以下、本発明を実施するための形態について図面を参照して説明する。図1は本発明の実施形態に係る印字装置1の平面図であり、図2は本発明の実施形態に係る印字装置1の表示部の模式図である。そして、図3は本発明の実施形態に係る印字装置1の内部拡大図及びテープカセットの斜視図であり、図4は本発明の実施形態に係る印字装置1の電子回路のブロック図である。また、図5は、本発明の実施形態に係る印字装置1のROMに格納されている各用途に適合するテープ幅の情報を示す説明図である。
本発明は、テープ幅の異なる複数種類のテープ部材が装置本体に選択的に装填可能であり、該装置本体に装填されたテープ部材に対して印字を行うことによりラベルを作成する印字装置である。そして、この印字装置は、特に、装填されているテープ部材の幅と、指定された用途のラベルに使用可能なテープ部材の幅と、を用途選択画面において表示することのできる機能を有している。
この印字装置1は、図1に示すように、装置本体2の上面に入力部3及び表示部4を備えている。入力部3は、被印字媒体であるテープ部材31に印字すべき文字データをキー入力するための文字入力キーや、印字開始を指示する印字キー、表示部4の表示画面上のカーソルを移動操作するカーソルキー、選択した項目を確定するための実行キー、その他種々の設定を行い種々の指令情報をキー入力するための制御キーが設けられている。
表示部4は、液晶表示装置であって、図2に示すように、その表示画面に入力部3からキー入力された文字データや、作成されるラベルの幅や長さの情報を表示する他、種々の設定画面やメッセージなどの情報を表示する表示手段として機能する。この表示部4は、表示画面上に情報表示エリア4Bとテープ幅表示エリア4Aとを備えてなる。
情報表示エリア4Bは、ドットマトリクスパターンの電極が形成され、ラベルに印字するために必要な情報を表示する領域であり、入力された文字、印字イメージのレイアウトや種々のメッセージ等を表示する。なお、情報表示エリア4Bは、表示される文字が次々とパネル外に移行するようにスクロールされ、印字レイアウトやメッセージ全体を容易に確認することができるようになっている。
テープ幅表示エリア4Aは、所定形状の電極パターンとして六個の表示体61〜66からなる1組の表示体群を表示する領域である。表示体61〜66は、装置本体2に装填可能な複数種類のテープ部材31の各テープ幅に対応して設けられるものであり、24mmに対応する表示体61、18mmに対応する表示体62、12mmに対応する表示体63、9mmに対応する表示体64、6mmに対応する表示体65、及び3.5mmに対応する表示体66がある。これらの表示体61〜66は、表示画面上の左端近傍において配列されている。また、本実施形態においては表示体61〜66を囲む所定形状の枠が液晶パネルのガラス面に予め印刷されている。さらに、表示体61〜66の左側には、装置本体2の上面に表示体61〜66に対応するテープ幅の数値が印刷されている。この複数の表示体61〜66の表示動作については後述する。
また、図示しないが、装置本体2にはパーソナルコンピュータ等の外部機器と接続するための入力端子、メモリーカード等の着脱自在とされる記憶媒体が挿入される挿入口等も形成されている。
次に、印字装置1の内部構成について述べる。印字装置1の装置本体2の内部には、図3に示すように、テープ部材31及びインクリボン35を収容したテープカセット21を装填するためのカセット装填部8が形成されている。このカセット装填部8内には、テープ部材31に印字する印字素子が縦方向に配列されたサーマルヘッド11と、テープ部材31及びインクリボン35をサーマルヘッド11とで挟んで圧接し、テープ部材31をそのテープ部材31の長さ方向に搬送するプラテンローラ12と、を備える。
さらに、印字装置1のカセット装填部8内には、テープカセット21を所定の位置に支持するためのカセット受部15が形成され、カセット装填部8の一端部には、装置本体2の外に通じるテープ排出口7が形成されている。また、このテープ排出口7には、テープ部材31を切断する固定刃と可動刃とからなるカッタ17が設けられている。
テープカセット21は、カセットケース22を備え、このカセットケース22の内部には、テープ部材31が巻装されたテープコア23、未使用のインクリボン35が巻装されたリボン供給コア24、使用済みのインクリボン35を巻き取るリボン巻取コア25が夫々収納されている。また、テープカセット21のカセットケース22には、カセット装填部8内にテープカセット21を装填した場合にサーマルヘッド11が位置するヘッド配置部27が形成されている。
また、カセットケース22の隅部には、カセット装填部8のカセット受部15と係合し、このカセット受部15によって支持される被係合部29が形成されている。また、このカセットケース22の被係合部29には、図示しないがテープカセット21に収納されるテープ部材31の幅に応じて所定の形状に形成されたテープ幅識別部が設けられている。さらに、カセット装填部8のカセット受部15には、カセットケース22の被係合部29に形成されたテープ幅識別部に対応する複数個のテープ幅検出スイッチ44が設けられている。
カセットケース22がカセット装填部8に装填されると、カセットケース22の被係合部29に形成されたテープ幅識別部と、カセット装填部8のカセット受部15に設けられた複数個のテープ幅検出スイッチ44と、が係合し、選択的にこのテープ幅検出スイッチ44がオンオフ動作することにより、テープカセット21に収納されるテープ部材31のテープ幅の情報が検出される。即ち、テープ幅検出スイッチ44は、カセット装填部8に装填されるテープカセット21のテープ部材31のテープ幅を検出するテープ幅検出手段として機能する。
