JP5651453B2 - 圧電/電歪セラミックス焼結体 - Google Patents

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本発明は、圧電/電歪セラミックス焼結体に関する。
圧電/電歪アクチュエータは、サブミクロンのオーダーで変位を精密に制御することができるという利点を有する。特に、圧電/電歪セラミックス焼結体を圧電/電歪体として用いた圧電/電歪アクチュエータは、変位を精密に制御することができる他にも、電気機械変換効率が高く、発生力が大きく、応答速度が速く、耐久性が高く、消費電力が少ないという利点も有し、これらの利点を生かして、インクジェットプリンタのヘッドやディーゼルエンジンのインジェクタ等に採用されている。
圧電/電歪アクチュエータ用の圧電/電歪セラミックスとしては、従来、チタン酸ジルコン酸鉛系の圧電/電歪セラミックスが用いられていたが、焼結体からの鉛の溶出が地球環境に与える影響が強く懸念されるようになってからは、ニオブ酸アルカリ系の圧電/電歪セラミックスも検討されている。
特許文献1は、本願と関連する文献公知発明が記載された先行技術文献である。特許文献1は、コア粒子をシェル粒子で囲んだ微構造を有するニオブ酸アルカリ系の圧電/電歪セラミックスに関する。
特開2007−204336号公報
しかし、従来のニオブ酸アルカリ系の圧電/電歪セラミックスでは、圧電/電歪アクチュエータ用として重要な高電界印加時の電界誘起歪が必ずしも十分ではなかった。
特許文献1の圧電/電歪セラミックスも、絶縁性を向上するために提供されており、高電界印加時の電界誘起歪が必ずしも十分ではない。
本発明は、この問題を解決するためになされたもので、高電界印加時の電界誘起歪を増加させたニオブ酸アルカリ系の圧電/電歪セラミックス焼結体を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、以下の手段が提供される。
第1の発明は、組成が異なる母相と添加材相とが共存し母相の中に添加材相が分散した微構造を有し、母相単体の残留歪率より添加材相単体の残留歪率が大きく、母相の組成及び添加材相の組成が、一般式{Li(Na1−x1−y(Nb1−z−wTaSb)Oであらわされ、0.9≦a≦1.2,0.2≦x≦0.8,0.0≦y≦0.2,0≦z≦0.5及び0≦w≦0.1を満たす100モル部の化合物に、0モル部以上3モル部以下のMn原子を含有するMn化合物と、0.01モル部以上1モル部以下のCa原子を含有するCa化合物と、を含有させた組成物の組成範囲内から選択され、母相の構成元素と添加材相の構成元素とを比較した場合に共通しない元素が0種類又は1種類である、圧電/電歪セラミックス焼結体である。
また、第1の発明は、添加材相単体の厚さ方向に分極された矩形板の長辺方向の残留歪率が800ppm以上となるように添加材相の組成が選択される圧電/電歪セラミックス焼結体である。
また、第1の発明は、1体積%以上45体積%以下の添加材相を含有する圧電/電歪セラミックス焼結体である。
第2の発明は、母相のzより添加材相のzが小さい第1の発明の圧電/電歪セラミックス焼結体である。
第3の発明は、母相のyより添加材相のyが小さい第1又は第2の発明の圧電/電歪セラミックス焼結体である。
第4の発明は、母相のaより添加材相のaが大きい第1ないし第3のいずれかの発明の圧電/電歪セラミックス焼結体である。
第5の発明は、母相のwより添加材相のwが小さい第1ないし第4のいずれかの圧電/電歪セラミックス焼結体である。
第6の発明は、母相のxより添加材相のxが大きい第1ないし第5のいずれかの圧電/電歪セラミックス焼結体である。

本発明によれば、高電界印加時の電界誘起歪を増加させたニオブ酸アルカリ系の圧電/電歪セラミックス焼結体が提供される。
この発明の目的、特徴、局面及び利点は、以下の詳細な説明と添付図面とによってより明白となる。
圧電/電歪アクチュエータの断面図である。 圧電/電歪アクチュエータの断面図である。 圧電/電歪アクチュエータの断面図である。 圧電/電歪アクチュエータの斜視図である。 圧電/電歪アクチュエータの縦断面図である。 圧電/電歪アクチュエータの横断面図である。 圧電/電歪アクチュエータの一部の分解斜視図である。
(1 第1実施形態)
第1実施形態は、圧電/電歪セラミックス焼結体に関する。
(セラミックスコンポジット)
第1実施形態の圧電/電歪セラミック焼結体は、組成が異なる母相と添加材相とが共存し母相の中に添加材相が分散した微構造を有するセラミックスコンポジット(セラミックス複合体)である。圧電/電歪セラミックス焼結体がセラミックスコンポジットであることは、圧電/電歪セラミックス焼結体の鏡面研磨面の元素分布をEPMA(Electron Probe Micro Analysis)等で分析することより確認される。FE(Field Emission)−EPMA(日本電子株式会社(東京都昭島市)製の「JXA-8530F」等)で圧電/電歪セラミックス焼結体の機械研磨面を元素分析し機械研磨面の元素濃度マップを取得すると、圧電/電歪セラミックス焼結体がセラミックスコンポジットである場合は、母相と添加材相との組成差が観察され、母相と添加材相とが識別される。
(残留歪率)
添加材相単体の残留歪率は、母相単体の残留歪率よりも大きい。これにより、圧電/電歪セラミックス焼結体(セラミックス複合体)に分極処理が行われると、母相よりも添加材相が大きく歪む。このため、母相の内部には、分極電界と平行な方向については圧縮応力が生じ、分極電界と垂直な方向については引張応力が生じる。この圧縮応力及び引張応力は、母相の非180°ドメインの可逆性を増す。母相の非180°ドメインの可逆性が増すと、母相単体の残留歪率が小さくなるとともに可逆歪率が大きくなり、圧電/電歪セラミックス焼結体の高電界印加時の電界誘起歪が増加する。
「残留歪率」とは、分極前の圧電/電歪セラミックス焼結体の寸法Lに対する分極前後の圧電/電歪セラミックス焼結体の寸法変化ΔLの比ΔL/Lである。また、以下で言及する残留歪率の具体値は、厚さ方向に分極された矩形板の長辺方向の残留歪率である。
未分極の圧電/電歪セラミックス焼結体を分極処理した時に得られる全歪率は、分極電界を除去した後に残留する残留歪率と、駆動電界に応じて可逆的に増減する可逆歪率との和であるので、残留歪率が小さくなると可逆歪率(即ち、電界誘起歪)が大きくなる。
添加材相「単体」及び母相「単体」の残留歪率とは、それぞれ、添加材相及び母相と同じ組成を有する圧電/電歪セラミックス焼結体を作製し残留歪率を測定することにより特定される。残留歪率の大小は、同じ分極条件で分極処理を行った場合の残留歪率で判断される。
