JP5642617B2 - 放射線画像撮影装置及び放射線画像撮影システム - Google Patents

放射線画像撮影装置及び放射線画像撮影システム Download PDF

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Description

本発明は、放射線画像撮影装置及び放射線画像撮影システムに係り、特にトモシンセシス機能を搭載した放射線画像撮影装置及び放射線画像撮影システムに関する。
従来、医療診断を目的として医療用画像の撮影を行なう医療用画像撮影装置が知られている。この種の医療用画像撮影装置では、被写体である患者が撮影中に動くと、被写体に起因する振動により医療用画像の画質が劣化するという問題がある。医療用画像の画質の劣化は、撮影後の画像が医師や技師により読影されたときに判明する。この場合には、医療用画像の撮影をやり直す必要が生じる。
上記の医療用画像撮影装置としては、例えば、乳がんの早期発見などを目的として患者の乳房のX線撮影を行う乳房X線撮影(マンモグラフィ)装置が挙げられる。最近では、トモシンセシス機能を搭載したマンモグラフィ装置が開発されている(特許文献1参照)。トモシンセシス機能によれば、複数の方向から放射線を照射して撮影(トモシンセシス撮影)を行い、撮影された複数の投影画像を再構成することで、任意の高さの裁断面での断層画像を生成することができる。
マンモグラフィでは、撮影台上に載せられた被写体の乳房を圧迫板で圧迫し、撮影台と圧迫板との間に固定された状態の乳房を撮影する。撮影部位である乳房が固定されていても、撮影中に被写体が動くと振動が発生する。撮影が終了して乳房の圧迫を解除した後で画質の劣化が判明すると、再度乳房を圧迫して撮影を最初からやり直すことになる。
トモシンセシス撮影を行う場合には、通常撮影に比べて撮影時間が長くなるため、撮影のやり直しによる患者負担が大きいという問題がある。特に、マンモグラフィでの撮影のやり直しは、患者の被爆量を増加させると共に、乳房の圧迫による患者の拘束時間を長くする。従って、マンモグラフィでの撮影のやり直しは、他の医療用画像の撮影に比べて、患者及び技師の負担がより大きい。
一方、被写体に起因する振動を検知した場合に、撮影を中止するように制御する技術が種々提案されている(特許文献2、3参照)。例えば、特許文献2には、寝台が支持する天板に載置された被検体によって発生する振動の程度を振動センサが信号として検出し、発生する振動の程度を示す信号情報に基づいて被検体に異常が発生しているかどうかを判定し、被検体に異常が発生していると判定した場合にその旨を報知する医用診断装置が記載されている。
また、特許文献3には、胸部放射線撮影の際に、放射線画像読取器に接触した被検体の振動が検出された場合に、被検体の動きが発生していると判定し、その動きが予め定められた所定値以上になった場合に撮影を停止させ、被検体の動きが最小となった時点で撮影を行う医用画像撮影装置が記載されている。
特表2005−515046号公報 特開2010−233965号公報 特開2001−120528号公報
特許文献1及び特許文献2の技術では、被写体に起因する振動を検知した場合には、撮影を中止して、医療用画像の撮影をやり直すことになる。放射線画像の撮影の場合、特にトモシンセシス撮影の場合には、1回目の撮影を途中で中止することで、2回のフル撮影を行う場合に比べると患者の被爆量は少なくなる。
しかしながら、トモシンセシス撮影を最初からやり直すことになると、撮影時間は依然として長く、患者の負担は依然として大きい。特に、マンモグラフィでトモシンセシス撮影をやり直すことになると、乳房の圧迫を解除する前に1回目の撮影を中止しても、乳房を圧迫したままで2回目の撮影を行うことになるので、患者の拘束時間は長く、患者の負担は依然として大きい。
本発明は上記事情に鑑み成されたものであり、本発明の目的は、トモシンセシス撮影をやり直す必要が生じた場合に、撮影時間を短くすることができ、患者の負担を軽減することができる放射線画像撮影装置及び放射線画像撮影システムを提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の放射線画像撮影装置は、放射線を射出する放射線源を移動させながら被写体に対して複数の方向から放射線を照射する放射線照射手段と、前記被写体を透過した放射線を放射線検出器で検出して放射線画像を撮影する撮影手段と、前記被写体が動いたことを示す振動情報を取得する情報取得手段と、前記放射線源が第1位置から第2位置まで移動する間に、前記情報取得手段により前記振動情報が取得された場合に、前記放射線の照射を中断して前記放射線源を第2位置まで移動させた後に、前記放射線源を第2位置から第1位置まで逆向きに移動させながら前記被写体に対して複数の方向から放射線を照射して前記放射線画像の撮影をやり直すように前記放射線照射手段及び前記撮影手段を制御する制御手段と、を備えている。
上記の放射線画像撮影装置では、放射線源が第1位置から第2位置まで移動しながら被写体に対して複数の方向から放射線を照射して放射線画像を撮影(トモシンセシス撮影)する間に、被写体が動いたことを示す振動情報が取得された場合に、放射線の照射を中断して放射線源を第2位置まで移動させた後に、放射線源を第2位置から第1位置まで逆向きに移動させながらトモシンセシス撮影をやり直す。従って、トモシンセシス撮影をやり直す必要が生じた場合に、撮影時間を短くすることができ、患者の負担を軽減することができる。
なお、上記の放射線画像撮影装置は、前記放射線検出器に伝達される振動を検出する振動検出手段と、前記振動検出手段により検出された振動に基づいて前記被写体が動いたか否かを判定する判定手段と、を更に備え、前記情報取得手段は、前記判定手段の判定結果に基づいて前記被写体が動いたことを示す振動情報を取得するように構成してもよい。
また、前記判定手段は、前記振動検出手段により検出された振動の振幅が予め定めた閾値以上である場合に、前記被写体が動いたと判定するように構成してもよい。或いは、前記判定手段は、前記振動検出手段により検出された振動の前記被写体の動きに起因する特定周波数成分の強度が予め定めた閾値以上である場合に、前記被写体が動いたと判定するように構成してもよい。
上記の閾値は、前記被写体なしで撮影を行った場合に前記振動検出手段により検出される固有振動と、前記被写体に対し撮影を行った場合に前記振動検出手段により検出される加算振動とに基づいて設定されてもよい。また、上記の閾値は、前記放射線画像の画質が許容範囲となるように設定されてもよい。
また、放射線画像撮影装置は、表示又は音声により報知する報知手段を更に備え、前記制御手段は、前記情報取得手段により前記振動情報が取得された場合に、前記前記放射線源を第2位置から第1位置まで逆向きに移動させて撮影をやり直す旨を報知するように前記報知手段を制御するように構成してもよい。
また、上記目的を達成するために、本発明の放射線画像撮影システムは、本発明の放射線画像撮影装置と、前記放射線画像撮影装置から放射線画像の画像データを取得するデータ取得手段、前記データ取得手段により取得された画像データに基づいて前記放射線検出器に伝達される振動を画像信号として検出する第2の振動検出手段、前記第2の振動検出手段により検出された画像信号に基づいて前記被写体が動いたか否かを判定する第2の判定手段、前記第2の判定手段の判定結果に基づいて前記被写体が動いたことを示す振動情報を前記放射線画像撮影装置に報知する情報報知手段、及び前記データ取得手段により取得された画像データを再構成して断層画像を生成する再構成手段を備えた画像処理装置と、を備えている。
上記の放射線画像撮影システムでは、画像処理装置は、放射線画像撮影装置から放射線画像の画像データを取得し、取得された画像データに基づいて放射線検出器に伝達される振動を画像信号として検出する。そして、検出された画像信号に基づいて被写体が動いたか否かを判定し、判定結果に基づいて被写体が動いたことを示す振動情報を放射線画像撮影装置に報知する。