そして、この印字装置1では、印刷の指示がなされると、プラテンローラ12が駆動され、テープ部材31及びインクリボン35がテープカセット21から重ねられた状態で繰り出されてサーマルヘッド11の印字位置に搬送される。さらに、印字位置では、印刷データに基づいてサーマルヘッド11が発熱駆動され、インクリボン35のインクがテープ部材31に熱転写されてテープ部材31に印刷が行われる。
テープ部材31に印刷が完了すると、プラテンローラ12の駆動によってテープ部材31がさらに搬送されて印字済の部分がテープ排出口7から外部に排出され、カッタ17によってテープ部材31が幅方向に切断される。
次に、印字装置1の回路構成について説明する。この印字装置1は、図4に示すように、CPUからなる制御部40を備えている。この制御部40には、記憶手段としてのROM41及びRAM42が接続されている。また、制御部40には、入力部3と、表示部4と、が接続されている。
さらに、制御部40には、サーマルヘッド11を印字データに応じて発熱駆動するヘッド駆動回路51と、プラテンローラ12を回転させるための搬送用モータ46を駆動する搬送用モータ駆動回路52と、カッタ17を動作させるためのカッターモータ48を駆動するカッターモータ駆動回路53と、カセット装填部8に装填されたテープカセット21に収納されるテープ部材31のテープ幅に対応する信号を制御部40に出力するテープ幅検出スイッチ44と、が接続されている。
そして、制御部40は、入力部3からのキー操作信号に応じて、又は、自動でROM41に予め記憶されているシステムプログラム、メモリーカードなどの記憶媒体に記憶された制御プログラム、外部機器から読み込まれた制御プログラムや外部通信ネットワーク上のWebサーバから読み込んだ制御プログラムなどを起動させ、RAM42をワークメモリとして回路各部の動作を制御する。
ROM41は、入力部3から入力された文字データ等を印刷或いは表示するためのプログラムや文字フォントなどが記憶され、制御部40で読み取り可能なプログラムが記憶された記憶媒体としても機能する。そして、ROM41には、テープ幅情報記憶領域41aが確保されており、この領域41aには、複数種類のラベルの用途(例えば、ファイル用背ラベル、CD−R用背ラベル、VHS用背ラベル、MD用背ラベル)の情報が記憶されている。そして、この領域41aには、複数種類の各ラベルに対応させて、その各ラベルを作成するために使用可能なテープ部材31のテープ幅情報が書き込まれている。つまり、ROM41には、図5において模式的に示すように、用途毎にラベルを作成するために使用可能なテープ部材31の幅情報が格納されており、例えば、ファイル用背ラベルを作成するために使用可能なテープ部材31の幅は9mm、12mm、18mm、及び24mmであることが記憶されている。
また、ROM41には、フォーマット情報記憶領域41bが確保されており、この領域41bには、予めその各テープ幅のテープ部材31に印字するための書式等の印字フォーマット情報や表示部4に表示するための書式等の表示フォーマット情報が書き込まれる記憶処理がなされている。つまり、このROM41には、用途毎に印字するための書式等の印字フォーマット情報及び表示部4に表示するための書式等の表示フォーマット情報が記憶されており、使用者の操作に応じて、所定のフォーマットが読み出される構成になっている。例えば、用途としてVHS用背ラベルが指定されると、図6(a)に示すように、タイトルを印刷する領域31a、分類を印刷する領域31b、及び備考を印刷する領域31cを有する定型フォーマットが設定される。次に、使用者が表示部4に表示されるメッセージにしたがって各領域31a,31b,31cに所定の情報を入力する操作を行い印字キーを操作すると、図6(b)に示すように、入力された情報がフォーマット枠や下線などと共に印字され、簡単にVHS用背ラベルが作成されることになる。
さらに、図4に示したように、ROM41には、用途選択画面において装填中のテープ部材31の幅に適合しない用途が選択され、さらに選択した用途を確定するための実行キーが操作されたときに表示部4の表示画面に表示するエラーメッセージの情報を記憶するエラーメッセージ情報記憶領域41cが確保されている。つまり、このROM41には、図5に示したように、使用者が万一誤った操作をした場合であっても、使用者が選択した用途に適合するテープ幅のテープ部材31を有するテープカセット21への変更を具体的に促すメッセージデータが格納されている。
また、図4に示したように、ROM41には、文字パターンメモリ領域41dが確保されている。この文字パターンメモリ領域41dには、表示部4に文字等を表示するためのパターンデータが格納されている。即ち、文字パターンメモリ領域41dには、表示用のビットマップフォントやアウトラインフォント等のフォントのデータが格納されている。また、文字パターンメモリ領域41dには、表示体61〜66の制御タイミングデータなどの情報や、印字用の文字のパターンデータも合わせて格納されている。
RAM42は、キー入力された文字の情報や文字間隔やフォントなどの書式情報等の入力コードを一時的に記憶する入力バッファ42a、入力された印刷情報を展開した印刷パターンデータが一時的に記憶される印字バッファ42b、表示部4に表示されるパターンデータが一時的に記憶される表示バッファ42cなどの各領域が確保され、印刷処理などに必要なデータを一時的に記憶するレジスタやカウンタなどが設けられている。
