン、ニコチン酸ベンジル、ニコチン酸アミド、ニコチン酸dl−α−トコフェロール、ビタミンD2(エルゴカシフェロール)、dl−α−トコフェロール2−Lアスコルビン酸リン酸ジエステルカリウム塩、dl−α−トコフェロール、酢酸dl−α−トコフェロール、パントテン酸、ビオチン等のビタミン類、アラントイン、アズレン等の坑炎症剤、酸化亜鉛、タンニン酸等の収斂剤、イオウ、塩化リゾチーム、塩酸ピリドキシン、γ−オリザノール等が挙げられる。
上記薬剤は遊離の状態で使用されるほか、造塩可能なものは酸または塩基の塩の形で、またカルボン酸基を有するものはそのエステルの形で使用することができる。
また、本発明の油中水型乳化メーキャップ化粧料は、従来、皮膚や眉毛、まつ毛、口唇等に適用されるメーキャップ化粧料に広く応用することが可能であり、例えば、ファンデーション、アイシャドー、アイライナー、マスカラ等が挙げられる。
本発明について以下に実施例を挙げてさらに詳述するが、本発明はこれによりなんら限定されるものではない。配合量は特記しない限り質量%で示す。
実施例の説明に先立ち本発明で用いた効果試験方法について説明する。
(1)保湿試験
測定方法
専門パネルに試料を塗布した時の、0〜8時間後(初期、30分後、1時間後、4時間後、8時間後)の水分量をコルネオメーターによる単回保湿試験(n=5)により測定し、その平均値を「水分量平均」とした。また、S.Eは、標準誤差を示す。
(2)使用性(仕上がりの均一性、キメ落ちのなさ、仕上がりのつや、化粧持ちのよさ、べたつきのなさ)の評価試験
5名の専門パネルによる実使用性試験を行った。評価は、各項目について下記の評価点基準に基づいて5段階官能評価(スコア)した。そのスコア平均値により、下記評価基準で判定した。
(スコア)
5点:非常に優れている。
4点:優れている。
3点:普通。
2点:劣る。
1点:非常に劣る。
(評価基準)
◎:評価値(平均値)4.5点以上5.0点以下
○:評価値(平均値)4点以上4.5点未満
○△:評価値(平均値)3.5点以上4点未満
△:評価値(平均値)2.5点以上3.5点未満
×:評価値(平均値)1.0点以上2.5点未満
(3)安定性試験
製剤を50mLスクリュー管に約40mL充填し、50℃の恒温槽で4週間保管した後の外観を目視により下記評価基準で判定した。
○:外観上異常を認めない
△:僅かな油相分離が認められる。
×:明らかな油相分離が認められる。
製造例1(イソステアリン酸ポリグリセリル−5の製造)
5リットルの四ツ口フラスコにジグリセリン3300gと50%水酸化ナトリウム水溶液800gを入れ、窒素気流下で水を除去しながら140℃まで加熱した。水の留出が終わった後ジクロロヒドリン640gを2時間かけて滴下した。滴下後120℃で2時間攪拌する。これを分子蒸留にて過量のジクリセリンを除去後水に希釈して活性炭,イオン交換樹脂で脱色,脱塩し、水を除いてポリグリセリンを得た。本品をTMS化し、GC法により分析を行ったところ、重合度5の成分が60%であった。
得られたポリグリセリン−5をイソステアリン酸と常法により反応させて、イソステアリン酸の付加モル数を変化させたイソステアリン酸ポリグリセリル−5を得た。
製造例2(イソステアリン酸ポリグリセリル−10の製造)
温度計、ジムロートおよび攪拌装置を付けた3つ口フラスコに、太陽化学社製のポリグリセリン(グレートオイルDE−1、デカグリセリン;水酸基価890、1級水酸基の割合46.6% 、2級水酸基の割合53.4%)200gおよびピリジン600mlを加えた。ここへ1級水酸基に選択的に反応する試薬であるクロロトリフェニルメチル370g(和光純薬社製)を加えて100℃で1時間攪拌後室温に戻し、24時間攪拌した。さらに反応液を減圧下でピリジンの大部分を除去した。得られた反応物に水800mlを加え、分液ロートに移して酢酸エチル400mlで3回抽出した。酢酸エチル層を合わせて濃縮し、得られた残渣156gおよび酢酸300gを温度計、ジムロートおよび攪拌装置を付けた3つ口フラスコに加えて8時間加熱還流し、トリメチルフェニル基を脱離させた。上記工程を繰り返し、精製したポリグリセリンを混合し、一定量のポリグリセリンを得た。得られたポリグリセリンの水酸基価は886、1級水酸基の割合は61.3%、2級水酸基の割合は38.7%であった。