添加材相単体の残留歪率は、800ppm以上であることが望ましい。添加材相単体の残留歪率がこの下限値以上となると、高電界印加時の電界誘起歪を増加させる効果が得られやすいからである。
母相単体の残留歪率と添加材相単体の残留歪率との差は、50ppm以上であることが望ましい。母相単体の残留歪率と添加材相単体の残留歪率との差がこの下限値未満となると、母相の構成元素と添加材相の構成元素とを比較した場合に共通しない元素が0種類あっても、高電界印加時の電界誘起歪を増加させる効果が得られにくいからである。
(添加材相の含有量)
圧電/電歪セラミックス焼結体が含有する添加材相は、1体積%以上45体積%以下であることが望ましく、2体積%以上35体積%以下であることがさらに望ましく、4体積%以上25体積%以下であることが特に望ましい。添加材相の含有量がこれらの範囲の下限値よりも少なくなると、母相の非180°ドメインの可逆性が減り、高電界印加時の電界誘起歪を増加させる効果が得られにくいからである。また、添加材相の含有量がこれらの範囲の上限値よりも多くなると、残留歪率が大きいために可逆歪率が小さくなっている添加材相の高電界印加時の電界誘起歪への寄与が大きくなったり、セラミックス複合体の緻密化が困難となる傾向があるからである。
(母相及び添加材相の組成)
母相及び添加材相の組成は、同じ組成範囲内から選択され、母相及び添加材相は、一般式{Liy(Na1-xx1-ya(Nb1-z-wTazSbw)O3であらわされ、0.9≦a≦1.2,0.2≦x≦0.8,0.0≦y≦0.2,0≦z≦0.5及び0≦w≦0.1を満たす100モル部の化合物に、0モル部以上3モル部以下のMn原子を含有するMn化合物と、0モル部以上1モル部以下のCa原子を含有するCa化合物と、を含有させた組成を有する。
さらに望ましくは、母相及び添加材相は、一般式{Liy(Na1-xx1-ya(Nb1-z-wTazSbw)O3であらわされ、1≦a≦1.2,0.2≦x≦0.8,0.0≦y≦0.1,0≦z≦0.3及び0≦w≦0.05を満たす100モル部の化合物に、0モル部以上1モル部以下のMn原子を含有するMn化合物と、0モル部以上0.5モル部以下のCa原子を含有するCa化合物と、を含有させた組成を有する。
特に望ましくは、母相及び添加材相は、一般式{Liy(Na1-xx1-ya(Nb1-z-wTazSbw)O3で組成があらわされ、1<a≦1.1,0.3≦x≦0.7,0.02≦y≦0.1,0≦z≦0.3及び0≦w≦0.05を満たす100モル部の化合物に、0モル部以上1モル部以下のMn原子を含有するMn化合物と、0モル部以上0.5モル部以下のCa原子を含有するCa化合物と、を含有させた組成を有する。
特に望ましい組成においてBサイト元素Nb,Ta及びSbのモル量に対するAサイト元素Li,Na及びKのモル量のA/B比aを1<aとしたのは、粒成長を促進し、焼結体を緻密化するためである。さらに、A/B比をa≦1.1とすると、誘電損失が減少し、高電界印加時の電界誘起歪が大きくなる。
母相の組成及び添加材相の組成をこれらの組成範囲内から選択するのは、母相及び添加材相がこれらの組成範囲外の組成を有する場合は、高電界印加時の電界誘起歪が十分ではなくなる傾向があるからである。
Mn化合物は、分極処理を容易にし、Sbによる置換との相乗効果により高電界印加時の電界誘起歪を大きくするために添加される。Mnの化合物の含有量はごく微量でも足りる。例えば、上述の一般式であらわされる組成物100モル部にMn原子換算で0.001モル部のMn化合物を含有させたに過ぎない場合でも、Mn化合物の添加効果はあらわれる。
Ca化合物は、高電界印加時の電界誘起歪を大きくするために添加される。Ca化合物を添加する場合、ペロブスカイト型酸化物100モル部に対するCa原子換算の含有量が0.01モル部以上0.5モル部以下となるように含有させることが望ましい。Ca化合物の含有量がこの範囲を下回ると、高電界印加時の電界誘起歪を向上する効果が得られにくいからである。また、Ca化合物の含有量がこの範囲を上回ると、異相が析出し、高電界印加時の電界誘起歪が小さくなる傾向があるからである。Ca化合物は、母相及び添加材相の両方に含有させることが望ましいが、母相及び添加材相のうちの片方のみに含有させてもよい。
添加材相単体の残留歪率を母相単体の残留歪率よりも大きくするため、母相の組成と添加材相の組成とは異なる。添加材相単体の残留歪率を母相単体の残留歪率よりも大きくするためには、Ta量を示す上記一般式中のzを母相よりも添加材相の方が小さくなるようにすること、Li量を示す上記一般式中のyを母相よりも添加材相の方が小さくなるようにすること、A/B比aを母相よりも添加材相の方が大きくなるようにすることが望ましい。この母相の組成と添加材相の組成との関係は、特許文献1とは逆になっている。
また、Sb量を示す上記一般式中のwを母相よりも添加材相の方が小さくなるようにすることが望ましく、K量を示す上記一般式中のxを母相よりも添加材相の方が大きくなるようにすることが望ましい。
母相の構成元素と添加材相の構成元素とを比較した場合に共通しない元素は0種類であることが望ましい。これにより、焼成のときの母相と添加材相との間の相互拡散が抑制され、母相と添加材相との複合化により圧電/電歪セラミックスの高電界印加時の電界誘起歪が大きくなる。ただし、先述したように、母相単体の残留歪率と添加材相単体の残留歪率との差が十分に大きい場合には、共通しない元素が1種類あっても、同様の効果が得られる。
母相は、上述の組成を有する固溶体であるが、若干の粒界偏析物を含んでいてもよい。同様に、添加材相も、上述の組成を有する固溶体であるが、若干の粒界偏析物を含んでいてもよい。Mn化合物及びCa化合物は、仮焼工程又は焼成工程において酸化物となり、上記の一般式であらわされるペロブスカイト型酸化物に固溶する。ただし、母相及び添加材相のいずれにおいても、Mn,Ca又はSbの一部が酸化物その他の化合物として粒界に偏析していてもよい。
(結晶構造)
上述の組成を有する母相及び添加材相は、温度の上昇とともに結晶系が斜方晶、正方晶、立方晶の順に変化する。母相の組成は、使用温度における結晶系が正方晶となるように選択することが望ましい。添加材相の組成は、使用温度における結晶系が正方晶又は斜方晶となるように選択することが望ましい。
(配向度)
セラミックス複合体の分極電界に垂直な面における(001)面の配向度は小さいことが望ましい。これは、非180°ドメインの可逆性が増していることを意味している。
分極電界に垂直な面における(001)面の配向度は、例えば、分極電界に垂直な面のX線回折プロファイルにおける(200)面の回折ピーク強度I200に対する(002)面の回折ピーク強度I002の比I002/I200を見積ることにより確認される。
(抗電界)
添加材相の抗電界は、大きいことが望ましい。抗電界が大きければ、非90°ドメインの可逆性が低下し、残留歪率が大きくなる傾向があるからである。