そして、制御部40は、入力バッファ42aに格納されたコードに基づいて文字パターンメモリ領域41dに格納された印字用の文字パターンデータ等を読み出して印字データを生成する。また、制御部40は、表示バッファ42cに格納されたコードに基づいて文字パターンメモリ領域41dに格納された表示用の文字パターンデータ等を読み出して表示データを生成する。なお、この表示バッファ42cには、テープ部材31のテープ幅に対応した表示体61〜66を表示させるためのコードが一時的に記憶され、制御部40は、文字パターンメモリ領域41dから表示用の表示体61〜66の制御タイミングデータを読み出して、所定のタイミングで対応する表示体61〜66を表示部4に表示させる制御を実行する。
そして、本実施形態の印字装置1は、装填中のテープ部材31のテープ幅情報と、指定された用途のラベルを作成するために使用可能なテープ部材31のテープ幅情報と、を表示画面のテープ幅表示エリア4A(図2参照)に表示する機能を有している。これにより、使用者は、表示画面に表示されるテープ幅情報に基づいて容易に用途に対応するラベルに適合するテープカセット21を選択し、所望のラベルを作成することができる。
以下、本実施形態の印字装置1が特徴とするテープ幅表示処理について、図7及び図8のテープ幅表示処理を示すフローチャート、並びに、図9乃至図23のテープ幅表示処理における表示部4の説明図及びタイムチャートにしたがって説明する。
図7に示すように、ラベル作成モードが開始されると、テープ幅検出スイッチ44が装置本体2に装填されたテープカセット21に内蔵されるテープ部材31のテープ幅を検出し、制御部40がテープ幅検出スイッチ44により検出したテープ幅の情報を取り込むテープ幅情報取込処理(ステップS101)を実行する。
そして、制御部40は、検出したテープ幅情報に基づいて、表示部4の1組の表示体群中で装置本体2に装填されているテープ部材31のテープ幅に対応する表示体を所定の表示態様として、例えば連続点灯表示動作させるべく制御するテープ幅表示処理(ステップS105)を実行する。例えば、18mm幅のテープ部材31を内蔵するテープカセット21が装置本体2に装填されると、図9に示すように、表示部4のテープ幅表示エリア4Aには18mmに対応する表示体62が連続的に点灯表示されることになる。
つまり、図10に示すように、18mmのテープ幅に対応する表示体62は点灯し、その他のテープ幅である24、12、9、6、3.5mmに対応する表示体61,63〜66は、消灯する。
ここで、表示体の点灯とは、表示体が表示部4の表示画面上に表示されることをいい、表示体の消灯とは、表示体が表示部4の表示画面上において非表示となることをいう。そして、表示体の点滅とは、表示体が表示部4の表示画面上において、表示と非表示とを交互に繰り返すことをいう。
また、制御部40は、適宜表示部4の表示画面における情報表示エリア4B上にラベルに印字するために必要な情報を表示する情報表示処理を実行する。そして、使用者が表示部4の表示にしたがって用途を選択する設定画面に進むための操作を実行すると、図7に示したように、制御部40が用途選択画面に切りかわったかどうかを判定する処理(ステップS111)において、用途選択画面に切りかわったことを判定し、ステップS121に進む。
なお、制御部40は、表示部4に用途選択画面を表示させていないときには、テープ幅情報取込処理(ステップS101)及びテープ幅表示処理(ステップS105)を実行している。
そして、制御部40は、ステップS121において、ROM41のテープ幅情報記憶領域41aに情報が記憶されている複数種類のラベルの用途の中から作成すべきラベルの用途を指定する用途指定処理を実行する。この用途指定処理(ステップS121)では、使用者の選択操作に応じて、制御部40により各種の用途が指定される。例えば、図11に示すように、使用者がファイル用背ラベルを選択するためにカーソルキーを操作すると、制御部40はカーソルキーの操作の度に使用者の選択する項目名の明暗表示を反転させる。このとき制御部40は、情報表示エリア4Bにおいて反転表示されている選択項目(ファイル用背ラベル)を作成すべきラベルの用途として指定する処理を実行する用途指定手段として機能する。
また、制御部40は、装置本体2に装填可能な複数種類のテープ部材31の各テープ幅を表す複数の表示体61〜66を表示動作させるべく制御する表示体制御処理(ステップS130)を実行する表示体制御手段として機能する。この表示体制御処理(ステップS130)では、テープ幅情報取込処理(ステップS101)により検出されるテープ幅の情報に基づいて、表示部4のテープ幅表示エリア4Aにおいて、1組の表示体群である複数の表示体61〜66のうちで、装置本体2に装填されているテープ部材31の幅に対応する表示体を表示動作させるべく制御する処理を実行する。また、この表示体制御処理(ステップS130)では、用途指定処理(ステップS121)によりラベルの用途が指定されたときに、その指定されたラベルの用途に対応してROM41のテープ幅情報記憶領域41aに記憶されているテープ幅情報に基づいて、装置本体2に装填されているテープ部材31のテープ幅に対応する表示体を除いた表示部4の1組の表示体群中で指定された用途のラベルに使用可能な全てのテープ部材31のテープ幅に対応する表示体を、装置本体2に装填されているテープ部材31のテープ幅を表示する表示体の表示態様とは異なる表示態様で表示動作させるべく制御する処理を実行する。
ラベルの用途が指定されたときにおける表示体制御処理の詳細について図8を参照して説明する。表示体制御が開始されると、制御部40は、テープ幅情報取込処理(ステップS101)において取り込んだテープ幅情報に相当するテープ幅(即ち装填中のテープ幅)が用途指定処理(ステップS121)により指定される用途のラベルに使用可能なテープ部材31のテープ幅に含まれるか否か、即ち装填中のテープ部材31を用いて指定された用途のラベルを作成できるか否かを判定する作成判定処理(ステップS131)を実行する。