放射線画像撮影装置では、放射線源が第1位置から第2位置まで移動しながら被写体に対して複数の方向から放射線を照射して放射線画像を撮影(トモシンセシス撮影)する間に、被写体が動いたことを示す振動情報が取得された場合に、放射線の照射を中断して放射線源を第2位置まで移動させた後に、放射線源を第2位置から第1位置まで逆向きに移動させながらトモシンセシス撮影をやり直す。従って、トモシンセシス撮影をやり直す必要が生じた場合に、撮影時間を短くすることができ、患者の負担を軽減することができる。
上記の放射線画像撮影システムの画像処理装置において、前記第2の判定手段は、前記第2の振動検出手段により検出された画像信号の振幅が予め定めた閾値以上である場合に、前記被写体が動いたと判定するように構成してもよい。或いは、前記第2の判定手段は、前記第2の振動検出手段により検出された画像信号の前記被写体の動きに起因する特定周波数成分の強度が予め定めた閾値以上である場合に、前記被写体が動いたと判定するように構成してもよい。
また、上記の閾値は、前記被写体なしで撮影を行った場合に前記第2の振動検出手段により検出される固有振動と、前記被写体に対し撮影を行った場合に前記第2の振動検出手段により検出される加算振動とに基づいて設定されてもよい。また、上記の閾値は、前記放射線画像の画質が許容範囲となるように設定されてもよい。
本発明によれば、トモシンセシス撮影をやり直す必要が生じた場合に、撮影時間を短くすることができ、患者の負担を軽減することができる、という効果が得られる。
本発明の実施の形態に係る放射線画像撮影装置(撮影装置)の構成の一例を示す斜視図である。 図1に示す放射線画像撮影装置の左右方向の中心線に沿った断面図である。 (A)及び(B)は可動アームの動作状態を示す正面図である。 トモシンセシス撮影の様子を説明するための模式図である。 本発明の実施の形態に係る放射線画像撮影システムの電気的構成を示すブロック図である。 撮影装置で実行される「撮影処理」の流れを示すフローチャートである。 (A)及び(B)は第1の実施の形態に係る被写体振動の検出方法を説明するグラフである。 図6に示す「トモシンセシス撮影処理」の流れを示すフローチャートである。 図8に示す「トモ画像撮影処理」の流れを示すフローチャートである。 (A)及び(B)は放射線源の正回転動作によるトモシンセシス撮影の様子を示す模式図である。 図9に示す「トモ画像再撮影処理」の流れを示すフローチャートである。 (A)及び(B)は放射線源の逆回転動作によるトモシンセシス撮影の様子を示す模式図である。 画像処理装置で実行される「再構成処理」の流れを示すフローチャートである。 第2の実施の形態において撮影装置で実行される「撮影処理」の流れを示すフローチャートである。 (A)及び(B)は第2の実施の形態に係る被写体振動の検出方法を説明するグラフである。 第3の実施の形態において撮影装置で実行される「撮影処理」の流れを示すフローチャートである。 (A)は放射線検出器の受像面を示す平面図であり、(B)は固有振動下での画像データ(放射線非照射領域に対応する部分)の一例を示す概略図である。 第3の実施の形態において画像処理装置で実行される「再構成処理」の流れを示すフローチャートである。 (A)〜(C)は第4の実施の形態に係る被写体振動の検出方法を説明するグラフである。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態の一例を詳細に説明する。
<第1の実施の形態>
(放射線画像撮影装置の構成)
まず、放射線画像撮影装置の構成の一例について説明する。ここでは、放射線画像撮影装置を、トモシンセシス機能を搭載したマンモグラフィ装置として構成した例について説明する。図1は本発明の実施の形態に係る放射線画像撮影装置の構成の一例を示す斜視図である。図2は図1に示す放射線画像撮影装置の左右方向の中心線に沿った断面図である。なお、上下方向、左右方向、前後方向とは、被写体である患者から見た場合の方向である。
放射線画像撮影装置10(以下、「撮影装置10」という。)は、立設状態に設置される基台部12と、基台部12に設けられたガイド部13に沿って移動可能に構成された回転軸14と、回転軸14に取り付けられた可動アーム部16とを備えている。可動アーム部16は、回転軸14の移動により上下方向に移動可能に構成されると共に、回転軸14の回転により左回り及び右回りに回転可能に構成されている。
可動アーム部16は、回転軸14に固定された第1の回転部18と、回転軸14と切り離し可能に連結された第2の回転部20とを備えている。第2の回転部20は、第1の回転部18の被写体P側に配置されている。回転軸14は、第1の回転部18の回転中心に固定されると共に、第2の回転部20の回転中心に連結されている。回転軸14と第2の回転部20とは、例えば、双方にギアが設けられ、ギアが噛み合った状態で回転軸14と連結され、ギアが噛み合っていない状態で回転軸14と切り離される。
第1の回転部18には、L字状の支持部24の一端が固定されている。支持部24の他端には、被写体Pの乳房Mに対し放射線を照射する放射線照射部28が設けられている。放射線照射部28は、管球等の放射線源26を備えている。放射線照射部28に収納された放射線源26は、回転軸14の回転により第1の回転部18と共に回転軸14の周りに回転する。なお、放射線源26が回転していない状態で左右方向の中央に在る場合の位置が、放射線源26の初期位置とされる。
第2の回転部20には、撮影台32を保持する第1の保持部34が取り付けられている。また、第1の保持部34のように被写体Pの腕が接触する部材には、取っ手46が設けられていてもよい。撮影台32は、被写体Pの乳房Mに当接される撮影面32Aを有している。筐体である撮影台32の内部には、被写体Pの乳房Mを透過した放射線を検出する放射線検出器36が収納されている。
放射線検出器36は、透過放射線を検出して放射線画像を示す画像データを記録し、記録した画像データを出力するものであり、例えば、放射線感応層を配置し、放射線をデジタルデータに変換して出力する平面検出器(FPD:Flat Panel Detector)として構成されている。放射線検出器36は、放射線が照射されると、放射線画像を示す画像データを後述する撮影装置制御部50に出力する(図5参照)。
また、第2の回転部20には、圧迫板40を保持する第2の保持部38が取り付けられている。圧迫板40は、第2の保持部38に取り付けられた支持機構42により、上下方向に移動可能に支持されている。圧迫板40が下降することで、被写体Pの乳房Mが圧迫されて、撮影面32Aと圧迫板40との間に固定される。
撮影台32に収納された放射線検出器36は、回転軸14と第2の回転部20とが連結された状態で、回転軸14の回転により第2の回転部20と共に回転軸14の周りに回転する。一方、回転軸14と第2の回転部20とが切り離された状態では、回転軸14が回転しても第2の回転部20は回転せず、撮影台32及び放射線検出器36も回転しない。即ち、放射線照射部28及び放射線源26と、撮影台32及び放射線検出器36とは、互いに独立に移動可能とされている。
本実施の形態では、撮影台32の内部には、被写体が動いたときに発生する振動(以下、「被写体振動」という。)を検出する振動検出器44が配置されている。振動検出器44は、被写体の動きにより発生する上下振動を検出できる振動センサであればよく、特に制限はない。振動検出器44としては、加速度センサ等、従来公知の振動センサを用いることができる。加速度センサは、3軸加速度センサ等の高精度な加速度センサには限定されない。1軸加速度センサでも上下振動の検出には十分である。加速度センサで計測された「加速度」が「振動」に相当する。