(母相原料粉末の製造)
母相原料粉末の製造にあたっては、母相の構成元素(Li,Na,K,Nb,Ta,Sb,Mn,Ca等)を含む素原料を所定のモル比を満たすように秤量し、混合する。混合時に分散媒として溶媒を加えてもよい。混合方法は、特に制限されないが、乳鉢混合、ボールミル、ポットミル、ビーズミル、ハンマーミル、ジェットミル等が用いられる。素原料としては、酸化物又は仮焼工程において酸化物となる炭酸塩、酒石酸塩等の化合物が用いられる。分散媒としては、エタノール、トルエン、アセトン等の有機溶剤が用いられる。
混合時に溶媒を加えなかった場合は、混合によりそのまま混合原料粉末を得るが、混合時に溶媒を加えた場合は、得られた混合スラリーを乾燥器等の使用又は濾過等の操作によって乾燥し、混合原料粉末を得る。得られた混合原料の粉末が600〜1300℃で仮焼され、母相原料粉末の粉末が合成される。仮焼は、1回だけ行ってもよいし、2回以上行ってもよい。2回以上の仮焼を行う場合は、各仮焼の条件は同じであってもよいし異なっていてもよい。仮焼のときの雰囲気は、大気雰囲気であってもよいし、酸素雰囲気であってもよい。合成された母相原料粉末に対して粉砕、分級等を行い、母相原料粉末の粒子径を調整してもよい。仮焼のときの昇温速度及び降温速度は20〜2000℃/時間であることが望ましく、仮焼温度を保持する時間は30秒〜20時間であることが望ましい。
混合原料の粉末は、一般的に用いられる1段階の仮焼スケジュール(台形型の温度プロファイル)で仮焼される。例えば、
[1]20〜2000℃/時間の昇温速度で室温から第1の仮焼温度の600〜1300℃まで昇温し第1の仮焼温度を保持する第1の段階;
の終了後すぐに20〜2000℃/時間の降温速度で室温まで降温する1段階の仮焼スケジュールにより混合原料の粉末が仮焼される。
混合原料の粉末は、多段階の仮焼スケジュールで仮焼されてもよい。例えば、
[1]室温から第1の仮焼温度の600〜800℃まで昇温し第1の仮焼温度を保持する第1の段階;及び
[2]第1の仮焼温度から第2の仮焼温度の800〜1300℃まで昇温し第2の仮焼温度を保持する第2の段階;
の終了後に室温まで降温する2段階の仮焼スケジュールにより混合原料の粉末が仮焼される。
又は、
[1]室温から第1の仮焼温度の900〜1300℃まで500℃/時間以上の昇温速度で昇温し第1の仮焼温度を保持する第1の段階;及び
[2]第1の仮焼温度から第2の仮焼温度の600〜900℃まで200℃/時間以上の降温速度で降温し第2の仮焼温度を保持する第2の段階;
の終了後に室温まで降温する2段階の仮焼スケジュールにより混合原料の粉末が仮焼される。
混合原料の粉末は、上記の2通りの2段階の仮焼スケジュールを組み合わせた3段階の仮焼スケジュールにより仮焼されてもよい。
粉砕が行われる場合は、乳鉢粉砕、ポットミル、ビーズミル、ハンマーミル、ジェットミル、メッシュ又はスクリーンに押し当てる方法等の粉砕方法が用いられる。
母相原料粉末のメジアン粒子径は、0.1〜1μmであることが望ましい。
一般式{Liy(Na1-xx1-ya(Nb1-z-wTazSbw)O3であらわされる中間体を合成した後にMn及びCaの素原料を当該中間体と反応させることにより、母相原料粉末を合成してもよい。固相反応法ではなくアルコキシド法や共沈法により母相原料粉末又はその中間体を合成してもよい。さらに、Bサイト元素同士の固溶体(例えば、複数のBサイト元素の複合酸化物)を合成した後、Aサイト元素を含む素原料と混合及び仮焼し、ペロブスカイト型酸化物の粉末を合成しても良い。
(添加材相原料粉末の製造)
添加材相原料粉末の製造にあたっては、母相原料粉末の製造とは別に、母相原料粉末の製造と同様の手順により、添加材相の中間原料粉末が合成される。
添加材相の中間原料粉末は、いったん成形され、600〜1300℃(望ましくは900〜1100℃)で焼成される。添加材相の中間原料粉末を成形せずに粉末のまま焼成してもよい。焼成のときの雰囲気は、大気雰囲気であってもよいし、酸素雰囲気であってもよい。焼成のときの昇温速度及び降温速度は20〜2000℃/時間であることが望ましく、焼成温度を維持する時間は30秒〜10時間であることが望ましい。
添加材相の中間原料粉末は、一般的に用いられる1段階の焼成スケジュールで焼成される。例えば、
[1]20〜2000℃/時間の昇温速度で室温から第1の焼成温度の900〜1300℃まで昇温し第1の焼成温度を保持する第1の段階;
の終了後すぐに20〜2000℃/時間の降温速度で室温まで降温する1段階の焼成スケジュールにより添加材相の中間原料粉末が焼成される。
添加材相の中間原料粉末は、多段階の焼成スケジュールで焼成されてもよい。例えば、
[1]室温から第1の焼成温度の600〜950℃まで昇温し第1の焼成温度を保持する第1の段階;及び
[2]第1の焼成温度から第2の焼成温度の950〜1300℃まで昇温し第2の焼成温度を保持する第2の段階;
の終了後に室温まで降温する2段階の焼成スケジュールにより中間原料粉末が焼成される。
又は、
[1]室温から第1の焼成温度の1000〜1300℃まで500℃/時間以上の昇温速度で昇温し第1の焼成温度を保持する第1の段階;及び
[2]第1の焼成温度から第2の焼成温度の600〜1000℃まで200℃/時間以上の降温速度で降温し第2の焼成温度を保持する第2の段階;
の終了後に室温まで降温する2段階の焼成スケジュールにより中間原料粉末が焼成される。
添加材相の中間原料粉末は、上記の2通りの2段階の焼成スケジュールを組み合わせた3段階の焼成スケジュールで焼成されてもよい。
得られた添加材相単体から成る圧電/電歪セラミックス焼結体は、粉砕及び分級され、添加材相原料粉末となる。粉砕方法は、特に制限されないが、乳鉢粉砕、ポットミル、ビーズミル、ハンマーミル、ジェットミル、メッシュ又はスクリーンに押し当てる方法等が用いられる。分級方法は、特に制限されないが、メッシュで篩い分ける方法、水簸による方法、気流分級機・篩分級機・エルボージェット分級機等の分級機を用いる方法等が用いられる。
添加材相原料粉末のメジアン粒子径は、0.5〜20μmであることが望ましく、0.5〜10μmであることがさらに望ましく、0.5〜5μmであることが特に望ましい。添加材相原料粉末の粒子径がこれらの範囲の下限値以上であれば、母相と添加材相との間の相互拡散が抑制されるからである。また、添加材相原料粉末のメジアン粒子径がこれらの範囲の上限値以下であれば、セラミックス複合体の緻密化が容易になり、安定した歪特性が得られるからである。
圧電/電歪セラミックス焼結体を粉砕及び分級することにより得られた添加材相原料粉末は、母相原料粉末よりも反応性が低いので、母相原料粉末と添加材相原料粉末とが共存する環境下で焼成を行っても、母相原料粉末と添加材相原料粉末との反応は起こりにくい。このことは、母相と添加材相との間の相互拡散の抑制に寄与する。