この作成判定処理(ステップS131)において、制御部40は、テープ幅情報取込処理(ステップS101)で取り込んだテープ幅の情報とROM41のテープ幅情報記憶領域41aに格納される情報とから、用途指定処理(ステップS121)により指定される用途のラベルに、検出されたテープ幅が使用可能なテープ部材31のテープ幅に含まれると判定した場合、即ち装填中のテープ部材31で指定用途のラベルが作成可能であると判定した場合、テープ幅情報取込処理(ステップS101)で取り込んだテープ幅情報に対応する表示体と、その表示体を除く用途指定処理(ステップS121)により指定された用途のラベルに使用可能なテープ幅を表す表示体と、を異なるタイミングで点滅駆動制御する処理(ステップS135)を実行する。
例えば、図11及び図12に示すように、18mm幅のテープ部材31を内蔵するテープカセット21を装填している場合であって、用途選択画面が表示されているときに用途としてファイル用背ラベルが指定されている場合、装填されているテープ部材31のテープ幅である18mmに対応する表示体62と、その表示体62を除く指定された用途のラベルに使用可能なテープ幅である24、12、9mmに対応する表示体61,63,64と、が交互に点灯、消灯を繰り返す点滅表示がテープ幅表示エリア4Aにおいてなされる。つまり、制御部40は、使用者の操作に基づいて文字パターンメモリ領域41dから表示体制御タイミングデータを読み出し、装填中のテープ幅に対応する表示体62を点滅する制御を実行するとともに、その表示体62を除く複数個の表示体61,63〜66のうちで当該用途のラベルを作成可能なテープ幅の表示体61,63,64を装填中のテープ幅に対応する表示体62の点滅周期とは180度位相をずらせた周期(反転周期)で点滅する制御を実行する。したがって、使用者は、表示体が交互に点滅する表示態様を見て、装填されているテープ部材31で選択した用途のラベルが作成可能であることを容易に把握することができる。また、使用者は、一つだけ異なるタイミングで点滅表示されている表示体62を見て、装填されているテープ部材31の幅を確認することができる。
そして、使用者が、選択している用途を確定するために実行キーを操作すると、表示体制御が終了し、図7に示したように、次のステップS150に進む。ステップS150では、使用者のキー操作に応じて文字を入力する文字入力処理が制御部40によって実行される。文字入力処理(ステップS150)では、表示部4の表示画面における情報表示エリア4BにROM41のフォーマット情報記憶領域41bから読み出された指定用途に対応する表示フォーマットが表示され、使用者はスムーズにタイトルや分類を入力することができる。なお、文字入力処理(ステップS150)では、表示バッファ42cに記憶されるコードに基づいて文字パターンメモリ領域41dに格納される表示用文字パターンが展開され、表示部4の表示画面における情報表示エリア4B上に所定の表示データが表示される。
文字入力処理(ステップS150)が完了し、その入力された文字列の印字が指示されると、入力バッファ42aに格納された文字列の各文字コードがフォーマット情報記憶領域41bから読み出される書式等の印字フォーマット情報に基づいて、文字パターンメモリ領域41dに格納される文字パターンに展開されて印字データとして印字バッファ42bに格納される印字データ生成処理(ステップS160)が実行される。そして、その生成された印字データに基づいてテープ部材31に印字がなされる印字処理(ステップS170)が実行される。
なお、図8に示したように、作成判定処理(ステップS131)において、装填中のテープ部材31で指定用途のラベルの作成は不可能であると判定された場合(即ち、検出されたテープ幅が、指定される用途のラベルに使用可能なテープ部材31のテープ幅に含まれない場合)、制御部40は、テープ幅情報取込処理(ステップS101)で取り込んだテープ幅情報に対応する表示体を点灯制御し、用途指定処理(ステップS121)により指定された用途のラベルに使用可能な全てのテープ幅を表す表示体を点滅制御する処理(ステップS145)を実行する。
例えば、図13及び図14に示すように、18mm幅のテープ部材31を内蔵するテープカセット21を装填している場合であって、用途としてCD−R用背ラベルが指定されている場合、装填されているテープ部材31のテープ幅である18mmに対応する表示体62は点灯表示され、指定された用途のラベルに使用可能なテープ幅である6、3.5mmに対応する表示体65,66は、交互に点灯、消灯を繰り返す点滅表示がテープ幅表示エリア4Aにおいてなされる。つまり、制御部40は、装填中のテープ幅に対応する表示体62を点灯する制御を実行するとともに、当該用途ラベルを作成可能なテープ幅の表示体65,66を点滅する制御を実行する。このように、検出されたテープ幅が指定される用途のラベルに使用可能なテープ部材31のテープ幅に含まれない場合、一方の表示体として検出されたテープ幅に対応する表示体62を点灯制御し、他方の表示体として指定される用途のラベルに使用可能なテープ部材31のテープ幅を表す表示体65,66を点滅制御することで、使用者は、装填されているテープ部材31では所望のラベルを作成することができないことを、容易に把握することができ、選択した用途のラベルの作成に適合するテープ部材31の幅を確認してテープカセットを交換したり、装填されているテープ部材31で作成可能な別の用途のラベルから作成をしたりできるので、スムーズに所望のラベルを作成することができる。