振動検出器44は、放射線検出器36の近傍に配置されている。ここで「近傍に配置」とは、放射線検出器36に伝達される被写体振動を検出できる範囲に、振動検出器44が配置されていることを意味する。或いは、振動検出器44は、放射線検出器36に直接取り付けてもよい。なお、振動検出器44は、圧迫板40や圧迫板40を保持する第2の保持部38に取り付けてもよい。しかしながら、放射線検出器36に伝達される被写体振動を検出するという観点からは、振動検出器44が放射線検出器36の近傍に配置されるか、放射線検出器36に直接取り付けられていることが好ましい。
また、後述する通り、撮影装置10は、撮影条件、姿勢情報などの各種の操作情報や各種の操作指示が入力される操作パネル48を備えている(図5参照)。操作パネル48は、撮影装置10の一部として設けられていてもよく、撮影装置10と別体の操作卓に通信可能な状態で設けられていてもよい。図示はしていないが、本実施の形態では、操作パネル48が撮影装置10の一部として設けられている場合について説明する。
(可動アーム部の動作)
次に、放射線画像撮影装置の可動アーム部16の動作について説明する。本実施の形態に係る撮影装置10は、上述した通り、放射線照射部28及び放射線源26と、撮影台32及び放射線検出器36とを、互いに独立に移動できる可動アーム部16を備えている。従って、CC撮影(頭尾方向の撮影)、MLO撮影(内外斜位方向の撮影)、ステレオ撮影(異なる2方向からの撮影)、トモシンセシス撮影を含む、種々の撮影条件・撮影姿勢での撮影が可能である。
例えば、被写体Pが立った立位状態でのCC撮影時には、図3(A)に実線で示すように、撮影台32の撮影面32Aが上方を向いた状態とし、撮影面32Aに対向するように放射線照射部28を撮影面32Aの上方に配置する。放射線源26から射出された放射線は、立位状態の被写体Pの乳房Mに対し、上側から下側に照射される。これにより、CC撮影が行われる。
また、被写体Pが椅子などに座った座位状態でのMLO撮影時には、図3(A)に点線で示すように、可動アーム部16を下方に移動させ、回転軸14の周りに回転させて斜めに傾ける。具体的には、撮影面32Aが斜め上方を向いた状態となるまで撮影台32を(例えば45°)傾けて、撮影面32Aに対向するように放射線照射部28を撮影面32Aの斜め上方に配置する。
その後、撮影台32の前側の側壁角部に被写体Pの腋窩を当てるように、技師等によるポジショニングが行われる。放射線源26から射出された放射線は、座位状態の被写体Pの乳房Mに対し、内側から外側で且つ上側から下側に向かって斜めに照射される。これにより、MLO撮影が行われる。
(トモシンセシス機能)
次に、トモシンセシス機能について説明する。図3(B)及び図4はトモシンセシス撮影の様子を説明するための模式図である。「トモシンセシス」とは、トモグラフィ(tomograpy:断層)とシンセシス(synthesis:統合、合成)との造語である。トモシンセシス機能によれば、複数の方向から放射線を照射して撮影(トモシンセシス撮影)を行い、撮影された複数の投影放射線画像を再構成することで、任意の高さの裁断面での断層画像を生成することができる。
被写体Pの立位状態でのトモシンセシス撮影時には、図3(B)に示すように、撮影台32の撮影面32Aが上方を向いた状態とし、撮影面32Aの上方に配置された放射線照射部28を回転軸14の周りに回転させながら、放射線源26から放射線を複数回照射する。放射線源26から射出された放射線は、立位状態の被写体Pの乳房Mに対し、複数の方向から照射される。これにより、トモシンセシス撮影が行われる。
図4に示すように、放射線照射部28が回転軸14の周りに回転することにより、放射線源26は、放射線検出器36から一定の距離に位置する軌跡で円弧を描くように移動する。本実施の形態では、正方向の回転の場合には、放射線源26を角度−X°から角度+X°まで、角度θ°ずつ右周りに回転させ、放射線の照射角度を角度θずつ変化させて、放射線源26の位置がP〜PのN箇所で撮影が行われる。これにより、被写体Pの乳房Mについて複数の投影放射線画像が取得される。
なお、再構成処理方法としては、シフト加算法の外、従来公知のCT再構成法を用いることができる。例えば、CT再構成法の代表的な手法であるFBP法(Filtered Back Projection法)を用いることができる。FBP法は、断層撮影の平行平面式断層走査をコンビームCT走査の一部として捉え、フィルター逆投影法を拡張した再構成手法である。
(放射線画像撮影システム)
次に、放射線画像撮影システムの構成の一例について説明する。図5は本発明の実施の形態に係る放射線画像撮影システムの電気的構成を示すブロック図である。放射線画像撮影システム90は、上述した撮影装置10と、トモシンセシス撮影時に再構成処理等の画像処理を行う画像処理装置60と、再構成処理により得られた複数の断層画像の表示を行う表示装置80と、を備えている。なお、表示装置80には、プレビュー画像や投影放射線画像(2Dトモ画像)も表示される。
撮影装置10は、上述した通り、放射線源26を備えた放射線照射部28、放射線検出器36、振動検出器44、及び操作パネル48を備えている。また、撮影装置10は、装置全体の動作を制御する撮影装置制御部50、撮影時に回転軸14、可動アーム部16及び圧迫板40等の各部を駆動する撮影駆動機構52、及びLAN等のネットワーク56に接続され当該ネットワーク56に接続された他の機器との間で各種情報を送受信する通信I/F部54を、さらに備えている。
撮影装置制御部50は、CPU(Central Processing Unit)50A、ROM(Read Only Memory)50B、RAM(Random Access Memory)50C、HDD(Hard Disk Drive)等の不揮発性の外部記憶部装置50Dを備えている。撮影装置制御部50は、放射線照射部28、放射線検出器36、振動検出器44、操作パネル48、撮影駆動機構52、及び通信I/F部54の各々と接続されている。外部記憶部装置50D又はROM50Bには、CPU50Aが実行するプログラムや各種データ等が記憶されている。本実施の形態では、被写体振動の有無を判断するための閾値情報が、プログラムや各種データと共に記憶されている。
操作パネル48で指定される撮影条件、姿勢情報には、管電圧、管電流、照射時間、CC撮影かMLO撮影かの姿勢を表す情報、トモシンセシス撮影を選択したことを表す情報等が含まれている。トモシンセシス撮影が選択された場合には、トモシンセシス撮影の撮影角度、撮影枚数等が撮影条件として指定される外、スライス厚さ、スライス枚数等の再構成条件が指定される。また、被写体のID情報や上記の閾値情報を、操作パネル48から入力するようにしてもよい。なお、これら各種の操作情報や各種の操作指示は、他の制御装置から得るようにしてもよい。
放射線照射部28及び撮影駆動機構52の各々は、撮影装置制御部50により駆動制御される。放射線検出器36は、放射線画像が撮影されると、放射線画像を示す画像データを撮影装置制御部50へ出力する。振動検出器44は、検出信号を撮影装置制御部50へ出力する。トモシンセシス撮影を行う場合には、撮影中は検出信号を常時出力するようにしてもよい。
撮影装置制御部50は、通信I/F部54及びネットワーク56を介して画像処理装置60と通信が可能とされており、画像処理装置60との間で各種情報の送受信を行う。このネットワーク56には、管理サーバ58が更に接続されている。管理サーバ58は、記憶部58Aを含んで構成されている。撮影装置制御部50は、通信I/F部54及びネットワーク56を介して管理サーバ58と通信が可能とされている。撮影された画像データは、被写体のID情報等と関連付けられて記憶部58Aに記憶され、管理サーバ58により管理される。
一方、画像処理装置60は、サーバ・コンピュータとして構成されている。画像処理装置60は、操作メニューや各種情報等を表示するディスプレイ76と、各種情報や操作指示が入力される操作入力部79とを備えている。