(圧電/電歪セラミックス焼結体の製造)
圧電/電歪セラミックス焼結体の製造にあたっては、母相原料粉末及び添加材相原料粉末が混合される。混合時に分散媒を加えてもよい。分散媒としては、エタノール、トルエン、アセトン等の有機溶剤が用いられる。混合方法は、特に制限されないが、乳鉢混合、ポットミル、ビーズミル、ハンマーミル、ジェットミル等が用いられる。分散媒を加えなかった場合は、混合によりそのまま混合原料を得るが、分散媒を加えた場合は、成形前に得られた混合スラリーを乾燥し、混合原料を得る。
得られた混合原料(以下では、「コンポジット原料粉末」という)は、成形され、焼成される。焼成温度は、600〜1300℃であることが望ましい。焼成のときの雰囲気は、酸素雰囲気であることが望ましいが、大気雰囲気であってもよい。コンポジット原料粉末が含有する元素と同一の元素からなる雰囲気調整用の粉末をコンポジット原料粉末の周辺においた状態で焼成を行ってもよい。焼成のときの昇温速度及び降温速度は20〜2000℃/時間であることが望ましく、焼成温度を維持する時間は30秒〜10時間であることが望ましい。
コンポジット原料粉末に微量の焼結助剤を含有させることも望ましい。焼結助剤は、Liを含む酸化物であることが望ましく、Li2O、Li22、LiNbO3、Li3NbO4、LiTaO3、Li3TaO4、LiSbO3、Li3SbO4、Li(Nb,Ta,Sb)O3及びLi3(Nb,Ta,Sb)O4からなる群より選択される1種類以上であることがさらに望ましい。コンポジット原料粉末に焼結助剤を含有させると、圧電/電歪セラミックス焼結体の焼結密度が向上する。
コンポジット原料粉末の成形体は、一般的に用いられる焼成スケジュールで焼成される。例えば、
[1]20〜2000℃/時間(望ましくは200℃/時間)の昇温速度で室温から第1の焼成温度の900〜1300℃(望ましくは900〜1100℃)まで昇温し第1の焼成温度を望ましくは3時間保持する第1の段階;
の終了後すぐに20〜2000℃/時間(望ましくは200℃/時間)の降温速度で室温まで降温する1段階の焼成スケジュール(台形型の温度プロファイル)により焼成される。ただし、この1段階の焼成スケジュールでは、圧電/電歪セラミックス焼結体が十分に緻密化せず、圧電/電歪セラミックス焼結体の相対密度は90%未満にしかならない。
そこで、望ましくは、コンポジット原料粉末の成形体は、添加材相の中間原料粉末の成形体と同様の多段階の焼成スケジュールにより焼成されることが望ましい。又は、コンポジット原料粉末の成形体は、以下に示す多段階の焼成スケジュールでも焼成される。例えば、
[1]300℃/時間以上の昇温速度で室温から1000〜1200℃まで昇温し0.1〜5分保持する第1の段階;及び
[2]300〜2000℃/時間の降温速度で700〜1000℃まで降温し0.5〜30時間保持する第2の段階;
の終了後に200℃/時間の降温速度で室温まで降温する2段階の焼成スケジュールにより焼成される。
さらに望ましくは、コンポジット原料粉末の成形体は、
[1]600℃/時間以上の昇温速度で室温から1000〜1100℃まで昇温し0.5〜2分保持する第1の段階;及び
[2]600℃/時間以上の降温速度で800〜980℃まで降温し1〜15時間保持する第2の段階;
の終了後に200℃/時間の降温速度で室温まで降温する2段階の焼成スケジュールにより焼成される。
コンポジット原料粉末の成形体は、酸素雰囲気下で焼成されることが望ましい。
この多段階の焼成スケジュールでは、圧電/電歪セラミックス焼結体が十分に緻密化し、圧電/電歪セラミックス焼結体の相対密度も90〜95%になり95〜98%に達する場合もある。
圧電/電歪セラミックス焼結体の表面には、スクリーン印刷、抵抗加熱蒸着、スパッタリング等により電極膜が形成される。コンポジット原料粉末の成形体と電極膜とを一体的に焼成してもよい。圧電/電歪セラミックス焼結体の内部に電極膜を形成してもよい。圧電/電歪セラミックス焼結体に対して研磨、切断等の加工を行ってもよい。
電極膜が形成された圧電/電歪セラミックス焼結体には、分極処理及びエージング処理が行われる。エージング処理は省略される場合もある。
分極処理を行う場合、電極膜を形成した圧電/電歪セラミックス焼結体がシリコンオイル等の絶縁油に浸漬され、電極膜に電圧が印加される。このとき、圧電/電歪セラミックス焼結体を50〜150℃に加熱する高温分極処理を行うことが望ましい。高温分極処理を行うときには、圧電/電歪セラミックス焼結体に2〜10kV/mmの分極電界が印加される。エージング処理を行う場合、電極膜が開放された状態で圧電/電歪セラミックス焼結体が大気雰囲気中又は酸素雰囲気中で100〜300℃に加熱される。
(用途)
第1実施形態の圧電/電歪セラミックス焼結体は、第2実施形態〜第5実施形態に示すようにアクチュエータに好適に用いられる。ただし、第1実施形態の圧電/電歪セラミックス焼結体の用途は、アクチュエータに限られない。例えば、第1実施形態の圧電/電歪セラミックス焼結体は、センサ等の圧電/電歪素子にも用いられる。
(2 第2実施形態)
第2実施形態は、第1実施形態の圧電/電歪セラミックス焼結体を用いた単層型の圧電/電歪アクチュエータ1に関する。
(圧電/電歪アクチュエータ1の概略)
図1は、第2実施形態の圧電/電歪アクチュエータ1の模式図である。図1は、圧電/電歪アクチュエータ1の断面図である。
図1に示すように、圧電/電歪アクチュエータ1は、基体11の上面に、電極膜121、圧電/電歪体膜122及び電極膜123をこの順序で積層した構造を有する。圧電/電歪体膜122の両主面上の電極膜121,123は、圧電/電歪体膜122を挟んで対向する。電極膜121、圧電/電歪体膜122及び電極膜123を積層した積層体12は基体11に固着される。
「固着」とは、有機接着剤や無機接着剤を用いることなく、基体11と積層体12との界面における固相反応により、積層体12を基体11に接合することをいう。基体と積層体の最下層の圧電/電歪体膜との界面における固相反応により積層体を基体に接合してもよい。
圧電/電歪アクチュエータ1では、電極膜121,123に電圧が印加されると、印加された電圧に応じて圧電/電歪体膜122が電界と垂直な方向に伸縮し、その結果として屈曲変位を生じる。
(圧電/電歪体膜122)
圧電/電歪体膜122は、圧電/電歪セラミックス焼結体である。
圧電/電歪体膜122の膜厚は、0.5〜50μmであることが望ましく、0.8〜40μmであることがさらに望ましく、1〜30μmであることが特に望ましい。圧電/電歪体膜122の膜厚がこの範囲を下回ると、緻密化が不十分になる傾向があるからである。また、圧電/電歪体膜122の膜厚がこの範囲を上回ると、焼結時の収縮応力が大きくなるため、基体11の板厚を厚くする必要が生じ、圧電/電歪アクチュエータ1の小型化が困難になるからである。