そして、このとき、もし使用者が選択している用途を確定するために実行キーを操作すると、制御部40は、装填されているテープ部材31の幅では指定されている用途のラベルを作成することができない旨のエラー表示処理(ステップS149)を実行し、図15に示すように、表示部4の表示画面における情報表示エリア4Bに「6mm以下のテープを装着してください」と表示することで、選択を確定した用途であるCD−R用背ラベルを作成するために使用可能なテープ幅を使用者に知らせる。そして、制御部40は、図7に示したように、再びステップS101に戻り、使用者によるテープカセット21の交換を監視する。なお、使用者が用途選択画面において選択項目を切りかえる操作を実行すると、制御部40はステップS131の判定処理をその都度実行する。
このように、本実施形態の印字装置1によれば、装填中のテープ部材31の幅を表示するとともに用途選択画面において用途に適合するテープ部材31の幅を表示することで、使用者に所望するラベルの作成に適合するテープ部材の幅を前もって知らせることのできる印字装置1を提供することができる。そして、本実施形態の印字装置1によれば、1組の表示体群中に、装置本体2に装填されているテープ部材31の幅情報、及び指定した用途のラベル作成に適合するテープ部材31の幅情報を相互に関連付けして共に表示することができ、また、それらの全てのテープ幅情報を1組の表示体群中における表示体の表示動作によって表示するため、小スペースの表示部であっても、印字装置1のために用意された多種類のテープ部材31のテープ幅情報を効率よくわかりやすく表示することができる。
そして、表示体制御処理(ステップS130)において、テープ幅情報取込処理(S101)で取り込んだテープ幅情報に対応する表示体と、用途指定処理(ステップS121)により指定された用途のラベルに使用可能なテープ幅の表示体と、を異なる表示態様で制御することで、使用者は予め所望するラベルの作成に適合するテープの幅を容易に知ることができる。
また、上記したようにこの印字装置1は、装填中のテープ部材31の幅が指定用途のラベルに使用可能なテープ部材31の幅に含まれている場合、装填中のテープ部材31の幅に対応する表示体と、その表示体を除く指定用途のラベルに使用可能なテープ幅を表す表示体と、を異なるタイミングで点滅表示する構成とされているため、使用者は、その表示態様を見て装填されているテープ部材31で選択した用途のラベルの作成が可能であることを把握することができる。また、選択した用途において使用可能なテープ幅が三種類以上ある場合は、複数個の表示体のうちで一つだけ他とは異なるタイミングで点滅表示されているものが、装填中のテープ部材31の幅であることを容易に確認することができる。さらに、この印字装置1は、装填中のテープ部材31の幅が指定用途のラベルに使用可能なテープ部材31の幅に含まれていない場合、装填中のテープ幅の表示体を点灯表示し、指定用途に適合するテープ部材31の幅の表示体を点滅表示する構成とされているため、使用者は、その表示態様を見て装填されているテープ部材31では所望のラベルを作成することができないこと、及び装填されているテープ部材31の幅や所望するラベルの作成に適合するテープ部材31の幅を、容易に把握することができ、別のラベルから作成をしたり、適合するテープ部材31を有するテープカセット21を簡単に選択できるため、スムーズに所望のラベルを作成することができる。
そして、装填中のテープ部材31の幅が指定用途のラベルに使用可能なテープ部材31の幅に含まれていない場合において、検出されたテープ幅又は使用可能なテープ部材のテープ幅のいずれか一方の表示体を点灯表示し、他方の表示体を点滅表示する構成として、例えば、図16及び図17に示すように、18mm幅のテープ部材31を内蔵するテープカセット21を装填している場合であって、用途としてCD−R用背ラベルが指定されている場合、装填されているテープ部材31のテープ幅である18mmに対応する表示体62は交互に点灯、消灯を繰り返す点滅表示がなされ、指定された用途のラベルに使用可能なテープ幅である6、3.5mmに対応する表示体65,66は、点灯表示がなされる制御を実行することとしてもよい。この場合でも、使用者は、装填されているテープ部材31では所望のラベルを作成することができないこと、及び装填されているテープ部材31の幅や所望するラベルの作成に適合するテープ部材31の幅を、容易に把握することができる。
なお、上記の印字装置1の制御部40は、装填されているテープ部材31によってラベルが作成可能な場合において、点灯及び消灯を装填中のテープ幅の表示体とその表示体を除く指定用途ラベルに使用可能なテープ幅の表示体とで互い違いに同じ間隔で繰り返す点滅制御をする構成とされていたが、一方を早く点滅させ、他方を遅く点滅させるなどして点滅の周期を夫々異なるようにしてもよいし、消灯時間に対して点灯時間を長くしたり短くしたりするなど点灯及び消灯の時間を夫々異なるようにしてもよい。例えば、装填されているテープ部材31によってラベルが作成可能な場合、即ち、装填されているテープ部材31の幅を表示する表示体と指定用途のラベルを表す表示体との両者を点滅させる場合において、その点滅速度を夫々異ならせることで、使用可能なテープ幅が二種類しかない用途が指定されている場合であっても、装填されているテープ部材の幅を表示する表示体と指定用途のラベルを表す表示体とを容易に見分けることができる。