水酸基価は、第7版食品添加物公定書「油脂類試験法」または基準油脂分析試験法に準じて算出した。
1級水酸基と2級水酸基の割合は、核磁気共鳴装置におけるスペクトル分析にて決定した。すなわち核磁気共鳴装置(13C−NMR)(日本電子社製、JNM−A500)を使用して、上記の通り分画したポリグリセリンの1級水酸基と2級水酸基の割合を分析した。分画したポリグリセリン500mgを重水2.8mlに溶解し、ろ過後ゲートつきデカップリングにより13C−NMR(125MHz)スペクトルを得た。ゲートデカップルド測定手法によりピーク強度は炭素数に比例する。1級水酸基と2級水酸基の存在を示す13C化学シフトはそれぞれメチレン炭素(CHOH)が63ppm付近、メチン炭素(CHOH)が71ppm付近であり、2種それぞれのシグナル強度の分析により、1級水酸基と2級水酸基の存在比を算出した。但し、2級水酸基を示すメチン炭素(CHOH)は、1級水酸基を示すメチレン炭素に結合するメチン炭素にさらに隣接するメチレン炭素ピークと重なり、それ自体の積分値を得られないため、メチン炭素(CHOH)と隣り合うメチレン炭素(CH)の74ppm付近のシグナル強度により積分値を算出した。
得られたポリグリセリン−10をイソステアリン酸と常法により反応させて、イソステアリン酸の付加モル数を変化させたイソステアリン酸ポリグリセリル−10を得た。
試験例1〜9
次の表1に示す処方で下記の方法により油中水型乳化メーキャップ化粧料を調製し、仕上がりの均一性、キメ落ちのなさ、仕上がりのつや、化粧持ちのよさ、べたつきのなさについて、上記した基準で評価した。その結果を併せて表1に示す。トリイソステアリン酸ポリグリセリル−5は、上記製造例1で得られたもので、イソステアリン酸の平均付加モル数が3のものである。
(製造方法)
活性剤、油性成分およびその他の油溶性成分を混合した後、油性成分に粉末成分を分散する。水溶性成分およびその他の水溶性成分を混合、溶解し、油溶性成分のパーツを強く攪拌しながら水溶性成分のパーツを徐添する。
Figure 0005653058
(保湿効果試験)
次に、表1試験例1の油中水型乳化メーキャップ化粧料を用いて、他処方(試験例10)の油中水型乳化メーキャップ化粧料との保湿効果の比較を行った。試験例10の処方を表2に示す。またその結果を表3に示す。
Figure 0005653058
Figure 0005653058
表3から分かるように、本発明の油中水型乳化メーキャップ化粧料(試験例1)はグリセリンを3質量%しか配合していないにもかかわらず、グリセリンを10質量%配合した試験例10の油中水型乳化メーキャップ化粧料とほぼ同等の保湿効果を発揮する。本発明においては、少ないグリセリン量で十分な保湿効果を有するため、べたつきが少なく、保湿効果の高い油中水型乳化メーキャップ化粧料とすることができる。

Claims (4)

  1. 次の(a)〜(d)を含み、(a)の配合量が化粧料全量に対して0.1〜5質量%であり、(a)と(b)の合計量が化粧料全量に対して2〜7質量%であり、
    重合度5のイソステアリン酸ポリグリセリル−5が(a)成分全量中、40質量%以上であることを特徴とする油中水型乳化メーキャップ化粧料。
    (a)ポリグリセリンイソステアリン酸エステル(ただし、グリセリンの重合度が4〜10であり、イソステアリン酸の付加モル数が3〜6である。)
    (b)シリコーン系活性剤
    (c)水性成分
    (d)油性成分
  2. (a)と(b)の配合比(質量基準)が(a)/(b)=0.5〜4であることを特徴とする請求項1に記載の油中水型乳化メーキャップ化粧料。
  3. (c)水性成分の配合量が化粧料全量に対し40〜70質量%であることを特徴とする請求項1または2に記載の油中水型乳化メーキャップ化粧料。
  4. さらに、(e)L−グルタミン酸ナトリウムおよび/又はエチレンジアミンテトラ酢酸を配合することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の油中水型乳化メーキャップ化粧料。
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