また、画像処理装置60は、装置全体の動作を司るCPU62、制御プログラムを含む各種プログラム等が予め記憶されたROM64、各種データを一時的に記憶するRAM66、各種データを記憶して保持するHDD68、ディスプレイ76への各種情報の表示を制御するディスプレイドライバ74、操作入力部79に対する操作状態を検出する操作入力検出部78、ネットワーク56を介して撮影装置10に接続されて撮影装置10との間で各種情報の送受信を行う通信I/F部70、及びディスプレイケーブル82を介して表示装置80に対して画像信号を出力する画像信号出力部72を備えている。
CPU62、ROM64、RAM66、HDD68、ディスプレイドライバ74、操作入力検出部78、通信I/F部70、及び画像信号出力部72は、システムバスBUSを介して相互に接続されている。従って、CPU62は、ROM64、RAM66、HDD68へのアクセスを行うことができる。
また、CPU62は、ディスプレイドライバ74を介したディスプレイ76への各種情報の表示の制御、通信I/F部70を介した撮影装置10との各種情報の送受信の制御、及び画像信号出力部72を介した表示装置80に表示される画像の制御、を行うことができる。さらに、CPU62は、操作入力検出部78を介して操作入力部79に対するユーザの操作状態を把握することができる。
(放射線画像撮影システムの動作)
次に、本実施の形態に係る放射線画像撮影システム90の動作について説明する。図6には、撮影装置10で実行される撮影処理の流れを示すフローチャートが示されている。ここでは、トモシンセシス撮影を行う場合の動作について説明する。
(1)加算振動の閾値の設定
まず、撮影処理の概略的な流れについて説明する。図6は撮影装置10で実行される「撮影処理」の流れを示すフローチャートである。図6に示すように、ステップ100で、被写体を介さずに(被写体なしで)トモシンセシス撮影を行い、撮影装置10に固有の固有振動データを記録する。本実施の形態では、トモシンセシス撮影を行いながら、振動検出器44の検出信号を取得する。
図7(A)は固有振動データを表すグラフである。放射線源26からの放射線の照射によっても振動が発生する。トモシンセシス撮影では、これに放射線源26の移動による振動が加わる。従って、トモシンセシス撮影時の固有振動は、通常撮影時の固有振動よりも大きくなる。
次のステップ102で、被写体に対しトモシンセシス撮影を行い、加算振動データを記録して、加算振動の振幅に対し閾値を設定する。図7(B)は加算振動データを表すグラフである。被写体に対しトモシンセシス撮影を行うと、被写体振動等、固有振動以外の振動が固有振動に加算される。これを加算振動と称する。この加算振動の振幅が大きくなり過ぎると、放射線画像又は再構成された断層画像(以下、区別する必要がない場合は「放射線画像等」という。)がぼける等、放射線画像等の画質が劣化する。
従って、画質の劣化度合いが許容範囲を超えないように、加算振動の振幅に対し「閾値」を設定することができる。加算振動の振幅が閾値を超えた場合に、被写体振動があったと判断して撮影を中断することで、許容範囲を超える画質劣化が生じた放射線画像等の生成を未然に防止することができる。なお、図7(B)に示す例では、加算振動の振幅に対し、上限値及び下限値が「閾値」として設定されている。
「閾値」は、経験や統計に基づいて設定することができる。或いは、実験等から得られた加算振動の振幅と画質の劣化度合いとの相関関係に基づいて「閾値」を設定してもよい。設定された閾値情報は、撮影装置制御部50のROM50B又は外部記憶部装置50Dに記憶される。上記「閾値」の設定後に、ステップ104でトモシンセシス撮影処理を実行して、撮影処理が終了する。
即ち、トモシンセシス撮影処理が実行される前に、加算振動の振幅に対し「閾値」が設定される。トモシンセシス撮影を行う毎に「閾値」の設定を行うこともできるが、現実的ではない。ここでは、事前に被写体に対するトモシンセシス撮影を実際に行って取得された振動データに基づいて、以降に行うトモシンセシス撮影において被写体振動の有無を判断するために使用される「閾値」が設定される。
(2)トモシンセシス撮影処理
次に、図8〜図10を参照してトモシンセシス撮影処理の流れについて説明する。図8は「トモシンセシス撮影処理」の流れを示すフローチャートである。操作パネル48を介してトモシンセシス撮影が選択されると、「トモシンセシス撮影処理」のプログラムが読み出され、撮影装置制御部50のCPU50Aにより実行される。トモシンセシス撮影が選択された場合には、トモシンセシス撮影の撮影角度、撮影枚数等が撮影条件として指定される外、スライス厚さ、スライス枚数等の再構成条件が指定される。
ステップ200では、トモシンセシス撮影の撮影条件及び再構成条件が入力されたか否かを判断する。撮影条件及び再構成条件が入力されたと判断されると、肯定判定してステップ202に進む。ステップ202では、再構成条件として入力された各種パラメータを画像処理装置60に送信する。次に、ステップ204で圧迫指示があったか否かを判断する。被写体Pは、撮影装置10の撮影面32Aに撮影部位である乳房Mを当接させる。そして、技師等による乳房Mのポジショニングが行われる。
ポジショニングが完了すると、操作パネル48を介して圧迫指示が行なわれる。ステップ204で圧迫指示があったと判断されると、肯定判定してステップ206に進む。ステップ206では、圧迫板40を駆動して乳房Mを圧迫する。圧迫板40が撮影面32Aに向けて移動する。圧迫板40が乳房Mに当接して更に押圧し、圧迫板40の押圧力が設定押圧力に到達すると、撮影装置制御部50の制御により圧迫板40の移動が停止する。
次に、ステップ208で撮影(放射線照射)開始の指示があったか否かを判断する。乳房Mの圧迫が完了すると、操作パネル48を介して撮影開始の指示が行なわれる。ステップ208で撮影開始の指示があったと判断されると、肯定判定してステップ210に進む。ステップ210では、放射線照射部28の放射線源26から放射線を照射してプレビュー画像を撮影する。これにより、放射線検出器36は被写体を透過した放射線を検出して放射線画像を表す画像データを生成し、撮影装置制御部50へ出力する。
プレビュー画像の撮影時には、放射線源26は初期位置に在る。CC撮影時と同様に、撮影台32の撮影面32Aが上方を向いた状態であり、撮影面32Aに対向するように放射線照射部28が撮影面32Aの上方に配置されている。撮影が終了すると、次のステップ212で、ステップ210で得られたプレビュー画像の画像データを画像処理装置60に送信する。なお、画像処理装置60のCPU62による制御により、プレビュー画像が表示装置80に表示される。技師等は、このプレビュー画像を見て、撮影状態等を確認することができる。
次に、ステップ214で、複数枚の放射線画像(2Dトモ画像)を撮影する「トモシンセシス画像(トモ画像)撮影処理」を実行する。画像処理装置60において、これら複数の2Dトモ画像が再構成されて、複数の断層画像(トモシンセシス画像)が生成される。「トモ画像撮影処理」の詳細については次に詳しく説明する。「トモ画像撮影処理」が終了すると、次のステップ216で放射線源26を初期位置に移動し、ステップ218で圧迫板40を駆動して乳房Mの圧迫を解除する。これにより、「トモシンセシス撮影処理」の処理ルーチンを終了する。
図9は図8に示す「トモ画像撮影処理」の流れを示すフローチャートである。図10(A)及び(B)は放射線源の正回転動作によるトモシンセシス撮影の様子を示す模式図である。上述した通り、トモシンセシス撮影では、撮影台32の撮影面32Aが上方を向いた状態とし、撮影面32Aの上方に配置された放射線照射部28を回転軸14の周りに回転させながら撮影を行う。
図8のステップ214で「トモ画像撮影処理」が開始されると、ステップ300で、回転軸14を回転駆動して、放射線源26を1枚目の撮影位置に移動する。回転軸14を左回りに回転させると、放射線源26は第1の回転部18と共に回転軸14の周りに左回りに回転する。図10(A)に示すように、放射線源26を回転軸14の周りに−X°(例えば、−15°)だけ回転させて、トモシンセシス撮影の1枚目の撮影位置に移動する。