そして、装填中のテープ幅に対応する表示体と、指定された用途のラベルに使用可能なテープ幅の表示体と、を異なる表示態様で制御する方法としては種々ある。例えば、テープ幅情報取込処理(ステップS101)で取り込んだテープ幅情報に相当するテープ幅が、用途指定処理(ステップS121)により指定される用途のラベルに使用可能なテープ部材31のテープ幅に含まれると作成判定処理(ステップS131)で判定されたとき、表示体制御処理(ステップS130)において、テープ幅情報取込処理(ステップS101)で取り込んだテープ幅情報に対応する表示体を点灯する制御を実行し、その表示体を除く用途指定処理(ステップS121)により指定された用途のラベルに使用可能なテープ幅を表す表示体を点滅する制御を実行することとしてもよい。
制御部40がこのような制御を実行することで、例えば、図18及び図19に示すように、18mm幅のテープ部材31を内蔵するテープカセット21を装填している場合であって、用途としてファイル用背ラベルが指定されている場合、装填されているテープ部材31のテープ幅である18mmに対応する表示体62は点灯表示され、その表示体62を除く指定された用途のラベルに使用可能なテープ幅である24、12、9mmに対応する表示体61,63,64は、交互に点灯、消灯を繰り返す点滅表示がなされる。
つまり、使用者は、点灯表示と点滅表示とが表示画面に出力されている表示態様を見て装填中のテープ部材31によって選択した用途のラベルが作成可能であることを容易に把握することができる。また、点灯表示がなされているものが、装填中のテープ部材31の幅であることを容易に確認することができる。
そして、この印字装置1において、テープ幅情報取込処理(ステップS101)で取り込んだテープ幅情報に相当するテープ幅が、用途指定処理(ステップS121)により指定される用途のラベルに使用可能なテープ部材31のテープ幅に含まれないと作成判定処理(ステップS131)で判定されたとき、制御部40は、表示体制御処理(ステップS130)において、テープ幅情報取込処理(ステップS101)で取り込んだテープ幅情報に対応する表示体を点滅する制御を実行し、用途指定処理(ステップS121)により指定された用途のラベルに使用可能なテープ幅を表す表示体も点滅する制御を実行する構成とされる。
制御部40がこのような制御を実行することで、例えば、図20及び図21に示すように、18mm幅のテープ部材31を内蔵するテープカセット21を装填している場合であって、用途としてCD−R用背ラベルが指定されている場合、装填されているテープ部材31のテープ幅である18mmに対応する表示体62は交互に点灯、消灯を繰り返す点滅表示がなされ、指定された用途のラベルに使用可能なテープ幅である6、3.5mmに対応する表示体65,66は、装填中のテープ幅に対応する表示体62の点滅周期とは180度位相をずらせた周期(反転周期)で点滅表示される。
したがって、使用者は、表示体が交互に点滅する表示態様を見て、装填されているテープ部材31では選択した用途のラベルの作成が不可能であることを把握することができる。また、選択した用途において使用可能なテープ幅が二種類以上ある場合は、複数個の表示体のうちで一つだけ他とは異なるタイミングで点滅表示されているものが、装填中のテープ部材31の幅であることを容易に確認することができる。
なお、装填されているテープ部材31によってラベルが作成不可能な場合において、装填されているテープ部材31の幅を表示する表示体と指定用途のラベルを表す表示体との点滅速度を異ならせたり、点灯時間及び消灯時間の割合を異ならせたりすることで、使用可能なテープ幅が一種類しかない用途が指定されている場合であっても、装填されているテープ部材の幅を表示する表示体と指定用途のラベルを表す表示体とを容易に見分けることができる。
また、各用途において使用可能なテープ幅が二種類以上ある場合、この印字装置1は、テープ幅情報取込処理(ステップS101)で取り込んだテープ幅情報に相当するテープ幅が、用途指定処理(ステップS121)により指定される用途のラベルに使用可能なテープ部材31のテープ幅に含まれないと作成判定処理(ステップS131)で判定されたとき、制御部40が、表示体制御処理(ステップS130)において、テープ幅情報取込処理(ステップS101)で取り込んだテープ幅情報に対応する表示体を点滅する制御を実行し、用途指定処理(ステップS121)により指定された用途のラベルに使用可能なテープ幅を表す表示体を点灯する制御を実行する構成とすることもできる。
制御部40がこのような制御を実行することで、例えば、図16及び図17に示したように、装填中のテープ幅の表示体62を点滅させ、作成可能なテープ幅の表示体65,66を点灯させることができる。つまり、使用者は、図18及び図19に示したように、1つだけ点灯している表示体62を見て装填されているテープ部材31の幅を知ることができるとともに、選択した用途のラベルの作成が可能であることを確認できる。そして、使用者は、図16及び図17に示したように、1つだけ点滅表示されている表示体62を見て装填されているテープ部材31の幅を知ることができるとともに、選択した用途のラベルの作成が不可能であることを確認できる。
なお、ラベルを作成可能な場合と不可能な場合とで、点滅する表示体の点滅速度を異ならせたり、点灯時間及び消灯時間の割合を異ならせたりすることとすれば、ラベルを作成可能な場合であって選択した用途のラベルで作成可能なテープ幅が二種類しかない場合と、ラベルを作成不可能な場合であって選択した用途のラベルで作成可能なテープ幅が一種類しかない場合と、を容易に見分けることができる。
