JP5644251B2 - 白金族元素の回収方法 - Google Patents
白金族元素の回収方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5644251B2 JP5644251B2 JP2010182681A JP2010182681A JP5644251B2 JP 5644251 B2 JP5644251 B2 JP 5644251B2 JP 2010182681 A JP2010182681 A JP 2010182681A JP 2010182681 A JP2010182681 A JP 2010182681A JP 5644251 B2 JP5644251 B2 JP 5644251B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- solution
- adsorbent
- ion concentration
- platinum group
- atg
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P10/00—Technologies related to metal processing
- Y02P10/20—Recycling
Landscapes
- Treatment Of Liquids With Adsorbents In General (AREA)
- Solid-Sorbent Or Filter-Aiding Compositions (AREA)
- Manufacture And Refinement Of Metals (AREA)
Description
<ATG及びその製造方法>
本発明の回収方法に用いる吸着剤は、以下の化学式(1)に示すATGであり、タンニンゲルの特定部位(B環状の化合物側)にアミン基が修飾された構造をとる。
本発明の処理対象となる溶液は、モデルサイクルが速いパーソナルコンピューターや携帯電話などの電子機器関係で使用済みとなった廃電子部品等を粉砕、酸化処理して得られる金属酸化物を湿式処理して生じたRh又はRuのいずれか一方又はその双方の白金族元素を含む溶液である。溶液に含まれる白金族元素の濃度は合計で3〜100ppmの範囲内が取扱いの観点から好ましい。
この第2の実施の形態に係る方法はカラム式である。
先ず、ワットルタンニン分子28gを0.25Mの水酸化ナトリウム水溶液50ml中に加えて、室温で24時間撹拌することによりワットルタンニンの溶解液を調製した。この溶解液に架橋剤として37質量%のホルムアルデヒド6mlを添加し、室温で1.5時間撹拌した後、80℃(353K)で12時間静置することによってゲル化を行った。そして、ゲル化して得られた塊状のタンニンゲルを破砕し、破砕物を125〜250μmに篩い分けした後に、蒸留水と0.05Mの硝酸で洗浄し、凍結乾燥することにより、粒状のタンニンゲルを得た。次に、上記得られた粒状のタンニンゲル2.5gを10%アンモニア水溶液50mlに加え、60℃(333K)に保たれた恒温槽中で12時間振とうすることにより、タンニンゲルにアミン基を導入した。続いて、濾別したゲルを蒸留水で洗浄し、pH試験紙にて洗浄液が中性になるのを確認した後、凍結乾燥した。このような手順によって粒状のATGを得た。得られた粒状のATGを実施例1の吸着剤とした。
実施例1で得られた粒状のタンニンゲルを比較例1の吸着剤とした。
<Rh(III)吸着に及ぼす塩酸濃度の影響>
実施例1のATG及び比較例1のTGをそれぞれ吸着剤として使用し、Rh(III)を含む塩酸水溶液50mlに粒状の吸着剤を乾燥重量で1.0g添加混合し、振とう恒温槽中で回分吸着実験を行った。ここで、溶液の温度は40℃(313K)に保温し、溶液中のRh(III)の濃度は100ppmに調整し、溶液の塩酸濃度は0.1M、1.0M、3.0M、5.0Mにそれぞれ調製した。そして、任意の時間ごとに1mlずつサンプリングし、孔径0.45μmのメンブレンフィルターで濾過後、蒸留水4mlで希釈し、ICPによりRhの濃度を測定した。実施例1の結果を図3に、比較例1の結果を図4にそれぞれ示す。
実施例1のATGを吸着剤として使用し、Rh(III)を含む塩化物水溶液50mlに粒状の吸着剤を乾燥重量で1.0g添加混合し、振とう恒温槽中で回分吸着実験を行った。ここで、溶液の温度は40℃(313K)に保温し、溶液中のRh(III)の濃度は100ppmに調整し、溶液の水素イオン濃度は0.01M(pH2)、塩化物イオン濃度は0.01M、0.1M、1.0M(pCl2,1,0)、イオン強度は1.0にそれぞれ調整した。なお、塩化物イオン濃度及びイオン強度の調整は塩化ナトリウム及び過塩素酸ナトリウムを用いて行った。そして、任意の時間ごとに1mlずつサンプリングし、孔径0.45μmのメンブレンフィルターで濾過後、蒸留水4mlで希釈し、ICPによりRhの濃度を測定した。その結果を図5に示す。
実施例1のATGを吸着剤として使用し、Rh(III)を含む塩化物水溶液50mlに粒状の吸着剤を乾燥重量で1.0g添加混合し、振とう恒温槽中で回分吸着実験を行った。ここで、溶液の温度は40℃(313K)に保温し、溶液中のRh(III)の濃度は100ppmに調整し、溶液の塩化物イオン濃度は0.01M(pCl2)、水素イオン濃度は0.01M、0.1M、0.5M、1.0M(pH2,1,0.3,0)、イオン強度は1.0にそれぞれ調整した。なお、水素イオン濃度及びイオン強度の調整は過塩素酸及び過塩素酸ナトリウムを用いて行った。そして、任意の時間ごとに1mlずつサンプリングし、孔径0.45μmのメンブレンフィルターで濾過後、蒸留水4mlで希釈し、ICPによりRhの濃度を測定した。その結果を図6及び図7に示す。