次に、ステップ302で、加算振動の振幅が閾値以上か否か(即ち、画質に影響する被写体振動があったか否か)を判断する。上述した通り、トモシンセシス撮影時には、振動検出器44は検出信号を撮影装置制御部50に常時出力している。従って、取得された加算振動の振幅が、予め設定された閾値以上か否かを判断する。加算振動の振幅が閾値以上の場合には、ステップ302で肯定判定してステップ318に進み、ステップ318で被写体振動があったと判断して撮影(放射線照射)を中断する。
一方、加算振動の振幅が閾値未満の場合には、ステップ302で否定判定してステップ304に進む。ステップ304では、放射線照射部28の放射線源26から放射線を照射して、トモシンセシス撮影の1枚目の放射線画像(2Dトモ画像)を撮影する。放射線検出器36は、1枚目の放射線画像を表す画像データを生成し、撮影装置制御部50へ出力する。撮影が終了すると、次のステップ306で、ステップ304で得られた1枚目の2Dトモ画像の画像データを画像処理装置60に送信する。
次に、ステップ308で、回転軸14を回転駆動して、放射線源26を2枚目の撮影位置に移動する。例えば、放射線源26を回転軸14の周りにθ°(例えば、3°)だけ回転させて、トモシンセシス撮影の2枚目の撮影位置に移動する。次に、ステップ310で、加算振動の振幅が閾値以上か否かを判断する。加算振動の振幅が閾値以上の場合には、ステップ310で肯定判定してステップ318に進み、ステップ318で被写体振動があったと判断して撮影(放射線照射)を中断する。
一方、加算振動の振幅が閾値未満の場合には、ステップ310で否定判定してステップ312に進む。ステップ312では、放射線照射部28の放射線源26から放射線を照射して、トモシンセシス撮影の2枚目の2Dトモ画像を撮影する。放射線検出器36は、2枚目の2Dトモ画像を表す画像データを生成し、撮影装置制御部50へ出力する。撮影が終了すると、次のステップ314で、ステップ312で得られた2枚目の2Dトモ画像の画像データを画像処理装置60に送信する。
ステップ316では、設定枚数(N枚)の撮影が終了したか否かを判断する。設定枚数の撮影が終了した場合には、ステップ316で肯定判定して「トモ画像撮影処理」の処理ルーチンを終了する。設定枚数の撮影が終了していない場合には、ステップ316で否定判定して、ステップ308に戻る。そして、ステップ308からステップ316までの処理を繰り返し行い、k枚目の2Dトモ画像を撮影して、2Dトモ画像の画像データを画像処理装置60に送信する。
これにより、1枚目からN枚目までの2Dトモ画像が撮影され、画像データが画像処理装置60に送信される。なお、プレビュー画像と同様に、画像処理装置60のCPU62による制御により、各2Dトモ画像を表示装置80に表示するようにしてもよい。
図10(B)に示すように、放射線源26を回転軸14の周りに−X°から+X°までθ°ずつ右周りに回転させて、N枚の2Dトモ画像を撮影する。回転軸14を右回りに回転させると、放射線源26は第1の回転部18と共に回転軸14の周りに右回りに回転する。この方向の回転を「正方向の回転(正回転)」とする。例えば、±15°の範囲で放射線源26を3°ずつ正方向に回転させて、9枚の2Dトモ画像を撮影することができる。
ステップ318で撮影(放射線照射)を中断した場合には、ステップ319で撮影を中断したことを画像処理装置60に報知する。次に、ステップ320に進んで、トモ画像撮影処理をやり直す「トモ画像再撮影処理」を実行する。「トモ画像再撮影処理」の詳細については次に詳しく説明する。「トモ画像再撮影処理」が終了すると、「トモ画像撮影処理」の処理ルーチンを終了する。
(3)トモシンセシス撮影のやり直し
図11は図9に示す「トモ画像再撮影処理」の流れを示すフローチャートである。また、図12(A)及び(B)は放射線源の逆回転動作によるトモシンセシス撮影の様子を示す模式図である。図9のステップ320で「トモ画像再撮影処理」が開始されると、ステップ400で、回転軸14を回転駆動して、放射線源26を再撮影1枚目の撮影位置に移動する。図12(A)に示すように、放射線源26を回転軸14の周りに中止位置(×印)から+X°(例えば、+15°)まで正方向に回転させて、放射線源26を再撮影1枚目の撮影位置に移動する。
次のステップ402からステップ416までの処理は、図9のステップ302からステップ316までの処理に対応している。図12(B)に示すように、放射線源26を回転軸14の周りに+X°から−X°までθ°ずつ逆方向に回転させながら、N枚の2Dトモ画像を撮影する以外は、図9のステップ302からステップ316までと同じ処理を行う。これにより、1枚目からN枚目までの2Dトモ画像が再撮影され、2Dトモ画像の画像データが画像処理装置60に送信される。
また、ステップ402で加算振動の振幅が閾値以上の場合には、ステップ402で肯定判定してステップ418に進み、ステップ418で被写体振動があったと判断して撮影(放射線照射)を中断し、ステップ419で撮影を中断したことを画像処理装置60に報知して、「トモ画像再撮影処理」の処理ルーチンを終了する。同様に、ステップ410で加算振動の振幅が閾値以上の場合には、ステップ410で肯定判定してステップ418に進み、ステップ418で撮影を中断し、ステップ419で撮影を中断したことを報知して、「トモ画像再撮影処理」の処理ルーチンを終了する。
なお、「トモ画像再撮影処理」は自動的に開始されるので、放射線源26の逆回転動作により患者が驚くこともある。従って、撮影装置10に表示又は音声により報知する報知手段(図示せず)を更に設けて、放射線源26の逆回転動作によりトモ画像撮影処理をやり直す旨を、放射線源26の逆回転動作が開始される前に、報知手段により患者に報知するようにしてもよい。
従来通り放射線源26の正回転動作によりトモ画像撮影処理をやり直す場合には、図12(A)に示すように、放射線源26を回転軸14の周りに中止位置(×印)から+X°まで正方向に回転させた後に、図12(B)に示すように、放射線源26を回転軸14の周りに+X°から−X°まで逆回転させて、放射線源26を1枚目の撮影位置に移動する。その後、図10(B)に示すように、放射線源26を回転軸14の周りに−X°から+X°まで正方向に回転させて、トモ画像撮影処理をやり直す。
これに対し、本実施の形態では、被写体振動があったと判断して撮影(放射線照射)を中断した場合には、放射線源26の逆回転動作によりトモ画像撮影処理をやり直す。これにより、放射線源26の正回転動作によりトモ画像撮影処理をやり直す場合と比較して、撮影時間を短くすることができ、被写体である患者の負担を軽減することができる。
また、トモ画像撮影処理の終了後に被写体振動による画質劣化に気付いてトモ画像撮影処理をやり直す場合と比較すると、被爆量が少なくなり、被写体である患者の負担を軽減することができる。更に、乳房の圧迫解除後に被写体振動による画質劣化に気付いてトモ画像撮影処理をやり直す場合と比較すると、患者の拘束時間が少なくなると共に技師によるポジショニングをやり直す必要がなく、患者及び技師の負担を軽減することができる。
(4)再構成処理
次に、再構成処理について説明する。図13は画像処理装置60で実行される「再構成処理」の流れを示すフローチャートである。撮影装置10から再構成条件として入力された各種パラメータが画像処理装置60に転送されると、「再構成処理」のプログラムが読み出され、CPU62により実行される。
まず、ステップ500で、再構成条件(スライス厚さ、スライス枚数等の各種パラメータ)が設定されたか否かを判断する。再構成条件が設定されたと判断されると、肯定判定してステップ502に進む。ステップ502では、1枚目からN枚目までの2Dトモ画像の画像データの取得が完了したか否かを判断する。2Dトモ画像の画像データの取得が完了したと判断されると、肯定判定してステップ504に進む。
ステップ504では、1枚目からN枚目までの2Dトモ画像の画像データをHDD68に記憶する。なお、2Dトモ画像の画像データを記憶する前に、オフセット補正、ゲイン補正、欠陥補正、階調処理等の画像処理を行ってもよい。
次に、ステップ506で、撮影が中断されたか否かを判断する。撮影装置制御部50で、加算振動の振幅が閾値以上と判定され、被写体振動があったと判断して撮影(放射線照射)を中断した場合には、撮影を中断したことが画像処理装置60に報知されている。撮影が中断された場合には、ステップ506で肯定判定してステップ508に進む。ステップ508では、放射線源26の逆回転動作によりトモ画像撮影処理が行われたと判断して、逆回転動作に応じて再構成条件(各種パラメータ)を修正して再設定する。
次に、ステップ510で、1枚目からN枚目までの2Dトモ画像の画像データを読み出し、設定された再構成条件に基づいて撮影された複数の2Dトモ画像を再構成して断層画像を生成する。次のステップ512で、生成された断層画像の画像データをHDD68に記憶する。次のステップ514で、生成された断層画像を表示装置80に表示して、「再構成処理」の処理ルーチンを終了する。
なお、撮影装置10で撮影が中断された場合には、撮影が中断されるまでに取得した2Dトモ画像の画像データがRAM66に一時的に記憶されている。撮影を中断したことが画像処理装置60に報知された時点で、報知される前に取得した2Dトモ画像の画像データを消去するようにしてもよい。
本実施の形態では、加算振動が閾値以上となり被写体振動があったと判断した場合には、撮影(放射線照射)を中断してトモ画像撮影処理をやり直す。従って、許容範囲を超える画質劣化が生じた断層画像の生成を未然に防止することができる。
<第2の実施の形態>
次に、本発明の第2の実施の形態に係る放射線画像撮影装置及び放射線画像撮影システムについて説明する。第1の実施の形態では、振動検出器で検出された振動の振幅に基づいて被写体振動を検出する。これに対して、第2の実施の形態では、振動検出器で検出された振動の周波数成分に基づいて被写体振動を検出する。第2の実施の形態は、被写体振動の検出方法を変更した以外は、第1の実施の形態に係る装置及びシステムと同じ構成である。従って、第1の実施の形態と同じ構成については説明を省略し、以下では第2の実施の形態に特有の構成について説明する。
図14は第2の実施の形態において撮影装置10で実行される「撮影処理」の流れを示すフローチャートである。図14に示すように、ステップ600で、被写体を介さずに(被写体なしで)トモシンセシス撮影を行い、撮影装置10に固有の固有振動データを記録する。本実施の形態では、トモシンセシス撮影を行いながら、振動検出器44の検出信号を取得する。
次のステップ602で、固有振動データ(振動の時間変化)を周波数成分に分解する。例えば、高速フーリエ変換(FFT)による周波数分析を行って周波数スペクトルを取得する。図15(A)は固有振動の周波数スペクトルを表すグラフである。トモシンセシス撮影では、放射線源26が移動するため、モータ等の撮影駆動機構52に起因する周波数と、撮影駆動機構52と放射線検出器36を収納する筐体との共振に起因する周波数とが、支配的となる。フーリエ変換して周波数分析を行うと、図15(A)に示すように、これらの周波数成分のピークが現れる。
次のステップ604で、固有振動に起因する周波数成分(固有周波数成分)を特定する。次のステップ606で、被写体に対しトモシンセシス撮影を行い、加算振動データを記録し、加算振動データを周波数成分に分解して、被写体の動きに起因する特定周波数成分の強度に対し閾値を設定する。
図15(B)は加算振動の周波数スペクトルを表すグラフである。被写体に対しトモシンセシス撮影を行うと、固有周波数成分以外の周波数成分のピークが出現する。これを被写体の動きに起因する特定周波数成分と称する。この特定周波数成分のピーク強度が大きくなり過ぎると、放射線画像等の画質が劣化する。従って、画質の劣化度合いが許容範囲を超えないように、特定周波数成分のピーク強度に対し「閾値」を設定する。
特定周波数成分のピーク強度が閾値を超えた場合に、被写体振動があったと判断して撮影を中断することで、許容範囲を超える画質劣化が生じた放射線画像等の生成を未然に防止することができる。特定周波数成分は、固有周波数成分との区別を明確に行うことが可能である。従って、加算振動の振幅に基づいて判断する場合に比べて、より確実に被写体振動があったと判断することができる。
「閾値」は、経験や統計に基づいて設定してもよく、実験等から得られた加算振動の周波数成分(強度)と画質の劣化度合いとの相関関係に基づいて設定してもよい。上記の「閾値」の設定後に、ステップ608でトモシンセシス撮影処理を実行して、撮影処理が終了する。即ち、トモシンセシス撮影処理が実行される前に、特定周波数成分のピーク強度に対し「閾値」が設定される。
第2の実施の形態で実施されるトモシンセシス撮影処理では、そのサブルーチンである「トモ画像撮影処理(図9参照)」及び「トモ画像再撮影処理(図11参照)」において、加算振動の振幅が閾値以上か否かを判断する代わりに、「加算振動の特定周波数成分のピーク強度が閾値以上か否か」が判断される。振動検出器44から出力された検出信号(加算振動)を、撮影装置制御部50で周波数成分に分解して、特定周波数成分の強度を取得することができる。或いは、振動検出器44が、特定周波数成分のピーク強度を検出信号として撮影装置制御部50に出力するようにしてもよい。
第2の実施の形態においても、被写体振動があったと判断して撮影(放射線照射)を中断した場合には、放射線源26の逆回転動作によりトモ画像撮影処理をやり直す。これにより、放射線源26の正回転動作によりトモ画像撮影処理をやり直す場合と比較して、撮影時間を短くすることができ、被写体である患者の負担を軽減することができる。また、第1の実施の形態と同様に、被爆量の低減、乳房圧迫のやり直しの省略により、患者及び技師の負担を軽減することができる。
<第3の実施の形態>
次に、本発明の第3の実施の形態に係る放射線画像撮影装置及び放射線画像撮影システムについて説明する。第1の実施の形態では、振動検出器で検出された振動の振幅に基づいて被写体振動を検出する。これに対して、第3の実施の形態では、撮影装置の振動検出器を省略し、画像処理装置に入力された画像データに基づいて被写体振動を検出する。第3の実施の形態は、被写体振動の検出方法を変更した以外は、第1の実施の形態に係る装置及びシステムと同じ構成である。従って、第1の実施の形態と同じ構成については説明を省略し、以下では第3の実施の形態に特有の構成について説明する。
図16は第3の実施の形態において撮影装置10で実行される「撮影処理」の流れを示すフローチャートである。図16に示すように、ステップ700で、被写体を介さずに(被写体なしで)トモシンセシス撮影を行い、撮影装置10の固有振動下で画像データを取得する。次のステップ702で、固有振動下での画像データを画像処理装置60に送信する。
次のステップ704で、被写体に対しトモシンセシス撮影を行い、加算振動下で画像データを取得する。次のステップ706で、加算振動下での画像データを画像処理装置60に送信する。次に、ステップ708でトモシンセシス撮影処理を実行して、撮影処理が終了する。即ち、トモシンセシス撮影処理が実行される前に、固有振動下での画像データ及び加算振動下での画像データが取得されて、画像処理装置60に送信される。
図17(A)は放射線検出器36の受像面を示す平面図である。放射線検出器36の受像面には、放射線照射領域36Aと放射線非照射領域36Bとが設けられている。放射線非照射領域36Bは、放射線照射領域36Aの周囲に設けられ、通常はオフセット補正に使用される。図17(B)は固有振動下での画像データ(放射線非照射領域に対応する部分)の一例を示す概略図である。ここでは、画像データに基づく二次元フーリエ変換像を図示している。
図17(B)に示すように、放射線非照射領域36Bに対応する部分では、放射線による画像信号はゼロであるが、固有振動に起因するノイズが検出される。ノイズも画像信号と同様に増幅されており、放射線画像として読み出した場合に、ノイズに起因して信号振幅が大きい部分が発生する。被写体に対しトモシンセシス撮影を行うと、被写体振動等、固有振動以外の振動が固有振動に加算され、被写体振動等に起因して更に信号振幅が大きい部分が発生する。
加算振動下での画像データにおいて、被写体振動に起因する信号振幅が大きくなり過ぎると、放射線画像等の画質が劣化する。本実施の形態では、加算振動下での画像データにおいて、画質の劣化度合いが許容範囲を超えないように、放射線非照射領域36Bに対応する部分の画像データの信号振幅に対して「閾値」を設定する。なお、本実施の形態では、画像処理装置60で実行される「再構成処理」プログラムの処理中で「閾値」の設定が行われる。
次に、第3の実施の形態での再構成処理について説明する。図18は第3の実施の形態において画像処理装置60で実行される「再構成処理」の流れを示すフローチャートである。撮影装置10から再構成条件として入力された各種パラメータが画像処理装置60に転送されると、「再構成処理」のプログラムが読み出され、CPU62により実行される。
まず、ステップ800で、再構成条件が設定されたか否かを判断する。再構成条件が設定されたと判断されると、肯定判定してステップ802に進む。ステップ802では、固有振動下での画像データ及び加算振動下での画像データを取得したか否かを判断する。両画像データを取得している場合には、肯定判定してステップ804に進む。ステップ804では、固有振動下での画像データ及び加算振動下での画像データに基づいて、画質の劣化度合いが許容範囲を超えないように、加算振動下での画像データ(放射線非照射領域に対応する部分)における信号振幅値に対し「閾値」を設定する。
次に、ステップ806で、2Dトモ画像の画像データを取得したか否かを判断する。撮影装置10で2Dトモ画像が1枚撮影される毎に、2Dトモ画像の画像データが画像処理装置60に送信される。1枚分の2Dトモ画像の画像データが取得されたと判断されると、肯定判定してステップ808に進む。ステップ808では、取得された2Dトモ画像の画像データ(放射線非照射領域に対応する部分)の信号振幅値が、設定された「閾値」以上か否かを判断する。以下の閾値との比較では、2Dトモ画像の画像データは、「放射線非照射領域に対応する部分の画像データ」を意味する。
2Dトモ画像の画像データの信号振幅値が「閾値」未満の場合には、ステップ808で否定判定してステップ810に進む。ステップ810では、1枚目からN枚目までの2Dトモ画像の画像データの取得が完了したか否かを判断する。2Dトモ画像の画像データの取得が完了していない場合には、否定判定してステップ806に戻る。そして、2Dトモ画像の画像データの取得が完了するまで、ステップ806からステップ810までの処理を繰り返し行い、2Dトモ画像の画像データの信号振幅値が閾値未満か否かを監視する。
一方、2Dトモ画像の画像データの信号振幅値が「閾値」以上の場合には、ステップ808で肯定判定してステップ824に進む。ステップ824では、被写体振動が発生したものと判断して、画像データの信号振幅値が閾値以上である旨を撮影装置10に報知する。これにより、撮影装置10は、被写体振動が発生したと判断して撮影を中断する。
次に、ステップ810で2Dトモ画像の画像データの取得が完了したと判断されると、肯定判定してステップ812に進む。ステップ812では、1枚目からN枚目までの2Dトモ画像の画像データをHDD68に記憶する。次に、ステップ814で、撮影を中断したか否かを判断する。撮影が中断された場合には、ステップ814で肯定判定してステップ816に進む。ステップ816では、逆回転動作に応じて再構成条件を修正して再設定する。
次に、ステップ818で、設定された再構成条件に応じて再構成を行い断層画像を生成する。次のステップ820で、生成された断層画像の画像データをHDD68に記憶する。次のステップ822で、生成された断層画像を表示装置80に表示して、「再構成処理」の処理ルーチンを終了する。
第3の実施の形態で実施されるトモシンセシス撮影処理では、そのサブルーチンである「トモ画像撮影処理(図9参照)」及び「トモ画像再撮影処理(図11参照)」において、加算振動の振幅が閾値以上か否かを判断する代わりに、「画像データの信号振幅値が閾値以上である旨が報知されたか否か」が判断される。
第3の実施の形態においても、被写体振動があったと判断して撮影(放射線照射)を中断した場合には、放射線源26の逆回転動作によりトモ画像撮影処理をやり直す。これにより、放射線源26の正回転動作によりトモ画像撮影処理をやり直す場合と比較して、撮影時間を短くすることができ、被写体である患者の負担を軽減することができる。また、第1の実施の形態と同様に、被爆量の低減、乳房圧迫のやり直しの省略により、患者及び技師の負担を軽減することができる。
また、第3の実施の形態では、振動検出器等の機器を用いることなく、被写体振動の発生を検出することができる。また、加算振動下での画像データの信号振幅値に対し「閾値」を設定するので、画質の劣化度合いが許容範囲を超えるか否かの判断が容易である。従って、許容範囲を超える画質劣化が生じた断層画像の生成を未然に防止するという観点から、適切な「閾値」を設定することができる。
なお、上記の第3の実施の形態では、画像データの信号振幅に基づいて被写体振動を検出する例について説明したが、画像データの周波数成分に基づいて被写体振動を検出するようにしてもよい。図19(A)〜(C)は画像データの周波数成分に基づいて被写体振動を検出する手法を説明する模式図である。なお、図19(A)〜(C)では、画像データは、放射線非照射領域に対応する部分の画像データを表す。
図19(A)は固有振動下での画像データに基づく二次元フーリエ変換像の一例を示す概略図である。高速フーリエ変換等により放射線画像を二次元周波数成分に分解することで、二次元フーリエ変換像を得ることができる。上述した通り、固有振動下では特定の周波数成分(固有周波数成分)が支配的となる。
図19(B)は加算振動下での画像データに基づく二次元フーリエ変換像の一例を示す概略図である。被写体に対しトモシンセシス撮影を行うと、被写体振動等、固有振動以外の振動が固有振動に加算され、被写体の動きに起因して異なる周波数成分(複数の輝点)が発生する。この例では、二次元フーリエ変換像において、斜め方向に輝度分布が発生している。
図19(C)に示すように、被写体の動きに起因する周波数成分(輝点)のピーク強度が大きくなり過ぎると、放射線画像等の画質が劣化する。この変形例では、加算振動下での画像データにおいて、被写体の動きに起因する周波数成分(輝点)のピーク強度に対し「閾値」を設定する。そして、周波数成分のピーク強度が「閾値」以上となる場合に、被写体振動があったと判断して撮影を中断する。
また、上記の第3の実施の形態において、k枚目の2Dトモ画像と(k+1)枚目の2Dトモ画像とを比較する際の変動量を閾値として設定することもできる。例えば、乳房の辺縁部(スキンライン)の変動量に対し閾値(例えば、1mm)を設定し、隣接する2枚のトモ画像を比較して、乳房の辺縁部の変動量が閾値以上の場合に、被写体振動があったと判断して撮影を中断する。
なお、上記の第1〜第3の実施の形態では、放射線画像撮影装置をマンモグラフィ装置として構成した例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、トモシンセシス機能を搭載した他の放射線画像撮影装置に適用してもよい。