また、装填中のテープ幅に対応する表示体と、指定された用途のラベルに使用可能なテープ幅の表示体と、を異なる表示態様で制御する方法として、例えば、テープ幅情報取込処理(ステップS101)で取り込んだテープ幅情報に相当するテープ幅が、用途指定処理(ステップS121)により指定される用途のラベルに使用可能なテープ部材31のテープ幅に含まれると作成判定処理(ステップS131)で判定されたとき、表示体制御処理(ステップS130)において、テープ幅情報取込処理(ステップS101)で取り込んだテープ幅情報に対応する表示体を点滅する制御を実行し、その表示体を除く用途指定処理(ステップS121)により指定された用途のラベルに使用可能なテープ幅を表す表示体を点灯する制御を実行することとしてもよい。
制御部40がこのような制御を実行することで、例えば、図22及び図23に示すように、18mm幅のテープ部材31を内蔵するテープカセット21を装填している場合であって、用途としてファイル用背ラベルが指定されている場合、装填されているテープ部材31のテープ幅である18mmに対応する表示体62は交互に点灯、消灯を繰り返す点滅表示がなされ、その表示体62を除く指定された用途のラベルに使用可能なテープ幅である24、12、9mmに対応する表示体61,63,64は、点灯表示される。
つまり、使用者は、点灯表示と点滅表示とが表示画面に出力されている表示態様を見て装填中のテープ部材31によって選択した用途のラベルが作成可能であることを容易に把握することができる。また、点滅表示がなされているものが、装填中のテープ部材31の幅であることを容易に確認することができる。
そして、この印字装置1において、テープ幅情報取込処理(ステップS101)で取り込んだテープ幅情報に相当するテープ幅が、用途指定処理(ステップS121)により指定される用途のラベルに使用可能なテープ部材31のテープ幅に含まれないと作成判定処理(ステップS131)で判定されたとき、制御部40は、表示体制御処理(ステップS130)において、テープ幅情報取込処理(ステップS101)で取り込んだテープ幅情報に対応する表示体を点滅する制御を実行し、用途指定処理(ステップS121)により指定された用途のラベルに使用可能なテープ幅を表す表示体も点滅する制御を実行する構成とされる(図20及び図21参照)。
したがって、使用者は、表示体が交互に点滅する表示態様を見て、装填されているテープ部材31では選択した用途のラベルの作成が不可能であることを把握することができる。また、選択した用途において使用可能なテープ幅が二種類以上ある場合は、複数個の表示体のうちで一つだけ他とは異なるタイミングで点滅表示されているものが、装填中のテープ部材31の幅であることを容易に確認することができる。
なお、装填されているテープ部材31によってラベルが作成不可能な場合において、装填されているテープ部材31の幅を表示する表示体と指定用途のラベルを表す表示体との点滅速度を異ならせたり、点灯時間及び消灯時間の割合を異ならせたりすることで、使用可能なテープ幅が一種類しかない用途が指定されている場合であっても、装填されているテープ部材の幅を表示する表示体と指定用途のラベルを表す表示体とを容易に見分けることができる。
また、各用途において使用可能なテープ幅が二種類以上ある場合、この印字装置1は、テープ幅情報取込処理(ステップS101)で取り込んだテープ幅情報に相当するテープ幅が、用途指定処理(ステップS121)により指定される用途のラベルに使用可能なテープ部材31のテープ幅に含まれないと作成判定処理(ステップS131)で判定されたとき、制御部40が、表示体制御処理(ステップS130)において、テープ幅情報取込処理(ステップS101)で取り込んだテープ幅情報に対応する表示体を点灯する制御を実行し、用途指定処理(ステップS121)により指定された用途のラベルに使用可能なテープ幅を表す表示体を点滅する制御を実行する構成とすることもできる。
制御部40がこのような制御を実行することで、図13及び図14に示したように、装填中のテープ幅の表示体62を点滅させ、作成可能なテープ幅の表示体65,66を点灯させることができる。つまり、使用者は、図22及び図23に示したように、1つだけ点滅している表示体62を見て装填されているテープ部材31の幅を知ることができるとともに、選択した用途のラベルの作成が可能であることを確認できる。そして、使用者は、図13及び図14に示したように、1つだけ点灯表示されている表示体62を見て装填されているテープ部材31の幅を知ることができるとともに、選択した用途のラベルの作成が不可能であることを確認できる。
なお、ラベルを作成可能な場合と不可能な場合とで、点滅する表示体の点滅速度を異ならせたり、点灯時間及び消灯時間の割合を異ならせたりすることとすれば、ラベルを作成可能な場合であって選択した用途のラベルで作成可能なテープ幅が二種類しかない場合と、ラベルを作成不可能な場合であって選択した用途のラベルで作成可能なテープ幅が一種類しかない場合と、を容易に見分けることができる。
そしてまた、装填中のテープ幅に対応する表示体と、指定された用途のラベルに使用可能なテープ幅の表示体とを、異なる表示態様で制御する方法として、表示体制御処理(ステップS130)において、テープ幅情報取込処理(ステップS101)で取り込んだテープ幅情報に対応する表示体を点滅する制御を実行し、用途指定処理(ステップS121)により指定された用途のラベルに使用可能なテープ幅を表す表示体を、装填中のテープ幅を表示する表示体の点滅周期とは180度位相をずらせた周期(反転周期)で点滅する制御を実行する方法を採用することもできる。
