JP5647207B2 - 扉開閉用ハンドルの掛金装置とそのカバー部材 - Google Patents

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Description

本発明は、貨物自動車の荷箱等における観音開き式の扉の操作ハンドルを固定、施・解錠するための掛金装置に関する。
従来、貨物自動車の荷箱では、観音開き式の2枚の扉の各々にロックシャフトと、それの操作ハンドルを固定するための掛金装置が装備される。ロックシャフトは、垂直方向に設けられ、ロックシャフトの途中に操作ハンドルが枢着されており、扉を閉鎖した後、操作ハンドルでロックシャフトを軸周りに回転させることにより、ロックシャフトの上下端部のロックカムを荷箱本体側のカムキーパーに係合させ、扉を閉鎖位置に保持する(例えば特許文献1の図12参照)。ロックシャフトをロック位置に回転させた後、操作ハンドルを扉の前面と平行に回転させて掛金装置に係合させる。
掛金装置は、扉に固着される固定本体と、これに起伏自在に枢支されるフックレバーとを具備し、固定本体との間で操作ハンドルを固定したり解放したりする。フックレバーは、上下方向に延び、上部先端側の背面部に操作ハンドルが係脱する係合凹部を有する。またフックレバーは、先端部に、封印部材を装着するための水平方向の貫通孔を有する。固定本体とフックレバーとの間には、両者間の相対回転位置に対応してフックレバーを倒伏方向または起立方向に回転付勢するデッドポイントばね機構が設けられる。固定本体には、フックレバーに隣接して、これを施解錠するための錠前が装着される。フックレバーが倒伏位置にあって、操作ハンドルが係合凹部に係合している状態で、錠前に連動するストッパーがフックレバーを錠止することにより、操作ハンドルがロックされる。解錠してフックレバーを引き起こすと、デッドポイントばね機構がフックレバーを起立方向に回転付勢して保持する。この状態で、操作ハンドルが解放され、開扉操作が可能となる(例えば特許文献2参照)。
特開平11-171049号公報 特開平9−287334号公報
上記従来の掛金装置は、固定本体とフックレバーとの間が上方に開放しているため、寒冷地においては、両者間の開放部に雪や氷が付着し、それによって操作ハンドルの保持に支障を来すという課題がある。
したがって、本発明は、固定本体とフックレバーとの間の上部の隙間を被覆し、氷雪の付着を防止できるカバー部材と、それを備えた扉開閉用操作ハンドルの掛金装置を提供することを目的としている。
以下、添付図面の符号を参照して説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
上記課題を解決するための、本発明の扉開閉用ハンドルの掛金装置1は、扉Dの前面に固着される固定本体2と、固定本体2に起伏自在に枢支されるフックレバー3と、フックレバーに固着されるカバー部材4とを具備する。フックレバー3は、扉Dの前面と平行で水平の枢軸31によって、下端側において固定本体2に枢着され、固定本体2との間で扉Dの操作ハンドルHを保持する倒伏位置と、当該操作ハンドルHを解放する起立位置との間を起伏動作する。フックレバー3は、上下方向に延び、上端側の背面部に操作ハンドルHが係脱する係合凹部32を有し、また上端側に枢軸31と平行な貫通孔33を有する。固定本体2は、フックレバー3との相対回転位置に対応してフックレバー2を倒伏方向または起立方向に回転付勢するデッドポイントバネ機構24を具備する。カバー部材4は、フックレバー3が倒伏位置にあるとき、当該フックレバー3と固定本体2の上部を覆って、両者間の隙間を閉じる遮蔽部41と、フックレバー3の上部を嵌合させる凹部43と、フックレバー3の貫通孔33に連通する挿通孔45とを具備する。カバー部材4は、この挿通孔45と貫通孔33に挿通される固定部材5によりフックレバー3に固定される。
本発明の扉開閉用ハンドルの掛金装置1は、固定本体2とフックレバー3との間の上方への開放部が、カバー部材4の遮蔽部41により閉じられるので、寒冷地において固定本体2とフックレバー3との間に雪や氷が付着することがなく、それによって操作ハンドルHの保持に支障を来すおそれがない。カバー部材4は、既存の掛け金装置に後付けできる。
本発明に係る扉開閉用ハンドルの分解斜視図である。 本発明に係る扉開閉用ハンドルの掛金装置におけるカバー部材の内側から見た斜視図である。 図1の扉開閉用ハンドルの掛金装置の正面図である。 図1の扉開閉用ハンドルの掛金装置の側面図である。 図1の扉開閉用ハンドルの掛金装置の平面図である。 図1の扉開閉用ハンドルの掛金装置の断面図である。 図1の扉開閉用ハンドルの掛金装置におけるカバー部材の断面図である。
図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
操作ハンドルの掛金装置1は、固定本体2と、フックレバー3と、カバー部材4とを具備する。
固定本体2は、扉Dを開閉操作するための操作ハンドルH(図6)が、扉Dの前面に沿って回動自在に枢着されている当該扉Dの前面に固着される。固定本体2は、上端側の板状の保持部21と、下端側の前方へ隆起した機構収容部22とを具備する。機構収容部22は、フックレバーの過半部分を受け入れる上下方向の溝部23を有し、また内部には、フックレバー3との間の相対回転位置に対応してフックレバー3を倒伏方向または起立方向に回転付勢するデッドポイントバネ機構24と、フックレバー3を倒伏位置において鎖錠する錠前25が設けられる。
フックレバー3は、扉Dの前面と平行で水平の枢軸31によって、下端側において固定本体2に枢着され、上下方向に延びる。それにより、フックレバー3は、先端側が起伏自在であり、倒伏位置において固定本体2との間に操作ハンドルHを保持し、起立位置において操作ハンドルHを解放する。フックレバー3は、デッドポイントバネ機構21により、倒伏位置においてはその位置に回転付勢され、起立途上で死点を超え、起立位置においてはその位置に回転付勢される。フックレバー3は、上端側の背面部に係合凹部32を有し、これに操作ハンドルHが係脱するようになっており、また上端部に水平の貫通孔33を有する。
カバー部材4は、フックレバー3に固着され、固定本体2とフックレバー3との間の上部の開放部を被覆する。すなわち、カバー部材4は、フックレバー3が倒伏位置にあるとき、当該フックレバー3と固定本体2の上部を覆って両者間の隙間を閉じる遮蔽部41と、フックレバー3の係合凹部32を左右方向に開放するための開放凹部42とを外側に具備し、内側には、フックレバー3と固定本体2の上部を嵌合させる嵌合凹部43,44を具備する。嵌合凹部43は、フックレバー3の上部の前面側を受ける溝型凹部43aと、フックレバー3の上端部全周を包囲するように受け入れる保持凹部43bとからなる。保持凹部42b内にフックレバー3の上端部が嵌合された状態で、貫通孔33に連通する挿通孔45が設けられ、これに固定部材5が挿通される。固定部材5により、フックレバー3とカバー部材4とが結合される。図示の実施形態において、固定部材5は、金属線材を概略矩形環状に屈曲させてなり、両端の軸部51が挿通孔45と貫通孔33に回転自在に挿通される。カバー部材4は、既存の掛け金装置に後付けすることができる。寒冷地仕様の掛金装置を別途用意する必要がない。
操作ハンドルHを扉の前面と平行に回転させて掛金装置1に係合させる操作は、カバー部材4を有しない従来の掛金装置と同様である。すなわち、例えば、フックレバー3をカバー部材4と一体に引き起こした状態で、フックレバー3と固定本体2との間に操作ハンドルHを介入させた後、フックレバー3をカバー部材4と一体に固定本体2側に倒伏させる。これで、操作ハンドルHは、フックレバー3の係合凹部32とカバー部材4の開放凹部42を左右に貫通した形で、固定本体2とフックレバー3との間に把持される。錠前25をキー操作して施錠すれば、固定本体2とフックレバー3とが鎖錠され、操作ハンドルHがロックされる。この状態において、固定本体2とフックレバー3との間の上部の隙間はカバー部材4の遮蔽部41に覆われるので、雪が隙間に吹き込むことはなく、したがって、凍結して操作ハンドルHの保持に支障を来すおそれがない。錠前25を解錠してフックレバー3とカバー部材と4とを一体に引き起こせば、操作ハンドルHを解放することができる。
1 掛金装置
2 固定本体
21 板状の保持部
22 機構収容部
23 溝部
24 デッドポイントバネ機構
25 錠前
3 フックレバー
31 枢軸
32 係合凹部
33 貫通孔
4 カバー部材
41 遮蔽部
42 開放凹部
43 嵌合凹部
43a 溝型凹部
43b 保持凹部
44 嵌合凹部
45 挿通孔
5 固定部材
51 軸部
D 扉
H 操作ハンドル