また、上記の第1〜第3の実施の形態では、放射線検出器36によって放射線画像を示すデジタルの画像情報を直接得る場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、イメージングプレートやX線フィルム等を内蔵したカセットなどに放射線を照射し、カセットに内蔵されたイメージングプレートやX線フィルムを読み取ることにより、デジタルの画像情報を得るようにしてもよい。
また、上記の第1〜第3の実施の形態では、トモシンセシス撮影を行う場合について説明したが、ステレオ撮影を行う場合に本発明を適用してもよい。ステレオ撮影では、被写体の撮影部位に対して異なる方向から放射線を2回照射して放射線画像を撮影する。ステレオ撮影された2つの放射線画像を、読影者の右目と左目で個別に視認させて立体視を行うことができるため、ステレオ撮影は立体視撮影とも称される。
ステレオ撮影で1枚目の放射線画像の撮影を中止した場合に、放射線源を2枚目の放射線画像の撮影位置まで移動させ、2枚目の放射線画像を撮影する。その後で、放射線源の逆回転動作により、放射線源を1枚目の放射線画像の撮影位置まで移動させて、1枚目の放射線画像を撮影し直す。これにより、撮影時間を短くすることができ、患者の負担を軽減することができる
その他、上記の第1〜第3の実施の形態で説明した放射線画像撮影システム90、放射線画像撮影装置10、及び表示装置80の構成は一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において状況に応じて変更可能であることは言うまでもない。また、上記実施の形態で説明した各処理プログラムの流れも一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において状況に応じて変更可能であることは言うまでもない。
10 放射線画像撮影装置
12 基台部
13 ガイド部
14 回転軸
16 可動アーム部
18 第1の回転部
20 第2の回転部
24 支持部
26 放射線源
28 放射線照射部
32 撮影台
32A 撮影面
34 第1の保持部
36 放射線検出器
38 第2の保持部
40 圧迫板
42 支持機構
44 振動検出器
48 操作パネル
50 撮影装置制御部
52 撮影駆動機構
60 画像処理装置
80 表示装置
90 放射線画像撮影システム
M 乳房
P 被写体

Claims (16)

  1. 放射線を射出する放射線源を移動させながら被写体に対して複数の方向から放射線を照射する放射線照射手段と、
    前記被写体を透過した放射線を放射線検出器で検出して放射線画像を撮影する撮影手段と、
    前記被写体が動いたことを示す振動情報を取得する情報取得手段と、
    前記放射線源を第1位置から第2位置まで移動させながら前記被写体に対して複数の方向から放射線を照射して前記放射線画像を撮影する間において前記情報取得手段により前記振動情報が取得された場合に、前記放射線の照射を中断して前記放射線源を該第2位置まで移動させた後に、前記放射線源を該第2位置から該第1位置まで逆向きに移動させながら前記被写体に対して複数の方向から放射線を照射して前記放射線画像の撮影をやり直すように前記放射線照射手段及び前記撮影手段を制御する制御手段と、
    を備えた放射線画像撮影装置。
  2. 前記制御手段が、前記放射線源を第1位置から第2位置まで移動させながら前記被写体に対して複数の方向から放射線を照射して前記放射線画像を撮影する間において前記情報取得手段により前記振動情報が取得されなかった場合に、前記放射線源を第2位置まで移動させた後に、前記放射線画像の撮影を終了するように、前記放射線照射手段及び前記撮影手段を制御する、請求項1に記載の放射線画像撮影装置。
  3. 前記放射線検出器に伝達される振動を検出する振動検出手段と、前記振動検出手段により検出された振動に基づいて前記被写体が動いたか否かを判定する判定手段と、を更に備え、
    前記情報取得手段は、前記判定手段の判定結果に基づいて前記被写体が動いたことを示す振動情報を取得する、請求項1又は請求項2に記載の放射線画像撮影装置。
  4. 前記判定手段は、前記振動検出手段により検出された振動の振幅が予め定めた閾値以上である場合に、前記被写体が動いたと判定する、請求項3に記載の放射線画像撮影装置。
  5. 前記判定手段は、前記振動検出手段により検出された振動の前記被写体の動きに起因する特定周波数成分の強度が予め定めた閾値以上である場合に、前記被写体が動いたと判定する、請求項3に記載の放射線画像撮影装置。
  6. 前記閾値は、前記被写体なしで撮影を行った場合に前記振動検出手段により検出される固有振動と、前記被写体に対し撮影を行った場合に前記振動検出手段により検出される加算振動とに基づいて設定される、請求項4又は請求項5に記載の放射線画像撮影装置。
  7. 前記閾値は、前記放射線画像の画質が許容範囲となるように設定される、請求項4から請求項6までの何れか1項に記載の放射線画像撮影装置。
  8. 表示又は音声により報知する報知手段を更に備え、
    前記制御手段は、前記情報取得手段により前記振動情報が取得された場合に、前記前記放射線源を第2位置から第1位置まで逆向きに移動させて撮影をやり直す旨を報知するように前記報知手段を制御する、請求項1から請求項7までの何れか1項に記載の放射線画像撮影装置。
  9. 請求項1から請求項8までのいずれか1項に記載の放射線画像撮影装置と、
    前記放射線画像撮影装置にて取得された放射線画像に基づいて再構成して断層画像を生成する再構成手段を備えた画像処理装置と、
    を備えた放射線画像撮影システム。
  10. 前記制御手段が前記放射線画像の撮影をやり直した場合には、前記放射線源を前記第2位置から前記第1位置まで逆向きに移動させながら撮影された前記放射線画像に基づいて前記再構成手段が再構成して断層画像を生成する、請求項9に記載の放射線画像撮影システム。
  11. 請求項1に記載の放射線画像撮影装置と、
    前記放射線画像撮影装置から放射線画像の画像データを取得するデータ取得手段、前記データ取得手段により取得された画像データに基づいて前記放射線検出器に伝達される振動を画像信号として検出する振動検出手段、前記振動検出手段により検出された画像信号に基づいて前記被写体が動いたか否かを判定する判定手段、前記判定手段の判定結果に基づいて前記被写体が動いたことを示す振動情報を前記放射線画像撮影装置に報知する情報報知手段、及び前記データ取得手段により取得された画像データを再構成して断層画像を生成する再構成手段を備えた画像処理装置と、
    を備えた放射線画像撮影システム。
  12. 前記判定手段は、前記振動検出手段により検出された画像信号の振幅が予め定めた閾値以上である場合に、前記被写体が動いたと判定する、請求項11に記載の放射線画像撮影システム。
  13. 前記判定手段は、前記振動検出手段により検出された画像信号の前記被写体の動きに起因する特定周波数成分の強度が予め定めた閾値以上である場合に、前記被写体が動いたと判定する、請求項11に記載の放射線画像撮影システム。
  14. 前記閾値は、前記被写体なしで撮影を行った場合に前記振動検出手段により検出される固有振動と、前記被写体に対し撮影を行った場合に前記振動検出手段により検出される加算振動とに基づいて設定される、請求項12又は請求項13に記載の放射線画像撮影システム。
  15. 前記閾値は、前記放射線画像の画質が許容範囲となるように設定される、請求項12から請求項14までの何れか1項に記載の放射線画像撮影システム。
  16. 前記放射線画像撮影装置は、表示又は音声により報知する報知手段を更に備え、
    前記放射線画像撮影装置の前記制御手段は、前記情報取得手段により前記振動情報が取得された場合に、前記前記放射線源を第2位置から第1位置まで逆向きに移動させて撮影をやり直す旨を報知するように前記報知手段を制御する、請求項11から請求項15までの何れか1項に記載の放射線画像撮影システム。
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