(電極膜121,123)
電極膜121,123の材質は、白金、パラジウム、ロジウム、金、銀等の金属又はこれらの合金である。中でも、焼成時の耐熱性が高い点で白金又は白金を主成分とする合金が好ましい。また、焼成温度によっては、銀−パラジウム等の合金も好適に用いられる。
電極膜121,123の膜厚は、15μm以下であることが望ましく、5μm以下であることがさらに望ましい。電極膜121,123の膜厚がこの範囲を上回ると、電極膜121,123が緩和層として機能し、屈曲変位が小さくなる傾向があるからである。また、電極膜121,123がその役割を適切に果たすためには、電極膜121,123の膜厚は、0.05μm以上であることが望ましい。
電極膜121,123は、圧電/電歪体膜122の屈曲変位に実質的に寄与する領域を覆うように形成されることが望ましい。例えば、圧電/電歪体膜122の中央部分を含み、圧電/電歪体膜122の両主面の80%以上の領域を覆うように形成されることが望ましい。
(基体11)
基体11の材質は、セラミックスであるが、その種類に制限はない。もっとも、耐熱性、化学的安定性及び絶縁性の観点から、安定された酸化ジルコニウム、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、ムライト、窒化アルミニウム、窒化ケイ素及びガラスからなる群より選択される少なくとも1種類を含むセラミックスであることが望ましい。中でも、機械的強度及び靭性の観点から安定化された酸化ジルコニウムがさらに望ましい。「安定化された酸化ジルコニウム」とは、安定化剤の添加によって結晶の相転移を抑制した酸化ジルコニウムをいい、安定化酸化ジルコニウムの他、部分安定化酸化ジルコニムを包含する。
安定化された酸化ジルコニウムとしては、例えば、1〜30mol%の酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化イットリウム、酸化イッテルビウム若しくは酸化セリウム又は希土類金属の酸化物を安定化剤として含有させた酸化ジルコニウムがあげられる。中でも、機械的強度が特に高い点で、酸化イットリウムを安定化剤として含有させた酸化ジルコニウムが望ましい。酸化イットリウムの含有量は、1.5〜6mol%であることが望ましく、2〜4mol%であることがさらに望ましい。また、酸化イットリウムに加えて、0.1〜5mol%の酸化アルミニウムを含有させることもさらに望ましい。安定化された酸化ジルコニウムの結晶相は、立方晶と単斜晶との混合晶、正方晶と単斜晶との混合晶又は立方晶と正方晶と単斜晶との混合晶等であってもよいが、主たる結晶相が正方晶と立方晶との混合晶又は正方晶となっていることが、機械的強度、靭性及び耐久性の観点から好ましい。
基体11の板厚は均一になっている。基体11の板厚は、1〜1000μmであることが望ましく、1.5〜500μmであることがさらに望ましく、2〜200μmであることが特に望ましい。基体11の板厚がこの範囲を下回ると、圧電/電歪アクチュエータ1の機械的強度が低下する傾向にあるからである。また、基体11の板厚がこれらの範囲を上回ると、基体11の剛性が高くなり、電圧を印加した場合の圧電/電歪体膜122の伸縮による屈曲変位が小さくなる傾向があるからである。
基体11の表面形状(積層体が固着される面の形状)は、特に制限されず、三角形、四角形(長方形や正方形)、楕円形又は円形とすることができ、三角形及び四角形については角丸めを行ってもよい。これらの基本形を組み合わせた複合形としてもよい。
(圧電/電歪アクチュエータ1の製造)
圧電/電歪アクチュエータ1の製造にあたっては、基体11の上に電極膜121が形成される。電極膜121は、イオンビーム、スパッタリング、真空蒸着、PVD(Physical Vapor Deposition)、イオンプレーティング、CVD(Chemical Vapor Deposition)、メッキ、エアロゾルデポジション、スクリーン印刷、スプレー、ディッピング等の方法で形成される。中でも、基体11及び圧電/電歪体膜122との接合性の観点から、スパッタリング法又はスクリーン印刷法が望ましい。形成された電極膜121は、熱処理により、基体11及び圧電/電歪体膜122と固着される。熱処理の温度は、電極膜121の材質や形成方法に応じて異なるが、概ね500〜1400℃である。
続いて、電極膜121の上に圧電/電歪体膜122が形成される。圧電/電歪体膜122は、イオンビーム、スパッタリング、真空蒸着、PVD(Physical Vapor Deposition)、イオンプレーティング、CVD(Chemical Vapor Deposition)、メッキ、ゾルゲル、エアロゾルデポジション、スクリーン印刷、スプレー、ディッピング等の方法で形成される。中でも、平面形状や膜厚の精度が高く、圧電/電歪体膜を連続して形成することができる点で、スクリーン印刷法が望ましい。
さらに続いて、圧電/電歪体膜122の上に電極膜123が形成される。電極膜123は、電極膜121と同様に形成される。
電極膜123を形成した後に、積層体12が形成された基体11が一体的に焼成される。この焼成により、圧電/電歪体膜122の焼結が進行するとともに、電極膜121,123が熱処理される。
電極膜121,123の熱処理を焼成とともに行うことが生産性の観点から好ましいが、このことは、電極膜121,123を形成するごとに熱処理を行うことを妨げない。ただし、電極膜123の熱処理の前に圧電/電歪体膜122の焼成を行っている場合は、圧電/電歪体膜122の焼成温度より低い温度で電極膜123を熱処理する。
焼成の終了後、圧電/電歪アクチュエータ1に対して、分極処理が行われる。
圧電/電歪アクチュエータ1は、積層セラミック電子部品の製造において常用されているグリーンシート積層法によっても製造される。グリーンシート積層法においては、コンポジット原料粉末にバインダ、可塑剤、分散剤及び分散媒が加えられ、セラミックス、バインダ、可塑剤及び分散媒がボールミル等で混合される。得られたスラリーはドクターブレード法等でシート形状に成形され、成形体が得られる。
続いて、スクリーン印刷法等で成形体の両主面に電極ペーストの膜が印刷される。ここで用いる電極ペーストは、上述の金属又は合金の粉末に、溶媒、ビヒクル及びガラスフリット等を加えたものである。
さらに続いて、電極ペーストの膜が両主面に印刷された成形体と基体とが圧着される。
しかる後に、積層体が形成された基体が一体的に焼成され、焼成が終わった後に分極処理が行われる。
(3 第3実施形態)
第3実施形態は、第1実施形態の圧電/電歪セラミックス焼結体を用いた多層型の圧電/電歪アクチュエータ2に関する。
図2は、第3実施形態の圧電/電歪アクチュエータ2の模式図である。図2は、圧電/電歪アクチュエータ2の断面図である。
図2に示すように、圧電/電歪アクチュエータ2は、基体21の上面に、電極膜221、圧電/電歪体膜222、電極膜223、圧電/電歪体膜224及び電極膜225をこの順序で積層した構造を有する。圧電/電歪体膜222の両主面上の電極膜221,223は、圧電/電歪体膜222を挟んで対向し、圧電/電歪体膜224の両主面上の電極膜223,225は、圧電/電歪体膜224を挟んで対向する。電極膜221、圧電/電歪体膜222、電極膜223、圧電/電歪体膜224及び電極膜225を積層した積層体22は基体21に固着される。なお、図2には、圧電/電歪体膜が2層である場合が図示されているが、圧電/電歪体膜が3層以上となってもよい。
圧電/電歪アクチュエータ2の基体21の板厚は積層体22が接合される中央部215が周縁部216よりも薄肉化されている。これにより、基体21の機械的強度を保ちつつ、屈曲変位を大きくすることができる。基体21を第2実施形態の圧電/電歪アクチュエータ1に用いてもよい。
圧電/電歪アクチュエータ2も、形成すべき圧電/電歪体膜及び電極膜の数が増える点を除いては、第2実施形態の圧電/電歪アクチュエータ1と同様に製造される。
(4 第4実施形態)
第4実施形態は、第1実施形態の圧電/電歪セラミックス焼結体を用いた多層型の圧電/電歪アクチュエータ3に関する。
図3は、第4実施形態の圧電/電歪アクチュエータ3の模式図である。図3は、圧電/電歪アクチュエータ3の断面図である。
図3に示すように、圧電/電歪アクチュエータ3は、第3実施形態の基体21と同様の構造を有する単位構造が繰り返される基体31を備える。基体31の単位構造の各々の上には、第3実施形態の積層体22と同様の構造を有する積層体32が固着される。
圧電/電歪アクチュエータ3も、形成すべき積層体の数並びに圧電/電歪体膜及び電極膜の数が増える点を除いては、第2実施形態の圧電/電歪アクチュエータ1と同様に製造される。
(5 第5実施形態)
第5実施形態は、第1実施形態の圧電/電歪セラミックス焼結体を用いた圧電/電歪アクチュエータ4に関する。
図4〜図6は、第5実施形態の圧電/電歪アクチュエータ4の模式図である。図4は、圧電/電歪アクチュエータ4の斜視図、図5は、圧電/電歪アクチュエータ4の縦断面図、図6は、圧電/電歪アクチュエータ4の横断面図である。
図4〜図6に示すように、圧電/電歪アクチュエータ4は、圧電/電歪体膜402と内部電極膜404とを軸Aの方向に交互に積層し、圧電/電歪体膜402と内部電極膜404とを積層した積層体410の端面412,414に外部電極膜416,418を形成した構造を有する。
圧電/電歪アクチュエータ4の一部を軸Aの方向に分解した状態を示す図7の分解斜視図に示すように、内部電極膜404には、端面412に達しているが端面414には達していない第1の内部電極膜406と、端面414に達しているが端面412には達していない第2の内部電極膜408とがある。第1の内部電極膜406と第2の内部電極膜408とは交互に設けられる。第1の内部電極膜406は、端面412において外部電極膜416と接し、外部電極膜416と電気的に接続される。第2の内部電極膜408は、端面414において外部電極膜418と接し、外部電極膜418と電気的に接続される。したがって、外部電極膜416を駆動信号源のプラス側に接続し、外部電極膜418を駆動信号源のマイナス側に接続すると、圧電/電歪体膜402を挟んで対向する第1の内部電極膜406と第2の内部電極膜408とに駆動信号が印加され、圧電/電歪体膜402の厚さ方向に電界が印加される。この結果、圧電/電歪体膜402は厚さ方向に伸縮し、積層体410は全体として図4において破線で示す形状に変形する。
圧電/電歪アクチュエータ4は、既に説明した圧電/電歪アクチュエータ1〜3と異なり、積層体410が固着される基体を有さない。また、圧電/電歪アクチュエータ4は、パターンが異なる第1の内部電極膜406と第2の内部電極膜408とを交互に設けることから、「オフセット型の圧電/電歪アクチュエータ」とも呼ばれる。
圧電/電歪体膜402は、第1実施形態の圧電/電歪セラミックス焼結体である。圧電/電歪体膜402の膜厚は、5〜500μmであることが好ましい。この範囲を下回ると、後述のグリーンシートの製造が困難になるからである。また、この範囲を上回ると、圧電/電歪体膜402に十分な電界を印加することが困難になるからである。
内部電極膜404及び外部電極膜416,418の材質は、白金、パラジウム、ロジウム、金、銀等の金属又はこれらの合金である。内部電極膜404の材質は、これらの中でも、焼成時の耐熱性が高く圧電/電歪体膜402との共焼結が容易な点で白金又は白金を主成分とする合金であることが好ましい。ただし、焼成温度によっては、銀−パラジウム等の合金も好適に用いられる。
内部電極膜402の膜厚は、10μm以下であることが望ましい。この範囲を上回ると、内部電極膜402が緩和層として機能し、変位が小さくなる傾向があるからである。また、内部電極膜402がその役割を適切に果たすためには、膜厚は、0.1μm以上であることが望ましい。
なお、図4〜図6には、圧電/電歪体膜402が10層である場合が図示されているが、圧電/電歪体膜402が9層以下又は11層以上であってもよい。
圧電/電歪アクチュエータ4の製造にあたっては、コンポジット原料粉末にバインダ、可塑剤、分散剤及び分散媒が加えられ、これらがボールミル等で混合される。得られたスラリーは、ドクターブレード法等でシート形状に成形され、グリーンシートが得られる。
続いて、パンチやダイを使用してグリーンシートが打ち抜き加工され、グリーンシートに位置合わせ用の孔等が形成される。
さらに続いて、グリーンシートの表面にスクリーン印刷等により電極ペーストが塗布され、電極ペーストのパターンが形成されたグリーンシートが得られる。電極ペーストのパターンには、焼成後に第1の内部電極膜406となる第1の電極ペーストのパターンと焼成後に第2の内部電極膜408となる第2の電極ペーストのパターンとの2種類がある。もちろん、電極ペーストのパターンを1種類だけとして、グリーンシートの向きをひとつおきに180°回転させることにより、焼成後に内部電極膜406,408が得られるようにしてもよい。
次に、第1の電極ペーストのパターンが形成されたグリーンシートと第2の電極ペーストのパターンが形成されたグリーンシートが交互に重ね合わされるとともに、電極ペーストが塗布されていないグリーンシートが最上部にさらに重ね合わされ後に、重ね合わされたグリーンシートが厚さ方向に加圧され圧着される。このとき、グリーンシートに形成された位置合わせ用の孔の位置が揃うようにする。また、重ね合わせたグリーンシートの圧着にあたっては、圧着に使用する金型を加熱しておくことにより、加熱しながらグリーンシートを圧着するようにすることも望ましい。