Claims (3)

  1. 扉を開閉操作するための操作ハンドルが扉の前面に沿って回動自在に枢着されている当該扉の前面に固着される固定本体と、
    この固定本体との間に前記操作ハンドルを保持する倒伏位置と当該操作ハンドルを解放する起立位置との間を起伏動作するように、扉の前面と平行で水平の枢軸によって下端側において前記固定本体に枢着され、上下方向に延びるフックレバーと、
    このフックレバーに固着され、前記固定本体と前記フックレバーとの間の上部の開放部を被覆するカバー部材と、を具備し、
    前記フックレバーは、操作ハンドルが係脱するように上端側の背面部に形成される係合凹部と、前記枢軸と平行に上端側に形成される貫通孔とを具備し、
    前記固定本体は、前記フックレバーとの間の相対回転位置に対応してフックレバーを倒伏方向または起立方向に回転付勢するデッドポイントバネ機構を具備し、
    前記カバー部材は、前記フックレバーが倒伏位置にあるときに当該フックレバーと前記固定本体の上部を覆って両者間の隙間を閉じる遮蔽部と、フックレバーの上部を嵌合させる嵌合凹部と、フックレバーの前記貫通孔に連通する挿通孔と、を具備し、この挿通孔と貫通孔に挿通される固定部材によりフックレバーに固定されることを特徴とする操作ハンドルの掛金装置。
  2. 前記カバー部材は、前記フックレバーが倒伏位置にあるときに当該フックレバーの前記係合凹部を左右方向に開放するための開放凹部をさらに具備することを特徴とする請求項1に記載の操作ハンドルの掛金装置。
  3. 請求項1又は2に記載の扉開閉用ハンドルの掛金装置用の前記カバー部材。
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