実施例1のATGを吸着剤として使用し、Rh(III)を含む塩酸水溶液50mlに粒状の吸着剤を乾燥重量で1.0g添加混合し、振とう恒温槽中で回分吸着実験を行った。ここで、溶液の温度は25℃(298K)、40℃(313K)、60℃(333K)にそれぞれ保温し、溶液中のRh(III)の濃度は100ppmに調整し、溶液の塩酸濃度は0.01M(pH2、pCl2)、イオン強度は1.0に調整した。なお、イオン強度の調整は過塩素酸ナトリウムを用いて行った。そして、任意の時間ごとに1mlずつサンプリングし、孔径0.45μmのメンブレンフィルターで濾過後、蒸留水4mlで希釈し、ICPによりRhの濃度を測定した。保温温度25℃の結果を図8に、保温温度40℃の結果を図9に、保温温度60℃の結果を図10にそれぞれ示す。
先ず、Ru(III,IV)−塩化物錯体の形態を安定化するため、塩化物水溶液50mlに塩化ルテニウムを溶解させ、3日間撹拌した。次に、実施例1のATG及び比較例1のTGをそれぞれ吸着剤として使用し、この調整した塩化ルテニウム溶液に粒状の吸着剤を乾燥重量で1.0g添加混合し、振とう恒温槽中で回分吸着実験を行った。ここで、溶液の温度は40℃(313K)に保温し、溶液中のRu(III,IV)の濃度は100ppmに調整し、溶液の塩酸濃度は0.1M、1.0M、3.0M、5.0Mにそれぞれ調整した。そして、任意の時間ごとに1mlずつサンプリングし、孔径0.45μmのメンブレンフィルターで濾過後、蒸留水4mlで希釈し、ICPによりRuの濃度を測定した。実施例1の結果を図11に、比較例1の結果を図12にそれぞれ示す。
先ず、Ru(III,IV)−塩化物錯体の形態を安定化するため、塩化物水溶液50mlに塩化ルテニウムを溶解させ、3日間撹拌した。次に、実施例1のATGを吸着剤として使用し、この調整した塩化ルテニウム溶液に粒状の吸着剤を乾燥重量で1.0g添加混合し、振とう恒温槽中で回分吸着実験を行った。ここで、溶液の温度は40℃(313K)に保温し、溶液中のRu(III,IV)の濃度は100ppmに調整し、溶液の水素イオン濃度は0.01M(pH2)、塩化物イオン濃度は0.01M、0.1M、1.0M(pCl2,1,0)、イオン強度は1.0にそれぞれ調整した。なお、塩化物イオン濃度及びイオン強度の調整は塩化ナトリウム及び過塩素酸ナトリウムを用いて行った。そして、任意の時間ごとに1mlずつサンプリングし、孔径0.45μmのメンブレンフィルターで濾過後、蒸留水4mlで希釈し、ICPによりRuの濃度を測定した。その結果を図13〜図15に示す。
先ず、Ru(III,IV)−塩化物錯体の形態を安定化するため、塩化物水溶液50mlに塩化ルテニウムを溶解させ、3日間撹拌した。次に、実施例1のATGを吸着剤として使用し、この調整した塩化ルテニウム溶液に粒状の吸着剤を乾燥重量で1.0g添加混合し、振とう恒温槽中で回分吸着実験を行った。ここで、溶液の温度は40℃(313K)に保温し、溶液中のRu(III,IV)の濃度は100ppmに調整し、溶液の塩化物イオン濃度は0.01M(pCl2)、水素イオン濃度は0.01M、0.1M、0.5M、1.0M(pH2,1,0.3,0)、イオン強度は1.0にそれぞれ調整した。なお、水素イオン濃度及びイオン強度の調整は過塩素酸及び過塩素酸ナトリウムを用いて行った。そして、任意の時間ごとに1mlずつサンプリングし、孔径0.45μmのメンブレンフィルターで濾過後、蒸留水4mlで希釈し、ICPによりRuの濃度を測定した。その結果を図16〜図18に示す。
Claims (2)
- Rh又はRuのいずれか一方又はその双方からなる白金族元素を含む溶液に塩酸水溶液を添加して前記溶液の塩化物イオン濃度を0.01〜1.0Mに調整し、かつ水素イオン濃度を0.01〜0.1Mに調整する工程と、
前記濃度調整した溶液に粒状のアミン基修飾不溶性タンニンゲルからなる吸着剤を添加混合する工程と、
前記溶液の温度を30℃以上に保温して前記溶液に含まれる白金族元素を前記吸着剤に吸着する工程と、
前記白金族元素を吸着した吸着剤を前記溶液から分離する工程と、
前記白金族元素を吸着した吸着剤を焼却処理して白金族元素を回収する工程と
を含む白金族元素の回収方法。 - Rh又はRuのいずれか一方又はその双方からなる白金族元素を含む溶液に塩酸水溶液を添加して前記溶液の塩化物イオン濃度を0.01〜1.0Mに調整し、かつ水素イオン濃度を0.01〜0.1Mに調整する工程と、
前記濃度調整した溶液の温度を30℃以上に保温する工程と、
粒状のアミン基修飾不溶性タンニンゲルからなる吸着剤を充填したカラムを30℃以上に保温して前記カラムに前記30℃以上に保温した溶液を通して前記溶液に含まれる白金族元素を前記吸着剤に吸着する工程と、
前記白金族元素を吸着した吸着剤を焼却処理して白金族元素を回収する工程と
を含む白金族元素の回収方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010182681A JP5644251B2 (ja) | 2010-08-18 | 2010-08-18 | 白金族元素の回収方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010182681A JP5644251B2 (ja) | 2010-08-18 | 2010-08-18 | 白金族元素の回収方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2012041594A JP2012041594A (ja) | 2012-03-01 |
JP5644251B2 true JP5644251B2 (ja) | 2014-12-24 |
Family
ID=45898230
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2010182681A Expired - Fee Related JP5644251B2 (ja) | 2010-08-18 | 2010-08-18 | 白金族元素の回収方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5644251B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6044978B2 (ja) * | 2012-07-05 | 2016-12-14 | 一般財団法人電力中央研究所 | 水中金属の捕集材の製造方法 |