例えば、装填されているテープ部材31で指定した用途のラベルが作成可能であるか否かに関わらず、点滅周期における点灯時間及び消灯時間を等しくして交互に点灯及び消灯を繰り返す制御を実行することで、図20及び図21に示したように、装填されているテープ部材31で指定した用途のラベルが作成不可能である場合は、検出されたテープ幅に対応する表示体62と、指定された用途のラベルに使用可能なテープ幅を表す表示体65,66と、を交互に点滅させることができる。
そして、この印字装置1は、装填されているテープ部材31で指定した用途のラベルが作成可能であるか否かに関わらず、点滅周期における点灯時間及び消灯時間を等しくして交互に点灯及び消灯を繰り返す制御を実行する構成とされているため、装填されているテープ部材31で指定した用途のラベルが作成可能である場合は、図18及び図19に示したように、検出されたテープ幅に対応する表示体62が点灯表示されることになる。これは、装填中のテープ幅に対応する表示体62と、指定された用途のラベルに使用可能なテープ幅を表す表示体61〜64と、が交互に点滅しており、18mmのテープ幅を表す表示体62については点滅制御信号が重畳して入力されるためである。
なお、点灯時間及び消灯時間を等しくするのではなく、点灯時間を消灯時間に対して短くなるように制御することとしてもよい。この場合、装填されているテープ部材31で選択した用途のラベルが作成不可能である場合は、検出されたテープ幅に対応する表示体62と、選択した用途のラベルに使用可能なテープ幅を表す表示体65,66と、を交互に点滅させることができる(図20参照)。そして、装填されているテープ部材31で指定した用途のラベルが作成可能である場合は、検出されたテープ幅に対応する表示体62がその表示体62を除く指定された用途のラベルのテープ幅を表示する表示体61,63,64に対して倍の速さで点滅表示されることになる(図18参照)。これは、上記同様、装填中のテープ幅に対応する表示体62と、指定された用途のラベルに使用可能なテープ幅を表す表示体61〜64と、が交互に点滅しており、装填中のテープ幅に対応する表示体62については点滅制御信号が重畳して入力されるためである。このように、印字装置1に検出されたテープ幅に対応する表示体と、指定された用途のラベルに使用可能なテープ幅を表す表示体と、を異なるタイミングで点滅制御させることで、指定された用途のラベルが作成可能か否かを容易に判断することができ、装填中のテープ部材31の幅を容易に確認することができる。
そして、表示体制御処理の態様としては種々の方法を採用することができるが、いずれも上記したように、使用者はその表示態様を見て、選択した用途のラベルが作成可能か否かを判断でき、予め所望するラベルの作成に適合するテープの幅を知ることができる。
また、表示体は上述したように、各テープ幅に対応して1個ずつ設ける場合に限定されることなく、各テープ幅に対応して2個ずつ設けることとしてもよい。即ち、2組の表示体群を表示部4に設けることとしてもよい。具体的には、装置本体2に装填されているテープ部材31の幅を表示するための一方の1組の表示体群として複数の装填表示用表示体と、指定された用途のラベルに使用可能なテープ部材31の幅を表示するための他の1組の複数の使用可能表示用表示体と、の2組の表示体群を各テープ幅に対応して個別に表示部4に設けることとしてもよい。つまり、指定された用途のラベルに使用可能なテープ部材31のテープ幅に対応する表示体と、装填されているテープ部材31の幅に対応する表示体と、を個別に表示部4に設けることにより表示箇所を異ならせることができる。このように2組の表示体群を設け、表示される箇所を異ならせる表示態様とすることでも上記と同様の効果を奏する。なお、2組の表示体群を設ける場合、装填されているテープ部材31で選択した用途のラベルが作成可能なときと作成不可能なときとで、装填表示用表示体を点灯させるときは使用可能表示用表示体を点滅させ、若しくは、装填表示用表示体を点灯させるときは使用可能表示用表示体を点滅させ、又は、装填表示用表示体と使用可能表示用表示体とを異なるタイミングで点滅させるなどの制御を行う必要がない。つまり、この2組の表示体群を設ける場合、装填表示用表示体及び使用可能表示用表示体の両者を点灯させるだけでよく、使用者は、例えば2列に並ぶ装填表示用表示体及び使用可能表示用表示体のうちの対応する表示体が点灯している表示態様を見て、選択した用途のラベルが作成可能か否かを判断でき、予め所望するラベルの作成に適合するテープの幅を知ることができる。
つまり、2組の表示体群に、装置本体2に装填されているテープ部材31の幅情報、及び指定した用途のラベル作成に適合するテープ部材31の幅情報を共に表示することができ、また、それらの全てのテープ幅情報を2組の表示体群中における表示体の表示動作によって表示するため、小スペースの表示部であっても、印字装置1のために用意された多種類のテープ部材31のテープ幅情報を効率よくわかりやすく表示することができる。
さらに、本実施形態におけるフローチャートに示した処理は、コンピュータに実現させることのできるプログラムとして、例えば磁気ディスク、光ディスク、半導体メモリ等の記憶媒体に書き込んだ状態で各種装置に適用する、あるいは、通信媒体により伝送して各種装置に適用することも可能である。このように所望の記憶媒体に本実施形態で述べた各処理を記憶させ、他のコンピュータ等でプログラムを実行させることにより、本実施形態の装置を用いた場合と同様の作用効果が得られる。なお、コンピュータは、本実施形態で述べた装置に内蔵されたコンピュータに限定されるわけではなく、記憶媒体に記憶されたプログラムを読み取り可能であって、読み取ったプログラムに従って制御動作を行うCPU等の演算装置を備えているあらゆるコンピュータを含む。