JP5647587B2 - プレコート金属板 - Google Patents
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Description
無機粒子コロイドを50質量%以上80質量%以下含有することによって、塗装性と加工性に優れたものにすることができる。
着色顔料を含むことによって、意匠性に優れたものとすることができる。
まず、図1を参照して、本発明に係るプレコート金属板の第1実施形態について説明する。
図1に示すように、第1実施形態に係るプレコート金属板1Aは、金属板2の表面に耐熱皮膜3が形成されたプレコート金属板である。
図1に示すように、プレコート金属板1Aは、金属板2の片面のみを耐熱皮膜3で被覆するものに限定されず、金属板2の両面を被覆するものであってもよい(図示せず)。目的に応じて被覆形態を自在に選択することができる。
一方、膜厚が20μmを超えても、さらなる効果の向上は得られ難い。また、ロールコーターのピックアップロールによる塗料の持ち上げが不十分となり膜厚のバラツキが著しく大きくなり、外観が劣ることになるため好ましくない。なお、膜厚は、好ましくは3μm以上18μm以下であり、より好ましくは3μm以上10μm以下である。
粒子状有機充填材4の粒径は0.3μm以上30μm以下とする。粒径をこの範囲にすることで、耐熱光沢性を優れたものとすることができる。粒径が0.3μm未満では粒径が小さすぎて色調に寄与せず、耐熱光沢性に劣る。粒径が30μmを超えると、色調への寄与が大きすぎて変色を軽減する効果がなくなり、耐熱光沢性に劣る。粒子状有機充填材4の粒径は0.3μm以上15μm以下とするのが好ましく、10μm以下とするのがさらに好ましい。
粒子状有機充填材4の含有量は1質量%以上30質量%未満とする。含有量をこの範囲にすることで、優れた耐熱光沢性を実現できる。含有量が1質量%未満では、量が少なすぎて熱変色改善効果が認められず、耐熱光沢性に劣る。含有量が30質量%以上になると、塗料が増粘して塗装が困難になり、結果的に耐熱光沢性に劣ることになる。粒子状有機充填材4の含有量は4質量%以上29質量%以下とするのが好ましく、5質量%以上27質量%以下とするのがより好ましい。
なお、粒子状有機充填材4の粒径には通常分布がある。本発明における粒子状有機充填材4の粒径は、粒子状有機充填材4を水系溶媒等に分散させたコロイドの状態で、レーザー回折式粒度分布測定器等を用いて測定した積算体積50%粒子径をいう。
次に、図2を参照して、本発明に係るプレコート金属板の第2実施形態について説明する。
図2に示すように、第2実施形態に係るプレコート金属板1Bは、無機バインダーが、無機粒子コロイド5を50質量%以上95質量%以下含有する耐熱皮膜3が形成されたプレコート金属板である。
無機粒子コロイド5の粒径は、例えば、1nm以上100nm以下とすることができる。無機粒子コロイド5の粒径が1nm未満または100nmを超えると、耐熱皮膜3が外観不良となるおそれがある。特に、無機粒子コロイド5の粒径が100nmを超えると耐熱性が不十分となるおそれがある。無機粒子コロイド5の粒径は、1nm以上50nm以下とするのが好ましい。無機粒子コロイド5の粒径は、好ましくは20nm以下、より好ましくは6nm以下である。
なお、無機粒子コロイド5の粒径には通常分布がある。本発明における無機粒子コロイド5の粒径は、レーザー回折式粒度分布測定器等で測定した積算体積50%粒径をいう。
次に、図3を参照して、本発明に係るプレコート金属板の第3実施形態について説明する。
図3に示すように、第3実施形態に係るプレコート金属板1Cは、金属板2の表面に着色顔料6をさらに含む耐熱皮膜3が形成されたプレコート金属板である。
表1のNo.34〜38に示すかっこ“( )”内の数字は、皮膜中の各成分の質量部を示す。
作製したNo.1〜38に係るプレコート金属板の外観、耐熱性、耐熱光沢性、加工性を次のように評価した。
作製したプレコート金属板の表面を目視で観察し、耐熱皮膜に割れ、剥離、フクレ、未塗装部、色むら、凝集物が認められたものを不良(×)、皮膜にいずれの異常もないものを良好(○)と評価した。
耐熱性の評価は、作製したプレコート金属板を大気雰囲気中で400℃、24時間加熱を行い、加熱前と比較して耐熱皮膜が消失したものを不良(×)、耐熱皮膜は残存するが変色したものを良好(○)、耐熱皮膜が残存し変色しないものを優良(◎)と評価した。
耐熱光沢性の評価は、作製したプレコート金属板を大気雰囲気中で300℃、1時間加熱を行い、加熱前と加熱後の板の明度Lを色差計で測定し、加熱前後の明度L*の差ΔLが、ΔL<−4またはΔL>4のものを不良(×)、−4≦ΔL≦4のものを良好(○)、−3≦ΔL≦3のものを優良(◎)と評価した。
加工性の評価は、JIS K5400に規定される5T180度曲げ加工、3T180度曲げ加工および1T180度曲げ加工を行い、5T180度曲げ加工部の耐熱皮膜がセロハンテープで剥離したものを不良(×)、5T180度曲げ加工部の耐熱皮膜がセロハンテープで剥離しないものを良好(○)、3T180度曲げ加工部の耐熱皮膜がセロハンテープで剥離しないものを優良(◎)、1T180度曲げ加工部の皮膜がセロハンテープで剥離しないものを特に優良(☆)とした。
これに対し、No.25〜38に係るプレコート金属板は、本発明の要件のいずれかを満たしていないので、外観、耐熱性、耐熱光沢性、加工性のうちの少なくとも1つが不良となった。
No.26に係るプレコート金属板は、水性樹脂/無機バインダーの質量比率が7以上であるためゲル化して塗装ができなかった。
No.27に係るプレコート金属板は、無機バインダーのケイ酸塩化合物の含有量が5質量%未満であるため、耐熱性が不良となった。
No.28,29に係るプレコート金属板は、粒子状有機充填材の粒径が本発明の要件を満たさないため耐熱光沢性が不良となった。
No.30,31に係るプレコート金属板は、粒子状有機充填材の含有量が本発明の要件を満たさないため耐熱光沢性が不良となった。
No.32,33に係るプレコート金属板は、膜厚が本発明の要件を満たさないため外観不良となった。
No.34に係るプレコート金属板は、ウレタン樹脂を用いたため400℃加熱で有機成分が分解し、耐熱性および耐熱光沢性が不良となった。
No.35に係るプレコート金属板は、シリカを含有したエポキシ樹脂を用いたが、400℃加熱ではシリカは残留するがエポキシ樹脂が分解するため耐熱性および耐熱光沢性が不良となった。
No.36に係るプレコート金属板は、粒子状充填材であるガラス粉末粒子と四フッ化系フッ素樹脂を含有した水ガラスを用いているので耐熱性は良好であったが、耐熱光沢性と加工性が不良となった。さらに皮膜にフッ素樹脂を含むため400℃で加熱すると毒性の強いフッ素ガスが発生した。そのため、安全性に劣っていた。
No.37,38に係るプレコート金属板は、シリコーン樹脂を用いたため耐熱性は良好であるが、耐熱光沢性と加工性が不良であった。
2 金属板
3 耐熱皮膜
4 粒子状有機充填材
5 無機粒子コロイド
6 着色顔料
Claims (3)
- ステンレス鋼板、アルミニウム板、アルミニウム合金板、銅板および銅合金板の中から選択されるいずれか1つの金属板の表面に耐熱皮膜が形成されたプレコート金属板であって、
前記耐熱皮膜は、
水性樹脂と、無機バインダーと、ウレタン微粒子、アクリル系微粒子、シリコーン微粒子、ポリスチレン微粒子から選択される1種類または2種類以上の粒子状有機充填材と、を含み、
前記水性樹脂/前記無機バインダーの質量比率が0.8以上7未満であり、
前記無機バインダーはケイ酸塩化合物を20質量%以上含み、
前記粒子状有機充填材の粒径が0.3μm以上30μm以下であり、
前記粒子状有機充填材の含有量が1質量%以上30質量%未満であり、
膜厚が0.2μm以上20μm以下である
ことを特徴とするプレコート金属板。 - 前記無機バインダーが、無機粒子コロイドを50質量%以上80質量%以下含有することを特徴とする請求項1に記載のプレコート金属板。
- 前記耐熱皮膜が、着色顔料を含むことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のプレコート金属板。
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