このようにして得られたグリーンシートの圧着体は焼成され、得られた焼結体はダイシングソー等で加工され、積層体410が得られる。そして、焼き付け、蒸着、スパッタリング等により積層体410の端面412,414に外部電極膜416,418が形成され、分極処理が行われることにより、圧電/電歪アクチュエータ4が得られる。
[実験1]
(母相原料粉末の作製)
炭酸リチウム(Li2CO3)、酒石酸水素ナトリウム一水和物(C456Na・H2O)、酒石酸水素カリウム(C456K)、酸化ニオブ(Nb25)、酸化タンタル(Ta25)、酸化アンチモン(Sb23)、炭酸カルシウム(CaCO3)、二酸化マンガン(MnO2)等の素原料を表1の母相の組成となるように秤量しボールミルで混合した。
得られた混合原料を800℃で5時間仮焼してボールミルで粉砕することを2回繰り返し、メジアン粒子径が0.5μm、最大粒子径が1μmの母相原料粉末を得た。
(添加材相原料粉末の作製)
炭酸リチウム、酒石酸水素ナトリウム一水和物、酒石酸水素カリウム、酸化ニオブ、酸化タンタル、酸化アンチモン、炭酸カルシウム、二酸化マンガン等の素原料を表1の添加材相の組成となるように秤量しボールミルで混合した。
得られた混合原料を800℃で5時間仮焼してボールミルで粉砕することを2回繰り返し、添加材相の中間原料粉末を得た。
得られた添加材相の中間原料粉末を2×108Paの圧力で直径18mm、板厚5mmの円板形状にプレス成形し、得られた成形体を900℃以上で焼成した。
得られた添加材相単体から成る圧電/電歪セラミックス焼結体を粉砕及び分級し、メジアン粒子径が0.6〜数μm、最大粒子径が10μmの添加材相原料粉末を得た。
(コンポジット原料粉末の作製)
母相原料粉末及び添加材相原料粉末を圧電/電歪セラミックス焼結体における添加材相の含有量が表2の含有量になるように秤量し混合した。
(評価用の圧電/電歪素子の作製)
作製したコンポジット原料粉末、母相原料粉末及び添加材相原料粉末を2×108Paの圧力で直径18mm、板厚5mmの円板形状にプレス成形した。そして、成形体をアルミナ容器内に収納して焼成し圧電/電歪セラミックス焼結体を得た。
コンポジット原料粉末の成形体の焼成は、先述の二段階の焼成スケジュールにより焼成し、母相原料粉末の成形体及び添加材相原料粉末の成形体は、先述の一段階の焼成スケジュールにより焼成した。得られた焼結体の相対密度は全て90〜95%であった。
続いて、焼結体を長辺12mm×短辺3mm×厚み1mmの矩形形状に加工し、600〜900℃で熱処理を行った。その後、矩形試料の両主面にスパッタリングで金電極を形成した。
(残留歪率)
母相単体及び添加材相単体の圧電/電歪セラミックス焼結体を加工した圧電/電歪素子について、分極処理が行われていない圧電/電歪素子の両主面の電極に4kV/mmの電圧を印加し電圧の印加を中止した後の長辺方向の残留歪を接着剤で電極に貼り付けた歪ゲージで測定し、当該残留歪を圧電/電歪素子の長辺の長さで除して残留歪率を算出した。その結果を表1に示す。
(電界誘起歪)
母相単体の圧電/電歪セラミックス焼結体及びコンポジット化された圧電/電歪セラミックス焼結体を加工した圧電/電歪素子について、分極処理が行われた圧電/電歪素子の両主面の電極に4kV/mmの電圧を印加した時の長辺方向の可逆歪を接着剤で電極に貼り付けた歪ゲージで測定し、当該可逆歪を圧電/電歪素子の長辺の長さで除して電界誘起歪S4000(ppm)を算出した。その結果を表2に示す。
(コンポジット化の効果)
実験1のように母相の構成元素と添加材相の構成元素との間に共通しない元素がなく、母相単体の残留歪率と添加材相単体の残留歪率との差が180ppmである場合、添加材相の含有量が1〜45体積%である場合に母相単体よりも良好な電界誘起歪S4000が得られた。また、2〜35体積%である場合にはさらに良好な電界誘起歪S4000が得られ、4〜25体積%である場合には特に良好な電界誘起歪S4000が得られた。
Figure 0005651453
Figure 0005651453
[実験2]
添加材相の組成を変更したことを除いては実験1と同様の手順で実験を行った。その結果を表3及び表4に示す。添加材相は、実験1よりもCa量が増やされている。
実験2のように母相の構成元素と添加材相の構成元素との間に共通しない元素がなく、母相単体の残留歪率と添加材相単体の残留歪率との差が200ppmである場合、添加材相の含有量が1〜45体積%である場合に母相単体よりも良好な電界誘起歪S4000が得られた。また、母相単体の残留歪率と添加材相単体の残留歪率との差が大きくなることによって、コンポジット化による電界誘起歪S4000の向上効果も大きくなっている。
Figure 0005651453
Figure 0005651453
[実験3]
添加材相の組成を変更したことを除いては実験1と同様の手順で実験を行った。その結果を表5及び表6に示す。添加材相は、実験1よりもSb量が減らされCa量が増やされている。
実験3のように母相の構成元素と添加材相の構成元素との間に共通しない元素がなく、母相単体の残留歪率と添加材相単体の残留歪率との差が40ppmである場合、添加材相の含有量が1〜45体積%である場合に母相単体よりも良好な電界誘起歪S4000が得られた。ただし、母相単体の残留歪率と添加材相単体の残留歪率との差が小さくなることによって、コンポジット化による電界誘起歪S4000の向上効果は小さくなっている。
Figure 0005651453
Figure 0005651453
[実験4]
添加材相の組成を変更したことを除いては実験1と同様の手順で実験を行った。その結果を表7及び表8に示す。添加材相は、実験1よりもA/B比が大きくされCa量が増やされている。
実験4のように母相の構成元素と添加材相の構成元素との間に共通しない元素がなく、母相単体の残留歪率と添加材相単体の残留歪率との差が240ppmである場合、添加材相の含有量が1〜45体積%である場合に母相単体よりも良好な電界誘起歪S4000が得られた。また、母相単体の残留歪率と添加材相単体の残留歪率との差が大きくなることによって、コンポジット化による電界誘起歪S4000の向上効果も大きくなっている。
Figure 0005651453
Figure 0005651453
[実験5]
添加材相及び母相の組成を変更したことを除いては実験1と同様の手順で実験を行った。その結果を表9及び表10に示す。添加材相は、実験1よりもCa量が増やされている。母相は、実験1よりもCa量が増やされ、Mn化合物の添加に代えてBサイト構成元素の一部がMnで置換されている。
実験5のように母相の構成元素と添加材相の構成元素との間に共通しない元素がなく、母相単体の残留歪率と添加材相単体の残留歪率との差が180ppmである場合、添加材相の含有量が1〜45体積%である場合に母相単体よりも良好な電界誘起歪S4000が得られた。
Figure 0005651453
Figure 0005651453
[実験6]
添加材相の組成を変更したことを除いては実験1と同様の手順で実験を行った。その結果を表11及び表12に示す。添加材相は、実験1と異なりTaを含まない。
実験6のように母相の構成元素と添加材相の構成元素との間に共通しない元素が1種類あっても、母相単体の残留歪率と添加材相単体の残留歪率との差が270ppmと大きい場合、添加材相の含有量が1〜45体積%である場合に母相単体よりも良好な電界誘起歪S4000が得られた。
Figure 0005651453
Figure 0005651453
[実験7]
母相の組成を変更したことを除いては実験1と同様の手順で実験を行った。その結果を表13及び表14に示す。母相は、実験1と異なりCaを含まない。
実験7のように母相の構成元素と添加材相の構成元素との間に共通しない元素が1種類あっても、母相単体の残留歪率と添加材相単体の残留歪率との差が400ppmと大きい場合、添加材相の含有量が1〜45体積%である場合に母相単体よりも良好な電界誘起歪S4000が得られた。
Figure 0005651453
Figure 0005651453
[実験8]
母相の組成を変更したことを除いては実験1と同様の手順で実験を行った。その結果を表15及び表16に示す。母相は、実験1と異なり、Biを含み、Sb及びCaを含まない。
実験8のように母相の構成元素と添加材相の構成元素との間に共通しない元素が3種類あると、母相単体の残留歪率と添加材相単体の残留歪率との差が340ppmと大きくても、コンポジット化による電界誘起歪S4000の向上効果を確認することができなかった。
Figure 0005651453
Figure 0005651453
[実験9]
母相の組成を変更したことを除いては実験1と同様の手順で実験を行った。その結果を表17及び表18に示す。母相は、実験1と異なり、Biを含みCaを含まない。
実験9のように母相の構成元素と添加材相の構成元素との間に共通しない元素が2種類あると、母相単体の残留歪率と添加材相単体の残留歪率との差が430ppmと大きくても、コンポジット化による電界誘起歪S4000の向上効果は極めて小さかった。
Figure 0005651453
Figure 0005651453
[実験10]
添加材相の組成を変更したことを除いては実験1と同様の手順で実験を行った。その結果を表19及び表20に示す。添加材相は、実験1よりもA/B比が大きくされNbが増やされSb量が減らされている。添加材相は、実験1と異なりTaを含まない。
実験10のように母相の構成元素と添加材相の構成元素との間に共通しない元素が1種類あっても、母相単体の残留歪率と添加材相単体の残留歪率との差が380ppmと大きい場合、添加材相の含有量が1〜45体積%である場合に母相単体よりも良好な電界誘起歪S4000が得られ、最高で約45%の電界誘起歪S4000の向上が観察された。
Figure 0005651453
Figure 0005651453
[実験11]
添加材相の組成を変更したことを除いては実験1と同様の手順で実験を行った。その結果を表21及び表22に示す。添加材相は、実験1よりもLi量が減らされている。
実験11のように母相の構成元素と添加材相の構成元素との間に共通しない元素がなく、母相単体の残留歪率と添加材相単体の残留歪率との差が230ppmである場合、添加材相の含有量が1〜45体積%である場合に母相単体よりも良好な電界誘起歪S4000が得られた。
Figure 0005651453
Figure 0005651453
[実験12]
添加材相の組成を変更したことを除いては実験1と同様の手順で実験を行った。その結果を表23及び表24に示す。添加材相は、実験1よりもA/B比が大きくされLi量が減らされNbが増やされSb量が減らされている。添加材相は、実験1と異なりTaを含まない。
実験12のように母相の構成元素と添加材相の構成元素との間に共通しない元素が1種類あっても、母相単体の残留歪率と添加材相単体の残留歪率との差が530ppmと大きい場合、添加材相の含有量が1〜45体積%である場合に母相単体よりも良好な電界誘起歪S4000が得られ、最高で約50%の電界誘起歪S4000の向上が観察された。
Figure 0005651453
Figure 0005651453
上記の説明は、すべての局面において例示であって、この発明がそれに限定されるものではない。例示されていない無数の変形例が、この発明の範囲から外れることなく想定され得るものと解される。
1,2,3,4 圧電/電歪アクチュエータ
122,222,224,402 圧電/電歪体膜
121,123,221,223,225 電極膜
404 内部電極膜

Claims (6)

  1. 組成が異なる母相と添加材相とが共存し母相の中に添加材相が分散した微構造を有し、
    母相単体の残留歪率より添加材相単体の残留歪率が大きく、
    母相の組成及び添加材相の組成が、
    一般式{Li(Na1−x1−y(Nb1−z−wTaSb)Oであらわされ、0.9≦a≦1.2,0.2≦x≦0.8,0.0≦y≦0.2,0≦z≦0.5及び0≦w≦0.1を満たす100モル部の化合物に、0モル部以上3モル部以下のMn原子を含有するMn化合物と、0.01モル部以上1モル部以下のCa原子を含有するCa化合物と、を含有させた組成物の組成範囲内から選択され、
    母相の構成元素と添加材相の構成元素とを比較した場合に共通しない元素が0種類又は1種類であり、
    添加材相単体の厚さ方向に分極された矩形板の長辺方向の残留歪率が800ppm以上となるように添加材相の組成が選択され、
    1体積%以上45体積%以下の添加材相を含有する
    圧電/電歪セラミックス焼結体。
  2. 母相のzより添加材相のzが小さい請求項1の圧電/電歪セラミックス焼結体。
  3. 母相のyより添加材相のyが小さい請求項1又は請求項2の圧電/電歪セラミックス焼結体。
  4. 母相のaより添加材相のaが大きい請求項1ないし請求項3のいずれかの圧電/電歪セラミックス焼結体。
  5. 母相のwより添加材相のwが小さい請求項1ないし請求項4のいずれかの圧電/電歪セラミックス焼結体。
  6. 母相のxより添加材相のxが大きい請求項1ないし請求項5のいずれかの圧電/電歪セラミックス焼結体。
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