JP6051845B2 (ja) * | 2012-12-25 | 2016-12-27 | 三菱マテリアル株式会社 | Au元素の回収方法 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0661462B2 (ja) * | 1990-03-31 | 1994-08-17 | 日本製紙株式会社 | 水不溶性タンニン製剤の製造法 |
JPH0639278A (ja) * | 1992-07-24 | 1994-02-15 | Daihachi Chem Ind Co Ltd | ロジウムの吸着剤 |
JP4204235B2 (ja) * | 2002-02-04 | 2009-01-07 | 三菱原子燃料株式会社 | 銀の回収方法 |
-
2010
- 2010-08-18 JP JP2010182681A patent/JP5644251B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2012041594A (ja) | 2012-03-01 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
Lu et al. | Amidoxime functionalization of a poly (acrylonitrile)/silica composite for the sorption of Ga (III)–Application to the treatment of Bayer liquor | |
JP4852743B2 (ja) | 吸着剤及びその製造方法 | |
JP5644250B2 (ja) | 白金族元素の回収方法 | |
JP6083077B2 (ja) | 金属イオンの吸着材 | |
Gong et al. | Study on the adsorption behavior of modified persimmon powder biosorbent on Pt (IV) | |
CN110404513A (zh) | 聚苯胺酚用作贵金属吸附剂的应用 | |
Lin et al. | Development of quaternized polyethylenimine-cellulose fibers for fast recovery of Au (CN) 2-in alkaline wastewater: Kinetics, isotherm, and thermodynamic study | |
JP5644251B2 (ja) | 白金族元素の回収方法 | |
WO2012121496A2 (ko) | 백금족 금속 함유 산업폐기물로부터 백금족 금속을 회수하는 방법 | |
CN109652658B (zh) | 一种利用硫化矿从硫代硫酸盐浸出液中回收贵金属络合离子的方法 | |
JP6694723B2 (ja) | 回収剤および回収方法 | |
KR20120107046A (ko) | 관능화된 귀금속-함유 흡착 물질로부터 귀금속을 회수하기 위한 방법 | |
JP4204235B2 (ja) | 銀の回収方法 | |
Nagireddi et al. | Investigation on Pd (II) removal and recovery characteristics of chitosan from electroless plating solutions | |
Morisada et al. | Adsorption recovery of rhodium (III) in acidic chloride solutions by amine‐modified tannin gel | |
CN102019167B (zh) | 一种功能化介孔分子筛及其在回收贵金属中的应用 | |
JP3236363B2 (ja) | 貴金属イオン捕集剤及びその製法 | |
JP4827146B2 (ja) | 金の分離方法 | |
CN116478420B (zh) | 一种共价三嗪框架材料及其制备方法和应用 | |
JP2013227608A (ja) | 貴金属の選択的回収方法 | |
Saha et al. | Synthesis and characterization of noble hydrogel beads of amino functionalized reduced graphene oxide for selective extraction of gold from electronic waste | |
JP2011183376A (ja) | 金属吸着材および金属の分離方法 | |
JP2012149318A (ja) | パラジウム及び白金の抽出方法 | |
JP6051845B2 (ja) | Au元素の回収方法 | |
JP5489033B2 (ja) | キチンを出発源とした架橋キトサンによるモリブデン、タングステンおよびバナジウムなどのオキソアニオンの回収方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20130329 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20140116 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20140225 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20140409 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20141007 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20141020 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5644251 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |